JPH07307326A - プラズマエッチング装置およびプラズマエッチング方法 - Google Patents

プラズマエッチング装置およびプラズマエッチング方法

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JPH07307326A
JPH07307326A JP9729694A JP9729694A JPH07307326A JP H07307326 A JPH07307326 A JP H07307326A JP 9729694 A JP9729694 A JP 9729694A JP 9729694 A JP9729694 A JP 9729694A JP H07307326 A JPH07307326 A JP H07307326A
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JP
Japan
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plasma
substrate
etched
etching
heating means
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JP9729694A
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Shingo Kadomura
新吾 門村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CuやPt等の難エッチング金属を実用的な
エッチングレートで、残渣をともなわずに異方性エッチ
ングする装置および方法を提供する。 【構成】 被エッチング基板1を赤外線照射加熱手段で
加熱しつつ、ヘリコン波アンテナ7等高密度プラズマ発
生源を有するプラズマエッチング装置によりパターニン
グする。 【効果】 高イオンフラックスでのスパッタリング効果
と、短時間の基板加熱により、再拡散や酸化等の素子劣
化を伴うことなく、上記目的が達成できる。基板ステー
ジ加熱手段3により実プロセス温度以下に被エッチング
基板を制御しておけば、この効果は徹底される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造プロセ
ス等で使用するプラズマエッチング装置およびプラズマ
エッチング方法に関し、特に反応生成物の蒸気圧が小さ
い難エッチング材料層のエッチングに使用して好適なプ
ラズマエッチング装置およびプラズマエッチング方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置の高集積度化が進
み、そのデザインルールがハーフミクロンからクォータ
ミクロンのレベルへと微細化されるにともない、内部配
線のパターン幅も縮小されつつある。従来より半導体装
置の内部配線材料として多結晶シリコンやAl系金属が
多用されてきたが、かかる配線幅の縮小により配線抵抗
の増大による信号伝播の遅延や各種マイグレーション耐
性の劣化が問題となっている。これを材料面から解決す
る方法としてCu金属やAl−Cu合金、Al−Si−
Cu合金等の低抵抗材料を採用する動向がある。
【0003】また近年、次世代LSIに用いる誘電体材
料として、チタン酸鉛〔PbTiO 3 〕、PZT〔Pb
(Zr,Ti)O3 〕やPLZT〔(Pb,La)(Z
r,Ti)O3 )等の強誘電体薄膜を応用する提案がな
されている。すなわちこれら材料の強誘電性を利用しD
RAMのメモリセルとして、またMISトランジスタの
ゲート絶縁膜に用いたMFSトランジスタとして、ある
いは分極反転のヒステリシスを利用した大容量不揮発性
メモリへの展開、さらには焦電性を利用した赤外線セン
サの作成等が報告されている。これら強誘電体デバイス
の実用化へは、特性にすぐれた強誘電体薄膜の形成方法
もさることながら、強誘電体薄膜への電極パターニング
方法についても検討の余地が大きい。従来より強誘電体
薄膜上の電極材料としては、特性の安定性の観点からP
t金属を用いるのが一般的である。
【0004】これらCu系金属やPt金属をパターニン
グして微細な電極や配線を形成する場合には、ハロゲン
系ガスを用いた反応性プラズマエッチングによる高選択
比、高異方性かつ低ダメージの加工を施すのであるが、
これら金属のハロゲン化物は蒸気圧が小さく、すなわち
エッチングレートも小さいので、難エッチング金属と呼
称されるほどである。
【0005】これら難エッチング金属のハロゲン系反応
生成物の昇華を促進しエッチングレートを向上するた
め、例えばCu金属膜を有する被エッチング基板を加熱
しつつ加工する方法が第36回応用物理学関係連合講演
会(1989年春期年会)講演予稿集p570、講演番
号1p−L−1に報告されている。すなわちヒータを内
蔵した基板ステージを有する平行平板型RIE装置によ
り、CCl4 とN2 との混合ガスを用いて、被エッチン
グ基板を350℃以上に加熱しながら反応性イオンエッ
チングを行うことにより、残渣やアンダカットのない異
方的エッチングが達成されるとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記手法
による難エッチング金属層のパターニングは、実用的な
エッチングレートが確保できない問題点があった。すな
わち平行平板型RIE装置により得られるプラズマ密度
は1×1011/cm3 台であり、磁界を併用したマグネ
トロンRIE装置にあっても1×1012/cm3 台が上
限である。このため被エッチング基板に入射するイオン
フラックス密度にも限界があり、エッチング進行の推進
力を主としてイオンアシスト機構に依存する上記手法で
は、エッチングレートが必然的に小さいのである。
【0007】また基板加熱を基板ステージに内蔵したヒ
ータのみに依存しているので、昇温時間が長くかかり、
エッチング開始前からヒータ加熱を開始する必要があっ
た。このため反応生成物の昇華に必要とする時間以上の
長時間にわたり被エッチング基板を加熱することとな
る。この結果、予め半導体素子が形成された半導体基板
の不純物拡散領域の再拡散や、エッチングチャンバ内の
残留酸素による配線材料層の酸化等、デバイス劣化の問
題があらたに発生する。
【0008】そこで本発明の課題は、Cu系金属やPt
金属等、ハロゲン系反応生成物の蒸気圧の小さい難エッ
チング金属を、実用的なエッチングレートを確保しつつ
パターニングするのに好適なプラズマエッチング装置お
よびプラズマエッチング方法を提供することである。
【0009】また本発明の別の課題は、エッチング残渣
やアンダーカットのない、異方性形状にすぐれた上記プ
ラズマエッチング装置およびプラズマエッチング方法を
提供することである。
【0010】さらに本発明の別の課題は、難エッチング
金属を電極配線材料として用いた半導体等のデバイスに
おいて、不純物拡散層の再拡散や配線材料の酸化を防止
し、各種特性の劣化のないパターニングを可能とするプ
ラズマエッチング装置およびプラズマエッチング方法を
提供することである。本発明の上記以外の課題は、本明
細書中の記載および添付図面の説明により明らかにされ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマエッチ
ング装置は、上述の課題を解決するために発案したもの
であり、1×1011/cm3 以上1×1014/cm3
満のプラズマ発生源と、基板ステージ上の被エッチング
基板への赤外線照射加熱手段とを有するものである。赤
外線照射加熱手段としては、ハロゲンランプ等インコヒ
ーレントな連続スペクトルを有する赤外線光源、具体的
にはタングステン(W)ハロゲンランプ等を例示でき
る。またこれら赤外線光源に加え、ヒータ等の基板ステ
ージ加熱手段を補助的に有することが望ましい。
【0012】1×1011/cm3 以上1×1014/cm
3 未満のプラズマ密度が得られるプラズマ発生源を有す
るプラズマエッチング装置としては、ヘリコン波プラズ
マ(Helicon Wave Plasma)エッチ
ング装置、ICP(Inductively Coup
led Plasma)エッチング装置、TCP(Tr
anceformer Coupled Plasm
a)エッチング装置、ECR(Electron Cy
clotron Resonance)プラズマエッチ
ング装置等を例示できる。ハロゲンランプを装着するス
ペース余裕の観点からは、ヘリコン波プラズマエッチン
グ装置やICPエッチング装置が好ましい。上記した各
高密度プラズマ処理装置についての技術的説明は、個々
の技術リポート等に詳述されているので省略するが、総
説として月間セミコンダクターワールド誌1992年1
0月号59ページに掲載されている。
【0013】また本発明のプラズマエッチング方法は、
基板ステージ上の被エッチング基板を赤外線照射加熱し
つつ、1×1011/cm3 以上1×1014/cm3 未満
のプラズマ密度が得られるプラズマ発生源を用いてプラ
ズマエッチングを施すものである。このときこれら赤外
線源に加え、ヒータ等の基板ステージ加熱手段を補助的
に併用しつつプラズマエッチングすることが望ましい。
【0014】
【作用】本発明のポイントは、1×1011/cm3 以上
1×1014/cm3 未満の高密度プラズマ発生源を有す
るプラズマエッチング装置に、赤外線照射加熱手段を付
加した点にある。かかるプラズマ発生源を用いれば、高
密度のイオンフラックスのスパッタリング効果により、
イオンアシストモードのエッチングが効果的に進行す
る。また赤外線照射加熱手段により被エッチング基板表
面を瞬間的に昇温することが可能であり、エッチング前
後の不要な被エッチング基板加熱時間を排除できる。ま
た基板ステージ加熱手段を併用し、予め実プロセス温度
より低い温度で、すなわち素子劣化のない温度で予備加
熱した上で赤外線照射加熱手段を用いれば、上記基板加
熱時間の短縮は徹底される。
【0015】これらのメカニズムの総合により、従来よ
り大きなエッチングレートで、残渣を発生することなく
難エッチング金属の異方的エッチングを施すことが可能
となるのである。
【0016】ところで、従来より一般的に用いられてい
る平行平板型プラズマエッチング装置は、プラズマ密度
として1×109 /cm3 台、磁界を併用する平行平板
型マグネトロンCVD装置にあっても1×1010/cm
3 オーダーのプラズマ密度であり、プラズマ密度やイオ
ンフラックス密度の点でやや難点がある。しかし、赤外
線照射加熱手段を別途付加すれば本発明の趣旨に従って
使用することは可能である。
【0017】一方、プラズマ密度の上限については、エ
ッチングガス圧と密接な関連があり、本発明で用いる高
密度プラズマエッチング装置の主たる動作圧力である1
-1Pa〜100 Pa台のガス圧力においては、1×1
14/cm3 のプラズマ密度はほぼ完全解離に近い値で
あるので、これが上限となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例につき添付図面
を参照しながら説明する。
【0019】実施例1 本実施例では、本発明を適用したプラズマエッチング装
置の一構成例につき図1に示す概略断面図を参照して説
明する。この装置はヘリコン波プラズマ発生源とWハロ
ゲンランプによる被エッチング基板加熱手段を具備した
構成を有する。上記ヘリコン波プラズマ発生源は、石英
またはアルミナ等からなるベルジャ6をを周回するヘリ
コン波アンテナ7、ヘリコン波プラズマ電源8、マッチ
ングネットワーク9および内周コイルおよび外周コイル
からなるソレノイドコイルアッセンブリ10等から構成
する。このうち、内周コイルはヘリコン波の伝播に寄与
し、外周コイルは生成されたプラズマの輸送に寄与す
る。被エッチング基板1を載置する基板ステージ2は抵
抗加熱ヒータ等による基板ステージ加熱手段3を内蔵
し、一方Wハロゲンランプと反射鏡等からなる赤外線照
射加熱手段4により発生する赤外線は石英ガラス等の光
照射窓5を透過して被エッチング基板1を加熱する。赤
外線照射加熱手段4は被エッチング基板1の中心軸に対
し、軸対称に複数個、例えば4個設けることが望まし
い。11はエッチングチャンバ13内の発散磁界を制御
するマルチポール磁石、12は基板バイアス電源であり
被エッチング基板1への入射イオンエネルギを制御する
ものである。なお同図においてはエッチングガス導入
孔、真空ポンプ、ゲートバルブ等の装置細部は図示を省
略する。
【0020】上記ヘリコン波プラズマエッチング装置に
よれば、ヘリコン波アンテナ7の特徴的な構成により、
プラズマ発生室であるベルジャ6をエッチングチャンバ
13より大幅に小型化でき、したがって光照射窓5と赤
外線照射加熱手段4の設置場所の自由度が高い。なお光
照射窓はプラズマによる粗面化や堆積物による曇りを防
止するため、開閉可能なシャッタや不活性ガスブロー手
段、窓加熱手段等を別途付加してもよい。これらは発光
分光分析等における光透過窓の曇り防止手段として公知
であるので、詳細な説明は省略する。本装置によれば、
ヘリコン波アンテナの構造特性により1013/cm3
ーダの高密度プラズマを利用したプラズマエッチングが
可能である。
【0021】実施例2 本実施例は、前述したヘリコン波プラズマエッチング装
置を用いてCu金属層のパターニングをおこなった例で
あり、これを図3(a)〜(c)を参照して説明する。
【0022】図示しないSi等の半導体基板上にSiO
2 等からなる層間絶縁膜20、Ti/TiNからなる密
着層兼バリアメタル層21、Cu金属層22、SiO2
等からなる無機マスク層23およびレジストマスク24
をこの順に順次形成する。密着層兼バリアメタル層21
は、例えば下層のTiが30nm上層のTiNが40n
mであり、各々スパッタリングにより形成する。層間絶
縁膜20に図示しない半導体基板の能動層に臨む接続孔
が開口されている場合には、密着層兼バリアメタル層は
接続孔内部を被覆してコンフォーマルに形成する。Cu
金属層22および無機マスク層23の厚さは一例として
500nmと100nmでありいずれもスパッタリング
により形成する。レジストマスク24は化学増幅型レジ
ストとKrFエキシマレーザリソグラフィにより、一例
として0.35μm幅のパターンに形成する。この状態
を図3(a)に示す。なおこの際無機マスク層23はS
iONやTiONを材料として形成し、露光時の反射防
止層を兼ねる構成としてもよい。
【0023】次にレジストマスク24をマスクに無機マ
スク層23をエッチングして無機マスク層23パターン
を形成し、レジストマスク24をアッシングないしは剥
離する。無機マスク層23は薄いので、0.35μm幅
のパターン転写が正確におこなわれる。図3(b)に示
すこの段階まで形成したサンプルを被エッチング基板と
する。
【0024】上記被エッチング基板1を図1に示すヘリ
コン波プラズマエッチング装置の基板ステージ2上に載
置し一例として下記条件によりCu金属層及び密着層兼
バリアメタル層21のプラズマエッチングをおこなう。 SiCl4 20 sccm Cl2 20 sccm N2 20 sccm NH3 10 sccm ガス圧力 0.13 Pa ヘリコン波プラズマ電源パワー 2500 W(13.
56MHz) 基板バイアス電源パワー 100 W(2MH
z) 基板ステージ加熱温度 200 ℃ 赤外線照射加熱電源パワー 500 W なお赤外線照射加熱電源パワーは4個のWハロゲンラン
プの合計パワーである。
【0025】上記エッチング過程においては、Cu金属
層22表面の自然酸化膜をNH3 により還元除去すると
ともに、Cl* とCuとの反応生成物CuClx がCl
+ 、SiClx + やN+ 等の高密度のイオン照射を受け
てスパッタ除去される。この際、赤外線照射を受ける被
エッチング基板の表面温度は基板ステージ加熱温度より
高くなるので、CuClx はスパッタの効果との相乗効
果により速やかに昇華除去される。密着層兼バリアメタ
ル層21のエッチングにおいては、ほぼ同じ機構により
この場合TiClx が昇華除去される。また同時にSi
Cl4 とN2 との反応生成物でるSiClx y がパタ
ーン側壁に付着してラジカルのアタックから側壁を防御
し、サイドエッチングを防止する。この結果、基板ステ
ージ加熱のみにより被エッチング基板を400℃に加熱
する従来のプロセスに比較しても2倍以上のエッチング
レートである200nm/minの異方性エッチングが
達成される。エッチング終了後のCu金属層パターン
は、図3(c)に示すようにCu金属の残渣は観察され
なかった。無機マスク層23は別途除去してもよいし、
そのまま残して上層の層間絶縁膜の一部として利用して
もよい。
【0026】実施例3 本実施例では実施例1のヘリコン波プラズマ発生源に加
え、ICP(Inductively Coupled
Plasma)発生源を有するハイブリッド型のプラ
ズマエッチング装置の一構成例につき図2に示す概略断
面図を参照して説明する。本装置は実施例1で提案した
ヘリコン波プラズマエッチング装置と基本的構成は同じ
であるので、特徴部分のみを説明する。
【0027】本装置の特徴部分はエッチングチャンバ上
部の側壁を石英等誘電体材料からなるシリンダ15で構
成し、この外周に大型のマルチターンアンテナ16を巻
回した点である。14はマルチターンアンテナ16に電
力を供給するICP電源である。ベルジャ6およびシリ
ンダ15は被エッチング基板1の中心軸に対し軸対称に
構成する。したがってベルジャ6から発散するヘリコン
波プラズマをマルチターンアンテナの発生する磁界が効
率よく引き出すとともにこれを閉じ込め、シリンダ15
やエッチングチャンバ13内壁とエッチング種との反応
を抑制し、被エッチング基板に対し例えば2〜5×10
13/cm3 の高密度プラズマによる均一な処理を施すこ
とが可能である。
【0028】実施例4 本実施例は、前述したヘリコン波プラズマ/ICPハイ
ブリッド型エッチング装置を用いてPt金属層のパター
ニングをおこなった例であり、これを図4(a)〜
(c)を参照して説明する。
【0029】図示しないSi半導体等からなる基板25
上にPZT等からなる強誘電体材料層26、Pt金属層
27、SiO2 等からなる無機マスク層23およびレジ
ストマスク24をこの順に順次形成する。基板上に電極
層が形成されていてもよい。なおPt金属層27の厚さ
は例えば700nm、無機マスク層23の厚さは100
nmでありともにスパッタリングで形成する。またレジ
ストマスク24はノボラック系ポジ型レジストとi線ス
テッパ露光でパターニングし、そのパターン幅は0.5
μmである。この状態を図4(a)に示す。
【0030】次にレジストマスク24をマスクに無機マ
スク層23をエッチングして無機マスク層23パターン
を形成し、レジストマスク24をアッシングないしは剥
離する。無機マスク層23は薄いので、0.5μm幅の
パターン転写が正確におこなわれる。図4(b)に示す
この段階まで形成したサンプルを被エッチング基板とす
る。
【0031】上記被エッチング基板1を図2に示すヘリ
コン波プラズマ/ICPハイブリッド型プラズマエッチ
ング装置の基板ステージ2上に載置し一例として下記条
件によりPt金属層のエッチングを行う。 S2 Cl2 20 sccm NH3 10 sccm ガス圧力 0.13 Pa ヘリコン波プラズマ電源パワー 2500 W(13.
56MHz) ICP電源パワー 900 W(2MH
z) 基板バイアス電源パワー 200 W(1.8
MHz) 基板ステージ加熱温度 400 ℃ 赤外線照射加熱電源パワー 500 W なお赤外線照射加熱電源パワーは4個のWハロゲンラン
プの合計パワーである。
【0032】Ptの塩化物は難昇華性ではあるが、上記
エッチング過程においてはCl* とPtとの反応生成物
PtClx がCl+ 、SClx + やNH+ 等の高密度の
イオン照射を受けてスパッタ除去される。これは、赤外
線照射を受ける被エッチング基板の表面温度は基板ステ
ージ加熱温度400℃より高くなるので、PtClx
スパッタの効果との相乗効果により速やかに昇華除去さ
れるのである。また同時にS2 Cl2 とNH3 との反応
生成物でるNH4 Sがパターン側壁に付着してラジカル
のアタックから側壁を防御し、サイドエッチングを防止
する。この結果、基板ステージ加熱手段のみにより被エ
ッチング基板を400℃に加熱する従来のプロセスに比
較しても、2倍以上のエッチングレートである100n
m/minの異方性エッチングが達成される。エッチン
グ終了後のPt金属層パターンは、図4(c)に示すよ
うにPt金属の残渣は観察されなかった。
【0033】以上、本発明を2例の実施例により説明し
たが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0034】例えば、プラズマエッチング装置として、
ICP単独によるエッチング装置や、前述したTCPエ
ッチング装置、ECRプラズマエッチング装置等1×1
11/cm3 以上1×1014/cm3 未満のプラズマ密
度が得られるプラズマ発生源を有するエッチング装置を
適宜選択し、これに被エッチング基板表面への赤外線照
射加熱手段を付加して用いてよい。
【0035】赤外線照射加熱手段としてはWハロゲンラ
ンプを例示したが、メタルハライドランプやXe−Hg
ランプ、赤外線レーザ等を用いてもよい。但し輝線スペ
クトルや単色光源よりは、連続スペクトル光源の方が被
エッチング基板の加熱の均一性はよい。
【0036】基板ステージ加熱手段として抵抗加熱ヒー
タを例示したが、シリコンオイル等熱媒体を循環して加
熱してもよい。He等熱伝導ガスを被エッチング基板裏
面に供給すれば熱交換効率や加熱の均一性の向上に寄与
する。
【0037】プラズマエッチングの対象としてCu金属
とPt金属を例示したが、他にAu、Ag、Pd、Ni
等ハロゲン化物の蒸気圧の小さな金属や、これら難エッ
チング金属を含む合金や化合物、例えばAl−Cu合
金、Al−Si−Cu合金、Cu酸化物系高温超電導材
料等のパターニングに用いて残渣のないエッチングが可
能である。
【0038】エッチングガスとしてBCl3 、CC
4 、HCl、PCl3 、S3 Cl2 、SCl2 等各種
Cl系ガスやF系ガス、Br系ガス、I系ガスをエッチ
ング対象材料に応じて選択して用いることができる。ま
たこれらハロゲン系ガスにHeAr Xe等希ガスやN
2 等不活性ガスを添加してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は1×1011/cm3 以上1×1014/cm3 未満のプ
ラズマ密度が得られるプラズマ発生源と、基板ステージ
上の被エッチング基板への赤外線照射加熱手段を装備し
たプラズマエッチング装置を用いてプラズマエッチング
を施すことにより、Cu金属やPt金属あるいはその合
金、化合物等いわゆる難エッチング性金属を含む材料層
を実用的なエッチングレートで異方性よくパターニング
することができる。またエッチング残渣を発生すること
がない。
【0040】被エッチング基板の基板加熱はWハロゲン
ランプ等により極く短時間で昇温できるので、昇温時間
の短縮ならびに実プロセス前の予備加熱が不要となる。
このためスループットの向上が図れるのみならず、不純
物拡散層の再拡散や残留酸素による酸化等によるデバイ
ス劣化を防止できる。上記効果は、基板ステージを抵抗
加熱ヒータ等で実プロセス温度より低い温度で、すなわ
ちデバイス劣化のない範囲の温度で加熱制御しておけ
ば、より一層徹底される。
【0041】上記効果により、低抵抗の電極や配線を有
する半導体装置や、強誘電体薄膜を用いるデバイスの電
極を信頼性高く製造することが可能となり、本発明が次
世代電子デバイスの製造プロセスに与える寄与は大き
い。本発明は薄膜磁気ヘッドコイルや薄膜インダクタ等
の製造に利用しても多大の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例1によるプラズマエッ
チング装置の概略断面図である。
【図2】本発明を適用した実施例3によるプラズマエッ
チング装置の概略断面図である。
【図3】本発明を適用した実施例2のプラズマエッチン
グ方法を示す図であり、(a)は層間絶縁膜上に密着層
兼バリアメタル層、Cu系金属層、無機マスク層および
レジストマスクを形成した状態、(b)は無機マスクパ
ターンを形成した状態、(c)はCu系金属層と密着層
兼バリアメタル層をパターニングした状態である。
【図4】本発明を適用した実施例4のプラズマエッチン
グ方法を示す図であり、(a)は基板上に強誘電体材料
層、Pt金属層、無機マスク層およびレジストマスクを
形成した状態、(b)は無機マスクパターンを形成した
状態、(c)は強誘電体材料層をパターニングした状態
である。
【符号の説明】
1 被エッチング基板 2 基板ステージ 3 基板ステージ加熱手段 4 赤外線照射加熱手段 5 光照射窓 6 ベルジャ 7 ヘリコン波アンテナ 8 ヘリコン波プラズマ電源 9 マッチングネットワーク 10 ソレノイドコイルアッセンブリ 11 マルチポール磁石 12 基板バイアス電源 13 エッチングチャンバ 14 ICP電源 15 シリンダ 16 マルチターンアンテナ 20 層間絶縁膜 21 密着層兼バリアメタル層 22 Cu系金属層 23 無機マスク層 24 レジストマスク 25 基板 26 強誘電体材料層 27 Pt金属層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1×1011/cm3 以上1×1014/c
    3 未満のプラズマ密度が得られるプラズマ発生源と、
    基板ステージ上の被エッチング基板への赤外線照射加熱
    手段を具備してなることを特徴とするプラズマエッチン
    グ装置。
  2. 【請求項2】 基板ステージ加熱手段をさらに有するこ
    とを特徴とする、請求項1記載のプラズマエッチング装
    置。
  3. 【請求項3】 基板ステージ上の被エッチング基板を赤
    外線照射加熱しつつ、1×1011/cm3 以上1×10
    14/cm3 未満のプラズマ密度が得られるプラズマ発生
    源を用いてプラズマエッチングを施すことを特徴とする
    プラズマエッチング方法。
  4. 【請求項4】 基板ステージ加熱手段により被エッチン
    グ基板をさらに加熱することを特徴とする、請求項3記
    載のプラズマエッチング方法。
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