JPH073034B2 - 羊毛繊維材料の均一染色法 - Google Patents

羊毛繊維材料の均一染色法

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JPH073034B2
JPH073034B2 JP4273507A JP27350792A JPH073034B2 JP H073034 B2 JPH073034 B2 JP H073034B2 JP 4273507 A JP4273507 A JP 4273507A JP 27350792 A JP27350792 A JP 27350792A JP H073034 B2 JPH073034 B2 JP H073034B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は3原色配合のクロム染料
による羊毛繊維材料の均一染色法に関する。
【0002】
【従来技術及び課題】羊毛及び羊毛混紡品の染色には、
従来からその用途に応じて種々の染料が使用されてお
り、酸性染料、含金染料、クロム染料及び反応染料が代
表的なものである。染色加工の面からみた場合、消費者
ニーズの多様化は他の繊維製品と同様に羊毛及び羊毛混
紡品に関しても増々その度をはやめ夥しい色数の染色が
日々染色工場で行われており、こうした需要に対応する
ためにも黄色、赤色、青色を基本にした汎用性の3原色
配合による染色が不可欠である。
【0003】一方、フアツシヨンの目まぐるしい変化に
対応するため、羊毛のバラ毛、トツプ、糸染めから重点
が次第に生地染めへと、より最終製品に近かい状態で染
色加工が行われるようになつてきた。
【0004】羊毛及び羊毛混紡品の生地染めにおいて
は、卓越した均染性と常に再現性のよい色相を得ること
が絶対条件である。しかし、優れた均染性を重視して染
料選択を行うと湿潤堅牢度(洗濯堅牢度や汗堅牢度な
ど)が劣るという矛盾が生じる。羊毛及び羊毛混紡品の
生地染めにはレベリング型酸性染料が主に使用され、中
でも黄色、赤色、青色染料からなる3原色配合が広く用
いられている。レベリング型酸性染料は、均染性、再現
性の点では抜群の性質をもつているが、一方湿潤堅牢度
が悪いのが致命的な欠点である。したがつて、市場の要
求する湿潤堅牢度を満すためには淡色〜中色の範囲に限
定されてきた。さらに、昨今羊毛及び羊毛混紡品の生地
染めに対する湿潤堅牢度向上への要求が高まると同時
に、羊毛生地も防縮加工羊毛が主流となつてきている
が、防縮加工羊毛の湿潤堅牢度は普通羊毛よりも一般的
に悪く、レベリング型の酸性染料ではも早や業界の要求
を満たし得なくなつてきている。そのため、レベリング
型酸性染料に代わる均染性の良好な、しかも湿潤堅牢度
の優れた3原色配合の出現が強く求められている。
【0005】他方、ミリング型酸性染料は、レベリング
型酸性染料よりも数段湿潤堅牢度は良好であるが、羊毛
及び羊毛混紡品の生地染めに対して満足すべき均染性を
得ることができない。ましてや汎用性の3原色配合は実
際上不可能である。
【0006】含金染料にも種々のタイプのものが知られ
てるが、羊毛及び羊毛混紡品の生地染めで均染染色を得
ることは困難である。さらに、反応染料は、鮮明な色調
と優れた湿潤堅牢度を有するが、均染性に難点があり、
羊毛及び羊毛混紡品の生地染めには不適当である。
【0007】クロム染料は、一般的に、均染性と湿潤堅
牢度を同時に満足させうる染料であるが、しかし、黄
色、赤色及び青色の各染料の単一染料による3原色配合
の場合、黄色、赤色、青色の各染料の染色速度が揃わ
ず、いわゆる各染料の染色相容性(以下、相容性とい
う)が悪いために均染染色が得られず、広汎な配合染色
に応用することができない。したがつて、クロム染料は
主として黒、紺、茶系の限定された色相の濃色染色にの
み使用されてきた。
【0008】このような事情から、均染性と湿潤堅牢度
の両方を兼ね備えたクロム染料の3原色配合による染色
を実現して広汎な色相に応用することが羊毛及び羊毛混
紡品の生地染め業界にとつて最重要の課題となつてい
る。さらに、紡毛生地には、10%前後のナイロン糸が
混入されていることが多く、羊毛とナイロンを同色に染
色する染料選択も重要な要素である。
【0009】本発明の目的は、クロム染料からなる相容
性良好な3原色配合による染色を実現して、すなわち、
染色過程における黄色、赤色及び青色の3系統の染料の
染色速度を揃えて、羊毛及び羊毛混紡生地に対して湿潤
堅牢度が良好で、しかも優れた均染性を有する広汎な色
調を再現性よく染色可能な羊毛繊維材料の染色法を提供
することである。
【0010】
【発明の開示】本発明によれば、黄色系、赤色系及び青
色系の3系統のクロム染料の3原色配合により羊毛繊維
材料を染色するに際して、黄色系、赤色系及び青色系の
3系統のクロム染料のうち少なくとも2系統のクロム染
料を少なくとも2種使用することを特徴とする3原色配
合のクロム染料による羊毛繊維材料の均一染色法が提供
される。
【0011】本発明の染色法の特徴は、黄色系、赤色系
及び青色系の3系統のクロム染料を用い3原色配合によ
り羊毛繊維材料を染色するに際し、上記3系統のクロム
染料のうち、少なくとも2系統のクロム染料を少なくと
も2種使用し、合計で5種以上のクロム染料を配合して
使用する点にある。
【0012】このような特定の5種以上のクロム染料を
組合わせることにより、各クロム染料の羊毛繊維材料に
対する染色速度が揃つていないにも拘らず、配合するこ
とにより染料が共働して3原色配合による相容性が著る
しく向上し、湿潤堅牢度その他の堅牢性に優れた均一な
染色物を再現性よく得ることができることが判明した。
【0013】本明細書において、クロム染料の数をかぞ
える場合、その染料を構成する染料化合物を単位として
かぞえるものとし、例えば、使用しようとするクロム染
料が2種の染料化合物の混合物で構成されている場合は
「2種」とかぞえるものとする。
【0014】また、染料の色相の分類において、オレン
ジ、バイオレツト、ピンク、ブラウン、グリーン等の中
間色の色相は、その色相が3原色のどの色相により近い
かによつて黄色系、赤色系又は青色系に分類するものと
し、さらに、グレイ染料やブラツク染料などの無彩色染
料は青色系の染料に分類するものとする。
【0015】かくして、本発明において使用しうるクロ
ム染料としては、例えば次のものが挙げられる。
【0016】(1) 黄色系クロム染料 C.I. モルダント イエロー 1 C.I. モルダント イエロー 3 C.I. モルダント イエロー 5 C.I. モルダント イエロー 8 C.I. モルダント イエロー 10 C.I. モルダント イエロー 23 C.I. モルダント イエロー 30 C.I. モルダント イエロー 51 C.I. モルダント オレンジ 1 C.I. モルダント オレンジ 8 C.I. モルダント オレンジ 29 など。
【0017】(2) 赤色系クロム染料 C.I. モルダント レツド 3 C.I. モルダント レツド 7 C.I. モルダント レツド 17 C.I. モルダント レツド 19 C.I. モルダント レツド 26 C.I. モルダント レツド 30 C.I. モルダント レツド 63 C.I. モルダント レツド 94 C.I. モルダント バイオレツト 1 C.I. モルダント ブラウン 15 C.I. モルダント ブラウン 19 C.I. モルダント ブラウン 33 C.I. モルダント ブラウン 40 など。
【0018】(3) 青色系クロム染料 C.I. モルダント ブルー 1 C.I. モルダント ブルー 3 C.I. モルダント ブルー 9 C.I. モルダント ブルー 13 C.I. モルダント ブルー 29 C.I. モルダント ブルー 48 C.I. モルダント グリーン 15 C.I. モルダント グリーン 17 C.I. モルダント ブラツク 3 C.I. モルダント ブラツク 7 C.I. モルダント ブラツク 9 C.I. モルダント ブラツク 11 C.I. モルダント ブラツク 13 C.I. モルダント ブラツク 17 C.I. モルダント ブラツク 32 C.I. モルダント ブラツク 38 C.I. モルダント ブラツク 65 など。
【0019】これら3系統のクロム染料の配合は、黄色
系、赤色系及び青色系のいずれか2系統の染料がそれぞ
れ2種以上使用される限り、残りの1系統の染料は1種
でも又は2種以上使用してもよく、各系統の染料の組成
やそれらの配合割合等は、最終の羊毛繊維材料に望まれ
る染色色調に応じて自由に変えることができる。しかし
ながら、一般的には、各染料の配合割合は、全染料の合
計量の40重量%以下、特に30重量%以下とするのが
好ましく、また、最多量の染料とその次に多い染料との
合計の配合割合は、全染料の合計量の90重量%以下、
特に80重量%以下となるようにするのが好都合であ
る。さらに、各染料の使用量の下限は厳密には制限され
ないが、通常、全染料の合計量の1重量%、好ましくは
2重量%である。
【0020】本発明の方法を実施するに際して、使用す
るクロム染料は各々別個に染色浴に加えてもよく、或い
は、2種又はそれ以上の染料を予め混合しておき、その
混合染料を残りの染料と共に染色浴に添加するようにし
てもよい。工業的に実施するに際しては、複数種使用す
る染料を各系統ごとに予め混合して黄色系、赤色系及び
青色系の各系統ごとに調合染料を準備しておき、染色工
程に供給するのが便利である。
【0021】また、上記クロム染料の3原色配合に加え
て酸性染料を併用すると、クロム染料だけの場合と同様
優れた相容性をもつた3原色配合が可能となり、均一な
染色が得られる。クロム染料の一部を酸性染料で置きか
えることによつて湿潤堅牢度を低下させることなく、よ
り鮮明な色相を有する3原色配合が可能となり応用可能
な色域を大巾に拡大することができる。
【0022】さらに、染色すべき羊毛繊維材料が特にポ
リアミド繊維を含有する場合、上記クロム染料の3原色
配合に加えて、酸性染料をさらに併用することが望まし
い。これにより羊毛とポリアミド繊維との同色染め効果
を著るしく改善することができる。
【0023】併用しうる酸性染料としては、クローミン
グ処理を行つても色相変化の少い染料で、かつポリアミ
ド繊維の染色に際して使用されるものであることがで
き、具体的には次のものを例示することができる。
【0024】C.I. アシツド イエロー 79 C.I. アシツド レツド 154 C.I. アシツド レツド 260 C.I. アシツド レツド 274 C.I. アシツド レツド 276 C.I. アシツド バイオレツト 97 C.I. アシツド ブルー 127:1 C.I. アシツド ブルー 203 C.I. アシツド ブルー 204 C.I. アシツド ブルー 205 C.I. アシツド ブルー 221 C.I. アシツド グリーン 81 C.I. アシツド グリーン 84 など。
【0025】これら酸性染料は、染色すべき色調に応じ
てそれぞれ単独で使用することができ或いは2種以上組
合わせて使用してもよい。これら酸性染料の使用量もま
た特に制約はなく、染料の種類や染色すべき色調等によ
り任意に変えることができるが、通常、使用するクロム
酸染料の合計量を基準にして30重量%以下、好ましく
は20重量%以下とするのが適当である。
【0026】さらに、染色浴には、必要に応じて、染色
助剤、均染剤、消泡剤、羊毛保護剤等を添加してもよ
い。
【0027】本発明による染色は、前述した特定の3原
色配合のクロム染料を使用すること以外は、それ自体既
知のクロム染料による羊毛繊維材料の染色と同様にして
行なうことができ、例えば、浸染法、捺染法、連続染色
法等により行なうことができるが、通常、浸染法が好適
である。
【0028】本発明の方法に従い染色しうる羊毛繊維材
料としては、羊毛又は羊毛とセルロース繊維及びポリア
ミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維などの合成
繊維との混合物よりなる織物、編物、フエルト、糸、ト
ツプ、バラ毛等が包含される。
【0029】以上述べた本発明の方法によれば、従来不
可能と考えられていた羊毛繊維材料のクロム染料の3原
色配合による染色が可能となり、しかも再現性よく均一
染色を行なうことができる。
【0030】殊に、従来、羊毛及び羊毛混紡品の生地染
めに関して、レベリング型酸性染料では常に湿潤堅牢度
が不充分であり、使用範囲も淡、中色に限定されていた
が、本発明によつて均染性及び湿潤堅牢度の両方に優れ
たクロム染料による3原色配合が可能となり、淡、中色
のみならず極濃色までの広汎な色相、濃度の染色に応用
することが可能になつたことは羊毛染色業界にとつて画
期的なことであり、本発明の工業的価値は極めて大き
い。
【0031】
【実施例】次に実施例を掲げて本発明をさらに具体的に
説明する。
【0032】実施例1 (1) 染色法 染料 表1〜3参照 アボラン SCN 150 1.0% (非イオン性均染剤、バイエル社製) 酢酸(30%) 5.0% 無水芒硝 5.0% 液比 1:30 上記組成の染液中に30℃で羊毛100パーセント布を
繰り入れ、1分間に1.5℃の割合で100℃まで昇温
し、この温度で15分間染色を行つた後、0.5%ギ酸
(85%)を追加し、さらに15分間染色する。次い
で、染液の温度を80℃まで下げて、染料の3分の1の
量の重クロム酸カリを加え、再び100℃まで昇温し、
この温度で30分間クローミングを行つて染色を完了す
る。
【0033】(2) 相容性試験法(ステツプダイイン
グ法) 上記染色法に基づいて、染色物を次の各温度段階で取り
出す。
【0034】(1) 40℃ (2) 50℃ (3) 60℃ (4) 70℃ (5) 80℃ (6) 100℃で30分染色後(途中でギ酸(85
%)を添加する) 取り出した染色物を、染料を含まない新しい染液中で上
記染色法に基づいて染色、クローミングを行つて、各温
度段階における染色物を得る。一方、各温度段階で染色
物を取り出した残液にそれぞれ酢酸(30%)を3%加
え、新しい羊毛100パーセント布を加えて染色、クロ
ーミングを行つて残液染色物を得る。
【0035】(3) 相容性の評価 各温度段階の染色物が類似の色相を有していること、残
液染色物も同様に類似の色相を有していること、さら
に、各温度段階の染色物の色相と残液染色物の色相が類
似していることは、使用した染料が各温度段階で均一に
染着したことを意味する。すなわち、使用した染料の相
容性が良いことを表わし、良好な再現性が得られるとと
もに優れた均染性が得られることを意味する。
【0036】逆に、各温度段階の染料物の色相及び残液
染色物の色相が異なり、さらに各温度段階の染色物と残
液染色物の色相が異るときは各染料の染着が不均一で各
染料の相容性が悪いことを表わす。したがつて、この場
合には、良好な再現性が得られず、不均一な染色になる
ことを意味する。
【0037】各温度段階における染色物の色相及び残液
染色物の色相並びに両者の色相差を目視によつて総合判
定し、次の5段階で評価する。
【0038】 (4) 結果 染色法に用いた染料の種類と量を表1〜3に示し、相容
性の評価結果を表4〜6に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】表1の染色処方(No.1〜No.4)は、
黄色、赤色及び青色系クロム染料の各1種ずつによる3
原色配合で相容性の結果は表4に示すとおりである。こ
の結果からわかるように、いずれの染色処方において
も、各染料の染色速度がバラバラで最悪の相容性を示し
ており、これでは再現性が悪いことは云うまでもなく均
一染色は得られなかつた。例えば、染色処方No.1で
は、染色温度40℃から煮沸染色30分後の染色物の色
相は、オリーブ色からブラウン色に変化しており、これ
は明らかに赤染料が極端に遅く染着することを意味す
る。この場合、残液染色物の色相はブラウン色から赤茶
色へと変化している。このように、各温度段階における
各染料の染色速度が異るとき、すなわち相容性が悪いと
きには再現性が悪くなるとともに均一染色も得られなか
つた。表1の染色処方によるこれらの染色結果から、黄
色、赤色及び青色系クロム染料各1種ずつからなる3原
色配合では良好な相容性が得られず、3原色配合による
広汎な色相への均一染色は不可能であることがわかる。
【0046】表2には、黄色、赤色及び青色系のクロム
染料が5〜7種混在する本発明に従う3原色配合による
染色を行う場合の染色処方を示し、表5にそれらの相容
性の結果を示す。この結果から明らかなように、染色処
方No.5〜No.17までの13の異なる染料の組合せ
すべての相容性が良好(○)〜非常に良好(◎)の結果
が得られた。この優れた効果は表1の染色処方と表2、
3の染色処方を対比すれば明らかである。
【0047】例えば表1の染色処方No.1のように黄
色、赤色及び青色系のクロム染料各1種による3原色配
合の相容性が非常に悪かつたにもかかわらず、このN
o.1の染色処方に本発明に従いさらに黄色クロム染料
1種、赤色クロム染料2種及び青色クロム染料1種を追
加して計7種のクロム染料が混在する3原色配合状態で
染色すると、非常に良好な相容性(◎)を示す3原色配
合が得られることがわかる(表2及び表5におけるN
o.16参照)。また、表1の染色処方No.2に対して
さらに黄色、赤色及び青色クロム染料各1種づつ追加す
ると、良好な相容性(○)を有する3原色配合に改良す
ることができる(表2及び表5におけるNo.17参
照)。さらに、表1の染色処方No.4に対しての黄
色、赤色及び青色のクロム染料をそれぞれ1〜2種追加
すると、非常に優れた相容性(◎)を有する3原色配合
が得られる(表2及び表5におけるNo.8、No.9、
No.12、No.15、No.17参照)。
【0048】以上の結果から、本発明に従い、黄色、赤
色及び青色系のクロム染料のうち少なくとも2系統のク
ロム染料が少なくとも2種以上、合計5種以上のクロム
染料が混在する状態で3原色配合による染色を行なうこ
とによつて、良好(○)〜非常に良好(◎)な相容性を
得ることができ、良好な再現性をもつて均一な染色が得
られることがわかる。
【0049】実施例2 実施例1で用いた羊毛100パーセント布に対し、実施
例1と同様の染色法に従い、ただし、クロム染料の一部
を酸性染料(ミリング型)に置きかえて染色を行ない、
実施例1におけると同様にして相容性試験及び相容性の
評価を行なつた。
【0050】染色処方及び相容性の評価結果を表7及び
表8に示す。
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【0053】上記表8に示す結果から、クロム染料の一
部を酸性染料に置きかえても、クロム染料だけの場合と
同様の良好(○−◎)〜非常に良好(◎)な相容性をも
つた3原色配合が可能となり、均一染色が得られること
がわかる。クロム染料の一部を酸性染料で置きかえるこ
とによつて、クロム染料だけのときよりもより鮮明な色
相をもつた3原色配合が可能となり、応用可能な色域を
大巾に拡大することが可能となる。
【0054】実施例3 被染物として羊毛/ナイロン(88:12)混紡紡毛
布、又はタテ糸:羊毛/ナイロン(85:15)のから
み糸及びヨコ糸:羊毛/ナイロン(88:12)のから
み糸からなる織物を用い、表9に示す染色処方を用いる
以外は実施例1と同じ染色法により染色を行ない、染色
物の同色性を目視により判定した。その結果を表10に
示す。
【0055】
【表9】
【0056】
【表10】
【0057】表10の結果から明らかなように、染色処
方No.23、No.24にみられるように黄色、赤色及
び青色系クロム染料各1種ずつからなる3原色配合では
羊毛とナイロンが完全に色違いをおこして実用に供する
ような同色染めは得られなかつた。一方、染色処方N
o.25は黄色、赤色及び青色のクロム染料各々2種ず
つ合計6種のクロム染料が混在する本発明に従う3原色
配合であり、これによつて羊毛とナイロンの非常に良好
(◎)な同色性が得られる。
【0058】染色処方No.26及びNo.27では、N
o.25で使用した青色クロム染料の一部を酸性染料
(ミリング型)に置きかえたもので、これによつても良
好(○−◎)な羊毛/ナイロンの同色染めができる3原
色配合が得られることがわかる。
【0059】クロム染料の一部を酸性染料に置きかえる
ことによつて、実施例2でも指摘したようにより鮮明な
3原色配合が可能になるとともに、羊毛/ナイロンの同
色染めも可能になることが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−197384(JP,A) 特開 昭58−118859(JP,A) 特開 昭62−170589(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黄色系、赤色系及び青色系の3系統のク
    ロム染料の3原色配合により羊毛繊維材料を染色するに
    際して、黄色系、赤色系及び青色系の3系統のクロム染
    料のうち少なくとも2系統のクロム染料を少なくとも2
    種使用することを特徴とする3原色配合のクロム染料に
    よる羊毛繊維材料の均一染色法。
  2. 【請求項2】 酸性染料をさらに使用する請求項1記載
    の方法。
JP4273507A 1992-09-18 1992-09-18 羊毛繊維材料の均一染色法 Expired - Lifetime JPH073034B2 (ja)

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