JPH07303701A - 造影剤回収用バルーンカテーテル - Google Patents

造影剤回収用バルーンカテーテル

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JPH07303701A
JPH07303701A JP6124318A JP12431894A JPH07303701A JP H07303701 A JPH07303701 A JP H07303701A JP 6124318 A JP6124318 A JP 6124318A JP 12431894 A JP12431894 A JP 12431894A JP H07303701 A JPH07303701 A JP H07303701A
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JP
Japan
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catheter
balloon
catheter body
lumen
contrast agent
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JP6124318A
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English (en)
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Takashi Nishimura
敬史 西村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 造影剤を容易に回収することができるカテー
テルを提供することである。 【構成】 拡張可能なバルーン14と、基端部から先端
部に延びるカテーテル内腔16および基端部から該バル
ーンまで延びるバルーン用内腔22を有するカテーテル
本体12と、を備えたバルーンカテーテル10におい
て、前記バルーンはカテーテル本体の周側面に装着さ
れ、カテーテル本体の前記バルーンよりも先端よりには
前記カテーテル内腔に貫通した開孔部18が複数備えら
れていることを特徴とするバルーンカテーテル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バルーンカテーテルに
係わり、特に脱血に使用するカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、血管の狭窄や閉塞の検査をす
るために、動脈に30〜100mlの造影剤を注入し、
その後X線写真を撮る動脈造影法という検査方法が行わ
れている。この検査方法は大変優れており、例えば、狭
心症や心筋梗塞の診断・治療、肝癌の治療・診断、下肢
や上肢の診断等に使用されている。わが国でも年間10
万人程の人がこの検査方法を受けているが、この検査方
法に使用される造影剤には副作用があるという問題があ
る。
【0003】近年、この造影剤の副作用の問題は、造影
剤を改良することにより解決しつつあるが、造影剤の主
成分であるヨードが体内に入ると腎臓障害を起こすとい
う大きな副作用の問題が依然存在する。このような副作
用の問題は、当然腎臓の働きが悪い患者に多くみられる
傾向があり、このため腎臓の働きが悪い患者に造影剤を
使用するときは、検査をあきらめたり、不十分な検査で
終わるということも多い。
【0004】一方、造影剤の副作用を防止するため、検
査終了後直ちに検査に使用された造影剤を回収して体内
から取り除く、透析療法が従来から行われている。しか
し、従来から行われている透析療法は一度全身に廻った
造影剤を回収するため、7割程度しか造影剤を回収でき
ず、透析による患者の負担も大きかった。また、造影剤
を体内に注入してから透析療法まで数分から数時間の時
間を要するため、その間、造影剤を含んだ血液が腎臓を
はじめ、全身に循環し、造影剤による副作用が起きると
いう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、造影
剤を容易に回収することができるカテーテルを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、本発明は拡張可能なバルーンと、基端部から先端
部に延びるカテーテル内腔および基端部から該バルーン
まで延びるバルーン用内腔を有するカテーテル本体と、
を備えたバルーンカテーテルにおいて、前記バルーンは
カテーテル本体の周側面に装着され、カテーテル本体の
前記バルーンよりも先端よりには前記カテーテル内腔に
貫通した開孔部が複数備えられていることを特徴とす
る。
【0007】前記カテーテル本体の前記バルーンよりも
基端側には前記カテーテル内腔に貫通した開閉可能な第
2の開孔部が複数備えられても良く、また前記カテーテ
ル内腔には、このカテーテル内腔の内径と同じ大きさの
外径を有するサブカテーテルを備え、前記第2の開孔部
は該サブカテーテルを前記カテーテル内腔内で前後に移
動されることにより開閉することが好ましい。さらに、
前記開孔部が前記バルーンカテーテルの長手方向の直線
方向に配置されていない、例えば螺旋方向等に配置され
ていることが好ましい。
【0008】
【作用】以上のように本発明によれば、拡張可能なバル
ーンより先端にはカテーテル内腔に接続している開孔部
が備えられているので、拡張可能なバルーンにより静脈
の出口を塞ぎ、前記開孔部から造影剤を回収することが
できる。すなわち、動脈に造影剤を注入し、検査が終了
した後直ちに本発明に係るカテーテルの先端を静脈に挿
入し、拡張可能なバルーンを拡張することにより、造影
剤を漏れなく回収することができる。
【0009】
【実施例】次に、本発明に係わる実施例について説明す
る。本実施例は、狭心症や心筋梗塞の診断・治療に使用
される造影剤回収用バルーンカテーテルである。図1
は、本実施例のバルーンカテーテル10を示す。このバ
ルーンカテーテル10は、直線円柱状に形成され、かつ
柔軟性をもった樹脂で構成されているカテーテル本体1
2と、その外周に装着した拡張バルーン14と、を備え
ている。この樹脂は、冠動脈病変の診断のため、X線透
過性であることが必要であり、例えば、テフロン、ポリ
エチレン、ポリウレタン、ナイロン、ポリビニール等が
挙げられる。このようにX線透過性の樹脂を使用するこ
とにより、例えば診断の対象部分とカテーテルとが重な
った場合であっても容易にその部分の診断が可能であ
る。
【0010】カテーテル本体12の先端は、なめらかな
テーパ状に形成され、カテーテル本体12の前記拡張バ
ルーン14より先端側の外周面には、開孔部18が16
個左右対になって備えられている。また、カテーテル本
体12は、図2および図3の断面図に示すように、その
基端から先端近傍まで延びるカテーテル内腔16を備え
ている。このカテーテル内腔16の先端近傍は前記開孔
部18に連通し、その基端は第1の注射器20(図示省
略)に接続している。さらに、カテーテル本体12は、
その基端から前記拡張バルーン14の装着位置まで延び
るバルーン用内腔22を備え、このためカテーテル本体
12の拡張バルーン14の装着位置より基端側は、図3
に示すように、カテーテル内腔16とバルーン用内腔2
2との二重構造となっている。このバルーン用内腔22
の先端は前記拡張バルーン14の内部に貫通し、その基
端は第2の注射器(図示省略)に接続している。
【0011】拡張バルーン14は、速やかな膨張と収縮
が必要とされるため、柔軟でかつ収縮性がある素材、例
えばラテックスで構成され、通常な状態では、図4に示
すように収縮し、カテーテル本体12の外周面に密着し
ている。また、前記第2の注射器24によってバルーン
用内包を介して拡張バルーン14内に空気を注入した状
態では、バルーン12は図1に示すように楕円状に拡張
する。
【0012】次に本実施例の動作について説明する。先
ず、図4に示すような拡張バルーン14の空気を抜いた
状態で、カテーテル10を患者の静脈(鎖骨下静脈また
は内頸静脈)から挿入する。次に、図5に示すようにX
線の透過のもと、その先端を右心房まで進めて冠状静脈
口26に少し挿入する。その後、バルーンに空気を入れ
て、その直径を1.5cm〜3.0cmにまで膨らませ
たところで、カテーテルを待機させる。この状態では、
図5に示すように冠状静脈口26の全体が塞がっていな
いので、血液は通常の状態で流れる。すなわち、あまり
長い時間冠状静脈口26を塞いでおくと血液が冠状静脈
口付近で溜まり、血管が破裂するおそれがあるので、造
影剤を回収する直前まで冠状静脈口26を塞がない状態
にしておく。
【0013】次に、動脈から挿入した別個のカテーテル
によって、冠状動脈に造影剤を3〜10ml注入し、X
線写真を撮ることによって、狭心症や心筋梗塞等の検査
を行う。次に、前記カテーテル10の先端を、図6に示
すように、さらに冠状静脈口26に押し込み、前記膨ら
ました拡張バルーン14によって冠状静脈口26を塞
ぐ。これにより、前記冠状動脈に注入した造影剤が全身
に廻るのを防止することができる。次に、前記第1に注
射器20によって、前記開孔部18を介してカテーテル
内腔16から造影剤を回収する。造影剤を全て回収後、
拡張バルーン14を収縮した後、カテーテル10を身体
から抜き出し、その後血液は通常の状態で流れるように
なる。
【0014】以上のように本実施例によれば、拡張バル
ーン14よりも先端にカテーテル内腔16に連通する開
孔部18を有しているので、拡張バルーン14で冠状静
脈口を塞ぎ、先端側の開孔部から造影剤を回収すること
ができる。このため、検査に使った造影剤をすぐに回収
することができ、造影剤による身体、特に腎臓への副作
用を防止することができる。
【0015】また、本実施例によれば、拡張バルーン1
4より先端側に複数の開孔部を備えているので、例えば
血管の内壁が一つの開孔部を塞いだ場合であっても、他
の開孔部が開いており、従来から存在する造影剤や血管
を注入する目的のカテーテルを異なり、造影剤を吸収す
ることができる。
【0016】なお、本実施例において前記開孔部18を
16個備えたが、これに限定する必要はなく、造影剤を
吸収するために多数あることが好ましい。また、本実施
例において、カテーテル本体10の形状は直線円柱状に
形成したが、これに限定する必要はなく、例えば図7に
示すように曲線円柱状に形成しても良く、このように曲
線円柱状に形成することにより、例えば曲線状の血管へ
の挿入が容易になる。さらに、本実施例においては、前
記開孔部18をカテーテル本体10の長手方向の直線状
に配列したが、このように配列する必要はなく、螺旋状
または全く不規則に開孔部を配列しても良く、このよう
に配列することにより、例えば血管の内壁がカテーテル
のある面に当接した場合であっても、いずれかの面に配
置された開孔部が開いている状態にすることができる。
【0017】図8は、本発明の第2の実施例を示す。本
実施例のカテーテル本体12には、上記第1の実施例と
異なり、拡張バルーン14より基端側に、前記カテーテ
ル内腔に連通する第2の開孔部30が備えられている。
また、本実施例におけるカテーテル10は、カテーテル
内腔16の内径と同じ大きさの外径を有する円筒状のサ
ブカテーテル32を備えている。このサブカテーテル3
2は、カテーテル本体10のカテーテル内腔16内で進
退可能に挿入され、その基端には前記第1の注射器20
が接続されている。また、このサブカテーテル32をカ
テーテル内腔16に挿入可能にするため、図9に示すよ
うにカテーテル内腔16の形状を円柱状にしている。
【0018】次に本実施例の動作について説明する。先
ず、カテーテル10を拡張バルーン14が収縮した状態
で、静脈内に挿入し、カテーテル本体12の先端を冠状
静脈に挿入する。その後、拡張バルーン14を膨張させ
て、さらにカテーテル本体12の先端を押し込むことに
より、冠状静脈口26を塞ぐ。この際、図10に示すよ
うに、前記サブカテーテル32は第2の開孔部の位置の
手前まで、挿入されており、第2の開孔部は血管内に開
口された状態である。このため、拡張バルーン14によ
って冠状静脈口26が塞がれている状態であっても、血
液は第1の開孔部18から第2の開孔部30に、すなわ
ち図10の矢印の方向に通常の状態で流れている。次
に、造影剤を冠状静脈から回収する場合は、図11に示
すようにサブカテーテル32を第2の開孔部30の位置
まで押し込む。これにより、第2の開孔部は血管内に対
して閉じた状態となり、カテーテル本体内の血液の流れ
は止まる。次に、第1の注射器によって、前記開孔部1
8を介してカテーテル内腔16およびサブカテーテル3
2内から造影剤を回収することができ、これにより、検
査終了後直ちに造影剤を回収することができる。
【0019】以上のように、本実施例によれば、サブカ
テーテルを押し込むという簡単な動作により、バルーン
によって冠状静脈口を塞ぐことができる。すなわち、本
発明によれば、血液が流れている通常の状態から造影剤
を回収する状態に容易に移すことができるので、血液の
流れが冠状静脈口付近で溜まることによる血管の破裂を
防止することができる。
【0020】なお、本第2の実施例においてはサブカテ
ーテル32を使用して、第2の開孔部30を開閉可能と
したが、これに限定する必要はなく、例えば造影剤が流
れてくると自動的に第2の開孔部が閉じるようにしても
良い。
【0021】サブカテーテルの外径は全長に亘り同一と
したが、これに限定する必要はなく、バルーンカテーテ
ルとの摩擦を軽減する等の目的で、先端側のみバルーン
カテーテルの内径と同一とし、基端側はより細い構造に
しても良い。
【0022】以上のように、狭心症や心筋梗塞の診断・
治療に使用されるカテーテルについて説明したが、本発
明はこれらの診断・治療に限定する必要はなく、その他
造影剤を使用する診断・治療に使用することができる。
例えば肝癌の診断・治療における選択的肝動脈造影を行
う場合に、このカテーテルの先端を肝静脈に挿入するこ
とにより造影剤を回収することができる。また、下肢や
上肢の血管造影の場合にも、その部位の静脈に挿入する
ことにより同様に使用することができる。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、造影剤を
容易に回収することができるカテーテルを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わるカテーテルの側面図を
示す。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿った断面図であ
る。
【図4】バルーンが収縮した状態のカテーテルの側面図
である。
【図5】カテーテルが冠状静脈を塞ぐ前の状態図であ
る。
【図6】カテーテルが冠状静脈を塞ぐ前の状態図であ
る。
【図7】曲線状のカテーテルの実施例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例の一部切り欠き拡大側面
図を示す。
【図9】図8のIX−IX線に沿った側面図である。
【図10】第2の開孔部が開いた状態を示す状態図であ
る。
【図11】第2の開孔部が閉じた状態を示す状態図であ
る。
【図12】サブカテーテルを挿入した際の図9に対応す
る図である。
【符号の説明】
10 バルーンカテーテル 12 カテーテル本体 14 拡張可能なバルーン 16 カテーテル内腔 18 開孔部 22 バルーン用内腔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡張可能なバルーンと、基端部から先端
    部に延びるカテーテル内腔および基端部から該バルーン
    まで延びるバルーン用内腔を有するカテーテル本体と、
    を備えたバルーンカテーテルにおいて、前記バルーンは
    カテーテル本体の周側面に装着され、カテーテル本体の
    前記バルーンよりも先端よりには前記カテーテル内腔に
    貫通した開孔部が複数備えられていることを特徴とする
    バルーンカテーテル。
  2. 【請求項2】 前記カテーテル本体の前記バルーンより
    も基端側には前記カテーテル内腔に貫通した開閉可能な
    第2の開孔部が複数備えられていることを特徴とする請
    求項1記載のバルーンカテーテル。
  3. 【請求項3】 前記カテーテル内腔には、このカテーテ
    ル内腔の内径と同じ大きさの外径を有するサブカテーテ
    ルを備え、前記第2の開孔部は該サブカテーテルを前記
    カテーテル内腔内で前後に移動されることにより開閉す
    る請求項2記載のバルーンカテーテル。
  4. 【請求項4】 前記開孔部が前記バルーンカテーテルの
    長手方向の直線方向に配置されていないことを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか記載のバルーンカテーテ
    ル。
JP6124318A 1994-05-13 1994-05-13 造影剤回収用バルーンカテーテル Pending JPH07303701A (ja)

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JP (1) JPH07303701A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10238A (ja) * 1996-03-12 1998-01-06 Cordis Corp カテーテルバルーンの作製方法およびカテーテル
WO2006090707A1 (ja) * 2005-02-22 2006-08-31 Kaneka Corporation カテーテル
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