JPH07313428A - 食器洗浄機の給湯装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 食器洗浄機の給湯装置の小型化と水漏れ防止
を実現する。 【構成】 主洗浄工程とすすぎ工程とを有する食器洗浄
機において、すすぎ水を貯蔵する貯湯部３に対して、こ
の貯湯部３とは分離されたすすぎ水の加熱部４を設け、
すすぎ工程の期間ではポンプ部２は貯湯部３のすすぎ水
を洗浄槽５に供給すると共に、すすぎ工程以外の期間で
はポンプ部２は貯湯部３のすすぎ水を加熱部４に切換え
て循環させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、食器洗浄機の給湯装置
に関し、特に、工業用食器洗浄機における給湯装置の改
善に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の食器洗浄機の給湯装置の一例を図
３に示す。この構成では、すすぎ用の加熱水を貯めてお
くための貯湯槽２５の底部にガスバーナ２６を配置し、
このガスバーナ２６の燃焼ガスを貯湯槽２５の上方へ逃
がすダクト２７を貯湯槽２５の内壁２８に溶接すること
により、貯湯槽２５内を燃焼室２９と温水室３０とに区
分している。さらに、温水室３０内の水と燃焼ガスの熱
交換を促進するため、ダクト２７の軸とほぼ直交方向に
直線的なパイプ３１を架け渡し、このパイプの外周面に
吸熱フィン３２を形成している。

【０００３】給水管１６から流入した水は貯湯槽２５の
温水室３０内に貯まり、温水室３０内の水はガスバーナ
２６の燃焼ガスにより加熱されたダクト２７から熱を奪
って温まる。また温水室３０内の水はパイプ３１を通過
する際にも加熱される。温水室３０内の加熱水はすすぎ
水ポンプ２によりパイプ１１、１３を介して食器洗浄機
本体１に供給され、すすぎの工程期間にノズル７ａ，７
ｂから洗浄室５内に上下方向から噴射される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の給湯装置においては、加熱用のダクト２７と
燃焼室２９とが貯湯槽２５内に収容されている構成のた
め、温水室３０の容積を十分に確保するためには貯湯槽
２５が大型化し、給湯装置全体が大型となる問題があ
る。さらに、ダクト２７および燃焼室２９の材質（例え
ば銅）と貯湯槽２５の材質（例えばステンレス）とは異
なるので、内壁２８での接合が技術的に難しく、接合部
からの水漏れ事故が発生しやすい問題があった。そこ
で、これら問題の解決手段として、貯湯槽２５と加熱装
置とを分離する構成が考えられるが、貯湯槽２５内のす
すぎ水を加熱装置に循環させるポンプ手段が新たに必要
となるという問題があった。本発明は、このような背景
の下になされたもので、小型な構成で、水漏れを防止す
ることができる食器洗浄機の給湯装置を提供することを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決する目的でなされたもので、その構成上の特徴は、
主洗浄工程とすすぎ工程とを有する食器洗浄機におい
て、すすぎ水を貯蔵する貯湯部と、この貯湯部とは分離
されたすすぎ水の加熱部と、すすぎ工程の期間では上記
貯湯部のすすぎ水を洗浄槽に供給すると共に、すすぎ工
程以外の期間では上記貯湯部のすすぎ水を上記加熱部に
切換えて循環供給するポンプ部とを具備する点にある。

【０００６】

【作用】本発明の装置においては、すすぎ工程の期間で
はポンプ部は貯湯部のすすぎ水を洗浄槽に供給する。い
っぽう、すすぎ工程以外の期間では上記ポンプ部は貯湯
部のすすぎ水を上記加熱部に切換えて循環供給する。

【０００７】

【実施例】以下、図面に基づき、本発明の実施例につい
て説明する。図１は、本発明の一実施例による給湯装置
を備えた食器洗浄機の全体構成を表す概略図である。図
１において、１は洗浄機本体、２はすすぎ水および加熱
部循環用のポンプ部、３は給湯装置の貯湯部、４は給湯
装置の加熱部である。洗浄機本体１の洗浄室５内上部に
は洗浄ノズル６ａおよびすすぎノズル７ａが配置され、
同様に洗浄室５内下部には洗浄ノズル６ｂおよびすすぎ
ノズル７ｂが配置されている。さらに洗浄室５の底部に
は洗剤を含んだ洗浄水を約６０℃の状態で貯めておく洗
浄水槽８が形成され、この洗浄水槽８と洗浄ノズル６
ａ, ６ｂとはパイプ９を介して連通している。このパイ
プ９の途中には洗浄ポンプ１０が配設され、主洗浄工程
の期間ではこの洗浄ポンプ１０により洗浄水槽８の洗浄
水が洗浄ノズル６ａ, ６ｂに圧送される。

【０００８】ポンプ部２は、貯湯槽３とすすぎノズル７
ａとの間に設けたパイプ１１の途中に配設されている。
ポンプ部２の下流には電磁弁（モータバルブ等でもよ
い）１２が配設され、電磁弁１２の下流は分岐し、すす
ぎ水がパイプ１３を介してすすぎノズル７ｂにも圧送さ
れる。貯湯部３は、すすぎ水が収容される槽本体１４
と、この槽本体１４の開口部を覆う開閉蓋１５を備えて
いる。槽本体１４の上部には給水管１６とレベルセンサ
１７とが配設され、このレベルセンサ１７により水位を
監視し、基準値より低いと、給水管１６から水又は湯を
入れて水量を一定に保つ。図示されていないが、さらに
温度センサが設けられ、すすぎ水の温度を一定（約９０
℃）に保つための制御系が形成されている。

【０００９】加熱部４は、吸熱パイプ１８と、この吸熱
パイプ１８内の水を加熱するガスバーナ（ヒータ）１９
と、このガスバーナ１９の燃焼用空気を供給する送風機
２０とを備えている。吸熱パイプ１８には吸熱効果を高
めるための吸熱フィン２４が設けられている。吸熱パイ
プ１８は、ガスバーナ１９の上方に配置され、しかも蛇
行しており、この蛇行経路の行程で流入水は加熱され、
流出口より循環パイプ２１を通じて貯湯槽３内に送られ
る。また、吸熱パイプ１８の流入口は循環パイプ２２を
介してポンプ部２の吐出口に連通している。この循環パ
イプ２２の途中には電磁弁（モータバルブ等でもよい）
２３が配設されている。

【００１０】次に、この食器洗浄機の動作について図２
のタイムチャートを参照して説明する。図２（１）は食
器洗浄機の洗浄工程の１周期を表し、収納工程１の期間
ではドアが開かれて食器の収納が行われる。ドアが閉め
られると主洗浄工程２に移り、図２（２）に示すよう
に、この期間洗浄ポンプ１０が駆動され、洗浄水槽８の
洗浄水はパイプ９を介して洗浄ノズル６ａ, ６ｂに圧送
され、これらの洗浄ノズル６ａ, ６ｂから一定期間（約
６０秒）洗浄水が噴射されて食器が洗浄される。

【００１１】主洗浄が終了すると洗浄ポンプ１０は停止
し、休止工程３を経てすすぎ工程４に移る。図２（３）
および図２（４）に示すように、この工程の期間中は電
磁弁１２は開に、電磁弁２３は閉に制御されるので、ポ
ンプ部２よりの吐出温水はパイプ１１, １３を介してす
すぎノズル７ａ, ７ｂに圧送され、これらのノズル７
ａ, ７ｂから一定期間（約１０秒）高温のすすぎ水が食
器に噴射され、すすがれる。

【００１２】すすぎ工程以外の期間では、図２（３）お
よび図２（４）に示すように、電磁弁１２は閉に、電磁
弁２３は開に制御されるので、ポンプ部２よりの吐出温
水は循環パイプ２２介して加熱装置４に送られ加熱され
て、循環パイプ２１を介して貯湯部３に戻される循環系
が形成される。このようなすすぎ工程以外の期間では、
貯湯部３の温度センサによりすすぎ水の温度が監視さ
れ、一定（約９０℃）となるようにポンプ部２の駆動
が、図２（５）に示すように、オン／オフ制御される。

【００１３】以上、本発明の実施例を図面を参照して詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があっても本発明に含まれる。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ポンプ部は、すすぎ工程以外の期間では加熱部への循環
ポンプとして切換使用されるので、循環用ポンプの増設
なしに加熱部を貯湯部から分離する構成が可能となる。
これにより、加熱部の小型化と水漏れ事故の防止を実現
した経済的な食器洗浄機を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による給湯装置を備えた食器
洗浄機の全体構成を表す概略図である。

【図２】図１に示す食器洗浄機の動作を説明するための
タイムチャートである。

【図３】従来の食器洗浄機の全体構成の一例を表す概略
図である。

【符号の説明】

１ 洗浄機本体 ２ ポンプ部 ３ 貯湯部 ４ 加熱部 ５ 洗浄室 ８ 洗浄水槽 １０ 洗浄ポンプ ２１，２２ 循環パイプ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 主洗浄工程とすすぎ工程とを有する食器
   洗浄機において、 すすぎ水を貯蔵する貯湯部と、 この貯湯部とは分離されたすすぎ水の加熱部と、 すすぎ工程の期間では上記貯湯部のすすぎ水を洗浄槽に
   供給すると共に、すすぎ工程以外の期間では上記貯湯部
   のすすぎ水を上記加熱部に切換えて循環供給するポンプ
   部とを具備することを特徴とする食器洗浄機の給湯装
   置。