JPH07309533A - 張力調整装置の制御回路並びに該装置の電磁ヒステリシスブレーキ - Google Patents

張力調整装置の制御回路並びに該装置の電磁ヒステリシスブレーキ

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JPH07309533A
JPH07309533A JP12446194A JP12446194A JPH07309533A JP H07309533 A JPH07309533 A JP H07309533A JP 12446194 A JP12446194 A JP 12446194A JP 12446194 A JP12446194 A JP 12446194A JP H07309533 A JPH07309533 A JP H07309533A
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tension
circuit
output voltage
hysteresis brake
cylindrical portion
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JP12446194A
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Yasuo Yokoyama
保夫 横山
Yasuhiro Suzuki
康弘 鈴木
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Ogura Clutch Co Ltd
Original Assignee
Ogura Clutch Co Ltd
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  • Tension Adjustment In Filamentary Materials (AREA)
  • Dynamo-Electric Clutches, Dynamo-Electric Brakes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 極細な線条材料にも使用できる張力調整装置
の制御回路並びに該装置の電磁ヒステリシスブレーキを
提供する。 【構成】 マグネットワイヤ21は、電磁ヒステリシス
ブレーキの制動軸に装着されたテンションプーリ25と
テンションアーム28に装着された補助テンションプー
リ26に巻掛けられ巻取機のボビンに巻取られる。マグ
ネットネワイヤ21の張力変動によりテンションアーム
28が回動すると、ポテンショメータの出力電圧が上昇
または下降する。この出力電圧は、第1増幅回路で増幅
された後、微分回路で微分成分が加えられ、更に第2増
幅回路で選択された増幅率により増幅される。そして、
増幅された電圧に比例した電流が、定電流駆動回路から
電磁ヒステリシスブレーキの励磁コイルに供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ポテンショメータな
どの位置検出器を用いた張力制御回路、並びにこの張力
制御回路により制御される電磁ヒステリシスブレーキに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、線条材料を巻取る巻線機には張
力調整装置が備えられており、材料に一定の張力を付与
するようにしている。また、張力変動により材料が断線
しないように、張力を付与する制動装置の励磁電流を制
御している。このような張力制御は、図6に示されてい
るように、巻取機側のボビンに巻取られるマグネットワ
イヤのような材料1を、制動装置(図面では電磁ヒステ
リシスブレーキ)2の制動軸に軸着されたテンションプ
ーリ3と、一対のガイドプーリ4・5の間に配置された
補助テンションプーリ6とに掛けて巻取るようにしてい
る。また、補助テンションプーリ6は、張力調整装置の
ハウジングに枢支されたテンションアーム7の力点側先
端に枢着されており、テンションアーム7の作用点側の
バランスウエイト8の重量と材料1に作用する張力によ
り、テンションアーム7は支点9を中心に回動される。
なお、符号10、11は、ダンパ用のコイルばねであ
る。
【0003】またこの張力調整装置においては、テンシ
ョンアーム7の回動量(換言すれば、テンションアーム
7の変位角度)を検出するための、ポテンショメータな
どの位置検出器12が備えられており、この位置検出器
12の出力電圧を増幅してこの増幅された電圧に比例し
た電流を、電磁ヒステリシスブレーキの励磁コイルに供
給する制御回路13が構成されている。
【0004】このような構成とした張力調整装置は、材
料1に作用する張力変動により、テンションアーム7の
変位角度に比例してポテンショメータ12の摺動接点が
抵抗素子に沿って機械的に移動するので、そのポテンシ
ョメータ12の出力電圧に比例した電流を電磁ヒステリ
シスブレーキ2の励磁コイルに供給でき、材料1が走行
するテンションプーリ3の制動トルクを自動的に変える
ことができる。したがって、材料1に作用する張力が増
大してテンションアーム7が時計の反回転方向に回動さ
れると、電磁ヒステリシスブレーキ2の励磁コイルに供
給される電流は降下するのでこの電磁ヒステリシスブレ
ーキ2の制動トルクは低くなり、材料1が断線するよう
なことはない(「クラッチ技術読本」昭和53年3月2
9日、日刊工業新聞社、石崎正一編」187〜189ペ
ージ参照)。
【0005】一方、このような張力調整装置に使用され
る電磁ヒステリシスブレーキ2としては、例えば実公平
1−11636号公報に開示されたものが代表的であ
る。これを図7と図8に基づいて簡単に説明する。図7
は電磁ヒステリシスブレーキの断面図であり、図8は図
7のA−A線側面図である。従来の電磁ヒステリシスブ
レーキ2は、張力調整装置のハウジング14にねじ止め
されたヨーク15の環状溝内に励磁コイル16が内設さ
れており、この励磁コイル16の磁束が流れる円筒状の
外側磁路部材17と同様に円筒状な内側磁路部材18と
が、環状溝の開口側となるヨーク15の外周面と内周面
に夫々嵌合され固着されている。
【0006】外側磁路部材17は、内側に延びた環状部
分に半径方向内側に開口した円弧状の切欠き部17aが
等間隔に複数個形成されており、これら各切欠き部17
a間は外極部17bとして構成されている。また内側磁
路部材18は、段差部18aがヨーク15の内側の端面
(内極部)15aに当接されるとともに、外側に延びた
環状部分に半径方向外側に開口した円弧状の切欠き部1
8bが等間隔に複数個形成されており、これら各切欠き
部18b間は内極部18cとして構成されている。そし
て、これら外側磁路部材17の外極部17bと内側磁路
部材18の内極部18cとの間には、環状の空間が形成
されている。
【0007】外極部17bと内極部18cとの間の前記
空間には、ヒステリシス材からなるカップ状の回転子1
9の円筒部が挿入されている。また回転子19の円板部
は、内側磁路部材18に一対の軸受で支持された制動軸
20に軸着されたテンションプーリ3にリベット止めさ
れている。このような構造からなる電磁ヒステリシスブ
レーキ2は、励磁コイル16に電流を供給して磁束を発
生すると、この磁束は、外側磁路部材17の外極部17
bから内側磁路部材18の内極部18cに流れるので、
前記空間内の磁界を切るように回転する回転子19の極
性変化の遅れにより制動軸20には制動トルクが発生す
る。
【0008】このような構造からなる電磁ヒステリシス
ブレーキ2は、回転子19が1回転する仕事量である制
動トルクと2πの積が、外内極部17b・18cの対数
と回転子19の体積、回転子19の材料特性であるヒス
テリシス曲線の面積との積に等しい関係にあるので、励
磁コイル16に供給する電流を制御することにより前記
ヒステリシス曲線の面積は変わり、制動軸20の制動ト
ルクは調整できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の張力調整装置で
は、テンションアームの変位角度で電磁ヒステリシスブ
レーキの励磁コイルへの供給電流を制御し、以って線条
材料が走行するテンションプーリの制動トルクを可変し
ていたので、巻取機側に走行する線条材料の断線を未然
に防止することができた。しかしながら最近において
は、線径寸法が極細な線条材料に使用できる張力調整装
置の開発が望まれている。
【0010】即ち、極細な線条材料には低い張力を保持
させた状態で補助テンションプーリを走行させなければ
ならないので、微少な張力変動を吸収するために、テン
ションアーム7に装着されるバランスウエイトの重量を
軽減したり、コイルばねのばね定数を小さくしなければ
ならず、また、単にテンションアームの変位角度に比例
した電流を励磁コイルへ供給するのではなく、テンショ
ンプーリの制動トルクが急上昇しないように励磁コイル
への電流供給を制御しなければならない。
【0011】また、従来の電磁ヒステリシスブレーキで
は、カップ状の回転子の外径寸法が大きくその慣性力に
より、電流制御による迅速な制動トルクの応答がなされ
ず、張力調整装置を走行する線条材料が弛んでガイドプ
ーリから外れたり、または断線してしまうので、何らか
の対策が必要である。この発明では、極細な線条材料に
も使用できる張力調整装置の制御回路並びに該装置の電
磁ヒステリシスブレーキを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の張力調整装置
の制御回路は、制動装置と、この制動装置により制動ト
ルクが付与される第1走行案内部材と、揺動自在に枢支
されたテンションアームの力点側に配設された第2走行
案内部材と、前記第1走行案内部材と前記第2走行案内
部材に巻掛けされる線条材料の張力により揺動する前記
テンションアームの変位角度を検出する位置検出器と、
この位置検出器の出力電圧を増幅する第1増幅回路と、
この第1増幅回路の出力電圧の波形を変える微分回路
と、この微分回路の出力電圧を増幅するとともに前記微
分回路の出力電圧の増幅率を変える切換えスイッチを有
する第2増幅回路と、この第2増幅回路の出力電圧を減
衰可能な張力減衰回路と、前記第2増幅回路の出力電圧
に比例した電流を前記制動装置の励磁コイルに供給する
定電流駆動回路とを備えたことを特徴とする。
【0013】また、この発明の張力調整装置の電磁ヒス
テリシスブレーキは、断面略コ字状で環状な部材からな
り外側円筒部には内側円筒部の先端面より延設された円
筒状の延長部を有するヨークと、このヨークの環状溝に
内設された励磁コイルと、前記外側円筒部の延長部に嵌
合され固着されるとともに内周面には複数個の外極部が
形成された円筒状の外側磁路部材と、前記内側円筒部の
内周面に嵌合され固着されるとともに前記内側円筒部よ
り突設した先端側の外周面には複数個の内極部が形成さ
れた円筒状の内側磁路部材と、この内側磁路部材の軸孔
に軸受を介して支持された制動軸と、この制動軸に軸着
された線条材料の走行案内部材と、この走行案内部材に
一体に固定され前記外極部と前記内極部との間の環状な
空間に円筒部が挿入されたヒステリシス材からなる回転
子とを備え、前記ヨークの内側円筒部の先端面と前記内
側磁路部材の内極部の側面との間に断磁空間を形成した
ことを特徴とする。
【0014】
【作用】線条材料は、電磁ヒステリシスブレーキの制動
軸に軸着されたテンションプーリとテンションアームに
枢支された補助テンションプーリを走行しながら巻取機
でボビンに巻取られる。また走行中の線条材料には、テ
ンションアームの変位角度により増減する電圧に比例し
た電流が供給される電磁ヒステリシスブレーキの制動ト
ルクにより張力が保持される。
【0015】
【実施例】図1から図5はこの発明の一実施例である張
力調整装置であり、図1は張力調整装置の正面図、図2
は図1のB−B線断面図、図3は図1のC−C線断面
図、図4は電磁ヒステリシスブレーキの上半分を断面と
した側面図、図5は制御回路のブロック図である。以
下、これら図面に基づいて実施例を詳細に説明する。図
1に示された張力調整装置は、極細なマグネットワイヤ
21(線条材料)に一定の張力を保持する装置であり、
マグネットワイヤ21がスネールガイド22と線押さえ
23を通りガイドプーリ24に巻掛けされ、第1走行案
内部材としてのテンションプーリ25と第2走行案内部
材としての補助テンションプーリ26を走行して巻取機
のコイルボビンに巻取られるようになっている。
【0016】補助テンションプーリ26は、ケース27
に揺動自在に支持されたテンションアーム28の力点側
先端に枢着されている。テンションアーム28は、ケー
ス27の正面に穿設された貫通孔に嵌合固着されたアー
ム支持フランジ29に軸受を介して支持された支持軸3
0に軸着されており、テンションアーム28のうち力点
側アーム28aは、支持軸30のケース27の外側へ突
出した先端にアームホルダ31を介して固定されてい
る。また作用点側アーム28bは、支持軸30のケース
27の内側に突出した大径寸法の後端にアーム支持ブロ
ック32を介して固定され、ケース27の側面に形成さ
れた開口部分から外側に延びている。
【0017】そしてまたアーム28bの先端には、ばね
取付金具33が位置調整自在に支持され、このばね取付
金具33とばね力調整装置のピン34とにコイルばね3
5が掛止されている。ピン34はケース27の長孔内に
臨むように突出しており、コイルばね35のばね長が調
整できるように、調整ボルト36の回動により長孔内を
上下に移動する。なお符号37は、長孔に沿ってケース
27に貼られた目盛り付きシートである。支持軸30の
後端には、端部に開口する中心孔が穿設されており、ま
たこの中心孔には、ケース27の内側にねじ止めされた
固定板38に取付けられた位置検出器としてのポテンシ
ョメータ39の検出軸39aが挿入されねじ止めされて
いる。
【0018】テンションプーリ25は、ケース27の貫
通孔に嵌合固着された取付けフランジ40の支持孔にホ
ルダ41を介して嵌合された制動装置としての電磁ヒス
テリシスブレーキ42の制動軸43に軸着されている。
なお、電磁ヒステリシスブレーキ42のヨーク44は、
固定金具45により取付けフランジ40に固定されてい
る。ヨーク44は、断面略コ字状の環状部材からなり、
外側円筒部46と内側円筒部47、そしてこれら円筒部
の端部を連結する円板部48とを有し、環状溝49が形
成されている。環状溝49には、樹脂材製のコイルボビ
ン50に巻回された励磁コイル51が内設されている。
またコイルボビン50には、内側円筒部47の先端面4
7aと当接されこの先端面47aを被覆する内フランジ
部50aが一体に形成されている。
【0019】またヨーク44の外側円筒部46には、内
側円筒部47の先端面47aよりテンションプーリ25
側に延設された円筒状の延長部46aが形成されてお
り、この延長部46aの内周面には、図8に示されてい
るような外極部52aが内周面に円周方向間隔をおいて
複数個形成された円筒状の外側磁路部材52が嵌合され
固着されている。また更には、ヨーク44の内側円筒部
47には、この内側円筒部47より突設した先端側の外
周面に外側磁路部材52の外極部52aと同じ円周方向
の間隔をとって、また外極部52aと同じ肉厚寸法から
なる内極部53aが複数個形成された内側磁路部材53
が嵌合され固着されている。そして、これら外極部52
aと内極部53aとの間には、環状な空間Sが形成され
ている。
【0020】またこの実施例の電磁ヒステリシスブレー
キ42においては、環状な空間Sがヨーク44の内側円
筒部47の先端面47aと制動軸43の軸線方向で間隔
をおいて対向している。そして、これら環状な空間Sと
先端面47aとの間を断磁空間Gとしている。また環状
な空間S内には、ヒステリシス材からなるカップ状の回
転子54の円筒部54aが挿入されている。回転子54
は、内側磁路部材53の軸孔に軸受を介して支持された
制動軸43に軸着されたテンションプーリ25にリベッ
トで固定されている。なお符号55は、テンションプー
リ25のプーリ溝内に嵌合されたゴムリングであり、こ
のテンションプーリ25を走行するマグネットワイヤ2
1とプーリ溝の摩擦係数を増大するために取付けられて
いる。
【0021】次に、以上のような構造からなる張力調整
装置の制御回路を、図5のブロック図に基づいて説明す
る。位置検出器としてのポテンショメータ39には、抵
抗とツエナダイオード・コンデンサからなる図示せぬレ
ギュレータにより電源が供給され、出力端子は第1増幅
回路56や糸切れ検出回路57の比較器などに接続され
る。そして、マグネットワイヤ21の張力が大きくなり
テンションアーム28が回動されることにより、出力電
圧が低くなるように構成される。また第1増幅回路56
には、レギュレータと接地ラインの間に可変抵抗器が構
成され、この可変抵抗器による基準電圧に応じてポテン
ショメータ39の出力電圧が増幅される。なお、前記可
変抵抗器による基準電圧の調整は、マグネットワイヤ2
1の張力により回動されるテンションアーム28の位置
合わせのために構成される。
【0022】またこの制御回路には、ポテンショメータ
39の出力電圧と可変抵抗器による基準電圧とを比較す
る比較器を有する糸切れ検出回路57が構成されてい
る。この糸切れ検出回路57は、マグネットワイヤ21
が断線してテンションアーム28が大きく回動すること
によりポテンショメータ39の出力電圧が急上昇するの
で、この出力電圧が可変抵抗器の基準電圧を越えたとき
比較器の出力信号によりトランジスタをONにして、巻
取機のモータの駆動を停止したりするように回路構成さ
れる。前記第1増幅回路56で増幅された出力電圧は、
CR回路の充放電を利用した微分回路58で波形が変え
られる。即ち、テンションアーム28の回動に対して電
磁ヒステリシスブレーキ42の励磁コイル51にリニア
に電流を供給すると、電磁ヒステリシスブレーキ42に
はコイルのインダクタンスによる電流の遅れ及びトルク
の遅れがあるためテンションアーム28が振動してしま
う。このため、このような微分回路58を設け第1増幅
回路56からの出力波形に微分成分を加えて電磁ヒステ
リシスブレーキに過大な電流制御をしている。そして、
トルクの遅れを小さくしてテンションアーム28の振動
を防いでいる。またこの微分回路58においては、可変
抵抗器によりCR回路の時定数を変えることにより、電
磁ヒステリシスブレーキ42のトルク設定値が変わって
も対応できるように構成するとよい。
【0023】符号59は第2増幅回路であり、スイッチ
素子の手動による切換えで増幅率を変えることができる
ように構成される。マグネットワイヤ21に低い張力を
保持している場合には、スイッチを増幅率の低い方に設
置しておく。モータの停止時や減速時に張力が低くなり
テンションアーム28が大きく回動されても大きな電流
が流れないようにする。そして、マグネットワイヤ21
が再び巻取られるときに、電磁ヒステリシスブレーキ4
2のコギング現象の影響を受けないようにしている。な
お、張力減衰回路60内の接地ライン側端子を接地ライ
ンに接続すると、この張力減衰回路60に構成されるフ
ォトカプラーがONとなり発生した基準電圧により第2
増幅回路59の出力電圧は下げられ、マグネットワイヤ
21をボビンの端子にからげるときなどに、必要に応じ
て張力を強制的に下げることができる。また定電流駆動
回路61において、励磁コイル51に供給される電流が
第2増幅回路59の出力電圧と比例した電流に変換され
る。
【0024】以上のような構造とした張力調整装置は、
マグネットワイヤ21がスネールガイド22と線押さえ
23、ガイドプーリ24とテンションプーリ25、そし
て補助テンションプーリ26を走行しながら巻取機のボ
ビンに巻取られる。張力調整装置の初期設定は、テンシ
ョンアーム28の作用点側アーム28bに取付けたばね
取付金具33を位置調整するとともに、そのばね取付金
具33とピン34に掛止されたコイルばね35のばね長
を調整ボルト36により調整することにより、補助テン
ションプーリ26により付与されるマグネットワイヤ2
1の張力が調整される。またマグネットワイヤ21の走
行中において、テンションアーム28の力点側アーム2
8aが略水平状態になるように、第1増幅回路56に構
成された可変抵抗器によりレギュレータにより安定化さ
れた出力電圧の増幅率を設定して、電磁ヒステリシスブ
レーキ42の励磁コイル51に供給される電流を調整す
る。
【0025】このように初期設定された張力調整装置を
走行するマグネットワイヤ21に、何んらかの原因によ
り張力の変動が発生すると、水平状態に保持されていた
テンションアーム28の力点側アーム28aが回動され
る。例えば、マグネットワイヤ21の張力が増大すると
テンションアーム28は図1において反時計回り方向に
回動されるが、このテンションアーム28の変位角度に
より位置検出器39の出力電圧が降下して励磁コイル5
1に供給される電流も降下する。よって電磁ヒステリシ
スブレーキ44は、ヒステリシス曲線の面積が小さくな
った分その制動トルクが低下するので、テンションプー
リ25によりマグネットワイヤ21に付与される張力も
低下する。
【0026】またマグネットワイヤ21の線径や材質な
どにより非常に低い張力を付与しなければならないとき
は、コイルばね35による張力と第1増幅回路56の可
変抵抗器による基準電圧を初期設定するとともに、第2
増幅回路59のスイッチを切換えて増幅率を低下すれば
よい。一方、マグネットワイヤ21はテンションプーリ
25を走行するが、このテンションプーリ25にリベッ
ト止めされた電磁ヒステリシスブレーキ42の回転子5
4は、その外径寸法が小さく設計されており、慣性力が
軽減されているので、制御回路による制動トルクの応答
性は良い。なお、テンションプーリ25を樹脂材製とす
れば、より慣性力が軽減されて前記応答性が向上される
ことは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
張力調整装置の制御回路では、スイッチの切換えにより
増幅率が変えられる第2増幅回路を構成して線条材料の
特性に応じた電圧の増幅率とするようにしたので、張力
調整装置を走行する線条材料の断線や弛みが防止でき
る。また、各種線条材料の張力調整装置として使用でき
るので、装置の汎用性が良く経済的になる。特にこの発
明では、第2増幅回路の出力電圧を下げる張力減衰回路
を構成したので、線条材料をボビンの端子にからげると
きなどに必要な低張力の保持が可能となる。
【0028】また、この発明の張力調整装置の電磁ヒス
テリシスブレーキでは、ヨークの内側円筒部の先端面と
内側磁路部材に形成された内極部の側面との間に断磁空
間を形成したので、励磁コイルの磁束が外側磁路部材か
らヨークの内側円筒部に流れることなく、有効に環状な
空間に流れる。よって、電磁ヒステリシスブレーキの仕
事量を低下することなく、該ブレーキの回転子を小形軽
量にすることができその慣性力が小さくなるので、電流
制御による迅速な制動トルクの応答がなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である張力調整装置の正面図
である。
【図2】図1のB−B線断面図である。
【図3】図1のC−C線断面図である。
【図4】図3に示された電磁ヒステリシスブレーキの上
半分を断面とした側面図である。
【図5】本発明の張力調整装置に使用される制御回路の
ブロック図である。
【図6】従来の張力調整装置の説明図である。
【図7】従来の電磁ヒステリシスブレーキの断面図であ
る。
【図8】図7のA−A線側面図である。
【符号の説明】 21…マグネットワイヤ、25…テンションプーリ、2
6…補助テンションプーリ、39…ポテンショメータ、
42…電磁ヒステリシスブレーキ、59…第2増幅回
路、60…張力減衰回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制動装置と、この制動装置により制動トル
    クが付与される第1走行案内部材と、揺動自在に枢支さ
    れたテンションアームの力点側に配設された第2走行案
    内部材と、前記第1走行案内部材と前記第2走行案内部
    材に巻掛けされる線条材料の張力により揺動する前記テ
    ンションアームの変位角度を検出する位置検出器と、こ
    の位置検出器の出力電圧を増幅する第1増幅回路と、こ
    の第1増幅回路の出力電圧の波形を変える微分回路と、
    この微分回路の出力電圧を増幅するとともに前記微分回
    路の出力電圧の増幅率を変える切換えスイッチを有する
    第2増幅回路と、この第2増幅回路の出力電圧を減衰可
    能な張力減衰回路と、前記第2増幅回路の出力電圧に比
    例した電流を前記制動装置の励磁コイルに供給する定電
    流駆動回路とを備えたことを特徴とする張力調整装置の
    制御回路。
  2. 【請求項2】断面略コ字状で環状な部材からなり外側円
    筒部には内側円筒部の先端面より延設された円筒状の延
    長部を有するヨークと、このヨークの環状溝に内設され
    た励磁コイルと、前記外側円筒部の延長部に嵌合され固
    着されるとともに内周面には複数個の外極部が形成され
    た円筒状の外側磁路部材と、前記内側円筒部の内周面に
    嵌合され固着されるとともに前記内側円筒部より突設し
    た先端側の外周面には複数個の内極部が形成された円筒
    状の内側磁路部材と、この内側磁路部材の軸孔に軸受を
    介して支持された制動軸と、この制動軸に軸着された線
    条材料の走行案内部材と、この走行案内部材に一体に固
    定され前記外極部と前記内極部との間の環状な空間に円
    筒部が挿入されたヒステリシス材からなる回転子とを備
    え、前記ヨークの内側円筒部の先端面と前記内側磁路部
    材の内極部の側面との間に断磁空間を形成したことを特
    徴とする張力調整装置の電磁ヒステリシスブレーキ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09220391A (ja) * 1995-12-13 1997-08-26 Juki Corp ミシンの糸張力制御装置
KR100704556B1 (ko) * 2006-02-07 2007-04-06 권영호 와인더기에 있어 텐션조절이 가능한 피드롤러장치
CN110723595A (zh) * 2019-11-06 2020-01-24 苏州创易技研股份有限公司 一种伺服张力器的三段式张力控制方法
JP2020111462A (ja) * 2019-01-17 2020-07-27 三菱電機株式会社 テンション装置

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