JPH0730249B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0730249B2
JPH0730249B2 JP27759986A JP27759986A JPH0730249B2 JP H0730249 B2 JPH0730249 B2 JP H0730249B2 JP 27759986 A JP27759986 A JP 27759986A JP 27759986 A JP27759986 A JP 27759986A JP H0730249 B2 JPH0730249 B2 JP H0730249B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、ポリフェニレンスルフィド(以後PPSと略
す)部分とポリフェニレンスルフィドスルホン(以後PP
SSと略す)部分とからなるブロック共重合体と、ポリス
ルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、ポ
リカーボネート、ポリエーテルイミドからなる耐熱性の
非晶性エンジニアリングプラスチックとのポイマーブレ
ンドに関するもので、相溶性に優れ、機械的性質等が改
善された組成物に関するものである。本組成物は射出成
形品、押出成形品等に利用され、各種電気・電子部品、
機械部品、自動車部品、雑貨等に用いられる。
「従来の技術及び問題点」 PPSは、卓越した耐熱性、耐薬品性を有する高性能エン
ジニアリングプラスチックとして知られている。しかし
ながら、PPSは、靭性に乏しいため、通常ガラス繊維等
の充てん剤を配合されているが、十分に満足できるもの
ではない。またPPSのガラス転移点は約90℃であり、ガ
ラス転移点を越える温度で急激に弾性率は低下するとい
う欠点を有している。これらの点を改良するためにPPS
よりガラス転移点が高くあるいは、靭性に富むポリスル
ホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、ポリ
カーボネート、ポリエーテルイミドなどの耐熱性の非晶
性エンジニアリングプラスチックとのブレンドが種々試
みられている。しかしながら、PPSとこれらの非晶性エ
ンジニアリングプラスチックとの相溶性は乏しく、成形
品の外観が悪く、また機械的特性の改良も十分でなかっ
た。
「問題点を解決するための手段及び作用」 本発明者らは上記状況に鑑み、靭性に富み、高温での弾
性率を改善した組成物を得るべく鋭意検討した結果、PP
SとPPSSとからなるブロック共重合体を用いると問題点
が解決されることを見出した。
すなわち、PPS部分とPPSS部分とからなるブロック共重
合体がPPSと比べると靭性に優れ、ガラス転移点が高い
ものであるため、該ブロック共重合体と非晶性エンジニ
アリングプラスチックとのブレンドを試みたところ、PP
Sと比べて相溶性に優れ、しかも靭性、高温での弾性率
が著しく改善されることを見出し本発明に到達した。
本発明のブロック共重合体は、主として を繰り返し単位とするポリマー部分(PPS部分)と、主
として を繰り返し単位とするポリマー部分(PPSS部分)のブロ
ック共重合体とからなり、通常対数粘度〔η〕(ここ
で、〔η〕は0.4g/100mlの溶液なるポリマー濃度におい
てα−クロルナフタレン中206℃で測定し、下式 〔η〕=ln(相対粘度)/ポリマー濃度 に従い算出した値である。)が0.03〜1.0、好ましくは
0.05〜0.5の範囲のもの又はその架橋物、或いはそれら
の混合物が用いられる。
また、該ブロック共重合体は溶融粘度が300℃において1
0〜20,000ポイズのものが好ましい。
本発明のブロック共重合体を構成するPPS部分は一般式 で示される構成単位を70モル%以上含むものが好まし
く、その量が70モル%未満ではすぐれた特性のブロック
共重合体は得難い。また、そのPPSの対数粘度〔η〕
(ここで〔η〕は0.4g/100mlの溶液なるポリマー濃度に
おいて、α−クロルナフタレン中206℃で測定し、下式 〔η〕=ln(相対粘度)/ポリマー濃度 に従い算出した値である。)が0.03〜0.80の範囲である
のが好ましい。
このポリマーの重合方法としては、ハロゲン置換芳香族
化合物、例えばp−ジクロルベンゼンを硫黄と炭酸ソー
ダの存在下で重合させる方法、極性溶媒中で硫化ナトリ
ウムあるいは水硫化ナトリウムと水酸化ナトリウム又は
硫化水素と水酸化ナトリウムあるいはナトリウムアミノ
アルカノエートの存在下で重合させる方法、p−クロル
チオフェノールの自己縮合などがあげられるが、N−メ
チルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどのアミド系
溶媒やスルホラン等のスルホン系溶媒中で硫化ナトリウ
ムとp−ジクロルベンゼンを反応させる方法が適当であ
る。この際に重合度を調節するためにカルボン酸やスル
ホン酸、またはリン酸のアルカリ金属塩を添加したり、
水酸化アルカリを添加することは好ましい方法である。
共重合成分として、30モル%未満であれば、メタ結合 オルソ結合 エーテル結合 スルホン結合 ビフェニル結合 置換フェニルスルフィド結合 ここでRはアルキル基、ニトロ基、フェニル基、アルコ
キシ基、カルボン酸基またはカルボン酸の金属塩基を示
す)、3官能結合 などを含有していても、ポリマーの結晶性に大きく影響
しない範囲でかまわないが、好ましくは共重合成分は10
モル%以下がよい。特に3官能性以上のフェニル、ビフ
ェニル、ナフチルスルフィド結合などを共重合に選ぶ場
合は3モル%以下がよい。
かかるPPSの具体的な製造法としては、例えば(1)ハ
ロゲン置換芳香族化合物と硫化アルカリとによる製法
(米国特許第2513188号、特公昭44−27671号、特公昭45
−3368号および特公昭52−12240号参照)、(2)チオ
フェノール類のアルカリ触媒又は銅塩等の共存下におけ
る縮合反応による製法(米国特許第3274165号および英
国特許第1160660号参照)、(3)芳香族化合物を塩化
硫黄とのルイス酸触媒共存下に於ける縮合反応による製
法(特公昭46−27255号およびベルギー特許第29437号参
照)等が挙げられる。
本発明におけるブロック共重合体は、例えば芳香族スル
フィドスルホンポリマーの末端基とPPSの末端基とを反
応せしめることによって得られるため、例えば芳香族ス
ルフィドスルホンポリマーの末端基がクロルフェニル基
(構造式: である場合、PPSの末端基をナトリウムスルフィド基
(構造式:NaS−)の如き反応性基にしておく必要があ
る。かかるPPSを得る方法として、予め重合反応時にモ
ノマーの硫化ナトリウム成分の量をp−ジクロルベンゼ
ン成分に対し1〜20モル%過剰の状態で反応させる方法
が挙げられる。
一方、本発明のブロック共重合体を構成する芳香族スル
フィドスルホンポリマーは をくり返し単位とするポリマーとして定義される。この
ポリマーの分子量は対数粘度ηinh(ここで、ηinhは0.
5g/100mlの溶液なるポリマー濃度においてフェノール/
1,1,2,2−テトラクロルエタン(3:2重量比)混合溶媒中
30℃で測定し、下式 ηinh=ln(相対粘度)/ポリマー濃度 に従い算出した値である。)が0.05〜1.0の範囲のもの
が好ましい。このポリマーの重合方法としては、例えば
ジハロ芳香族スルホンとアルカリ金属硫化物を有機アミ
ド溶媒中で反応させる方法(米国特許第4102875号参
照)が挙げられる。
本発明のブロック共重合体を合成する際に用いる芳香族
スルフィドスルホンポリマーは、例えばポリマー末端に 基を有するものであり、これを得る方法としては、ポリ
マー合成反応時にジハロ芳香族スルホンの量をアルカリ
金属硫化物の量に対し、例えば5モル%過剰の状態で反
応させる方法(米国特許第4301274号参照)が挙げられ
る。
本発明の方法において芳香族スルフィドスルホンポリマ
ーとPPSの共重合反応を行なう際、第3成分としてジハ
ロ芳香族スルホンあるいは硫化ナトリウム等の結合剤を
添加する方法を用いることもさしつかえない。また、ブ
ロック共重合体である本発明の目的を逸脱しない範囲
で、PPSとスルフィドスルホンポリマーのいずれか一方
のポリマーの存在下に他方のモノマー成分を重合し、最
終的に共重合体を得る方法を用いることもできる。
また、共重合反応する際、PPSと芳香族スルフィドスル
ホンポリマーの末端反応性基の数を同じにすることは、
収率よくブロック共重合体が得られ最も好ましい。一
方、いずれか一方の成分の末端基数が過剰の場合、反応
終了後、未反応のホモポリマー成分のみを分別あるいは
抽出除去することによってブロック共重合体のみを回収
することができる。
共重合反応において使用される溶媒は、その温度および
圧力において実質的に液状である有機極性溶媒が好まし
い。具体的には、ホルムアミド、アセトアミド、N−メ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−
2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、ε−カ
プロラクタム、N−メチル−ε−カプロラクタム、ヘキ
サメチルホスホルアミド、テトラメチル尿素、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン等のアミド、尿素および
ラクタム類;スルホラン、ジメチルスルホラン等のスル
ホン類;ベンゾニトリル等のニトリル類;メチルフェニ
ルケトン等のケトン類等およびこれらの混合物を挙げる
ことができる。これらの溶媒のうちでは、アミド類、ラ
クタム類あるいはスルホン類等の非プロトン性有機極性
溶媒を使用することが特に好ましい。有機極性溶媒の使
用量はポリマー成分の量に対する重量比で2〜20の範囲
で、好ましくは3〜10の範囲である。
本発明で用いられるブロック共重合体を構成するPPSS部
分の割合は、一般に1〜99重量%であり、本発明の組成
物の物性、配合等の条件により適宜選択される。
本発明のブロック共重合体にはPPSホモポリマー、PPSS
ホモポリマー、PPS−PPSSのランダム共重合体及び/又
はその架橋物も、本発明の効果を損なわない限り含んで
もよい。
本発明で用いられるポリスルホンは、アリーレン単位が
エーテル及びスルホン結合と共に、無秩序に、または秩
序正しく位置するポリアリーレン化合物として定義さ
れ、例えば次の〜の構造式(式中のnは10以上の整
数を表わす)からなるものが挙げられるが、好適には
またはの構造を有するものが望ましい。
ポリフェニレンオキサイドは、ポリフェニレンエーテル
とも称せられ、例えば一般式〔I〕 (式中、R1およびR2は水素、ハロゲン或いは炭素数4以
下のアルキル、ハロアルキル、アルコキシ或いは炭素数
9以下のアリル誘導体、アラルキル基を示し、nは繰り
返し単位数を表わし、10以上の整数である。) で示される2,6−ジ置換フェノールの重合体、2,6−ジ置
換フェノールと多価フェノールとの重合体(特願昭49−
24265号参照)等であり、通常、分子量が2000以上、好
ましくは10,000〜35,000のものである。
かかる樹脂は、一般に、フェノール類、例えばフェノー
ル、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジエチルフェノー
ル、2,6−ジイソプロピルフェノール、2−メチル−6
−メトキシフェノール等を金属/アミン、金属キレート
/塩基性有機化合物等の、共触媒の存在下で酸素により
脱水反応させることによって得られるものであるが、前
記したような条件を満す樹脂であればいずれの製造法に
よるものであっても差しつかえない。具体的なものとし
ては、2,6−ジメチルフェニレンオキサイド重合体、2,6
−ジメチルフェノール/ビスフェノールA(前者/後者
=95/5モル比)共重合体、2,6−ジエチルフェニレンオ
キサイド重合体等が挙げられる。また、スチレンをグラ
フトしたPPOを使用しても差しつかえない。
ポリアリーレートは、ビスフェノールまたはその誘導体
と二塩基酸またはその誘導体から合成されるポリエステ
ルである。ビスフェノール類の例としては、2,2−ビス
−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、4,4′−ジ
ヒドロキシ−ジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキ
シ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテル、4,4′−ジヒ
ドロキシ−3,3′−ジクロロジフェニルエーテル、4,4′
−ジヒドロキシ−ジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒ
ドロキシ−ジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ
−ジフェニルケトン、ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−エタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−n−ブタン、ジ−(4−ヒドロキシフェニル)−
シクロヘキシル−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン、2,2−ビス−
(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)−プロパ
ン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェ
ニル)−プロパンなどが挙げられるが、特に好ましいも
のは、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パンすなわちビスフェノールAとよばれるものである。
二塩基酸の例としては、芳香族ジカルボン酸例えばフタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ビス−(4−カル
ボキシ)−ジフェニル、ビス−(4−カルボキシフェニ
ル)−エーテル、ビス−(4−カルボキシフェニル)−
スルホン、ビス−(4−カルボキシフェニル)−カルボ
ニル、ビス−(4−カルボキシフェニル)−メタン、ビ
ス−(4−カルボキシフェニル)−ジクロロメタン、1,
2−および1,1−ビス(4−カルボキシフェニル)−エタ
ン、1,2−および2,2−ビス−(4−カルボキシフェニ
ル)−プロパン、1,2−および2,2−ビス−(3−カルボ
キシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−カルボ
キシフェニル)−1,1−ジメチルプロパン、1,1−および
2,2−ビス−(4−カルボキシフェニル)−ブタン、1,1
−および2,2−ビス−(4−カルボキシフェニル)−ペ
ンタン、3,3−ビス−(4−カルボキシフェニル)−ヘ
プタン、2,2−ビス−(4−カルボキシフェニル)−ヘ
プタン;および脂肪族酸例えば蓚酸、アジピン酸、コハ
ク酸、マロン酸、セバチン酸、グルタール酸、アゼライ
ン酸、スペリン酸等が挙げられるが、イソフタル酸及び
テレフタル酸あるいはこれらの誘導体の混合物が好まし
い。
本発明のポリカーボネート(以後PCと略す)は均質PC又
例えば1種又はそれ以上の下記ビスフェノールをベース
にしたPC共重合体が使用できる。ビスフェノールとして
は例えば、ヒドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシジ
フェニル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、
ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、ビス
−(ヒドロキシフェニル)−サルファイド、ビス−(ヒ
ドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(ヒドロキシフェ
ニル)−エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ス
ルフォキシド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルフ
ォン及びα,α′−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジ
イソプロピルベンゼン並びに核にアルキル又はハロゲン
が置換したそれらの化合物が挙げられる。
これらのうち好適なビスフェノールの具体的なものとし
ては、4,4−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、
α,α′−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジ
イソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3
−クロル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス
−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタ
ン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−スルフォン、2,4−ビス−(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メルカプタ
ン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−シクロヘキサン、α,α′−ビス−(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピ
ルベンゼン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)−プロパン及び2,2−ビス−(3,5−ジブ
ロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン等が挙げら
れ、好ましくは2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジ
クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−
ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−
プロパン及び1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
−シクロヘキサンが挙げられる。
好適なPCは前述の好適なビスフェノールをベースにした
ものである。特に好適なPC共重合体は2,2−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−プロパンと上記特に好適な他
のビスフェノールの1種との共重合体である。
他の特に好適なPCは2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−プロパン又は2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)−プロパンだけをベースにした
ものである。
ポリエーテルイミドは式 (R1 などである) の芳香族ビス(エーテル酸無水物)と 式H2N−R2−NH2の有機ジアミンとの反応により(R2 などである。) 任意の方法で得ることができる。これらのポリエーテル
イミドは、例えばUSP 3,833,544、USP 3,887,588、USP
4,017,511などの各明細書に記載されている方法により
製造することができる。
本発明の組成物に於ける(a)前記ブロック共重合体
と、(b)ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポ
リアリーレート、ポリカーボネートおよびポリエーテル
イミドから選ばれる少なくとも一種のポリマーとの配合
割合は、(a)95〜35重量部に対して、(b)5〜70重
量部であり、好ましくは(a)90〜40重量部に対して、
(b)10〜60重量部である。(a)の重量部が95重量部
を越えると、本発明の目的とする改良効果が少なく、30
重量部未満であれば、該ブロック共重合体本来の性質が
失なわれ好ましくない。
本発明では、必要に応じ無機質充てん剤を配合すること
ができる。かかる充てん剤としては、例えばガラス繊
維、炭素繊維、チタン酸カリウム、アスベスト、炭化ケ
イ素、セラミック繊維、金属繊維、窒化ケイ素、アラミ
ド繊維などの繊維状強化剤;硫酸バリウム、硫酸カルシ
ウム、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベントナ
イト、セリサイト、ゼオライト、マイカ、雲母、ネフェ
リンシナイト、タルク、アタルパルジャイト、ウオラス
トナイト、PMF、フェライト、硅酸カルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、三酸化アン
モン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化
鉄、二硫化モリブデン、黒鉛、石コウ、ガラスビーズ、
ガラスバルーン、石英粉などの無機充填剤を挙げること
ができ、その配合量は通常組成物中70重量%以下であ
る。これらの充填剤を加える場合、公知のシランカップ
リング剤を併用することができる。
また、本発明組成物には、本発明の目的を逸脱しない範
囲で少量のエポキシ樹脂、離型剤、着色剤、耐熱安定
剤、紫外線安定剤、発泡剤、難燃剤、難燃助剤、防錆剤
を含有せしめることができる。
更に、同様に下記の如き重合体を混合して使用できる。
これら重合体としてはエチレン、ブチレン、ペンテン、
ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、スチレン、α
−メチルスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、(メタ)アクリロニトリルなどの単量体の単
独重合体または共重合体及びその改質物、ポリエステル
(全芳香族ポリエステル等のいわゆる液晶ポリマーを含
む)ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイ
ミド、ポリアミドイミド、シリコン樹脂、フェノキシ樹
脂、フッ素樹脂などの単独重合体、ランダム共重合体、
ブロック共重合体等を挙げることが出来る。
本発明組成物の調製は種々の公知の方法で可能である。
例えば、原料を予めタンブラー又はヘンシェルミキサー
のような混合機で均一に混合した後、1軸または2軸の
押出機に供給し230〜400℃で溶融混練した後、ペレット
として調製する方法がある。
「発明の効果」 本発明の組成物は、相溶性が良好で、機械的強度、耐熱
性に優れたものである。
「実施例」 本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこ
れらの実施例のみに限定されるものではない。
(参考例) (A)末端クロルフェニル基型PPSSの合成 10オートクレーブにN−メチルピロリドン1980g、硫
化ナトリウム2.7水塩655g(5.0モル)、水酸化ナトリウ
ム2.0g、およびビス(p−クロルフェニル)スルホン14
36g(5.0モル)を仕込み、窒素雰囲気下、200℃まで昇
温しその温度で撹拌下6時間反応させた。次いでこの系
にビス(p−クロルフェニル)スルホン72g(0.25モ
ル)をN−メチルピロリドン200gに溶かした液を添加
し、さらに1時間反応させた。反応容器を冷却後、内容
物を取出し、熱水とアセトンで数回洗浄し、ポリマーケ
ーキを別した。このケーキを80〜150℃で減圧乾燥
し、淡褐色のポリマー1190gを得た(収率96%)。この
ポリマーの対数粘度ηinh(ここで、ηinhは0.5g/100ml
の溶液なるポリマー濃度においてフェノール/1,1,2,2−
テトラクロルエタン(3:2重量比)混合溶媒中30℃で測
定し、下式 ηinh=ln(相対粘度)/ポリマー濃度 に従い算出した値である。)は0.22であった。
(B)末端ナトリウムスルフィド基型PPSの合成 10オートクレーブにN−メチルピロリドン3100gと硫
化ナトリウム2.7水塩1009g(7.7モル)および水酸化ナ
トリウム3.5g(0.09モル)を仕込み、窒素雰囲気下、20
0℃まで約2時間かけて撹拌しながら昇温して220mlの水
を留出させた。反応系を150℃に冷却した後、p−ジク
ロルベンゼン1029g(7.0モル)、N−メチルピロリドン
700gを加え、230℃で1.5時間、次いで260℃で2時間反
応させた。重合終了時の内圧は7.0kg/cm2であった。反
応容器を冷却後、内容物の一部をサンプリングし別し
た後、ケーキを熱水で3回煮沸洗浄し、さらにアセトン
で2回洗浄した後、120℃で乾燥して淡灰褐色粉末状PPS
ポリマーを得た(収率約94%)。このポリマーの対数粘
度〔η〕(ここで、〔η〕はポリマー濃度0.4g/100ml、
α−クロルナフタレン中206℃で測定し、〔η〕=ln
(相対粘度)/ポリマー濃度に従い算出した値である)
は0.14であった。
(C)ブロック共重合体の合成 上記のPPS9480gと前述の末端クロルフェニル基型PPSS30
0gおよびN−メチルピロリドン1200gを加え、窒素パー
ジ後密封し220℃まで昇温し、この温度で3時間反応さ
せた。反応容器を冷却後、内容物を別し、固形分をN
−メチルピロリドンで2回洗浄した後、熱水で3回煮沸
洗浄した。得られたケーキを120℃で5時間乾燥した
後、フェノール/1,1,2,2−テトラクロルエタン(3:2重
量比)混合溶媒中に分散させ、100℃で未反応のPPSSを
抽出除去した。この操作を3回くり返しPPSSが全く抽出
されないのを確認した。さらに、抽出後得られたケーキ
をアセトンで十分洗浄、次いで乾燥した後、α−クロル
ナフタレンを用い、210℃で溶解させ分別沈殿を行なっ
て、未反応のPPSのみを別し分離除去した。得られた
ケーキをアセトンで十分洗浄した後、120℃で5時間乾
燥して1275gの淡褐色粉末状ポリマー(ブロック共重合
体)を得た。このポリマーは〔η〕が0.18であり、PPSS
の含量が18重量%であった。
又、上記に於いて、PPSの量を3555gと1330gに代えて実
施した。得られた各ポリマーは、収量が638gと353gであ
り、〔η〕が0.17であった。又、各ポリマーのPPSSの含
量は37重量%と69収量%であった。
得られた各PPS−PPSSブロック共重合体を260℃で所定時
間、空気中にて熱架橋し、316℃,5kg荷重でのメルトイ
ンデックスが180である各共重合体を得た。熱架橋後の
共重合体のうちPPSS含量が18重量%のものをI、37重量
%のものをII、69重量%のものをIIIとする。
実施例1〜5,比較例1〜3 参考例で得た各PPS−PPSSブロック共重合体と、ポリサ
ルホン(P−1700,日産化学(株)製)を表−1の割合
で均一に混合し、40mmの押出機を用い330℃で溶融混練
しペレット化した。
このペレットから射出成形機でテストピースを成形した
ところ、PPS−PPSSブロック共重合体とポリサルホンと
の組成物は外観が良好で相溶性の良好なものであった。
一方比較例−1で示したPPSとポリサルホンとの組成物
は、外観がパール状であり、相溶性の悪いものであっ
た。
物性を測定した結果を表−1に示したが、PPS−PPSSブ
ロック共重合体を用いると強度、熱変形温度の良好な成
形品が得られた。
実施例6〜20,比較例4〜9 それぞれ表−2,3,4,5,6に示した配合で330℃にて押出ペ
レット化しテストピースを作成した。その結果を表−2,
3,4,5,6に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 81/06 LRF (56)参考文献 特開 昭61−247755(JP,A) 特開 昭62−119268(JP,A) 特開 昭58−171422(JP,A) 特開 昭62−121761(JP,A) 特開 昭62−283156(JP,A) 特開 昭62−205157(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) ポリフェニレンスルフィ部分と、
    ポリフェニレンスルフィドスルホン部分からなるブロッ
    ク共重合体95〜30重量部 (b) ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリ
    アリレート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミドか
    らなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマー5〜70
    重量部 必要に応じて (c) 無機質充てん剤 を含んでなる熱可塑性樹脂組成物。
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