JPH07314213A - 耐摩耗性に優れたダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工具 - Google Patents
耐摩耗性に優れたダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工具Info
- Publication number
- JPH07314213A JPH07314213A JP6113075A JP11307594A JPH07314213A JP H07314213 A JPH07314213 A JP H07314213A JP 6113075 A JP6113075 A JP 6113075A JP 11307594 A JP11307594 A JP 11307594A JP H07314213 A JPH07314213 A JP H07314213A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diamond
- cutting tool
- high pressure
- sintered material
- pressure sintered
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性に優れたダイヤモンド基超高圧焼結
材料製切削工具を提供する。 【構成】 切削工具を、分散相形成成分として、Sc及
びYの炭酸塩並びにこれらの固溶体からなる複合炭酸塩
のうちの1種または2種以上:1〜19容量%を含有
し、残りが実質的に素地を構成するダイヤモンドからな
る組成を有するダイヤモンド基超高圧焼結材料で構成す
る。
材料製切削工具を提供する。 【構成】 切削工具を、分散相形成成分として、Sc及
びYの炭酸塩並びにこれらの固溶体からなる複合炭酸塩
のうちの1種または2種以上:1〜19容量%を含有
し、残りが実質的に素地を構成するダイヤモンドからな
る組成を有するダイヤモンド基超高圧焼結材料で構成す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、優れた耐摩耗性を有
し、したがって、たとえば、高硬度かつ高強度材料であ
るTi系合金等の高速切削に用いた場合にも、長期に亘
って優れた切削性能を発揮するダイヤモンド基超高圧焼
結材料製切削工具に関するものである。
し、したがって、たとえば、高硬度かつ高強度材料であ
るTi系合金等の高速切削に用いた場合にも、長期に亘
って優れた切削性能を発揮するダイヤモンド基超高圧焼
結材料製切削工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平4−74766号公報に記
載される通り、Mg、Ca、Sr及びBaからなるアル
カリ土類金属の炭酸塩のうちの1種以上を1〜15容量
%の割合で、ダイヤモンド素地中に均一に分散させた組
織を有するダイヤモンド基超高圧焼結材料で構成された
切削工具が知られている。
載される通り、Mg、Ca、Sr及びBaからなるアル
カリ土類金属の炭酸塩のうちの1種以上を1〜15容量
%の割合で、ダイヤモンド素地中に均一に分散させた組
織を有するダイヤモンド基超高圧焼結材料で構成された
切削工具が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年切削加工の
対象となる材料も多様化し、特に高硬度かつ高強度の材
料の能率的な切削加工への要求が高まっており、これに
伴ない、切削工具には、高速度加工が求められている
が、上記の従来ダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工
具を、例えば高硬度かつ高強度の材料であるTi系合金
等の高速切削に用いた場合、刃先の温度上昇に対して、
刃先の耐熱性が充分でなく、刃先の摩耗が進行し、比較
的、短い時間に寿命に達してしまうのが現状である。
対象となる材料も多様化し、特に高硬度かつ高強度の材
料の能率的な切削加工への要求が高まっており、これに
伴ない、切削工具には、高速度加工が求められている
が、上記の従来ダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工
具を、例えば高硬度かつ高強度の材料であるTi系合金
等の高速切削に用いた場合、刃先の温度上昇に対して、
刃先の耐熱性が充分でなく、刃先の摩耗が進行し、比較
的、短い時間に寿命に達してしまうのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、高硬度かつ高強度材料の連続高
速切削加工においても、優れた切削性能を長期に亘って
発揮するダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工具を開
発すべく研究を行なった結果、切削工具を、分散相形成
成分として、Sc及びYの炭酸塩並びにこれらの固溶体
からなる複合炭酸塩のうちの1種または2種以上:1〜
19容量%を含有し、残りが実質的に素地を構成するダ
イヤモンドからなる組成を有するダイヤモンド基超高圧
焼結材料で構成すると、この結果のダイヤモンド基超高
圧焼結材料製切削工具は、高硬度かつ高強度材料の連続
高速切削加工において、切刃の耐熱性に優れているた
め、耐摩耗性が顕著で、優れた切削性能を発揮するとい
う研究結果を得たのである。
上述のような観点から、高硬度かつ高強度材料の連続高
速切削加工においても、優れた切削性能を長期に亘って
発揮するダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工具を開
発すべく研究を行なった結果、切削工具を、分散相形成
成分として、Sc及びYの炭酸塩並びにこれらの固溶体
からなる複合炭酸塩のうちの1種または2種以上:1〜
19容量%を含有し、残りが実質的に素地を構成するダ
イヤモンドからなる組成を有するダイヤモンド基超高圧
焼結材料で構成すると、この結果のダイヤモンド基超高
圧焼結材料製切削工具は、高硬度かつ高強度材料の連続
高速切削加工において、切刃の耐熱性に優れているた
め、耐摩耗性が顕著で、優れた切削性能を発揮するとい
う研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、分散相形成成分として、Sc及
びYの炭酸塩並びにこれらの固溶体からなる複合炭酸塩
の1種または2種以上:1〜19容量%を含有し、残り
が実質的に素地を構成するダイヤモンドからなる組成を
有するダイヤモンド基超高圧焼結材料で構成してなる耐
摩耗性に優れたダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工
具に特徴を有するものである。
なされたものであって、分散相形成成分として、Sc及
びYの炭酸塩並びにこれらの固溶体からなる複合炭酸塩
の1種または2種以上:1〜19容量%を含有し、残り
が実質的に素地を構成するダイヤモンドからなる組成を
有するダイヤモンド基超高圧焼結材料で構成してなる耐
摩耗性に優れたダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工
具に特徴を有するものである。
【0006】なお、この発明の切削工具において、これ
を構成するダイヤモンド基超高圧焼結材料の分散相の含
有量を1〜19容量%に限定したのは、その割合が1容
量%未満では、充分な焼結性が得られず、このためダイ
ヤモンド粉末同志の結合促進作用が十分に発揮されず、
かつ所望のすぐれた耐摩耗性を確保することができず、
一方、その含有量が19容量%を越えると、耐熱性が急
激に低下して摩耗が進行するのでその含有量を1〜19
容量%、望ましくは、5〜15容量%に定めた。
を構成するダイヤモンド基超高圧焼結材料の分散相の含
有量を1〜19容量%に限定したのは、その割合が1容
量%未満では、充分な焼結性が得られず、このためダイ
ヤモンド粉末同志の結合促進作用が十分に発揮されず、
かつ所望のすぐれた耐摩耗性を確保することができず、
一方、その含有量が19容量%を越えると、耐熱性が急
激に低下して摩耗が進行するのでその含有量を1〜19
容量%、望ましくは、5〜15容量%に定めた。
【0007】また、この発明の切削工具は、原料粉末と
して、ダイヤモンド粉末のほかに、Sc及びYの炭酸
塩、並びにこれらの複合炭酸塩の粉末を用い、前記炭酸
塩粉末のうちの1種または2種以上の混合物からなるプ
レス成形の炭酸塩粉末層と同じくプレス成形の前記ダイ
ヤモンド粉末層とを、前者の層厚を望ましくは0.05
mm以上とし、後者の層厚を望ましくは0.1mm以上
とし積層配置した状態で、通常の超高圧焼結装置に装入
し、通常の条件、すなわち、圧力:6〜12GPa、温
度:1700〜2500℃の条件で焼結し、この焼結
で、稠密化したダイヤモンド粉末層の微小な粉末間間隙
に、上記炭酸塩粉末が進入して隣接するダイヤモンド粉
末の接合を著しく促進する作用を発揮し、この結果ダイ
ヤモンド素地に微細な炭酸塩が均一に分散分布した組織
のダイヤモンド基超高圧焼結材料が形成され、これを所
定形状に調製することにより製造されるものである。
して、ダイヤモンド粉末のほかに、Sc及びYの炭酸
塩、並びにこれらの複合炭酸塩の粉末を用い、前記炭酸
塩粉末のうちの1種または2種以上の混合物からなるプ
レス成形の炭酸塩粉末層と同じくプレス成形の前記ダイ
ヤモンド粉末層とを、前者の層厚を望ましくは0.05
mm以上とし、後者の層厚を望ましくは0.1mm以上
とし積層配置した状態で、通常の超高圧焼結装置に装入
し、通常の条件、すなわち、圧力:6〜12GPa、温
度:1700〜2500℃の条件で焼結し、この焼結
で、稠密化したダイヤモンド粉末層の微小な粉末間間隙
に、上記炭酸塩粉末が進入して隣接するダイヤモンド粉
末の接合を著しく促進する作用を発揮し、この結果ダイ
ヤモンド素地に微細な炭酸塩が均一に分散分布した組織
のダイヤモンド基超高圧焼結材料が形成され、これを所
定形状に調製することにより製造されるものである。
【0008】
【実施例】つぎに、この発明の切削工具を実施例により
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0009】原料粉末として、3〜30μmの範囲内の
所定の平均粒径を有するダイヤモンド粉末と、Sc及び
Yの炭酸塩並びにこれらの複合炭酸塩粉末、各種のアル
カリ土類金属炭酸塩粉末を用意し、これら原料粉末を、
それぞれダイヤモンド粉末については1ton/c
m2、炭酸塩粉末については2ton/cm2の圧力でプ
レス成形して、それぞれ表1に示される層厚の圧粉体と
し、これを通常のベルト型超高圧焼結装置に重ね合わせ
た状態で装入し、圧力:8〜10GPa、温度:230
0〜3000℃の範囲内の表1に示した圧力及び温度で
いずれも30分間保持の条件で焼結して、同じく表1に
示された組成をもった直径:7mmのダイヤモンド基超
高圧焼結材料を製造し、これを切り出し加工してTPG
N322に則した形状とすることにより本発明ダイヤモ
ンド基超高圧焼結材料製切削工具(以下、本発明切削工
具という)1〜5、及び従来ダイヤモンド基超高圧焼結
材料製切削工具(以下、従来切削工具という)1〜3を
それぞれ製造した。
所定の平均粒径を有するダイヤモンド粉末と、Sc及び
Yの炭酸塩並びにこれらの複合炭酸塩粉末、各種のアル
カリ土類金属炭酸塩粉末を用意し、これら原料粉末を、
それぞれダイヤモンド粉末については1ton/c
m2、炭酸塩粉末については2ton/cm2の圧力でプ
レス成形して、それぞれ表1に示される層厚の圧粉体と
し、これを通常のベルト型超高圧焼結装置に重ね合わせ
た状態で装入し、圧力:8〜10GPa、温度:230
0〜3000℃の範囲内の表1に示した圧力及び温度で
いずれも30分間保持の条件で焼結して、同じく表1に
示された組成をもった直径:7mmのダイヤモンド基超
高圧焼結材料を製造し、これを切り出し加工してTPG
N322に則した形状とすることにより本発明ダイヤモ
ンド基超高圧焼結材料製切削工具(以下、本発明切削工
具という)1〜5、及び従来ダイヤモンド基超高圧焼結
材料製切削工具(以下、従来切削工具という)1〜3を
それぞれ製造した。
【0010】ついで、この結果得られた各種の切削工具
について、 被 削 材:Ti−6重量%Al−4重量%V焼結合金
の丸棒 切削速度:400m/min 切り込み:0.2mm 送 り:0.1mm/rev 切削時間:5分 の条件でTi−6Al−4V系合金の濕式高速連続切削
試験を行い、逃げ面摩耗幅を測定し、この結果を同じく
表1に示した。
について、 被 削 材:Ti−6重量%Al−4重量%V焼結合金
の丸棒 切削速度:400m/min 切り込み:0.2mm 送 り:0.1mm/rev 切削時間:5分 の条件でTi−6Al−4V系合金の濕式高速連続切削
試験を行い、逃げ面摩耗幅を測定し、この結果を同じく
表1に示した。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】表1に示される結果から、明らかなよう
に、本発明切削工具1〜5は、従来切削工具1〜3に較
べ、いずれも、高硬度かつ高強度材料であるTi系材の
高速連続切削において、良好な耐熱性を有するので、優
れた耐摩耗を発揮するものであり、被削材の多様化に対
応出来る切削工具として大いに寄与するものである。
に、本発明切削工具1〜5は、従来切削工具1〜3に較
べ、いずれも、高硬度かつ高強度材料であるTi系材の
高速連続切削において、良好な耐熱性を有するので、優
れた耐摩耗を発揮するものであり、被削材の多様化に対
応出来る切削工具として大いに寄与するものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 分散相形成成分として、Sc及びYの炭
酸塩並びにこれらの固溶体からなる複合炭酸塩のうちの
1種または2種以上:1〜19容量%、を含有し、残り
が実質的に素地を構成するダイヤモンドからなる組成を
有するダイヤモンド基超高圧焼結材料で構成したことを
特徴とする耐摩耗性に優れたダイヤモンド基超高圧焼結
材料製切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6113075A JPH07314213A (ja) | 1994-05-26 | 1994-05-26 | 耐摩耗性に優れたダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6113075A JPH07314213A (ja) | 1994-05-26 | 1994-05-26 | 耐摩耗性に優れたダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07314213A true JPH07314213A (ja) | 1995-12-05 |
Family
ID=14602852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6113075A Withdrawn JPH07314213A (ja) | 1994-05-26 | 1994-05-26 | 耐摩耗性に優れたダイヤモンド基超高圧焼結材料製切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07314213A (ja) |
-
1994
- 1994-05-26 JP JP6113075A patent/JPH07314213A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010731 |