JPH0730873B2 - 逆バケット型ドレントラップおよびその監視システム - Google Patents

逆バケット型ドレントラップおよびその監視システム

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JPH0730873B2
JPH0730873B2 JP2212493A JP2212493A JPH0730873B2 JP H0730873 B2 JPH0730873 B2 JP H0730873B2 JP 2212493 A JP2212493 A JP 2212493A JP 2212493 A JP2212493 A JP 2212493A JP H0730873 B2 JPH0730873 B2 JP H0730873B2
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雅博 木田
朗夫 柏木
富徳 佐藤
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OOSAKA GASU KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、逆バケット型ドレント
ラップに関し、より特定的には、高圧エア供給システ
ム、スチーム供給システム等の気体を利用するシステム
において用いられ、これらのシステムにおいて生じた液
体、すなわちドレンを排出するもの、およびその動作状
態を監視する監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来のレバー式逆バケット型
ドレントラップを示す図であり、実開昭57−4839
7号公報に示されている。有底円筒状のボディー本体1
01の上部にカバー102が載置され、ボルト103に
よってボディ本体101およびカバー102が一体的に
固着される。これによって、ボディ本体101およびカ
バー102の内部にバケット室104が形成される。バ
ケット室104の底部ほぼ中央には、流体流入口105
が形成される。ボディー本体101には、外部から流入
するドレンおよび気体が流入する流体導入口106と、
流体導入口106および流体流入口105に連通する管
路107が形成される。バケット室104の上部の周縁
近傍には、弁座110が螺着される。弁座110には、
液体排出口108が形成される。なお、弁座110は、
ブラケット109をカバー102に固着する。ボディー
本体101には、ドレンを外部に排出する出口111が
形成される。またボディー本体101およびカバー10
2には、出口111および液体排出口108に連通する
管路112が形成される。
【0003】バケット室104内には、下方に開口した
逆バケット113が収納される。逆バケット113の上
部周縁には、ベント孔114が形成される。ベント孔1
14には、孔詰まりを防止するためのロッキング防止杆
115が摺動自在でかつ回転自在に嵌入される。逆バケ
ット113の上部ほぼ中央には、アイボルト116が螺
着される。アイボルト116およびブラケット109間
には、ピン117,118回りに回転自在なレバー11
9が軸架される。レバー119のピン118近傍には、
弁座110に着座可能な排水弁子120が固着される。
バケット室104の上部のカバー102には、バイメタ
ル(図示せず)およびブラケット109を固着するため
のセットボルト121が螺着される。
【0004】図11は、図10に示したレバー式逆バケ
ット型ドレントラップの動作状態を示す図である。ま
ず、流体導入口106からシステムに残留していたドレ
ンαのみが流入する(図11(1)参照)。このとき、
逆バケット113に貯留されていた気体βは、ドレンα
が逆バケット113に流入するのに応じてベント孔11
4を介してバケット室104に排気される。このため、
逆バケット113が浮力で浮き上がることはない。した
がって、液体排出口108は、開いたままに維持され
る。バケット室104に貯留されていた気体βは、液体
排出口108が開いているので、流体流入口105から
ドレンαがバケット室104に流入するのに応じて、液
体排出口108から排気される。また、バケット室10
4内の気体βの排気が終わると、液体排出口108が開
いたままであるので、残留していたドレンαの外部への
排出が始まる(図11(2)参照)。
【0005】次に、システムに残留していたドレンαが
なくなると、このドレンαに続いて、システムにおいて
必要な高圧乾燥空気、スチーム等の気体βが流体導入口
106,流体流入口105を介して逆バケット113内
に入る(図11(3)参照)。逆バケット113内に気
体βが入ると、逆バケット113に浮力が付き、逆バケ
ット113が上方に浮き上がる。逆バケット113が浮
き上がると、排水弁子120が弁座110に着座し、液
体排出口108を閉じる。これによって、ドレンαの排
出が止まる。なお、このとき、逆バケット113内の気
体βがベント孔114を介してバケット室104の上部
に排出されるが、ベント孔114から排出する気体βよ
り流体流入口105から供給されるされる気体βの方が
多いので、浮力で浮き続け、液体排出口108を閉じた
ままに維持する。
【0006】次に、気体βに続いてドレンαが流体導入
口106、流体流入口105を介してバケット室104
に流入すると、逆バケット113への気体βの供給が止
まり、逆バケット113内の気体βが全てベント孔11
4を介してバケット室104の上部に排出され逆バケッ
ト113内にドレンαが充満する。これによって、逆バ
ケット113が浮力を失い、自重で下降する(図11
(4)参照)。したがって、液体排出口108が開く。
これによって、バケット室104のドレンαが液体排出
口108を介して排出される。次いで、図11(3)お
よび図11(4)の状態を繰り返し行い、ドレンαを間
欠的に排出するようにしている。なお、実公昭63−1
5676号公報に示される従来のUFO式逆バケット型
ドレントラップにおいても、同様の動作を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の逆バケ
ット型ドレントラップにおいては、逆バケットの上下運
動をさせるためには、システムに必要な気体βの供給を
受ける必要があるが、ドレンαの排出時に逆バケット内
の気体βおよびバケット室上部の気体βがドレンαとと
もに外部へ排出されてしまう。このため、逆バケットの
上下動作毎にシステムから新たに気体βの供給を受ける
必要が生じ、新たに供給を受けた気体βが逆バケット型
ドレントラップを介して間欠的に外部に排出される。し
たがって、従来では、システムに必要な気体βが無駄に
排気されるため、システムの効率を大幅に下げるという
問題点があった。
【0008】一方、例えば、逆バケット型ドレントラッ
プの故障等のためドレンの排出が止まるような事態が生
じると、システムにドレンが残留し、残留したドレンの
ためシステムの効率がさらに低下する。したがって、逆
バケット型ドレントラップドレンが動作してドレンが排
水されているか否か、ドレンの流量が正常か否か等、逆
バケット型ドレントラップの動作状態を把握しておく必
要がある。
【0009】逆バケット型ドレントラップの動作状態を
把握するため、従来では、監視者が逆バケット型ドレン
トラップの設置場所に出向き、監視者がドレンが排水さ
れているか否か観測するとともに逆バケット型ドレント
ラップから排出されたドレンの流量を測定し、逆バケッ
ト型ドレントラップの動作状態を把握するようにしてい
た。しかし、ドレンが排水されているか否かは、その設
置場所で観測すれば容易に判るが、従来の逆バケット型
ドレントラップがドレンの排出時に逆バケット内の気体
およびバケット室上部の気体をドレンとともに外部へ排
出するので、この気体にじゃまされてドレン自体の流量
を測定することができない。このため、ドレンの流量等
を感で把握せざるを得ず、感を体得した熟練者でなけれ
ば動作状態を正確に把握できないという問題点があっ
た。ここで、感に頼らずに、かつ、気体の影響を受けず
にドレンの流量を測定しようとすると、逆バケット型ド
レントラップから排出されたドレンを堰で止め流量を測
定するか、赤外線を用いて流量を測定することも可能で
あるが、この場合には、堰等のために大がかりな設備の
設置が必要になるとともに高価な流量測定機器が必要で
あり、かつ、流量測定技術を拾得した熟練者でなければ
測定できないという別の問題が生じる。一方、監視者が
逆バケット型ドレントラップの設置場所まで出向かなけ
ればならなかったので、その設置場所に行くまでに時間
がかかり、頻繁に監視することができないという問題点
もあった。
【0010】本発明は、上述の技術的課題を解決し、気
体の無駄な排出を防止するとともに、熟練者でなくとも
容易に動作状態を把握できる逆バケット型ドレントラッ
プを提供することを目的とする。また、逆バケット型ド
レントラップの動作状態を容易にかつ常時監視すること
ができる逆バケット型ドレントラップの監視システムを
提供することを他の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題を解決
するために、本発明は、以下の構成をとる。請求項1の
逆バケット型ドレントラップは、外部から流入する流体
および気体を一時的に貯留し、液体のみを自動的かつ間
欠的に外部に排出するものであって、その上部に流体導
入口を有し、当該流体導入口から導入される流体および
気体を一時的に貯留する流体貯留室、その下部に前記流
体貯留室に連通する流体流入口を、その上部に前記外部
に連通する液体排出口を、その上部に前記流体貯留室に
連通する気体排出口を有するバケット室、その上部にベ
ント孔を有し、前記バケット室内に上下移動自在に収納
される逆バケット、前記流体貯留室内に上下移動自在に
収納され、当該液体貯留室内の液面が少なくとも前記液
体排出口を越える所定の高さ以上か否かをその浮力によ
って検出する液面検知手段、前記液面検知手段の上下移
動と連動し、前記液体貯留室内の液面が所定の高さ以下
になったときには前記気体排出口および前記ベント孔を
閉じて前記逆バケット内に貯留された気体の排除を禁止
するとともにバケット室を定常的にほぼ満水状態にし、
前記液体貯留室内の液面が所定の高さ以上のときには前
記気体排出口および前記ベント孔を開いて前記逆バケッ
ト内の気体を前記バケット室を経由して前記流体貯留室
に排気する弁機構、および前記流体貯留室内の前記液面
の変動を検出することにより、前記液体排出口からの間
欠排水サイクルに相関する電気信号を出力するためのセ
ンサ手段を備え、前記逆バケットの上昇時に前記液体排
出口が閉じられ、前記逆バケットの下降時に前記液体排
出口が開かれ、それによって当該液体排出口から液体が
排出されることを特徴とする 求項の逆バケット型
ドレントラップの監視システムは、外部から流入する流
体および気体を一時的に貯留し、液体のみを自動的かつ
間欠的に外部に排出する逆バケット型ドレントラップの
動作を監視するものであって、前記逆バケット型ドレン
トラップは、その上部に流体導入口を有し、当該流体導
入口から導入される流体および気体を一時的に貯留する
流体貯留室、その下部に前記流体貯留室に連通する流体
流入口を、その上部に前記外部に連通する液体排出口
を、その上部に前記流体貯留室に連通する気体排出口を
有するバケット室、その上部にベント孔を有し、前記バ
ケット室内に上下移動自在に収納される逆バケット、前
記流体貯留室内に上下移動自在に収納され、当該液体貯
留室内の液面が少なくとも前記液体排出口を越える所定
の高さ以上か否かをその浮力によって検出する液面検知
手段、前記液面検知手段の上下移動と連動し、前記液体
貯留室内の液面が所定の高さ以下になったときには前記
気体排出口および前記ベント孔を閉じて前記逆バケット
内に貯留された気体の排除を禁止するとともにバケット
室を定常的にほぼ満水状態にし、前記液体貯留室内の液
面が所定の高さ以上のときには前記気体排出口および前
記ベント孔を開いて前記逆バケット内の気体を前記バケ
ット室を経由して前記流体貯留室に排気する弁機構、お
よび前記流体貯留室内の前記液面の変動を検出すること
により、前記液体排出口からの間欠排水サイクルに相関
する電気信号を出力するためのセンサ手段を含み、前記
逆バケットの上昇時に前記液体排出口が閉じられ、前記
逆バケットの下降時に前記液体排出口が開かれ、それに
よって当該液体排出口から液体を排出し、前記センサ手
段から出力された電気信号に基づいて、前記逆バケット
ドレントラップの動作状態を監視することを特徴とす
る。請求項の逆バケット型ドレントラップの監視シス
テムは、請求項のものにおいて、前記逆バケット型ド
レントラップは、複数設置され、前記複数の逆バケット
型ドレントラップの前記各センサ手段から出力された電
気信号に基づいて前記逆バケットドレントラップの動作
状態を集中的に監視することを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1の逆バケット型ドレントラップにおい
ては、液面検知手段は、流体貯留室内の液面が少なくと
も気体排出口を越える所定の高さ以上か否かをその浮力
によって検出する。弁機構は、液面検知手段の上下移動
と連動し、液体貯留室内の液面が所定の高さ以上のとき
には気体排出口およびベント孔を開いて逆バケット内の
気体をバケット室を経由して流体貯留室に排気する。逆
バケットは、浮力を失い、下降する。逆バケットの下降
時に液体排出口が開かれ、それによって液体排出口から
液体が排出される。これによって、気体は、液体排出口
から排出されることなく、流体貯留室に回収される。ま
た、弁機構は、液体貯留室内の液面が所定の高さ以下に
なったときには気体排出口およびベント孔を閉じる。流
体貯留室内の液面が流体流入口にまで低下すると、気体
が流体流入口を介して逆バケット内に貯留される。ベン
ト孔が閉じられているので、逆バケット内に貯留された
気体の排除を禁止するとともにバケット室を定常的にほ
ぼ満水状態にする。逆バケットは、浮力を得て上昇す
る。逆バケットの上昇時に液体排出口が閉じられる。こ
れによって、わずかな液体でも流体貯留室に流入すれ
ば、流体貯留室内の液面が流体流入口から上昇し、気体
排出口を越える。これによって、液面検出手段が浮く。
したがって、ドレンの間欠的に排出される1周期中に流
体貯留室内の前記液面の変動が1度発生する。センサ手
段は、前記流体貯留室内の前記液面の変動を検出するこ
とにより、前記液体排出口からの間欠排水サイクルに相
関する電気信号を出力する。したがって、液面の変動の
1周期中に、ドレンの間欠的に排出される周期が1度生
じ、1周期中に排出されるドレンの排出量がほぼ一定で
あるので、センサ手段の出力を後処理すれば、ドレンの
流量等逆バケット型ドレントラップの動作状態を容易に
把握できる。
【0013】請求項2の逆バケット型ドレントラップの
監視システムにおいては、逆バケット型ドレントラップ
の液面検知手段は、流体貯留室内の液面が少なくとも気
体排出口を越える所定の高さ以上か否かをその浮力によ
って検出する。弁機構は、液面検知手段の上下移動と連
動し、液体貯留室内の液面が所定の高さ以上のときには
気体排出口およびベント孔を開いて逆バケット内の気体
をバケット室を経由して流体貯留室に排気する。逆バケ
ットは、浮力を失い、下降する。逆バケットの下降時に
液体排出口が開かれ、それによって液体排出口から液体
が排出される。これによって、気体は、液体排出口から
排出されることなく、流体貯留室に回収される。また、
弁機構は、液体貯留室内の液面が所定の高さ以下になっ
たときには気体排出口およびベント孔を閉じる。流体貯
留室内の液面が流体流入口にまで低下すると、気体が流
体流入口を介して逆バケット内に貯留される。ベント孔
が閉じられているので、逆バケット内に貯留された気体
の排除を禁止するとともにバケット室を定常的にほぼ満
水状態にする。逆バケットは、浮力を得て上昇する。逆
バケットの上昇時に液体排出口が閉じられる。これによ
って、わずかな液体でも流体貯留室に流入すれば、流体
貯留室内の液面が流体流入口から上昇し、気体排出口を
越える。これによって、液面検出手段が浮く。したがっ
て、ドレンの間欠的に排出される1周期中に流体貯留室
内の前記液面の変動が1度発生する。センサ手段は、前
記流体貯留室内の前記液面の変動を検出することによ
り、前記液体排出口からの間欠排水サイクルに相関する
電気信号を出力する。監視システムは、液面の変動の1
周期中に、ドレンの間欠的に排出される周期が1度生
じ、1周期中に排出されるドレンの排出量がほぼ一定で
あるので、センサ手段の出力を後処理する。これによ
り、その設置場所に出向かなくとも、ドレンの流量等逆
バケット型ドレントラップの動作状態を容易、かつ常時
監視することができる。
【0014】請求項3の逆バケット型ドレントラップの
監視システムは、請求項2のものにおいて、複数の逆バ
ケット型ドレントラップの前記各センサ手段から出力さ
れた電気信号に基づいて前記逆バケットドレントラップ
の動作状態を集中的に監視する。これにより、各設置場
所に全く出向かなくとも、ドレンの流量等各逆バケット
型ドレントラップの動作状態を容易、かつ常時監視する
ことができる。
【0015】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の一実施例のレバー式逆バケット
型ドレントラップを示す図である。有底円筒状のボディ
ー本体1の上部にカバー2が載置され、ボルト3によっ
てボディ本体1およびカバー2が一体的に固着される。
これによって、ボディ本体1およびカバー2の内部に流
体貯留室4が形成される。流体貯留室4の上部には、シ
ステム(図示せず)からのドレンおよび気体が流入する
流体導入口5および外部出口6が形成される。流体貯留
室4内には、有底円筒状の内部ボディ本体7および内部
カバー8が収納される。内部ボディ本体7および内部カ
バー8は、ボルト9によって一体的に固着される。これ
によって、内部ボディ本体7および内部カバー8の内部
にバケット室10が形成される。
【0016】バケット室10の底部ほぼ中央には、流体
貯留室4に連通する流体流入口11が形成される。バケ
ット室10の上部の一方の周縁近傍には弁座15が螺着
される。弁座15には、液体排出口12が形成される。
バケット室10の上部の他方の周縁近傍には、弁座27
が螺着される。弁座27には、液体排出口12より上方
に配設されるとともに流体貯留室4に連通する気体排出
口13が形成される。弁座15は、ブラケット14を内
部カバー8に固着する。液体排出口12および外部出口
6間には、連結管16が配設される。
【0017】バケット室10内には、下方に開口した逆
バケット17が収納される。逆バケット17の上部周縁
には、ベント孔18が形成される。なお、気体排出口1
3と、逆バケット17の最上昇時におけるベント孔18
とは、鉛直方向上下になるように配置される。ベント孔
18の下部にはガイド19が形成される。逆バケット1
7の上部ほぼ中央には、アイボルト20が螺着される。
アイボルト20およびブラケット14間には、ピン2
1,22回りに回転自在なレバー23が軸架される。レ
バー23のピン22近傍には、弁座15に着座可能な排
水弁子24が固着される。バケット室10の上部の内部
カバー8には、バイメタル(図示せず)およびブラケッ
ト14を固着するためのセットボルト25が螺着され
る。
【0018】流体貯留室4には、液面検知手段としての
逆バケット型のフロート26が収納される。フロート2
6と弁座27に着座可能な弁29とは、弁棒30を介し
て固着される。弁座27には、Oリング28が嵌着され
る。弁29の下部には、ガイド31が固着される。これ
によって、弁29が脱落して弁座27に着座できなくな
ることが防止される。
【0019】ガイド31の下端部には、チェイン34の
上端部が係止される。チェイン34の下端部は、釘状の
ベント棒32の上端部に係止される。ベント棒32は、
ベント孔18に遊嵌される。ベント棒32の頭部直下に
は、ベント孔18を閉塞するのに十分な口径のOリング
33が嵌着される。なお、ドレンの排出の最大容量に応
じて、ベント孔18の口径とベント棒32の口径とが定
められる。ここで、ベント棒32が長く形成されている
のは、十分な自重を得、ベント孔18からの抜け落ちを
防止するためである。また、ベント棒32がベント孔1
8を摺動することにより、ドレン中に含まれるゴミ、油
等がベント孔18に付着するのを防止することができ
る。
【0020】ここで、逆バケット17は、ピン21,2
2を回転軸として円弧状に上下移動する。このため、ベ
ント孔18も円弧状に上下移動する。一方、弁29は、
鉛直方向に上下移動する。したがって、動きの方向の異
なる場合に、ガイド31とベント棒32とを棒で連結す
ると芯が出しにくくなる。チェイン34で連結した場合
には、このように動きの方向の異なるときでも自由に変
形して対処することができる。また、チェイン34を用
いることによって、気体排出口13の開閉と、ベント孔
18の開閉との間に遊びを持たせることができる。な
お、弁座27、Oリング28、弁29、弁棒30、ガイ
ド31、ベント棒32、Oリング33およびチェイン3
4は、弁機構として機能する。
【0021】流体流入口11に関連して、逆流阻止弁機
構としての逆止弁35が設けられる。逆止弁35は、内
部ボディ本体7の底部に固着される弁座36と、弁座3
6に着座可能なボール状のフロート37と、フロート3
7を収納するとともにフロートが逃げるのを防止する蓋
38とを備える。
【0022】ボディー本体1の側壁には、センサ手段と
してのセンサ41が螺着される。センサ41は、流体貯
留室4内に臨む電極42,43を備える。各電極42,
43には、ライン44,45がそれぞれ接続される。ラ
イン44,45間には、一定の直流電圧が印加される。
電極42,43間に液体が介在される場合には、液体の
電気抵抗値が低いので、電極42,43間はほぼ導通状
態になる。電極42,43間に気体が介在される場合に
は、気体の電気抵抗値が高いので、電極42,43間は
ほぼ遮断状態になる。したがって、電極42,43間に
介在される気体と液体とが相違すれば、ライン44,4
5間の出力が変わり、気体であればライン44,45間
の出力が高くなり、液体であればライン44,45間の
出力が低くなる。電極42の内部には、熱電対が内挿さ
れており、流体貯留室4内の気体および液体の温度を検
出し、その温度検出出力をライン46,47間に出力す
る。なお、この実施例では、センサ41を気体排出口1
3とほぼ水平な位置に配置したが、フロート26が浮力
で浮き、気体排出口13を開く位置と、流体流入口11
の位置との間であれば、センサ41をいずれの位置に配
置するようにしてもよい。
【0023】図2ないし図7は、図1に示したレバー式
逆バケット型ドレントラップの動作状態を示す図であ
る。ここで、このドレントラップの動作開始時の通気初
期動作においては、システムからドレンが排出されてお
らず、システムにドレンが残留しているので、まず残留
していたドレンのみが流体導入口5から流入する。シス
テムに残留していたドレンの排出が終わると、通気初期
動作が終わり、ドレントラップの通常動作が行われる。
この通常動作においては、便宜上、気体とドレンとが交
互に流体導入口5から流入するものとして、動作を説明
する。
【0024】図2は、通気初期動作時においてドレンが
流入し始めた状態を示す図である。まず、流体導入口5
から残留していたドレンαのみが流入する。流体貯留室
4内に流入したドレンαは、側壁を伝って流体貯留室4
の下部に貯留されるとともに、流体流入口11および逆
止弁35を介してバケット室10および逆バケット17
内に流入する。このとき、逆バケット17に貯留されて
いた大気圧の気体βは、ドレンαの圧力(例えば、10
気圧)が高いので、圧縮されるとともに、ドレンαが逆
バケット17に流入するのに応じてベント孔18を介し
て気圧の低いバケット室10に排気される。このため、
逆バケット17が浮力で浮き上がることはない。したが
って、液体排出口12は、開いたままに維持される。バ
ケット室10に貯留されていた気体βは、液体排出口1
2が開いているので、流体流入口11からドレンαがバ
ケット室10に流入するのに応じて、液体排出口12か
らほぼ排気される。排気されなかった気体βは、10気
圧まで圧縮され、バケット室10内の気体排出口13付
近に滞留する。一方、流体貯留室4内のドレンαのレベ
ルがセンサ41より低いので、センサ41は、気体βを
検出する。このとき、電極42,43が遮断状態である
ので、ライン44,45間の出力は高い。
【0025】図3は、通気初期動作時において流入した
ドレンの排出が行われる状態を示す図である。バケット
室10内の気体βの排気がほぼ終わると、逆バケット1
7が下降したままで、液体排出口12が開いたままであ
るので、残留していたドレンαの外部への排出が始ま
る。一方、流体貯留室4内のドレンαのレベルが気体排
出口13のレベルを越えると、フロート26内に圧縮さ
れた気体βが残っているので、フロート26が浮力で浮
いて上方に移動し、気体排出口13を開く。これによっ
て、気体排出口13付近に閉じこめられていた気体βが
フロート26内に流入する。フロート26が浮力で浮い
て上方に移動し、気体排出口13が開かれると、ベント
棒32がチェイン34で上方に引っ張られ、ベント孔1
8が開かれる。しかし、逆バケット17が下降したまま
で、液体排出口12が開かれままであるので、流体導入
口5から流入したドレンαは、流体貯留室4、流体流入
口11、逆止弁35およびバケット室10を介して液体
排出口12から順次排出される。このドレンαの排出
は、システムに残留していたドレンαがなくなるまで継
続する。これによって、通気初期動作が終わる。一方、
流体貯留室4内のドレンαのレベルが気体排出口13を
越えセンサ41より高いので、センサ41は、ドレンα
を検出する。したがって、電極42,43が導通状態に
なるので、ライン44,45間の出力が低くなる。
【0026】図4は、通常動作時においてドレンに続く
気体の流入当初の状態を示す図である。システムに残留
していたドレンαがなくなると、このドレンαに続い
て、システムにおいて必要な高圧乾燥空気、スチーム等
の気体βが流体導入口5を介して流体貯留室4内に入
る。流体貯留室4の上部に気体βが入り、気体βの流入
につれてその下部のドレンαのレベルが低下する。この
とき、まず、ドレンαのレベルが気体排出口13のレベ
ルになる前に、ドレンαのレベルの低下にともなってフ
ロート26が下降し、フロート26の浮力がなくなる。
したがって、弁29が弁座27に着座し、まず、気体排
出口13が閉じられる。これによって、気体排出口13
からバケット室10内に気体αが流入するのが防止さ
れ、バケット室10内が満水状態に保たれる。また、フ
ロート26の浮力がなくなり、弁29が弁座27に着座
すると、ベント棒32が下降し、ベント孔18が閉じら
れる。一方、流体貯留室4内のドレンαのレベルがセン
サ41より低いので、センサ41は、気体を検出する。
したがって、電極42,43が遮断状態になるので、ラ
イン44,45間の出力が高くなる。
【0027】図5は、通常動作時において気体が流体流
入口11付近まで流入した状態を示す図である。流体貯
留室4のドレンαのレベルがさらに低下し、気体βが流
体流入口11にまで達すると、この気体βは、ドレンα
とともに流体流入口11および逆止弁35を介して逆バ
ケット17内に入る。逆バケット17内に気体βが入る
と、気体βのため逆バケット17内のドレンαのレベル
が低下し、逆バケット17に浮力が付き、逆バケット1
7が上方に浮き上がる。逆バケット17が浮き上がる
と、排水弁子24が弁座15に着座し、液体排出口12
を閉じる。これによって、ドレンαの排出が止まる。な
お、このとき、逆バケット17内の気体βの圧力がドレ
ンαの圧力と同じであり、ベント孔18がベント棒32
によって閉じられているので、逆バケット17内の気体
βがベント孔18を介してバケット室10に排出される
ことはない。このため、逆バケット17は、浮力を維持
し続け、液体排出口12を閉じたままに維持する。ドレ
ンαの排出が止まると、流体導入口5からドレンαが流
体貯留室4に流入し、流体貯留室4のドレンαのレベル
が上昇する。一方、流体貯留室4内のドレンαのレベル
がセンサ41より低いので、センサ41は、気体を検出
したままである。したがって、電極42,43が遮断状
態に維持され、ライン44,45間の出力は高いままに
維持される。
【0028】図6は、通常動作時においてドレンの流入
によって流体貯留室4の上部までドレンαのレベルが上
昇した状態を示す図である。気体βに続いてドレンαが
流体導入口5を介して流体貯留室4内に流入すると、流
体貯留室4内のドレンαのレベルが上昇する。流体貯留
室4内のドレンαのレベルがさらに上昇し、流体貯留室
4内のドレンαのレベルが気体排出口13のレベルを越
えるとフロート26が浮力で浮き、気体排出口13を開
く。フロート26が浮力で浮き、気体排出口13を開く
と、ベント棒32がチェイン34で引っ張られて上昇
し、ベント孔18を開く。ベント孔18が開かれると、
逆バケット17内に閉じこめられていた気体βがベント
孔18からバケット室10内に流出するとともに、逆バ
ケット17内のドレンαのレベルが上昇する。バケット
室10内に流出した気体βは、バケット室10内をほぼ
鉛直方向上方に気体排出口13まで上昇し、気体排出口
13を介してフロート26内に流入する。また、液体排
出口12より気体排出口13の方が上方にあるので、た
とえ鉛直方向からずれたとしても、バケット室10内に
流出した気体βは、最終的には、上方の気体排出口13
の方に向かう。一方、流体貯留室4内のドレンαのレベ
ルが気体排出口13を越えセンサ41より高いので、セ
ンサ41は、ドレンαを検出する。したがって、電極4
2,43が導通状態になり、ライン44,45間の出力
は低くなる。
【0029】図7は、通常動作時において流入したドレ
ンの排出が行われる状態を示す図である。ベント孔18
が開き、逆バケット17内の気体βが流出するとともに
ドレンαが充満すると、逆バケット17が浮力を失い、
自重で下降する。なお、ドレンαとの摩擦のため逆バケ
ット17が下降するのに多少時間がかかる。このため、
液体排出口12を開くのに時間がかかる。一方、逆バケ
ット17のベント孔18から流出した気体βは、勢いよ
く鉛直方向上方に上昇する。これによって、全ての気体
αが気体排出口13を介して流体貯留室4に排気された
ときには、液体排出口12はまだ閉じられており、その
後液体排出口12が開き始めることになる。したがっ
て、気体βが液体排出口12から排出されることはな
い。逆バケット17が下降すると、液体排出口12が開
く。これによって、バケット室10のドレンαのみが液
体排出口12を介して排出される。一方、流体貯留室4
内のドレンαのレベルが気体排出口13を越えセンサ4
1より高いままであるので、センサ41は、ドレンαを
検出する。したがって、電極42,43が導通状態を維
持し、ライン44,45間の出力は低いままに維持され
る。
【0030】以後、図4〜図7に示した動作が順次繰り
返し行なわれ、気体βが回収されるとともに、ドレンα
のみが間欠的に排出される。ところで、システムから排
出されるドレンαの量が変動があった場合、ベント孔1
8の口径を変えることなく、ドレンαの排出の間欠サイ
クルの周期で対応するようにしている。すなわち、従来
では図5に示した状態においてベント孔が既に開いてい
たが、この実施例ではベント孔18を閉じ、逆バケット
17内の気体がバケット室10に排出されないようにし
ている。したがって、わずかなドレンαでもシステムか
ら流体導入口5を介して流体貯留室4に流入すれば、流
体貯留室4内のドレンαのレベルが流体流入口11から
上昇してゆき、気体排出口13を越え、フロート26が
浮く。これによって、図6、図7、図4の順序で動作が
順次行われる。したがって、ドレンαが小容量であって
も、正常に動作させることができる。一方、従来では図
5の状態でベント孔が既に開いていたが、この実施例で
は図6の状態で初めてベント孔18を開くようにしてい
る。したがって、ベント孔18の口径を始めから大きく
しておけば、システムからのドレンの流入量が多くても
逆バケット17内の気体βを素早く排気することができ
る。したがって、逆バケット17が短時間で浮力を失
い、液体排出口12を素早く開くことができるので、ド
レンαが大容量であっても、正常に動作させることがで
きる。これにより、ドレンαの流量の広い範囲に対応す
ることができる。また、システムのドレンの排出量の如
何に拘らず、ベント孔18の口径を初めから大きくして
おけばよいので、量産でき、コストダウンを図ることが
できる。
【0031】なお、図5に示す状態では、バケット室1
0内にドレンαが充満し、流体貯留室4内のドレンαの
レベルが流体流入口11にあるため、何らかの原因によ
る不測の自体、例えば、バケット室10のドレンαの自
重で弁29および弁座27のシールが破け、気体排出口
13が開いてしまうような不測の自体が生じるおそれが
ある。しかし、逆止弁35が設けられているので、この
逆止弁35によって、バケット室10内のドレンαの流
体貯留室4への逆流が阻止される。したがって、気体排
出口13からバケット室10に気体αが流入することが
阻止され、バケット室10内をドレンαで充満させてお
くことができる。したがって、不測の自体においても正
常に動作させることができる。また、逆止弁35を設け
ることにより、弁29および弁座27のシールを厳重に
する必要がなくなる。また、バケット室10のドレンα
が自重で流体流入口11を介して流体貯留室4に逆流
し、逆流したドレンαの分だけ気体βが流体流入口11
を介して逆バケット17に流入するおそれもある。しか
し、逆止弁35が設けられているので、この逆止弁35
によって、バケット室10内のドレンαの流体貯留室4
への逆流が阻止される。したがって、ドレンαが逆流し
ないので、気体排出口13からバケット室10に気体α
が流入することも、バケット室10内に気体αが流入し
て、バケット室10からあふれた気体αがバケット室1
0に流出することも阻止され、バケット室10内をドレ
ンαで充満させておくことができる。
【0032】ここで、逆止弁35が設けられていない場
合を想定する。逆止弁35は、図5の状態のときに流体
流入口11を閉じる。しかし、このときには液体排出口
12、気体排出口13およびベント孔18は閉じられて
いる。したがって、逆止弁35が設けられていないよう
な場合において不測の自体が生じないようなときには、
逆バケット17内のドレンαおよびバケット室10内の
ドレンαが流体流入口11を介して流体貯留室4に逆流
し、流体貯留室4の気体αが流体流入口11を介してバ
ケット室10に流入しようとする。しかし、ドレンαの
逆流と気体βの流入がわずかに起きた時点で、流体貯留
室4内のドレンαのレベルが流体流入口11より上昇
し、気体αの流入が止まるためドレンαの逆流が止ま
る。また、流入した気体αの量がわずかであるため、流
入した気体αは逆バケット17に入るのみであり、例え
逆バケット17からあふれたとしても、あふれる気体α
がわずかで、気体排出口13付近にわずかにたまるのみ
であるため、バケット室10内をほぼドレンαで充満さ
せておくことができる。このため、逆止弁35が設けら
れていない場合であっても、バケット室10内が常にド
レンαで充満されたままに維持され、ベント孔18が閉
じ、バケット室10が浮力を失うことがないので、正常
に動作させることができる。
【0033】一方、ドレンαの間欠的に排出される1周
期中に流体貯留室4内のドレンαのレベル変動が1度生
じる。センサ41は、ドレンαと気体βとでライン4
4,45間の出力を変えるので、この流体貯留室4内の
ドレンαのレベル変動を検出し、液体排出口12からの
間欠排水サイクルに相関する電気信号を出力する。ここ
で、この逆バケット型ドレントラップが、エアトラップ
として動作している場合、ドレンαの単位時間当たりの
流入量は少ない。このため、流体貯留室4内のドレンα
のレベルが気体排出口13の少し上方の一定の位置にな
れば、フロート26が浮く。この一定の位置と、流体流
入口11との間の容積が一定であるので、液体排出口1
2から排出される1回当たりのドレンαの排出量は、ほ
ぼ一定である。この逆バケット型ドレントラップが、ス
チームトラップとして動作している場合、ドレンαの単
位時間当たりの流入量は多い。このため、流体貯留室4
内のドレンαのレベルが気体排出口13の少し上方の一
定の位置になれば、フロート26が浮くが、流体貯留室
4にドレンαが充満する。しかし、システムが安定状態
では単位時間当たりほぼ一定のドレンαを発生する。こ
のため、システムから流入するドレンαがほぼ一定であ
るので、液体排出口12から排出される1回当たりのド
レンαの排出量は、ほぼ一定である。したがって、セン
サ41の出力を後処理すれば、1周期の時間Tと、1周
期中に排出されるドレンαの容量Aからドレンαの流量
を容易に求めることができる。このように、センサ41
の出力からこの逆バケット型ドレントラップの動作状態
を容易に把握することができる。
【0034】なお、この逆バケット型ドレントラップ
が、エアトラップとして動作している場合、ドレンαお
よび気体βの温度は、大気温とほぼ等しい。一方、スチ
ームトラップとして動作している場合、ドレンαおよび
気体βの温度は数100℃の高温であり、かつ、ドレン
αおよび気体β間に数10℃の温度差がある。したがっ
て、ライン46,47の出力により、エアトラップとし
て動作しているのか、スチームトラップとして動作して
いるのかの動作状態も容易に把握することができる。
【0035】図8は本発明の他の実施例のUFO式逆バ
ケット型ドレントラップの構成を示す図であり、図1の
実施例と対応する部分には同一の参照符を付す。この実
施例で注目すべきは、逆バケット17自体が排水弁子2
4の機能を果たし、排水弁子24で弁座15に着座させ
る代わりに、逆バケット17の外周面を弁座15に当接
させるか否かで、液体排出口12を開閉するようにして
いることである。このようにしても、図1の実施例と同
様に動作させることができる。また、この実施例では、
バケット室10全体を外囲するのではなく、流体貯留室
4および流体貯留室4の一部をなす管路4aでバケット
室10を一部外囲するようにしている。また、流体貯留
室4には、センサ手段としてのフロートスイッチ51が
設けられている。フロートスイッチ51の棒52には、
フロート53が上下移動自在に嵌挿されている。流体貯
留室4内のドレンαのレベルが上昇し、フロート26が
浮力で浮き気体排出口13が開かれるとき、フロート5
3が棒52の上死点に到達し、フロートスイッチ51が
導通する。これにより、ライン45,46間の出力が低
くなる。流体貯留室4のドレンαのレベルがこれより低
くなれば、フロート53が上死点から下降し、フロート
スイッチ51が遮断する。これにより、ライン45,4
6間の出力が低くなる。このフロートスイッチ51によ
っても、流体貯留室4内のドレンαのレベルの変動を検
出することができ、動作状態を容易に把握することがで
きる。
【0036】図9は、逆バケット型ドレントラップの監
視システムの構成を示すブロック図である。各所に設置
された逆バケット型ドレントラップ60a〜60nのセ
ンサ41の出力は、ライン44,45およびライン4
6,47をそれぞれ介して中央制御室に設けられたコン
ピュータ62に送られる。コンピュータ62は、ライン
44,45を介する各センサ41の出力から逆バケット
型ドレントラップ60a〜60nを集中監視し、各逆バ
ケット型ドレントラップ60a〜60nのドレンαの間
欠サイクルの1周期の時間Tを常時サーチする。ライン
44,45を介する各センサ41の出力が一定時間の間
に変化がなければ、コンピュータ62は、当該逆バケッ
ト型ドレントラップ60a〜60nに故障が発生してい
ると判断し、警告を発生する。また、ライン44,45
を介する各センサ41の出力が一定時間の間に変化があ
れば、コンピュータ62は、当該逆バケット型ドレント
ラップ60a〜60nが正常に動作していると判断す
る。正常と判断した場合、コンピュータ62は、得られ
た1周期の時間Tと、1周期中に排出されるドレンαの
容量Aとからドレンαの流量F(F=A/T)を求め
る。流量Fが求まると、予め記憶していた予想流量F0
と比較し、ドレンαの流量Nが異常に多いか、異常に少
ないか、正常か判断する。ドレンαの流量Nが異常に多
いか、異常に少ない場合には、当該逆バケット型ドレン
トラップ60a〜60nの点検修理、システムの点検修
理、または流量Nの補正を警告する。また、ライン4
4,45を介する各センサ41出力からドレンαの間欠
サイクルの回数を計数し、この計数値Nからドレンαの
積算流量N・Fを求め、当該逆バケット型ドレントラッ
プ60a〜60nの点検修理等を警告する。したがっ
て、中央制御室に居ながら、各逆バケット型ドレントラ
ップ60a〜60nの動作状態を容易かつ常時監視する
ことができる。
【0037】一方、コンピュータ62は、ライン46,
47を介するセンサ41の出力から、当該逆バケット型
ドレントラップ60a〜60nがスチームトラップとし
て動作しているのか、エアトラップとして動作している
のかを判断する。また、ライン46,47を介するセン
サ41の出力から、ドレンαが凍っているか否か等ドレ
ンの状態を判断する。ドレンαが凍っているような場
合、コンピュータ62は当該逆バケット型ドレントラッ
プ60a〜60nを暖めるよう警告する。
【0038】なお、上述の実施例では、液面検知手段と
して逆バケット型のフロート26を用いるようにした
が、本発明の他の実施例として球状のフロート等を用い
るようにしてもよく、液面検知手段および弁機構の一部
として逆止弁35と同様の構成にして実施するようにし
てもよい。また、逆流阻止弁機構として、金属板等を用
いて実施するようにしてもよい。さらに、流体貯留室を
気体排出口および流体流入口を含めてバケット室を全部
または一部外囲して実施するようにしたが、流体貯留室
とバケット室とを別々に設けるようにしてもよい。しか
し、別々に設けると大型化するので、流体貯留室を気体
排出口および流体流入口を含めてバケット室を全部また
は一部外囲した方が小型化することができる。また、上
述の実施例では、センサ41の出力から逆バケット型ド
レントラップ60a〜60nを監視するようにしたが、
図8に示したフロートスイッチ51の出力に基づいて、
逆バケット型ドレントラップ60a〜60nを監視する
ようにしてもよい。また、フロートスイッチ51に熱電
対、サーミスタ等を設けて流体貯留室の温度を検出する
ようにしてもよい。さらに、逆バケット型ドレントラッ
プがスチームトラップとして動作している場合、ドレン
および気体間に温度差があるので、センサ手段として温
度により流体貯留室内のドレンαのレベルの変動を検出
するものを用いて実施するようにしてもよい。また、ラ
イン44,45,46,47を介してセンサ手段の出力
をライン44,45,46,47を介してコンピュータ
62に入力するようにしたが、光ファイバケーブル等の
有線や無線でコンピュータ62に入力するようにしても
よい。
【0039】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明では、気体
を流体貯留室に回収し気体が液体排出口から外部に排出
しないようにし、ドレンの小容量から大容量まで広い範
囲に対応してドレンを間欠的に排出するようにし、ドレ
ンの間欠的に排出される1周期中に流体貯留室内の前記
液面の変動が1度発生し、センサ手段が前記流体貯留室
内の前記液面の変動を検出することにより前記液体排出
口からの間欠排水サイクルに相関する電気信号を出力す
るので、液面の変動の1周期中にドレンの間欠的に排出
される周期が1度生じ、1周期中に排出されるドレンの
排出量がほぼ一定であるので、センサ手段の出力を後処
理すれば、ドレンの流量等逆バケット型ドレントラップ
の動作状態を容易に把握できる。
【0040】請求項2の逆バケット型ドレントラップの
監視システムにおいては、逆バケット型ドレントラップ
が気体を流体貯留室に回収し気体が液体排出口から外部
に排出しないようにし、ドレンの小容量から大容量まで
広い範囲に対応してドレンを間欠的に排出するように
し、ドレンの間欠的に排出される1周期中に流体貯留室
内の前記液面の変動が1度発生し、そのセンサ手段が前
記流体貯留室内の前記液面の変動を検出することにより
前記液体排出口からの間欠排水サイクルに相関する電気
信号を出力し、監視システムがセンサ手段の出力を後処
理するので、その設置場所に出向かなくとも、ドレンの
流量等逆バケット型ドレントラップの動作状態を容易、
かつ常時監視することができる。
【0041】請求項3の逆バケット型ドレントラップの
監視システムが複数の逆バケット型ドレントラップの前
記各センサ手段から出力された電気信号に基づいて前記
逆バケットドレントラップの動作状態を集中的に監視す
るので、各設置場所に全く出向かなくとも、ドレンの流
量等各逆バケット型ドレントラップの動作状態を容易、
かつ常時監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のレバー式逆バケット型ドレ
ントラップを示す図である。
【図2】通気初期動作時においてドレンが流入し始めた
状態を示す図である。
【図3】通気初期動作時において流入したドレンの排出
が行われる状態を示す図である。
【図4】通常動作時においてドレンに続く気体の流入当
初の状態を示す図である。
【図5】通常動作時において気体が流体流入口11付近
まで流入した状態を示す図である。
【図6】通常動作時においてドレンの流入によって流体
貯留室4の上部までドレンαのレベルが上昇した状態を
示す図である。
【図7】通常動作時において流入したドレンの排出が行
われる状態を示す図である。
【図8】本発明の他の実施例のUFO式逆バケット型ド
レントラップの構成を示す図である。
【図9】本発明の一実施例の逆バケット型ドレントラッ
プの監視システムの構成を示すブロック図である。
【図10】従来のレバー式逆バケット型ドレントラップ
を示す図である。
【図11】図10に示したレバー式逆バケット型ドレン
トラップの動作状態を示す図である。
【符号の説明】
4…流体貯留室 4a…管路 5…流体導入口 11…流体流入口 12…液体排出口 13…気体排出口 17…逆バケット 18…ベント孔 26…フロート 27…弁座 29…弁 30…弁棒 31…ガイド 32…ベント棒 34…チェイン 35…逆止弁 41…センサ 51…フロートスイッチ 60a〜60n…逆バケット型ドレントラップ 62…コンピュータ α…ドレン β…気体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 富徳 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 中本 正博 大阪府大阪市淀川区田川北2丁目1番30号 株式会社ミヤワキ内 (72)発明者 高田 雅史 大阪府大阪市淀川区田川北2丁目1番30号 株式会社ミヤワキ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から流入する流体および気体を一時
    的に貯留し、液体のみを自動的かつ間欠的に外部に排出
    する逆バケット型ドレントラップであって、 その上部に流体導入口を有し、当該流体導入口から導入
    される流体および気体を一時的に貯留する流体貯留室、 その下部に前記流体貯留室に連通する流体流入口を、そ
    の上部に前記外部に連通する液体排出口を、その上部に
    前記流体貯留室に連通する気体排出口を有するバケット
    室、 その上部にベント孔を有し、前記バケット室内に上下移
    動自在に収納される逆バケット、 前記流体貯留室内に上下移動自在に収納され、当該液体
    貯留室内の液面が少なくとも前記液体排出口を越える所
    定の高さ以上か否かをその浮力によって検出する液面検
    知手段、 前記液面検知手段の上下移動と連動し、前記液体貯留室
    内の液面が所定の高さ以下になったときには前記気体排
    出口および前記ベント孔を閉じて前記逆バケット内に貯
    留された気体の排除を禁止するとともにバケット室を定
    常的にほぼ満水状態にし、前記液体貯留室内の液面が所
    定の高さ以上のときには前記気体排出口および前記ベン
    ト孔を開いて前記逆バケット内の気体を前記バケット室
    を経由して前記流体貯留室に排気する弁機構、および前
    記流体貯留室内の前記液面の変動を検出することによ
    り、前記液体排出口からの間欠排水サイクルに相関する
    電気信号を出力するためのセンサ手段を備え、 前記逆バケットの上昇時に前記液体排出口が閉じられ、
    前記逆バケットの下降時に前記液体排出口が開かれ、そ
    れによって当該液体排出口から液体が排出されることを
    特徴とする逆バケット型ドレントラップ。
  2. 【請求項2】 外部から流入する流体および気体を一時
    的に貯留し、液体のみを自動的かつ間欠的に外部に排出
    する逆バケット型ドレントラップの動作を監視するシス
    テムであって、 前記逆バケット型ドレントラップは、 その上部に流体導入口を有し、当該流体導入口から導入
    される流体および気体を一時的に貯留する流体貯留室、 その下部に前記流体貯留室に連通する流体流入口を、そ
    の上部に前記外部に連通する液体排出口を、その上部に
    前記流体貯留室に連通する気体排出口を有するバケット
    室、 その上部にベント孔を有し、前記バケット室内に上下移
    動自在に収納される逆バケット、 前記流体貯留室内に上下移動自在に収納され、当該液体
    貯留室内の液面が少なくとも前記液体排出口を越える所
    定の高さ以上か否かをその浮力によって検出する液面検
    知手段、 前記液面検知手段の上下移動と連動し、前記液体貯留室
    内の液面が所定の高さ以下になったときには前記気体排
    出口および前記ベント孔を閉じて前記逆バケット内に貯
    留された気体の排除を禁止するとともにバケット室を定
    常的にほぼ満水状態にし、前記液体貯留室内の液面が所
    定の高さ以上のときには前記気体排出口および前記ベン
    ト孔を開いて前記逆バケット内の気体を前記バケット室
    を経由して前記流体貯留室に排気する弁機構、および前
    記流体貯留室内の前記液面の変動を検出することによ
    り、前記液体排出口からの間欠排水サイクルに相関する
    電気信号を出力するためのセンサ手段を含み、 前記逆バケットの上昇時に前記液体排出口が閉じられ、
    前記逆バケットの下降時に前記液体排出口が開かれ、そ
    れによって当該液体排出口から液体を排出し、 前記センサ手段から出力された電気信号に基づいて、前
    記逆バケットドレントラップの動作状態を監視すること
    を特徴とする逆バケット型ドレントラップの監視システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記逆バケット型ドレントラップは、複
    数設置され、 前記各逆バケット型ドレントラップの前記センサ手段か
    らそれぞれ出力された電気信号に基づいて前記逆バケッ
    トドレントラップの動作状態を集中的に監視することを
    特徴とする請求項2記載の逆バケット型ドレントラップ
    の監視システム。
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