JPH07303264A - 偏向ヨーク検査用電源装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多種の偏向ヨーク及び陰極線管に対応できる
汎用性のある偏向ヨーク検査用電源装置を提供する。 【構成】 被検査用の偏向ヨーク７に偏向電流を供給す
る偏向部１と、被検査用の陰極線管８に信号を供給する
信号部２と、上記被検査用の陰極線管１０に駆動電源を
供給する電源部３と、上記偏向部１，信号部２及び電源
部３の制御を表示制御部１１により行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、偏向ヨーク及び陰極線
管を検査するための偏向ヨーク検査用電源装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】テレビジョン受像機などに使用される陰
極線管は、水平偏向コイルや垂直偏向コイルが巻装され
た偏向ヨークをネック部に取付けるとともに、上記水平
偏向コイルや垂直偏向コイルに対応した駆動信号を供給
することで、適正な偏向磁界が形成されて電子ビームの
偏向角が所定の状態に制御され、適正な画像表示を行う
とができる。

【０００３】ここで、偏向ヨークは製造時に工場で単体
のままで検査して、所定の偏向磁界が得られるように調
整してから、テレビジョン受像機として組立られる陰極
線管のネック部に取付けて、陰極線管を適正に駆動しな
がら、再度陰極線管の特性に合わせた微調整を行って、
上記陰極線管の管面に適正な画像表示が行われるように
している。

【０００４】従来、このような偏向ヨークは、その機種
に応じた駆動回路を備える偏向ヨーク検査装置により、
検査されていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の偏向
ヨーク検査装置では、偏向ヨーク及び陰極線管に応じた
駆動回路を必要とし、偏向ヨーク及び陰極線管の機種切
り換え毎に、駆動回路の切り換えを必要としていた。

【０００６】そこで、上述の如き従来の問題点に鑑み、
本発明の目的は、多種の偏向ヨーク及び陰極線管に対応
できる汎用性のある偏向ヨーク検査用電源装置を提供す
ることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明に係る偏向ヨーク検査用電源装置は、被
検査用の偏向ヨークに偏向電流を供給する偏向部と、被
検査用の陰極線管に信号を供給する信号部と、上記被検
査用の陰極線管に駆動電源を供給する電源部と、上記偏
向部，信号部及び電源部の制御を行う制御部とを備えな
る。

【０００８】

【作用】本発明に係る偏向ヨーク検査用電源装置では、
被検査用の偏向ヨークに偏向電流を供給する偏向部と、
被検査用の陰極線管に信号を供給する信号部と、上記被
検査用の陰極線管に駆動電源を供給する電源部を制御部
により制御する。

【０００９】

【実施例】以下、本発明に係る偏向ヨーク検査用電源装
置の一実施例について、図面を参照しながら説明する。

【００１０】本発明に係る偏向ヨーク検査用電源装置
は、例えば図１に示すように、偏向部１，信号部２、電
源部３及び制御部４からなる。

【００１１】上記偏向部１は、被検査用のカラー陰極線
管８に取り付けられた偏向ヨーク７に偏向電流を供給す
るもので、上記偏向電流の大きさ周波数などが上記制御
部４により画面サイズなどに応じて可変設定されるよう
になっている。

【００１２】この偏向部１は、具体的には例えば図２に
示すように、第１乃至第６の直流電圧発生部１１Ａ〜１
１Ｆと、第１乃至第４の信号発生部１２Ａ〜１２Ｄと、
第１乃至第１０の可変利得増幅器１３Ａ〜１２Ｊと、第
１及び第２のミキサ部１４Ａ，１４Ｂとからなる。

【００１３】上記第１の直流電圧発生部１１Ａから供給
される水平コンバーゼンス設定電圧を増幅する第１の可
変利得増幅器１３Ａは、上記制御部４により与えられる
水平コンバーゼンス電極印加電圧により利得が可変設定
されるようになっている。また、上記第２の直流電圧発
生部１１Ｂから供給される水平画サイズ設定電圧を増幅
する第２の可変利得増幅器１３Ｂは、上記制御部４によ
り与えられる水平画サイズ制御電圧により利得が可変設
定されるようになっている。また、上記第３の直流電圧
発生部１１Ｃから供給される水平画センタ設定電圧を増
幅する第３の可変利得増幅器１３Ｃは、上記制御部４に
より与えられる水平画センタ制御電圧により利得が可変
設定されるようになっている。また、上記第４の直流電
圧発生部１１Ｄから供給される水平周波数設定電圧を増
幅する第３の可変利得増幅器１３Ｄは、上記制御部４に
より与えられる水平周波数制御電圧により利得が可変設
定されるようになっている。さらに、上記第１の信号発
生部１２Ａから供給される水平画歪補正信号を増幅する
第５の可変利得増幅器１３Ｅは、上記制御部４により与
えられる水平画歪制御電圧により利得が可変設定される
ようになっている。上記第１の信号発生部１２Ａは、上
記信号部２から供給される水平同期信号に同期して、水
平周期の画歪補正信号を生成する。

【００１４】そして、上記第１のミキサ部１４Ａは、上
記第１乃至第５の可変利得増幅器１３Ａ〜１３Ｅの出力
に基づいて水平偏向電流を生成し、この水平偏向電流を
上記偏向ヨーク７の水平偏向コイル７Ａに供給するよう
になっている。

【００１５】また、上記第５の直流電圧発生部１１Ｅか
ら供給される垂直コンバーゼンス設定電圧を増幅する第
６の可変利得増幅器１３Ｆは、上記制御部４により与え
られる垂直コンバーゼンス電極印加電圧により利得が可
変設定されるようになっている。また、上記第６の直流
電圧発生部１１Ｆから供給される垂直画センタ設定電圧
を増幅する第７の可変利得増幅器１３Ｇは、上記制御部
４により与えられる垂直画センタ制御電圧により利得が
可変設定されるようになっている。また、上記第２の信
号発生部１２Ｂから供給される垂直画サイズ設定信号を
増幅する第８の可変利得増幅器１３Ｈは、上記制御部４
により与えられる垂直画サイズ制御電圧により利得が可
変設定されるようになっている。なお、上記第１の信号
発生部１２Ａは、上記信号部２から供給される垂直同期
信号に同期して、垂直周期の垂直画サイズ設定信号を生
成する。また、上記第３の信号発生部１２Ｃから供給さ
れる垂直コンバーゼンス信号を増幅する第９の可変利得
増幅器１３Ｉは、上記制御部４により与えられる垂直コ
ンバーゼンス電極印加電圧により利得が可変設定される
ようになっている。上記第３の信号発生部１２Ｃは、上
記信号部２から供給される垂直同期信号に同期して、垂
直周期の垂直コンバーゼンス信号を生成する。さらに、
上記第４の信号発生部１２Ｄから供給される水平画歪補
正信号を増幅する第１０の可変利得増幅器１３Ｊは、上
記制御部４により与えられる垂直画歪制御電圧により利
得が可変設定されるようになっている。上記第４の信号
発生部１２Ｄは、上記信号部２から供給される垂直同期
信号に同期して、垂直周期の画歪補正信号を生成する。

【００１６】そして、上記第２のミキサ部１４Ｂは、上
記第６乃至第１０の可変利得増幅器１３Ｆ〜１３Ｊの出
力に基づいて垂直偏向電流を生成し、この垂直偏向電流
を上記偏向ヨーク７の垂直偏向コイル７Ｂに供給するよ
うになっている。

【００１７】また、上記信号部２は、映像信号の三原色
信号に応じた各カソード電圧Ｒ，Ｇ，Ｂを上記陰極線管
８のカソードに供給するもので、上記カソード電圧Ｒ，
Ｇ，Ｂの大きさなどが上記制御部４によって可変設定さ
れるようになっている。

【００１８】この信号部２は、具体的には例えば図３に
示すように、第１乃至第３の直流電圧発生部２１Ａ〜２
１Ｃと、第１乃至第６の可変利得増幅器２２Ａ〜２２Ｆ
と、信号処理部２３とからなる。

【００１９】上記第１の可変利得増幅器２２Ａは、赤色
信号Ｒを増幅して上記陰極線管８の赤色用カソード電極
８Ａに供給するもので、上記制御部４により与えられる
Ｒコントラスト制御電圧により利得が可変設定されるよ
うになっている。また、上記第２の可変利得増幅器２２
Ｂは、緑色信号Ｇを増幅して上記陰極線管８の緑色用カ
ソード電極８Ｂに供給するもので、上記制御部４により
与えられるＧコントラスト制御電圧により利得が可変設
定されるようになっている。また、上記第３の可変利得
増幅器２２Ｃは、青色信号Ｂを増幅して上記陰極線管８
の青色用カソード電極８Ｃに供給するもので、上記制御
部４により与えられるＢコントラスト制御電圧により利
得が可変設定されるようになっている。また、上記第５
の可変利得増幅器２２Ｄは、上記第１の直流電圧発生部
２１Ａから供給される赤フォーカス設定電圧を増幅して
上記赤色用カソード電極８Ａに供給するもので、上記制
御部４により与えられるＲフォーカス制御電圧により利
得が可変設定されるようになっている。また、上記第６
の可変利得増幅器２２Ｅは、上記第２の直流電圧発生部
２１Ｂから供給される緑フォーカス設定電圧を増幅して
上記緑色用カソード電極８Ｂに供給するもので、上記制
御部４により与えられるＧフォーカス制御電圧により利
得が可変設定されるようになっている。また、上記第７
の可変利得増幅器２２Ｆは、上記第３の直流電圧発生部
２１Ｃから供給される青フォーカス設定電圧を増幅して
上記青色用カソード電極８Ｃに供給するもので、上記制
御部４により与えられるＢカソードス制御電圧により利
得が可変設定されるようになっている。さらに、上記信
号処理部２３は、上記偏向部１に水平同期信号及び垂直
同期信号を供給するようになっている。

【００２０】また、上記電源部３は、上記陰極線管８に
ヒータ電圧やアノード電圧、フォーカス電圧など供給す
るもので、各電圧値が上記制御部４によって可変設定さ
れるようになっている。

【００２１】この電源部３は、具体的には例えば図４に
示すように、第１乃至第６の直流可変電源３１Ａ〜３１
Ｆからなる。

【００２２】上記第１の直流可変電源３１Ａは、アノー
ド電圧を上記陰極線管８のアノード電極８Ｄに供給する
もので、上記制御部４により与えられるアノード制御電
圧により出力すなわちアノード電圧が可変設定されるよ
うになっている。また、上記第２の直流可変電源３１Ｂ
は、第１のフォーカス電圧を上記陰極線管８の第１のフ
ォーカス電極８Ｅに供給するもので、上記制御部４によ
り与えられる第１のフォーカス制御電圧により出力すな
わち第１のフォーカス電圧が可変設定されるようになっ
ている。また、上記第３の直流可変電源３１Ｃは、第２
のフォーカス電圧を上記陰極線管８の第２のフォーカス
電極８Ｆに供給するもので、上記制御部４により与えら
れる第２のフォーカス制御電圧により出力すなわち第２
のフォーカス電圧が可変設定されるようになっている。
また、上記第４の直流可変電源３１Ｄは、第１のグリッ
ド電圧を上記陰極線管８の第１のグリッド電極８Ｇに供
給するもので、上記制御部４により与えられる第１のグ
リッド制御電圧により出力すなわち第１のグリッド電圧
が可変設定されるようになっている。また、上記第５の
直流可変電源３１Ｅは、第２のグリッド電圧を上記陰極
線管８の第２のグリッド電極８Ｈに供給するもので、上
記制御部４により与えられる第２のグリッド制御電圧に
より出力すなわち第２のグリッド電圧が可変設定される
ようになっている。さらに、上記第６の直流可変電源３
１Ｆは、ヒータ電圧を上記陰極線管８のヒータ電極８Ｉ
に供給するもので、上記制御部４により与えられるヒー
タ制御電圧により出力すなわちヒータ電圧が可変設定さ
れるようになっている。

【００２３】さらに、上記制御部４は、マイクロコンピ
ュータなどからなり、上記被検査用のカラー陰極線管８
及び偏向ヨーク７の検査に必要な画面サイズ、各種電圧
などの設定条件がキーボードなどの操作入力部５により
与えられ、上記設定条件に応じて、上記偏向部１，信号
部２及び電源部３の制御を行うようになっている。

【００２４】この制御部４は、具体的には例えば図５に
示すように、マイクロコンピュータ４１、メモリ４２、
外部入力信号処理部４３及び制御電圧発生部４４などか
らなり、上述の各種制御電圧を上記制御電圧発生部４４
から上記偏向部１，信号部２及び電源部３に供給するよ
うになっている。なお、上記制御部４は、制御入力端子
６が設けられており、この制御入力端子６に与えられる
制御情報によっても、上記偏向部１，信号部２及び電源
部３の制御を行うことができるようになっている。

【００２５】このような構成の偏向ヨーク検査用電源装
置１０では、図６に示すように、オペレータが上記操作
入力部５を操作して、上記偏向ヨーク７及び陰極線管８
を駆動して、目視により陰極線管８の表示画面を観察し
ながら、上記偏向ヨーク７及び陰極線管８の調整状態を
確認することができる。

【００２６】また、上記偏向ヨーク検査用電源装置１０
では、図７に示すように、オペレータが制御装置５０を
操作し、その制御情報を上記制御部４の制御入力端子６
に与えることにより、遠隔操作によって上記偏向ヨーク
７及び陰極線管８を駆動して、目視により陰極線管８の
表示画面を観察しながら、上記偏向ヨーク７及び陰極線
管８の調整状態を確認することができる。

【００２７】さらに、上記偏向ヨーク検査用電源装置１
０では、図８に示すように、検査装置６０において、上
記カラー陰極線管８の画面をカメラ６１により撮影し
て、その撮影信号について画像処理部６２でプログラム
処理を行って上記カラー陰極線管８の画面サイズ、水平
垂直方向の位置などを判別し、その情報を制御部６４か
ら上記制御部４の制御入力端子６に与えるとともに、パ
ターンジェネレータ６３から映像信号を上記信号部２に
供給するようにして、自動的に検査条件を設定すること
もできる。

【００２８】このように、この実施例の偏向ヨーク検査
用電源装置１０では、上記偏向部１，信号部２及び電源
部３を上記制御部４により制御して、上記偏向ヨーク７
に供給する偏向電流の大きさや周波数、上記陰極線管８
にカソード電圧Ｒ，Ｇ，Ｂやフォーカス電圧などの大き
さなどを可変設定するので、偏向ヨーク及び陰極線管に
応じた駆動回路及びその切り換えを必要とせず、総合的
な設置スペースの縮小化を図ることができ、また、各種
偏向ヨーク及び陰極線管に迅速に対応することができ
る。また、コンピュータによる条件設定が可能であるの
で、陰極線管や偏向ヨークの機種切り換えに際して、そ
の対応のための作業時間の短縮、その切り換え作業にお
ける人為的な誤りの削減を図ることができる。

【００２９】

【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係る偏向ヨーク検査用電源装置では、被検査用の偏
向ヨークに偏向電流を供給する偏向部と、被検査用の陰
極線管に信号を供給する信号部と、上記被検査用の陰極
線管に駆動電源を供給する電源部を制御部により制御す
るので、偏向ヨーク及び陰極線管に応じた駆動回路及び
その切り換えを必要とせず、総合的な設置スペースの縮
小化を図るとともに、各種偏向ヨーク及び陰極線管に迅
速に対応することができる。また、コンピュータによる
条件設定が可能となり、これにより、偏向ヨークや陰極
線管の機種切り換えに際して、その対応のための作業時
間の短縮、その切り換え作業における人為的な誤りの削
減を図ることができる。

【００３０】従って、本発明によれば、多種の偏向ヨー
ク及び陰極線管に対応できる汎用性のある偏向ヨーク検
査用電源装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る偏向ヨーク検査用電源装置の構成
を示すブロック図である。

【図２】上記偏向ヨーク検査用電源装置の偏向部の具体
的な構成例を示すブロック図である。

【図３】上記偏向ヨーク検査用電源装置の信号部の具体
的な構成例を示すブロック図である。

【図４】上記偏向ヨーク検査用電源装置の電源部の具体
的な構成例を示すブロック図である。

【図５】上記偏向ヨーク検査用電源装置の制御部の具体
的な構成例を示すブロック図である。

【図６】上記偏向ヨーク検査用電源装置の使用例を示す
模式的なブロック図である。

【図７】上記偏向ヨーク検査用電源装置の他の使用例を
示す模式的なブロック図である。

【図８】上記偏向ヨーク検査用電源装置のさらに他の使
用例を示す模式的なブロック図である。

【符号の説明】

１ 偏向部 ２ 信号部 ３ 電源部 ４ 制御部 ５ 操作入力部 ６ 制御入力端子 ７ 偏向ヨーク ８ 陰極線管

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被検査用の偏向ヨークに偏向電流を供給
   する偏向部と、 被検査用の陰極線管に信号を供給する信号部と、 上記被検査用の陰極線管に駆動電源を供給する電源部
   と、 上記偏向部，信号部及び電源部の制御を行う制御部とを
   備えなる偏向ヨーク検査用電源装置。