JPH07311298A - 物体の恒久埋設処理法 - Google Patents

物体の恒久埋設処理法

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JPH07311298A
JPH07311298A JP12717594A JP12717594A JPH07311298A JP H07311298 A JPH07311298 A JP H07311298A JP 12717594 A JP12717594 A JP 12717594A JP 12717594 A JP12717594 A JP 12717594A JP H07311298 A JPH07311298 A JP H07311298A
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Goro Sakai
吾郎 坂井
Noboru Sakata
昇 坂田
Yoshikazu Hironaka
良和 広中
Kazuo Shigematsu
和男 重松
Masahiro Yurugi
正弘 万木
Masayoshi Minami
昌義 南
Masato Yoshizaki
政人 吉崎
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Kajima Corp
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Sansho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低レベル放射能廃棄物等を地盤中に埋設する
さいの恒久安全性を確保する。 【構成】 地盤中に埋設する物体と物体の隙間にセメン
ト系モルタルを充填して固化する物体の恒久埋設処理法
において,単位水量:200〜250kg/m3 ,水/セメ
ント比(百分率):70〜400%の低セメント量の配
合としたうえ, 平均粒径100μm以下の微粉末(セメントを含ま
ず):50〜800kg/m3, 細骨材:800〜1200kg/m3, ウエランガム:20g/m3〜1.3kg/m3, 分散剤:0〜40kg/m3 膨張剤:0〜40kg/m3 を配合したセメント系モルタルを前記隙間に充填するこ
とを特徴とする物体の恒久埋設処理法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,低レベル放射能廃棄物
等を地盤中に埋設するさいの恒久安全性を確保する埋設
処理法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力関連産業から排出する放射性物質
のうち低レベル放射能廃棄物は,これをドラム缶等の容
器に封入したうえで地盤中に埋設する処理方法が採用さ
れている。この埋設にあたっては,俵状に積み上げられ
た多数の容器の隙間にセメント系モルタルを充填する。
【0003】従来,この充填用モルタルとしては,流動
性を確保するためにテーブルフロー値で200〜300
mm程度,水セメント比(W/C百分率)として60〜7
0%程度が目安とされている。従来の充填材では所要の
流動性を確保するには単位水量については280〜30
0kg/m3 程度を必要とするが,流動性の安定や乾燥収縮
防止のためには単位水量は極力少なくすることが要求さ
れる。また単位セメント量についても400kg/m3 程度
を必要とするが,温度応力ひび割れの危険性を考える
と,これも極力少なくすることが要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】放射性廃棄物の埋設処
理にとって最も重要な課題は環境汚染の防止である。こ
のためには,あらゆる対策が講じられるべきであるが,
封入容器間の隙間を充填する技術も重要なものの一つで
ある。充填材料としては耐久性,放射能遮蔽性,充填性
等の観点からセメント系モルタルが適切であるとされて
いるが,これにも解決しなければならない課題がある。
【0005】先ず第一に,積み上げた容器間の隙間は広
いところから狭いところまで千差万別であるが,あらゆ
る隙間に充填できるような特性が要求される。未充填の
隙間があると,それを起点にして気水侵入により容器の
劣化と廃棄物の漏洩ひいては放射能の拡散のおそれがあ
る。
【0006】第二に,たとえ隙間の細部にわたって充填
できても,注入時にブリーディングが発生したり,硬化
時または後に乾燥収縮が生じたり,また温度応力による
ひび割れが発生したりすると,結局は隙間が生じること
になり,また場合によっては残留応力の集中による亀裂
が発生したりして,恒久的な充填状態が達成できなくな
り,充填物による止水性が保全できなくなる。
【0007】このようなことから,容器間に充填するモ
ルタルは隙間の細部にまで流延する良好な流動性を具備
すると同時に,注入位置からの距離や隙間の大小を問わ
ず,あらゆる隙間位置で均質な材料配合のもとで材料分
離が生じないように密実充填がなされると共にこの状態
を維持したまま硬化できることが必要となる。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明によれば,地盤中に埋設
する物体と物体の隙間にセメント系モルタルを充填して
固化する物体の恒久埋設処理法において, 単位水量:200〜250kg/m3 , 水/セメント比(百分率):70〜400% の低セメント量の配合としたうえ, 平均粒径100μm以下の微粉末(セメントを含ま
ず):50〜800kg/m3, 細骨材:800〜1200kg/m3, ウエランガム:20g/m3〜1.3kg/m3, 分散剤:0〜40kg/m3, 膨張剤:0〜40kg/m3 を配合したセメント系モルタルを前記隙間に充填するこ
とを特徴とする物体の恒久埋設処理法を提供する。
【0009】
【作用】積み上げた物体(放射性廃棄物封入容器)と物
体の隙間に充填するセメント系モルタルとして,本発明
に従うウエランガム配合のモルタルを注入すると,あら
ゆる隙間に密実に充填できブリーディングも発生しな
い。また,セメント量が少ないので温度ひび割れの心配
もない。このため,隙間のない恒久的な充填状態が維持
され,放射性廃棄物による環境汚染を防止できる。
【0010】〔発明の詳述〕放射性廃棄物容器を地盤中
に埋設するさいには,容器間の隙間が密実な充填材によ
って細部にわたって完全に(つまり隙間を生ずることな
く)詰まっており且つこの状態が恒久的に維持されるこ
とが,盤圧力や振動さらには水圧に耐えるために必要で
ある。
【0011】本発明の物体間の隙間充填用モルタルは,
セメント量が少なく(つまり温度ひび割れのおそれがな
く)また水量も少ない(つまり乾燥収縮が少ない)もの
である。セメント量の低減分は微粉末の添加によってこ
れを補っており,また水量を少なくしても充分な流動性
がウエランガムと分散剤の配合によって確保されてい
る。そして注入位置から離れた隙間であっても材料分離
が生じないし,ブリーディング率も0%となる。
【0012】本発明で使用する平均粒径が100μm以
下の微粉末としては,石粉(例えば石灰石の微粉末),
高炉スラグ微粉末,フライアッシュまたはシリカフュー
ムが好適である。これらは単独または複合して配合して
もよい。かような石粉の配合により,セメント量の低減
を図りながら充填材の高い止水性を確保できる。とくに
石灰石粉はアルカリ雰囲気下で不活性であり,発熱硬化
することがないので温度ひび割れ防止に有効である。こ
のような効果を得るには当該微粉末をモルタル1m3あた
り50〜800kg程度配合することが必要である。
【0013】細骨材は従来同様のものを使用し,その配
合量も従来と同様モルタル1m3あたり800〜1200
kgとすればよい。膨張剤を配合するとさらに密実性を向
上させることができる。用いる膨張剤としてはカルシウ
ムサルホアルミネート系または石灰系のものが適切であ
り,配合量はモルタル1m3あたり40kg以下であればよ
い。
【0014】ウエランガムとしては,アルカリゲネス菌
株のATTC 31555菌体を好気醗酵に付すことにより生産さ
れたバイオガム粉末製品を用いることができる。かよう
なウエランガムは,例えば K.Clare氏がCHEMSPEC USA
■88 SYMPOSIUMに提出したAPPLICATION OF NOVEL BIOGA
MSと題する論文に記載されているように,前記のアルカ
リゲネス菌株のATTC 31555菌体を注意深く制御した条件
下で好気醗酵に付すことにより生産される微生物起源の
多糖類(BIOGAM)であって,その一般的な構造は化1で示
される。
【0015】
【化1】
【0016】すなわち,この BIOGAM の主鎖は2個のD
−グルコース,1個のD−グルクロン酸および1個のL
−ラムノースからなり,側鎖は1個のラムノースまたは
1個のマンノースより構成されている。
【0017】かようなウエランガムは乾燥粉末製品とし
て入手可能であるが,このウエランガム粉末をセメント
系モルタルに添加すると著しいシュードプラスチック性
を示し,微粒子の懸濁安定効果を発揮する。このため,
粘性をそれほど増大させることなくブリーディングの発
生を完全に抑制することができる。
【0018】ウエランガムの配合量は,モルタル1m3
たり20g〜1.3kgとするのがよい。20g未満では
十分なブリーディング防止効果が得られない。他方,
1.3kg/m3 を越えて添加すると粘度が急上昇して流動
性が低下し,良好な施工性が得られない。好ましい添加
範囲はモルタル1m3あたり125g〜400gである。
【0019】ウエランガムの添加に加えて, 通常コンク
リート配合物に流動性を付与するのに使用されている分
散剤例えば高性能減水剤または高性能AE減水剤を該充
填材料に配合すると, 充填材料の流動性・充填性を改善
することができる。好ましい分散剤としては,β- ナフ
タリンスルホン酸塩系,メラミンスルホン酸塩系,ポリ
カルボン酸塩系,アミノスルホン酸塩系またはリグニン
スルホン酸系のものがある。かような高性能減水剤また
は高性能AE減水剤の配合量は,その種類によってそれ
なりの適正な範囲が存在するが,モルタル1m3あたり4
0kg以下であればよい。40kg/m3 を越えて添加しても
効果は飽和し,不経済である。
【0020】ウエランガムとこれら分散剤を予めプレミ
ックスしたものを使用することもできる。この場合のウ
エランガムと分散剤の混合比率は,分散剤の種類によっ
ても相違するが,通常は重量比で1:1から1:3程度
のものでよい。
【0021】
【実施例】
〔使用材料〕 セメント:普通ポルトランドセメント(日本セメント株
式会社製) 細骨材 :山砂と川砂の混合砂,粗粒率=2.72 水:東京都水道水 石粉:奥多摩工業株式会社製石灰石微粉(JIS A 5008 規
格品, 比表面積=4000cm2/g) 高性能減水剤:花王株式会社製商品名マイティ 150:β
−ナフタリンスルホン酸塩) ウエランガム:三晶株式会社製の水溶性ポリサッカライ
【0022】前記の使用材料を表1に示す各種の配合で
練り混ぜ,そのモルタルフロー値とブリーディング率を
測定した。その結果を表2に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】表2の結果に見られるように,比較例では
水量を多くすることによって高いフロー値が得られてい
るが,ブリーディングが発生している。これに対して本
発明例1〜3のものは比較例と同等のフロー値が確保さ
れたうえで,ブリーディングが発生していない。そして
本発明例のものはセメント量および水量が少ない。この
ため,隙間のすみずみまで密実充填が可能なモルタルで
あることがわかる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば放
射性廃棄物の埋設処理において物体の隙間を完全に且つ
経時変化することなく密実充填できるので,廃棄物によ
る環境汚染を防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広中 良和 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 重松 和男 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 万木 正弘 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 南 昌義 大阪府大阪市中央区北浜東1番29号 三晶 株式会社内 (72)発明者 吉崎 政人 大阪府大阪市中央区北浜東1番29号 三晶 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中に埋設する物体と物体の隙間にセ
    メント系モルタルを充填して固化する物体の恒久埋設処
    理法において, 単位水量:200〜250kg/m3 , 水/セメント比(百分率):70〜400% の低セメント量の配合としたうえ, 平均粒径100μm以下の微粉末(セメントを含ま
    ず):50〜800kg/m3, 細骨材:800〜1200kg/m3, ウエランガム:20g/m3〜1.3kg/m3, 分散剤:0〜40kg/m3 膨張剤:0〜40kg/m3 を配合したセメント系モルタルを前記隙間に充填するこ
    とを特徴とする物体の恒久埋設処理法。
  2. 【請求項2】 物体は,放射性物質を封入した容器であ
    る請求項1に記載の恒久埋設処理法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004075746A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 地中接合用2液性充填材
JP2014533645A (ja) * 2011-11-18 2014-12-15 コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ 自己硬化型モルタル、その作製法、及びその用途

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