JPH07301744A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH07301744A
JPH07301744A JP11417594A JP11417594A JPH07301744A JP H07301744 A JPH07301744 A JP H07301744A JP 11417594 A JP11417594 A JP 11417594A JP 11417594 A JP11417594 A JP 11417594A JP H07301744 A JPH07301744 A JP H07301744A
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lens
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signal
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 合焦を示す評価値を正確に設定して、ズーミ
ング時の合焦軌跡の選択能力及び軌跡変化に対する追従
能力を向上させることができるカメラを提供する。 【構成】 変倍レンズ102位置およびフォーカスコン
ペレンズ105位置と被写体距離に基づいて追従すべき
合焦カム軌跡を決定するための情報がAFマイコン116
から読みだされ、該読みだされた情報により、変倍レン
ズ102の移動による焦点面の変位を補正するためのフ
ォーカスコンペレンズ105を移動させる標準移動速度
Vf0が算出され、該算出された標準速度Vf0に、撮像被
写体の映像信号から算出される評価値が鮮鋭度ピーク信
号の最小値との比較結果に応じて、前記評価値が所定範
囲で増減するように補正速度Vf+,Vf-が重畳されてフ
ォーカスコンペレンズ105が移動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インナーフォーカスタ
イプのレンズシステムを搭載したカメラに関し、特にズ
ーム中の合焦制御能力の向上を図ったカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカメラに搭載されたインナーフォ
ーカスタイプのレンズシステムは、例えば図10に示す
ように構成されている。
【0003】図10において、レンズ部100は、固定
の第1のレンズ群101と、変倍を行う第2のレンズ群
(以下、変倍レンズという)102と、絞り103と、
固定の第3のレンズ群104と、焦点調節機能と変倍に
よる焦点面の移動を補正する所謂コンペ機能とを兼備し
た第4のレンズ群(以下、フォーカスコンペレンズとい
う)105とが前方から後方にこの順に配列され、第1
乃至第4のレンズ群は互いに光軸が一致し、変倍レンズ
102とフォーカスコンペレンズ105は光軸に平行に
移動可能にされている。
【0004】レンズ部100の後方、すなわちフォーカ
スコンペレンズ105の後方には、CCD106が配置
されている。CCD106のフォーカスコンペレンズ1
05に対向する面には、被写体の光学画像が結像される
撮像面が設けられている。
【0005】次に、レンズ部100の焦点距離(変倍レ
ンズ102位置)とフォーカスコンペレンズ105位置
との関係について図11を参照しながら説明する。図1
1は図10のレンズ部100の焦点距離とフォーカスコ
ンペレンズ105位置との関係を示す図である。
【0006】まず、レンズ部100の焦点距離とフォー
カスコンペレンズ105位置との関係について説明す
る。
【0007】レンズ部100の焦点距離が所定の焦点距
離に設定されているとき、CCD106の撮像面に光学
画像を結像させるフォーカスコンペレンズ105の位置
すなわちフォーカスコンペレンズ105の合焦位置は、
図11に示すように、被写体距離に応じて変化する。ま
た、被写体距離が一定であるとき、フォーカスコンペレ
ンズ105の合焦位置は、焦点距離すなわち変倍レンズ
102の位置に応じて変化する。よって、フォーカスコ
ンペレンズ105を設定された焦点距離と被写体距離と
から決定される曲線(以下、合焦カム軌跡という)に沿
って移動することによって明瞭な光学画像が得られる。
【0008】従って、このようなインナーフォーカスタ
イプのレンズシステムの焦点調節制御においては、図1
1に示す多数の合焦カム軌跡のうちのいくつか(以下、
代表軌跡という)に関する軌跡情報を何らかの形(軌跡
そのものでも、レンズ位置を変数とした関数でも良い)
でレンズ制御用マイコンに記憶させておき、ズーミング
開始時の変倍レンズ102の位置およびこれに対応する
フォーカコンペスレンズ105の合焦位置をレンズ制御
用マイコン内の記憶素子に記憶させ、この合焦位置情報
から追従すべき合焦カム軌跡を選択して、該選択した軌
跡上をたどりながらズーミングを行うのが一般的であ
る。
【0009】しかしながら、前記合焦位置情報を用いて
合焦カム軌跡を選択するためには、各レンズ102,1
05の位置をある程度精度良く検出しなければならな
い。特に、図11からも明らかなように、焦点距離の変
化に応じて各合焦カム軌跡の傾きが変化することは、変
倍レンズ102が等速度またはそれに近い速度で移動す
る場合、フォーカスコンペレンズ105の移動速度と移
動の向きを刻々と変化する必要があることを示し、換言
すれば、フォーカスコンペレンズ105のアクチュエー
タは1Hz〜数百Hzまでの精度良い速度応答をする必
要があることになる。
【0010】このような要求を満たすアクチュエータと
して、現在一般的となっているのはステッピングモータ
である。即ち、ステッピングモータは、レンズ制御用マ
イコン等から出力される歩進パルスに完全に同期しなが
ら回転し、しかも、1パルス当たりの歩進角度が一定で
あるため、高い速度応答性と停止精度と位置精度を達成
し得るからである。このようにステッピングモータは、
歩進パルス数に対する回転角度が一定であるため、歩進
パルスをそのままインクリメント型のエンコーダとして
利用することができるので、特別な位置エンコーダを追
加しなくてもよいという利点がある。
【0011】そして、ステッピングモータを用いて合焦
を維持しながら変倍動作(ズーミング)を行う場合に
は、変倍レンズ102の位置または移動速度に応じて、
レンズ制御用マイコン等に記憶された前記図11の代表
軌跡に関する情報を読み出し、該読み出された情報に基
づいてフォーカスコンペレンズ105を移動させる。
【0012】次に、上記軌跡追従方法を図12を用いて
説明する。
【0013】図12において、第1の曲線f1は、変倍
レンズ102の位置z0,z1,z2,…,z6とフォーカ
スコンペレンズ105の位置a0,a1,a2,…,a6と
で規定された代表軌跡の一つであり、z0,z1,z2,
…,z6とa0,a1,a2,…,a6はそれぞれレンズ制
御用マイコンに格納されている。同様に、第2の曲線f
2は、変倍レンズ102の位置z0,z1,z2,…,z6
とフォーカスコンペレンズ105の位置b0,b1,b
2,…,b6とで規定された代表軌跡の一つであり、z
0,z1,z2,…,z6とb0,b1,b2,…,b6はそれ
ぞれレンズ制御用マイコンに格納されている。
【0014】これに対し、第3の曲線f3は、第1の曲
線f1と第2の曲線f2とから求められた曲線であり、
変倍レンズ102の位置z0,z1,z2,…,z6とフォ
ーカスコンペレンズ105の位置p0,p1,p2,…,
p6とで規定される。p0,p1,p2,…,p6は、次の
式から算出される。
【0015】
【数1】 p(n+1)={|p(n)−a(n)|/|b(n)−a(n)|} *{|b(n+1)−a(n+1)|}+a(n+1) …(1) この(1)式によれば、フォーカスコンペレンズ105
がp0の位置にあるとき、p0が線分b0−a0を内分する
比を求め、この比に従って線分b1−a1を内分する点を
p1としている。このp1−p0の位置差と、変倍レンズ
102のz0からz1までの移動に要する時間から、合焦
を保つためのフォーカスコンペレンズ105の移動速度
(以下、標準追従速度という)が分かる。
【0016】次に、変倍レンズ102の停止位置が、記
憶された代表軌跡の境界上でない点にある場合の変倍レ
ンズ102位置方向の内挿方法について図13を参照し
ながら説明する。なお、図13中の変倍レンズの位置は
任意に設定され、レンズ制御マイコンに記憶されている
代表軌跡位置は、変倍レンズ102位置z0,z1,z
2,…, zk-1, zk, …, znと、これに対応する被写
体距離毎のフォーカスコンペレンズ105位置a0,a
1,a2,…, ak-1, ak, …,an,b0,b1,b2,
…,bk-1, bk, …, bnとで表す。
【0017】変倍レンズ102位置がズーム境界上でな
いzxにあり、フォーカスコンペレンズ105位置がpx
にあるとき、ax,bxは次の式から求められる。
【0018】
【数2】 ax=ak−(zk−zx)*(ak−ak-1)/(zk−zk-1) …(2)
【0019】
【数3】 bx=bk−(zk−zx)*(bk−bk-1)/(zk−zk-1) …(3) 上述の各式から、現在の変倍レンズ102位置とそれを
挟む2つのズーム境界位置(例えば、図13に示すz
k,zk-1)から得られる内分比に従い,記憶されている
4つの代表軌跡データ(図13に示すak,ak-1,b
k,bk-1)の内の同一被写体距離のものを前記内分比で
内分することによってax,bxが求められる。
【0020】また、ax,px,bxから得られる内分比
に従い,記憶されている4つの代表軌跡データ(図13
に示すak,ak-1,bk,bk-1)の内の同一焦点距離の
ものを(1)式のように前記内分比で内分することによ
ってpk,pk-1が求められる。
【0021】ワイド側からテレ側へのズーム時、追従先
合焦位置pkと現合焦位置pxとの位置差と、変倍レンズ
102がzxからzkまで移動するのに要する時間とか
ら、合焦を保つためのフォーカスコンペレンズ105の
移動速度が標準追従速度として求められる。また、テレ
側からワイド側へのズーム時には、追従先合焦位置pk-
1と現合焦位置pxとの位置差と、変倍レンズ102がz
xからzk-1まで移動するのに要する時間とから、合焦を
保つためのフォーカスコンペレンズ105の移動速度が
標準追従速度として求められる。
【0022】しかしながら、変倍レンズ102がテレ側
からワイド側に移動する場合には、図11から明らかな
ように分散している軌跡が収束する方向であるため、上
述した軌跡追従方法でも合焦は維持できるが、ワイド側
からテレ側に移動する場合には、収束した軌跡が分散す
る方向でありフォーカスコンペレンズ105が辿るべき
合焦カム軌跡を正確に決定するのは困難であるので、上
述のような軌跡追従方法では合焦を維持できない。そこ
で、次に説明するような軌跡追従方法が考案されてい
る。
【0023】図14(a)は、この提案された軌跡追従
方法による合焦カム軌跡に対するフォーカスコンペレン
ズ105位置の追跡の様子を説明する図であり、同図に
おいて、ある被写体に対してズーミングを行う際の合焦
カム軌跡を604とし、焦点距離がz14(606)より
ワイド側である場合の前記合焦カム軌跡の追従速度(合
焦を保った状態における変倍レンズ102の移動に対応
するフォーカスコンペレンズ105の移動速度)を正
(フォーカスコンペレンズ105が至近方向に移動)、
z14よりテレ側での追従速度を負(フォーカスコンペレ
ンズ105が無限方向に移動)とする。図14(b)
は、変倍レンズ102の焦点距離と、AF評価信号(映
像信号の高周波成分であり、この信号のレベルが高いほ
ど合焦の程度が高い。以下、鮮鋭度信号という)の垂直
同期期間内のピークレベルとの関係を示す図であり、フ
ォーカスコンペレンズ105位置が合焦を維持しながら
合焦カム軌跡を辿るときの鮮鋭度信号の大きさは、図に
点線601で示す最大値(極大値)となる。一般に、合
焦を維持したズーミングでは、鮮鋭度信号レベルはほぼ
一定の値になることが知られている。
【0024】今、合焦カム軌跡604の追従速度をフォ
ーカスコンペレンズ105の標準追従速度Vf0として、
実際のフォーカスコンペレンズ105の移動速度をVf
とする。本追従方法においては、移動速度Vfを、標準
追従速度Vf0に正方向への補正速度Vf+、または負方向
への補正速度Vf-を重畳して増減させながらズーミング
を行うもので、フォーカスコンペレンズ105軌跡は合
焦カム軌跡604に対して図に折れ線605で示すよう
にジグザグ状に交わったものになる。
【0025】このとき、鮮鋭度ピーク信号レベルは、同
図(b)に示す曲線603のように山、谷を描いて変化
する。ここで、合焦カム軌跡604とカム軌跡605と
が交わる位置(z0,z2,…,z16の各偶数ポイント)
で前記鮮鋭度ピーク信号レベルは最大値となり、前記カ
ム軌跡605の移動方向ベクトルが切り換わる位置(z
1,z3,…,z15の各奇数ポイント)で鮮鋭度信号レベ
ルは最小値TH1(同図(b)で点線602より示す)
となる。
【0026】そこで、この最小値TH1をレンズ制御用
マイコンに設定して、前記鮮鋭度ピーク信号レベルがT
H1と等しくなる毎に、カム軌跡605の移動方向ベク
トルを切り換えれば、切り換え後のカム軌跡605は、
合焦カム軌跡604に近づく方向に設定できる。つま
り、鮮鋭度ピーク信号レベルが点線601と602(T
H1)の差分だけ映像がボケる毎に、そのボケを解消す
るようにフォーカスコンペレンズ105の移動方向及び
速度を制御することによりボケ量を所定範囲に抑制した
ズーミングが行える。
【0027】このような手法を用いることにより、図1
1に示す合焦カム軌跡が収束から発散してゆくワイド側
からテレ側へのズーミングにおいて、標準追従速度Vf0
が仮に分からない場合にも、図12を用いて説明した算
出方法により標準速度を基にカム軌跡605のように切
り換え動作を繰り返して前記移動速度Vfを制御してボ
ケ量を所定範囲に抑えることができる。
【0028】ここで、前記移動速度Vfは、正方向の補
正速度をVf+、負方向の補正速度をVf-として、
【0029】
【数4】 Vf=Vf0+Vf+ …(4)
【0030】
【数5】 Vf=Vf+−Vf- …(5) より決まり、この時、補正速度Vf+,Vf-は、上記ズー
ミング手法による追従軌跡選択時の片寄りが生ずること
を防止するために、(4)、(5)式により得られる2
つの速度Vfの方向ベクトルの内角が、標準追従速度Vf
0の方向ベクトルにより2等分されるように決定され
る。また、被写体や、焦点距離、被写界深度に応じて補
正速度Vf+,Vf-の大きさを変化させることにより、追
従軌跡の選択精度向上を図った手法も考案されている。
【0031】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、フ
ォーカスコンペレンズ105の変位に対応する鮮鋭度信
号レベルの変化は図15(a)に示すように合焦点近傍
で比較的なだらかな特性を示すので、そのピーク値を検
出して図14(a)により示した軌跡追従を行うために
は14(b)に示す最大値と最小値TH1の幅を大きく
する必要があり、その結果、図14の軌跡605の合焦
カム軌跡604からの乖離が大きくなって、上記追従を
行う際に他のカム軌跡に乗り移る可能性が高くなり合焦
カム軌跡の選択能力が落ちてしまうという問題がある。
【0032】そこで、鮮鋭度ピーク信号に代えて、図1
5(b)に示すような鮮鋭度積分信号(水平同期期間内
の鮮鋭度ピーク信号を垂直同期期間内で足し合わせた信
号)に基づいた評価値を算出して、該評価値により前記
軌跡の追従を行うことが考えられる。しかしながら、鮮
鋭度積分信号は画面上の鮮鋭度ピーク信号を合計したも
のであるため、画角変化や被写体変化、更には手ブレ等
の撮影環境の変化の影響(外乱要因)によりその値が大
きく変動する。このため、合焦点において一定レベルに
はならないので、変倍動作を行う際の前記軌跡追従のた
めの評価値として使用するには問題がある。
【0033】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、合焦を示す評価値を正確に設定して、ズ
ーミング時の合焦軌跡の選択能力及び軌跡変化に対する
追従能力を向上させることができるカメラを提供するこ
とを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のカメラは、変倍動作を行う第1のレンズ群
と、前記第1のレンズ群の変位に伴う焦点面の移動を補
正する第2のレンズ群と、前記第1のレンズ群位置に対
する前記第2のレンズ群の合焦位置を被写体距離に対応
させて記憶する記憶手段と、前記第2のレンズ群が前記
補正動作を行うために移動する標準速度を、前記記憶手
段に記憶された前記合焦位置情報に基づいて算出する標
準速度算出手段と、少なくとも前記第1及び第2のレン
ズ群を介して撮像された被写体の映像信号から焦点状態
に応じて変化する所定の焦点信号を抽出する抽出手段
と、該抽出された焦点信号に応じて前記標準速度を補正
し、該補正した速度で前記第2のレンズ群を移動する駆
動制御手段とを備え、前記抽出手段により抽出された焦
点信号の積分値を算出し、該算出された積分値と前記焦
点信号とに基づいて合焦の程度を示す評価値を算出する
評価値算出手段を有し、前記駆動制御手段は、前記評価
値算出手段により算出された評価値に基づいて前記標準
速度を補正して前記第2のレンズ群を移動することを特
徴とする。
【0035】好ましくは、前記焦点信号は、前記映像信
号中の高周波成分であることを特徴とする。
【0036】また、好ましくは、前記駆動制御手段は、
前記評価値算出手段により算出された評価値が所定範囲
で変化するように前記標準速度算出手段により算出され
た前記標準速度に補正速度を重畳して前記第2のレンズ
群を移動することを特徴とする。
【0037】また、好ましくは、前記評価値算出手段
は、算出した前記高周波成分の積分値を、前記高周波成
分の極大値に対する前記積分値の比の値で除算して、前
記評価値の算出を行うことを特徴とする。
【0038】更に、前記評価値算出手段は、前記高周波
成分値の変動に応じて前記評価値の算出方法を変更する
のが好ましい。
【0039】また、外乱要因を検出する外乱検出手段を
設けてもよく、前記評価値算出手段は、前記外乱検出手
段により検出された外乱要因に応じて前記評価値の算出
方法を変更する。
【0040】前記評価値の算出方法の変更方法として
は、前記高周波成分の積分値と前記高周波成分の極大値
との比の値を変更して行うことが好ましい。
【0041】
【作用】上記構成の本発明のカメラによれば、撮像被写
体の映像信号から焦点状態に応じて変化する所定の焦点
信号が抽出され、抽出された焦点信号の積分値が算出さ
れ、該算出された積分値と前記高周波成分値とに基づい
て合焦の程度を示す評価値が算出される。この算出され
た評価値に基づいて前記標準速度が補正され、該補正し
た速度で前記第2のレンズ群が移動される。前記焦点信
号は、前記映像信号中の高周波成分であることが好まし
い。
【0042】好ましくは、前記算出された評価値が所定
範囲で増減するように前記算出された標準速度に補正速
度が重畳されて前記第2のレンズ群が移動される。
【0043】好ましくは、前記算出した高周波成分の積
分値は、前記高周波成分の極大値に対する前記積分値の
比の値で除算されて、前記評価値が算出される。
【0044】更に、前記高周波成分値の変動に応じて前
記評価値の算出方法を変更することができる。
【0045】また、カメラの手ブレ等の外乱要因に応じ
て前記評価値の算出方法を変更してもよい。
【0046】前記評価値の算出方法の変更は、好ましく
は、前記高周波成分の積分値と前記高周波成分の極大値
との比の値を変更して行われる。
【0047】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図を参照し
ながら説明する。図1は本発明の第1実施例に係るカメ
ラの概略構成を示すブロック図である。
【0048】本実施例におけるカメラは、図1に示すよ
うに、インナーフォーカスタイプのレンズシステムを構
成するレンズ部100を備える。レンズ部100は、筐
体に固定されている第1のレンズ群101を有する。第
1のレンズ群101の後方には、変倍を行うための第2
のレンズ群(以下、変倍レンズという)102が配置さ
れ、変倍レンズ102は第1のレンズ群101の光軸と
一致する光軸を有する。変倍レンズ102は変倍レンズ
モータ119で変倍レンズ102の光軸と平行に移動さ
れ、この移動によって変倍が行われる。変倍レンズモー
タ119はステッピングモータからなる。
【0049】変倍レンズ102の後方には、光量を調節
するための絞り103が配置されている。絞り103の
後方には、筐体に固定されている第3のレンズ群104
が配置されている。第3のレンズ群104は、変倍レン
ズ102の光軸に一致する光軸を有する。
【0050】第3のレンズ群104の後方には、第4の
レンズ群(以下、フォーカスコンペレンズという)10
5が配置され、フォーカスコンペレンズ105は、焦点
調節機能と、変倍による焦点面の移動を補正する、いわ
ゆるコンペ機能とを有する。フォーカスコンペレンズ1
05の光軸は、第3のレンズ群104の光軸に一致す
る。フォーカスコンペレンズ105はフォーカスコンペ
レンズモータ121でフォーカスコンペレンズ105の
光軸に平行に移動され、この移動によって焦点調節機能
およびコンペ機能が実行される。フォーカスコンペレン
ズモータ121はステッピングモータからなる。
【0051】レンズ部100の後方、すなわちフォーカ
スコンペレンズ105の後方には、CCD106が配置
されている。CCD106のフォーカスコンペレンズ1
05に対向する面には、被写体の光学画像が結像される
撮像面が設けられている。
【0052】CCD106は、その撮像面に結像された
光学画像を光電変換によって映像信号に変換し、この映
像信号は増幅器(インピーダンス変換器)107で増幅
された後にカメラ信号処理回路108、AF評価値処理
回路115および絞り制御回路112に与えられる。
【0053】カメラ信号処理回路108は、入力された
映像信号に対し所定の処理を施した後に出力する。カメ
ラ信号処理回路108からの映像信号は、増幅器109
で所定のレベルまで増幅された後に、LCD表示回路1
10に与えられる。LCD表示回路110は、映像信号
に対し所定の処理を施した後にLCD111に出力す
る。LCD111は液晶表示装置からなる。
【0054】絞り制御回路112は、入力された映像信
号のレベルに応じて絞り103の開度を制御するための
制御信号を生成する。絞り制御回路112からの制御信
号はIGドライバ113に与えられ、IGドライバ11
3は制御信号に基づきIGメータ114を駆動する。I
Gメータ114の駆動によって絞り103の開度が所定
の値になるように調整され、光量調節が行われる。
【0055】AF評価値処理回路115は、測距枠生成
回路117からのゲート信号に基づき測距枠内の映像信
号の高周波成分のみを抽出し、この抽出された高周波成
分に基づき焦点合せの度合を示す鮮鋭度ピーク信号を生
成する。
【0056】AF評価値処理回路115で生成された鮮
鋭度ピーク信号は、AFマイコン116に与えられる。
AFマイコン116は、鮮鋭度ピーク信号に基づき変倍
レンズ102の移動に対する制御信号、フォーカスコン
ペレンズ105の移動に対する制御信号、および測距枠
の変更を指示する指示信号を生成する。変倍レンズ10
2の移動に対する制御信号は変倍レンズドライバ118
に与えられ、フォーカスコンペレンズ105の移動に対
する制御信号はフォーカスコンペレンズドライバ120
に与えられ、測距枠の変更を指示する指示信号は枠生成
回路117に与えられる。
【0057】変倍レンズドライバ118は、AFマイコ
ン116からの制御信号に基づき変倍レンズモータ11
9を駆動し、変倍レンズモータ119の駆動によって変
倍レンズ102はその光軸方向に移動される。
【0058】フォーカスコンペレンズドライバ120
は、AFマイコン116からの制御信号に基づきフォー
カスコンペレンズモータ121を駆動し、フォーカスコ
ンペレンズモータ121の駆動によってフォーカスコン
ペレンズ105はその光軸方向に移動される。
【0059】AFマイコン116は、相互に通信可能に
システムコントローラ(以下、シスコンという)122
に接続されている。シスコン122は、ズームSWユニ
ット123から現在設定されているレンズ部100のズ
ーム速度情報、AFマイコン116が生成するズーム時
のズーム方向、焦点距離などの変倍動作情報などを取り
込む。
【0060】ズームSWユニット123は、レンズ部1
00のズーム操作をする操作部材(図示せず)の回転角
度に応じた電圧をズーム速度情報として出力する。
【0061】シスコン122とAFマイコン116との
間では、前記焦点距離情報、AFマイコン116が生成
するズーム時のズーム方向、焦点距離などの変倍動作情
報などが相互に通信される。
【0062】ここで、ステッピングモータから成る変倍
レンズモータ119およびフォーカスコンペレンズモー
タ121の駆動方法を説明する。
【0063】AFマイコン116は、プログラム処理に
より変倍レンズモータ119およびフォーカスコンペレ
ンズモータ121の駆動速度を決定し、各モータ11
9,121の回転周波数信号として変倍レンズドライバ
118およびフォーカスコンペレンズドライバ120に
それぞれ送る。また、AFマイコン116は、モータ1
19,121の駆動/停止信号、及びモータ119,1
21の回転方向信号をドライバ118,120に送る。
この駆動/停止信号及び回転方向信号は、変倍レンズモ
ータ119に関しては主としてズームスイッチユニット
123の状態に応じて、フォーカスコンペレンズモータ
121に関しては、AF(自動焦点調節)時及びズーム
時にAFマイコン116内の処理で決定する駆動命令に
応じて生成される。各モータドライバ118,120
は、回転方向信号に応じて4相のモータ励磁相の位相を
順回転及び逆回転の位相に設定し、且つ受信した回転周
波数信号に応じて4つのモータ励磁相の印加電圧(また
は電流)を変化させながら出力することにより、モータ
119,121の回転方向と回転周波数とを制御しつ
つ、駆動/停止命令に応じてモータ119,121への
出力をON/OFFする。
【0064】次に、本実施例に係るカメラの制御動作に
ついて図2を参照しながら説明する。図2は図1のAF
マイコン116が行う制御動作を示すフローチャートで
ある。
【0065】同図において、まず初期設定が行われる
(ステップS201)。この初期設定ルーチンでは、A
Fマイコン115内のRAMや、各種ポートに対する処
理を行う。
【0066】次いで、シスコン122との通信処理ルー
チンが行われる(ステップS202)。この通信処理ル
ーチンでは、AFマイコン116とシスコン122との
間でズームSWユニット123からの焦点距離情報、A
Fマイコン116が生成するズーム時のズーム方向、焦
点距離などの変倍動作情報などが相互に通信される。通
信処理ルーチンの実行後、AF評価値処理回路115か
ら得られた信号により鮮鋭度ピーク信号(鮮鋭度信号)
を加工(ステップS203)した後に、AF処理ルーチ
ンに移行する(ステップS204)。このAF処理ルー
チンでは、鮮鋭度ピーク信号の変化に基づき自動焦点調
節を行う。
【0067】次いで、ズーム処理ルーチンが行われる
(ステップS205)。このズーム処理ルーチンは、変
倍動作時に合焦を維持するためのコンペ動作を行う処理
ルーチンであり、本ルーチンにより図7に示した合焦カ
ム軌跡の一つをトレースするためにフォーカスコンペレ
ンズ105の駆動方向および駆動速度が算出されるが、
その詳細は後に述べる。
【0068】ズーム処理ルーチンの実行後、駆動方向、
速度選択ルーチンが実行される(ステップS206)。
このルーチンでは、AFモード(自動焦点調節モー
ド)、変倍動作などの各モードに応じて、ステップS2
04およびS205で算出された変倍レンズ102の駆
動方向、駆動速度、フォーカスコンペレンズ105の駆
動方向、駆動速度の内から使用すべき駆動方向および駆
動速度を選択し、変倍レンズ102やフォーカスコンペ
レンズ105の機械部分との当接を防止するように、テ
レ端よりテレ側、ワイド端よりワイド側、至近端より至
近側、無限端より無限側に駆動しないようにソフト的に
設定する。
【0069】駆動方向、速度選択ルーチンの実行後、フ
ォーカス、ズーム、モータ駆動制御ルーチンが実行され
る(ステップS207)。このルーチンでは、上述の選
択された変倍レンズ102の駆動方向、駆動速度および
フォーカスコンペレンズ105の駆動方向、駆動速度に
応じて、変倍レンズドライバ118に対する制御信号、
フォーカスコンペレンズドライバ120に対する制御信
号をそれぞれ生成し、各変倍レンズ102、フォーカス
コンペレンズ105の駆動および停止を制御する。
【0070】フォーカス、ズーム、モータ駆動制御ルー
チンの終了後、再びステップS202からの処理が実行
される。なお、上述の一連の処理は垂直同期期間に同期
させながら実行されるが、ステップS202の処理開始
は次の垂直同期信号がくるまで待機される。
【0071】次に、本実施例のカメラにおける合焦を維
持した変倍動作制御を図3乃至図6を参照して説明す
る。図3は図2のステップS205のズーム処理ルーチ
ンのサブルーチンを示すフローチャート、図4は、図1
1に示した無数の合焦カム軌跡のうちm個を選択して、
この選択されたm個の合焦カム軌跡上における変倍レン
ズ102位置に対するフォーカスコンペレンズ105位
置が記述されているテーブル(以下、代表カムテーブル
という)を示す図、図5はフォーカスコンペレンズ10
5の駆動速度を補正する補正速度Vf+,Vf-を計算する
ための原理を示す図である。
【0072】前記AF処理ルーチン(図2に示すステッ
プS204)が終了すると、まず、AFマイコン116
はシスコン122との通信によって得られたズームSW
ユニット123からの情報によりズーミングの速度を設
定して、この設定動作が終了すると反転フラグを0とす
る(ステップS301)。次に、ズーム中(変倍レンズ
102が移動中)であるか否かを判断し(ステップS3
02)、ズーム中でなければ、その時点(合焦した時
点)の鮮鋭度積分信号値を鮮鋭度信号のピーク値(極大
値)で割った値をdiv1として設定するとともに、その
時点の鮮鋭度積分信号値をdiv1で除算した値から任意
の定数Sを引いた値をTH1として(ステップS30
3)、処理を終了する。
【0073】ステップS302でズーム中であれば、ス
テップS303におけると同様にしてdiv1を設定し、
該設定されたdiv1によりズーム中の鮮鋭度積分信号値
を除算して評価値Aを算出する(ステップS304)。
この処理は、ズーム開始時の鮮鋭度積分信号値と鮮鋭度
ピーク信号値との比率をdiv1として、ズーム中の鮮鋭
度積分信号値をそのdiv1で割ることにより、合焦の程
度を評価する評価値Aが鮮鋭度ピーク信号値と同一の絶
対値を得るようにしたものであり、これにより積分値の
画角変化や被写体変化による値の変化を吸収した評価値
Aを得ることが出来る。このときの鮮鋭度信号および鮮
鋭度積分信号と、両信号より算出される評価値Aとの関
係を図6により示す。
【0074】次に、合焦時における変倍レンズ102位
置とフォーカスコンペレンズ105位置とにより、図4
の代表カムテーブルから標準カム軌跡(変倍レンズ10
2およびフォーカスコンペレンズ105が追従すべき合
焦カム軌跡)を設定するが、次に、この標準カム軌跡の
設定方法を説明する。
【0075】図4において、vは変倍レンズ102位置
を示し、例えばv=0であれば変倍レンズ102位置は
z0である。また、nは各被写体距離に対応付けられた
パラメータであり、例えば図12の曲線f1はn=0、
曲線f2はn=1とする。
【0076】ここで、前記時点におけるレンズ102,
105位置が図12上の点p0で示されるとすれば、点
p0が線分b0−a0 (=A(1,0)−A(0,0)であり、=β
とする) を内分する比は、 (p0−a0) / (b0−a0)
(=α/βとする) となる。図4のテーブル値からn=
0,1を維持したまま、vを1からsまで変化させて線
分b0−a0, b1−a1, b2−a2, …,bs−asをそれ
ぞれα/βで内分した点p0, p1, p2, …, psを求
め、その各点を結んだものをその被写体距離における近
似的な合焦カム軌跡とする。従って、前記時点における
変倍レンズ102位置およびフォーカスコンペレンズ1
05位置から、n,α,βを求めることにより、前記求
められた近似的な合焦カム軌跡を標準カム軌跡として設
定できる。この標準カム軌跡を基に前述した標準追従速
度Vf0が算出される(ステップS305)。
【0077】次に、ステップS306において、図14
(a)で説明した補正速度Vf+, Vf-を算出するが、こ
の算出方法を図5を参照して説明する。図5の横軸は変
倍レンズ102位置を示し、縦軸はフォーカスコンペレ
ンズ105位置を示す。
【0078】ある被写体距離における追従すべき合焦カ
ム軌跡を604として、今、同図において、変倍レンズ
102位置がxだけ変位したときにフォーカスコンペレ
ンズ105位置がy変位すれば、この場合のフォーカス
コンペレンズ105の移動速度がステップS308で算
出された標準速度Vf0(903)であり、変倍レンズ1
02位置がxだけ変位したときにフォーカスコンペレン
ズ105位置がnまたはm変位すれば、この場合のフォ
ーカスコンペレンズ105の移動速度をそれぞれ前記補
正速度Vf+, Vf-とする。
【0079】ここで、標準速度Vf0に増加方向の補正速
度Vf+を加えた速度Vf0+Vf+(901)と、標準速度
Vf0に減少方向の補正速度Vf-を加えた速度Vf0+Vf-
(902)とが、標準速度Vf0の方向ベクトルに対して
等しい角度γだけ離れた方向ベクトルを持つようにn,
mを決定する。即ち、図5より、
【0080】
【数6】 tanθ=y/x,tan(θ−γ)=(y−m)/x,tan(θ+γ) =(y+n)/x …(6) また、
【0081】
【数7】 tan(θ±γ)=(tanθ・tanγ)/(1±tanθ・tanγ) …(7) (8),(9)式より、
【0082】
【数8】 m=(x2+y2)/(x/k+y) …(8)
【0083】
【数9】 n=(x2+y2)/(x/( k−y) ),ただし tanγ=k …(9) となり、n, mが求まる。ここで、γを焦点距離に応じ
て、例えばワイド側の値を基準として、ミドル域では
0.8、テレ領域では2となるように変化させれば、図
14(b)の軌跡603により示す鮮鋭度ピーク信号レ
ベルの増減周期を、フォーカスコンペレンズ105の所
定の位置変化量に対して一定に保つことができ、ズーミ
ング中において追従すべき合焦カム軌跡を見逃す可能性
を低減できる。
【0084】また、γの値は(10)式で示したkの値
としてテーブルでAFマイコン116内に記憶して、必
要に応じて読み出すことにより、(4),(5)式の計
算を行うことができる。
【0085】ここで、変倍レンズ102位置の単位時間
当たりの変化量をxとすれば、ズーム速度Vz=x、標
準速度Vf0=y、補正速度Vf+=n、補正速度Vf-=m
となり、(4),(5)式により、補正速度Vf+, Vf-
が得られる。
【0086】図3に戻り、ズーム方向がワイド側からテ
レ側であるか否かを判断して(ステップS307)、ワ
イド側からテレ側であれば、現在の評価値Aが、ステッ
プS303におけると同様にして算出された前記最小値
TH1より小さいか否かを判断する(ステップS30
9)。小さければ反転フラグを1とし(ステップS31
0)、小さくなければ反転フラグは0のままとする。
【0087】次に、反転フラグが1であるか否かを判断
する(ステップS311)が、この判断結果に拘わらず
補正フラグが1であるか否かの判断を行う(ステップS
312,S313)。この補正フラグは、フォーカスコ
ンペレンズ105の前記標準追従速度Vf0が正方向に補
正されているか(Vf=Vf0+Vf+)、負方向に補正さ
れているか(Vf=Vf0+Vf-)を示すフラグであり、
正方向に補正されているときは1、負方向に補正されて
いるときは0である。
【0088】ステップS311で反転フラグが1であれ
ば(評価値Aが、前記最小値TH1より小さい場合)、
補正フラグが1であるか否かを判断して(ステップS3
12)、1であれば(Vf=Vf0+Vf+)、補正フラグ
を0に切り換えるとともにVf0の補正方向を負方向に切
り換えて(ステップS314)、図1のフォーカスコン
ペレンズモータ121に対して速度設定を行い(ステッ
プS316)、処理を終了する。ステップS312で補
正フラグが0であれば(Vf=Vf0+Vf-)、補正フラ
グを1に切り換えるとともに前記Vf0の補正方向を正方
向に切り換えて(ステップS315)、図1のフォーカ
スコンペレンズモータ121に対して速度設定を行い
(ステップS316)、処理を終了する。
【0089】ステップS311で反転フラグが0であれ
ば(評価値Aが、前記最小値TH1より小さくない場
合)、補正フラグが1であるか否かを判断する(ステッ
プS313)が、この判断結果に拘わらず補正フラグお
よび前記Vf0の補正方向をそのままに維持して(ステッ
プS314,S315)、図1のフォーカスコンペレン
ズモータ121に対して速度設定を行い(ステップS3
16)、処理を終了する。
【0090】また、ステップS307で、ズーム方向が
テレ側からワイド側であれば、前記補正速度Vf+,Vf-
をともに0とし(ステップS308)た後に、ステップ
S311以降の処理を行う。
【0091】以上詳述したように、本実施例によれば、
ズーム開始時の鮮鋭度積分信号値を鮮鋭度ピーク信号で
割った値div1を求めて、ズーム中の鮮鋭度積分信号値
を前記div1で割った値である評価値Aを求め、この評
価値Aおよび前記レンズ102,105位置から追従す
べき合焦カム軌跡を決定して、この合焦カム軌跡からフ
ォーカスコンペレンズ105の標準追従速度Vf0を算出
し、この標準追従速度Vf0に補正速度Vf+,Vf-を重畳
して前記合焦カム軌跡の追従を行うので、鮮鋭度積分信
号をアベレージングすることによって鮮鋭度積分信号の
画角変化による評価値Aの変動を除去し、ズーミング時
の合焦軌跡の選択能力及び軌跡変化に対する追従能力を
向上させることが可能になる。
【0092】次に、図7を参照して本発明の第2実施例
を説明する。
【0093】本実施例は、上述した第1実施例に対し
て、被写体のコントラストに応じて鮮鋭度積分信号を除
算する度合、即ち値div1を変更するようにした点が異
なる。
【0094】本実施例におけるカメラの概略構成は、第
1実施例のカメラと同一であるので図1を流用する。
【0095】図7は、本実施例の制御動作を示すフロー
チャートであるが、図3のフローチャートに対して、ス
テップS704からステップS706のみが異なるの
で、以下これらのステップのみについて説明する。
【0096】ステップS704で、鮮鋭度積分信号が所
定値TH2より小さいか否かを判断して、小さければ、
即ち、被写体のコントラストが所定レベルに満たないと
き、更に前記値div1が所定値Lowよりも大きいか否
かを判断する(ステップS705)。大きければ、前記
値div1を前記Low値に設定する。これは第1実施例
のように一律に前記鮮鋭度積分信号から画角変化等によ
る鮮鋭度積分信号値の変化を除去すると、被写体のコン
トラストが低い場合には、鮮鋭度積分信号レベルが鮮鋭
度ピーク信号と同様のなだらかな特性となるので、そこ
で斯かる場合には、前記評価値Aを適切なレベルに変更
する。
【0097】ステップS705で、前記div1が前記L
ow値よりも大きくなければ、div1の変更は行わずに
ステップS707以降の処理を行う。
【0098】また、前記ステップS704で、鮮鋭度積
分信号値が前記TH2より小さくなければ(即ち、被写
体のコントラストが所定レベル以上であるとき)、前記
ステップS707以降の処理を行う。
【0099】以上述べたように、本実施例では、被写体
状況によって、鮮鋭度積分信号を割る度合を変更するこ
とによって、変倍動作を行うために適切な評価値Aを得
るようにしたので、ズーム動作中に、鮮鋭度積分信号を
増減しながらフォーカスコンペレンズ105を追従させ
るときに、被写体状況によって、鮮鋭度積分信号のアベ
レージング量を可変にすることで、ズーミング時の被写
体変化に対して、合焦軌跡の選択能力及び追従能力を向
上させることが可能になる。
【0100】次に、図8および図9を参照して本発明の
第3実施例を説明する。図8は、本発明の第3実施例に
係るカメラの概略構成を示す図である。図8において図
1と同様の機能を有する要素は、同一番号を付してその
説明は省略する。
【0101】本実施例は、手ブレ等の外乱要因に応じて
鮮鋭度積分信号を割る度合を変更するようにしたもので
ある。
【0102】図8のカメラは、図1のカメラに対して、
AFマイコン116に接続された揺れ検知手段1101
を付加した点のみが異なる。揺れ検知手段1101は、
角度速度センサや加速度センサにより構成され、カメラ
の手ブレを検出して、その検出信号をAFマイコン11
6に出力するものである。その他の構成は前述した第1
実施例と同一である。
【0103】次に、図9を参照して本装置の動作を説明
する。図9は、本実施例のカメラのAFマイコン116
が行う制御動作を示すフローチャートであるが、図3の
フローチャートに対して、ステップS904からステッ
プS906のみが異なるので、以下これらのステップの
みについて説明する。
【0104】ステップS904で手ブレが検出されたか
否かを判断して、検出されれば、鮮鋭度積分信号と鮮鋭
度ピーク信号の比率である前記div1値が所定値Hiよ
りも小さいか否かが判断される(ステップS905)。
小さければ、手ブレにより鮮鋭度積分信号値レベルが所
定範囲を越えて低下したものとして、前記値div1を前
記Hi値に設定して鮮鋭度積分信号を割る度合を大きく
し(ステップS906)、ステップS907で算出され
る評価値Aが適正範囲を越えて低下しないようにする。
【0105】以上のように、本実施例によれば、手ブレ
情報によって、鮮鋭度積分信号を割る度合を変えること
によって、変倍動作中に適切な評価値Aを得ることが出
来、ズーム動作中に、鮮鋭度積分信号を増減しながらフ
ォーカスレンズを追従させるときに、手ブレ等の外部情
報によって、鮮鋭度積分信号のアベレージング量を可変
とし、ズーミング時の外乱要因に対しても、合焦軌跡の
選択能力、及び追従能力を向上させることが可能にな
る。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカメラに
よれば、撮像被写体の映像信号から焦点状態に応じて変
化する所定の焦点信号が抽出され、抽出された焦点信号
の積分値が算出され、該算出された積分値と前記高周波
成分値とに基づいて合焦の程度を示す評価値が算出され
る。この算出された評価値に基づいて前記標準速度が補
正され、該補正した速度で前記第2のレンズ群が移動さ
れるので、合焦を示す評価値を正確に設定でき、ズーミ
ング時の合焦軌跡の選択能力及び軌跡変化に対する追従
能力を向上させることができる。前記焦点信号は、前記
映像信号中の高周波成分であることが好ましい。また、
前記算出された評価値が所定範囲で増減するように標準
速度算出手段により算出された前記標準速度に補正速度
を重畳して前記第2のレンズ群を移動するので、ズーミ
ング時の合焦軌跡の選択能力及び軌跡変化に対する追従
能力を確実に向上させることができる。更に、前記算出
した高周波成分の積分値を、前記高周波成分の極大値に
対する前記積分値の比の値で除算して前記評価値を算出
することにより上記の効果を確実に達成できる。更に、
前記高周波成分値の変動に応じて前記評価値の算出方法
を変更することにより、ズーミング時の被写体変化に拘
わらず合焦軌跡の選択能力及び軌跡変化に対する追従能
力を向上させることができる。また、ズーミング時の外
乱要因に応じて前記評価値の算出方法を変更することに
より、手ブレ等の外乱に拘わらず焦軌跡の選択能力及び
軌跡変化に対する追従能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るカメラの概略構成を
示すブロック図である。
【図2】同装置のAFマイコン116が行う制御のフロ
ーチャートである。
【図3】同装置のAFマイコン116が行う制御のフロ
ーチャートである。
【図4】同装置のAFマイコン116に記憶された代表
テーブルを示すテーブル図である。
【図5】補正速度Vf+,Vf-を算出するための原理を示
す図である。
【図6】鮮鋭度ピーク信号、鮮鋭度積分信号、および評
価値の関係を示す図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るカメラのAFマイコ
ン116が行う制御のフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施例に係るカメラの概略構成を
示すブロック図である。
【図9】同装置のAFマイコン116が行う制御のフロ
ーチャートである。
【図10】従来のカメラの概略構成を示すブロック図で
ある
【図11】従来のカメラの軌跡追従方法の一例を説明す
るための図である。
【図12】従来のカメラの軌跡追従方法の一例を説明す
るための図である。
【図13】従来のカメラの軌跡追従方法の一例を説明す
るための図である。
【図14】従来のカメラの軌跡追従方法の一例を説明す
るための図である。
【図15】従来のカメラの軌跡追従方法の一例を説明す
るための図である。
【符号の説明】
100 レンズ部 102 変倍レンズ 105 フォーカスコンペレンズ 116 AFマイコン 1101 揺れ検知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 13/34

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変倍動作を行う第1のレンズ群と、前記
    第1のレンズ群の変位に伴う焦点面の移動を補正する第
    2のレンズ群と、前記第1のレンズ群位置に対する前記
    第2のレンズ群の合焦位置を被写体距離に対応させて記
    憶する記憶手段と、前記第2のレンズ群が前記補正動作
    を行うために移動する標準速度を、前記記憶手段に記憶
    された前記合焦位置情報に基づいて算出する標準速度算
    出手段と、少なくとも前記第1及び第2のレンズ群を介
    して撮像された被写体の映像信号から焦点状態に応じて
    変化する所定の焦点信号を抽出する抽出手段と、該抽出
    された焦点信号に応じて前記標準速度を補正し、該補正
    した速度で前記第2のレンズ群を移動する駆動制御手段
    とを備え、前記抽出手段により抽出された焦点信号の積
    分値を算出し、該算出された積分値と前記焦点信号とに
    基づいて合焦の程度を示す評価値を算出する評価値算出
    手段を有し、前記駆動制御手段は、前記評価値算出手段
    により算出された評価値に基づいて前記標準速度を補正
    して前記第2のレンズ群を移動することを特徴とするカ
    メラ。
  2. 【請求項2】 前記焦点信号は、前記映像信号中の高周
    波成分であることを特徴とする請求項1記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記駆動制御手段は、前記評価値算出手
    段により算出された評価値が所定範囲で変化するように
    前記標準速度算出手段により算出された前記標準速度に
    補正速度を重畳して前記第2のレンズ群を移動すること
    を特徴とする請求項1又は2記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 前記評価値算出手段は、算出した前記高
    周波成分の積分値を、前記高周波成分の極大値に対する
    前記積分値の比の値で除算して、前記評価値の算出を行
    うことを特徴とする請求項2記載のカメラ。
  5. 【請求項5】 前記評価値算出手段は、前記高周波成分
    値の変動に応じて前記評価値の算出方法を変更すること
    を特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のカメ
    ラ。
  6. 【請求項6】 外乱要因を検出する外乱検出手段を有
    し、前記評価値算出手段は、前記外乱検出手段により検
    出された外乱要因に応じて前記評価値の算出方法を変更
    することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載
    のカメラ。
  7. 【請求項7】 前記評価値の算出方法の変更は、前記高
    周波成分の積分値と前記高周波成分の極大値との比の値
    を変更して行うことを特徴とする請求項5又は6記載の
    カメラ。
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JP2008046224A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Canon Inc 撮像装置用レンズ装置および撮像装置
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JP2016151697A (ja) * 2015-02-18 2016-08-22 ルネサスエレクトロニクス株式会社 レンズモジュールシステム、撮像素子及びレンズモジュールの制御方法

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