JPH07302081A - 自動演奏操作装置 - Google Patents

自動演奏操作装置

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Publication number
JPH07302081A
JPH07302081A JP6095223A JP9522394A JPH07302081A JP H07302081 A JPH07302081 A JP H07302081A JP 6095223 A JP6095223 A JP 6095223A JP 9522394 A JP9522394 A JP 9522394A JP H07302081 A JPH07302081 A JP H07302081A
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JP
Japan
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tempo
data
output
automatic performance
performer
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Application number
JP6095223A
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English (en)
Inventor
Satoshi Usa
聡史 宇佐
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 テンポ指示等の自動演奏に関する制御を、演
奏者の複雑な身振り動作に対し確実に行なうこと。ま
た、装置自体を安価に構成すること。 【構成】 演奏者の左肘関節の屈曲角度を検出し、該角
度に応じた検出信号を出力する左肘角度センサ11と、
この検出信号に基づいて、自動演奏に関するテンポ制御
信号を生成するテンポ検出部4、音量制御信号を生成す
る音量検出部4と、これら制御信号に基づいて、記憶装
置2内に予め記憶した自動演奏に関するデータを読み出
すとともに、該データに基づく発音を制御するシーケン
サ1とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、演奏者の身振り動作
によって自動演奏のシーケンス制御を行なう自動演奏操
作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、演奏者の身振り動作、特に、
自動演奏のテンポ指示を指揮棒動作によって検出する技
術には、次のようなものがあった。 実公昭62−24316号公報 演奏用指揮棒内に加速度センサを組み込んでおき、指揮
棒動作によって生じる加速度に検出し、この検出結果に
対応して、テンポ等の楽音制御データが出力される。こ
の楽音制御データに基づいて予めプリセットした演奏デ
ータがメモリより読み出される。 原田他:1990年電子情報通信学会春季全国大
会、資料7−218頁 演奏者の指揮棒動作をビデオカメラを用いて撮影し、こ
の画像を解析することによって、演奏者のテンポ指示を
予測する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た技術では、それぞれ次のような問題点があった。 加速度センサの構造は、指揮棒内で揺動する重錘を
バネで保持し、重錘に連着された磁石の移動による磁束
密度の変化を、ホール素子で検出するようになってい
る。このため、指揮棒の長手方向での加速度しか検出す
ることができないので、複雑な指揮棒動作を検出するに
は、実際、不向きである。さらに、重錘の重量と、バネ
の強さと、指揮棒内の摩擦等との関係を、適切に設定す
ることが要求される。例えば、バネ・レートを下げ、重
錘の重量を上げて、センサの感度を高めると、遅い指揮
動作による小さい加速度を検出することはできるが、指
揮棒自体の重量増加や、指揮とは無関係な動作による加
速度まで検出してしまう、という問題がある。
【0004】 演奏者は、カメラの視野範囲内で指揮
動作を行なわなければならないため、指揮動作を行なう
べき領域が限られ、また、コントラストを高めるため
の、演奏者への照明にも配慮が必要である。さらに、画
像処理をリアルタイムで行なわなければならないため、
高速な演算能力を有する装置が不可欠であり、システム
全体が極めて高価となる、という問題もある。
【0005】この発明は、上述した問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、身振り動作よっ
て、テンポ指示のみならず、他の指示、例えば音量、パ
ート間バランスなどの制御を行なうことができるととも
に、身振りの動作範囲を制限することなく、演奏者の複
雑な身振りに対して確実に、装置自体を安価に構成する
ことが可能な自動演奏操作装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上述した問題
を解決するために、請求項1に記載の発明にあっては、
演奏者の関節の屈曲角度を検出し、該角度に応じた検出
信号を出力する検出手段と、前記検出信号に基づいて、
自動演奏に関する制御信号を生成する制御信号生成手段
と、前記制御信号に基づいて、予め記憶した自動演奏に
関するデータを読み出すとともに、該データに基づく発
音を制御する制御手段とを具備することを特徴としてい
る。
【0007】請求項2に記載の発明にあっては、請求項
1において、前記検出信号の変極点を検出する極検出手
段と、前記変曲点の間隔に対応するテンポデータを出力
するテンポデータ変換手段とを備え、このテンポデータ
の速度で前記自動演奏に関するデータを読み出すことを
特徴としている。請求項3に記載の発明にあっては、請
求項2において、演奏者の右腕または左腕の手首および
肩の屈曲角度を検出し、前記テンポデータ変換手段は、
両屈曲角度に基づくテンポデータを出力することを特徴
としている。
【0008】
【作用】上記請求項1に記載の発明によれば、演奏者
が、指揮動作を行なうと、その際の関節の屈曲角度が検
出手段によって検出され、この検出結果に基づき制御信
号が生成される。この制御信号に基づいて、自動演奏に
関するデータが読み出され、さらに、このデータに基づ
く発音が制御される。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、演奏者の
指揮動作にしたがって、テンポデータが出力され、この
テンポデータにしたがって自動演奏に関するデータが読
み出される。請求項3に記載の発明によれば、演奏者の
手首および肩の両方の屈曲角度に基づいてテンポデータ
が出力されるので、より演奏動作に忠実なものとするこ
とができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明による各実施
例について説明する。
【0011】<第1実施例>図1は、この発明による第
1実施例の構成を示すブロック図である。この実施例
は、演奏指揮を行なう演奏者の各関節に装着された角度
センサの出力によって、制御信号を生成し、この該制御
信号に基づいて発音を制御するものである。
【0012】この図において、1はシーケンサであり、
記憶装置2に記憶されている演奏データへのアクセスや
音源回路3の発音動作を、角度センサによる各種制御信
号に基づいて制御する。記憶装置2は、演奏曲毎の曲デ
ータを記憶しており、さらに、曲データは演奏パート
(トラック)毎に対応する演奏データに細分化される。
また、音源回路3は、シーケンサ1によって供給される
データに基づいて、音色の異なる楽音信号を複数同時に
生成可能となっている。音源回路3によって生成された
楽音信号は、アンプやスピーカ等から構成されるサウン
ド・システムSSによって発音されるようになってい
る。
【0013】ここで、シーケンサ1に供給される制御信
号について詳細に説明する。 再生テンポ はじめに、自動演奏の再生テンポを示す制御信号につい
て説明する。この制御信号は、演奏者の右肘の指揮棒動
作に応じて生成されるものである。図1において、11
は右肘角度センサであり、指揮動作を行なう演奏者の右
肘に装着されて、この肘の屈曲角度に対応する信号を出
力する。極検出器41は、右肘角度センサ11から出力
された信号を微分し、該微分信号において符号の変わる
タイミング(一次微分値=0、すなわち速度零)を検出
する。42はテンポデータ変換器であり、極検出器41
による微分信号の符号が変わるタイミングの間隔を検出
して、自動演奏の再生テンポを指示する信号、例えば、
MIDI規格のタイミング・クロックに変換する。な
お、極検出器41およびテンポデータ変換器42から、
テンポ検出部4が構成される。
【0014】ここで、微分信号の符号が変わるタイミン
グとは、演奏者の右肘において最大屈曲角度あるいは最
小屈曲角度となっているタイミングに相当する。そし
て、このタイミングと次回のタイミングとの間隔は、演
奏者が右肘で指揮動作する際における最大屈曲角度から
最小屈曲角度へ(あるいはその逆)に移行する時間差で
ある。これは演奏曲への1拍(4/4拍子の場合)の指
揮動作にほかならない。
【0015】したがって、右肘角度センサ11の出力信
号を微分して、この微分信号の符号が変わるタイミング
の間隔より、演奏者が指揮した1拍を検出することがで
きる。さらに、テンポデータ変換器42は、1拍よりも
微小な時間間隔の情報を得るために、微分信号を平滑化
してタイミング間隔を時間的に細分化する機能も有して
いる。このようにして、演奏者自身の右肘における往復
動作を、右肘角度センサ11で検出することによって、
自動演奏の再生テンポを示す制御信号が生成される。
【0016】 自動演奏における全体的な音量 次に、この実施例において、自動演奏の全体的な音量を
決定する制御信号は、演奏者の右肘における屈曲動作の
速さおよび大きさに応じて生成される。速度検出器51
は、右肘角度センサ11による検出信号を微分するもの
であり、微分された信号は、ローパス・フィルタ53に
より平滑化されて、変換テーブル55の入力端に供給さ
れる。変換テーブル55は、入力信号を音量情報として
適切な形態(フォーマット)に変換して、乗算器57の
一方の入力端に供給する。
【0017】また、角度差検出器52は、演奏者が右肘
で指揮動作する際における最大屈曲角度と最小屈曲角度
との角度差を検出するものであり、該角度差を示す信号
は、ローパス・フィルタ54により平滑化されて、変換
テーブル56の入力端に供給される。変換テーブル56
は、入力信号を音量情報として適切な形態に変換して、
乗算器58の一方の入力端に供給する。
【0018】ここで、乗算器57,58の他方の入力端
にそれぞれ供給される乗算係数は、自動演奏の全体音量
を決定するに際し、右肘における振りの速さあるいは大
きさのどちらに重きを置くかによって決定される。例え
ば、全体音量を振りの速さに重きを置いて決定するなら
ば、乗算器57に供給される乗算係数は大きく設定され
る一方、乗算器58に供給される乗算係数は、乗算器5
7への乗算係数と比較して相対的に小さく設定される。
そして、乗算器57,58によってそれぞれ重みづけが
なされた変換テーブル55,56の変換結果は、加算器
59によって加算され、自動演奏の全体音量を決定する
ための音量(ダイナミクス)データとしてシーケンサ1
に供給される。なお、符号51〜59から、音量検出部
5が構成される。
【0019】前述したようにこの実施例において自動演
奏の全体音量は、右肘における指揮棒動作の振りの速さ
および大きさによって決定されるが、個々の演奏パート
の音量は、演奏者の異なる部位の状態で決定されるよう
になっている。そこで、第1(メイン)および第2(サ
ブ)パートの音量を決定する制御信号を例にとって説明
する。
【0020】 第1パートの音量 図1において、61は左手首角度センサであり、演奏者
の左手首に装着されて、該手首の屈曲角度に対応する信
号を出力する。62は変換テーブルであり、左手首角度
センサ61による検出信号を音量データとして適切な形
態に変換して、シーケンサ1に第1パートの音量を示す
制御信号として供給する。なお、個々のパートの音量
は、全体的な音量とは異なり、通常、頻繁に変化させる
ことがないので、平滑化を行うローパス・フィルタは挿
入されていない。こうして、第1パートの音量は、演奏
者の左手首における屈曲角度によって設定される。
【0021】 第2パートの音量 構成的には、第1パートの音量の場合と同一である。た
だし、演奏者の同一部位には、センサを多数装着するこ
とはできないので、第2パートの音量を決定するセンサ
は、演奏者の左肘に装着される。これが左肘センサ71
である。この左肘センサ71は、左肘の屈曲角度に対応
する信号を出力し、該信号は変換テーブル72によっ
て、音量データとして適切なフォーマットに変換され
て、シーケンサ1に第2パートの音量を示す制御信号と
して供給される。
【0022】このように、第1パートの音量を演奏自身
の左手首の屈曲角度で、また第2パートの音量を演奏者
自身の左肘の屈曲角度で、それぞれ設定できるので、各
パートのバランスは、演奏自身の左手首および左肘の屈
曲角度の相違によって調節することが可能となる。同様
にして、演奏者の異なる可動部位に角度センサを装着
し、第3パート以上の音量を個々に調節することが可能
となる。
【0023】 モジュレーション この場合のモジュレーションとは、楽音信号に与える変
調型効果をいう。この変調型効果には、例えば、楽音信
号の振幅を周期的に上下させる(振幅変調)トレモロ効
果がある。そして、効果の強弱を制御する制御信号が、
右手首の屈曲角度に応じて生成される。図1において、
81は右手首角度センサであり、演奏者の右手首に装着
されて、該手首の屈曲角度に対応する信号を出力する。
82は変換テーブルであり、右手首角度センサ81によ
る検出信号をデータとして適切な形態に変換して、シー
ケンサ1にモジュレーションを示す制御信号として供給
する。こうして、モジュレーションは、演奏者の右手首
における屈曲角度によって設定される。
【0024】 その他 同様に、左肩の屈曲角度のように、まだ割り当てられて
いない演奏者の部位に角度センサを装着し、この角度セ
ンサによる検出信号を変換テーブルによりデータに変換
することによって、その他の制御信号として、楽音信号
の選択や、楽音信号に与える効果の各種パラメータ等、
例えば、楽音信号の音色や、低域通過フィルタのカット
・オフ周波数等を設定することができる。
【0025】かかる実施例によれば、演奏者は、指揮棒
を振るような右肘の指揮動作によって、自動演奏の再生
テンポを指定できるととに、各演奏パートの音量を、左
手首あるいは左肘の屈曲角度で設定でき、さらに、全体
的な音量を右肘の動作によって指定でき、そして、右手
首および左肩の屈曲角度で、発生楽音に与える効果の度
合いを調節することが可能である。
【0026】なお、この実施例では、角度センサを演奏
者の他の部位に装着して、異なる姿勢動作でシーケンサ
1を制御しても良い。例えば、膝に角度センサを装着し
て、しゃがんだり、立ったりしてテンポ制御する、ある
いは、右肩に角度センサを装着して、演奏パートの音量
を設定するようにしても良い。あるいは、記憶装置2に
伴奏パターンを記憶させておき、腕の角度によって伴奏
パターンを選択するような構成としても良い。このよう
に、角度センサの装着部位とシーケンサ1の機能との割
当を変更することにより、様々なバリエーションが発生
する。また、上述した実施例では、センサとして角度セ
ンサを用いたが、速度センサ(加速度センサ)を装着
し、加速度が零のタイミングを検出して、角度センサに
おける最小屈曲角度あるいは最大屈曲角度としても良
い。
【0027】<第2実施例>次に、この発明による第2
実施例について説明する。この実施例は、第1実施例に
おける自動演奏のテンポ制御についてより詳細にしたも
のであり、右肩角度と右手首角度との、二系統のセンサ
出力によって、自動演奏のテンポ指示を行なうものであ
る。
【0028】<第2実施例の構成>図2は、この実施例
の構成を示すブロック図である。まず、一方のセンサ出
力系統について説明する。この図において、101は右
肩角度センサであり、演奏者の右肩に装着されて、右上
腕部が下がるにつれてレベルが大きくなる信号を出力す
るようになっている。102は微分回路、103は整流
回路、104はピークホールド回路、105は遅延素子
である。
【0029】130は発振器であり、パルスを所定の周
波数で発振する。106は、このパルスをアップ・カウ
ントするカウンタであり、そのカウント結果は遅延素子
105の出力によりクリアにされる。107は、カウン
タ106によるカウント結果の各ビットの論理積をとる
ゲート、108は、カウンタ106によるカウンタ結果
をピークホールド回路104の出力信号によりラッチす
るラッチ回路であり、ゲート107の出力信号によりク
リアにされる。このように、符号101〜108によ
り、一方のセンサ出力系統が構成される。
【0030】他方のセンサ出力系統も、符号101〜1
08と同様に、符号111〜118により構成される。
ただし、111は、指揮者の右手首に装着される右手首
角度センサであり、指揮者の右手首における屈曲角度に
対応する信号を検出する。この信号は、右肩角度センサ
101と同様に処理されて、ラッチ回路118をラッチ
する。
【0031】次に、ラッチ回路108,118の出力
は、加算器120によって加算される。ここで、必要が
あるならば、ラッチ回路108,118の各出力に、そ
れぞれ適切な係数を乗算するようにして、右肩角度ある
いは右手首角度に重み付けを行なうようにしてもよい。
121は、図3に示すような入出力特性を有する変換テ
ーブルである。122は、最初に供給されるカウント値
を除去する初期値除去回路であり、123は、初期値除
去回路122を介して順次供給されるカウント値を平滑
化するローパスフィルタである。
【0032】次に、図2における初期値除去回路122
の詳細構成について図4を参照して説明する。この図に
示すように、変換テーブル121(図2参照)の出力デ
ータは、セレクタ201の入力端Aと、遅延素子202
を介した同セレクタの入力端Bとに供給される。セレク
タ201により選択された出力は、ゲート群203を介
してローパスフィルタ123(図2参照)に供給される
とともに、比較器204の入力端Aおよび比較器205
の入力端Aにそれぞれ供給される。比較器204の入力
端Bには、所定値「C」が供給されており、これにより
比較器204は、その入力端に供給されるデータが、A
<Bなる場合に“H”なる信号を出力して、セレクタ2
01において入力端Aが選択されるようになっている。
また、比較器205の入力端Bには、所定値「D」が供
給されており、これにより比較器205は、その入力端
に供給されるデータがA>Bなる場合に“H”なる信号
を出力して、ゲート群203に供給される。
【0033】ゲート群203は、出力ビット数に対応す
るアンド・ゲートからなり、これらアンド・ゲートの一
方の入力端の各々には、セレクタ201の出力ビットの
各々が供給される一方、他方の入力端の各々には、比較
器205による出力信号が供給される。すなわち、ゲー
ト群203は、比較器205の各入力端に供給されるデ
ータがA>Bなる場合において、セレクタ201による
データをそのまま出力するのを許可する一方、比較器2
05の各入力端に供給されるデータがA≦Bなる場合に
おいて、セレクタ201によるデータを出力しないよう
になっている。
【0034】<第2実施例の動作>次に、この第2実施
例の動作について説明する。いま、演奏者は、右肩に右
肩角度センサ101を、右手首に右手首角度センサ11
1をそれぞれ装着しており、この状態で、例えば図5に
示す4/4拍子の演奏指揮を行なったとする。
【0035】まず、この図に示すa点〜c点の指揮動
作、すなわち、第1拍目の指示において演奏者は、最上
位点であるa点から最下位点であるb点までの指示を行
なうために右上腕部を振り下ろし、次に、このb点から
極大点であるc点までの指示を行なうために右上腕部を
振り上げる。このため、演奏者の右肩に装着された角度
センサ111の出力レベルは、図6(a)に示されるよ
うに、a点に対応する時刻ta から上昇し、b点に対応
する時刻tb において極大を迎え、この後c点に対応す
る時刻tc まで下降する。そして、この時刻ta〜時刻
cまでの期間が、演奏者によって指示された第1拍に
相当する。
【0036】第2、第3および第4拍目の指示も、第1
拍目と同様に、振り下ろし、およびその後の振り上げの
動作によってなされるので、右肩角度センサ101の出
力レベルは、時刻ta〜tcの波形と略同一となる。そし
て、時刻tc〜時刻te、時刻te〜tg、および時刻tg
〜tiの期間は、それぞれ第2拍、第3拍および第4拍
に相当する。
【0037】このようして得られた右肩角度センサ10
1の出力から、微分回路102(図2参照)によって図
6(b)に示す微分出力が得られ、次に、整流回路10
3(図2参照)によって、該微分出力のうちの(+)側
の符号を有する成分のみが抽出されて、図6(c)に示
す波形が得られる。そして、図6(c)に示す波形にお
いて、それぞれのピークに対応するタイミングでパルス
が、ピークホールド回路104によって出力される(図
6(d)参照)。このように、ピークホールド回路10
4では、右肩センサ101の出力波形の傾きが最も大と
なるタイミングでパルスを出力することになる。
【0038】一方、発振器130で出力されるパルスを
アップ・カウントしているカウンタ106は、図6
(e)に示すように、ピークホールド回路104による
パルスが供給されない場合には、計数容量に対応する値
までカウントすると、再び「0」からカウントをする一
方、ピークホールド回路104から遅延素子を介してパ
ルスが供給された場合には、そのカウント結果を「0」
にクリアする。このカウント結果は、ラッチ回路108
によって、ピークホールド回路104によるパルスのタ
イミングでラッチされて出力される。ここで、ピークホ
ールド回路104によるパルスは、カウンタ106へは
遅延素子105を介して供給されるが、ラッチ回路10
8へは直接供給されるので、カウンタ106でのクリア
は、ラッチ回路によるラッチよりも一瞬遅れる。これに
よって、ラッチ回路108の出力は、「0」にクリアさ
れる直前のカウント結果となる。このカウント結果は、
最初の演奏指揮に対応するパルスによりラッチされたも
のを除き、演奏指揮の際の、右上腕部によるテンポ指示
に対応した数値(テンポカウント)となる。
【0039】また、指揮動作において演奏者は、右上腕
部だけではなく、右手首も屈曲させる。すなわち、演奏
者は、右上腕部を振り下げた際には、自然に右手首も掌
側へ屈曲させる一方、右上腕部を振り上げた際には、自
然に右手首も手の甲側へと屈曲させる。これにより、図
5に示す演奏指揮においては、右手首に装着された角度
センサ111の出力も、角度センサ101の出力と略同
一となる。そして、右手首角度センサ111の出力も、
符号101〜108と同様に処理されて、ラッチ回路1
18によって、演奏指揮の際の、右手首によるテンポ指
示に対応した数値のカウント結果が出力される。
【0040】次に、加算器120において、ラッチ回路
108,118のカウント結果同士が加算される。この
ように、右上腕部によるテンポ指示に対応した数値と、
右手首によるテンポ指示に対応した数値とが加算される
ので、互いが相補することになる。このため、カウント
結果を、演奏指揮のテンポ指示に対応した数値により近
くすることができる。
【0041】そして、このカウント結果は、図3に示す
ような入出力特性を有する変換テーブル121によっ
て、演奏者のテンポ指示が速い場合には小となる一方、
テンポ指示が遅い場合には大となるように変換される。
通常、自動演奏におけるテンポ指示とは、拍の時間的長
さをクロック数で示すからである。これにより、演奏者
のテンポ指示に対応するカウント結果は、変換テーブル
121によって、指示された拍の時間的長さを示すクロ
ック数に変換される。なお、この実施例では、加算器1
20によって加算されたカウント結果が、極めて零に近
い場合、すなわち、演奏者によるテンポ指示が極めて速
い場合には、なにも出力しないように構成されている。
【0042】変換テーブルの出力結果のうち、演奏指揮
において最初に振る始めたタイミングに対応する結果
は、初期値除去回路122によって除去される。そし
て、初期値除去回路122の出力は、ローパスフィルタ
123によって、前後の値に対してギクシャクしないよ
うに平滑化されて、自動演奏における再生テンポを示す
データとして出力される。
【0043】ここで、初期値除去回路102の動作につ
いて説明する。図6(e)に示したように、演奏指揮に
よるテンポに対応するカウント結果は、最初に振り始め
たもの以外は、ほぼ同一である。これは、演奏指揮にお
いて、最初に振り始めた際にはカウンタがフリーラン状
態にあり、そのカウンタ結果は、テンポ指示とはほとん
ど無関係である一方、それ以降のカウンタ結果は、演奏
指揮によるテンポ指示に正しく従うものだからである。
このため、最初に降り始めたタイミングに対応する再生
テンポのみの除去を行なうべく、変換テーブル121と
ローパスフィルタ123との間に介挿されたのが初期値
除去回路122であり、その動作は、前述の通りであ
る。
【0044】すなわち、図4に示すように、変換テーブ
ル121による出力は、まず、セレクタ201に供給さ
れる。ここで、セレクタ201の初期状態においては入
力端Aが選択されているので、最初のカウント結果に対
応する変換テーブル121の出力は、そのままスルー状
態でゲート群203に供給される。この出力が、所定値
C以上であるならば、すなわち、最初に降り始めたタイ
ミングによって生じた指示される再生テンポが、所定値
Cに対応するテンポ以上速く指定されたならば、比較器
204の出力は“L”となるので、セレクタ201では
入力端Bが選択される。しかしながら、この時点よりも
前にはデータが存在しないので、なにも出力されず、次
のタイミングでの再生テンポが出力されることになる。
所定値Cは、2回目以降の通常の再生テンポよりは、大
となるように設定されるので、この時点においてセレク
タ201では入力端Aが再び選択されて、以降、入力端
Aに固定されることになる。この結果、最初の降り始め
による再生テンポは、所定値C以上であるならば、セレ
クタ201の入力端Bの選択によりキャンセルされる
が、所定値以下Cであるならば、そのままゲート群20
3に供給される。
【0045】次に、セレクタ201の出力は、比較器2
05において所定値D以下であるならば、すなわち、所
定値Dよりもテンポ指示が遅いならば、ゲート群202
により出力停止となる。このように、初期値除去回路1
22は、最初に降り始めたタイミングによって生じた指
示される再生テンポが所定値C以上であるならばキャン
セルされ、2回目以降に続く再生再生テンポが所定値D
以下であるならば出力停止するように構成されている。
【0046】なお、この第2実施例では、演奏者を右利
きと想定して角度センサ101,111を装着したが、
演奏者が左利きである場合には、それぞれ左肩,左手首
に装着するようにしても良い。また、この第2実施例で
は、再生テンポを示すデータを出力するだけであるが、
第1実施例と同様に、他の制御、例えば音量制御を行な
うようにしても良い。この場合、例えば、右肩角度セン
サ101の出力を分配し、この出力レベルに応じて、音
量制御データを出力するように構成する。
【0047】
【発明の効果】以上説明した各発明によれば、次のよう
な効果がある。演奏者の身振り動作よって、テンポ指示
のみならず、他の指示、例えば音量、パート間バランス
などの制御を行なうことができるとともに、身振りの動
作範囲を制限することなく、演奏者の複雑な身振りに対
して確実に自動演奏を制御することができ、しかも、装
置自体を安価に構成することが可能となる(請求項
1)。演奏者の指揮動作にしたがって、テンポデータが
出力され、このテンポデータにしたがって自動演奏に関
するデータが読み出すことができる(請求項2)。演奏
者の手首および肩の両方の屈曲角度に基づいてテンポデ
ータが出力されるので、より演奏動作に忠実なものとす
ることができる(請求項3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例による構成を示すブロ
ック図である。
【図2】 この発明の第2実施例による構成を示すブロ
ック図である。
【図3】 同実施例における変換テーブル121の入出
力特性を示す図である。
【図4】 同実施例における初期値除去回路122の詳
細構成を示すブロック図である。
【図5】 4/4拍子の指揮動作を説明するための図で
ある。
【図6】 同実施例の各部の動作説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1……シーケンサ、2……記憶装置、3……音源回路、
4……テンポ検出部、5……音量検出部、11,61,
71,81,91,101,111……角度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10H 1/46

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏者の関節の屈曲角度を検出し、該角
    度に応じた検出信号を出力する検出手段と、 前記検出信号に基づいて、自動演奏に関する制御信号を
    生成する制御信号生成手段と、 前記制御信号に基づいて、予め記憶した自動演奏に関す
    るデータを読み出すとともに、該データに基づく発音を
    制御する制御手段とを具備することを特徴とする自動演
    奏操作装置。
  2. 【請求項2】 前記検出信号の変極点を検出する極検出
    手段と、 前記変曲点の間隔に対応するテンポデータを出力するテ
    ンポデータ変換手段とを備え、このテンポデータの速度
    で前記自動演奏に関するデータを読み出すことを特徴と
    する請求項1記載の自動演奏操作装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、演奏者の右腕または左
    腕の手首および肩の屈曲角度を検出し、前記テンポデー
    タ変換手段は、両屈曲角度に基づくテンポデータを出力
    することを特徴とする請求項2記載の自動演奏操作装
    置。
JP6095223A 1994-05-09 1994-05-09 自動演奏操作装置 Pending JPH07302081A (ja)

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