JPH07315915A - 配向性アルミナ質焼結体 - Google Patents
配向性アルミナ質焼結体Info
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- JPH07315915A JPH07315915A JP6109670A JP10967094A JPH07315915A JP H07315915 A JPH07315915 A JP H07315915A JP 6109670 A JP6109670 A JP 6109670A JP 10967094 A JP10967094 A JP 10967094A JP H07315915 A JPH07315915 A JP H07315915A
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- alumina
- plane
- oriented
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】優れた耐食性及び耐熱性を有するアルミナ質焼
結体を提供する。 【構成】i)焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向
した面に垂直な面において、X線回折により測定した各
結晶面より求めた配向度が0.8以上であり、 ii) 焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面で
測定した平均結晶粒径が20〜200μmであり、焼結
体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面に垂直な面
における平均結晶粒子幅がアルミナ結晶のc面が配向し
た面で測定した平均結晶粒径の0.4倍以下であり、焼
結体のAl2 O3 含有量が99.5重量%以上であり、
焼結体のかさ密度が3.7g/cm3 以上であることを
特徴とする配向性アルミナ質焼結体よりなる。
結体を提供する。 【構成】i)焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向
した面に垂直な面において、X線回折により測定した各
結晶面より求めた配向度が0.8以上であり、 ii) 焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面で
測定した平均結晶粒径が20〜200μmであり、焼結
体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面に垂直な面
における平均結晶粒子幅がアルミナ結晶のc面が配向し
た面で測定した平均結晶粒径の0.4倍以下であり、焼
結体のAl2 O3 含有量が99.5重量%以上であり、
焼結体のかさ密度が3.7g/cm3 以上であることを
特徴とする配向性アルミナ質焼結体よりなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配向性アルミナ質焼結
体に関する。
体に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】Al2 O3 は、耐食性、耐
熱性等に優れ、他のセラミックス材料と比べて安価で取
扱い易いものであることから、高温部材、熱処理用容
器、セッター、炉心管、測温用保護管等の広い分野で使
用されている。
熱性等に優れ、他のセラミックス材料と比べて安価で取
扱い易いものであることから、高温部材、熱処理用容
器、セッター、炉心管、測温用保護管等の広い分野で使
用されている。
【0003】しかしながら、従来のアルミナ質セラミッ
クスでは、焼結体中に含まれる不純物により結晶粒界で
ガラス相が形成され、このガラス相が高温で軟化するた
めに、強度、クリープ特性等が温度の上昇に伴って低下
し、曲がりや割れが発生しやすいという欠点がある。ま
た、粒界に存在するガラス相は、高温下で、被熱処理物
と反応して耐食性の低下の原因となることもある。
クスでは、焼結体中に含まれる不純物により結晶粒界で
ガラス相が形成され、このガラス相が高温で軟化するた
めに、強度、クリープ特性等が温度の上昇に伴って低下
し、曲がりや割れが発生しやすいという欠点がある。ま
た、粒界に存在するガラス相は、高温下で、被熱処理物
と反応して耐食性の低下の原因となることもある。
【0004】このため、アルミナ純度を高くして耐熱
性、耐食性等を向上させることが試みられているが、耐
熱性は従来のアルミナ質焼結体と比べて向上するもの
の、耐食性及び耐熱性を同時に満たすように微構造制御
がなされていないために、耐食性については十分に改善
されるには至っていない。
性、耐食性等を向上させることが試みられているが、耐
熱性は従来のアルミナ質焼結体と比べて向上するもの
の、耐食性及び耐熱性を同時に満たすように微構造制御
がなされていないために、耐食性については十分に改善
されるには至っていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した如
き課題に鑑みて、優れた耐食性及び耐熱性を有するアル
ミナ質焼結体を得るべく、鋭意研究を重ねてきた。その
結果、α−Al2 O3結晶が、六方晶系の結晶構造を有
し、結晶形状が板状であることに着目し、アルミナ結晶
を一定の条件を満足するように焼成過程で配向させると
共に、アルミナ純度、結晶粒径及び密度について特定の
条件を満足するように制御して得た焼結体は、アルミナ
が本来有する耐食性及び耐熱性を十分に生かして極めて
優れた耐食性及び耐熱性を有する焼結体となることを見
出し、ここに本発明を完成するに至った。
き課題に鑑みて、優れた耐食性及び耐熱性を有するアル
ミナ質焼結体を得るべく、鋭意研究を重ねてきた。その
結果、α−Al2 O3結晶が、六方晶系の結晶構造を有
し、結晶形状が板状であることに着目し、アルミナ結晶
を一定の条件を満足するように焼成過程で配向させると
共に、アルミナ純度、結晶粒径及び密度について特定の
条件を満足するように制御して得た焼結体は、アルミナ
が本来有する耐食性及び耐熱性を十分に生かして極めて
優れた耐食性及び耐熱性を有する焼結体となることを見
出し、ここに本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、下記の配向性アルミナ質
焼結体、並びに該焼結体からなる熱処理用容器、セッタ
ー、炉心管及び測温用保護管を提供するものである。
焼結体、並びに該焼結体からなる熱処理用容器、セッタ
ー、炉心管及び測温用保護管を提供するものである。
【0007】(1)結晶が配向したアルミナ焼結体であ
って、 i)該焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面
に垂直な面において、X線回折により測定した下記各結
晶面
って、 i)該焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面
に垂直な面において、X線回折により測定した下記各結
晶面
【0008】
【化5】
【0009】の回折強度から下記式
【0010】
【化6】
【0011】により求めた回折強度比(PB )と、該焼
結体を粉砕した粉体の上記各結晶面の回折強度から下記
式
結体を粉砕した粉体の上記各結晶面の回折強度から下記
式
【0012】
【化7】
【0013】により求めた回折強度比(PP )とから、
下記式
下記式
【0014】
【化8】
【0015】により求めた配向度(F)が0.8以上で
あり、 ii) 該焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面
で測定した平均結晶粒径が20〜200μmであり、該
焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面に垂直
な面における平均結晶粒子幅がアルミナ結晶のc面が配
向した面で測定した平均結晶粒径の0.4倍以下であ
り、 iii)該焼結体のAl2 O3 含有量が99.5重量%以上
であり、 iv) 該焼結体のかさ密度が3.7g/cm3 以上である
ことを特徴とする配向性アルミナ質焼結体。
あり、 ii) 該焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面
で測定した平均結晶粒径が20〜200μmであり、該
焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面に垂直
な面における平均結晶粒子幅がアルミナ結晶のc面が配
向した面で測定した平均結晶粒径の0.4倍以下であ
り、 iii)該焼結体のAl2 O3 含有量が99.5重量%以上
であり、 iv) 該焼結体のかさ密度が3.7g/cm3 以上である
ことを特徴とする配向性アルミナ質焼結体。
【0016】(2)上記(1)に記載の配向性アルミナ
質焼結体からなる熱処理用容器であって、該容器の内面
及び外面がアルミナ結晶のc面が配向した面である熱処
理用容器。
質焼結体からなる熱処理用容器であって、該容器の内面
及び外面がアルミナ結晶のc面が配向した面である熱処
理用容器。
【0017】(3)上記(1)に記載の配向性アルミナ
質焼結体からなり、両面がアルミナ結晶のc面が配向し
た面であるセッター。
質焼結体からなり、両面がアルミナ結晶のc面が配向し
た面であるセッター。
【0018】(3)上記(1)に記載の配向性アルミナ
質焼結体からなる円筒状の炉心管又は測温用保護管であ
って、円筒の内周面及び外周面がアルミナ結晶のc面が
配向した面である炉心管又は測温用保護管。
質焼結体からなる円筒状の炉心管又は測温用保護管であ
って、円筒の内周面及び外周面がアルミナ結晶のc面が
配向した面である炉心管又は測温用保護管。
【0019】以下に、本発明の配向性アルミナ質焼結体
が満足すべき要件について具体的に説明する。
が満足すべき要件について具体的に説明する。
【0020】i)結晶が配向したアルミナ焼結体であっ
て、該焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面
に垂直な面において、X線回折により測定した下記各結
晶面
て、該焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面
に垂直な面において、X線回折により測定した下記各結
晶面
【0021】
【化9】
【0022】の回折強度から下記式
【0023】
【化10】
【0024】により求めた回折強度比(PB )と、該焼
結体を粉砕した粉体の上記各結晶面の回折強度から下記
式
結体を粉砕した粉体の上記各結晶面の回折強度から下記
式
【0025】
【化11】
【0026】により求めた回折強度比(PP )とから、
下記式
下記式
【0027】
【化12】
【0028】により求めた配向度(F)が0.8以上で
あること。
あること。
【0029】本発明の焼結体において、アルミナ結晶の
c面が配向した面とは、アルミナ結晶における(000
6)面に平行な面であるc面が配向した面である。該焼
結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面は、次の
ようにして決定することができる。即ち、焼結体におけ
るある表面についてのX線回折の結果、及び該焼結体か
ら切り出したその表面に垂直な面についてのX線回折の
結果から、該焼結体の表面及びその垂直面のそれぞれに
ついて下記結晶面
c面が配向した面とは、アルミナ結晶における(000
6)面に平行な面であるc面が配向した面である。該焼
結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面は、次の
ようにして決定することができる。即ち、焼結体におけ
るある表面についてのX線回折の結果、及び該焼結体か
ら切り出したその表面に垂直な面についてのX線回折の
結果から、該焼結体の表面及びその垂直面のそれぞれに
ついて下記結晶面
【0030】
【化13】
【0031】の回折強度を求め、これらの値を用いて下
記式
記式
【0032】
【化14】
【0033】により、それぞれにおける(0006)面
の回折強度比(Pc)を算出し、該焼結体の表面におけ
る(0006)面の回折強度比(Pc)が、その垂直面
における(0006)面の回折強度比(Pc)よりも大
きい値となる面が該焼結体におけるアルミナ結晶のc面
が配向した面である。
の回折強度比(Pc)を算出し、該焼結体の表面におけ
る(0006)面の回折強度比(Pc)が、その垂直面
における(0006)面の回折強度比(Pc)よりも大
きい値となる面が該焼結体におけるアルミナ結晶のc面
が配向した面である。
【0034】本発明では、X線回折における回折強度の
判定の容易さから、アルミナ結晶のc面が配向した面に
垂直な面について着目し、この面についてのX線回折の
結果から、上記式により求めた配向度(F)を、焼結体
におけるアルミナ結晶の配向の程度の大きさの評価の基
準として用いる。
判定の容易さから、アルミナ結晶のc面が配向した面に
垂直な面について着目し、この面についてのX線回折の
結果から、上記式により求めた配向度(F)を、焼結体
におけるアルミナ結晶の配向の程度の大きさの評価の基
準として用いる。
【0035】本発明において、X線回折は、該焼結体の
表面部分については、この面を研削加工し、ダイヤモン
ド砥粒で鏡面仕上げを行なった後に行ない、この面に垂
直な面については、該焼結体から垂直面を切り出し、こ
の面を研削加工し、ダイヤモンド砥粒で鏡面仕上げを行
なった後に行なう。測定条件は、いずれの面についても
ターゲットとしてCu、モノクロメータを使用し、スリ
ットを0.15mm、ダイバースリットを1°に設定し
てスキャニングスピードを3°/分とする。また、該焼
結体を粉砕した粉体については、該焼結体を平均粒径5
μm以下となるように粉砕した後、同様の条件でX線回
折を行なう。該焼結体のアルミナ結晶のc面が配向した
面に垂直な面のX線回折パターンの一例を図1に示し、
該焼結体を粉砕した粉体のX線回折パターンの一例を図
2に示す。
表面部分については、この面を研削加工し、ダイヤモン
ド砥粒で鏡面仕上げを行なった後に行ない、この面に垂
直な面については、該焼結体から垂直面を切り出し、こ
の面を研削加工し、ダイヤモンド砥粒で鏡面仕上げを行
なった後に行なう。測定条件は、いずれの面についても
ターゲットとしてCu、モノクロメータを使用し、スリ
ットを0.15mm、ダイバースリットを1°に設定し
てスキャニングスピードを3°/分とする。また、該焼
結体を粉砕した粉体については、該焼結体を平均粒径5
μm以下となるように粉砕した後、同様の条件でX線回
折を行なう。該焼結体のアルミナ結晶のc面が配向した
面に垂直な面のX線回折パターンの一例を図1に示し、
該焼結体を粉砕した粉体のX線回折パターンの一例を図
2に示す。
【0036】本発明では、この様にして該焼結体におけ
るアルミナ結晶のc面が配向した面に垂直な面について
測定した回折強度を用いて求めたPB とPP から、上記
式により算出した配向度(F)が、0.8以上であるこ
とが必要であり、0.9以上であることが好ましい。
るアルミナ結晶のc面が配向した面に垂直な面について
測定した回折強度を用いて求めたPB とPP から、上記
式により算出した配向度(F)が、0.8以上であるこ
とが必要であり、0.9以上であることが好ましい。
【0037】本発明のアルミナ質焼結体は、アルミナ結
晶がc面で配向し、しかも0.8以上という高い配向度
を有することにより、高温での破壊が急激に起こらず、
クラックが配向した結晶面を進展し、クラックの屈曲及
び分岐が起こり、破壊エネルギーが高くなり、その結
果、高い耐熱衝撃性を示すものとなる。また、耐熱材料
としての使用条件である室温−高温−室温の繰り返しに
よる熱疲労抵抗も高くなり、更に、配向度が高いことに
よって、結晶粒径の分布が少なくなり、結晶粒界面積が
小さくなって、耐食性も向上する。
晶がc面で配向し、しかも0.8以上という高い配向度
を有することにより、高温での破壊が急激に起こらず、
クラックが配向した結晶面を進展し、クラックの屈曲及
び分岐が起こり、破壊エネルギーが高くなり、その結
果、高い耐熱衝撃性を示すものとなる。また、耐熱材料
としての使用条件である室温−高温−室温の繰り返しに
よる熱疲労抵抗も高くなり、更に、配向度が高いことに
よって、結晶粒径の分布が少なくなり、結晶粒界面積が
小さくなって、耐食性も向上する。
【0038】ii) 該焼結体におけるアルミナ結晶のc面
が配向した面で測定した平均結晶粒径が20〜200μ
mであり、該焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向
した面に垂直な面における平均結晶粒子幅がc面が配向
した面で測定した平均結晶粒径の0.4倍以下であるこ
と。
が配向した面で測定した平均結晶粒径が20〜200μ
mであり、該焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向
した面に垂直な面における平均結晶粒子幅がc面が配向
した面で測定した平均結晶粒径の0.4倍以下であるこ
と。
【0039】本発明では、アルミナ結晶のc面が配向し
た面における平均結晶粒径は、上記X線回折の場合と同
様に、鏡面仕上げを行なった後、硫酸、リン酸等を用い
た化学エッチング、または熱エッチングを施した後、走
査電子顕微鏡にて観察し、インターセプト法により、1
0点平均から求める。算出式としては、D=1.5×L
/n(D:平均結晶粒径(μm)、L:測定長さ(μ
m)、n:長さL当たりの結晶数)を用いる。また、ア
ルミナ結晶のc面が配向した面に垂直な面における平均
結晶粒子幅については、該焼結体からアルミナ結晶のc
面が配向した面に垂直な面を切り出して、この面につい
て、研削加工、ダイヤモンド砥粒による鏡面仕上げ、及
び上記と同様のエッチングを施した後、走査電子顕微鏡
により観察して求める。平均結晶粒子幅については、ア
ルミナ結晶のc面に垂直方向、即ち、結晶幅の方向での
みインターセプト法により求める。算出式は、W=L/
n(W:平均結晶粒子幅(μm)、L:測定長さ(μ
m)、n:長さL当たりの結晶数)とする。
た面における平均結晶粒径は、上記X線回折の場合と同
様に、鏡面仕上げを行なった後、硫酸、リン酸等を用い
た化学エッチング、または熱エッチングを施した後、走
査電子顕微鏡にて観察し、インターセプト法により、1
0点平均から求める。算出式としては、D=1.5×L
/n(D:平均結晶粒径(μm)、L:測定長さ(μ
m)、n:長さL当たりの結晶数)を用いる。また、ア
ルミナ結晶のc面が配向した面に垂直な面における平均
結晶粒子幅については、該焼結体からアルミナ結晶のc
面が配向した面に垂直な面を切り出して、この面につい
て、研削加工、ダイヤモンド砥粒による鏡面仕上げ、及
び上記と同様のエッチングを施した後、走査電子顕微鏡
により観察して求める。平均結晶粒子幅については、ア
ルミナ結晶のc面に垂直方向、即ち、結晶幅の方向での
みインターセプト法により求める。算出式は、W=L/
n(W:平均結晶粒子幅(μm)、L:測定長さ(μ
m)、n:長さL当たりの結晶数)とする。
【0040】本発明の焼結体では、上記方法で求めたア
ルミナ結晶のc面が配向した面の平均結晶粒径が20〜
200μmの範囲にあることが必要であり、30〜18
0μmの範囲にあることが好ましい。この面における平
均結晶粒径が20μmを下回ると、高温において変形や
耐熱衝撃性の低下等が起こりやすく、耐熱性の低下を生
じると共に、耐食性も低下するので好ましくない。一
方、平均結晶粒径が200μmを上回ると、アルミナ結
晶粒子の結晶面間の熱膨張率の違いにより、マイクロク
ラックが形成されるために熱衝撃抵抗の低下や耐食性の
低下をまねくので好ましくない。
ルミナ結晶のc面が配向した面の平均結晶粒径が20〜
200μmの範囲にあることが必要であり、30〜18
0μmの範囲にあることが好ましい。この面における平
均結晶粒径が20μmを下回ると、高温において変形や
耐熱衝撃性の低下等が起こりやすく、耐熱性の低下を生
じると共に、耐食性も低下するので好ましくない。一
方、平均結晶粒径が200μmを上回ると、アルミナ結
晶粒子の結晶面間の熱膨張率の違いにより、マイクロク
ラックが形成されるために熱衝撃抵抗の低下や耐食性の
低下をまねくので好ましくない。
【0041】また、該焼結体では、アルミナ結晶のc面
が配向した面に垂直な面における平均結晶粒子幅がc面
が配向した面で測定した平均結晶粒径の0.4倍以下で
あることが必要である。この平均結晶粒子幅が0.4倍
を上回ると、アルミナ結晶のc面が配向した面の平均結
晶粒径が大き過ぎる場合と同様に、マイクロクラックが
かなり多く生成して耐熱性及び耐食性の低下をきたすの
で好ましくない。
が配向した面に垂直な面における平均結晶粒子幅がc面
が配向した面で測定した平均結晶粒径の0.4倍以下で
あることが必要である。この平均結晶粒子幅が0.4倍
を上回ると、アルミナ結晶のc面が配向した面の平均結
晶粒径が大き過ぎる場合と同様に、マイクロクラックが
かなり多く生成して耐熱性及び耐食性の低下をきたすの
で好ましくない。
【0042】iii)該焼結体のAl2 O3 含有量が99.
5重量%以上であること。
5重量%以上であること。
【0043】焼結体中のAl2 O3 含有量は、99.5
重量%以上であることが必要であり、99.7重量%以
上であることが好ましく、かかる範囲の含有量とするこ
とによって、高い耐熱性及び耐食性を有するものとな
る。Al2 O3 の含有量が、99.5重量%を下回る
と、焼結体中の不純物量が増加し、アルミナ結晶以外の
結晶やガラス相がアルミナ結晶粒界に多く生成して、耐
熱性、耐食性等を低下させると共に、結晶成長を抑制し
て配向度の低下をきたし、このために粒界が増加して被
熱処理物と反応しやすくなって耐食性が低下するので好
ましくない。該焼結体中には焼結助材としてSiO2 、
MgO、CaO等が含まれてもよく、SiO2 量は0.
2重量%以下、MgO量及びCaO量は各々0.1重量
%以下であることが好ましく、上記は各成分共に0.1
重量%以下であることがより好ましい。
重量%以上であることが必要であり、99.7重量%以
上であることが好ましく、かかる範囲の含有量とするこ
とによって、高い耐熱性及び耐食性を有するものとな
る。Al2 O3 の含有量が、99.5重量%を下回る
と、焼結体中の不純物量が増加し、アルミナ結晶以外の
結晶やガラス相がアルミナ結晶粒界に多く生成して、耐
熱性、耐食性等を低下させると共に、結晶成長を抑制し
て配向度の低下をきたし、このために粒界が増加して被
熱処理物と反応しやすくなって耐食性が低下するので好
ましくない。該焼結体中には焼結助材としてSiO2 、
MgO、CaO等が含まれてもよく、SiO2 量は0.
2重量%以下、MgO量及びCaO量は各々0.1重量
%以下であることが好ましく、上記は各成分共に0.1
重量%以下であることがより好ましい。
【0044】iv) 該焼結体のかさ密度が3.7g/cm
3 以上であること。
3 以上であること。
【0045】該焼結体のかさ密度は3.7g/cm3 以
上であることが必要であり、3.8g/cm3 以上であ
ることが好ましい。かさ密度が3.7g/cm3 を下回
ると焼結体内部に気孔が多く存在することとなり、気孔
が起点となって高温で変形し易くなって耐熱衝撃性が低
下し、更に、気孔が起点となって、腐食、反応が進行す
るため、耐食性の低下も生じ、割れ等が発生し易くなる
ので好ましくない。
上であることが必要であり、3.8g/cm3 以上であ
ることが好ましい。かさ密度が3.7g/cm3 を下回
ると焼結体内部に気孔が多く存在することとなり、気孔
が起点となって高温で変形し易くなって耐熱衝撃性が低
下し、更に、気孔が起点となって、腐食、反応が進行す
るため、耐食性の低下も生じ、割れ等が発生し易くなる
ので好ましくない。
【0046】本発明のアルミナ質焼結体は、上記した
i)〜iv) の全ての条件を同時に満足するものであり、
これにより、耐熱性及び耐食性の両方の特性が良好な焼
結体となる。
i)〜iv) の全ての条件を同時に満足するものであり、
これにより、耐熱性及び耐食性の両方の特性が良好な焼
結体となる。
【0047】本発明のアルミナ質焼結体は、例えば、以
下の方法により作製することができる。
下の方法により作製することができる。
【0048】アルミナ原料としては、水酸化アルミニウ
ム等のアルミニウム化合物を焼成してα−Al2 O3 と
したものを用いることができ、アルミナ純度が99.8
重量%以上、比表面積が0.5〜2m2 /g、平均粒子
径が1〜6μmの板状粒子からなる板状アルミナ原料
と、アルミナ純度が99.8重量%以上、比表面積が5
〜8m2 /g、平均粒子径が0.4〜2.0μmの粒状
物からなる粒状アルミナ原料を組み合わせて用いること
が好ましい。この場合には、板状アルミナ原料及び粒状
アルミナ原料は、例えば、前者:後者=5:5〜9:1
程度の重量比となるように配合することが好ましい。こ
の様に板状アルミナ原料と粒状アルミナ原料を組み合わ
せて用いることによって、板状粒子が核となって焼結過
程で粒成長が促進され、結晶の配向が進展する。
ム等のアルミニウム化合物を焼成してα−Al2 O3 と
したものを用いることができ、アルミナ純度が99.8
重量%以上、比表面積が0.5〜2m2 /g、平均粒子
径が1〜6μmの板状粒子からなる板状アルミナ原料
と、アルミナ純度が99.8重量%以上、比表面積が5
〜8m2 /g、平均粒子径が0.4〜2.0μmの粒状
物からなる粒状アルミナ原料を組み合わせて用いること
が好ましい。この場合には、板状アルミナ原料及び粒状
アルミナ原料は、例えば、前者:後者=5:5〜9:1
程度の重量比となるように配合することが好ましい。こ
の様に板状アルミナ原料と粒状アルミナ原料を組み合わ
せて用いることによって、板状粒子が核となって焼結過
程で粒成長が促進され、結晶の配向が進展する。
【0049】本発明の焼結体を得るには、まず、アルミ
ナ原料を水又は有機溶媒中に入れ、ポットミル、アトリ
ッションミル等の粉砕機を用いて、湿式で粉砕、混合、
分散させる。この際に、平均粒子径2μm以下、比表面
積2m2 /g以上となるように、粉砕、混合、分散させ
ることが好ましい。
ナ原料を水又は有機溶媒中に入れ、ポットミル、アトリ
ッションミル等の粉砕機を用いて、湿式で粉砕、混合、
分散させる。この際に、平均粒子径2μm以下、比表面
積2m2 /g以上となるように、粉砕、混合、分散させ
ることが好ましい。
【0050】次いで、上記方法で調製した粉体を所定の
形状となるように成形する。成形方法としては、板状粒
子が配列しやすい鋳込み成形、テープ成形、押出成形、
射出成形又はホットプレスを採用することが適当であ
り、これらの成形方法を採用することによって、板状粒
子を面方向に配列させることができる。この様にして得
られた成形体を1600〜1800℃、好ましくは16
50〜1750℃程度で焼成することによって、板状粒
子のc面が優先的に粒成長するので、本発明の配向性ア
ルミナ質焼結体を得ることができる。焼結温度が160
0℃を下回る場合には、粒成長が少なく、結晶の配向が
促進されず、目的とする焼結体を得難いので好ましくな
い。
形状となるように成形する。成形方法としては、板状粒
子が配列しやすい鋳込み成形、テープ成形、押出成形、
射出成形又はホットプレスを採用することが適当であ
り、これらの成形方法を採用することによって、板状粒
子を面方向に配列させることができる。この様にして得
られた成形体を1600〜1800℃、好ましくは16
50〜1750℃程度で焼成することによって、板状粒
子のc面が優先的に粒成長するので、本発明の配向性ア
ルミナ質焼結体を得ることができる。焼結温度が160
0℃を下回る場合には、粒成長が少なく、結晶の配向が
促進されず、目的とする焼結体を得難いので好ましくな
い。
【0051】本発明の焼結体は、耐熱性及び耐食性に優
れた性質を利用して、例えば、熱処理用容器、セッター
等として有効に用いることができる。熱処理用容器とし
て用いる場合には、その形状は特に限定されず、従来用
いられている熱処理用容器と同様の形状とすればよい
が、容器の内面及び外面において、アルミナ結晶のc面
が配向していることが必要である。また、セッターとし
て用いる場合には、板状の形状のセッターの両面におい
て、アルミナ結晶のc面が配向していることが必要であ
る。これは、熱処理用容器の内面及び外面、或いはセッ
ターの両面において、アルミナ結晶のc面が配向してい
ることによって、熱衝撃抵抗を向上でき、更に、被熱処
理物が接する面においてアルミナ結晶のc面が配向して
いることによって、高い耐食性を発揮できることによる
ものである。
れた性質を利用して、例えば、熱処理用容器、セッター
等として有効に用いることができる。熱処理用容器とし
て用いる場合には、その形状は特に限定されず、従来用
いられている熱処理用容器と同様の形状とすればよい
が、容器の内面及び外面において、アルミナ結晶のc面
が配向していることが必要である。また、セッターとし
て用いる場合には、板状の形状のセッターの両面におい
て、アルミナ結晶のc面が配向していることが必要であ
る。これは、熱処理用容器の内面及び外面、或いはセッ
ターの両面において、アルミナ結晶のc面が配向してい
ることによって、熱衝撃抵抗を向上でき、更に、被熱処
理物が接する面においてアルミナ結晶のc面が配向して
いることによって、高い耐食性を発揮できることによる
ものである。
【0052】また、本発明の焼結体は、炉心管又は測温
用保護管としても有効に用いることができる。炉心管と
は、熱処理用チューブ、サポートチューブ、ラジアント
チューブ等として用いる円筒形状部材である。これらの
場合には、円筒形状をした炉心管または測温用保護管の
内周面及び外周面において、アルミナ結晶のc面が配向
していることが必要である。この様に、炉内雰囲気に接
する内周面及び外周面においてアルミナ結晶のc面が配
向していることにより、耐食性が向上し、同時に炉の昇
温、降温時に管の内周方向に加わる熱応力に対する抵抗
性も増加して、長寿命の炉心管又は測温用保護管とな
る。
用保護管としても有効に用いることができる。炉心管と
は、熱処理用チューブ、サポートチューブ、ラジアント
チューブ等として用いる円筒形状部材である。これらの
場合には、円筒形状をした炉心管または測温用保護管の
内周面及び外周面において、アルミナ結晶のc面が配向
していることが必要である。この様に、炉内雰囲気に接
する内周面及び外周面においてアルミナ結晶のc面が配
向していることにより、耐食性が向上し、同時に炉の昇
温、降温時に管の内周方向に加わる熱応力に対する抵抗
性も増加して、長寿命の炉心管又は測温用保護管とな
る。
【0053】
【発明の効果】本発明の配向性アルミナ質焼結体は、下
記の如き優れた性質を有するものである。
記の如き優れた性質を有するものである。
【0054】(1)耐熱衝撃抵抗性に優れているため
に、加熱、冷却の繰り返しに十分に耐えることができ
る。
に、加熱、冷却の繰り返しに十分に耐えることができ
る。
【0055】(2)高温特性に優れているために、高温
での変形等が少ない。
での変形等が少ない。
【0056】(3)耐食性に優れているために、被熱処
理物を汚染せず、被熱処理物中の成分が炉内雰囲気中に
拡散することを防止できる。
理物を汚染せず、被熱処理物中の成分が炉内雰囲気中に
拡散することを防止できる。
【0057】(4)繊維強化セラミックスや複合体など
を生産する場合のような特殊な手法を用いることなく、
通常のセラミックス製造方法で生産できるので、経済的
に非常に有利である。
を生産する場合のような特殊な手法を用いることなく、
通常のセラミックス製造方法で生産できるので、経済的
に非常に有利である。
【0058】本発明の配向性アルミナ質焼結体は、以上
のように優れた耐熱性及び耐食性を有するものであり、
この様な優れた性質を利用して、熱処理用容器、セッタ
ー、バーナーノズル、炉心管、保護管等の用途に有効に
用いることができる。
のように優れた耐熱性及び耐食性を有するものであり、
この様な優れた性質を利用して、熱処理用容器、セッタ
ー、バーナーノズル、炉心管、保護管等の用途に有効に
用いることができる。
【0059】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
明する。
【0060】実施例1 アルミナ含有量99.88重量%、比表面積1.5m2
/g、平均粒子径3μmの板状粒子からなるアルミナ原
料、及びアルミナ含有量99.89重量%、比表面積6
m2 /g、平均粒子径0.5μmの粉状粒子からなるア
ルミナ原料を用い、その他に少量のSiO2 、CaO及
びMgOを加えて、下記表1に記載のアルミナ原料比率
及び純度となるように配合した原料を、ポットミル中
で、比表面積3m2 /g、平均粒子径2μm以下となる
ように湿式粉砕した。
/g、平均粒子径3μmの板状粒子からなるアルミナ原
料、及びアルミナ含有量99.89重量%、比表面積6
m2 /g、平均粒子径0.5μmの粉状粒子からなるア
ルミナ原料を用い、その他に少量のSiO2 、CaO及
びMgOを加えて、下記表1に記載のアルミナ原料比率
及び純度となるように配合した原料を、ポットミル中
で、比表面積3m2 /g、平均粒子径2μm以下となる
ように湿式粉砕した。
【0061】次いで、得られたスラリーを石膏型を用い
て鋳込み成形し、表1に示す温度で3時間焼成して、5
0×50×5mmの角板の焼結体を得た。得られた各焼
結体の特性を表1に示す。
て鋳込み成形し、表1に示す温度で3時間焼成して、5
0×50×5mmの角板の焼結体を得た。得られた各焼
結体の特性を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】注) 1)板状:粒状=板状粒子からなるアルミナ原料:粒状
粒子からなるアルミナ原料(重量比) 2)結晶粒径=アルミナ結晶のc面が配向した面で測定
した平均結晶粒径 3)粒子幅/結晶粒径=アルミナ結晶のc面が配向した
面の平均結晶粒径に対するこの面に垂直な面の平均結晶
粒子幅。
粒子からなるアルミナ原料(重量比) 2)結晶粒径=アルミナ結晶のc面が配向した面で測定
した平均結晶粒径 3)粒子幅/結晶粒径=アルミナ結晶のc面が配向した
面の平均結晶粒径に対するこの面に垂直な面の平均結晶
粒子幅。
【0064】得られた各焼結体について、下記の方法に
より耐食性及び耐熱衝撃抵抗性の試験を行なった。
より耐食性及び耐熱衝撃抵抗性の試験を行なった。
【0065】耐食性試験 各焼結体の上にチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)成形体
を乗せ、電気炉中で1250℃で5時間熱処理した後、
PZT成形体の成分であるPbOの侵食深さを測定し
た。尚、侵食深さは、焼結体断面をエネルギー分散形X
線分析(EDX)により分析して決定した。その結果を
下記表2に示す。
を乗せ、電気炉中で1250℃で5時間熱処理した後、
PZT成形体の成分であるPbOの侵食深さを測定し
た。尚、侵食深さは、焼結体断面をエネルギー分散形X
線分析(EDX)により分析して決定した。その結果を
下記表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】以上の結果から明らかなように、本発明の
焼結体は、PZT成形体中のPbOの侵食深さが2mm
以下であり、高い耐食性を有するものであった。
焼結体は、PZT成形体中のPbOの侵食深さが2mm
以下であり、高い耐食性を有するものであった。
【0068】熱衝撃抵抗性試験 表1の試料No.2、3、6及び7の焼結体について熱
衝撃試験を行なった。試験方法は、1500℃に加熱保
持した電気炉中に5×5×45mmの棒状に加工した各
焼結体を入れて20分間保持した後、室温においた電融
アルミナ(粒度:40メッシュ以下)中に落下させる方
法とし、この加熱及び室温での落下を10回繰り返して
割れの発生を調べた。結果を下記表3に示す。
衝撃試験を行なった。試験方法は、1500℃に加熱保
持した電気炉中に5×5×45mmの棒状に加工した各
焼結体を入れて20分間保持した後、室温においた電融
アルミナ(粒度:40メッシュ以下)中に落下させる方
法とし、この加熱及び室温での落下を10回繰り返して
割れの発生を調べた。結果を下記表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】以上の結果から明らかなように、本発明の
焼結体は、優れた耐熱衝撃性を有するのに対して、本発
明の焼結体に要求される要件を一つでも満たさないもの
は、耐熱衝撃性に劣るものであった。
焼結体は、優れた耐熱衝撃性を有するのに対して、本発
明の焼結体に要求される要件を一つでも満たさないもの
は、耐熱衝撃性に劣るものであった。
【図1】本発明焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配
向した面に垂直な面のX線回折パターンを示す図面。
向した面に垂直な面のX線回折パターンを示す図面。
【図2】本発明焼結体を粉砕した粉体のX線回折パター
ンを示す図面。
ンを示す図面。
Claims (4)
- 【請求項1】結晶が配向したアルミナ焼結体であって、 i)該焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面
に垂直な面において、X線回折により測定した下記各結
晶面 【化1】 の回折強度から下記式 【化2】 により求めた回折強度比(PB )と、該焼結体を粉砕し
た粉体の上記各結晶面の回折強度から下記式 【化3】 により求めた回折強度比(PP )とから、下記式 【化4】 により求めた配向度(F)が0.8以上であり、 ii) 該焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面
で測定した平均結晶粒径が20〜200μmであり、該
焼結体におけるアルミナ結晶のc面が配向した面に垂直
な面における平均結晶粒子幅がアルミナ結晶のc面が配
向した面で測定した平均結晶粒径の0.4倍以下であ
り、 iii)該焼結体のAl2 O3 含有量が99.5重量%以上
であり、 iv) 該焼結体のかさ密度が3.7g/cm3 以上である
ことを特徴とする配向性アルミナ質焼結体。 - 【請求項2】請求項1に記載の配向性アルミナ質焼結体
からなる熱処理用容器であって、該容器の内面及び外面
がアルミナ結晶のc面が配向した面である熱処理用容
器。 - 【請求項3】請求項1に記載の配向性アルミナ質焼結体
からなり、両面がアルミナ結晶のc面が配向した面であ
るセッター。 - 【請求項4】請求項1に記載の配向性アルミナ質焼結体
からなる円筒状の炉心管又は測温用保護管であって、円
筒の内周面及び外周面がアルミナ結晶のc面が配向した
面である炉心管又は測温用保護管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6109670A JP2916664B2 (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 配向性アルミナ質焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6109670A JP2916664B2 (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 配向性アルミナ質焼結体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07315915A true JPH07315915A (ja) | 1995-12-05 |
JP2916664B2 JP2916664B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=14516201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6109670A Expired - Fee Related JP2916664B2 (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 配向性アルミナ質焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2916664B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6716517B2 (en) | 2000-04-20 | 2004-04-06 | Murata Manufacturing Co. Ltd, | Alumina sintered compact and method of producing the same, and article for heat treatment using alumina sintered compact |
JP2012020926A (ja) * | 2010-07-12 | 2012-02-02 | Corning Inc | スズ含有ガラスに使用するためのアルミナ製アイソパイプ |
WO2016084722A1 (ja) * | 2014-11-28 | 2016-06-02 | 日本碍子株式会社 | アルミナ焼結体及び光学素子用下地基板 |
CN110088061A (zh) * | 2016-12-21 | 2019-08-02 | 日本碍子株式会社 | 取向AlN烧结体及其制法 |
CN111868011A (zh) * | 2018-03-27 | 2020-10-30 | 日本碍子株式会社 | 氮化铝板 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI663143B (zh) | 2014-11-28 | 2019-06-21 | 日商日本碍子股份有限公司 | 板狀氧化鋁粉末的製法及板狀氧化鋁粉末 |
JP6660943B2 (ja) | 2015-09-30 | 2020-03-11 | 日本碍子株式会社 | 板状アルミナ粉末の製法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6433055A (en) * | 1987-07-27 | 1989-02-02 | Sumitomo Cement Co | Sintered body of alumina having high strength and its production |
JPH05270894A (ja) * | 1992-03-27 | 1993-10-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | セラミックス基板の製造方法 |
-
1994
- 1994-05-24 JP JP6109670A patent/JP2916664B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6433055A (en) * | 1987-07-27 | 1989-02-02 | Sumitomo Cement Co | Sintered body of alumina having high strength and its production |
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JP2012020926A (ja) * | 2010-07-12 | 2012-02-02 | Corning Inc | スズ含有ガラスに使用するためのアルミナ製アイソパイプ |
US10421681B2 (en) | 2010-07-12 | 2019-09-24 | Corning Incorporated | Alumina isopipes for use with tin-containing glasses |
WO2016084722A1 (ja) * | 2014-11-28 | 2016-06-02 | 日本碍子株式会社 | アルミナ焼結体及び光学素子用下地基板 |
KR20170088823A (ko) * | 2014-11-28 | 2017-08-02 | 엔지케이 인슐레이터 엘티디 | 알루미나 소결체 및 광학 소자용 하지 기판 |
JPWO2016084722A1 (ja) * | 2014-11-28 | 2017-09-07 | 日本碍子株式会社 | アルミナ焼結体及び光学素子用下地基板 |
US10138166B2 (en) | 2014-11-28 | 2018-11-27 | Ngk Insulators, Ltd. | Alumina sintered body and base substrate for optical device |
CN110088061A (zh) * | 2016-12-21 | 2019-08-02 | 日本碍子株式会社 | 取向AlN烧结体及其制法 |
US11059753B2 (en) | 2016-12-21 | 2021-07-13 | Ngk Insulators, Ltd. | Oriented ALN sintered body and method for producing the same |
CN111868011A (zh) * | 2018-03-27 | 2020-10-30 | 日本碍子株式会社 | 氮化铝板 |
CN111868011B (zh) * | 2018-03-27 | 2022-03-11 | 日本碍子株式会社 | 氮化铝板 |
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JP2916664B2 (ja) | 1999-07-05 |
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