JPH0730323U - ウォータポンプのドレン構造 - Google Patents

ウォータポンプのドレン構造

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JPH0730323U JP6367493U JP6367493U JPH0730323U JP H0730323 U JPH0730323 U JP H0730323U JP 6367493 U JP6367493 U JP 6367493U JP 6367493 U JP6367493 U JP 6367493U JP H0730323 U JPH0730323 U JP H0730323U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で、水抜き穴を通って外部から浸
水することがなく、またケーシングの接合面に変形によ
る不都合を引き起こすこともないウォータポンプのドレ
ン構造を提供する。 【構成】 ケーシング11内にシール部材23を介して
インペラ室16と軸受部分15とが設けられたウォータ
ポンプ10につき、当該シール部材23を越えてインペ
ラ室16から漏れた水(ドレン)を外部へ排出するため
のドレン構造である。ケーシング11に設けられた水抜
き穴32に金属管33を外側から圧入するとともに、そ
の金属管33の端部に、外部からの浸水の防止具として
長尺のチューブ34を接続した。なお、ケーシング11
の接合面付近を通る水抜き穴32には、外側から順に大
径部32aと圧入部32cなどを形成している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、エンジンの冷却などを目的として冷却水を送り出すウォータポンプ のうち、インペラ室から漏れたケーシング内の水(ドレン)を外部へ排出するた めのドレン構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6(a)に、自動車用の通常のウォータポンプ10について要部の断面図を示 す。ボディ12とカバー13とが接合されてなるケーシング11のうちに、エン ジン(図示せず)からの動力を受けて回転する軸21が配置され、インペラ24 は、その軸21上にいわゆる片持ち状態に取り付けられている。すなわち軸21 は、軸受22などを介してボディ12内に支持され、そうした軸受部分15より も先の箇所にインペラ24が設けられる。インペラ24の回りは、カバー13( 図示は省略したが冷却水の吸入管と吐出管とが接続されている)で覆われること によりそこにインペラ室16が形成され、同室16と軸受部分15との間にはシ ール部材23が装着されている。
【0003】 シール部材23は、水密性を完全にすると却って部材間の摩耗や回転動力のロ スを生じたりスティックスリップという不都合な現象を招いたりするので、イン ペラ室16の水が軸受部分15の側へ漏れるのを完全に防ぐことはできない。そ のためウォータポンプ10には、図示のようにシール部材23と軸受部分15と の間に空間31を設けるとともに、それより外部にかけて下向きに水(ドレン) 抜き穴32を形成している。ウォータポンプにこのような水抜き穴が設けられる ことは、たとえば実開昭59−64428号公報にも記載されている。そして、 かかる水抜き穴32は、図6(a)および上記公報に図示されるとおり従来はケー シング11の外部に開口32oを露出させたものであった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】 水抜き穴32の開口32oが外部に露出している場合、ウォータポンプ10は そのままでオフロード車(舗装路以外を走る車両)等に搭載するのは不都合であ る。走行の際、はね上がった泥水などがその開口32oに入ると、水抜き穴32 を逆流してウォータポンプ10の内部にまで浸入することがあるからである。こ うして外部からポンプ10内に浸水があると、泥や砂の粒がシール部材23の間 に入って本来のシール性能を阻害し、あるいは同部材の摩耗を激しくするといっ た不都合を招く。
【0005】 そこで、発明者らはこれまでに、図6(b)・(c)・(d)に示すような手段によ って外部からの浸水の防止を試みた。すなわち、まず同(b)は、水抜き穴32の 開口32oに外側よりC形断面の中空ピン(金属製のスプリングピン)52を圧 入し、その突出端に長めのチューブ53を接続した例である。同(c)は、ウォー タポンプ10の外側下部に、水抜き穴32の開口32oを覆う泥水よけのカバー 54を取り付けたもの。また同(d)は、ポンプ10内に真っすぐにつながる水抜 き穴32の本来の開口32oに栓56をするとともに、泥水等がかかりにくいう え経路を迷路的にして浸水を防止する効果のある位置に新たな開口57を設けた 例である。
【0006】 しかしながら、図6に示すいずれの例も、オフロード等での当該車両の使用状 況によってはウォータポンプ10内への泥水の浸入を完全には防止することがで きなかった。その理由は、図6(c)および(d)の例では、密閉されていない空間 が水抜き穴32の開口32oまたは57の回りに存在するため、車両の走行中に 飛び散った泥水の粒子がその空間を経て開口32o・57内に入るからだと考え られる。また図6(b)の例では、中空ピン52の切れ目(Cの字の開いた部分) から泥水が浸入するためである。
【0007】 この図6(b)の例は、同(a)に示す通常のウォータポンプ10に対して中空ピ ン52とチューブ53とを付けるだけでよいので最も簡便に実施することができ るが、中空ピン52として防水性の不十分なC形断面のものを用いたのは、下記 a)〜e)に述べる理由に基づいている。すなわち、a)ウォータポンプ10のインペ ラ室16は、軸21とインペラ24の組み立てを可能とするために、軸受部分1 5のあるボディ12に別体のカバー13を接合することにより形成される。b)水 抜き穴32はインペラ室16の横に位置するので、図(a)のように上記ケーシン グ11の接合面12a・13aのすぐ横を貫通するのが一般である。c)このよう に接合面12a・13aに隣接する水抜き穴に対し、断面の閉じた金属管を一般 的な態様で圧入すると、嵌め合いの反力が強いため接合面(図示の場合は接合面 12a)を変形させる(外側へ膨らませる)ことになる。d)接合面12aが変形 するとケーシング11(ボディ12とカバー13)が密には接合されなくなり、 水漏れ等の不都合を招く。e)そこで、かかる変形を起こさないように、嵌め合い 反力が弱くても圧入による接続が確実なC形断面のスプリングピン52を使用し たのである。以上のa)〜e)を言いかえると、ウォータポンプ10のケーシング1 1の構成が図6(a)のとおりである以上、従来は、防水効果の高い環状断面の金 属管を圧入し得なかったわけである。
【0008】 本考案の目的は、水抜き穴を通って外部から浸水することがなく、またケーシ ングの接合面に上述の不都合を引き起こすこともないウォータポンプのドレン構 造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は、ケーシング内にシール部材を介してインペラ室と軸受部分とが設け られたウォータポンプにつき、当該シール部材を越えてインペラ室から漏れた水 (ドレン)を外部へ排出するためのドレン構造であって、ケーシングに設けられ た水抜き穴に金属管(環状断面の一般的な管)を圧入する(いわゆる締まりばめ の状態に嵌め入れる)とともに、その金属管(のうちケーシング外へ突出した端 部)に外部からの浸水の防止具を接続したものである。このドレン構造について はとくに、請求項2に記載したように、ケーシングの接合面付近に設けられた水 抜き穴の内径を、接合面に近い範囲では金属管の外径よりも大きくし、接合面と 離れた部分において金属管が圧入可能な寸法にするのがよい。
【0010】 上記の浸水防止具としては、請求項3に記載したような長尺(目安として10 cm程度以上)のチューブや、請求項4に記載のゴム袋に切れ目を入れた形式の 一方向バルブ、あるいは請求項5のような、弁体をスプリングで弁座に押し付け る形式のチェックバルブ−を接続することができる。
【0011】
【作用】
本考案によるウォータポンプのドレン構造にはつぎのような作用がある。
【0012】 1) 水抜き穴に金属管を圧入したうえ、その金属管の先端部に外部からの浸水 の防止具を接続しているので、泥水等が水抜き穴の内部に入り得ない。水抜き穴 と金属管との接続部分は、圧入という金属同士の強い接触によって結合し、かつ 水の浸入を阻止するが、金属管の部分はその全周にわたる閉じた壁面で水の浸入 を防ぎ、また金属管の先端部には外部からの浸水の防止具が接続されていること から、外部より水抜き穴の内部へ水の入る経路はどこにもないからである。
【0013】 2) 水抜き穴に金属管を圧入してその先端部に浸水防止具を付けるだけでよい ので、図6(c)のような泥水よけカバーをボルト等で取り付けたり同(d)のよう に別の水抜き穴を形成したり、あるいは水抜き穴にねじ部を形成して金属管を取 り付けたり(図示せず)する場合に比べ、ごく簡単に構成することができる。し たがって、とくに量産の際にコスト上のメリットが大きい。
【0014】 3) さらに、請求項2のように構成したドレン構造においては、ケーシングの 接合面付近に水抜き穴があってそれに金属管を圧入するにもかかわらず、接合を 不完全にするような接合面の変形が生じない。それは、水抜き穴の内径が、接合 面に近い範囲では金属管の外径よりも大きく、接合面と離れた部分においてのみ 金属管の圧入にふさわしい寸法になっているからである。つまり、嵌め合い(圧 入)による半径方向(外向き)の反力をケーシング(水抜き穴)が金属管から受 けるのは接合面から離れた部分に限られ、接合面に近い部分では水抜き穴が金属 管から力を受けることがなく、したがって接合面に悪影響の及ぶ変形は生じない のである。
【0015】 上記の浸水防止具は、ウォータポンプ内より水抜きをしながら外部から内側へ の浸水を防止するという機能を有するとともに構成が簡単であることが望ましい が、請求項3〜5に記載したドレン構造ではそのような点もすぐれている。まず 請求項3の場合、上記のチューブは長尺であるがゆえに端部から水抜き穴(また は金属管)までの泥水等の浸入を防止するほか、製造・取付けも当然に容易であ る。請求項2の場合は、金属管の先にゴム袋をかぶせてそれに切れ目を入れる( もしくはそうした構成の市販のバルブを金属管に装着する)だけでよいので、や はり構成は極めて簡単である。このような一方向バルブは、その切れ目を通して 内部からは水(ドレン)を出すものの、自然に閉じ合わされるゴムの性質に基づ いて外部から内側への浸水を防止する。また請求項3の場合、浸水防止具の構成 はやや複雑でコストを要するが、外部からの浸水の防止性はとくに高い。スプリ ングの力で弁体が弁座に押し付けられているこの浸水防止具を、弁座の側を水抜 き穴寄りにして金属管に接続すれば、外部から水が入る経路は完全に遮断され、 仮に外部側の圧力が高くなってもその経路が開放されることはないからである。 また、水抜き穴ないし金属管の内側に水(ドレン)が溜まると、その水の圧力が スプリングの力を上回ったとき弁体を押して弁座から離すので両者間に排水経路 が形成され、スムーズに水抜きがなされる。
【0016】
【実施例】
図1〜図3に本考案の一実施例を紹介する。この例は、図3に示す四輪作業車 1のうちに搭載された水冷式エンジンの冷却用ウォータポンプ10に関するもの で、図1はそのポンプ10の要部断面図、図2はポンプ10の外形図(図3のII 部詳細図)である。
【0017】 図3の作業車1は、運転席2の下方の部分に、図2に示すウォータポンプ10 を備えている。ウォータポンプ10は、上述のようにエンジンに冷却水を送るた めのもので、インペラ室16を内部に有するカバー13には、冷却水の循環経路 として図2のように吸入管13iと吐出管13oとが設けられている。
【0018】 図6(a)のものと同様にこのウォータポンプ10も、図1に示すとおりケーシ ング11がボディ12とカバー13との接合によって構成され、その内側に軸受 22で支えられて軸21が通されたうえ、その端部に片持ち支持形式でインペラ 24が取り付けられている。ケーシング11が分割式に構成されているのは、軸 21やインペラ24等の組み立て上の都合からだが、その接合面(ボディ12側 は接合面12a、カバー13側は接合面13a)の間にはシート状のガスケット 14が付いている。また軸21上には、インペラ室16を通る冷却水が軸受部分 15に入ってこないようにするための水封手段として、シール部材23が装着さ れている。このシール部材23は、図のように、インペラ24に一体的に付けら れて回転するセラミックリング23dと、それとの間で摺動するラバーシールリ ング23c、セラミックリング23dにラバーシールリング23cを押し付ける ためのバネつきのゴムスリーブ23b、さらにラバーシールリング23cとスリ ーブ23bとをボディ12内に固定するためのリテーナ23aとからなる。ただ し、かかるシール部材23のセラミックリング23dとラバーシールリング23 cとの間は、両者の摺動を円滑にするという必要性によりわずかながら水が漏れ るようにしてある。漏れた水は、軸21とリテーナ23aとの間を伝って軸受部 分15寄りに進む。したがってこのウォータポンプ10でも、漏洩水の溜まり得 る空間31がシール部材23と軸受部分15との間に形成され、それに続けて水 抜き穴32が設けられている。水抜き穴32は、ボディ12をほぼ鉛直に下方へ 貫いて、外部に開口している。
【0019】 このウォータポンプ10を搭載した作業車1(図3)は、土の上を走って草刈 りや荷の運搬をすることが多いので、ウォータポンプ10の下面などにも泥水等 が頻繁にはねかかる。はねかかった泥水等が水抜き穴32に入ると、毛細管現象 や車両の振動等によって上方へ進み、軸21を伝ってシール部材23に達するこ とがある。シール部材23に達すると、セラミックリング23dとラバーシール リング23cとの摺動面に泥の粒が付着して両者間のシール性能や摺動の円滑さ が低下する可能性もある。また泥水は、軸受22に対しても好ましくない。そこ でこの実施例では、つぎの手段によって外部から水抜き穴32内への泥水等の浸 入(浸水)を防止している。
【0020】 この例において採用した浸水防止手段は、水抜き穴32に外側から金属管33 を圧入して取り付け、図1および図2のようにその先にゴムチューブ34を接続 したものである。金属管33は、環状断面を有する外径が数ミリのシームレスパ イプで、先端(図示下方)からハンマリングして水抜き穴32に圧入している。 またチューブ34は、金属管33の膨らみ部33aに一端をかぶせるとともに他 の端部は下方へ下げ、かつ後方へ向けて車両に固定している。チューブ34は約 20cmと長くして先端を下へ向けたので、水抜きとしての機能は果たすものの 下方端部の開口から金属管33の部分まで泥水等が浸入することは防止する。こ のチューブ34のほか、チューブ34と金属管33とのつなぎ目にも、また金属 管33の壁面および金属管33の水抜き穴32への圧入部分にも浸水を起こす経 路は全くないので、この浸水防止手段は、容易に実現できる簡単な構成ではある ものの、水抜き穴32までの外部からの浸水は完全に防止する。
【0021】 ただし、水抜き穴32に図1のように金属管33を圧入するにあたっては、ケ ーシング11をなすボディ12とカバー13との接合が不具合なく行われるよう 配慮しなければならない。ボディ12に設けた水抜き穴32はインペラ室16の すぐ横から接合面12aに近い部分を貫いて形成されていることから、当該接合 面12aに近い部分において金属管33から水抜き穴32に強い嵌め合い力(水 抜き穴32の内面に外向きにはたらく力)が作用すると、ボディ12の接合面1 2aの一部が膨らんでカバー13の接合面13aと密には接合され得なくなるか らである。
【0022】 上記の点に鑑み、この実施例では、ボディ12の設けられている水抜き穴32 に、図示のとおり大径部32aと中間部32bおよび圧入部32cを形成してい る。大径部32aは、図示のように接合面12a(接合面13aと接合される部 分)と背中合わせに隣接する位置にあり、この部分の内径は金属管33の外径よ りも0.5mmほど大きい。圧入部32cは、金属管33との間でいわゆる締ま りばめの嵌め合いをなすよう、金属管33の外径よりもやや小さい内径にして滑 らかに仕上げてある。また、両部分の間に形成した中間部32bでは、外側(大 径部の側)から金属管33を押し込むとき金属管33の先端が容易に圧入部32 c内へ入り込むよう、大径部32aから圧入部32cにかけて内径を連続的に小 さくしている。
【0023】 大径部32aの側から水抜き穴32内に金属管33を差し込み、ハンマー等で 軽くたたいて圧入すれば、圧入部32cに対して金属管33は、締まりばめの状 態に嵌まり込み、強い力で隙間なく接続される。このとき、ボディ12のうち圧 入部32cの付近は、金属管33にかかる力と同等の力で外向きに押し広げられ るので多少ながら外向き(カバー13寄りの向きも含む)に膨らむが、ボディ1 2とカバー13との接合に不都合が生じる恐れはない。こうして膨らむ圧入部3 2cは接合面12aから離れており、また接合面12aの付近にある大径部32 aは、金属管33との間に隙間があって力を受けることがないからである。した がってこの実施例では、ウォータポンプ10の内部からの水抜きができるととも に外部からの浸水を防止でき、かつ、ボディ12とカバー13との接合が支障な く行える。
【0024】 つづいて図4および図5に、本考案の別の実施例をそれぞれ紹介する。大径部 32aや圧入部32cを外側から順に形成した水抜き穴32に金属管33を圧入 する点までは図1の例と同様であるが、これらの例では、そうした金属管33の 先端に上記と異なる浸水防止具を接続している。
【0025】 すなわち、まず図4の例では、金属管33の先にゴム製の一方向バルブ35を 取り付けている。一方向バルブ35としては、ゴム袋35aの先端部に切れ目3 5bが入った形式の市販品を用い、それを金属管33の下向きの端部に図示のよ うにかぶせる。このような一方向バルブ35は、その切れ目35bを通して重力 の作用により内部からは溜まった水を出すものの、自然に閉じ合わされるゴムの 性質に基づいて外部から内側への浸水を防止する。なお、この一方向バルブ35 の外側に樹脂製の筒などを付けるのもゴムの保護等の面で好ましい。
【0026】 図5の例は、スプリング36cの力で弁体36bが弁座36aに押し付けられ るという一般的な形式のチェックバルブ36を、弁座36aの側を水抜き穴32 寄りにして金属管33の先に接続したものである。このチェックバルブ36によ ると、弁体36bと弁座36aとの位置関係に基づき、外部からはいかに圧力が かかっても両者間に水の入る経路は形成されない。一方、水抜き穴32ないし金 属管33の内側にドレンとしての水が溜まると、その水の圧力がスプリング36 cの力を上回ったとき弁座36aから弁体36bが離れるので排水経路が形成さ れ、スムーズに水抜きがなされる。この例では、金属管33の先端部外側にネジ 部33bを形成し、これを介してチェックバルブ36を取り付けたが、たとえば 金属管33の部分を一体に有するチェックバルブ36であれば、その部分を水抜 き穴32に直に圧入してウォータポンプ10と接続することもできる。
【0027】 なお本考案にかかるウォータポンプのドレン構造は、図3に示す作業車1のみ に限らず、水冷エンジンを備えて泥水等のかかりやすい用途に使用される各種の 車両、たとえば四輪バギー車やオフロード用二輪車等において採用することがで きる。
【0028】
【考案の効果】
本考案によるウォータポンプのドレン構造にはつぎのような効果がある。
【0029】 1) ウォータポンプ内の水(ドレン)が支障なく外部へ排出される一方、外部 から内部へは泥水等が入り得ない。泥水等の浸入がないことから、シール部材等 の本来の機能が長期間維持される。
【0030】 2) 水抜き穴に金属管を圧入してその先端部に浸水防止具を付けるだけでよい ので、ごく簡単に低コストで構成することができる。
【0031】 3) また請求項2のように構成したドレン構造においては、金属管の圧入にと もなって接合面に変形の生じることがない。
【0032】 4) 請求項3〜5に記載したドレン構造はさらに、それぞれ構成が簡単である という利点をも有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例として、ドレン構造を含むウ
ォータポンプ10の要部を示す断面図である。
【図2】図1のウォータポンプ10の外形図で、図3の
II部詳細図である。
【図3】図1・図2に示すウォータポンプ10が搭載さ
れた四輪作業車1の側面図である。
【図4】本考案の他の実施例を示す図で、ウォータポン
プの要部を示す断面図である。
【図5】本考案のさらに他の実施例を示す図で、やはり
ウォータポンプの要部の断面図である。
【図6】従来のウォータポンプのドレン構造を示す図
で、図6(a)はウォータポンプの要部断面図、同(b)・
(c)・(d)は泥水よけを試みた従来のドレン構造を示す
断面図または斜視図である。
【符号の説明】
10 ウォータポンプ 11 ケーシング 15 軸受部分 16 インペラ室 23 シール部材 32 水抜き穴 32a 大径部 32c 圧入部 33 金属管 34 チューブ(浸水の防止具) 35 一方向バルブ(浸水の防止具) 36 チェックバルブ(浸水の防止具)

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング内にシール部材を介してイン
    ペラ室と軸受部分とが設けられたウォータポンプにつ
    き、当該シール部材を越えてインペラ室から漏れた水を
    外部へ排出するためのドレン構造であって、 ケーシングに設けられた水抜き穴に金属管を圧入すると
    ともに、その金属管に外部からの浸水の防止具を接続し
    たことを特徴とするウォータポンプのドレン構造。
  2. 【請求項2】 ケーシングの接合面付近に設けられた水
    抜き穴の内径を、接合面に近い範囲では金属管の外径よ
    りも大きくし、接合面と離れた部分において金属管が圧
    入可能な寸法とした請求項1に記載のウォータポンプの
    ドレン構造。
  3. 【請求項3】 上記の浸水防止具として長尺のチューブ
    を接続した請求項1または2に記載のウォータポンプの
    ドレン構造。
  4. 【請求項4】 上記の浸水防止具として、ゴム袋に切れ
    目を入れた形式の一方向バルブを接続した請求項1また
    は2に記載のウォータポンプのドレン構造。
  5. 【請求項5】 上記の浸水防止具として、弁体をスプリ
    ングで弁座に押し付ける形式のチェックバルブを接続し
    た請求項1または2に記載のウォータポンプのドレン構
    造。
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KR20120055421A (ko) * 2010-11-23 2012-05-31 현대자동차주식회사 차량용 전동식 워터 펌프의 침출수 배출장치

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