JPH07307821A - 修復機能を有する複写機 - Google Patents

修復機能を有する複写機

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JPH07307821A
JPH07307821A JP6099913A JP9991394A JPH07307821A JP H07307821 A JPH07307821 A JP H07307821A JP 6099913 A JP6099913 A JP 6099913A JP 9991394 A JP9991394 A JP 9991394A JP H07307821 A JPH07307821 A JP H07307821A
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Application number
JP6099913A
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English (en)
Inventor
Noriaki Minami
憲明 南
Shigeyuki Tsushima
繁之 津島
Koichiro Wakasugi
耕一郎 若杉
Masao Kasahara
正雄 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 従来のデジタルコピー機を改良し、埋め込ん
だコードを基に汚れのある入力画像から汚れのないコピ
ーができる修復機能を有するコピー機を実現する。 【構成】 第1の構成は、原画像1の一部に検査記号3
を組み込み、組み込まれた検査記号に基づいて欠損の生
じた複写画像を修復することの可能な修復機能を有する
複写機である。特に前記原画像1の一部のデータを除去
し、この除去された部分に前記検査記号3を組み込むこ
と、及び前記原画像1を構成する多値の画像データの最
下位ビットの更に下にデータビットを作成し、このデー
タビットにビット単位に分解された検査記号3を組み込
むことが望ましい。さらに、前記検査記号3の組み込み
方法は分割組み込み方法であることが望ましい。また第
2の構成は、原画像1から検査信号3を重畳するための
情報の一部分を除去した除去画像2を作成し、この除去
画像2から検査信号3を生成し、得られた検査信号3を
前記除去画像2に重畳するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はファクシミリやコピー等
の紙に複写された複写画像のデータに欠損が生じても原
画像に近い複写画像を再現することのできる修復機能を
有する複写機、及び複写画像から原画像を修復する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今、ペーパーレス化が進展している状
況とは相反して、社会生活における重要な情報ほど紙面
等のハードコピーとして出力され利用されることが多
い。
【0003】このようなハードコピー情報を取り扱う場
合、人為的なミスから傷や汚れなどが付加され、データ
に欠損が生じることが多分に考えられる。欠損のあるハ
ードコピーを修復するには、従来は画像工学的あるいは
知識工学的な立場からの画像処理が行われてきた。
【0004】しかしこのような方式にも限界があり、例
えばごく一部分であっても完全に消失した情報の修復は
困難である場合が多い。一方、日常生活ではデジタルコ
ピー機が普及しつつある。このデジタルコピー機は、ス
キャナ部、デジタル信号処理部、プリンタ部から構成さ
れている。
【0005】デジタル化の利点は信号処理部で一般のア
ナログコピー機では実現できない高度な付加機能を持た
せることが可能な点にある。なお、文献上は津島、若
杉、笠原:”画像情報を対象とした誤り訂正符号の構成
法”第15回情報理論とその応用シンポジウム、pp.
21−24(1992)に画像情報に検査記号を組み込
むというアイデアが紹介され、特に輝度信号の符号化に
ついて種々の誤り訂正符号化方法が開示されているが、
複写機に応用するための具体的な手段並びに方法までは
開示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来のデ
ジタルコピー機を改良し、埋め込んだコードを基に汚れ
のある入力画像から汚れのないコピーができる修復機能
を有するコピー機を実現することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成は、
原画像の一部に検査記号を組み込み、組み込まれた検査
記号に基づいて欠損の生じた複写画像を修復することの
可能な修復機能を有する複写機である。特に前記原画像
の一部のデータを除去し、この除去された部分に前記検
査記号を組み込むこと、及び前記原画像を構成する多値
の画像データの最下位ビットの更に下にデータビットを
作成し、このデータビットにビット単位に分解された検
査記号を組み込むことが望ましい。
【0008】さらに、前記検査記号の組み込み方法は分
割組み込み方法であることが望ましい。また本発明の第
2の構成は、原画像から検査信号を重畳するための情報
の一部分を除去した除去画像を作成し、この除去画像か
ら検査信号を生成し、得られた検査信号を前記除去画像
に重畳するものである。
【0009】
【作用】本発明の複写機は修復を助ける処理を予めハー
ドコピーに施しておくため、欠損を生じたハードコピー
から原情報を完全に再現でき長所が多い。例えば再度デ
ータを入手するためにデータベースと接続・検索する必
要がなく、いわばローカルな処理のみで速やかに再現で
き効率的となる。
【0010】また、時間の経過により原版がもはや存在
せず、手持ちのハードコピーにも部分的な欠損があった
としても、これがある一定の大きさ以下であれば、完全
な修復が可能となる。
【0011】さらに地図等を始めとする印刷物に主観評
価では気づかない程度の冗長度を導入してさまざまな劣
化に対する将来の修復作業を支援することが可能とな
る。なお、分割組み込み法は画質が良く、訂正能力が大
きいという利点があり、原画像の情報の一部を除去して
その部分に検査記号を組み込む方法は原画像よりも情報
量を増加させないという点で有利となる。
【0012】
【実施例】以下本発明の修復機能を有する複写機の一実
施例について図面に基づき詳細に説明する。
【0013】[修復機能を有する画像データの構成法]
図1は修復機能を有する画像データの構成を示すブロッ
ク図である。同図において、1は原画像であり、修復機
能を有する画像データはこの原画像1の情報量を超えな
いようにするため、該原画像1の一部のデータを除去し
て除去画像2を作成し、該除去画像2から検査記号3を
生成する。そして加算器4により除去画像2の原画像デ
ータ除去部分に検査記号3を重畳し、修復機能を有する
画像5を作成する。こうして作成された修復機能を有す
る画像5の画像データは誤り修復機能を有する。
【0014】次に図2は修復機能の概念を示すブロック
図である。同図において上述のようにして得られた修復
機能を有する画像5に傷や汚れなどが生じたものを情報
記号6と検査記号3とに再構成する。こうして得られた
検査記号3によって情報記号6の誤り訂正部7にて誤り
訂正を行い、除去画像2が再生される。
【0015】なお、再生された除去画像2に前記図1の
処理を行えば画像劣化のないコピーが可能となり、同時
に修正機能も有することになる。ここで原画像1と修復
機能を有する画像5とを比較すると、傷や汚れの無い場
合には、修復機能を有する画像には無視できる程度の検
査記号という雑音が重畳されている。
【0016】そして傷、汚れがある程度まで大きくなっ
ても、修復機能を有する画像はその修復機能を利用する
ことによって傷や汚れの影響をそのまま受けることにな
る。従って長期的に見て有効な手法であることがわか
る。
【0017】[修復機能を有する複写機の構成]図3は
修復機能を有するコピー機のブロックダイヤグラム示す
ものである。同図において原画像11はスキャナ12で
読み込まれ、デジタル化されてデジタルデータ13を得
る。かかるデータは以後の処理で基準となるので以下基
準画像データと呼ぶことにする。
【0018】また、かかるコピー機において、カラー画
像の場合、RGBの各成分がデジタル化されるが、これ
ら各成分で独立に処理を行うとすればモノクロ画像の場
合と同様に処理が行えることになる。従って以下では説
明を簡単にするため、モノクロ画像の場合を例に挙げて
説明することにする。
【0019】前記基準画像データ13はH×V画素
(H:水平方向の画素数、V:垂直方向の画素数)にデ
ジタル化される。そして輝度信号は0から2m −1
(m:輝度のビット数)の値をとる(この値を輝度値と
いう)。
【0020】前記図3において一般の原画像11から修
復機能を有する画像19を作成する場合、誤り訂正部1
4をバイパスする(スイッチ15を上側へ切り換え
る)。そして検査記号を埋め込むためのデータの一部を
除去し、残りのデータを情報記号と見做し、検査記号を
生成する。得られた検査記号は誤り訂正符号加算部16
によって基準画像データ13の一部に埋め込み出力され
る。
【0021】これに対してすでに作成された修復機能を
有する画像データ17に傷や汚れが生じた場合、誤り訂
正処理14(スイッチ15を下側に切り換える)が行わ
れる。即ち生成された基準画像データ13は、傷、汚れ
が誤り訂正符号の訂正能力の範囲内なら、そのデータ1
3のみで何度でも修復が可能である。この場合前記スキ
ャナ12及びプリンタ18の階調度と解像度とを同一に
しておくのが合理的である。
【0022】なお、図3中20は汚れの流れを示してい
る。また図12に誤り訂正部14で誤りが多く、誤りは
検出できるが訂正不能であることが判明した場合は、誤
り判別処理部21で自動的にスイッチ15を切り換え、
誤り訂正部14をバイパスする。これにより誤り訂正を
なくし、画質を向上させることができる。
【0023】また、画像を構成するブロック全体におい
て誤り訂正不能なブロックが一定の割合を越える時は、
判別処理部21で一般画像と判断し、全てのブロックに
対して誤り訂正部14をバイパスさせて再処理すること
により、一般画像と修復機能を有する画像データとを自
動的に判別することが可能となる。
【0024】さらに、この情報を複写機のメッセージモ
ニタ部等に表示させることにより、誤操作を防止する効
果も生じる。ここで前記基準画像データ13に対する画
質劣化の度合いをSNR(Signal Noise Ratio)で評価
することにする。図4は修復機能をもつ画像のSNR
(縦軸)とエラーレート(横軸)をモデル化して示した
ものである。同図において傷、汚れのない場合(エラー
レートが値A以下)には、修復機能を有する画像データ
17には検査記号という情報が埋め込まれているため
に、SNRは原画像データ11及び基準画像データ13
に比べて低くなる。
【0025】しかし、このSNRの値は主観評価では無
視できる程度に抑えることが可能であれば特に問題はな
い。また実使用状態(エラーレートが値AからBの領
域)では傷や汚れを避けることはできないため原画像デ
ータ11と基準画像データ13とのSNRはほぼ等しく
なるが、修復機能を有する画像データ17はこの段階で
修復機能を利用することにより、傷、汚れの影響を除去
できるため、SNRを傷のない状態にまで回復できる。
【0026】即ち、エラーレートが値B以下の適切な時
期に修復機能を使用すれば、修復機能をもつ画像17だ
けからもとの情報を維持できる。ハードコピーを実際に
扱う上では、汚れによるエラーレートの値AからBまで
の期間が、0からAまでの期間より長い。従って修復機
能を有する画像17は日常の使用状態で原画像11より
長期的に有効に取り扱うことが可能になるといえる。
【0027】[検査記号の埋め込み方法]まず、検査記
号をどのように埋め込むかという点から、大きく次の2
つの方法に分類できる。
【0028】1.画像の特性を用い主観的に気にならな
い形で検査記号を埋め込む方法 2.多値の画像データの下位ビットに、検査記号を埋め
込む方法(代数的挿入法) 上記1の主観効果を積極的に利用する方法としては、 1)額縁形成法 2)エッジ組み込み法 があり、これらは主観評価によって劣化の度合を感じさ
せない画像特有の性質を利用した手法である。従って画
質は主観的に評価されるべきものである。
【0029】また、上記2の代数的挿入法としては、 3)分割組み込み法 があり、検査記号をビット単位に分解し、情報記号に付
加する方法である。
【0030】1)額縁形成法 一般に画像の端の部分には、それほど重要でない情報が
配置されることが多い。図5(a)に示すように、この
端の部分を棄却し画像情報の端部分に額縁のように検査
記号を配置する方法である。
【0031】この方法は検査記号を額縁のように見せ、
積極的に主観評価上好ましい効果を期待することもでき
る。中央の棄却されない部分の画像情報については、m
ビット全ての情報が残されるので画質劣化は全く生じな
い。
【0032】2)エッジ組み込み法 図5(b)に示すように画像情報のエッジに検査記号を
配置する方法である。この方法は元々ファクシミリ通信
の機密保護を目的として用いられた方法であるが、組み
込める検査記号の数が画像情報に依存する。
【0033】即ちコントラストが強く、エッジの多いが
像には多くの検査記号が組み込める。しかし、エッジの
少ない画像に対しては組み込める検査記号の数が著しく
少なくなることがある。
【0034】また、このような画像に多くの検査記号を
無理に組み込もうとすれば、大幅な画質の低下を招く。 3)分割組み込み法 図5(c)に示すように検査記号をビット単位に分解
し、情報記号に付加する方法である。この方法は、検査
記号が下位のビットに割り当てられるため、一様に分散
された量子化雑音と見做せる。
【0035】画質は、客観的な尺度、例えばSNRで評
価できる。また、組み込める検査記号数が画像によらず
画素数のみで決まり、処理が簡単である。以下に分割組
み込み法の具体的なアルゴリズムについて詳細に解説す
る。
【0036】ステップ1:対称画像の分割 M×N画素の符号化対象画像をh×v画素のブロックに
分割する。分割された各ブロックの画像データをyi(i:
0・・・・h×v)で表す。このとき前ブロック数Lは
【0037】
【数1】
【0038】である。 ステップ2:マスキング 輝度値の下位nビットをマスキングする。M(・)をマ
スキング演算子、輝度値をyi とすると、下位nビット
をマスキングされた輝度値yi'は
【0039】
【数2】
【0040】と表される。 ステップ3:検査記号の生成 検査記号生成行列をPとすると、lシンボルの検査記号
j
【0041】
【数3】
【0042】と表される。 ステップ4:検査記号の分割 検査記号pj をnビット毎に分割する。nビットの検査
記号をpk'とすると
【0043】
【数4】
【0044】と表される。但し、S(・,n)はnビッ
ト毎に分割する演算子である。そしてReed-Solomon符号
を用いた場合、明らかに各検査記号はm/n個のビット
単位検査記号に分割される。
【0045】ステップ5:検査記号の付加 下位nビットをマスクされた輝度値yi'の下位nビット
にnビット毎に分割された検査記号pj'を付加する。こ
の付加された輝度値をyi"とすると
【0046】
【数5】
【0047】で表される。但しA(x,y,n)はxの
下位nビットにyを配置する演算子である。 ステップ6:対象画像の再構成 前ステップで得られたyi"を元の位置に配置し直し、h
×v画素のブロックを作成し、このブロックを並べ直し
てM×Nの画像を再構成する。
【0048】[検査符号の構成方法]検査記号をどのよ
うに構成するかが次のポイントとなる。これには傷や汚
れの性質と、そのような修復機能が要求されるかを考慮
する必要がある。これら2つの条件は独立であり、実用
的には夫々の条件に適応する構成が要求される。
【0049】まず傷や汚れの性質であるが、これらは一
般に2次元的な拡がりをもち、しかも画像に与える影響
も異なる。例えば虫食いの場合は画素を構成する全ての
ビットが影響を受ける。
【0050】また、インク等がついた場合はインクの影
響の一番大きい部分を中心にしてほぼ同心円状に拡がる
が、この端の部分はインクの影響が少なくなっている。
つまり、中心部ではmビットの最上位ビット近くまで傷
による影響があるが、周辺部に行くに従って下位ビット
のみへの影響となる。
【0051】修復機能については、精細な絵画や細部ま
で情報が必要な地図等で完全修復が必要な場合や、多少
画質が損なわれても内容がわかれば良い画像等で不完全
な修復で良い場合によってその要求が異なる。
【0052】そして同じ冗長度で不完全修復でも良い場
合には、誤り訂正能力を大きくできる可能性がある。こ
れらの要求に見合う検査符号の構成法として以下の2つ
がある。
【0053】(1)ピクセル−シンボル構成法 1ピクセルのデータの下位の検査記号を除いた残りの部
分を情報記号の1シンボルとする構成法である。この方
法は構成が簡単であり、汚れの影響が上位ビットまで及
ぼされた場合で、且つ完全修復が必要な場合に良好な構
成法である。
【0054】(2)ビットプレーン−シンボル構成法 検査記号を除いた情報の同一ビットプレーン上の情報ビ
ットで1シンボルを構成する方法である。傷や汚れに前
述のような性質があるため、ビットプレーン毎に見ると
誤りの生じ方に差異がある。
【0055】この構成法は、ビットプレーン毎に誤り訂
正能力を変化させることができるため、傷の性質と修復
に要求される特性に合わせて最適化することができる可
能性がある。
【0056】このように汚れの性質及び必要な修復能力
でどの構成法を用いるのか選択できる。 [検査記号の埋め込み法の検証]検査記号の組み込み法
の検証を円滑に進めるために、汚れまたは傷による誤り
を以下のように定義する。
【0057】[1]画素単位で発生するものとする [2]発生した画素は輝度値の全てのビットに誤りが発
生する また以下では、代数的挿入法である分割組み込み法を例
にとり説明する。
【0058】(具体例1)分割組み込み法で、輝度信号
の下位1ビットに検査記号を埋め込み、誤り訂正符号と
してGF(28)上のReed-Solomon符号を使用し、M=1
5、N=15とする。このとき符号間距離は29であ
り、14シンボル誤りまで訂正可能である。
【0059】(具体例2)分割組み込み法で、輝度信号
の下位2ビットに検査記号を埋め込み、誤り訂正符号と
してGF(28)上のReed-Solomon符号を使用し、M=1
5、N=15とする。このとき符号間距離は57であ
り、28シンボル誤りまで訂正可能である。
【0060】ここで前記具体例1と2とを比較すると、
SNRについては具体例1の方が1ビット分、つまり約
6dB高いが、一般的にはSNRの絶対値が大きいので両
例ともSNRの面では問題にならない。
【0061】また具体例2の場合の誤り訂正能力は検査
記号が2倍で誤り訂正能力も2倍となっている。ところ
で前記具体例1のように下位1ビットに検査記号をビッ
ト単位に分解したものを付加したものでは、図6(a)
に示すように、画像データに1画素の誤りが生じた場
合、図6(b)のように符号語に換算すると情報記号1
シンボルと検査記号1シンボルの合計2シンボルに誤り
が発生する。
【0062】ここで1ブロックに付きi個の誤りが生じ
たとき、符号語のjシンボルに誤りが生じるものとする
と、その誤りがランダム誤りの場合には
【0063】
【数6】
【0064】となり、バースト誤りの場合には
【0065】
【数7】
【0066】となる。但し数7において、INT(x)
はxの整数部を表す。そしてこれらの式に基づいて誤り
の数とシンボル数との関係を算出し、これを図6にグラ
フ化した。符号間距離は29であるので図7の一点鎖線
(個数14)より以下の誤りは訂正可能である。
【0067】前記図7より1ブロック中ではランダム誤
りで約3%程度、バースト誤りで約5%までの誤りが訂
正できることが明らかである。このことはランダム誤り
の場合、誤り率が3×10-2以下(図4の値Bに対応す
る)であれば修復可能であることを意味する。
【0068】なお、テレビ信号のような操作を行って1
次元に変換すると、垂直方向の誤りはバースト誤りと見
做せるが、垂直方向の誤りはランダム誤りに近くなり、
誤り訂正能力に異方性がある。
【0069】上述の説明はブロック内完結の処理を行う
との過程に立った説明であったが、実際の誤りは、近接
した画素で起こることも多いと予想される。このため処
理は多少複雑となるが、画素をランダムに選定して誤り
訂正符号を構成するインターリーブを行うことが有効で
ある。
【0070】実際にランダムにインターリーブを構成す
ると、評価が困難となるので、ここでは画像の一辺が2
25(15×15)の正方形の画像を仮定し、この画像
を15×15画素のブロックに分割し、1ブロックのう
ち同一位置にあるものを集めて誤り訂正符号を構成する
情報記号とする。この構成を図8に示す。
【0071】図8(a)は画像データの構成を示し、
(b)は情報記号の構成を示す。ここで検査記号1〜n
はやはりビット単位に分割して下位1ビットに埋め込む
ものとする。
【0072】このようにして構成された誤り訂正符号の
能力は、同じ数値が画像全体に占める誤り割合となるた
め、ブロックの単位15×15以上の大きさの誤りでも
訂正できることになる。
【0073】そして誤り訂正の限界を求めると、垂直方
向1ブロックとして12ブロック(水平)×1ブロック
(垂直)、水平方向1ブロックとして1ブロック(水
平)×7ブロック(垂直)、正方形として3ブロック
(水平)×3ブロック(垂直)となった。
【0074】この結果を図9に示す。これらの誤りが画
像全体に占める割合は、インターリーブをしない場合の
1ブロックに占める割合と同じであるが、ハードコピー
された画像に対する誤りは連続的に発生すると考えられ
ることから、インターリーブは有効であることがわか
る。
【0075】さらに誤り訂正能力を検討するために積符
号を使用する場合について説明する。誤り訂正符号の冗
長度をほぼ等しくするため、225×225画素を単位
として積符号の構成を考える。
【0076】この場合、符号語について考えると水平垂
直各方向の誤り訂正符号の符号間距離は14であり、完
全な復号を行うと97シンボル以下の誤り、または長さ
1428シンボル以下のバースト誤りが訂正可能とな
る。
【0077】しかし、画像で考えると、ランダム誤りに
対しては検査記号にも誤りが発生することを考慮する
と、面積比で0.09%までしか訂正できないことにな
る。これに対し、バースト的な誤りについては、検査記
号の誤りがどこに位置するかで異なり、一概に評価でき
ないが、例えばインターリーブを使用した場合には最小
でも1ブロック(水平)×7ブロック(垂直)、つまり
1575画素の訂正が可能であるので、インターリーブ
を使用した方が訂正能力を大きくできる。
【0078】[検査符号の構成方法の検証]以下検査記
号の埋め込み方法として代数的挿入法である分割組み込
み法を使用し、検査符号の構成方法として前記ピクセル
−シンボル構成法とビットプレーン−シンボル構成法と
を比較する。
【0079】(例1)ピクセル−シンボル構成法で、情
報記号数227、検査記号数28とする。このとき符号
間距離は29であり、14シンボルまで訂正可能であ
る。
【0080】(例2)ビットプレーン−シンボル構成法
で、各プレーンとも情報記号数225、検査記号数30
とする。このとき符号間距離は31であり、15シンボ
ル誤りまで訂正可能である。
【0081】(例3)ビットプレーンシンボル構成法
で、使用した誤り訂正符号について、1〜7ビットのプ
レーンにおいて、上位ビットプレーンから夫々(情報記
号数,検査記号数,符号間距離)=(201,54,5
5)、(209,46,47)、(217,38,3
9)、(225,30,31)、(233,22,2
3)、(241,14,15)、(249,6,7)と
した。この選定では上位ビットほど誤り訂正能力を大き
くしていることになる。
【0082】(例4)前記例3の各ビットプレーンに使
用されている誤り訂正符号を逆の順序で使用する。即ち
下位ビットほど誤り訂正能力を大きくすることになる。
【0083】なお上記例1〜4のどの場合も輝度信号の
下位1ビットに検査記号を埋め込み、誤り訂正符号とし
てGF(28)上のReed-Solomon符号を使用するものとす
る。ここでまずピクセル−シンボル構成法とビットプレ
ーン−シンボル構成法の誤りの影響を概念的に説明す
る。
【0084】図10(a)のようにM×Nのブロックの
画像データの1画素に誤りが生じた場合、図10(b)
のように符号語に換算できる。この時、ピクセル−シン
ボル構成法では情報記号1シンボルと検査記号1シンボ
ルの総数2シンボルに誤りが発生する。これに対してビ
ットプレーン−シンボル構成法では情報記号7シンボル
と検査記号1シンボルの総数8シンボルに誤りが発生す
るがビットプレーン毎に誤り訂正符号の能力を可変する
ことができるので、SNRへの影響を最小とすることが
できる。
【0085】図11に前記例1〜4のSNRとエラーレ
ートのシミュレーション結果を示す。ここで画像は、標
準画像(天気予報):512×512画素を使用した。
また汚れはランダムに発生した場合を想定した。
【0086】この結果、ビットプレーン構成法の例2〜
4ではSNRに大きな影響を与える上位ビットに大きな
誤り訂正能力をもたせた方が良好な特性が得られること
がわかる。
【0087】またピクセル−シンボル構成法は例1のよ
うにビットプレーン−シンボル構成法より良好な特性が
得られることが明らかである。このようにビットプレー
ン−シンボル構成法ではビットプレーン毎に誤り訂正符
号の能力を可変できる利点があるにもかかわらず、ここ
で仮定した誤りのモデルの範囲ではピクセル−シンボル
構成法の方が良好な特性が得られることがシミュレーシ
ョンの結果明らかになった。
【0088】即ち以上の結果から検査記号の埋め込み方
法として代数的挿入法である分割組み込み法を使用し、
検査符号の構成方法としてピクセル−シンボル構成法を
使用した場合が最も有効であることが明らかとなった。
【0089】
【発明の効果】本発明の複写機は修復を助ける処理を予
めハードコピーに施しておくため、欠損を生じたハード
コピーから原情報を完全に再現でき長所が多い。例えば
再度データを入手するためにデータベースと接続・検索
する必要がなく、いわばローカルな処理のみで速やかに
再現でき効率的となる。
【0090】また、時間の経過により原版がもはや存在
せず、手持ちのハードコピーにも部分的な欠損があった
としても、これがある一定の大きさ以下であれば、完全
な修復が可能となる。
【0091】さらに地図等を始めとする印刷物に主観評
価では気づかない程度の冗長度を導入してさまざまな劣
化に対する将来の修復作業を支援することが可能とな
る。なお、分割組み込み法は画質が良く、訂正能力が大
きいという利点があり、原画像の情報の一部を除去して
その部分に検査記号を組み込む方法は原画像よりも情報
量を増加させないという点で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】修復機能を有する画像データの構成法の概念図
である。
【図2】修復機能の概念図である。
【図3】修復機能を有する複写機の概念図である。
【図4】エラーレートとSNRとの関係を示す図であ
る。
【図5】検査記号の相異なる組み込み方法を説明する概
念図であり、(a)は額縁法、(b)はエッジ組み込み
法、(c)は分割組み込み法である。
【図6】(a)(b)は分割組み込み法の誤りの影響を
説明する図である。
【図7】誤りの数と誤りシンボル数の関係を示す図であ
る。
【図8】(a)(b)はインターリーブの構成を示す図
である。
【図9】修復可能な誤りの大きさを示す図である。
【図10】(a)(b)は分割組み込み法によるピクセ
ル−シンボル構成法並びにビットプレーン−シンボル構
成の誤りの影響を示す比較するための図である。
【図11】SNRとエラーレートとの関係を示す図であ
る。
【図12】図3に相当する他の複写機の実施例を示す概
念図である。
【符号の説明】
11 原画像 12 スキャナ 13 基準画像データ 14 誤り訂正部 16 誤り訂正符号加算部 17 修復機能を有する画像データ 18 プリンタ 19 修復機能を有する画像

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像の一部に検査記号を組み込み、組
    み込まれた検査記号に基づいて欠損の生じた複写画像を
    修復することの可能な修復機能を有する複写機。
  2. 【請求項2】 前記原画像の一部のデータを除去し、こ
    の除去された部分に前記検査記号を組み込むことを特徴
    とする請求項1記載の修復機能を有する複写機。
  3. 【請求項3】 前記原画像を構成する多値の画像データ
    の最下位ビットの更に下にデータビットを作成し、この
    データビットにビット単位に分解された検査記号を組み
    込むことを特徴とする請求項1または2記載の修復機能
    を有する複写機。
  4. 【請求項4】 前記検査記号の組み込み方法は分割組み
    込み方法である請求項1、2または3記載の修復機能を
    有する複写機。
  5. 【請求項5】 原画像から検査信号を重畳するための情
    報の一部分を除去した除去画像を作成し、この除去画像
    から検査信号を生成し、得られた検査信号を前記除去画
    像に重畳することを特徴とする修復機能を有する複写画
    像。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000269824A (ja) * 1999-01-12 2000-09-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd データ符号化装置及びデータ復号化装置
US7424264B2 (en) 2005-10-06 2008-09-09 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image formation apparatus and image formation method

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