JPH07312931A - 管理田植機 - Google Patents

管理田植機

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JPH07312931A
JPH07312931A JP12979494A JP12979494A JPH07312931A JP H07312931 A JPH07312931 A JP H07312931A JP 12979494 A JP12979494 A JP 12979494A JP 12979494 A JP12979494 A JP 12979494A JP H07312931 A JPH07312931 A JP H07312931A
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JP
Japan
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hitch
vehicle body
traveling vehicle
engaging
machine
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Application number
JP12979494A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Suzuki
宏 鈴木
Akinori Shiotani
晶紀 塩谷
Masabumi Saeki
正文 佐伯
Kenji Iwanaga
憲二 岩永
Michinori Seike
清家  理伯
Hitoshi Yamazaki
仁史 山崎
Masaru Nomura
野村  勝
Kazushi Ochi
一志 越智
Masatake Tanimoto
真丈 谷本
Isao Ishida
石田  伊佐男
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業機を前傾させることなく作業機を走行車
体に装着できるようにする。 【構成】 走行車体に複数種の作業機を選択的に装着し
て使用する管理田植機であって、走行車体の前輪および
後輪の少なくともいずれかの上下位置を調節可能な車輪
上下調節手段を設けるとともに、走行車体に作業機を着
脱自在に装着するための作業機装着装置を、走行車体側
ヒッチと作業機側ヒッチとを上下2箇所で係合させ、上
側の係合箇所は走行車体側ヒッチと作業機側ヒッチとが
上下方向に係脱し、かつ下側の係合箇所は走行車体側ヒ
ッチと作業機側ヒッチとが前後方向に係脱する構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行車体に植付作業機
や肥料・薬剤散布機等の複数種の作業機を選択的に装着
し、植付作業にも管理作業にも使用することのできる管
理田植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記管理田植機は、田植機として使用す
る際に植付作業機を一定姿勢に保持したまま昇降制御す
る必要があるため、作業機装着装置が平行リンクで構成
されている。そして、平行リンクの後端に設けた走行車
体側ヒッチに作業機側ヒッチを上下2箇所で係合させ
て、作業機を装着している。上側の係合箇所については
走行車体側ヒッチが作業機側ヒッチを下側から支える構
造であり、かつ下側の係合箇所については走行車体側ヒ
ッチが作業機側ヒッチを前側から支える構造である。す
なわち、上側の係合箇所は走行車体側ヒッチと作業機側
ヒッチが上下に係脱し、下側の係合箇所は走行車体側ヒ
ッチと作業機側ヒッチが前後に係脱するようになってい
る。その理由は、上下の係合箇所がいずれも走行車体側
ヒッチと作業機側ヒッチが上下に係脱する構造である
と、作業中に作業機が地面からの反力によって上下にガ
タつきやすく、しかも場合によっては作業機が外れるお
それがあるからであり、上下の係合箇所を別方向に係脱
する構造とすることにより、作業機をしっかりと装着す
ることが可能となるのである。
【0003】作業機装着装置が上記構成であるが故に、
一度の動作で走行車体側ヒッチに作業機側ヒッチを装着
することはできず2段階の動作で走行車体に作業機を装
着していた。具体的には、作業機を前傾させた状態に保
持し、平行リンクを下げた走行車体をその作業機に向け
てバックさせて所定位置に停止させ、そして、平行リン
クを上に回動させ、まず上側の係合箇所を係合させた
後、作業機を前後水平にしながら該作業機を前側に引き
寄せて下側の係合箇所を係合させている。始めに作業機
を前傾させておくのは、平行リンクを上に回動させる時
に走行車体側ヒッチと作業機側ヒッチが干渉するのを防
止するためであり、平行リンクに支持されている走行車
体側ヒッチが一定姿勢でほぼ真上に移動する関係上やむ
を得なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、植付作業機
は苗載台の先端が走行車体側および作業機側両ヒッチの
上側前方に張り出しているため、植付作業機を前傾させ
ると、苗載台の先端がヒッチを上から完全に覆ってしま
う状態となり、走行車体の操縦席からはヒッチを確認す
ることができず、作業機、特に植付作業機の装着作業が
極めて困難であった。そこで、本発明は、作業機を前傾
させることなく装着作業を行えるようにし、装着作業性
を向上させることを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のように構成とした。すなわち、本発明
にかかる管理田植機は、走行車体に複数種の作業機を選
択的に装着して使用する管理田植機であって、走行車体
の前輪および後輪の少なくともいずれかの上下位置を調
節可能な車輪上下調節手段を設けるとともに、走行車体
に作業機を着脱自在に装着するための作業機装着装置
を、走行車体側ヒッチと作業機側ヒッチとを上下2箇所
で係合させ、上側の係合箇所は走行車体側ヒッチと作業
機側ヒッチとが上下方向に係脱し、かつ下側の係合箇所
は走行車体側ヒッチと作業機側ヒッチとが前後方向に係
脱する構成としたことを特徴としている。
【0006】
【作用】車輪上下調節手段を用いて前輪および後輪の少
なくともいずれかの上下位置を調節して、走行車体の機
体が後下がりになるようにすると、平行リンクを上に回
動させた際に、走行車体側ヒッチが後方ほど高くなる円
弧状軌跡を描いて上動するので、作業機が水平であって
も、走行車体側ヒッチと作業機側ヒッチが干渉すること
なく上側の係合箇所を係合させることができる。よっ
て、作業機を水平に保持したまま作業機の装着を行うこ
とができ、作業機の装着作業を容易に行える。
【0007】
【実施例】この管理田植機は本発明の1実施例であり、
走行車体1の後部に設けた作業機装着装置59に植付作
業機70、散布機90等の作業機を選択的に装着して使
用する。
【0008】走行車体1は四輪駆動車両であり、駆動輪
である左右一対の前輪2,2および後輪3,3を備えて
いる。機体の前部に配したミッションケース5の左右側
面部からフロントアクスルケース6,6が左右側方に延
ばされ、その先端部に縦軸ケース7,7が固定して設け
られ、さらにその下端部に前輪ファイナルケース8,8
が回動中心軸8a,8a回りに回動自在に設けられ、こ
の前輪ファイナルケース8,8の外側部から外向きに突
出する前輪車軸2a,2aに前輪2,2が取り付けられ
ている。縦軸ケース7はフロントアクスルケース側の上
部ケース7Uと前輪ファイナルケース側の下部ケース7
Lとからなり、上部ケース7Uに対して下部ケース7L
は変向可能になっている。
【0009】前輪車軸2aは回動中心軸8aから偏心し
ており、回動中心軸8a回りに前輪ファイナルケース8
を回動させることにより、機体に対する前輪2の上下位
置を調節することができる。前輪ファイナルケース8の
回動範囲は、前輪ファイナルケース8の外面部に固着の
一対のストッパS1,S2と下部ケース7Lに固着のス
トッパ受け9によって規制された円周のほぼ前半分の範
囲θとなっている。図5(a)に示す如く、ストッパS
1をストッパ受け9の係合部9aに係合させると、機体
に対し前輪2が高くなった前輪上げ位置FW1(車高h
1 )となり、また、図5(b)に示す如く、ストッパS
2をストッパ受け9の係合部9bに係合させると、機体
に対し前輪2が低くなった前輪下げ位置FW2(車高h
2 )となる。
【0010】なお、前輪上げ位置FW1は前輪ファイナ
ルケース8を上側に回動させた場合に円周の上死点Z1
より少し手前の位置に設定され、かつ、前輪下げ位置F
W2は前輪ファイナルケース8を下側に回動させた場合
に円周の下死点Z2を少し越えた位置に設定されてい
る。これは、前輪上げ位置FW1もしくは前輪下げ位置
FW2に前輪がある時、前輪ファイナルケース8を回動
可能側に回動させるには機体の重量に反した力が要する
ので、それぞれの位置FW1,FW2で前輪2が安定す
るからである。
【0011】また、ミッションケース5の背面部には左
右一対のメインフレーム10,10の前端部が固着さ
れ、さらにメインフレーム10,10の後端部には横フ
レーム11が固着されている。そして、横フレーム11
の左右中央部に軸心が前後水平に向いた後輪ローリング
軸12が固定状態で嵌合し、該後輪ローリング軸の突出
部に後輪フレーム13がローリング自在に支持されてい
る。この後輪フレーム13の左右端部に後輪入力ケース
15,15が一体に設けられ、さらに該後輪入力ケース
に対し回動中心軸16a,16a回りに回動自在に後輪
ファイナルケース16,16が設けられ、その外側部か
ら外向きに突出する後輪車軸3a,3aに後輪3,3が
取り付けられている。後輪車軸3aは回動中心軸16a
から偏心しており、回動中心軸16a回りの後輪ファイ
ナルケース16の角度が変わると、機体に対する後輪3
の上下位置が変わるとともに、ホイールベースが変化す
るようになっている。
【0012】後輪ファイナルケース16,16の角度は
後輪昇降シリンダ18,18によって調節する。これら
後輪昇降シリンダ18,18は複動式の油圧シリンダで
あって、シリンダ体側がメインフレーム10,10に枢
着され、ピストン側が後輪フレーム13の外周部に回動
自在に嵌合する筒体19,19に固着した揺動アーム2
0,20の先端に連結されている。筒体19,19には
揺動アーム20,20とは別に連動アーム22,22が
固着されており、その連動アーム22,22の先端部が
後輪ファイナルケース16,16の内面部に突設した連
結軸23,23に回動自在に連結されている。後輪昇降
シリンダ18,18を伸縮作動させることにより後輪フ
ァイナルケース16,16が図7におけるαの範囲内で
回動し、後輪ファイナルケース16,16が上向きに回
動すると機体に対し後輪3,3が上昇し(車高H2 )、
後輪ファイナルケース16,16が下向きに回動すると
機体に対し後輪3,3が下降する(車高H2 )。左右の
後輪昇降シリンダ18,18は共通の後輪昇降バルブ2
5(図11参照)によって制御される。
【0013】エンジン30はメインフレーム10,10
の上に設けられている。エンジン30の回転動力が、第
1ベルト伝動装置31を介してHST32に伝えられる
とともに、第2ベルト伝動装置33を介してジェネレー
タ34に伝えられる。さらに、HST32によって変速
後の回転動力が、無段変速機構を有する第3ベルト伝動
装置36を介してミッションケース5に伝えられるとと
もに、第4ベルト伝動装置37を介して油圧ポンプ3
8,39に伝えられる。また、HST入力軸32aから
は第5ベルト伝動装置47を介して、植付作業機以外の
作業機を駆動するための汎用クラッチ48へ伝動される
【0014】第3ベルト伝動装置36のミッション側プ
ーリ36aとミッション入力軸5aの伝動部は主クラッ
チAとして構成されている。この主クラッチAを経由し
てミッションケース5に入力された回転動力は、主変速
装置Bによって変速した後、走行用動力と作業機用動力
に分けられる。
【0015】走行用動力は、フロントデフ装置Cを経由
して左右のフロントアクスル6a,6a、縦軸7a,7
a、回動中心軸8a,8a、前輪車軸2a,2aの順に
伝動されるとともに、リヤデフ装置Dを経由して左右の
リヤデフ軸5b,5b、後輪出力軸5c,5c、後輪伝
動軸40,40、後輪入力軸15a,15a、回動中心
軸16a,16a、後輪車軸3a,3aの順に伝動され
る。なお、デフ装置C,Dは、デフ機能を停止させるデ
フロック機構Ca,Daを有する。
【0016】リヤデフ軸5b,5bから後輪出力軸5
c,5cへの伝動部には、図10に示すサイドクラッチ
・ブレーキE,Eが設けられている。同図におけるg1
はリヤデフ軸5bに取り付けたベベルギヤ、g2は後輪
出力軸5cに回転自在に嵌合するベベルギヤである。サ
イドクラッチ41は多板クラッチであって、ベベルギヤ
g2にスプライン嵌合する外筒体41aの駆動板41
b,…と後輪出力軸5cに一体に設けた内筒体41cの
受動板41d,…とが対向させられており、リング状の
板バネ41e,…によってスライダ41fを外筒体41
aに押し付けることにより、駆動板41b,…と受動板
41d,…とが圧接されクラッチ入になる。シフタ41
gを操作してスライダ41fによる外筒体41aの押し
付けを解除すると、駆動板41b,…と受動板41d,
…が離れクラッチ切になる。
【0017】ブレーキ42は、後輪出力軸5cに取り付
けたドラム42a,…にシュー42b,…を押し付け
て、後輪出力軸5cの回転を制動するようになってい
る。前記シフタ41gをクラッチ切側に操作する際に、
スライダ41fがディスク42cを押圧してシュー42
b,…がドラム42a,…を押し付けるようになってい
るので、サイドクラッチ切動作に連動して後輪3にブレ
ーキがかかる。
【0018】後輪伝動軸40はユニバーサルジョイント
43,43を介して後輪出力軸5cおよび後輪入力軸1
5aに連結され、かつ後輪伝動軸40は伸縮自在に構成
されているので、後輪3,3のローリングによって後輪
出力軸5cと後輪入力軸15aの位置関係や距離が変わ
ってもそれに対応できるようになっている。
【0019】また、作業機用動力は、株間変速装置Fに
よって変速した後、作業機伝動軸45を介して植付クラ
ッチケース46に伝えられ、ここでPTO軸46aと施
肥駆動軸46bに分離して取り出される。この植付クラ
ッチケース46内には、植付作業機の駆動を入切させる
とともに駆動を切った時に植付作業機を所定の位相で停
止させる植付クラッチGが内蔵されている。
【0020】操縦座席50はエンジン30の上側を覆う
エンジンカバー51の上に設置されている。そして、操
縦座席50の前方のフロントカバー52の上方に操縦ハ
ンドル53が設けられている。また、フロントカバー5
2および操縦座席50の周辺部に、各種レバー54,
…、各種ペダル55,…等が設けられている。エンジン
カバー51およびフロントカバー52の下部の周りは水
平状のフロアステップ57となり、その上を操縦者が歩
行等をすることができるようになっている。さらに、機
体の側部には、フロアステップ57に昇降するための昇
降ステップ58,58が設けられている。
【0021】作業機装着装置59は平行リンク構成であ
って、1本のアッパリンク60および左右一対のロアリ
ンク61,61を備えている。これらリンク60,6
1,61は、その基部側がメインフレーム10,10の
後端部に立設したリンクベースフレーム62に回動自在
に取り付けられ、その先端側に走行車体側ヒッチ63が
連結されている。メインフレーム10,10に固着した
支持部材(図示せず)とアッパリンク60に一体形成し
たスイングアーム64の先端部との間に伸び方向にのみ
油圧作動させる単動シリンダである作業機昇降シリンダ
65が介装されており、該シリンダを油圧で伸長させる
と、アッパリンク60が上向きに回動し、走行車体側ヒ
ッチ63に装着した作業機がほぼ一定姿勢のまま昇降す
る。作業機を下降させる場合は、シリンダ内の油がタン
クに戻るようにバルブを開き、作業機の自重で作業機を
下降させる。この作業機昇降シリンダ65は作業機昇降
バルブ66(図11参照)で制御される。
【0022】走行車体側ヒッチ63の上端部と背面部
に、後記作業機側ヒッチ71の係合ピン71a,71
b,71bを係合させる上側係合部材63aと下側係合
部材63b,63bがそれぞれ固着されている。上側係
合部材63aは上に開口する凹状になっており、上側係
合部材63aと係合ピン71aとは上下方向に係脱す
る。また、下側係合部材63b,63bは後方に開口す
る凹状になっており、下側係合部材63b,63bと係
合ピン71b,71bとは前後方向に係脱する。そし
て、着脱レバー63c,63cで操作される固定フック
63d,63dによって、下側係合部材63b,63b
に係合させた係合ピン71b,71bが後方に逸脱しな
いように固定する構成となっている。さらに、走行車体
側ヒッチ63の下端部には、先端が左右水平な棒状に形
成されたローリングロック解除アーム63eが設けられ
ている。このアーム63eの作用については後述する。
【0023】油圧回路は図11のように組まれている。
すなわち、2つの油圧ポンプ38,39を備え、一方の
油圧ポンプ38は後輪昇降シリンダ18,18と作業機
昇降シリンダ65に油を送り、もう一方の油圧ポンプ3
9はパワーステアリング用のトルクジェネレータ68に
油を送るようになっている。また、作業機昇降バルブ6
6が中立である時にのみ、後輪昇降バルブ25に油が供
給されるようになっている。
【0024】走行車体1は以上のように構成され、作業
目的に応じて、前輪2,2および後輪3,3の機体に対
する上下位置を適宜調節する。また、走行車体1には機
体の前後傾斜を検出する水平センサ24が設けられてい
て、その水平センサの検出結果に基づき、機体を前後水
平に維持する前後水平制御を行うこともできるようにな
っている。
【0025】前輪を上げ位置FW1から下げ位置FW2
にする(車高を高く)場合は、ミッションを後進に入
れ、左右の後輪ブレーキペダル(図示せず)を踏み込
む。すると、後輪ブレーキ42,42がかかると同時に
サイドクラッチ41,41が切れ、後輪3,3の回転が
停止する。一方、前輪2,2は回転したままであるの
で、前輪2,2は地面を転動しようとする。後輪3,3
と地面との摩擦抵抗の方が前輪2,2による推進力より
も大きいので、機体は移動することができず、その結
果、前輪ファイナルケース8,8が回動中心軸8a,8
aを支点にして前輪の回転駆動方向と逆向きに回動し、
前輪2,2が上げ位置FW1から下げ位置FW2へ移動
する。
【0026】逆に、下げ位置FW2から前輪を上げ位置
FW1にする場合は、ミッションを前進に入れ、後輪ブ
レーキペダルを踏み込む。すると、前輪ファイナルケー
ス8,8が前記車高上げ時とは逆方向に回動し、前輪
2,2が機体に対して上昇すると同時に、後輪ファイナ
ルケース16,16も上向きに回動し、後輪3,3を機
体に対して上昇させる。
【0027】なお、前輪ファイナルケース回動作動時に
フロントデフ装置Cをロックしておくと、左右の前輪フ
ァイナルケース8,8が一様に回動作動するので、前輪
上下調節が安定して行われる。
【0028】また、前後水平制御を機能させておくと、
水平センサ24の検出値が機体水平に維持されるように
後輪昇降シリンダ18,18が制御され、前輪ファイナ
ルケース8,8の回動に応じて後輪ファイナルケース1
6,16も回動中心軸16a,16aを支点にして上下
に回動し、機体に対する後輪3,3の上下位置が変化す
る。これによって、機体を水平に保ったまま車高を調節
することができる。
【0029】植付作業に使用するときは、図1に示すよ
うに、走行車体1の車高を低くし、作業機装着装置59
に植付作業機70を装着する。植付作業機70は、フレ
ームを兼ねる伝動ケース72、苗を載せて左右に往復動
する苗載台73、該苗載台上の苗を圃場面に植え付けて
ゆく植付装置74,…、整地用のセンターフロート75
およびサイドフロート76,76等を備えている。セン
ターフロート75は圃場面の凹凸を検出するセンサでも
あり、植付作業時には、このセンターフロート75の上
下動に応じて前記作業機昇降バルブ66が駆動され、苗
の植付深さを常に一定に維持するようになっている。ま
た、植付作業機70は作業機側ヒッチ71の下端部から
斜め下向き後方に突設したローリング軸77に回動自在
に支持されており、圃場面の左右傾斜に応じて植付作業
機70がローリングし、各条の苗の植付深さも一定に維
持するようになっている。なお、植付作業機70が急激
にローリングしないように、作業機側ヒッチ71と植付
作業機70のフレームとがスプリング78,78で結ば
れているとともに、苗載台72が左右にスライドした時
のバランスを保つために、作業機側ヒッチ76と苗載台
72の左右端部とがスプリング79,79で結ばれてい
る。
【0030】作業機側ヒッチ71には、走行車体側ヒッ
チ63の係合部材63a,63b,63bに係合する係
合ピン71a,71b,71bと、ローリングロック装
置と、リンク押下げ装置とが設けられている。
【0031】ローリングロック装置は、回動軸71cに
取り付けた丸棒71d,71dとローリングロック解除
レバー71eとをスプリング71fによって軸回りに付
勢した構成となっている。作業機側ヒッチ71が走行車
体側ヒッチ63から外されている時は、丸棒71d,7
1dが植付作業機70に固定のローリングストッパ71
g,71gに当接して、苗載台73が中立位置からずれ
た位置で停止していても、植付作業機70がヒッチ71
に対しローリングしない。このため、作業機装着装置5
9に植付作業機70を装着する際に、作業機側ヒッチ7
1が左右水平に保たれ、装着作業を容易に行える。作業
機側ヒッチ71を走行車体側ヒッチ63に連結すると、
前記ローリングロック解除アーム63eがローリングロ
ック解除レバー71eを押すことにより、丸棒71d,
71dがローリングストッパ71g,71gから外れ、
植付作業機70がヒッチ71に対しローリング可能な状
態となる。
【0032】リンク押下げ装置は、前方に突設された押
下げ板71hをスプリング71iによって下向きに付勢
してあり、作業機側ヒッチ71を走行車体側ヒッチ63
から外した際に(図13参照)、少なくとも上側の係合
部材63aが上側の係合ピン71aよりも下位になるま
で走行車体側ヒッチ63を押し下げるようになってい
る。作業機昇降シリンダ65は単動シリンダであり、平
行リンク60,61,61は作業機等の重量で下動する
構成であるため、作業機を脱着する際に植付作業機70
が支持台等の上に載置すると、ほぼ無負荷状態になり平
行リンク60,61,61がほとんど下動しなくなる。
そこで、少なくとも上側の係合部材63aが上側の係合
ピン71aよりも下位になるまで走行車体側ヒッチ63
を押し下げることにより、作業機側ヒッチ71と走行車
体側ヒッチ63を容易に素早く外せるようにしているの
である。
【0033】植付作業機70の装着は次のようにして行
う。走行車体1は前輪2,2を上げ、後輪3,3を下げ
た後下がりの状態にし、その走行車体1を水平に保持し
た植付作業機70に向けてバックさせ、走行車体側ヒッ
チ63が作業機側ヒッチ71の下側になる位置で走行車
体1を停止させる。そして、平行リンク60,61,6
1を上に回動させ、まず上側の係合部材63aを上側の
係合ピン71aに係合させる。走行車体1が後下がりに
なっているので、走行車体側ヒッチ63が上位ほど後方
に位置する斜め(正確には円弧状)の軌跡を描いて上動
し、走行車体側ヒッチ63と作業機側ヒッチ71とが干
渉しない。続いて平行リンク60,61,61を上に回
動させると、植付作業機70が上に持ち上げられるのに
ともない、作業機側ヒッチ71の下部が走行車体側ヒッ
チ63側に引き寄せられ、下側の係合部材63b,63
bが下側の係合ピン71b,71bに係合する。然る
後、着脱レバー63c,63cを前方に回動させ、下側
係合部材63b,63bと係合ピン71b,71bを固
定フック63d,63dで固定する。植付作業機70が
水平であるため、これらの作業を操縦座席50に座った
操縦者が走行車体側ヒッチ63と作業機側ヒッチ71の
連結部を見ながら行うことができ、確実、迅速な植付作
業機の装着が可能である。また、植付作業機70を水平
状態のままセットしておけばよく、しかも前述の如く作
業機側ヒッチ71が左右水平にロックされているため、
介助者を必要としない。
【0034】なお、苗載台73の先端部には、平面視で
櫛状の延長部73a,…が各条ごとに取り付けられてい
る。これら延長部73a,…のうちの中央2条分73
a,73aは、図15に示すように後方に折り曲げられ
るように構成され、植付作業機着脱時に操縦座席50か
らヒッチ63,71の連結部を見やすくすることができ
るようになっている。中央2条分の延長部73a,73
aを収納可能に構成し、植付作業機着脱時には該延長部
を短くするようにしてもよい。また、図16に示すよう
に、中央部の延長部73a,73aを広い隙間を有する
形状にし、中央部の延長部73a,73aを折り曲げた
り収納したりしなくともヒッチ63,71の連結部の視
界を良好であるように構成してもよい。
【0035】管理田植機は植付作業機70を随時着脱す
るため、これに適応する構成として、作業機昇降バルブ
66は走行車体1に設けられ、かつ、センターフロート
75の上下動を作業昇降バルブ66に伝えるワイヤ11
0はセンターフロート75の取付板75aに係脱自在に
取り付けられていて、植付作業機70を外した時には、
そのワイヤ110を走行車体側に係止するようになって
いる。
【0036】図17、18はワイヤ係止部を表す図であ
る。同図において、111はワイヤ端子、112は走行
車体に固着のブラケットで、ワイヤ端子111に形成さ
れている筒状部111aにブラケット112から突設し
た係止軸112aを嵌合させ、その係止軸112aの先
端部に固定ピン113を挿通させることにより、ワイヤ
端子111をブラケット111に係止させている。さら
に、スプリング115によって所定方向に付勢されてい
る過重負荷棒116の屈曲端部116aをワイヤ110
の取付穴110aに挿入し、ワイヤ110をバルブ側に
押し込ませている。過重負荷棒116がワイヤ110を
引っ張る力とセンターフロート75による荷重とがほぼ
同程度になるように、スプリング115の張力が設定さ
れている。このため、植付作業機70が中立位置に保持
されているのと同じ状態に拘束され、植付作業機70を
外した時に無駄な昇降制御が働かなくなり、平行リンク
60,61,61の動作が安定する。植付作業機装着時
には、ワイヤ110の取付穴110aとセンターフロー
ト75の取付板54aの取付穴とにピンを通して両者を
連結する。
【0037】また、ワイヤ110の保持部を図19,2
0に示す構成としてもよい。図中の120は走行車体に
固着の取付板で、この取付板120は、一方向に開口す
る保持凹部120aを有し、その保持凹部の両側に抜止
め突起121,121が形成されている。ワイヤ110
を固定するに際しては、ワイヤ110を取付板120の
保持凹部120aに嵌合させ、座金122,123で取
付板120を挟んだ状態に固定する。このようにしてワ
イヤ110を固定すると、ワイヤ110が真っ直ぐな状
態のまま取付板120につけ外しすることができ、ワイ
ヤのつけ外し作業が容易である。
【0038】また、図1の状態は操縦座席50の後側に
施肥装置80が設けられ、苗植付けと同時に植え付けた
苗の側部近傍に施肥を施すようになっている。施肥装置
80は、ホッパ81内に貯蔵されている肥料を繰出器8
2,…によって下方に繰り出し、その繰り出された粒状
物をフレキシブルな導管83,…を通して所定位置(例
えば植付条の側部近傍の施肥位置)まで導く構成となっ
ている。84は肥料搬送用エアを導管83,…内へ吹き
込むための側条施肥ブロア、85は該ブロアを駆動する
モータ、86は側条施肥ブロア84から吹き出されるエ
アを各導管83,…へ供給するエアチャンバである。
【0039】管理作業に使用するときは、図2に示すよ
うに、走行車体1の車高を高くし、走行車体側ヒッチ6
3に粒状物散布機90等を装着する。粒状物散布機90
のヒッチ91も植付作業機70のヒッチ76とほぼ同様
の構成である。図2において、93は粒状物を散布する
ための散布ブーム、97は前記繰出器82から散布ブー
ム93へ粒状物を搬送する搬送ホース、100は粒状物
搬送用のエアを吹き出す散布ブロア、101は該散布ブ
ロアから吹き出されたエアを前記エアチャンバ85へ送
る送風ホースである。
【0040】図21、22は異なる構成のローリング規
制の方法を表している。130は板バネで作られた規制
板で、植付作業機70に前後に回動自在に設けられてい
る。この規制板130と一体に動作するアーム131と
ワイヤ110とが連結ロッド132によって連結されて
おり、油圧・植付クラッチレバーの操作に連動して規制
板130が前後に回動するようになっている。また、1
33,133は作業機側ヒッチ71に固着のローリング
ストッパで、中立状態にある規制板130の両側に位置
している。油圧・植付クラッチレバーを作業機上げ方向
に操作すると、規制板130が前側に回動して左右両ロ
ーリングストッパ133,133の間に入り込み、植付
作業機70の上昇時に植付作業機70がローリングする
のを規制する。レバー操作時に植付作業機70が左右に
傾斜している場合、規制板130が前側に回動した時に
いずれかのローリングストッパ133に当接することが
あるが、規制板130は板バネで作られているため、そ
のような場合には規制板130が後側に撓んで逃げるた
め、油圧・植付クラッチレバーの操作がロックされるこ
とはない。この方法によると、上げ操作した時点からロ
ーリング規制が効くため、植付作業機70の上昇動作が
安定して行われる。
【0041】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明にかかる管
理田植機は、走行車体の前輪および後輪の少なくともい
ずれかの上下位置を調節可能で、走行車体の機体を前後
に傾斜させることができるので、走行車体に作業機を装
着する際に、例えば走行車体の後方に作業機を装着する
のであれば、走行車体の機体を後下がりにすることによ
り、作業機を水平にしたまま、走行車体側ヒッチと作業
機側ヒッチを連結することができ、作業機の装着作業を
容易に行えるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】植付作業機を装着した状態を表す管理田植機の
側面図である。
【図2】粒状物散布機を装着した状態を表す管理田植機
の側面図である。
【図3】走行車体の一部を省略した平面図である。
【図4】前輪支持部の正面断面図である。
【図5】前輪支持部の側面図であり、(a)は前輪上げ
位置の状態、(b)は前輪下げ位置の状態を表す。
【図6】後輪支持部の背面断面図である。
【図7】後輪支持部の側面図である。
【図8】走行車体の要部の側面図である。
【図9】伝動系統図である。
【図10】サイドクラッチ・ブレーキの半分を外形、残
り半分を断面で表した図である。
【図11】油圧回路図である。
【図12】走行車体側ヒッチと作業機側ヒッチが係合し
た状態を示す作業機装着装置の側面図である。
【図13】走行車体側ヒッチと作業機側ヒッチが外れた
状態を示す作業機装着装置の側面図である。
【図14】作業機装着装置の背面図である。
【図15】苗載台を斜め後方から見た斜視図である。
【図16】図14に示す苗載台とは異なる苗載台を斜め
後方から見た斜視図である。
【図17】ワイヤ係止部の平面図である。
【図18】ワイヤ係止部の側面図である。
【図19】ワイヤ保持部の斜視図である。
【図20】ワイヤ保持部のワイヤ保持状態を示す断面図
である。
【図21】ローリング規制部の側面図である。
【図22】ローリング規制部の背面図である。
【符号の説明】
1 走行車体 2 前輪 3 後輪 59 作業機装着装置 63 走行車体側ヒッチ 63a 上側係合部材 63b 下側係合部材 70 植付作業機 71 作業機側ヒッチ 71a 上側係合ピン 71b 下側係合ピン 80 施肥装置 90 粒状物散布機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩永 憲二 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 清家 理伯 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 山崎 仁史 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 野村 勝 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 越智 一志 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 谷本 真丈 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 石田 伊佐男 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車体に複数種の作業機を選択的に装
    着して使用する管理田植機であって、走行車体の前輪お
    よび後輪の少なくともいずれかの上下位置を調節可能な
    車輪上下調節手段を設けるとともに、走行車体に作業機
    を着脱自在に装着するための作業機装着装置を、走行車
    体側ヒッチと作業機側ヒッチとを上下2箇所で係合さ
    せ、上側の係合箇所は走行車体側ヒッチと作業機側ヒッ
    チとが上下方向に係脱し、かつ下側の係合箇所は走行車
    体側ヒッチと作業機側ヒッチとが前後方向に係脱する構
    成としたことを特徴とする管理田植機。
JP12979494A 1994-05-18 1994-05-18 管理田植機 Pending JPH07312931A (ja)

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JP12979494A JPH07312931A (ja) 1994-05-18 1994-05-18 管理田植機

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008283941A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Iseki & Co Ltd 作業機

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JP2008283941A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Iseki & Co Ltd 作業機

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