JPH0730271A - 電気回路部品設置機構 - Google Patents

電気回路部品設置機構

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JPH0730271A
JPH0730271A JP10322193A JP10322193A JPH0730271A JP H0730271 A JPH0730271 A JP H0730271A JP 10322193 A JP10322193 A JP 10322193A JP 10322193 A JP10322193 A JP 10322193A JP H0730271 A JPH0730271 A JP H0730271A
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heat radiation
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Eisaku Yamada
栄作 山田
Masaji Kobayashi
正次 小林
Tomio Kawanaka
十三夫 川中
Takashi Murase
孝志 村瀬
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Furukawa Electric Co Ltd
Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電気自動車のチョッパコントローラ等の電気回
路部品の設置において、パワー半導体素子等から熱を効
率的に放散すると共に、この放熱のための部材を利用し
て耐ノイズ性を向上する。 【構成】箱体の底部を構成する基板1の上側中央部に放
熱用導電性厚板2を設置し、この放熱用導電性厚板には
ヒートパイプ3を縦方向に埋め込んで、上部を箱体の上
方に突出させると共に上部に放熱用フィン4を設け、前
記放熱用導電性厚板の両側の空間を、該放熱用導電性厚
板により区切られた部品設置空間A,Bとして構成し、
一方側の部品設置空間Aに主として断続大電流系部品を
設置すると共に、他方側の部品設置空間Bに主として小
信号系部品を設置し、この際、発熱する部品は、所定の
電気的絶縁を施して放熱用導電性厚板に熱結合して取り
付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気回路部品設置機構に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば電気自動車における駆動用モータ
のコントローラ等のように、電力を制御する電気回路で
は、動作時にパワー半導体素子等から比較的多量の熱が
発生し、この熱は、半導体素子の熱暴走や信頼性の低下
等の原因となるため、これらの部品を設置する際には、
発生する熱をいかに良好に放散するか、即ち放熱性が重
要な課題の一つである。
【0003】また駆動用モータの制御方式として、チョ
ッパ制御を適用する場合にはチョッパ回路を構成する要
素からノイズが発生し、このノイズがマイクロコンピュ
ータ等を用いた制御用信号処理回路や、これら等に電源
を供給するためのDC-DCコンバータのような小信号を扱
う回路の動作を妨害するので、このノイズに対する対策
が重要な課題の一つとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来は、放熱性を向上
させる対策とノイズ対策が個別に行われているため、構
造が複雑化したり、大型化している。このような点に鑑
み、本発明は、放熱性の向上対策とノイズ対策とを合理
的に組み合わせることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明では、箱体の底部を構成する基板の上側
中央部に放熱用導電性厚板を設置し、この放熱用導電性
厚板にはヒートパイプを縦方向に埋め込んで、上部を箱
体の上方に突出させると共に上部に放熱用フィンを設
け、前記放熱用導電性厚板の両側の空間を、該放熱用導
電性厚板により区切られた部品設置空間として構成し、
一方側の部品設置空間に主として断続大電流系部品を設
置すると共に、他方側の部品設置空間に主として小信号
系部品を設置し、この際、発熱する部品は、所定の電気
的絶縁を施して放熱用導電性厚板に熱結合して取り付け
る電気回路部品設置機構を提案する。
【0006】そして本発明は、上記構成において、基板
は、放熱用導電性厚板と共にアルミニウム製とすること
を提案する。
【0007】
【作用】上述したように本発明においては、放熱用導電
性厚板の両側の空間を部品設置空間として構成し、一方
側の部品設置空間に主として断続大電流系部品を設置す
ると共に、他方側の部品設置空間に小信号系部品を設置
する。この際、発熱する部品、特にパワー半導体素子
は、所定の電気的絶縁を施して放熱用導電性厚板に熱結
合して取り付ける。また他の部品は、放熱用導電性厚板
に取り付けたり、基板上に取り付けて設置し、バスバー
や電線等を用いた配線により所定の電気回路を構成す
る。
【0008】この設置状態において動作時にパワー半導
体素子に発生する熱は、熱結合している放熱用導電性厚
板からヒートパイプに伝わり、そしてヒートパイプによ
り箱の外部の放熱用フィンを介して効率的に外部に放散
される。
【0009】また放熱用導電性厚板と共に基板をアルミ
ニウム等の、熱伝導率の大きな金属材等で構成すること
により、ヒートパイプから放熱用フィンを介しての熱放
散と共に、基板を介しての放熱も行われる。
【0010】かかる動作状態においては、一方側の部品
設置空間に設けたパワー半導体素子等の能動部品や、こ
れに接続したコンデンサ等の受動部品や配線からノイズ
が発生し、このノイズ発生量は、パワー半導体素子をチ
ョッパ制御する場合には顕著となる。
【0011】しかしながら、このノイズは放熱用導電性
厚板を透過する場合には減衰するので、他方側の部品設
置空間におけるノイズレベルは低くなり、従ってマイク
ロコンピュータ等を用いた制御用信号処理回路等の小信
号系部品の誤動作を防止することができる。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例を添付図面を参照して説
明する。図1〜図5は本発明の電気回路部品設置機構を
電気自動車の駆動モータのチョッパ制御回路に適用した
実施例を示すもので、図1は箱体の構成において、筒状
蓋体を除いた部分の実施例を示すものである。(尚、筒
状蓋体は2点鎖線で示している。)また図2、図3は筒
状蓋体を装着した状態の断面図で、夫々図1のA−A
線、B−B線に対応する個所の断面を示すものである。
また図4は図1のA−A線に対応する個所の断面によ
り、筒状蓋体の装着または取外し動作を説明する図であ
る。更に図5は箱体内における各部品の配置例を示す平
面図である。
【0013】これらの図において、符号1は後述するよ
うにして構成する箱体の底部を構成する矩形状の基板で
あり、この基板1はアルミニウム板で構成している。こ
の基板1の中央部には、長手辺と平行に放熱用導電性厚
板2を立設している。この放熱用導電性厚板2はアルミ
ニウム板で構成すると共に、所定間隔をおいて7本のヒ
ートパイプ3を埋め込んで、それらの上部を上方に突出
させている。そしてそれらの上部には共通の放熱用フィ
ン4を設けている。
【0014】上記放熱用導電性厚板2には、埋め込んで
いるヒートパイプ3間に、上下に貫通する貫通穴5を形
成しており、これらの貫通穴5に対応する基板1の個所
に水抜き穴6を形成している。
【0015】また符号7はフランジ部8を有する周壁
8′を形成している水受け板であり、この水受け板7は
放熱用導電性厚板2の上側に取り付けており、上記放熱
用導電性厚板2に形成している貫通穴5に対応する個所
に水抜き穴9を形成している。そしてこの水抜き穴9に
はバーリング加工により下方に側壁9′を形成してい
て、これを貫通穴5内に装着している。
【0016】従って水受け板7上の水は、水抜き穴9か
ら貫通穴5に流入して放熱用導電性厚板2内を落下し、
基板1の水抜き穴6を経て下方に落下する。
【0017】符号10は筒状蓋体であり、この筒状蓋体
10の上側には水受け板7の周壁8の内側に位置させる
垂下壁11を有する上側縁12を形成すると共に、下側
には基板1の外周の外側に対応する垂下壁13を有する
下側縁14を形成している。そして上側縁12に囲まれ
た開口部15は、ヒートパイプ3の放熱用フィン4の平
面形状よりも大きく構成している。
【0018】以上の構成において筒状蓋体10は、開口
部15により放熱用フィン4を通すことにより着脱操作
を行うことができる。筒状蓋体10を装着した状態にお
いては、上側縁12と水受け板7のフランジ部8間に水
密パッキン16を介装すると共に、下側縁14と基板1
の周縁間に水密パッキン17を介装しており、この状態
においてクランプ装置等(図示省略)で固定することに
より、防水性を有する箱体を構成することができる。
【0019】基板1の周縁には水密パッキン17の当接
個所よりも内側に溝18を形成しており、この溝18の
一部に、基板1の下面に開口する水抜き穴19を形成し
ている。
【0020】このため、もし少量の水が水密パッキン1
7を通して浸入したとしても、水は溝18内に落下して
水抜き穴19から排出される。
【0021】上述したように放熱用導電性厚板2は、基
板1の中央部に、長手辺と平行に立設していて、その両
側に、この放熱用導電性厚板2により区切られた部品設
置空間A,Bを構成している。そして箱体内に各部品を
放熱用導電性厚板2又は基板1に取り付けて設置してい
る。
【0022】符号20はIGBT(絶縁ゲート型バイポーラ
トランジスタ)等のパワー半導体素子群であり、この半
導体素子20群は所定の電気的絶縁を施して放熱用導電
性厚板2に熱結合して取り付けている。この半導体素子
20群はマイクロコンピュータ等を用いた信号処理基板
21に構成した制御用信号処理回路により制御されるも
のであり、ある群は、箱体外に設置されている電池から
自動車走行用の直流分巻モータの電機子に流れる電流を
チョッパ制御したり、またある群は界磁電流をリニアに
制御して走行制御を行ったり、また他の群は回生制動制
御を行うものである。
【0023】これらの半導体素子20群、特にチョッパ
制御を行うものはノイズレベルが高いため、放熱用導電
性厚板2により区画された部品設置空間A,Bのうち、
図中左側の部品設置空間Aに設置している。具体的には
上述したように所定の電気的絶縁を施して放熱用導電性
厚板2に熱結合して取り付けている。また制御用信号処
理回路等を構成した信号処理基板21はノイズによる誤
動作を防ぐために、部品設置空間Aとは放熱用導電性厚
板2により隔たった部品設置空間Bに設置している。こ
の信号処理基板21は小信号系であるため放熱用導電性
厚板2を通して放熱するようには構成しないで、基板1
上に取り付けて設置している。
【0024】符号22はコンデンサー群であり、このコ
ンデンサー22群は回生制動制御時に発生する回生電流
のリプルを低減することにより、寿命に影響を与える電
池の温度上昇を防ぐものである。また符号23は回生制
動制御を行う半導体素子20群に並列に接続したダイオ
ードである。これらのコンデンサー22群及びダイオー
ド23にも断続する大電流が流れるのでノイズ発生量が
大きく、従って部品設置空間Aに設置している。このう
ちダイオード23は放熱用導電性厚板2に熱結合して設
置している。
【0025】更に符号24は電池と半導体素子20間に
接続している接触器群であり、これらには大電流が流れ
るのであるが、この大電流は断続する電流ではないた
め、断続に起因するノイズの発生はなく、従って部品設
置空間Bに設置している。また符号25はモータ駆動用
の電源電圧から制御用等の所望の電圧を発生させるため
のDC-DCコンバータであり、このDC-DCコンバータは、自
体が箱体によりシールドされていることと、ノイズによ
り影響を受けることを理由として、部品設置空間Bに設
置している。
【0026】その他の各種部品は、以上と同様に、主と
して断続大電流系のものは部品設置空間Aに、そして主
として小信号系のものは部品設置空間Bに設置すること
により、断続大電流に起因するノイズによる誤動作の発
生を抑制することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上の通りであるので、以下に
示すような、の効果がある。 箱内に設置したパワー半導体素子等に発生する熱
を、このパワー半導体素子を取り付けた放熱用導電性厚
板に埋め込んでいるヒートパイプを介して効率的に外部
に放散することができ、放熱性が良いことに加えて、構
成が簡素である。 また放熱用導電性厚板は、箱内空間を2つに区画す
るように設置しており、そして一方側の空間にノイズの
発生量が大きな部品、他方側の空間にノイズによる影響
を避けたい部品を設置しているので、ノイズに起因する
誤動作の発生を効果的に防止することができる。
【0028】本発明は、このように、の効果を共に
有するので、例えば電気自動車における駆動用モータの
チョッパコントローラのように、動作時に比較的多量の
熱やノイズが発生する部品を有する装置に適用して最適
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気回路部品設置機構の構成中、筒状
蓋体を除いた部分の実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の電気回路部品設置機構の使用状態を、
図1のA−A線に対応する個所の断面として表わした説
明図である。
【図3】本発明の電気回路部品設置機構の使用状態を、
図1のB−B線に対応する個所の断面として表わした説
明図である。
【図4】本発明の電気回路部品設置機構において、箱体
に対しての筒状蓋体の装着または取外し動作を、図1の
A−A線に対応する個所の断面として表わした説明図で
ある。
【図5】本発明の電気回路部品設置機構において、箱体
内における各部品の配置例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 放熱用導電性厚板 3 ヒートパイプ 4 放熱用フィン 5 貫通穴 6 水抜き穴 7 水受け板 8 周壁 9 水抜き穴 10 筒状蓋体 11 垂下壁 12 上側縁 13 垂下壁 14 下側縁 15 開口部 16 水密パッキン 17 水密パッキン 18 溝 19 水抜き穴 20 パワー半導体素子 21 信号処理基板 22 コンデンサ 23 ダイオード 24 接触器 25 DC-DCコンバータ A,B 部品設置空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川中 十三夫 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 村瀬 孝志 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱体の底部を構成する基板の上側中央部
    に放熱用導電性厚板を設置し、この放熱用導電性厚板に
    はヒートパイプを縦方向に埋め込んで、上部を箱体の上
    方に突出させると共に上部に放熱用フィンを設け、前記
    放熱用導電性厚板の両側の空間を、該放熱用導電性厚板
    により区切られた部品設置空間として構成し、一方側の
    部品設置空間に主として断続大電流系部品を設置すると
    共に、他方側の部品設置空間に主として小信号系部品を
    設置し、この際、発熱する部品は、所定の電気的絶縁を
    施して放熱用導電性厚板に熱結合して取り付けることを
    特徴とする電気回路部品設置機構
  2. 【請求項2】 請求項1の基板を、放熱用導電性厚板と
    共にアルミニウム製としたことを特徴とする電気回路部
    品設置機構
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