JPH07313858A - W/o/w型複合エマルション、その製造方法及び製造装置 - Google Patents

W/o/w型複合エマルション、その製造方法及び製造装置

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JPH07313858A
JPH07313858A JP6108699A JP10869994A JPH07313858A JP H07313858 A JPH07313858 A JP H07313858A JP 6108699 A JP6108699 A JP 6108699A JP 10869994 A JP10869994 A JP 10869994A JP H07313858 A JPH07313858 A JP H07313858A
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JP
Japan
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emulsion
stirring
type composite
type
aqueous phase
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JP6108699A
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English (en)
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Toru Taniguchi
徹 谷口
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Reika Kogyo KK
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Reika Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微小かつ均一なエマルションの滴径を有し安
定性に優れたW/O/W型複合エマルションを得るW/
O/W型複合エマルション、その製造方法及び製造装置
を提供する。 【構成】 槽200a、200bに貯溜された油性物質
と内水相とを、それぞれポンプ80c、80dによって
W/O型エマルション調製槽200cに供給し、攪拌機
90によって一次乳化を行い、安定なエマルションを調
製する。そして、このW/O型エマルション調製槽20
0cよりW/O型エマルションを、また槽200dより
外水相を二次乳化用装置100に供給し、振動源30の
振動によってW/O型エマルションと外水相を流入口1
2a、12bから吸引し、導管10内で攪拌体20によ
って振動攪拌し、W/O/W型複合エマルションを流出
口14から排出し、貯溜槽200eに貯溜される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はW/O/W型複合エマル
ション、その製造方法及び製造装置、特に二次乳化にお
いて振動攪拌を用いるW/O/W型複合エマルション、
その製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】W/O/W型複合エマルションは、O/
W型エマルションの脂肪球中に、更に水滴が存在するも
のをいう。O/W/O/W、W/O/W/O/W等のエ
マルションもあり、これらを総称してW/O/W型複合
エマルション、または多相、多重エマルションという。
ここで、脂肪球中の水相を内水相、連続相を形成する水
相を外水相という。
【0003】一般に、W/O/W型複合エマルション
は、きわめて細かく、皮膚等への接触感がきわめて滑ら
かであること、脂肪球の内部に水溶性物質を封入するこ
とができること、見掛けの脂肪率を高めることができる
ことから、化粧品、医療品等への用途展開が期待されて
いるものである。
【0004】そして、このW/O/W型複合エマルショ
ンの製造方法には、大別すると、1段階乳化法と2段階
乳化法がある。1段階乳化法は、油に水相を投入してW
/O型エマルションを作り、更に水相を添加して転相さ
せて、W/O/W型複合エマルションを得る方法であ
る。転相しやすくするためには、攪拌を強く必要がある
が操作を簡単にすることができる。一方、2段階乳化法
は、まずW/O型エマルションを作り、外水相中にこの
W/O型エマルションを投入して、W/O/W型複合エ
マルションを得る方法であり、W/O/W型複合エマル
ションが得られやすい一般的な製造方法である。2段階
乳化法とは、W/O型エマルションを作る際に転相法を
用い、水中に油を投入してO/W型エマルションを作
り、更に油を投入して転相させてW/O型エマルション
とし、このW/O型エマルションを外水相に添加する方
法である。
【0005】2段階乳化法の方が、脂肪球中の水滴の大
きさがほぼ揃うので、脂肪球径の大きさも揃い、生成
率、安定性に優れるという利点がある。
【0006】そこで、化粧品、医療品等の用途に用いる
W/O/W型複合エマルションの製造には、通常2段階
乳化法が採用されている。そして、一次乳化及び二次乳
化に用いる攪拌手段として、ホモミキサー、ホモジナイ
ザー、ボテーター等を用いていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、化粧品、医療品
等の分野においては、皮膚への伸び、被膜性または吸収
性の観点から、W/O/W型複合エマルションは微小な
エマルションの滴径(例えば5〜10μm)であって限
りなく均一であることが望まれている。
【0008】しかしながら、上記攪拌手段では、W/O
/W型複合エマルションの滴径を均一にすることは困難
であった。すなわち、上記攪拌手段を用いて微小な滴径
を生成させるには、攪拌器の機械力に頼るしかなく、折
角微細滴径が生成したとしてもさらなる攪拌によって一
部のエマルションは、エマルション同士が合体してエマ
ルションの滴径を増大させるか、または破裂して消滅し
てしまう。このため、エマルションの滴径に若干ばらつ
きが生じ、またW/O/W型複合エマルションの生成率
も今一歩であった。
【0009】本発明は上記従来の課題に鑑みたものであ
り、その目的は、微小かつ均一なエマルションの滴径を
有し安定性に優れたW/O/W型複合エマルションを得
るW/O/W型複合エマルション、その製造方法及び製
造装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明に係るW/O/W型複合エマルショ
ンは、水又は水相を油相に添加し振動及び/又は撹拌し
て得られたW/O型エマルションと、水相と、を振動攪
拌することによって得られることを特徴とする。
【0011】また、本発明に係るW/O/W型複合エマ
ルション製造方法は、水又は水相を油相に添加し振動及
び/又は撹拌してW/O型エマルションを得る一次乳化
工程と、前記W/O型エマルションと水相とを連続導入
して常時振動攪拌することによって、連続的に新たな界
面を生成させW/O/W型複合エマルションを得る二次
乳化工程と、から成ることを特徴とする。
【0012】また、本発明に係るW/O/W型複合エマ
ルション製造装置は、W/O型エマルションと水相とか
らなる異相系の被混合流体を導管によって内部に流通す
る手段と、該導管内にその軸方向に沿って細動自在に支
持され、軸とその周囲の径方向に突出形成された複数の
攪拌羽根を有する攪拌体を所定モードで細動させ、前記
攪拌羽根によって流体の流れの分散合流を繰り返す手段
と、該攪拌体の一端に結合され電気的な入力信号にした
がって、前記攪拌体にその軸方向に前記攪拌羽根を細動
運動させ、流体を振動させる手段と、を備えた二次乳化
用攪拌装置を有し、前記被混合流体を攪拌乳化すること
によって、連続的に新しい界面を生成させてW/O/W
型複合エマルションを生成させることを特徴とする。
【0013】
【作用】以上のように構成された本発明のW/O/W型
複合エマルションは、水又は水相を油相に添加し振動及
び/又は撹拌して得られたW/O型エマルションと、水
相と、を振動攪拌するため、W/O/W型複合エマルシ
ョンは油膜に拘束されることなく自由に結合と分割を繰
り返し、常時新しい界面が生じる。このため、エマルシ
ョンの滴径をほぼ均一、すなわちエマルションの滴径分
布を狭くすることができる。また、振動攪拌の大きさに
よって所望のエマルションの滴径を生成させることがで
きる。
【0014】また、本発明のW/O/W型複合エマルシ
ョン製造方法は、W/O型エマルションと水相とを連続
導入して常時振動攪拌することによって、連続的に新た
な界面を生成させW/O/W型複合エマルションを得る
二次乳化工程を有するので、上記同様、W/O/W型複
合エマルションは油膜に拘束されることなく自由に結合
と分割を繰り返し、常時新しい界面が生じる。このた
め、エマルションの滴径をほぼ均一、すなわちエマルシ
ョンの滴径分布を狭くすることができる。また、振動攪
拌の大きさによって所望のエマルションの滴径を生成さ
せることができる。
【0015】また、本発明のW/O/W型複合エマルシ
ョン製造装置は、W/O型エマルションと水相とからな
る異相系の被混合流体を導管によって内部に流通する手
段と、該導管内にその軸方向に沿って細動自在に支持さ
れ、軸とその周囲の径方向に突出形成された複数の攪拌
羽根を有する攪拌体を所定モードで細動させ、前記攪拌
羽根によって流体の流れの分散合流を繰り返す手段と、
該攪拌体の一端に結合され電気的な入力信号にしたがっ
て、前記攪拌体にその軸方向に前記攪拌羽根を細動運動
させ、流体を振動させる手段と、を備えた二次乳化用攪
拌装置を有するので、W/O/W型複合エマルションは
油膜に拘束されることなく自由に結合と分割を繰り返
し、常時新しい界面が生じる。このため、エマルション
の滴径をほぼ均一、すなわちエマルションの滴径分布を
狭くすることができる。また、振動攪拌の大きさによっ
て所望のエマルションの滴径を生成させることができ
る。
【0016】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の好適な一実施例
を説明する。
【0017】W/O/W型複合エマルション製造装置の
構成 図1は、本発明のW/O/W型複合エマルション製造装
置の全体構成を示す概略図である。また、図2は、本発
明のW/O/W型複合エマルション製造装置内の二次乳
化用装置の右半分が断面で示された構成図である。
【0018】まず、本発明のW/O/W型複合エマルシ
ョン製造装置の全体構成について、図1を用いて説明す
る。
【0019】図1のように、槽200a、200bに
は、それぞれ油相と水又は水に少量の界面活性剤を含む
水相とが貯溜されており、それぞれポンプ80c、80
dによって油中水滴エマルション(以下「W/O型エマ
ルション」という)調製槽200cに供給し、ホモジナ
イザー又は超音波装置等の攪拌機90によって一次乳化
を行い、安定なエマルションを調製する。そして、この
W/O型エマルション調製槽200cよりW/O型エマ
ルションを、また槽200dより外水相となる水又は少
量の界面活性剤を含む水相を二次乳化用装置100に供
給し、振動源30の振動によってW/O型エマルション
と水又は水相を流入口12a、12bから吸引し、導管
10内で攪拌体20によって振動攪拌し、外水相とW/
O型エマルションとが乳化したW/O/W型複合エマル
ションとなった乳化液を流出口14から排出する。尚、
ポンプ80a、80bは振動攪拌すべき液体の流量を調
整するものであり、このバルブ81a、81bの開閉度
を調製することによって流量及び2液の混合比を調整す
ることができる。
【0020】また、流出口14から排出された乳化液、
すなわちW/O/W型複合エマルションは、貯溜槽20
0eに貯溜される。
【0021】次に、二次乳化用装置100の構造につい
て説明する。図2に示されるように、導管10は円筒状
に形成されており、その下方開口が流入口12とされて
いる。また、導管10の上部には、流出口14が形成さ
れており、流入口12から流入した流体は、導管10内
を通り、流出口14から排出される。一方、導管10の
内部には、攪拌体20が挿入されている。この攪拌体2
0は、軸部22と螺旋羽根24からなっている。
【0022】そして、軸部22は導管10の上方へ伸び
振動源30に接続されている。振動源30は、一対のモ
ータ40と、このモータ40の出力軸42に取り付けら
れたカム機構からなっている。そして、カム機構は、出
力軸42が偏心して取り付けられた回転部52と、この
回転部52の偏心回転によって揺動する揺動部54を有
している。そこで、揺動部54の揺動が連結部56を介
して軸部22に上下振動として伝えられる。
【0023】また、導管10と振動源30の接続部60
には、2つのダイヤフラム62、64が設けられてお
り、導管10内に流通する流体が振動源30に向けて侵
入するのを防止している。ここで、2つのダイヤフラム
62、64はパイプ状の連結材70によってある程度の
範囲が一体的に移動するように接続されており、上部の
ダイヤフラム64は付勢部材72によって所定の圧力で
下方に向けて付勢されている。従って、導管10内の圧
力がある程度高くなっても付勢部材72の付勢力によっ
て、これに対抗できるようになっている。なお、付勢部
材72はネジ74とバネ76からなっており、付勢力を
ネジ74の移動により調整できるようになっている。
【0024】導管10が複数個の円筒状のパイプユニッ
ト18と、各パイプユニット18同士を接続する接合部
に介在させる仕切り板28とを有し、パイプユニット1
8と仕切り板28とを交互に積み重ねて多段に構成して
いる。
【0025】また、円筒状のパイプユニット18の上下
の円周端面には、仕切り板28との接続を確実にし、流
体の漏れ防止(気密性、水密性)用のパッキン26が施
されている。ここでは、テフロンパッキンを使用してい
る。
【0026】そして、パイプユニット18同士をつなぐ
接合部には、周縁の内径がパイプユニット18の外径と
略同じ大きさで、嵌合可能に構成した円板状の仕切り板
28が挟み込まれる。ここでは、仕切り板28は、プラ
スチックで形成されている。二次乳化用装置100は、
上記構成を有しているので、被混合流体の攪拌乳化を行
う場合には、流入口12より攪拌乳化対象である2以上
の種類の流体の混合物を流入すると共に、導管10内を
流出口14に向けて流通する。そして、この状態におい
て、振動源30によって攪拌体20が上下振動される。
そこで、導管10内に流通する流体は振動する攪拌体2
0との接触によって十分に混合されることである。
【0027】W/O/W型複合エマルション 本発明のW/O/W型複合エマルションの内水相に添加
される酸化又は分解しやすい不安定物質としては、卵白
ペプチド、大豆タンパク、血漿タンパク、乳清タンパ
ク、卵白、卵黄、デキストリン、サイクロデキストリ
ン、澱粉誘導体等、その他内水相に添加されるものとし
て、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース
(CMC)、メチルセルロース等が挙げられる。
【0028】また、本発明のW/O/W型複合エマルシ
ョンの油性物質としては、ミツロウ、ラノリン、ワセリ
ン、パラフィン、動物油(スクワラン、スクワレン
等)、植物油等が用いられる。また、この油性物質に安
定な乳化を行うために、乳化剤として界面活性剤を添加
してもよく、界面活性剤としては、アニオン系、ノニオ
ン系、カチオン系の界面活性剤のいずれを使用してもよ
いが、特にノニオン系界面活性剤が好ましい。ノニオン
系界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられ
る。また、レシチン、グリセリンのジ脂肪酸エステル等
を用いてもよい。
【0029】また、本発明のW/O/W型複合エマルシ
ョンの外水相に添加されるものとしては、乳化剤である
界面活性剤であり、上記同様アニオン系、ノニオン系、
カチオン系の界面活性剤のいずれを使用してもよいが、
特にノニオン系界面活性剤が好ましい。ノニオン系界面
活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。ま
た、レシチン、グリセリンのジ脂肪酸エステル等を用い
てもよい。また、増粘剤として、多糖類、カゼイン、ゼ
ラチン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチ
ルセルロース等を添加してもよい。
【0030】ここで、乳化剤の添加量は少量であり、特
に二次乳化においては、上記二次乳化用装置を用いるた
めに、極少量添加するだけで、十分に安定で均一なW/
O/W型複合エマルションが得られる。例えば、乳化剤
の添加量は、油性物質の量に対して0.1〜20%、好
ましくは1〜15%、より好ましくは1〜10%であ
る。また、一括して乳化剤を添加してもよいが、必要に
応じて分割して添加してもよい。また、内水相に上記乳
化剤を溶解させる必要はなく、乳化または懸濁させれば
よい。また、油性物質に上記乳化剤を添加しておいても
よい。
【0031】W/O/W型エマルションの滴径は、5〜
30μmが好ましく、より好ましくは5〜10μmであ
る。
【0032】以下に、好ましい化粧品に用いるW/O/
W型複合エマルションの組成を表1に示す。
【0033】
【表1】 添加量 内水相 : 水 25 重量% 卵白ペプチド(生理活性物質として) 0.1 重量% 油性成分: スクアラン 25 重量% 乳化剤*1 2.5〜5 重量% 外水相 : 乳化剤*1 2.5〜5 重量% 多糖類 0〜3 重量% 水 36.9〜44.9重量% *1)上記記載の乳化剤のいずれを用いてもよい。
【0034】化粧品としては、エモリエントクリーム、
クレンジングクリーム、下地クリーム、マッサージクリ
ーム、栄養クリーム、ハンドクリーム、ヘアクリーム等
のクリーム類、またはエモリエントローション、クレン
ジングローション、アフターシェーブローション、サン
タンローション、ハンドローション、ヘアトリートメン
トローション等のローション類、その他の化粧料が製造
できる。
【0035】また、本発明のW/O/W型複合エマルシ
ョンを用いて、DDSの医療用の医薬品に応用すること
ができる。そして、内用医薬品、外用医薬品として利用
することができる。また、内用医薬品としては、内服
剤、注射剤、座薬などが製造でき、一方外用医薬品とし
ては、傷薬、湿布薬、火傷薬などが製造できる。
【0036】尚、本発明のW/O/W型複合エマルショ
ンは、塗料分野、食品分野等に応用することが可能であ
る。塗料分野では、油性物質として、鉱物油を用いても
よい。
【0037】W/O/W型複合エマルション製造方法 本発明では、2段階乳化法が用いられる。一次乳化に
て、上記内水相と油性物質とを振動又は攪拌し、W/O
型エマルションを生成する。一次乳化用の装置として
は、上述したようにホモジナイザー又は超音波装置等の
攪拌機が好適である。ここで、二次乳化用装置を用いて
も一次乳化を行ってもよい。この一時乳化では転相法を
用い、水相中に油性物質を投入してO/W型エマルショ
ンを作り、更に油性物質を投入し転相させてW/O型エ
マルションを製造する。
【0038】次に、二次乳化にて、上記W/O型エマル
ションを外水相に添加し、上述の二次乳化用装置によっ
て振動攪拌して所望の滴径のW/O/W型複合エマルシ
ョンを得る。
【0039】二次乳化用装置は、振動数30〜50sp
s(stroke per second)であること
が好ましい。特に、W/O/W型エマルションの滴径を
10μmにする場合は、振動数35spsが好ましい。
また、振動数を大きくすると、W/O/W型エマルショ
ンの滴径は小さくなる。
【0040】また、一次乳化及び二次乳化にて乳化を良
好にするために、攪拌温度を50〜80℃に保つことが
好ましい。
【0041】以下に、W/O/W型複合エマルション製
造方法の例を示す。
【0042】 超音波装置内に設置されたW/O型エマルション製造用
の容器に内水相として水20gを入れた。一方、灯油1
00gとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SD
S)12.5gとを混ぜておいた。そして、所定のモー
ドの超音波を発生させながら(35sps)、水20g
内に灯油100gとSDS12.5gを投入していき、
一次乳化の132.5gのW/O型エマルションを得
た。次に、得られたW/O型エマルションの内20gを
図1に示すW/O型エマルション調製槽200cから二
次乳化用装置100に連続導入する、一方、0.2重量
%のSDSを含む外水相100gも槽200dから二次
乳化用装置100に連続導入した。そして、滴径に応じ
て好適な振動攪拌のモードに設定された二次乳化用装置
100内で連続振動攪拌し、滴径10μmの均一なW/
O/W型複合エマルションを得た。滴径分布の標準偏差
σは0.22であった。また、生成率も良好であり安定
性も優れていた。
【0043】なお、島津レーザ回析式粒度分布測定装置
SALD−2000 V1.02Gにより滴径測定を行
った。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明のW/O/W型複
合エマルションは、水又は水相を油相に添加し振動及び
/又は撹拌して得られたW/O型エマルションと、水相
と、を振動攪拌するため、W/O/W型複合エマルショ
ンは油膜に拘束されることなく自由に結合と分割を繰り
返し、常時新しい界面が生じる。このため、エマルショ
ンの滴径をほぼ均一、すなわちエマルションの滴径分布
を狭くすることができる。また、振動攪拌の大きさによ
って所望のエマルションの滴径を生成させることができ
る。
【0045】また、本発明のW/O/W型複合エマルシ
ョン製造方法は、W/O型エマルションと水相とを連続
導入して常時振動攪拌することによって、連続的に新た
な界面を生成させW/O/W型複合エマルションを得る
二次乳化工程を有するので、上記同様、W/O/W型複
合エマルションは油膜に拘束されることなく自由に結合
と分割を繰り返し、常時新しい界面が生じる。このた
め、エマルションの滴径をほぼ均一、すなわちエマルシ
ョンの滴径分布を狭くすることができる。また、振動攪
拌の大きさによって所望のエマルションの滴径を生成さ
せることができる。
【0046】また、本発明のW/O/W型複合エマルシ
ョン製造装置は、W/O型エマルションと水相とからな
る異相系の被混合流体を導管によって内部に流通する手
段と、該導管内にその軸方向に沿って細動自在に支持さ
れ、軸とその周囲の径方向に突出形成された複数の攪拌
羽根を有する攪拌体を所定モードで細動させ、前記攪拌
羽根によって流体の流れの分散合流を繰り返す手段と、
該攪拌体の一端に結合され電気的な入力信号にしたがっ
て、前記攪拌体にその軸方向に前記攪拌羽根を細動運動
させ、流体を振動させる手段と、を備えた二次乳化用攪
拌装置を有するので、上記同様、W/O/W型複合エマ
ルションは油膜に拘束されることなく自由に結合と分割
を繰り返し、常時新しい界面が生じる。このため、エマ
ルションの滴径をほぼ均一、すなわちエマルションの滴
径分布を狭くすることができる。また、振動攪拌の大き
さによって所望のエマルションの滴径を生成させること
ができる。
【0047】また、上記二次乳化用装置は、被混合流体
を連続的に導入して振動攪拌して連続式でW/O/W型
複合エマルションを製造するので、従来のホモミキサ
ー、ホモジナイザー、ボテーター等の攪拌手段に比べ装
置自体を小型化することができる。従って、W/O/W
型複合エマルションの製造システムも小型化することが
できる。すなわち、従来の上記攪拌手段の場合は、バッ
チ式でW/O/W型複合エマルションを製造していたた
め、大量のW/O/W型複合エマルションを製造する場
合には、大型の攪拌装置が必要であった。従って、W/
O/W型複合エマルションの製造システムは大型化して
しまい、汎用性に欠けるという問題があった。
【0048】また、上記構成により、本発明のW/O/
W型複合エマルションは安定性に優れるので、酸化又は
分解しやすい不安定物質を内水相に溶解させておけば、
長期安定性に優れた化粧品又は医薬品を製造することで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のW/O/W型複合エマルション製造装
置の全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明のW/O/W型複合エマルション製造装
置内の二次乳化用装置の右半分が断面で示された構成図
である。
【符号の説明】
10 導管 12、12a、12b 流入口 12c 乳化液A+Bの流入口 14 流出口 20 攪拌体 30 振動源 80a、80b、80c、80d ポンプ 81a、81b バルブ 90 攪拌機 100 二次乳化用装置 200a、200b、200d 槽 200c W/O型エマルション調製槽 200e 貯溜槽

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水又は水相を油相に添加し振動及び/又
    は撹拌して得られたW/O型エマルションと、水相と、
    を振動攪拌することによって得られることを特徴とする
    W/O/W型複合エマルション。
  2. 【請求項2】 水又は水相を油相に添加し振動及び/又
    は撹拌してW/O型エマルションを得る一次乳化工程
    と、 前記W/O型エマルションと水相とを連続導入して常時
    振動攪拌することによって、連続的に新たな界面を生成
    させW/O/W型複合エマルションを得る二次乳化工程
    と、から成ることを特徴とするW/O/W型複合エマル
    ション製造方法。
  3. 【請求項3】 W/O型エマルションと水相とからなる
    異相系の被混合流体を導管によって内部に流通する手段
    と、 該導管内にその軸方向に沿って細動自在に支持され、軸
    とその周囲の径方向に突出形成された複数の攪拌羽根を
    有する攪拌体を所定モードで細動させ、前記攪拌羽根に
    よって流体の流れの分散合流を繰り返す手段と、 該攪拌体の一端に結合され電気的な入力信号にしたがっ
    て、前記攪拌体にその軸方向に前記攪拌羽根を細動運動
    させ、流体を振動させる手段と、 を備えた二次乳化用攪拌装置を有し、 前記被混合流体を攪拌乳化することによって、連続的に
    新しい界面を生成させてW/O/W型複合エマルション
    を生成させることを特徴とするW/O/W型複合エマル
    ション製造装置。
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