JPH07301577A - アキュムレータのガス圧自動測定方法 - Google Patents

アキュムレータのガス圧自動測定方法

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JPH07301577A JP6115994A JP11599494A JPH07301577A JP H07301577 A JPH07301577 A JP H07301577A JP 6115994 A JP6115994 A JP 6115994A JP 11599494 A JP11599494 A JP 11599494A JP H07301577 A JPH07301577 A JP H07301577A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、不良品発生防止の
ためにアキュムレータ内のガス圧の自動測定を正確且つ
常時行えるようにする事にある。 【構成】 内部に収納されているブラダやピス
トン等に加わるガス圧によって射出成形作動用の作動油
に吐出圧力を付与するアキュムレータ(1)のガス圧自動
測定方法であって、作動油をガス圧測定に適当な温度に
調整した後、アキュムレータ(1)に作動油を充填し、然
る後、アキュムレータ(1)内に充填されている作動油(3)
を吐出させて吐出中のアキュムレータ(1)内のガス圧変
化を測定し、ガス圧の急変位置を検出し、ガス圧の急変
位置をアキュムレータ(1)のガス圧とする事を特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチック射出成形機
やダイカストマシンのような射出成形機に使用されるア
キュムレータのガス圧自動測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック射出成形機やダイカストマ
シーンにおいて、均一な成形品を得るためにはアキュム
レーターのガス圧を常時所定の範囲内で保っておき、射
出シリンダの射出速度及び射出圧力が所定の範囲内に保
たれて射出作業が行われることが必要である。一般的に
はアキュムレーターチャージ圧力に対し、アキュムレー
ター内のブラダやピストンの窒素ガス圧の下限値はその
80%が適性であると言われている。
【0003】従ってアキュムレーターのガス圧は常時測
定されていて、射出成形作業中は所定の範囲内に保たれ
ている事を確認することが必要であるが、現状では作業
者がアキュムレーターに圧力計のような専用工具を測定
作業の度毎に接続して定期的にガス圧の測定を行ってい
るか、もしくは成形機の動作を作業者が目視して異状が
ないか確認する程度で、アキュムレーター内のガス圧を
常時測定してはいないというのが現状である。従ってア
キュムレーターにガス圧異状が起こり、それに気づかな
い場合には、不良品を大量に生産する事になり、多大な
ロスが発生させる事があった。
【0004】また、ガス圧測定に当たって圧油温度が低
い場合には、射出時の速度や圧力にバラツキが発生し、
これが測定誤差として現れてくるので、ガス圧測定では
適性な油温に調整した後に行う事が必要であるという問
題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
不良品発生防止のためにガス圧の自動測定を正確且つ常
時行えるようにする事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のアキュムレータのガス圧自動測定方法は『内部に収納
されているブラダやピストン等に加わるガス圧によって
射出成形作動用の作動用圧油に吐出圧力を付与するアキ
ュムレータ(1)のガス圧自動測定方法であって、作動用
圧油をガス圧測定に適当な温度に調整した後、アキュム
レータ(1)に作動用圧油を充填し、然る後、アキュムレ
ータ(1)内に充填されている作動油(3)を吐出させて吐出
中のアキュムレータ(1)内のガス圧変化を測定し、ガス
圧の急変位置を検出し、ガス圧の急変位置をアキュムレ
ータ(1)のガス圧とする』事を特徴とする。
【0007】これによれば、まず作動用圧油をガス圧測
定に適当な温度に調整するので、測定値のバラツキが小
さくなる。然る後、アキュムレータ(1)に作動用圧油を
充填し、続いてアキュムレータ(1)内に充填されている
作動油(3)を吐出させて吐出中のアキュムレータ(1)内の
ガス圧変化を測定するのであるが、そのガス圧の急変位
置を始動時のみ検出し、これがチャージ圧力の80%以
下にならないように管理しておく事でガス圧不足による
不良品の大量発生を未然に防止する事が出来る。ここ
で、吐出中のガス圧の急変位置をアキュムレータ(1)の
ガス圧とする事でガス圧測定を自動的に行う事が出来る
ようになる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って説明す
る。(1)はアキュムレーターで、アキュムレーター(1)内
にはブラダやピストンのような作動部(2)が収納されて
いる。本実施例の(2)はブラダである。(4)は射出シリン
ダを始めとするアキュムレータ圧力源による作動機構群
で、アキュムレータ(1)に接続されていてアキュムレー
タ(1)内の作動油(3)が射出シリンダを始めとする作動機
構群(4)に供給され、これらが作動するようになってい
る。
【0009】(5)は貯油タンクで、作動油(3)が貯蔵され
ており、油圧ポンプ(6)にて汲み出されるようになって
いる。貯油タンク(5)には、油温センサ(21)が設置され
ており、常時貯油タンク(5)内の作動油(3)の油温をチェ
ックしており、CPU(14)に油温データを送っている。
油圧ポンプ(6)は、本実施例では小容量ポンプ(6a)、大
容量ポンプ(6b)並びにこれらを駆動する駆動モータ(6c)
とで構成されており、貯油タンク(5)内の作動油(3)をア
キュムレータ(1)に供給しているものである。
【0010】(7)は小容量ポンプ(6a)用のオンロード・
アンロード弁であり、(8)は大容量ポンプ(6b)用のオン
ロード・アンロードであり、作動油配管(22)(23)と貯油
タンク(5)との間に設置されている。(24)(25)はチェッ
ク弁で、前記作動油配管(22)(23)に設置されており、作
動油(3)の逆流を防止している。(26)は合流圧油配管
で、途中で分岐して一方の配管(26a)は通常圧力系(30)
に、他方の配管(26b)はアキュムレータ(1)に接続される
ようになっている。また、前記配管(26)からは分岐して
貯油タンク(5)に接続しているリリーフ弁(27)が設置さ
れている。
【0011】更に、合流圧油配管(26)には流量調整弁(2
8)が設置されており、圧油流量の制御がなされている。
分岐配管(26b)にはアキュムレータチャージ弁(29)と前
記アキュムレータチャージ弁(29)の出口にチェック弁(3
1)が設置されており、アキュムレータ(1)の作動油(3)が
逆流しないようになっている。チェック弁(31)とアキュ
ムレータ(1)との間にて前記作動機構(4)に作動油(3)を
供給する作動配管(32)が分岐して設けられている。(33)
はアキュムレータ圧油放出弁で、アキュムレータ(1)の
吐出口部分に設けられており、これを開放することによ
りアキュムレータ(1)内の作動油(3)が貯油タンク(5)に
直接戻るようになっている。
【0012】(11)は圧力ヘッドで、アキュムレータ(1)
の吐出口部分に接続され、アキュムレータ(1)内の作動
油(3)の圧力を測定するものである。そのデータはA/D
変換器(13)によってデジタル信号に変換されて制御部(1
2)のCPU(14)に入力される。この点は前記油温センサ
(21)の場合も同様である。
【0013】制御部(12)は大別してCPU(14)、ROM
(15)、RAM(16)、1/0(17)、並びにクロック(18)にて
形成されている。前記CPU(14)には、CPU(14)の演
算結果を表示するCRT(19)とCPU(14)に作業者がデ
ータを入力するテンキーボード(20)とが接続されてい
る。ROM(15)内にはCPU(14)の演算を行うためのプ
ログラムが記憶されており、RAM(16)にはCPU(14)
による演算結果が適宜格納される事になる。
【0014】次にアキュムレータ(1)の自動ガス測定を
行う手順について説明する。ガス測定を正確に行うため
には作動油(3)の油温を適正にする必要がある。 そこで、先ず、アキュムレータ圧油放出弁(33)を作動
させてアキュムレータ(1)内の作動油(3)を貯油タンク
(5)に放出する。 続いてオンロード・アンロード弁(7)(8)をオフにし、
電動機(6c)をオンにし、ポンプ(6a)(6b)を共に無負荷の
状態にしておく。 次に、オンロード・アンロード弁(7)だけをオンにし
て、小容量油圧ポンプ(6a)のみをリリーフ弁(27)の設定
圧力によって定まる負荷をかけて貯油タンク(5)に作動
油(3)を戻す。このとき、リリーフ弁(27)内の通過抵抗
によって次第に油温が上昇する。 次に、オンロード・アンロード弁(8)だけをオンにし
て、大容量ポンプ(6b)のみをリリーフ弁(27)の設定圧力
によって定まる負荷をかけて更に油温の上昇に努める。 最終的には大・小容量両ポンプ(6a)(6b)を共に負荷を
かけて油温を適温まで上昇させる。この間油温は油温セ
ンサ(21)で監視されている。 作動油(3)のヒートアップが完了すると、アキュムレ
ータ(1)に圧油(3)を所定チャージ圧まで供給する。然る
後、アキュムレータ圧油放出弁(33)を作動させてアキュ
ムレータ(1)内の作動油(3)を貯油タンク(5)に放出す
る。 このようなアキュムレータ(1)への作動油(3)のチャー
ジ・放出を数回繰り返し、圧油(3)は勿論配管系統のヒ
ートアップも図り、これらがガス測定に適正な温度にな
った所で、ガス圧自動測定が行われる。
【0015】アキュムレータ(1)内にはブラダやピス
トンなどの作動部(2)が収納されており、その内部には
通常チャージ圧が120Kg/cm2から100Kg/cm2までの圧力で
窒素ガスが充填してあり、作動油(3)が射出成形作業によ
って消費されるとその80%程度のガス圧まで下がり、こ
の下限値に近づくと油圧ポンプ(6)を作動させて作動油
(3)のアキュムレータ(1)への供給を行う。 今、ガス圧測定に際して、アキュムレータ圧油放出弁(3
3)の絞り弁(33a)を適当に絞って徐々に作動油(3)を吐出
し、空になったアキュムレータ(1)内に作動油(3)を所定
のチャージ圧にて供給するのであるが、油圧ポンプ(6)に
よって作動油(3)がアキュムレータ(1)内に充填される
と、作動部(2)は次第に作動油(3)の供給によって収縮
し、その内部圧力が上昇していく。
【0016】作動部(2)内の圧力が設定値の上限に達
したとき、アキュムレータチャージ弁(29)を切り替えて
油圧ポンプ(6)の作動油(3)の供給を停止する。アキュム
レータチャージ弁(29)の切り替えによって、一般的には
油圧ポンプ(6)の吐出油は貯油タンク(5)に流入すること
になる。作動部(2)内の圧力はアキュムレータ(1)内の作
動油(3)を介して常時圧力ヘッド(11)にて検出されてC
PU(14)に入力される。
【0017】CPU(14)では圧力ヘッド(11)から信号を
刻々演算し、圧力が前述のように所定の最高圧力に達し
たところで前記アキュムレータチャージ弁(29)が切り替
わるように指令を出す。作動油(3)の圧力が所定の圧力
(120Kg/cm2)に達したところでアキュムレータ圧油放出
弁(3)を開口度を小さくして??開放するように指令を
出し、アキュムレータ(1)から作動油(3)を貯油タンク
(5)に徐々に放出し、アキュムレータ(1)の圧力低下を測
定する。
【0018】10アキュムレータ(1)の圧力低下は、図3
のようなグラフを描く。図3はその時の圧力変動のグラ
フで、縦軸がアキュムレータ(1)内の作動油(3)の圧力、
横軸が時間である。作動部(2)内の窒素ガス圧が十分高
く、ガス容量が十分にある場合にはΔP/ΔTの値はほ
ぼ一定している。即ち、圧力変動曲線の勾配は一定して
いる事になる。下限界に達すると、それ以上作動部(2)
が膨張する事が出来なくなるため、圧力ヘッド(11)にて
検出される作動油(3)の圧力は急速に低下する。即ち圧
力変動曲線の勾配が急に立ってくる事になる。
【0019】その後、作動油(2)内の圧力は、時間とと
もに0に漸近していくことになる。このような圧力変動
曲線の勾配をCPU(14)にて演算し、勾配の急変位置
(P)が作動部(2)の最高圧力の80%の値(例えば最高圧
力が120Kg/cm2であればその80%の96Kg/cm2まで、ま
た最高圧力が100Kg/cm2であれば、その許容限度範囲は8
0Kg/cm2まで)よりも下にあれば、成形作業は常時許容ガ
ス圧以上の水準で作業している事になり、作動部(2)内
のガス圧力は射出シリンダ(4)の射出作業中十分な圧力
を常時保つことが出来、射出不良を発生させる事がな
い。
【0020】逆に勾配急変位置(P)が最高圧力の80%
以上であれば(換言すれば、最高圧力の80%以上の所
でガス圧が急落すると)、作動部(2)内のガス量が不足
しており、アキュームレータ(1)のガス圧が不足した状
態で射出成形作業が行われる事になり、不良品の発生原
因となる。このように圧力ヘッド(11)により、作動部
(2)内のガス量に基づくガス圧力の変化を監視しておく
ことにより、射出シリンダ(4)のガス圧不足による射出
成形不良を防止する事が出来る。又、圧力ヘッド(11)に
よる測定結果はRAM(16)に格納され、必要に応じてC
RT(19)に映し出され作業者にそのチェック内容を知ら
せる事が出来る。又、ガス圧低下に伴う射出不良が発生
する恐れがある場合には警報を発し、作業者にガス圧不
足を知らせる事も可能である。
【0021】尚、ガス圧変化率(圧力変化曲線の勾配)
が急変せず、そのまま0に達する場合があるが、このよ
うな曲線が得られた場合には作動部(2)のブラダが破れ
ていたりピストンが破損していて、作動部(2)内の窒素
ガスが作動油(3)中に漏れている事を示すものである。
【0022】前記ガス圧測定の結果、正常である事が判
明すれば、通常の射出成形作業に移る事になる。逆に、
ガス圧が不十分である事が判明すると、警報出力を出す
と共に窒素ガスが字どえ開閉弁(34)の作動により所定の
量まで供給される事になる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、作動油をガス圧測定に
適当な温度に調整するので、測定値のバラツキが小さく
なり、そして、アキュムレータ内に充填されている作動
油の圧力変動曲線の勾配の急落位置を検出する事により
アキュムレータのガス圧を検出する事が出来るので、ガ
ス圧測定を自動的に行う事が出来るようになるという利
点がある。その結果、従来のように圧力計のような測定
専用装置をアキュームレータに接続してガス圧を測定し
なければならないというとような繁雑な作業を無くす事
が出来、アキュームレータ内のガス圧管理を極めて簡単
に行う事が出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される油圧回路の概略図。
【図2】本発明に使用される電気回路のブロック図。
【図3】アキュームレータ内の圧力測定時の圧力変化を
示すグラフ。
【符号の説明】
(1)…アキュームレータ (2)…作動部 (3)…作動油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 45/50 8927−4F 45/82 7365−4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に収納されているブラダやピ
    ストン等に加わるガス圧によって射出成形作動用の作動
    油に吐出圧力を付与するアキュムレータのガス圧自動測
    定方法であって、 作動用圧油をガス圧測定に適当な温度に調整した後、ア
    キュムレータに作動用圧油を充填し、然る後、アキュム
    レータ内に充填されている作動用圧油を吐出させて吐出
    中のアキュムレータ内のガス圧変化を測定し、ガス圧の
    急変位置を検出し、ガス圧の急変位置をアキュムレータ
    のガス圧とする事を特徴とするアキュムレータのガス圧
    自動測定方法。
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