JPH073155B2 - 地下構造物の構築方法 - Google Patents

地下構造物の構築方法

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JPH073155B2
JPH073155B2 JP1072345A JP7234589A JPH073155B2 JP H073155 B2 JPH073155 B2 JP H073155B2 JP 1072345 A JP1072345 A JP 1072345A JP 7234589 A JP7234589 A JP 7234589A JP H073155 B2 JPH073155 B2 JP H073155B2
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秀和 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は鉄道線路下や道路下を横断する地下構造物の構
築方法に関するものである。
〔従来の技術〕
踏切事故や道路交通渋滞の対策として、従来から鉄道と
道路とを立体交差にするための地下構造物が築造されて
いる。
このような地下構造物の構築方法としては、軌道又は道
路を挟んでその両側に立坑を掘削したのち、一方の立坑
側から他方の立坑に向かって、地盤に接する面にフリク
ションカット部材を配設した複数本の断面矩形状のパイ
プを計画地下道断面の少なくとも上床断面位置に並列状
態に圧入することにより、両立坑間に計画地下道部を貫
通したパイプルーフを形成し、しかるのち、一方の立坑
側において、パイプルーフの後端面に既製の地下構造物
の前端面を当接させた状態で該地下構造物の内部の土砂
を掘削排除しながらこの地下構造物を推進させ、前記フ
リクションカット部材を地中に残置したまゝパイプルー
フと地下構造物とを置換する方法が採用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら上記従来方法によれば、地下構造物の上床
前端面でパイプルーフの後端を押圧しながら地下構造物
をフリクションカット部材の下面に沿って推進させるも
のであるから、パイプの上面、即ち、フリクションカッ
ト部材の下面が計画地下道の上面と一致するように、地
下構造物の埋設作業前に予め両立坑間に亘って複数本の
パイプを順次圧入してパイプルーフを形成しなければな
らない。
ところが、パイプの圧入作業は一方の立坑から他方の立
坑に向かって片押しするものであり、その上、地盤の硬
軟による強度差や地盤中に存在する転石等によって圧入
状態が変化すると共に、その圧入はパイプ内にアースオ
ーガを挿入して前方の地盤を掘削しながら行うためにパ
イプに回転反力が生じることになって、複数本のパイプ
をその全長に亘って同一水平面上となるように正確に圧
入することが困難となり、パイプルーフを構成する各パ
イプが先端に行くに従って上下方向に変位してパイプル
ーフの下面が凹凸面となる。
このため、地下構造物を該パイプルーフの下面に沿わせ
て円滑に推進させることが困難となるばかりでなく、そ
の推進中に地下構造物がパイプルーフの下面に押接して
上載の土砂を隆起させたり、或いはパイプルーフの下面
から離間して土砂を陥没させたりする場合が発生し、鉄
道や道路に悪影響を及ぼすという問題点があった。
特に、上記パイプルーフの施工距離、即ち、地下構造物
の構築長さを長くする場合には、上記問題点が顕著に発
生して施工が極めて困難となり、このような長距離施工
の場合には上記パイプルーフの形成を両立坑側から圧入
して中間地点で接合することによって行っているが、こ
の場合でも、パイプルーフを同一平面上で接合させるこ
とが困難となり、上記問題点が生じるものである。
本発明はこのような問題点を解消することを目的とした
地下構造物の構築方法を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明の請求項に記載の
地下構造物の構築方法は、発進側と到達側から複数本の
パイプを並列状態となるように水平に圧入して両方のパ
イプの先端を発進側と到達側との中間部で互いに接合さ
せることによりパイプルーフを形成し、このパイプルー
フの下面に対して地下構造物の上面を下方に位置させた
状態で該地下構造物を発進側と到達側とから又は発進側
から到達側に向かって、その前方側の地盤を該地下構造
物の内部を通じて掘削排除を行うと共にパイプルーフの
下面と地下構造物の上面間に生じる空隙部にスペーサ部
材を介在させながらこのスペーサ部材の下面に沿って前
進させることを特徴とするものである。
さらに、本発明の請求項に記載の地下構造物の構築方
法は、発進側と到達側間に貫通して上面に縁切板を載置
している複数本のパイプを並列状態となるように水平に
圧入することによりパイプルーフを形成し、このパイプ
ルーフの前記縁切板の下面に対して地下構造物の上面を
下方に位置させた状態で該地下構造物の前方側の地盤を
地下構造物の内部を通じて掘削排除を行うと共に縁切板
の下面と地下構造物の上面間に生じる空隙部にスペーサ
部材を介在させ、前記縁切板を地中に残置させた状態で
スペーサ部材の下面に沿って地下構造物とパイプルーフ
とを到達側に向かって推進させることを特徴とするもの
である。
〔作用〕
地下構造物の上面を圧入したパイプルーフの下面、又は
パイプルーフの上面に縁切板を載置している場合には該
縁切板の下面から下方に位置するようにして地下構造物
を推進させるものであるから、パイプルーフの各パイプ
が水平面上に精度良く並列していなくて凹凸状態に配列
した状態に圧入されている場合でも、その圧入状態に関
係なく地下構造物を円滑に推進させることができる。
さらに、パイプルーフの下面と地下構造物の上面間、又
はパイプルーフの上面に縁切板を載置している場合には
該パイプルーフを地下構造物の先端面で押し進めながら
該縁切板の下面と地下構造物の上面間にスペーサ部材を
介在させるので、地下構造物の上面でスペーサ部材を介
しパイプルーフ又は縁切板を強固に支持させながら地下
構造物を推進させることができ、パイプルーフ又は縁切
板に上載された土砂を隆起させたり陥没させることな
く、施工距離が長い場合でも能率良く地下構造物を構築
することができる。
上記パイプルーフの上面に縁切板を載置している場合に
は、該パイプルーフを地下構造物の先端面で押し進めな
がら到達側に押し出していくものであるから、パイプを
回収することができて、再使用が行え、その上、地下構
造物の埋設がパイプルーフを埋め殺す場合に比べて浅い
位置に施工することができる。
又、請求項に記載した発明によれば、発進側と到達側
から複数本のパイプを並列状態となるように水平に圧入
して両方のパイプの先端を発進側と到達側との中間部で
互いに接合させることによりパイプルーフを形成するの
で、パイプの圧入作業が容易であると共に先端側におけ
る凹凸の度合いがが小さくなり、施工距離が長い地下構
造物の築造が可能となる。この場合、地下構造物を発進
側と到達側とから推進させることによって構築作業性を
一層向上させることができるものである。
〔実施例1〕 本発明の実施例を道路下に横断する地下道の構築方法に
ついて図面に基づき説明すると、まず、道路(1)を挟
んだ両側地盤に発進側立坑(2)と到達側立坑(3)を
掘削する。なお、道路(1)が高くなっていてその両側
に空間部が存在している場合には、一側方を発進側に他
側方を到達側にすればよい。
次いで、両立坑(2)(3)側から道路(1)を横断す
る方向、即ち計画地下道方向に断面矩形状或いは円形状
のパイプ(4)を道路(1)の下方地盤中に水平に圧入
する。このパイプ(4)の圧入は、その中空内部にアー
スオーガ(図示せず)を挿入して圧入先端側の地盤を掘
削すると共に後方に排除しながら両立坑(2)(3)側
から夫々のパイプ後端をジャッキ等で押圧して行うこと
により、両側のパイプ(4)(4)の先端が両立坑
(2)(3)間の中間部で接合するまで行う。このよう
に、両立坑(2)(3)側からパイプ(4)(4)を圧
入することによって、パイプ(4)の先端側における変
位量が、一方の立坑から他方の立坑に貫通するように圧
入したパイプの先端側変位量に比較して少なくなり、同
じ変位量となるようにした場合には2倍の長さの地下道
の築造が可能となるものである。
なお、パイプ(4)は一定長さのパイプを長さ方向に順
次ボルト等の適宜なジョイント部材によって連結しなが
ら地中に圧入していくものである。
こうして圧入したパイプ(4)に並行して次のパイプ
(4)を上記同様な作業によって圧入し、道路下の両立
坑(2)(3)間の地盤中に計画地下道の幅よりも幅広
いパイプルーフ(5)を形成する。
なお、隣接するパイプ(4)(4)は互いに接した状態
で圧入されてもよく、又、第2図に示すように、小間隔
を存して適宜な連結片(4a)で連結させながら圧入して
もよい。
次に、発進立坑(2)の底面に滑り台(6)を敷設した
のち、先端に刃先(9)を一体に設けているメッセル掘
進機、或いは先端に刃先(9)を有する刃口のみからな
るる掘進機(7)を設置する。
この掘進機(7)の本体或いは刃口の断面形状は、地下
道を構成する地下構造物(8)の断面形状と同等が該地
下構造物(8)の前端部を挿入可能なようにやゝ大きく
形成されていると共にその上面側は全面的に開口してあ
り、該上面に幅方向に架設した支持部材(11)上に複数
本のパイプ支持ジャッキ(10)を圧入された各パイプ
(4)に対応させて幅方向に一定間隔毎に固定してあ
る。
さらに、この掘進機(7)の推進は、該掘進機(7)が
刃口のみで構成されている場合には、予め到達側立坑
(3)から発進側立坑(2)まで挿通しておいたワイヤ
ー等の牽引により行うか、後述する押圧ジャッキ(12)
により地下構造物(8)と一体に推進させるものであ
り、メッセル掘進機(7)の場合、地盤に圧接する矢板
に反力をとって公知のように推進させるものである。
又、地下構造物(8)はその上面がパイプルーフ(5)
の下面から適宜小間隔だけ下方に位置するように掘進機
(7)に後続して滑り台(6)上に配設される。
このように配設した掘進機(7)と該掘進機(7)に後
続する地下構造物(8)を道路下の地盤中に圧入するに
は、まず、掘進機(7)の上面に配設している支持ジャ
ッキ(10)を下げ、上方からの外力を無負荷状態とした
のち、掘進機(7)を推進させて道路下に圧入埋設して
いる前記パイプルーフ(5)に沿って地盤を掘削し、掘
削した土砂を地下構造物(8)内に取り込んで発進側立
坑(2)に排出する。
一方、地下構造物(8)は発進側立坑(2)の後部壁面
に配設した反力支持壁材(15)に支持されている複数本
の押圧ジャッキ(12)により掘進機(7)に後続して前
進させる。
掘進機(7)が一定のストローク(a)だけ推進して停
止すると、支持ジャッキ(10)を上昇させてパイプルー
フ(5)を支持させ、又、その推進により生じた掘進機
(7)の後端面と地下構造物(8)の前端面間の間隙又
は地下構造物(8)を刃口と一体的に推進させた場合に
はその刃口の上端開口部を利用し、地下構造物(8)内
を通じて搬送した角形ブロック形状の継ぎ材(13)とス
ペーサ(14)とを掘削により生じたパイプルーフ(5)
と地下構造物(8)間との空間部(16)に所定個数供給
する。
ついで、一定のストローク(a)だけ推進した地下構造
物(8)の上面に第2図に示すように、継材(13)をパ
イプルーフ(5)の各パイプ(4)の下方に順次位置さ
せて幅方向に一定間隔毎に載置すると共にこれらの継材
(13)と各継材(13)に対応する上方のパイプ(4)間
に、該間隔に応じた高さ寸法を有するスペーサ(14)を
介在させ、地下構造物(8)の上面で継材(13)とスペ
ーサ(14)を介してパイプルーフ(5)を支持させる
(第4図参照)。
さらに、各継材(13)の後端にワイヤ等の固定部材(1
7)を連結し、該固定部材(17)の後端を反力支持壁材
(15)に固着して継材(13)を一定位置に固定させる。
この場合、固定部材(17)をパイプルーフ(5)の後端
に連結して継材(13)を固定させてもよい。
なお、継材(13)の下面は平滑面に形成されているか、
該下面に平滑な板状物を一体に密着させて摩擦係数を小
さくしてある。
又、継材(13)は上記掘進機(7)のストローク(a)
に等しい前後方向の寸法幅を有するものであるが、各パ
イプ(4)の数だけ分割された形状のものを使用するこ
となく地下構造物(8)の幅に等しい長さのH形鋼等か
らなる一本の継材を採用し、この継材上に各パイプ
(4)に対応させて前述したように複数個のスペーサ
(14)を一定間隔毎に介在させてもよいものであり、こ
れらの継材(13)及びスペーサ(14)の地下構造物
(8)上への供給は、発進側立坑(2)から空間部(1
6)内に搬入してもよい。
さらに、地下構造物(8)の上面両側端部に露出する掘
削面を土留部材(18)(18)によって被覆する。
こうして、地中に圧入された地下構造物(8)の上面前
端部上の空間部(16)に継材(13)を介してスペーサ
(14)を配設したのち、掘進機(7)上のサポート部材
(11)を降下させて再び掘進機(7)と地下構造物
(8)とを一定のストローク(a)だけ前進させると共
に地下構造物(8)の上面側に継材(13)とスペーサ
(14)とを搬入する。
地下構造物(8)の推進時には、継材(13)は固定部材
(17)により牽引状態で固定されているので、地下構造
物(8)はその上面を継材(13)の平滑な下面に摺接し
ながら該継材(13)をガイドにして前進する。
この前進によって地下構造物(8)の上面前端部にはそ
れまで配設されていた継材(13)の配置面が前方に移動
することになり、その上面に前記同様にして継材(13)
を配設して該継材(13)を溶接等により既に配設されて
いる継材(13)の前端面にその後端面を当接状態にして
一体的に固着すると共にその上面に各パイプ(4)との
間隔部に相当する寸法を有するスペーサ(14)を介在さ
せる。
このように、掘進機(7)及び地下構造物(8)の一定
ストロークの前進による地中への推進作業と、そのスト
ロークに応じた寸法幅を有する継材(13)の配設並びに
前後方向に隣接する継材(13)同士の接合一体化と、継
材(13)と該継材(13)の上方に対向するパイプ(4)
との間にその間隔に応じた高さ寸法を有するスペーサ
(14)の介在作業と、土留部材(18)の配設作業とを順
次繰り返し行って一定長さを有する既製の地下構造物
(8)を地中に推進させるものであり、この地下構造物
(8)の埋設作業後、次の地下構造物(8)を継ぎ足し
て一連の継材(13)下面に摺接させながら上記作業を行
い、以下、順次地下構造物(8)を接続させて上記作業
を繰り返し行うことにより両立坑(2)(3)間に一連
の地下構造物(8)による地下道を形成するものであ
る。
こうして最前側の地下構造物(8)が到達側立坑(3)
に達して地下道が築造されると、パイプルーフ(5)の
パイプ(4)内、及びパイプルーフ(5)と地下構造物
(8)間の空間部(16)にモルタル等を充填する。
なお、以上の実施例においては、パイプルーフ(5)の
下面に沿って発進側立坑(2)から到達側立坑(3)に
向かって地下構造物(8)を地中に推進させたが、両立
坑(2)(3)側から上記と同様な作業によって地下構
造物(8)(8)をパイプルーフ(5)の下面とこれら
の地下構造物(8)(8)の上面間に生じる空隙部に継
材(13)とスペーサ(14)を介在させながら地中に推進
埋設してもよく、この方法によると一連の地下構造物
(8)による地下道の築造が一層能率良く施工すること
ができる。この場合、両立坑(2)(3)間の中間部で
対向する刃口等の掘進機(7)は、解体して地下構造物
(8)内を通じ撤去すればよい。
〔実施例2〕 以上の実施例においては、パイプルーフ(5)を地中に
埋設したが、パイプルーフ(5)と地下構造物(8)と
を置換しながら上記と同様の施工によって地下道を築造
する方法を第5図乃至第7図に基づいて説明する。
まず、上面に薄板帯鋼よりなる縁切板(19)を載置して
なる角パイプ(4)を両立坑(2)(3)間における道
路下の地盤中に水平に圧入、埋設する。この際、縁切板
(19)の先端部のみ角パイプ(4)の上面先端部に溶接
等により固着させたのち、角パイプ(4)の圧入作業を
上記実施例と同様にして行うものであり、この角パイプ
(4)を、幅方向に隣接する角パイプ同士を互いに連結
させながら複数本、順次並列状態となるように圧入して
少なくとも計画地下道の幅と略同一幅のパイプルーフ
(5)を形成し、到達側立坑(3)に突出する各角パイ
プ(4)の先端と縁切板(19)との先端との固着を切断
等によって解く。
次いで、先端に刃先(9)を一体に設けているメッセル
掘進機等の掘進機(7)をその刃先(9)の上端縁がパ
イプルーフ(5)の下面に沿うように発進側立坑(2)
内に設置する。
なお、掘進機(7)の上端とパイプルーフ(5)の各角
パイプ(4)間に隙間が生じる場合には、その隙間に小
型ジャッキ等の調節ピース(23)を介在させる。
この掘進機(7)の後端部上面にはパイプルーフ(5)
の後端に当接受止させる受桁(20)が一体に設けられて
ある。
一方、掘進機(7)に推進ジャッキ(21)を介して後続
させる地下構造物(8)をその上面が縁切板(19)の下
方に位置するように立坑(2)内に配設すると共に縁切
板(19)の後端を発進側立坑(2)の反力支持壁材(1
5)にワイヤー等の固定部材(17)を介して固定させた
状態にしたのち、掘進機(7)を推進させると、該掘進
機(7)によって地盤が掘削され、掘削土砂を地下構造
物(8)内を通じて発進側立坑(2)に搬出する一方、
掘進機(7)と一体に推進する受桁(20)によってパイ
プルーフ(5)が縁切板(19)の下面に摺接しながら掘
進機(7)の推進に従って押し進められ、掘進機(7)
の推進ストロークと同一長さ寸法だけその先端部が到達
側立坑(3)内に突出する。
この掘進機(7)の推進とその後の地下構造物(8)の
前進によって地下構造物(8)の上面と縁切板(19)の
下面間には空間部(16)が形成され、この空間部(16)
内に継材(13)とスペーサ(14)を供給して前記実施例
と同様に地下構造物(8)の上面に掘進機(7)及び地
下構造物(8)のストロークと前後方向の幅寸法が同一
の継材(13)を幅方向に載置し、この継材(13)上に各
縁切板(19)の下面に対向させてスペーサ(14)を幅方
向に所定間隔毎に設置し、該スペーサ(14)を介して縁
切板(19)を支持させる。
最初に配設される縁切板(19)の後端は立坑(2)側の
反力支持壁材(15)に固定部材(17)を介して牽引状態
に固定されるのは前記実施例と同様であり、さらにその
後の掘進機(7)及び押圧ジャッキ(12)による地下構
造物(8)の一定ストロークの推進毎に継材(13)を順
次溶接等によって接続し、その上面と縁切板(19)の下
面間にスペーサ(14)を介在させる作業も同じである。
又、掘進機(7)の掘進に従ってパイプルーフ(5)が
到達側立坑(3)内に突出するが、その突出長さが適宜
長さになれば各パイプ(4)を切断して撤去するか、或
いは、パイプ(4)の一定長さ寸法毎に接続しているジ
ョント部を解除することによって撤去する。
このように、掘進機(7)及び地下構造物(8)の一定
ストロークの前進による地中への推進作業と、そのスト
ロークに応じた寸法幅を有する継材(13)の配設並びに
前後方向に隣接する継材(13)同士の接合一体化と、継
材(13)と該継材(13)の上方に対向する縁切板(19)
との間にその間隔に応じた高さ寸法を有するスペーサ
(14)の介在作業と、到達側立坑(3)に押し出される
パイプルーフ(5)の撤去作業とを順次繰り返し行って
一定長さを有する既製の地下構造物(8)を順次後続さ
せながら道路下の地中に一連の地下構造物(8)を埋設
し、縁切板(19)と地下構造物(8))間の空間部(1
6)及びその両側に予め圧入している丸形パイプ(22)
内にモルタル等を充填して両立坑(2)(3)間に地下
道を築造するものである。
なお、掘進機(7)の推進はジャッキ(21)によること
なく到達側立坑(2)からの牽引によって行ってもよ
い。
又、以上の各実施例においては、継材(13)とスペーサ
(14)とを別体に形成しているが、継材(13)上にスペ
ーサ(14)を一体に設けてなるスペーサ部材に形成して
おいてもよい。
〔発明の効果〕
以上のように本発明の地下構造物の築造方法によれば、
地下構造物の上面を地盤中に圧入しているパイプルーフ
の下面、又はパイプルーフの上面に縁切板を載置してい
る場合には該縁切板の下面から下方に位置するようにし
て地下構造物を推進させるものであるから、パイプルー
フの各パイプが水平面上に精度良く並列していなくて凹
凸状態に配列した状態に圧入されている場合でも、その
圧入状態に関係なく地下構造物を円滑に精度よく推進さ
せることができ、作業能率を向上させることができるも
のである。
さらに、パイプルーフの下面と地下構造物の上面間にス
ペーサ部材を介在させ、又はパイプルーフの上面に縁切
板を載置している場合には該パイプルーフを地下構造物
の先端面で押し進めながら該縁切板の下面と地下構造物
の上面間にスペーサ部材を介在させ、このスペーサ部材
の下面に沿って地下構造物を推進させるものであるか
ら、地下構造物の上面でスペーサ部材を介しパイプルー
フ又は縁切板を確実に支持させながら地下構造物を推進
させることができ、従って、パイプルーフ又は縁切板に
上載された土砂を隆起させたり陥没させる虞れがなくな
って鉄道や道路に何等の悪影響を及ぼすことなく能率良
く地下構造物を築造することができる。
その上、上記パイプルーフの上面に縁切板を載置してい
る場合には、該パイプルーフを地下構造物の先端面で押
し進めながら到達側に押し出していくものであるから、
パイプを回収することができて、次の地下構造物の構築
に再使用が行えるから経済的であり、しかも、地下構造
物の埋設がパイプルーフを埋め殺す場合に比べて浅い位
置に施工することができるものである。
又、請求項に記載した発明によれば、発進側と到達側
から複数本のパイプを並列状態となるように水平に圧入
して両方のパイプの先端を発進側と到達側との中間部で
互いに接合させることによりパイプルーフを形成するの
で、パイプの圧入作業が容易であると共に先端側におけ
るパイプルーフの凹凸の度合いが小さくなり、そのた
め、施工距離が長い地下構造物の築造が能率良く行える
ものであり、その上、地下構造物を発進側と到達側とか
ら推進させることによって構築作業性を一層向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は地下構造
物築造状態を示す簡略縦断側面図、第2図は地下構造物
上に継材を配設した状態の簡略縦断正面図、第3図は1
ストローク推進させて継材及びスペーサを配設した状態
の簡略縦断側面図、第4図はその簡略縦断正面図、第5
図は本発明の別な実施例を示す簡略縦断側面図、第6図
は掘進機の刃口部分における簡略縦断正面図、第7図は
スペーサを配設した状態の簡略縦断正面図である。 (1)……道路、(2)……発進側立坑、(3)……到
達側立坑、(4)……パイプ、(5)……パイプルー
フ、(7)……掘進機、(8)……地下構造物、(13)
……継材、(14)……スペーサ、(16)……空間部、
(17)……固定部材、(19)……縁切板、(20)……受
桁。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発進側と到達側から複数本のパイプを並列
    状態となるように水平に圧入して両方のパイプの先端を
    発進側と到達側との中間部で互いに接合させることによ
    りパイプルーフを形成し、このパイプルーフの下面に対
    して地下構造物の上面を下方に位置させた状態で該地下
    構造物を発進側と到達側とから又は発進側から到達側に
    向かって、その前方側の地盤を該地下構造物の内部を通
    じて掘削排除を行うと共にパイプルーフの下面と地下構
    造物の上面間に生じる空隙部にスペーサ部材を介在させ
    ながらこのスペーサ部材の下面に沿って前進させること
    を特徴とする地下構造物の構築方法。
  2. 【請求項2】発進側と到達側間に貫通して上面に縁切板
    を載置している複数本のパイプを並列状態となるように
    水平に圧入することによりパイプルーフを形成し、この
    パイプルーフの前記縁切板の下面に対して地下構造物の
    上面を下方に位置させた状態で該地下構造物の前方側の
    地盤を地下構造物の内部を通じて掘削排除を行うと共に
    縁切板の下面と地下構造物の上面間に生じる空隙部にス
    ペーサ部材を介在させ、前記縁切板を地中に残置させた
    状態でスペーサ部材の下面に沿って地下構造物とパイプ
    ルーフとを到達側に向かって推進させることを特徴とす
    る地下構造物の築造方法。
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