JPH07304491A - 浮力体 - Google Patents

浮力体

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JPH07304491A
JPH07304491A JP10020994A JP10020994A JPH07304491A JP H07304491 A JPH07304491 A JP H07304491A JP 10020994 A JP10020994 A JP 10020994A JP 10020994 A JP10020994 A JP 10020994A JP H07304491 A JPH07304491 A JP H07304491A
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JP
Japan
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hollow
hollow ceramic
spherical bodies
buoyancy
filler
Prior art date
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Pending
Application number
JP10020994A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyoshi Ninomiya
宮 一 芳 二
Hideaki Inohara
原 秀 明 猪
Masayuki Shigeyama
山 政 之 繁
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Aerospace Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nissan Aerospace Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 深海の圧力に耐え、かつ耐久性のある浮力の大きな浮力
体を提供する。 【構成】 微小中空球状体と、バインダ機能を有する高
分子材料とからなる充填材2中に、中空セラミックス球
状体3を埋設した浮力体1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体中で用いられる浮
力体、とくに深海を探査する深海艇の浮力を増すために
用いられる浮力体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】深海艇が、深海で充分な調査等を行うた
めには、深海で自由に動きまわることが求められるが、
そのためには、深海艇の重量を軽くする必要がある。し
かし、深海艇の諸機器類や乗務員を収容する耐圧殻は深
海での水圧に耐えるため、鋳鋼,鍛鋼が用いられ、その
ため相当重いものとなってしまう。従って、この重量に
釣合う浮力体が必要であり、種々の浮力体が開発されて
いる。例えば、多量のガソリンをいれたフロートが浮力
体としてバチスカーフ型深海潜水船に使用されている。
また、発泡スチロール製のフロートも深海艇に使用され
ている。さらに、最近の日本の深海艇である「しんかい
6500」では、マイクロバルーン(W.R.Grac
e社の微小中空球状充填材に対する登録商標である。)
と樹脂との混合物が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した浮
力材料であるガソリンは海水に対する浮力がさほど大き
くないので、大型のものとなり、また、取扱いに際して
も火災などの危険性がある。
【0004】発泡スチロールは深海で座屈してしまい、
浮力が減少してしまう。さらに、長い間高深度の海中に
置かれると、物質中に海水が浸入し、浮力材の密度が上
がり浮力が減少する。
【0005】ガラスマイクロバルーンを樹脂で固めた浮
力材料は、ガラスマイクロバルーンの見かけ比重が0.
32程度であるが、樹脂を混合して固めてあるため、浮
力材としての比重は0.62前後となってしまい、深海
艇の大きさを小さくするため、すなわち、浮力材の体積
を小さくするために、さらに比重の小さな浮力材が望ま
れており、このような要望に答えて、さらに大きな浮力
の得られる浮力体を開発することが課題となっていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題にかんが
みてなされたものであって、深海の圧力にも耐え、か
つ、耐久性があり、大きな浮力の得られる浮力体を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる浮力体
は、微小中空球状体と、バインダ機能を有する高分子材
料からなる充填材中に、中空セラミックス球状体を相互
に間を隔てて埋設した構成としており、この構成を課題
を解決するための手段としたことを特徴としている。
【0008】本発明に係わる浮力体における充填材の一
方を構成する微小中空球状体は、当該浮力体によって得
られる浮力の一部を担うものであって、その材質はホウ
ケイ酸ガラス,シリカ,不溶性ガラス,セラミックスが
望ましい。また、その粒径は10〜250μm、壁厚は
約2μmの微細な中空球状体であることが望ましい。な
お、粒径が10μm未満のものは重量も大きくなり、ま
た製造も難しい。また、粒径が250μm超過のものは
強度上問題がある。この見かけ比重は約0.32g/c
cであり軽量である。さらに、この耐水性は良好であ
り、かつ、水圧下での強度も大きい。
【0009】前記充填材の他方を構成する高分子材料と
しては、ブタジェン系などの合成ゴムやエポキシ系,ポ
リエステル系などの熱硬化性樹脂を使用することがで
き、微小中空球状体同士の結合材の役割をはたすと共
に、微小中空球状体と中空セラミックス球状体とを結合
するものであり、また、中空セラミックス球状体相互面
の緩衝材としての役割をはたすものである。
【0010】高分子材料として、合成ゴム系材料の比重
は0.7〜1.4であり軽量である。なかでも、ブタジ
ェン系ゴムの比重は0.90〜0.93であり、かなり
軽量であるので好ましい。
【0011】一方、バインダ機能を有する高分子材料と
して樹脂系材料の比重は0.9〜1.3程度のものが多
く、軽量で強度も高い。他の諸性質も考慮して、エポキ
シ,ポリエステル,ビニルプラスチゾル等の樹脂が好ま
しい。
【0012】中空セラミックス球状体の材料としてはい
わゆるエンジニアリングセラミックスと称されるものが
良く、アルミナ(Al),マグネシア(Mg
O),ジルコニア(ZrO),窒化ケイ素(Si
),炭化ケイ素(SiC)が適用できる。このうち、
窒化ケイ素はSi−N間の共有結合性が強く、強度,耐
食性,耐摩耗性、耐熱衝撃性の優れた材料であり、窒化
ケイ素を主としたセラミックス材料を用いることが好ま
しい。
【0013】また、窒化ケイ素(Si)を焼結す
るにあたっての焼結助剤としては、Y,Al
,MgO,La,Nd,CeO,Ca
O,ZrO,SiC等が適している。
【0014】この中空セラミックス球状体の大きさは外
径5〜15cm、その肉厚は1〜3mmであることが望
ましい。外径5cm未満のものはそれに見合った肉厚の
薄いものを製造し難く、結局、重くなる。また外径15
cm超過のものは製造設備を大型のものにしなくてはな
らない。
【0015】エンジニアリングセラミックスの比重は
2.1〜3.2のものが多いが、例えば比重2.97の
セラミックスを使用して外径10cm、肉厚2mmの中
空セラミックス球では見かけ比重は0.35程度となり
かなり軽量なものとなる。
【0016】エンジニアリングセラミックスは一般に強
度、耐食性、耐摩耗性、耐熱衝撃性に優れており、した
がって、中空セラミックス球状体は高圧力にも耐え、耐
久性を有するが、靭性に乏しいため、中空セラミックス
球状体を相互に接触させないように、間隔を置いて配設
し、それらの間に高分子材料と微小中空球状体からなる
充填材を介装させて、緩衝材とする。
【0017】
【本発明の作用】本発明に係わる浮力体は、微小中空球
状体と、バインダ機能を有する高分子材料からなる軽量
の充填材中に中空セラミックス球状体を相互に間を隔て
て埋設した構成としたものであるから、高圧力にも耐
え、耐久性もある中空セラミックス球状体により浮力が
さらに向上すると共に、充填材が中空セラミックス球状
体間の緩衝材として機能するので、セラミックス球状体
の破壊が防止される。
【0018】
【実施例】図1〜図4は本発明に係わる浮力体の一実施
例を説明する図である。
【0019】図1は浮力体1の平面図である。浮力体1
は、微小中空球状体とバインダ機能を有する高分子材料
とからなる充填材2の中に、中空セラミックス球状体3
と、この中空セラミックス球状体3を位置決めする位置
決め部材であるポリアミドの糸4とを埋設した構成から
なっている。
【0020】中空セラミックス球状体3は図4に示すも
ので外径2R=10cm、肉厚t=2mmの球であり、
窒化ケイ素を主成分とし、それに焼結助材とバインダと
を使用し、中空の球状に成形し、焼結したものである。
【0021】充填材2は微小中空球状体Mと、バインダ
機能を有する高分子材料Rとからなるが、本実施例とし
ては、微小中空球状体Mはスコッチライトグラスバブル
ズD32/4500(住友3M社製,粒径範囲10〜1
00μm,平均粒径65μm,壁厚2μm)を使用し、
高分子材料Rは末端水酸基ポリブタジェンゴム(HTP
B)を使用した。
【0022】中空セラミックス球状体3は充填材2の中
にあって、位置決め部材であるポリアミドの糸4によっ
て間隔をおいて配設され、それら相互間は接触しないよ
うに、また充填材2の表面に露出しないように位置決め
されている。
【0023】従って、例えば深海中で高圧力が加わった
場合においても、充填材2は緩衝材としての役割をはた
し、中空セラミックス球状体3同士は接触することがな
いので、中空セラミックス球状体3の破損が防止され
る。また、中空セラミックス球状体3のいずれもが浮力
体1の外表面に露出していないので、浮力体1の外部に
ある物体に接触した場合にも、充填材が緩衝材として働
き、中空セラミックス球状体3の破損が防止される。
【0024】次に浮力体1の注型方法について説明す
る。
【0025】図5は浮力体1を成形する型5であって、
該型5は底板5aと四側壁を形成する立壁5b…とから
なり、それぞれの立壁には上部孔6a,…と下部孔6
b,…とが複数個取付けられており、この上部孔6a,
下部孔6bにより、中空セラミックス球状体3を位置決
めするためのポリアミドの糸の各端部を係止するように
なっている。また、底板5aと立壁5b1〜5b4の内
壁面にはテフロンコーティングを施し、注型後の離型性
をよくしてある。
【0026】この型5の内法寸法は高さH=15cm,
幅W=30cm,長さL=60cmである。
【0027】まず、スコッチライトグラスバブルズD3
2/4500と末端水酸基ポリブタジェンゴム(HTP
B)とを混合した液体状態の充填材2を、空間部に高さ
の半分になるまで注入する。次に、ポリアミドの糸4を
縦,横方向に下部孔6bに通して張設する。その後、外
径2R=10cm、肉厚t=2mmの中空セラミックス
球状体3を11個相互に接触しないようにかつ均等な間
隔を保つように配置する。
【0028】次に位置決め部材であるポリアミドの糸4
を縦,横方向に上部孔6aに通して張設し、中空セラミ
ックス球状体3を位置決めし、しかる後に、再び充填材
2を注入する。この状態で、常温で1〜2日間放置し固
化させる。そして固化後、型5から浮力体1を取り出
す。
【0029】このような手順により成形された浮力体1
の比重を測定してみたところ、この比重は0.49であ
った。
【0030】
【比較例】一方、比較のため、スコッチライトグラスバ
ブルズD32/4500と末端水酸基ポリブタジェンゴ
ム(HTPB)とを混合した充填材のみを注型して、実
施例と同様の大きさの高さH=15cm,幅W=30c
m,長さL=60cmの直方体の浮力体を作成して比重
を測定してみたところ、この比重は0.55であった。
【0031】この結果、本実施例の中空セラミックス球
状体を11個埋設した浮力体は、前記比較例に比べ約1
1.0%比重を小さくすることができた。
【0032】なお、上記実施例では中空セラミックス球
状体11個を1段に並べたが、複数個、複数段にするこ
とはもとより、浮力体の形状も直方体に限らず、例え
ば、搭載する深海艇などの形状に合わせた任意の形状に
形成できることは当然である。
【0033】また、上記実施例では中空セラミックス球
状体の位置決め部材として、ポリアミドの糸を格子状に
張設したものを使用したが、位置決め部材を使用せずと
も中空セラミックス球状体が相互に接触しない状態に保
持して固化することもでき、また糸の材質は、例えばグ
ラスファイバやステンレス鋼細線等を用いてもよく、要
は確実に中空セラミックス球状体を位置決めできればよ
い。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係わ
る浮力体は、比重の小さい中空セラミックス球状体を充
填材の中に埋設することにより、さらに浮力の大きな浮
力体とすることができ、また、中空セラミックス球状体
の相互間には軽量で耐圧力のある微小中空球状体と、バ
インダ機能を有する高分子材料からなる充填材が充填さ
れているので、中空セラミックス球状体を結合するとと
もに緩衝材としての働きもするので耐圧性にも優れ、耐
久性のあるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる浮力体の一実施例を示す部分破
断平面図である。
【図2】図1に示す浮力体の側面図である。
【図3】図1に示す浮力体の正面図である。
【図4】本発明の浮力体で用いる中空セラミックス球状
体の正面図である。
【図5】浮力体を注型する型の斜視図である。
【符号の説明】
1 浮力体 2 充填材 3 中空セラミックス球状体 4 ポリアミドの糸(位置決め部材) 5 型 M 微小中空球状体 R ゴム(高分子材料)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小中空球状体とバインダ機能を有する
    高分子材料からなる充填材中に、中空セラミックス球状
    体を相互に間を隔てて埋設してなることを特徴とする浮
    力体。
  2. 【請求項2】 相互に間を隔てて埋設された中空セラミ
    ックス球状体を位置決めする位置決め部材を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の浮力体。
  3. 【請求項3】 微小中空球状体の外径は10〜250μ
    mであり、中空セラミックス球状体の外径は5〜15c
    mであることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記
    載の浮力体。
  4. 【請求項4】 中空セラミックス球状体の材質は窒化ケ
    イ素を主体としたことを特徴とする請求項1ないし請求
    項3のいずれかに記載の浮力体。
JP10020994A 1994-05-13 1994-05-13 浮力体 Pending JPH07304491A (ja)

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JP10020994A JPH07304491A (ja) 1994-05-13 1994-05-13 浮力体

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012033412A1 (en) 2010-09-08 2012-03-15 Ntnu Technology Transfer As A pressure resistant material and method for manufacturing such a material
CN107759206A (zh) * 2017-11-16 2018-03-06 深圳市大擎科技有限公司 耐高压陶瓷球壳、制备方法及深海浮力装置
KR102263591B1 (ko) * 2020-05-07 2021-06-11 현대산업 주식회사 재활용 복합수지 및 글라스비드를 활용한 부표용 조성물 및 이를 이용한 부표의 제조방법

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