JPH07303212A - 走行ディジタル・サブトラクション・アンギオグラフィ装置 - Google Patents

走行ディジタル・サブトラクション・アンギオグラフィ装置

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JPH07303212A
JPH07303212A JP6114716A JP11471694A JPH07303212A JP H07303212 A JPH07303212 A JP H07303212A JP 6114716 A JP6114716 A JP 6114716A JP 11471694 A JP11471694 A JP 11471694A JP H07303212 A JPH07303212 A JP H07303212A
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mask
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JP6114716A
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Hiroshi Sawada
弘 澤田
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検査時間を短く、かつ、サブトラクション像
へのアーティファクトの発生を低減する走行DSA装置
を提供する。 【構成】 天板1上の被検体Mに対して体軸J方向に往
復動可能なマスク像撮像装置3とライブ像撮像装置5と
を備えている。マスク像撮像装置3は、撮像領域内を移
動しながらマスク像を連続して撮像して処理制御部4内
の画像記憶メモリに記憶し、一方、マスク像撮像開始か
ら所定時間経過後に、ライブ像撮像装置5は、マスク像
撮像装置3に後行して(ライブ像撮像と並行して)撮像
領域内を移動しながらライブ像を連続して撮像してい
く。ライブ像が撮像されるたびに、そのライブ像が撮像
された撮像位置と略同じで撮像されたマスク像を画像記
憶メモリから読み出し、サブトラクション像を得てモニ
タ6に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、血管像影剤が投与さ
れる前のマスク像と血管像影剤が投与された後のライブ
像とをそれぞれ撮像し、ライブ像からマスク像をサブト
ラクションしてサブトラクション像(骨などの像が除去
された血管像)を得るディジタル・サブトラクション・
アンギオグラフィ(DSA)装置に係り、特に、被検体
とX線撮像装置とを所定の撮像領域に渡って相対移動さ
せながら、連続的に撮像された各マスク像と各ライブ像
とから複数枚のサブトラクション像を得る走行DSA装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の走行DSA装置は、1台
のX線撮像装置と、そのX線撮像装置と天板上の被検体
とを被検体の体軸方向に相対移動させる移動機構と、被
検体の所定の撮像領域内で撮像された全てのマスク像を
記憶する記憶装置と、撮像されたライブ像と記憶装置に
記憶されたマスク像とから撮像領域内の各サブトラクシ
ョン像を得る演算装置等で構成されている。
【0003】この従来装置による撮像手順は、まず、血
管像影剤が投与される前の被検体とX線撮像装置とを撮
像領域に渡って相対移動させながら連続的にマスク像を
撮像し、マスク像が撮像されるたびに記憶装置に順次記
憶していき、記憶装置に全マスク像を記憶する。次に、
X線撮像装置を撮像開始位置に戻す。そして、血管像影
剤を被検体に投与し、血管像影剤が血管内に充満された
状態で、被検体とX線撮像装置とを前記撮像領域に渡っ
て相対移動させながら連続的にライブ像を撮像してい
き、ライブ像が撮像されるたびに、そのライブ像の撮像
位置と略同じ位置で撮像されたマスク像を記憶手段から
読み出し、撮像されたライブ像から読み出されたマスク
像をサブトラクションしてサブトラクション像を順次得
ていき、例えば、モニタに表示する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、従来装置の構成では、まず、マスク像
を全て撮像してから、次にライブ像の撮像を行うので、
あるマスク像を撮像してから、そのマスク像に対応する
ライブ像を撮像するまでの間の時間が長くなり、その間
に被検体の体動が起き易くなる。マスク像の撮像とライ
ブ像の撮像との間に被検体の体動が起きると、例えば、
マスク像に撮像された骨の位置と、ライブ像で撮像され
た骨の位置とがずれ、これらマスク像とライブ像とをサ
ブトラクションしたサブトラクション像にアーティファ
クトが発生し、鮮明なサブトラクション像が得られな
い。
【0005】また、マスク像の撮像開始からライブ像の
撮像終了までの間の時間(検査時間)が長く、被検体に
苦痛を与えるという問題もある。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、検査時間を短くするとともに、サブ
トラクション像へのアーティファクトの発生を低減する
ことができる走行ディジタル・サブトラクション・アン
ギオグラフィ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、この発明は、X線管とイメージインテンシファイ
ア、テレビカメラとを対向配置して保持具に取り付けた
X線撮像装置と、天板に載置された被検体とを前記被検
体の体軸方向に相対移動させ、前記被検体の所定の撮像
領域のマスク像とライブ像とをそれぞれ連続的に撮像
し、撮像された各ライブ像からそれに対応する各マスク
像をサブトラクションして前記撮像領域の各サブトラク
ション像を得る走行ディジタル・サブトラクション・ア
ンギオグラフィ装置であって、(a)マスク像撮像用の
X線撮像装置(マスク像撮像装置)と、(b)ライブ像
撮像用のX線撮像装置(ライブ像撮像装置)と、(c)
撮像開始を指示する指示手段と、(d)前記指示手段か
らの撮像開始指示に基づき、前記天板上の被検体と前記
マスク像撮像装置とを前記撮像領域の撮像開始位置より
相対移動させる第1の移動手段と、(e)前記撮像開始
指示から所定時間経過後に、前記マスク像撮像装置に後
行して、前記天板上の被検体と前記ライブ像撮像装置と
を前記撮像領域の撮像開始位置より相対移動させる第2
の移動手段と、(f)前記第1の移動手段で相対移動さ
れながら前記マスク像撮像装置で連続的に撮像される前
記撮像領域内の各マスク像を記憶する記憶手段と、
(g)前記第2の移動手段で相対移動されながら前記ラ
イブ像撮像装置で連続的に撮像される前記撮像領域内の
各ライブ像が撮像されるたびに、そのライブ像の撮像位
置と略同じ位置で撮像されたマスク像を前記記憶手段か
ら読み出し、前記撮像されたライブ像から前記読み出さ
れたマスク像をサブトラクションしてその撮像位置のサ
ブトラクション像を得るサブトラクション手段と、
(h)前記サブトラクション手段で得られたサブトラク
ション像を順次出力する出力手段とを備えたものであ
る。
【0008】
【作用】この発明の作用は次のとおりである。例えば、
被検体に血管造影剤を投与し、その血管造影剤が撮像開
始位置に到達するより早く、撮像開始が指示され、その
指示に基づき、第1の移動手段はマスク像撮像装置と被
検体との撮像開始位置からの相対移動を開始する。そし
て、その相対移動に応じて連続的に撮像されるマスク像
は、記憶手段に順次記憶される。一方、血管造影剤が撮
像開始位置に到達してより後(撮像開始指示から所定時
間経過後)第2の移動手段は、マスク像撮像装置に後行
して、ライブ像撮像装置と被検体との撮像開始位置から
の相対移動を開始し、ライブ像の撮像を開始する。そし
て、サブトラクション手段は、ライブ像撮像装置の相対
移動に応じて連続的にライブ像が撮像されるたびに、そ
のライブ像の撮像位置と略同じ位置で先行して撮像され
記憶手段に記憶されているマスク像を記憶手段から読み
出し、撮像されたライブ像から読み出されたマスク像を
サブトラクションしてサブトラクション像を得る。得ら
れたサブトラクション像は出力手段に順次出力される。
【0009】すなわち、血管造影剤が到達するのに先立
ち、マスク像撮像装置でマスク像を撮像していき記憶手
段に記憶し、それに並行して血管造影剤が到達した後の
ライブ像をライブ像撮像装置で撮像し、ライブ像が撮像
されるたびにサブトラクション像を得ることができるの
で、検査時間は短縮されるし、マスク像を撮像してから
略同じ撮像位置のライブ像が撮像されるまでの時間が短
縮されるので、その間の被検体の体動が起こり難くな
り、サブトラクション像へのアーティファクトの発生を
低減できる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明する。図1は、この発明の第一実施例に係るディジ
タル・サブトラクション・アンギオグラフィ(DSA)
装置の概略構成を示す正面図であり、図2は、マスク像
撮像装置(ライブ像撮像装置)の構成を示す側面図、図
3は、図1のA−A矢視図、図4は、第一実施例装置の
処理制御部の構成を示すブロック図である。
【0011】図1中、符号1は被検体Mを載置する天板
であり、この天板1は、昇降自在の基台2に片持ち支持
された状態で固定されている。また、符号3は、マスク
像を撮像するためのX線撮像装置(マスク像撮像装置)
を示す。
【0012】このマスク像撮像装置3は、図1、図2に
示すように、X線管11とイメージインテンシファイア
(以下「I.I」と略す)12とが、天板1上の被検体
Mを挟んで対向配置されて「C」の字型(または「U」
の字型)の支持アーム13aの両端部に支持されてい
る。I.I12には、テレビカメラ14が接続されてい
る。X線管11から曝射され、被検体Mを透過したX線
像が、I.I12を経て、テレビカメラ14で撮像され
る。なお、X線管11からのX線曝射の開始/停止は、
後述する処理制御部4により制御され、また、テレビカ
メラ14から出力されるX線像(アナログデータ)は、
処理制御部4に与えられる。
【0013】また、支持アーム13aは支持部材13
b、駆動台15を介して床面上を、被検体Mの体軸J方
向に往復動可能に構成され、X線管11、I.I12、
テレビカメラ14と、天板1上の被検体Mとの相対位置
関係を体軸J方向に変位させることが可能となり、これ
により、被検体Mの所定の撮像領域のマスク像を連続的
に撮像することができる。
【0014】ここで、マスク像撮像装置3を体軸J方向
に往復動させる構成を図1ないし図3を参照して説明す
る。図に示すように、床面には、体軸J方向に平行に、
ガイドレール21とラック22とが敷設されており、駆
動台15はこのガイドレール21に摺動自在に移動さ
れ、また、駆動台15には、ラック22に噛合するピニ
オン23、ピニオン23を回転駆動するモータ24とが
内設されている。モータ24を正逆方向に回転させるこ
とにより、ピニオン23がラック22に噛合し、ガイド
レール21にガイドされながら、駆動台15(マスク像
撮像装置3)が体軸J方向に往復動される。なお、モー
タ24の回転速度は任意に変更でき、マスク像撮像装置
3の移動速度を任意に設定できるように構成されてい
る。また、このモータ24の回転制御は、処理制御部4
により行なわれる。さらに、モータ24の回転は、図示
しないロータリーエンコーダ等によって検出され、モー
タ24の回転に応じたパルスが、処理制御部4に出力さ
れるように構成されている。
【0015】上記、支持アーム13aと支持部材13b
はこの発明における保持具に相当し、駆動台15、ガイ
ドレール21、ラック22、ピニオン23、モータ24
は、この発明における第1の移動手段に相当する。
【0016】なお、マスク像撮像装置3を体軸J方向に
往復動させる構成は、上述以外にも種々の構成で実現で
きる。例えば、体軸J方向に平行に設けられたネジ軸に
駆動台15を螺合させ、ネジ軸をモータで回転させて駆
動台15を体軸J方向に往復動させてもよいし、モータ
で駆動されるコンベアで駆動台15を体軸J方向に往復
動させてもよい。
【0017】また、図1の符号5は、ライブ像を撮像す
るためのX線撮像装置(ライブ像撮像装置)である。こ
のライブ撮像装置5は、上記マスク像撮像装置3と同様
の構成であるので、重複する説明は省略する。なお、マ
スク像撮像装置3と同一部分は、同一符号を付してい
る。ただし、上記マスク像撮像装置3が床面支持で床面
走行であるのに対して、ライブ撮像装置5は天井支持で
天井走行である。なお、この天井走行の構成、すなわ
ち、天井から懸架された状態で、体軸J方向にライブ撮
像装置5を往復動させる構成は、上記マスク像撮像装置
3の移動機構(例えば、ガイドレール21、ラック2
2、ピニオン23、モータ24)と同様である。なお、
このライブ撮像装置5を体軸J方向に往復動させる機構
は、この発明における第2の移動手段に相当する。
【0018】このライブ撮像装置5のX線管11からの
X線曝射の開始/停止の制御は処理制御部4により行な
われ、テレビカメラ14からの出力データ(ライブ像)
は処理制御部4に与えられる。また、ライブ撮像装置5
を往復動させるモータの駆動制御は処理制御部4により
行なわれ、そのモータの回転はロータリーエンコーダ等
で検出され、パルスとして処理制御部4に与えられる。
【0019】また、図1の符号6は、処理制御部4で得
られたサブトラクション像を表示するためのモニタであ
る。
【0020】次に、処理制御部4の構成を図4を参照し
て説明する。この処理制御部4は、制御部31と、画像
記憶メモリ32と、2個のA/D(アナログtoディジタ
ル)変換器33、34と、減算器(与えられるライブ像
からマスク像をサブトラクションする装置)35と、D
/A(ディジタルtoアナログ)変換器36、カウンタ3
7、38で構成されている。
【0021】カウンタ37では、マスク像撮像装置3の
モータ24のロータリーエンコーダからのパルスがカウ
ントされる。また、マスク像撮像装置3が撮像開始位置
に位置すると、カウンタ37は制御部31にクリアさ
れ、これにより、カウンタ37で、マスク像撮像中のマ
スク像撮像装置3の撮像開始位置からのモータ24の回
転数を得ることができる。モータ24の1回転当たりの
マスク像撮像装置3の移動量は既知であるので、マスク
像撮像中のマスク像撮像装置3の撮像開始位置からの位
置情報をカウンタ37のカウント値で知ることができ
る。なお、より細かい位置情報を得るためには、例え
ば、ロータリーエンコーダからのパルスが、例えば、モ
ータ24の1°の回転ごとに出力されるように構成すれ
ばよい。
【0022】また、カウンタ38は、カウンタ37と同
様に、ライブ像撮像装置5のモータ24のロータリーエ
ンコーダからのパルスがカウントされるとともに、ライ
ブ像撮像装置5が撮像開始位置に位置すると、カウンタ
38は制御部31にクリアされることにより、ライブ像
撮像中のライブ像撮像装置5の撮像開始位置からの位置
情報を知ることができる。
【0023】また、マスク像撮像装置3から与えられた
マスク像は、A/D変換器33でディジタルデータに変
換された後、制御部31に制御されながら画像記憶メモ
リ32の所定の記憶場所(アドレス)に記憶される。こ
のとき、そのマスク像を撮像したときの位置情報とし
て、カウンタ37のカウント値も合わせて記憶される。
なお、このマスク像の画像記憶メモリ32への記憶制御
については、後述する動作説明で詳述する。
【0024】一方、ライブ像撮像装置5からライブ像が
与えられると、A/D変換器34でディジタルデータに
変換された後、減算器35の入力端子Iaに与えられ
る。また、このとき、制御部31は、このライブ像が撮
像されたときのカウンタ38のカウンタ値に略同じ、す
なわち、同じかそれに近いカウント値を画像記憶メモリ
33から検索し、その検索されたカウント値とともに記
憶されたマスク像を画像記憶メモリ32から読み出すよ
うに制御する。画像記憶メモリ32から読み出されたマ
スク像は、減算器35の入力端子Ibに与えられる。
【0025】減算器35では、入力端子Iaに入力され
るライブ像から、入力端子Ibに入力されるマスク像を
サブトラクション(減算)して、サブトラクション像を
算出する。得られたサブトラクション像は、D/A変換
器36でアナログデータに変換された後、モニタ6に表
示される。
【0026】また、制御部31は、モータ駆動制御回路
41を介してマスク像撮像装置3のモータ24を駆動制
御するとともに、モータ駆動制御回路42を介してライ
ブ像撮像装置5のモータ24を駆動制御する。さらに、
制御部31は、高電圧発生装置43を介して各撮像装置
3、5のX線管11からのX線曝射の開始/停止を制御
する。
【0027】この制御部31は、CPU(中央処理装
置)とRAM(ランダム・アクセス・メモリ)等からな
るマイクロコンピュータで構成されている。
【0028】また、図4中の符号SSは検査開始信号、
符号SDは各種の検査情報であり、これらSSやSD
は、操作者が操作盤7から設定し、制御部31に与えら
れる。制御部31では、設定されたSDをRAMに記憶
し、SSが設定されると、記憶しているSDに基づき検
査を開始する。
【0029】なお、画像記憶メモリ32は、この発明に
おける記憶手段に相当し、また、CPU31と減算器3
5とは、この発明におけるサブトラクション手段に相当
し、さらに、検査開始信号SSは、この発明における検
査開始の指示に相当し、操作盤7は、この発明における
指示手段に相当する。
【0030】また、モニタ6は、この発明における出力
手段に相当する。なお、D/A変換器36からの出力デ
ータをビデオプリンタに出力してプリントアウトするよ
うに構成してもよいし、D/A変換器36に入力される
ディジタルデータのサブトラクション像を例えば磁気デ
ィスク装置などに出力して記憶しておいてもよい。この
ように構成した場合には、ビデオプリンタや磁気ディス
ク装置等もこの発明の出力手段に相当する。また、サブ
トラクション像を例えば磁気ディスク装置に記憶してお
けば、検査終了後に所望の部位のサブトラクション像を
再度モニタに表示したり、プリントアウトすることもで
きるし、得られたサブトラクション像に対して検査終了
後に所定の画像処理を施すことも可能となる。
【0031】次に、本実施例装置の動作を、図5に示す
ように被検体Mの骨盤付近から足部付近までの撮像領域
SAの血管造影(下股撮像)の場合を例に採り説明す
る。なお、その他、心臓からの血液の流れに応じて、例
えば、胸部から腹部付近までの血管撮像や、胸部から頭
部までの血管撮像等を行なうこともあるが、その動作は
図5の下股撮像の場合と基本的に同じであるので、それ
らの動作の説明は省略する。なお、図5の矢印で示す方
向が撮像方向であり、SPが撮像開始位置、EPが撮像
終了位置である。
【0032】まず、図6(a)に示すように、マスク像
撮像装置3を撮像開始位置SPに位置させるとともに、
ライブ像撮像装置5を撮像開始位置SPを挟んで撮像終
了位置EPと反対側の所定位置TPに位置させる。各撮
像装置3、5をそれぞれSP、TPに位置させるのは手
動で行なってもよいし、自動で行なってもよい。
【0033】自動で行なう場合には、例えば、次のよう
に行なう。これを図7を参照して説明する。まず、マス
ク像撮像装置3、ライブ像撮像装置5の各初期位置を、
それぞれ図7(a)のMS、RSとし、各撮像装置3、
5を各初期位置MS、RSに位置させる。これは、制御
部31が、各撮像装置3、5を各初期位置MS、RS方
向に移動させるように、各撮像装置3、5のモータ24
を駆動し、例えば、図7(b)、(c)に示すように、
各撮像装置3、5の駆動台15の遮光板15aで、透過
式光学センサLSの検出光が遮光されたことにより、各
撮像装置3、5がそれぞれ初期位置MS、RSに位置し
たことを検出し、各モータ24の回転を停止させること
により行なう。ここで、制御部31は、カウンタ37、
38のカウント値をクリアする。次に、操作者は操作盤
7より図7(a)の距離L1、L2を設定する。制御部
31は、マスク像撮像装置3を撮像開始位置SPに移動
させるようにモータ24を駆動し、カウンタ37のカウ
ント値で、マスク像撮像装置3がL1移動したことを検
出したとき、モータ24を停止し、マスク像撮像装置3
を撮像開始位置SPに位置させる。なお、マスク像撮像
装置3が撮像開始位置SPに位置すると、制御部31は
カウンタ37のカウント値をクリアする。一方、ライブ
像撮像装置5も、マスク像撮像装置3と同様に、初期位
置RSからL2移動させ、ライブ像撮像装置5を位置T
Pに位置させる。
【0034】各撮像装置3、5が各位置SP、TPに位
置した状態で、次に、操作者は、検査情報SDを操作盤
7より設定する。この検査情報は、図6(a)に示すよ
うに、撮像開始位置SPと撮像終了位置EPとの間の各
撮像装置3、5の移動距離L3、撮像開始位置SPと所
定位置TPとの間のライブ像撮像装置5の移動距離L4
等である。そして、被検体Mに血管造影剤を投与する。
【0035】次に、血管造影剤が、各撮像装置3、5の
間の位置(例えば、図6(a)のKS)に充満したと
き、操作者は検査開始信号SSを操作盤7より設定す
る。これにより、制御部31は、マスク像撮像装置3を
撮像終了位置EP方向に定速度Smで移動させるように
マスク像撮像装置3のモータ24を駆動するとともに、
マスク像撮像装置3のX線管11からのX線曝射を開始
させてマスク像の撮像を開始させ、また、ライブ像撮像
装置5を撮像開始位置SP方向に定速度Srで移動させ
るようにライブ像撮像装置5のモータ24を駆動する。
【0036】なお、血管造影剤が血管内に充満していく
速度は、従来より行なわれている血管造影検査等により
臨床的にあるいは経験的におおよそわかっている。従っ
て、血管造影剤が投与されてより、図6(a)の位置K
Sに存在する血管に血管造影剤が充満するまでの時間は
わかる。よって、操作者は、血管造影剤を投与してから
その時間経過したとき、検査開始を指示することにな
る。
【0037】また、マスク像撮像装置3で、血管造影剤
が充満する前のX線像(マスク像)が撮像できるととも
に、ライブ像撮像装置5で、血管造影剤が充満した後の
X線像(ライブ像)が撮像できるように、撮像領域SA
内における血管造影剤が充満する速度に応じて、マスク
像撮像装置3の移動速度Smとライブ像撮像装置5の移
動速度Srとが決められる。なお、このSmとSrと
は、Sm=Srであることが好ましい。
【0038】マスク像撮像装置3は、一定速度Smで撮
像終了位置EP方向に移動しながら、図8に示すよう
に、撮像領域SA内のマスク像を撮像していく。図8
中、符号MI1は最初に撮像したマスク像であり、MI
2は2番目に撮像したマスク像、…、MIiはi番目に
撮像したマスク像である。ここで、各マスク像間の距離
Wmは、マスク像撮像装置3のテレビカメラ14で1フ
レームのX線像(マスク像)を撮像する時間ts(例え
ば、1/30秒)にマスク像撮像装置3が速度Smで移
動した距離(Sm×ts)に相当する。
【0039】撮像されたマスク像は、A/D変換器33
でディジタルデータに変換された後、制御部31に制御
されて画像記憶メモリ32の所定アドレスに記憶され
る。また、このとき、そのライブ像を撮像した際のカウ
ンタ37のカウント値も記憶される。これを図9に示
す。図9中のCTm1、CTm2、…、CTmiは、そ
れぞれマスク像MI1、MI2、…、MIiが撮像され
たときのカウンタ37のカウント値である。カウンタ値
CTm1とマスク像MI1、カウンタ値CTm2とマス
ク像MI2、…、カウンタ値CTmiとマスク像MIi
は、アドレスAD1、AD2、…、ADiに記憶されて
いる。また、図9中のWPは、カウント値とマスク像と
を記憶するアドレスを指示する書込みポインタであり、
制御部31はカウント値とマスク像とが記憶されるたび
に、この書込みポインタWPの指すアドレスを更新して
いくことにより、カウント値とマスク像との記憶制御を
行なっている。また、カウント値とマスク像とが画像記
憶メモリ32の最終アドレスADeに記憶されると、書
込みポインタWPを先頭のアドレスAD1に更新し、次
に撮像されたマスク像とそのカウント値とが先頭アドレ
スAD1に上書きで記憶されるというように、画像記憶
メモリ32はサイクリックに使用されるように記憶制御
される。
【0040】上述したように、検査開始の指示がなさ
れ、マスク像撮像装置3が移動しながらマスク像の撮像
を開始するのに同期して、ライブ像撮像装置5は、所定
位置TPより撮像開始位置SPに一定速度Srで移動を
開始している。従って、図6(b)に示すように、検査
開始指示されてから所定時間ti(L4/Sr)経過
後、ライブ像撮像装置5は撮像開始位置SPに位置する
ことになる。ライブ像撮像装置5が撮像開始位置SPに
位置すると、制御部31はカウンタ38をクリアすると
ともに、ライブ像撮像装置5のX線管11からのX線曝
射を開始し、X線像(ライブ像)の撮像を開始する。こ
のとき、血管造影剤は、マスク像撮像装置3とライブ像
撮像装置5との間の位置まで充満しているので、ライブ
像撮像装置5では血管造影剤が充満した状態のX線像、
すなわち、ライブ像が撮像される。
【0041】なお、マスク像撮像装置5が、撮像開始位
置に位置したことを検出するためには、例えば、ライブ
像撮像装置5が位置TPに位置されたとき、カウンタ3
8をクリアし、ライブ像撮像装置5が位置TPから撮像
開始位置SPに移動するのに伴ってカウントされたカウ
ンタ38のカウント値で、ライブ像撮像装置5が位置T
PからL4移動したことを検出するようにしてもよい。
【0042】また、マスク像の撮像開始からライブ像の
撮像開始までの間の所定時間tiは、血管造影剤が血管
内に充満していく速度に応じて決まる。従って、位置T
Pは、血管造影剤が血管内に充満していく速度に応じ
て、マスク像の撮像を開始してから所定時間ti経過後
に、ライブ像の撮像が開始できるように、ライブ像撮像
装置5の移動速度Srに応じてその位置が決まる。
【0043】ライブ像が撮像されると、A/D変換器3
4でディジタルデータに変換された後、減算器36の入
力端子Iaに入力される。また、このとき、制御部31
は、そのライブ像が撮像されたときのカウンタ38のカ
ウント値と同じかそれに近いカウント値を画像記憶メモ
リ32から検索し、そのカウント値とともに記憶してい
るマスク像を読み出し、減算器36の入力端子Ibに入
力させる。減算器36では、入力端子Iaに入力された
ライブ像から、入力端子Ibに入力されたマスク像を各
画素ごとに減算(サブトラクション)する。その結果
(サブトラクション像)はD/A変換36でアナログデ
ータに変換された後、モニタ6に表示される。以後、ラ
イブ像が撮像されるたびに、サブトラクション像を算出
し、モニタ6に順次表示する。
【0044】撮像領域SA内におけるマスク像撮像装置
3の移動速度Smと、ライブ像撮像装置5の移動速度S
rとが常に同じであれば、図10に示すように、撮像さ
れる各マスク像間の距離Wmと、撮像される各ライブ像
間の距離Wrとは、撮像開始より常に同じであるから、
各マスク像MIと各ライブ像RIとは、常に同じ撮像位
置で撮像されることになる。すなわち、各マスク像MI
が撮像されたときのカウンタ37のカウント値と、各ラ
イブ像RIが撮像されたときのカウンタ38のカウント
値とが常に同じになる。従って、ライブ像が撮像された
ときのカウンタ38のカウント値と同じカウント値を画
像記憶メモリ32内で検索することができる。
【0045】また、この場合、マスク像撮像装置3とラ
イブ像撮像装置5との間隔は常にL4のままであり、こ
のL4の距離を移動する間にマスク像撮像装置3が撮像
できるマスク像の枚数がn(例えば、n=10)である
とすれば、図11に示すように、撮像されたライブ像R
Iaに対応する(同じ撮像位置で撮像された)マスク像
MIaは、ライブ像RIa撮像中に、撮像されているマ
スク像MIyが、画像記憶メモリ32に記憶されている
アドレスADyよりも(n+1)枚分前のアドレスAD
aに記憶されていることになる。また、検査中、各撮像
装置3、5の間隔は常にL4のままであるので、上記の
ようなマスク像の書込みと読み出しの関係は検査中常に
変わらない。従って、撮像されたライブ像に対応するマ
スク像を画像記憶メモリ32から読み出す際、カウンタ
37、38のカウント値(位置情報)に基づき読み出す
必要はなく、例えば、図11に示すように、読み出しポ
インタRPを設けてこの読み出しポインタRPが示すア
ドレスのマスク像を読み出すように構成することもでき
る。なお、この読み出しポインタRPは、ライブ像の撮
像が開始されるまで、先頭のアドレス(最初のマスク像
が記憶されているアドレス)を指したまま更新せず、ラ
イブ像の撮像が開始されてからは、マスク像が読み出さ
れるたびにアドレスの更新を行う。この読み出しポイン
タRPの更新は制御部31で行う。また、この場合に
は、画像記憶メモリ32には、カウンタ37のカウンタ
値を記憶する必要もない。
【0046】サブトラクション像の作成に用いられたマ
スク像は、画像記憶メモリ32に記憶しておく必要がな
く、図11の関係から考えると、図12に示すように、
画像記憶メモリ32には、最低(n+1)枚分のマスク
像が記憶される容量があればよいことになる。図12の
画像記憶メモリ32では、書込みポインタWPは、マス
ク像が記憶されるたびにアドレスAD1からADn+1
へと順次更新され、アドレスADn+1へのマスク像の
書込みが終了すると、アドレスAD1に更新される。ま
た、読み出しポインタRPは、書込みポインタWPより
もn枚分前のアドレスを指しつつ、マスク像が読み出さ
れるたびにアドレスAD1からADn+1へと順次更新
され、アドレスADn+1からのマスク像の読み出しが
終了すると、アドレスAD1に更新される。なお、図1
2では、1〜(n+5)枚目までのマスク像が撮像さ
れ、現在(n+6)枚目のマスク像が撮像されている状
態(6枚目のライブ像が撮像されている状態)を示して
いる。
【0047】なお、このように画像記憶メモリ32へマ
スク像が記憶されるように構成することにより、画像記
憶メモリ32は、必要最小限のマスク像を記憶するだけ
の容量があればよく、従来装置のように撮像領域SA内
の全マスク像を記憶する必要がないので、画像記憶メモ
リ32の容量は従来装置のものよりも小さくすることが
でき、装置のコストを低減できるとともに、装置のコン
パクト化を図ることができる。
【0048】ところで、撮像領域SA内の血管が部分的
に複雑であるなどによって、血管造影剤が血管内を充満
していく速度のばらつきが部分的に大きくなる場合もあ
る。このような場合には、ライブ像撮像装置5の移動速
度Srを部分的に遅くする等により対処することでき
る。ライブ像撮像装置5の移動速度Srを部分的に遅く
すると、図13に示すように、撮像される各マスク像間
の距離Wmと、撮像される各ライブ像間の距離Wrとは
部分的にずれるので、各マスク像MIと各ライブ像RI
とは、撮像される位置に若干のずれが生じる。すなわ
ち、ライブ像が撮像されたときのカウンタ38のカウン
ト値と同じカウント値が画像記憶メモリ32内に存在し
ないこともある。このような場合には、ライブ像が撮像
されたときのカウンタ38のカウント値に近いカウント
値を画像記憶メモリ32から選び、そのカウント値とと
もに記憶されたマスク像を用いてサブトラクション像を
算出することになる。
【0049】また、この場合には、マスク像撮像装置3
とライブ像撮像装置5との間の距離はL4よりも長くな
る場合も起こり得るので、画像記憶メモリ32では、そ
の距離の変動分を考慮して、上記n+1枚分よりも多め
のマスク像とそのカウント値が記憶できる容量を持つ必
要がある。ただし、それでも、従来装置のように、撮像
領域SA内の全マスク像を記憶する必要がないので、画
像記憶メモリ32の容量は従来装置のものよりも小さく
できる。
【0050】なお、例えば、マスク像撮像装置3とライ
ブ像撮像装置5の間の距離(L4)をある程度大きく採
っておけば、血管造影剤が血管内を充満していく速度の
部分的なばらつきがある程度大きい場合でも、そのばら
つきを吸収することが可能である。このような血管造影
剤が血管内を充満していく速度のばらつきを吸収できる
程度にL4を大きくすれば、検査中、マスク像撮像装置
3とライブ像撮像装置5の間の距離は常にL4のまま、
一定速度かつSm=Srでマスク像撮像装置3とライブ
像撮像装置5を移動させることができる。
【0051】上述したように、マスク像を先行して撮像
し、それに後行してライブ像を撮像してサブトラクショ
ン像を順次得ていくと、マスク像撮像装置3は、図6
(c)に示すように、撮像終了位置EPに到達する。こ
こで、マスク像撮像装置3が最後のマスク像の撮像を終
了したら、制御部31は、マスク像撮像装置3のX線管
11からのX線曝射を停止し、マスク像の撮像を終了す
る。ただし、後行してくるライブ像撮像装置5との衝突
を避けるために、マスク像撮像装置3の移動は継続して
おく。なお、制御部31は、カウンタ37のカウント値
により、マスク像撮像装置3が撮像開始位置SPからL
3に相当する距離を移動したことを検出すことにより、
マスク像撮像装置3が、撮像終了位置EPに到達したこ
とを検出することができる。
【0052】そして、ライブ像撮像装置5が、図6
(d)に示すように、撮像終了位置EPに到達し、最後
のライブ像の撮像を終了したら、制御部31は、ライブ
像撮像装置5のX線管11からのX線曝射を停止し、ラ
イブ像の撮像を終了し、各撮像装置3、5のモータ24
の回転を停止し、各撮像装置3、5の移動を停止して検
査を終了する。なお、ライブ像撮像装置5が、撮像終了
位置EPに到達したのも、上述と同様にカウンタ38の
カウント値で検出することができる。
【0053】なお、ライブ像の撮像開始は、マスク像の
撮像開始から所定時間ti経過後に行なえばよいので、
例えば、図14(a)に示すように、マスク像撮像装置
3が撮像開始位置SPに位置されたとき、それに近接し
てライブ像撮像装置5を位置させ、図14(b)に示す
ように、マスク像の撮像開始とともに、ライブ像撮像装
置5をマスク像撮像装置3に同期させて撮像開始位置S
Pまで移動させ、マスク像の撮像開始から所定時間ti
が経過するまで、ライブ像撮像装置5を撮像開始位置S
Pに待機させ、マスク像の撮像開始から所定時間tiが
経過したら、図14(c)に示すように、ライブ像撮像
装置5を移動させ、ライブ像の撮像を開始するように構
成してもよい。
【0054】また、上述の実施例では、マスク像撮像装
置3を床面支持で床面走行にし、ライブ像撮像装置5を
天井支持で天井走行にしたが、例えば、その逆に、マス
ク像撮像装置3を天井支持で天井走行にし、ライブ像撮
像装置5を床面支持で床面走行にしてもよいし、各撮像
装置3、5を共に、床面支持で床面走行、または天井支
持で天井走行にしてもよい。
【0055】さらに、マスク像撮像装置3とライブ像撮
像装置5とを所定の距離(L4)離した状態を維持しつ
つ、Sm=Srで各撮像装置3、5を移動させながらサ
ブトラクション像が得られる場合、図15に示すよう
に、マスク像撮像装置3とライブ像撮像装置5とを所定
距離(L4)隔てて、床面または天井に固定させ、マス
ク像撮像装置3とライブ像撮像装置5とに対して天板1
を体軸J方向に所定速度(Sm(=Sr))で往復動さ
せるように構成してもよい。なお、天板1の移動は、基
台2内に設けたモータ2aにより行ない、このモータ2
aの駆動制御を処理制御部4(の制御部31)が行なう
ように構成する。また、この場合、モータ2aが、この
発明における第1、第2の移動手段に相当する。
【0056】また、各撮像装置3、5間の距離を一定
(L4)に維持しつつ、Sm=Srで各撮像装置3、5
を移動させながらサブトラクション像が得られる場合、
図16に示すように、各撮像装置3、5を所定距離L4
隔てて部材16で連結し、これら撮像装置3、5を単一
の移動機構(図3と同じ構成のもの)で天板1上の被検
体Mに対して、体軸方向Jに往復動可能に構成してもよ
いし、図16のように各撮像装置3、5を所定距離L4
隔てて部材16で連結し、この撮像装置3、5を固定し
て、図15に示すように、天板1を往復動させるように
構成してもよい。この場合も、この発明における第1、
第2の移動手段は、単一の移動機構で構成されることに
なる。
【0057】なお、上述の実施例では、画像記憶メモリ
32の記憶容量を小さくするために、画像記憶メモリ3
2をサイクリックに使用するようにマスク像の記憶を制
御したが、画像記憶メモリ32をサイクリックに使用せ
ず、撮像領域SA内で撮像される全マスク像を記憶する
ように構成してもよい。このような構成であっても、あ
るマスク像を撮像してからそれに対応するライブ像を撮
像するまでの時間の短縮や、検査時間の短縮を図ること
はできる。
【0058】次に、この発明の第二実施例装置の構成を
図17を参照して説明する。図17は、第二実施例装置
の処理制御部の構成を示すブロック図である。
【0059】この第二実施例は、画像記憶メモリ32と
減算器35との間に画像シフト回路50を挿入させたこ
とを特徴とする。なお、その他の構成は第一実施例装置
またはその変形例と同じであるので、ここでの詳述は省
略する。
【0060】画像シフト回路50では、画像記憶メモリ
32から読み出されたマスク像の各画素をマスク像撮像
装置3の移動方向に所定量シフトする。すなわち、画像
シフト回路50では、例えば、図18(a)に示すよう
に、撮像領域SA内の位置PS1、PS2間で撮像され
たマスク像MIの各画素を、図18(b)に示すよう
に、所定シフト量SFで順次シフトする。なお、このシ
フト量SFは、制御部31から与えられる。
【0061】次に、この第二実施例の動作を説明する。
この第2実施例においても、第一実施例と同様に、マス
ク像撮像装置3でマスク像を先行して撮像し、画像記憶
メモリ32に記憶していき、一方、ライブ像撮像装置5
でマスク像撮像に後行してライブ像を撮像し、ライブ像
が撮像されるたびに、そのライブ像に対応するマスク像
を画像記憶メモリ32から読み出し、サブトラクション
像を算出してモニタ6に表示する。
【0062】撮像されたライブ像に対応するマスク像を
画像記憶メモリ32から検索するとき、そのライブ像が
撮像されたときのカウンタ38のカウント値と同じカウ
ント値が画像記憶メモリ32に記憶されていない場合、
第一実施例では、カウンタ38のカウント値に近いカウ
ント値を選択し、そのカウント値とともに記憶されたマ
スク像を画像記憶メモリ32から読み出し、撮像された
ライブ像から読み出されたマスク像をサブトラクション
してサブトラクション像を算出することになる。しか
し、この場合、ライブ像とマスク像とは撮像位置が若干
ずれているので、そのずれによって、得られるサブトラ
クション像が僅かに不鮮明になることもある。そこで、
この第二実施例では、このような場合に、画像シフト回
路50でマスク像をライブ像の撮像位置に合わせてシフ
トさせて後、減算器35でサブトラクション像を得るよ
うにした。
【0063】具体的には、例えば、図19(a)に示す
ように、ライブ像RIが撮像されたときのカウンタ38
のカウント値CTrと同じカウント値が画像記憶メモリ
32に記憶されていない場合、制御部31は、カウンタ
38のカウント値CTrよりも小さいカウント値で最も
近いカウント値CTmkを選択する。そして、そのカウ
ント値CTmkとともに記憶されたマスク像MIkを画
像記憶メモリ32から読み出し、画像シフト回路32に
与える。このとき、制御部31は、カウンタ38のカウ
ント値CTrと選択したカウント値CTmkとの差分か
ら、そのライブ像RIと選択したマスク像MIkとのず
れ量を算出し、そのずれ量をシフト量SFとして画像シ
フト回路50に与える。なお、1カウント当たりのずれ
量は、1カウント当たりのモータ24の回転による各撮
像装置3、5の移動量に相当する。画像シフト回路50
は、図19(b)に示すように、与えられたマスク像を
指示されたシフト量SFでシフトし、図19(c)に示
すように、減算器35に与えられるライブ像の画素の行
とマスク像の画素の行とを合わせる(撮像位置を合わせ
る)。なお、図中のPSa、PSbは、カウント値CT
r、CTmkに相当する撮像位置であり、GSrは、ラ
イブ像RIの先頭行の画素、GSmは、シフトされるこ
とにより、マスク像MIkの先頭行に位置する画素であ
る。
【0064】このように構成することにより、各マスク
像と各ライブ像が撮像される位置にずれがあっても、マ
スク像をライブ像の撮像位置に合わせてシフトして後、
サブトラション像を得るので、鮮明なサブトラクション
像を得ることができる。
【0065】なお、各マスク像と各ライブ像が撮像され
る位置にずれがない場合には、シフト量SFは「0」と
なる。
【0066】また、図20に示すように、画像シフト回
路50をA/D変換器34と減算器35との間に挿入
し、ライブ像をシフトするように構成してもよい。この
場合には、画像記憶メモリ32から選択されるマスク像
は、撮像されたライブ像が撮像されたときのカウンタ3
8のカウント値よりも大きいカウント値で最も近いカウ
ント値のものを選択し、マスク像の撮像位置に合わせて
ライブ像をシフトすることになる。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、マスク像撮像装置でマスク像を先行して連
続的に撮像して記憶手段に記憶し、所定時間経過後、そ
れに後行してライブ像撮像装置でライブ像を連続して撮
像し、ライブ像が撮像されるたびに、そのライブ像の撮
像位置と略同じ位置の撮像位置で撮像されたマスク像を
記憶手段から読み出し、サブトラクション像を順次得て
いくので、マスク像を撮像してから、略同じ位置でライ
ブ像を撮像するまでの時間が、従来装置に比べて非常に
短くでき、その間の被検体の体動が少なくなり、その体
動によるサブトラクション像へのアーティファクトの発
生を低減できる。
【0068】また、マスク像撮像に並行してライブ像を
撮像し、サブトラクション像を得るので、検査時間が短
くなり、被検体に与える苦痛を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施例に係るディジタル・サブ
トラクション・アンギオグラフィ(DSA)装置の概略
構成を示す正面図である。
【図2】マスク像撮像装置(ライブ像撮像装置)の構成
を示す側面図である。
【図3】図1のA−A矢視図である。
【図4】第一実施例装置の処理制御部の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】撮像領域を示す図である。
【図6】第一実施例装置の動作を説明するための図であ
る。
【図7】マスク像撮像装置を撮像開始位置に、ライブ像
撮像装置を所定位置に自動で位置させる手順を説明する
ための図である。
【図8】マスク像の撮像の状態を示す図である。
【図9】画像記憶メモリの記憶状態を示す図である。
【図10】撮像されるマスク像とライブ像の関係を示す
図である。
【図11】検査中のマスク像撮像装置とライブ像撮像装
置の移動速度が同じ場合の画像記憶メモリの記憶状態を
示す図である。
【図12】検査中のマスク像撮像装置とライブ像撮像装
置の移動速度が同じ場合の画像記憶メモリの小容量化を
説明するための図である。
【図13】検査中のマスク像撮像装置とライブ像撮像装
置の移動速度が変わる場合の、撮像されるマスク像とラ
イブ像の関係を示す図である。
【図14】第一実施例装置の別の動作を説明するための
図である。
【図15】第一実施例装置の変形例の構成を示す図であ
る。
【図16】第一実施例装置の変形例の構成を示す図であ
る。
【図17】第二実施例装置の処理制御部の構成を示すブ
ロック図である。
【図18】画像シフト回路の動作を説明するための図で
ある。
【図19】第二実施例装置の動作を説明するための図で
ある。
【図20】第二実施例装置の変形例の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 … 天板 3 … マスク像撮像装置 4 … 処理制御部 5 … ライブ像撮像装置 7 … 操作盤 11 … X線間 12 … イメージインテンシファイア 13a … 支持アーム 13b … 支持部材 14 … テレビカメラ 24 … モータ 331… 制御部 32 … 画像記憶メモリ 35 … 減算器 M … 被検体 J … 体軸 SA … 撮像領域 SS … 撮像開始信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線管とイメージインテンシファイア、
    テレビカメラとを対向配置して保持具に取り付けたX線
    撮像装置と、天板に載置された被検体とを前記被検体の
    体軸方向に相対移動させ、前記被検体の所定の撮像領域
    のマスク像とライブ像とをそれぞれ連続的に撮像し、撮
    像された各ライブ像からそれに対応する各マスク像をサ
    ブトラクションして前記撮像領域の各サブトラクション
    像を得る走行ディジタル・サブトラクション・アンギオ
    グラフィ装置であって、(a)マスク像撮像用のX線撮
    像装置(マスク像撮像装置)と、(b)ライブ像撮像用
    のX線撮像装置(ライブ像撮像装置)と、(c)撮像開
    始を指示する指示手段と、(d)前記指示手段からの撮
    像開始指示に基づき、前記天板上の被検体と前記マスク
    像撮像装置とを前記撮像領域の撮像開始位置より相対移
    動させる第1の移動手段と、(e)前記撮像開始指示か
    ら所定時間経過後に、前記マスク像撮像装置に後行し
    て、前記天板上の被検体と前記ライブ像撮像装置とを前
    記撮像領域の撮像開始位置より相対移動させる第2の移
    動手段と、(f)前記第1の移動手段で相対移動されな
    がら前記マスク像撮像装置で連続的に撮像される前記撮
    像領域内の各マスク像を記憶する記憶手段と、(g)前
    記第2の移動手段で相対移動されながら前記ライブ像撮
    像装置で連続的に撮像される前記撮像領域内の各ライブ
    像が撮像されるたびに、そのライブ像の撮像位置と略同
    じ位置で撮像されたマスク像を前記記憶手段から読み出
    し、前記撮像されたライブ像から前記読み出されたマス
    ク像をサブトラクションしてその撮像位置のサブトラク
    ション像を得るサブトラクション手段と、(h)前記サ
    ブトラクション手段で得られたサブトラクション像を順
    次出力する出力手段とを備えたことを特徴とする走行デ
    ィジタル・サブトラクション・アンギオグラフィ装置。
JP6114716A 1994-04-28 1994-04-28 走行ディジタル・サブトラクション・アンギオグラフィ装置 Pending JPH07303212A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106821404A (zh) * 2017-01-20 2017-06-13 北京东软医疗设备有限公司 血管造影方法和系统

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CN106821404A (zh) * 2017-01-20 2017-06-13 北京东软医疗设备有限公司 血管造影方法和系统

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