JPH07304169A - 液滴噴射装置 - Google Patents

液滴噴射装置

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Publication number
JPH07304169A
JPH07304169A JP9888194A JP9888194A JPH07304169A JP H07304169 A JPH07304169 A JP H07304169A JP 9888194 A JP9888194 A JP 9888194A JP 9888194 A JP9888194 A JP 9888194A JP H07304169 A JPH07304169 A JP H07304169A
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JP
Japan
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side wall
ink
groove
side walls
piezoelectric ceramic
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Application number
JP9888194A
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English (en)
Inventor
Nobuo Aoki
信夫 青木
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電セラミック板の金属電極と外部駆動回路
との電気的接続を容易に行なうこと。 【構成】 下部圧電セラミックス板101と上部圧電セ
ラミックス板102とを接合して、複数のインク流路を
有するアレイを構成する。尚、下部圧電セラミックス板
101の端面116近傍では、側壁113の高さが漸減
されて、ついには完全に溝部底面と同一面になるよう加
工される。そして、側壁113の表面の上半分ほどに、
金属電極111a、111bが形成され、側壁113が
傾斜している部分及び溝部底面にも金属電極111a、
111bに接続された接続電極112a、112bが形
成される。その接続電極112a、112bに、外部駆
動回路に接続されたフレキシブル基板の導体パターンが
接続される。上部圧電セラミックス板102も同様であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液滴噴射装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタヘッドに圧電式インクジ
ェットヘッドを利用したものが提案されている。これ
は、圧電トランスデューサの変形によってインク流路の
容積を変化させることにより、その容積減少時にインク
流路内のインクをオリフィスから噴射し、容積増大時に
他方のインク供給経路からインク流路内にインクを導入
するようにしたもので、いわゆるドロップオンデマンド
方式と呼ばれるインクジェットプリンタヘッドである。
そして、このようなインク流路を複数互いに近接して配
置し、所定の位置のインク流路からインクを噴射させる
ことにより、所望する文字、図形や画像を形成するもの
である。
【0003】この種の液滴噴射装置としては、例えば特
開昭63ー247051号公報および特開昭63ー25
2750号公報に記載されているものがある。図6、図
7及び図8にそれら従来例の概略図を示す。
【0004】以下、アレイの一部の断面図を示す図6に
よって従来例を具体的に説明すると、複数の側壁13
a、13b、13c、13dを有し、かつ矢印dの方向
に分極処理を施した圧電セラミックス板1と、金属材
料、ガラス材料、セラミックス材料や樹脂材料等からな
るカバー板2とを、接合層5を介して接合することで、
横方向に互いに間隔を有する多数のインク流路31a、
31b、31cが構成される。インク流路31a、31
b、31cは長方形断面の細長い形状であり、側壁13
a、13b、13c、13dは流路の全長にわたって伸
び、流路軸および分極方向に対して垂直方向に変形可能
で流路内のインク圧を変化させる。該側壁13a、13
b、13c、13dの表面には駆動電界印加用の金属電
極11a、11b、11c、11dがその高さ方向の約
半分に形成されており、該金属電極11a、11b、1
1c、11dの表面には、インクによる腐食防止のため
の表面処理を施してある。
【0005】該アレイにおいて、所定の印字データに従
って例えばインク流路31bが選択されると、金属電極
11a、11bと金属電極11c、11dの各々の間に
駆動電界が印加される。このとき駆動電界方向と分極方
向とが直交しているため、側壁13bと側壁13cは、
圧電厚みすべり効果によって図7に示すようにインク流
路31bの内部方向に変形する。この変形によってイン
ク流路31b内の容積が減少してインク圧が増大し、図
示されていないオリフィスからインク液滴が噴出され
る。また、駆動電界の印加を停止すると、側壁は変形前
の位置に戻るため、流路内のインク圧が低下し、図示さ
れていないインク供給部から流路内にインクが供給され
る。
【0006】尚、実際の製品としては、上記の噴出動作
の前に駆動電圧を上記と逆方向に印加する事により先に
インクを供給させ、その後この駆動電圧を停止させ側壁
13b、13cを元の状態に戻すことによってインクを
噴出させるようにすることもある。
【0007】前記アレイは以下の製造法によって製造さ
れる。図8に示すように、矢印d方向に分極処理を施し
た圧電セラミックス板1に、ダイヤモンドカッティング
円板の回転による研削加工等によって、前記の形状の流
路を形成する平行な溝3すなわち壁を形成する。この溝
3すなわち壁の表面の半分ほどに、前記の金属電極をシ
ャドー効果を利用してスパッタリング等によって形成す
る。そして、該圧電セラミックス板1の溝側の上面12
すなわち壁の上面にカバー板2を接着する。また、圧電
セラミックス板の溝のインク噴射側の端面14に、流路
の位置に対応した位置にオリフィス41が設けられたオ
リフィス板4を接着する。
【0008】この液滴噴射装置は、ある1つのインク流
路における側壁を駆動させて、そのインク流路の流路位
置に対応したオリフィスから液滴を噴出させる場合、そ
のインク流路と隣合うインク流路では、その流路を形成
する側壁がインク流路内の容積を変化させるように働
く。よって、隣合うインク流路を同時に駆動させてその
流路位置に対応したオリフィスから液滴を噴出させるこ
とが出来ない。このことは、この液滴噴射装置を用いて
文字、図形や画像を形成するにおいて、その制御が複雑
化したり、印字スピードの低下につながる。更に、上記
の隣合うインク流路においては、噴射に寄与しないのに
もかかわらずインクメニスカスの前進、後退が生じるた
め、インク流路に空気を巻き込む可能性が高くなった
り、意図としないインク滴が噴射されたりするといった
問題がある。
【0009】また、製造工程の面を考慮すると、上記の
装置においてはアレーを構成する部品の種類が圧電セラ
ミックス板1、カバー板2、及びオリフィス板4の3種
類必要であるため、型費がかさむとともに工程をそれぞ
れ管理する必要があった。
【0010】この問題を解決するために、本出願人は、
特願平5ー117247号に記載した液滴噴射装置を提
案した。
【0011】以下、その液滴噴射装置を具体的に説明す
る。まず、この液滴噴射装置のヘッドアレイの構成を示
す図5を用いて説明する。このアレイは、下部及び上部
の圧電セラミックス板1及び2とオリフィス板4とから
構成されており、下部圧電セラミックス板1には、矢印
d方向に分極処理が施されるとともに複数の側壁13が
設けられている。また、上部圧電セラミックス板2は、
下部圧電セラミックス板1と同様の構成の部材を180
度上下回転させたものである。従って、分極方向が図5
における下部圧電セラミックス板1のそれと逆向きであ
る複数の側壁21を備えている。
【0012】これらの下部及び上部圧電セラミックス板
1、2を、側壁13の天頂部と上部圧電セラミックス板
2の溝の底面と、また側壁21の天頂部と下部圧電セラ
ミックス板1の溝の底面とを密着させることにより、一
体化させ、流路の位置に対応した位置にオリフィス41
が設けられたオリフィス板4をインク噴射側端面14、
22に接着させることにより、複数のインク流路を有す
るアレイが構成される。また、インク流路にインクを供
給するインク供給部(図示せず)は、インク流路の前記
オリフィス板4とは反対側に接続される。
【0013】尚、下部圧電セラミックス板1は以下の製
造法により形成される。まず矢印d方向に分極処理を施
した圧電セラミックス板1にダイヤモンドカッティング
円板の回転による研削加工等によって、内面の一部が前
記の形状の流路を形成する複数の溝及び側壁13を作製
する。次に、この側壁13の表面の半分ほどに、後述す
る駆動用電極をシャドー効果を利用してスパッタリング
等によって形成する。また、上部圧電セラミックス板2
は、この工程にて得られた下部圧電セラミックス板1を
そのまま用いることが出来る。
【0014】次に、アレイの詳細な構成を図3を用いて
説明する。このアレイにおいて、上記の下部圧電セラミ
ックス板1は複数の側壁13a、13b、13cを有
し、上部圧電セラミックス板2は複数の側壁21a、2
1b、21cを有している。そして、前記複数の側壁1
3a、13b、13cの天頂部と上部圧電セラミックス
板2の溝の底面と、及び前記複数の側壁21a、21
b、21cの天頂部と下部圧電セラミックス板1の溝の
底面とをそれぞれ接合する、例えばエポキシ系接着剤か
らなる接合層5が設けられている。そして、下部圧電セ
ラミックス板1と上部圧電セラミックス板2との上記の
ような一体化により、横方向に互いに間隔を有する多数
のインク流路31a、31b、31cが構成される。
【0015】インク流路31a、31b、31cは長方
形断面の細長い形状であり、側壁13a、13b、13
cおよび側壁21a、21b、21cは流路の全長にわ
たって伸び、流路軸及び分極方向に対して垂直方向に変
形可能で流路内のインク圧を変化させる。
【0016】側壁13a、13b、13cおよび側壁2
1a、21b、21cの表面には、駆動電界印加用の金
属電極11a乃至11fおよび23a乃至23fが形成
され、該金属電極11a乃至11fおよび23a乃至2
3fの表面にはインクによる腐食防止および電気的短絡
防止のための表面処理が施されている。また、これらの
金属電極は図示しない駆動回路に電気的に接続されてい
る。
【0017】次に、本例の動作について説明する。上記
の様に構成されたアレイにおいて、所定の印字データに
従って例えば、インク流路31aとインク流路31bが
選択されると、金属電極11a、11bと金属電極11
c、11d及び金属電極23c、23dと金属電極23
e、23fの各々の間に駆動電界が印加される。このと
き駆動電界方向と分極方向とが直行しているため、側壁
13a、21b及び側壁13b、21cは図4に示すよ
うに各々流路31aと流路31bの内部方向に、圧電厚
みすべり効果によって変形する。そして、流路31aと
流路31bの容積が減少して、流路内のインク圧が増大
して、図5に示すオリフィス41からインク液滴が噴射
される。また、駆動電界の印加を停止すると側壁13
a、21b及び側壁13b、21cは各々変形前の位置
に戻るため、流路内のインク圧が低下し、図示しないイ
ンク供給部から各々の流路内にインクが供給される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述した問題点は、特
願平5―117247号に記載されている液滴噴射装置
で解決されるはずであるが、各側壁に形成された金属電
極と図示しない外部駆動回路との電気的接続方法が特に
開示されていなかった。
【0019】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、圧電セラミック板の金属電極と
外部駆動回路との電気的接続を容易に行なうことができ
る液滴噴射装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1では、基板と、その基板上に配列さ
れた圧電トランスデューサとしての複数の側壁と、その
側壁により形成され上部に開口を有した複数の溝部とか
ら構成された構成部材2組を、それぞれの前記溝部の開
口を対向させ、一方の構成部材の側壁の上面と他方の構
成部材の溝部の底面とが近接するように一体化させ、複
数のインク流路を形成した液滴噴射装置であって、前記
側壁の圧電部の少なくとも一部に設けられた駆動用電極
と、前記駆動用電極に電気的に接続され、溝部底面に設
けられた接続用電極とを備えている。
【0021】請求項2では、前記側壁は、圧電セラミッ
クスで形成され、且つ前記溝部の端部近傍で高さが漸減
され、前記側壁のシャドー効果によって、前記駆動用電
極は上半分に形成され、前記接続用電極は前記側壁の一
部及び溝部底面に形成されていることを特徴とする。
【0022】請求項3では、前記側壁は、前記溝部の端
部近傍で高さが漸減され、その側壁の高さが漸減した部
分が、各インク流路へインクを供給する部分を構成する
ことを特徴とする。
【0023】請求項4では、前記接続用電極は、各溝部
底面において、各側壁の一側面毎に分割されて、独立し
ていることを特徴とする。
【0024】請求項5では、前記インク流路を構成する
両側壁を選択的に駆動して、液滴噴射量を可変にするこ
とを特徴とする。
【0025】
【作用】上記の構成を有する本発明の液滴噴射装置で
は、前記溝部底面に設けられ、且つ前記駆動用電極に接
続された前記接続用電極が、外部駆動回路に接続され
て、駆動用電極と外部駆動回路とが電気的に接続され
る。
【0026】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。まず、本実施例の液滴噴射装置のヘ
ッドアレイの構成を示す図1を用いて説明する。本実施
例のアレイは、下部及び上部の圧電セラミックス板10
1及び102とオリフィス板104とから構成されてお
り、下部圧電セラミックス板101には、矢印d方向に
分極処理が施されるとともに複数の側壁113が設けら
れている。また、上部圧電セラミックス板102は、下
部圧電セラミックス板101と同様の構成の部材を18
0度上下回転させたものである。従って、分極方向が図
1における下部圧電セラミックス板101のそれと逆向
きである複数の側壁121を備えている。
【0027】そして、下部圧電セラミックス板101の
側壁113の天頂部と上部圧電セラミックス板102の
溝の底面と、また上部圧電セラミックス板102の側壁
121の天頂部と下部圧電セラミックス板101の溝の
底面とを密着させることにより、一体化させ、流路の位
置に対応した位置にオリフィス141が設けられたオリ
フィス板104をインク噴射側端面114、122に接
着させることにより、複数のインク流路を有するアレイ
が構成される。
【0028】インク流路は長方形断面の細長い形状であ
り、側壁113および側壁121は流路の全長にわたっ
て伸び、流路軸及び分極方向に対して垂直方向に変形可
能で流路内のインク圧を変化させる。
【0029】尚、アレイの断面の構成は図3と同様であ
る。本実施例のアレイにおいて、上記の下部圧電セラミ
ックス板101は、図3における下部圧電セラミックス
板1に相当し、側壁113は側壁13a、13b、13
cに相当し、また上部圧電セラミックス板102は図3
において上部圧電セラミックス板2に相当し、側壁12
1は側壁21a、21b、21cに相当している。
【0030】次に、下部圧電セラミックス板101の製
造方法を説明する。まず矢印d方向に分極処理を施した
下部圧電セラミックス板101にダイヤモンドカッティ
ング円板の回転による研削加工等によって、内面の一部
が前記の形状の流路を形成する複数の溝及び側壁113
を作製する。そして、下部圧電セラミックス板101の
端面116近傍で、側壁113の高さは漸減されて、つ
いには完全に溝部底面と同一面になるよう研削等によっ
て加工される。
【0031】そして、側壁113の表面の上半分ほど
に、後述する駆動用電極としての金属電極111a、1
11bを側壁113のシャドー効果を利用してスパッタ
リング等によって形成する。この時、側壁113が傾斜
している部分ではその傾きと平行に電極が形成され、端
面116近傍では溝部底面にも一様に電極が形成され
る。この工程に先だって溝部底面の中央部にマスキング
剤を塗布あるいは印刷供給しておき、スパッタリング後
にこのマスキング剤を剥離することにより各電極の分離
形成ができ、接続電極112a、112bが形成され
る。尚、金属電極111a、111bのスパッタリング
後に溝部底面に形成された電極を前述ダイヤモンドカッ
ティング円板等で切削除去することも可能である。
【0032】そして、側壁113に形成された金属電極
111a、111bの表面にはインクによる腐食防止お
よび電気的短絡防止のための表面処理が施される。
【0033】次に、下部圧電セラミックス板101の端
面116側の溝部底面の接続電極112a及び112b
に、フレキシブル基板201(図2)の導体パターン
(図示せず)をはんだ付けや異方性導電膜を使用した熱
圧着等周知の技術を用いて接続する。この導体パターン
は、図示しない駆動回路に接続されている。
【0034】尚、上部圧電セラミックス板102は、こ
のようにして得られた下部圧電セラミックス板101を
そのまま用いることができる。
【0035】そして、上述したように、下部圧電セラミ
ックス板101と上部圧電セラミックス板102とを接
着する。この時、下部圧電セラミックス板101および
上部圧電セラミックス板102の端面116側にスペー
サ203を挟んで塞ぎ、圧電セラミックス板101、1
02の両側面に形成される開口部の一方からインクを供
給し、他方を図示しないプレート等で塞ぐ。尚、両開口
部からインクを供給してもよい。また、スペーサ203
はインク耐性があり、電気絶縁性があるものであればい
かなる材質でも使用でき、特にゴム等の弾性をもつ材料
を使用すれば、下部、上部圧電セラミックス板101、
102の溝部深さとスペーサ203の厚さの加工精度を
厳密に管理せずに良好なインク流路を構成することが可
能である。
【0036】図2に示すように、上部圧電セラミックス
板102、下部圧電セラミックス板101およびスペー
サ203に囲まれて出来た空間204は連続する複数の
インク流路に連通しているので、この空間204がマニ
ホールドとして作用し、各インク流路へのインク供給が
可能となる。
【0037】尚、側壁113と121との間の微少な空
間には、本実施例においては何も挿填していないが、ス
ペーサ等を挿填させてもよい。
【0038】本実施例の液滴噴射装置の動作について
は、従来の技術の項目で説明した特願平5−11724
7号の液滴噴射装置の動作と同様であるので、その説明
を省略する。尚、本実施例では、側壁113の側面の金
属電極111aと金属電極111bとが、独立されてい
るので、従来のようにインク流路を構成する2つの側壁
の両方を駆動してインクを噴射することもでき、また片
方の側壁のみを駆動してインクを噴射することもでき
る。片方の側壁のみが駆動された時のインク流路内に与
えられる圧力に比較して、両方の側壁が同時に駆動され
た時にインク流路内に与えられる圧力の方がより大きい
ため、この2種類の駆動方式を選択して使用することに
より、液滴量を変化させることが可能である。液滴量を
変化させることにより印字の諧調を変化させることが可
能である。
【0039】この様に本実施例の液滴噴射装置では、下
部圧電セラミックス板101の側壁113に形成された
金属電極111a、111bが、側壁113の漸減され
た部分及び溝の底面の一部に形成された接続電極112
a、112bに接続されているので、金属電極111
a、111bと外部駆動回路に接続されたフレキシブル
基板201との電気的接続を容易に行なうことができる
(上部圧電セラミックス板102は下部圧電セラミック
ス板101と同様であるので、説明を省略する)。
【0040】また、下部圧電セラミックス板101の側
壁113の高さが、端面116の近傍で漸減されて、つ
いには完全に溝部底面と同一面になるよう加工されてい
るので、下部圧電セラミックス板101の側壁113に
形成される金属電極111a、111b及び側壁113
の漸減された部分及び溝の底面の一部に形成される金属
電極112a、112bを容易に少ない工数で形成する
ことができる(上部圧電セラミックス板102は下部圧
電セラミックス板101と同様であるので、説明を省略
する)。さらに、各インク流路へのインク供給のための
マニホールドが容易に構成できる。
【0041】また、1組のインク流路を形成する2つ側
壁を選択的に駆動することにより、インク流路内に与え
られる圧力の大きさを変化させ、液滴噴射量を変化させ
て印字の諧調を変化させることが出来る。
【0042】なお、本実施例は前記実施例に限定される
ものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で数々の変形
を加えることが出来る。
【0043】例えば、本実施例では、下部圧電セラミッ
クス板101と上部圧電セラミックス板102は接着す
るのではなく、ボルト等により締結してもよい。
【0044】また、本実施例はエポキシ系接着剤からな
る接着層5が剛性が高いために、下部圧電セラミックス
板101および上部圧電セラミックス板102の複数の
壁の半分程度に電極を設けることにより、くの字形状に
変形させていたが、接着層5の剛性が低い場合や、及び
接着層5を用いず側壁の天頂部と溝の底面との間に隙間
を設けた場合には、側壁全面に電極を設けることによ
り、ハの字形状に変形させることもできる。尚、この接
着層5を用いない場合の圧電セラミックス板101と1
02の一体化は、アレイ両脇に変形させない高さがわず
かに高い側壁を設け、その側壁の天頂部と溝の底面を接
着することによって実現可能である。
【0045】さらに、下部圧電セラミックス板101及
び上部圧電セラミックス板102の分極方向は、上記実
施例と逆方向でもよい。
【0046】また、本実施例では下部圧電セラミックス
板101の複数の側壁113と上部圧電セラミックス板
102の複数の側壁121とをできるだけ接近させてイ
ンク流路を形成したが、適当に離して作製しても構わな
い。このようにすれば、噴射する方向と逆方向に側壁を
変形させることにより予めインクを供給させ、その後側
壁を元の状態に戻すか、更に流路内に変形させる事によ
り噴射させることも可能である。
【0047】また本実施例では、側壁113、121は
圧電セラミックスで形成され、半分の領域に電極が形成
されていたが、側壁の高さ方向の半分を圧電セラミック
スで形成し、他の半分をアルミナ等の非圧電材料で形成
し、側壁の全面に電極を形成してもよい。
【0048】また本実施例では、側壁113、121は
圧電セラミックスで形成され、半分の領域に電極が形成
され、その電極が形成された領域の圧電変形によって他
の半分の領域を変形させてインクを噴射させていたが、
側壁の高さ方向の半分を分極された圧電セラミックスで
形成し、他の半分を前記分極方向と反対方向に分極され
た圧電セラミックスで形成し、側壁の全面に電極を形成
して、側壁全体で圧電変形させてインクを噴射させても
よい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明は、基板と、その基板上に配列された圧電トランスデ
ューサとしての複数の側壁と、その側壁により形成され
上部に開口を有した複数の溝部とから構成された構成部
材2組を、それぞれの前記溝部の開口を対向させ、一方
の構成部材の側壁の上面と他方の構成部材の溝部の底面
とが近接するように一体化させ、複数のインク流路を形
成した液滴噴射装置であって、前記駆動用電極に接続さ
れた前記接続用電極が、前記溝部底面に設けられている
ので、接続用電極と外部駆動回路との接続が容易であ
る。従って、駆動用電極と外部駆動回路とを、接続用電
極を介して容易に電気的に接続することができる。ま
た、隣合うインク流路でも同時に駆動させてその流路位
置に対応したオリフィスから液滴を噴射させることがで
きるので、印字スピードの向上とインク液滴の噴射制御
の簡略かが図れ、印字品質の向上も図ることができる。
更に、構成部品の種類を減少できるので製造コストを下
げることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の液滴噴射装置を構成するアレイの斜
視図である。
【図2】本実施例の液滴噴射装置のインク流路内の断面
図である。
【図3】従来例の液滴噴射装置を構成するアレイの断面
図である。
【図4】従来例の液滴噴射装置を構成するアレイの駆動
電界印加時の断面図である。
【図5】従来例の液滴噴射装置を構成するアレイの斜視
図である。
【図6】従来例の液滴噴射装置を構成するアレイの断面
図である。
【図7】従来例の液滴噴射装置を構成するアレイの駆動
電界印加時の断面図である。
【図8】従来例の液滴噴射装置の一部を構成するアレイ
の斜視図である。
【符号の説明】
101 下部圧電セラミックス板 102 上部圧電セラミックス板 111a 金属電極 111b 金属電極 112a 接続電極 112b 接続電極 113 側壁 121 側壁 204 空間

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、その基板上に配列された圧電ト
    ランスデューサとしての複数の側壁と、その側壁により
    形成され上部に開口を有した複数の溝部とから構成され
    た構成部材2組を、それぞれの前記溝部の開口を対向さ
    せ、一方の構成部材の側壁の上面と他方の構成部材の溝
    部の底面とが近接するように一体化させ、複数のインク
    流路を形成した液滴噴射装置であって、 前記側壁の圧電部の少なくとも一部に設けられた駆動用
    電極と、 前記駆動用電極に電気的に接続され、溝部底面に設けら
    れた接続用電極とを備えたことを特徴とする液滴噴射装
    置。
  2. 【請求項2】 前記側壁は、圧電セラミックスで形成さ
    れ、且つ前記溝部の端部近傍で高さが漸減され、前記側
    壁のシャドー効果によって、前記駆動用電極は上半分に
    形成され、前記接続用電極は前記側壁の一部及び溝部底
    面に形成されることを特徴とする請求項1記載の液滴噴
    射装置。
  3. 【請求項3】 前記側壁は、前記溝部の端部近傍で高さ
    が漸減され、その側壁の高さが漸減した部分が、各イン
    ク流路へインクを供給する部分を構成することを特徴と
    する請求項1記載の液滴噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記接続用電極は、各溝部底面におい
    て、各側壁の一側面毎に分割されて、独立していること
    を特徴とする請求項1記載の液滴噴射装置。
  5. 【請求項5】 前記インク流路を構成する両側壁を選択
    的に駆動して、液滴噴射量を可変にすることを特徴とす
    る請求項1記載の液滴噴射装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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