JPH0730120B2 - 抗バクテリア・抗マラリア性ペプタイド - Google Patents

抗バクテリア・抗マラリア性ペプタイド

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JPH0730120B2 JP2506821A JP50682190A JPH0730120B2 JP H0730120 B2 JPH0730120 B2 JP H0730120B2 JP 2506821 A JP2506821 A JP 2506821A JP 50682190 A JP50682190 A JP 50682190A JP H0730120 B2 JPH0730120 B2 JP H0730120B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本願は、1989年4月12日出願になる本願と共に係属中の
合衆国特許出願番号第07/336,777号の部分継続出願であ
り、それを本願に引用するものとする。
発明の背景 病源性バクテリア及びその他の微生物群に対して有用な
治療効果を有する天然産の抗生物質的活性ペプタイドが
いくつか最近確認されており、これらは、昆虫類、蛙
類、及びその他の動物から単離されている。これらに
は、セクロピン類、アタシン類、マガイニン類、サクロ
トキシン、サプシン、バクテネシン類、アラメチシン
類、デフェンシン類及びPGLaが含まれる。
その他、微生物、昆虫類及び高等動物からの天然ペプタ
イドが赤血球ならびにその他の真核生物細胞を溶解する
トキシン類として一般に知られている。これらのトキシ
ン類は、それぞれ異る溶血素、例えば、ストレプトリジ
ン類、メリチン、バルバトリジン、パラダキシン類、デ
ルタ・ヘモリジンなどを含む。メリチンのような一部の
トキシンがバクテリアを殺すだろうことは、知られては
いるが、広く認識されているとはいえない。従って、本
明細書の記述の目的においては、これらを抗生物質的活
性ペプタイドとして記述する。
本明細書に記述し、特許を請求する発明は、異る抗生物
質の少くとも二つの連鎖を結合させることによって、新
規な抗生物質的化合物を構成させることができるという
予期に反した発見に基づく。このような混成分子が持つ
利点の一つは、これらを導き出した天然ペプタイドに比
して分子の長さが短く、従って合成が容易であるように
構成されていることである。
このような混成ペプタイドは、その抗生物質的活性に加
えて、その他の特徴を共通して備えているように思われ
る。例えば、これらはすべて、約20ないし40のアミノ酸
を含み、また、その末端炭素基をアミド化またはその他
の方法でブロックした場合にしばしば一そう有効性を増
す。従って、これらは、固相合成によって商業的製剤を
得るための潜在的候補物質である。さらに、これらはす
べて、分子の一部分に特定の二次的特性を付与するある
種のアミノ酸配列を含んでいるように思える。しばし
ば、末端窒素基は親水性かつ塩基性であり、末端炭素基
は親水性である。分子中のある部分はヘリシティーの傾
向を有し、その他の部分はその傾向を持たない。ある化
合物は、可撓性の比較的長い連鎖からなり、それによっ
て化合物のちょうつがい部分を形成している。しばし
ば、らせん形部位は両親媒性である。すなわち、親水性
及び疎水性の表面によって特徴づけられている。
抗生物質は、バクテリアまたはその他の生物の細胞膜を
破裂させることによって機能するように考えられてい
る。ペプタイドの細胞膜への結合によって、細胞液への
イオンの侵入が可能となり、それによって浸透圧が増大
し、より多くの液を細胞に侵入させ、それによって内圧
が増大し、細胞の破裂を起こさせる。抗生物質的ペプタ
イドのそれぞれの部位によってそれぞれ異る二次的特性
が、このような細胞膜貫通様式と助け合って働くものと
思われる。
現代医学におけるきわめて重大な問題は、人の病源体、
特に、現在適切な抗生物質が入手できないような病源
体、あるいは、原病源性生物の突然変異によって抵抗性
の生物が生じているような病源体に対して、勝れた活性
を有する抗生物質を見つけることにある。抗生物質に対
して抵抗性を有する生物の発生に対応する手段の一つ
は、これらの化合物の合成誘導体を造ることとされてき
た。しかし、この手段は、誘導体を造るための基点とし
て利用し得る母化合物上の官能基の利用の可能性におい
て限りがある。
もし、比較的簡単な構造の抗生物質群が得られて、それ
が比較的容易に合成できて、それが同時に、非毒性の抗
生物質が現在得られていないような特定の生物に対して
有用な、あるいは、現在得られている抗生物質が宿主に
対して有毒性であるようなその他の生物に対して改善さ
れた活性を有する。合成抗生物質的ペプタイドを生産す
るための、既成の化学構造種の改良種に到達し得るだろ
うようなものであれば、それは有用なものといえよう。
このような化合物は、また、哺乳類の酵素による分解に
堪えるに十分な生体内での安定性を有しているべきであ
ろう。
以上に述べたような天然産のペプタイド、ならびにそれ
らの類似物質が、一つの群を構成する、ということが知
られた。
図面の簡単な説明 第1図は、プラスモジウム・ファルシパリウム(Plasmo
dium falciparium)に対する活性を試験評価した再侵入
阻止率を関数とするペプタイド濃度(uM)を示す。
本発明 約20ないし約40のアミノ酸残基を含む新規な合成抗生物
質的及び/または抗マラリア性、非毒性ペプタイドがこ
こに見出された。これらのペプタイドは、いくつかの理
由のうちのいずれかの理由によって、改善された医薬品
としての活性を有するものである。あるものは、既知の
病源体に対して改善された活性を有する。あるものは、
その天然産対応物とは異って、非毒性で、赤血球に対す
る溶解作用を生じない。さらにその他のものは、現在の
ところ十分に満足すべき治療法がない病源体に対して活
性を有する。
治療剤として有用な本発明ペプタイドは、天然抗生物質
的ペプタイド中の対応断片と実質的に類似した配列の約
10ないし約15のアミノ酸残基を含有する少くとも一つの
アミノ酸帯域を含む混成物(ハイブリッド)であること
によって特徴づけられ、ただし、アミノ酸残基の長さ及
び配列における多少の変更は可能である。
本発明は、本発明をセクロピン類(cecro−pins)及び
メリチン(melittin)に応用する場合を考察することに
よって一そう良く理解し得るであろう。
セクロピン類は、米国特許第4,355,104号に記述されて
いるように、ある種の昆虫類の液素性免疫反応によって
生成される塩基性抗バクテリア性ペプタイドの一群であ
る。セクロピン類は、アタシン類(attacins)及びリゾ
チームと共に、ジャイアント・シルク・モス(Hylophor
a cecropia)の蛹に生存バクテリアを注射した後の血リ
ンパ中に誘発される。3種の主要なセクロピンA,B,及び
Dが存在する。これらの間には高度の類縁性があり、い
ずれもほぼ同じ大きさ(セクロピンAは37残基、セクロ
ピンBは35残基、セクロピンDは36残基)である。それ
ぞれが、親水性の末端アミノ基鎖及び疎水性のアミド化
カルボキシル末端基を有している。
セクロピンA,B及びDのアミノ酸配列を第1表に示す。
同表はまた、メリチンの配列をも含む。便宜上、また解
析を容易にするために、セクロピン分子を三つの区分に
分けてある。すなわち、1−11残基、12−24残基、及び
25ないし末端残基の三つである。当業熟練者なら、高度
の類縁性と、セクロピンA及びBがその第2次構造にお
いて極めて類似しているという事実とを認識するであろ
う。そのいずれもが、極性環境のもとで、末端窒素基で
両親媒性のα−ヘリックスを形成する強い可能性を持つ
ことが期待される。末端炭素基は、また、α−ヘリック
ス形成の傾向を有するだろう。中央の12−24区分片で
は、例えば12−15残基、15−18残基、21−24残基におけ
るように、いく分β−ターンの傾向がある。セクロピン
Dの末端N基は、AまたはBのいずれよりも塩基度が低
い。しかし、セクロピンDの中央区分域は、A及びBの
形態よりも高いα−ヘリックスの可能性を有し、また、
末端炭素区分域において強いヘリックス採択性を有す
る。
第1表 セクロピンA: H−Lys−Trp−Lys−Leu−Phe−Lys−Lys−Ile−Glu−L
ys−Val−Gly−Gln−Asn−Ile−Arg−Asp−Gly−Ile−I
le−Lys−Ala−Gly−Pro−Ala−Val−Ala−Val−Val−G
ly−Gln−Ala−Thr−Gln−Ile−Ala−Lys−NH2 セクロピンB: H−Lys−Trp−Lys−Val−Phe−Lys−Lys−Ile−Glu−L
ys−Met−Gly−Arg−Asn−Ile−Arg−Asn−Gly−Ile−V
al−Lys−Ala−Gly−Pro−Ala−Ile−Ala−Val−Leu−G
ly−Glu−Ala−Lys−Ala−Leu−NH2 セクロピンD: H−Trp−Asn−Pro−Phe−Lys−Glu−Leu−Glu−Lys−V
al−Gly−Gln−Arg−Val−Arg−Asp−Ala−Val−Ile−S
er−Ala−Gly−Pro−Ala−Val−Ala−Thr−Val−Ala−G
ln−Ala−Thr−Ala−Leu−Ala−Lys−NH2 メリチン: H−Gly−Ile−Gly−Ala−Val−Leu−Lys−Val−Leu−T
hr−Thr−Gly−Leu−Pro−Ala−Leu−Ile−Ser−Trp−L
le−Lys−Arg−Lys−Arg−Gln−Gln(NH2) 要するに、セクロピン類は、末端窒素基で強親水性、両
親媒性のα−ヘリックス、末端炭素基で比較的疎水性の
α−ヘリックス、多少のβ−ターンの可能性を有する比
較的可撓性の、構造的にあまり限定されない中央区分
域、を有する。ハチの毒液から単離した抗バクテリア性
ペプタイドであるメリチンの構造を第1表に示す。この
ものは陽イオン性両親媒性ペプタイドであり、1−20残
基は主として疎水性で、21−26残基は両親媒性で塩基性
である。主要な区分域は、セクロピン類とは反対の配列
であることに気づくであろう。メリチンの場合は、これ
らは疎水性/親水性であり、セクロピン類の場合は、こ
れらは親水性/疎水性である。分子の中ほどにGly−Leu
−Pro区分域が存在し、これがちょうつがいとして働く
ことがある。メリチンは抗生物質的活性を有するが、白
血球、赤血球、及び広く各種の他の細胞を溶解するため
に、哺乳類に対しては有用ではない。
今や、天然の低分子量抗生物質的活性ペプタイドについ
て、その選ばれた区分域または配列を再配列化し、ま
た、ある場合には、天然ペプタイドの無傷な区分域に全
く新しい区分域を付加することによって、その医薬品的
有用性を改善することができることを見出した。かくし
て、セクロピンAの末端アミノ基としての最初の13個の
アミノ酸残基を、メリチンの最初の13個のアミノ酸残基
と結合させることによって形成されるペプタイド;CA
(1−13)M(1−13)は、セクロピンAよりも致死濃
度が低く、スタフイロコッカス・アウレウス(Staphylo
coccus aureus)またはバチルス・ズブチリス(Bacillu
s subtilis)に対して高い活性を有する。加えて、この
新規な26残基ペプタイドは、ヒツジ赤血球に対して、20
0uM以上の濃度においてさえも溶解作用を示さなかっ
た。これに対して、メリチンは4−6uMで溶解作用を示
した。
本明細書にいう「医薬品的活性の改善」という言葉は、
この新規なペプタイドが、それを誘導した天然ペプタイ
ドよりも、哺乳類細胞に対して毒性が低く、かつ/ある
いは、ある一群の病源体に対して、またはある特定の病
源体に対して活性が強いことを意味する。本発明のペプ
タイドは、天然ペプタイドにおけるある区分域と同一な
いし実質的に同族である区分域を少くとも一つ含んでい
る場合に、天然ペプタイドから「誘導された」ものと称
される。かくて、CA(1−13)M(1−13)は、セクロ
ピンA及びメリチンの両方から誘導されたものと考える
ことができる。本発明の範囲に属するその他のペプタイ
ドは、例えば、ある種のマガイニン(magainin)及びあ
る種のアタシン(attacin)の配列を含み、あるいは、
例えばメリチンのようなある抗生物質の区分域を再配列
したもの、あるいは、セクロピンからのある区分域と、
「天然に存在する」配列順序よりも多少とも疎水性、親
水性、またはヘリカルであるように設計した全く非天然
形のその他の区分域とからなるもの、などを含むことが
できる。
本発明の新規な最終生成物における「天然に存在する」
ペプタイドの選ばれた区分域は、その天然ペプタイドに
おける区分域と同一である必要はない、ということが当
業者には明らかであろう。塩基度を増大させるために、
または、ヘリシティーを妨害するために、あるいはその
他何らかの有用な理由によって、天然ペプタイドのアミ
ノ酸残基の一つ以上を別の選ばれたアミノ酸に置き換え
ることができる。しかし、この新規生産物におけるアミ
ノ酸残基の配列順序は、天然の配列順序と実質的に類似
しているものである。
本発明のペプタイドは、通常は約20ないし約40のアミノ
酸残基を含有している。一つの理由として、抗生物質的
活性低分子量ペプタイドは、最小限約20のアミノ酸を含
むのが普通である。もう一つの理由として、約40よりも
多くのアミノ酸を有するペプタイドは、化学合成によっ
て純粋な形に合成することが比較的困難であり、また、
醗酵または組み換えDNA操作によって最もよく製造し得
るからである。本発明の有用なペプタイドの特別な利点
は、これらが固相法によって容易に合成されること、な
らびに、特定の要求結果を達成するために種々の組み合
わせが可能であることである。固相技術を用いる利点
は、末端炭素基をアミド化またはその他の手段でブロッ
クして直接的に生産物を合成することが可能であること
である。
本明細書でいう「区分域(region)」という言葉は、
「区分片(segment)」ないし「断片(fragment)」と
同じである。それは、少くとも5個、通常は約5個ない
し約20個のアミノ酸を含むアミノ酸配列をいう。ある
「区分域」は、通常、可撓性、塩基性、疎水性、親水
性、両親媒性、あるいはヘリカルであるように選択さ
れ、あるいは構成され、これがその区分域の特徴とな
る。一つの分子は、少くとも二つの区分域を有するよう
に構成させることができ、ちょうつがい区分域は含まれ
ていても、含まれていなくてもよい。この区分域は、20
ないし40個のアミノ酸残基を含む天然抗生物質的活性ペ
プタイドから誘導されなければならないものではない。
それは、20個より少い、あるいは40個より多い残基を含
むペプタイドから誘導することもできる。
しかして、本発明は、本新規ペプタイドを誘導した天然
抗バクテリア性及び/または抗マラリア性ペプタイドの
対応配列と実質的に類似していて、それと同一の、また
は別の天然抗生物質的及び/または抗マラリア性ペプタ
イドの一つ以上の他の区分域と結合して混成分子を形成
していてもよい、少くとも一つの5−20個のアミノ酸残
基の区分域を含む、約20個ないし約40個のアミノ酸残基
を含有する抗生物質的及び/または抗マラリア性活性ペ
プタイドを包含するものである。
その他の面からいえば、本発明は、天然の抗生物質的及
び/または抗マラリア性活性ペプタイドの対応配列順序
と実質的に同一な、約5個ないし約20個のアミノ酸残基
を含む少くとも一つのアミノ酸残基または区分域を含有
する。約20個ないし約40個のアミノ酸残基を含む新規な
ペプタイドを合成することを包含する、抗生物質的及び
/または抗マラリア性活性ペプタイドの医薬品的活性の
改善方法である。
本発明の範囲に属する代表的な化合物は、以下のリスト
によって示すことができる。ここに、Cはセクロピン、
CA、CB、及びCDはセクロピンのA、B、及びD型を示
し、Mはメリチンを、Magはマガイニンを示す。数字
は、天然ペプタイドの対応区分域におけるアミノ酸残基
を配列順序を示す。説明書きは、以下のように区分域の
特性を規定するものである。
CA(1−13)Mag(13−23) −親水性/疎水性 M(15−26)Mag(13−23) −親水性/疎水性 Mag(13−23)CA(1−13) −疎水性/親水性 Mag(13−23)M(15−26) −疎水性/親水性 M(1−13)CB(1−13) −疎水性/親水性 M(1−12)ProCA(1−13) −疎水性−Pro−親水性 M(1−15)C(1−11) −疎水性/親水性 M(16−26)CA(14−37) −親水性/疎水性 CA(25−36)ProCA(1−13) −疎水性−Pro−親水性 CA(25−37)CA(1−13) −疎水性/親水性 CA(1−24)M(1−13) −親水性/疎水性 CA(1−13)M(1−13) −疎水性/親水性 M(16−26)M(1−13) −親水性/疎水性 M(16−26)CA(23−37) −親水性/疎水性 CA(1−24)M(16−26) −親水性/疎水性 CB(25−35)M(14−26) −疎水性/親水性 CA(1−11)CD(12−37) −親水性/疎水性 CA(1−8)M(1−8) −親水性/疎水性 CA(1−9)M(1−17) −親水性/疎水性 CB(1−13)M(1−13) −親水性/疎水性 CA(1−17)M(1−9) −親水性/疎水性 CA(1−18)M(1−8) −親水性/疎水性 M(1−13)CA(1−22) −疎水性/親水性 M(1−13)CA(1−13) −疎水性/親水性 上記の生産物のほとんどは、疎水性/親水性、あるいは
その逆であることに加えて、ヘリシティーまたは両親媒
性の区分域をも有している。ときには、プロリン(Pr
o)を用いてヘリックスを妨害させているが。その他の
アミノ酸も同じように用いることができる。上記のペプ
タイドは、また、可撓性の、あるいはちょうつがいの区
分域を含ませるように構成させることも可能である。
本発明の化合物は、各特定アミノ酸またはペプタイドに
適切な、保護、脱保護、及び開裂の技法及び試薬を用い
る標準的な固相法の操作手順によって合成される。本発
明の新規ペプタイドを合成するには、手動または自動の
(例えばApplied Biosystem 430Aなど)固相法の技法を
組み合わせて用いることができる。
固相法の背景知識としては、アンドルー、D(Andreu,
D.)、メリフイールド、R.B.(Merrifield,R.B.)、ス
タイナー,H(steiner.H.)、及びボーマン、H.G.(Boma
n,H.G.)、(1983年)Proc.Natl.Acad.Sci USA 80,647
5−6479;アンドルー、D(Andreu,D.)、メリフイール
ド、R.B.(Merrifield,R.B.)、スタイナー,H.(steine
r,H.),及びボーマン、H.G.(Boman,H.G.)、(1985
年)Biochemistry24,1683−1688;フインク、J(Fink,
J.)、ボーマン、A(Boman,A.)、ボーマン、H.G.(Bo
man,H.G.)、及びメリフィールド、R.B.(Merrifield,
R.B.)、(1989年6月)Int.J.Peptide Protein Res.3
3,412−421;フインク、J.(Fink,J.)、メリフィール
ド、R.B.(Merrifield,R.B.)、ボーマン,A.(Boman,
A.)及びボーマン、H.G.(Boman,H.G.)、(1989年)J,
Biol.Chem,264,6260−6267;を参照されたい。これらの
それぞれを、本明細書に引用して含ませるものとする。
本発明化合物の生体内安定性は、末端窒素基及び炭素基
にD−アミノ酸を付加させることによって改善すること
が可能である。
本発明の生産物は両親媒性であるため、これらは遊離塩
基として、あるいは酸付加塩として、あるいは金属塩と
して利用することができる。いうまでもなく、これらの
塩は医薬品として容認されるものでなければならず、こ
れらには、種々の金属塩、特に、アルキル金属塩、アル
カリ土類金属塩、好適にはカリウム塩、ナトリウム塩が
含まれる。広く各種の、医薬品として容認し得る酸付加
塩が用い得る。これらには、有機酸及び無機酸、好まし
くは鉱酸から造ったものが含まれる。例示として示すこ
とのできる代表的な酸としては、クエン酸、コハク酸、
乳酸、塩酸、臭化水素酸が含まれる。これらの生産物
は、当業者によく知られた手順によって容易に製造され
る。
本発明のさらに別の特色は、医薬品製剤を提供するもの
であり、それは、一つ以上の本発明化合物と、医薬品と
して容認し得る担体とを包含するものである。この製剤
は、所望の投与経路に適した医薬品形体に仕上げること
ができる。このような製剤の例としては、錠剤、カプセ
ル、ピル、粉剤、及び顆粒、などの経口投与用固型製剤
が含まれる。また、溶液、懸濁液、シロップ、またはエ
リキシルのような経口投与用液状製剤があり、また、滅
菌した溶液、懸濁液、乳濁液などの非経口的投与用製剤
がある。本製剤はまた、滅菌した水、生理的食塩水、ま
たは何かその他の滅菌した注射用媒体に使用直前に溶解
することのできる滅菌固型製剤の形体に製造することも
できる。皮膚軟化剤、懸濁剤、キレート剤、補強剤、及
びその他の、抗生物質含有外用製剤に普通に用いる成分
を含むことのある乳液、懸濁液、クリーム、ローショ
ン、または気泡剤の形体の外用製剤も調製し得る。
これらすべての製剤において、抗生物質的成分及び/ま
たは抗マラリア性成分が通常は主生理活性成分である。
ある特定の哺乳類宿主に対する最適投与量及び規定投与
法が、当業者によって容易に確認し得る。いうまでもな
く、実際上の投与量は、個々の調製製剤、個々の使用化
合物、使用様式、治療すべき個所、宿主、及び疾病、な
どに応じて異ることは認識されよう。年齢、体重、性
別、食物、投与の時期、投与経路、排泄速度、患者の状
態、薬剤の組み合わせ、反応感受性、疾病の重さ、な
ど、本薬剤の作用を変更させる多くの要因を考慮する必
要があろう。
以下の、限定を目的としない実施例は、単なる例示の目
的で示されるものであり、本発明を制限するものと考え
てはならない。本発明の精神あるいは範囲から逸脱する
ことなく、種々の明白な改変を行うことが可能である。
実施例 実施例1−6及びCA(1−37)、CD(2−37)、M(1
−26)との比較 自動式の(Applied Biosystem 430A)固相法の技法の組
み合わせ(前述の合成に関する文献を参照)によって、
本発明の新規ペプタイド及びメリチンを合成した。具体
的にいえば、メリチン及び、新規なペプタイドであるCA
(25−37)CA(1−13)、M(1−13)CA(1−13)、
CA(1−11)CD(12−37)、CA(1−24)M(1−1
3)、CA(1−13)M(1−13)、及びM(16−26)M
(1−13)は、出発樹脂(0.21mmol/g)2.5gを用いて、
以下のような標準二重カプリング・プロトコールに従っ
て調製した。すなわち、 (1)CH2Cl2、5mL、4×1min;(2)50%TFA/CH2Cl2
50mL、2×1min;(3)50%TFA/CH2Cl2、50mL、1×20m
in;(4)CH2Cl2、50mL、6×1min;(5)5%DIEA/CH2
Cl2、50mL、2×2min;(6)CH2Cl2、50mL、6×1min;
(7)保護アミノ酸、CH2Cl220mL中4eqを反応容器に加
え、CH2Cl24mLで洗滌し、室温で5min振とう;CH2Cl23mL
中のDCC4eqを反応容器に加え、CH2Cl22mLで洗滌、室温
で100min振とう;(8)CH2Cl2、50mL、4×1min;
(9)5%DIEA/CH2Cl2、50mL、1×2min;(10)CH2C
l2、50mL、4×1min;(11)DMF、50mL、2×2min;(1
2)保護アミノ酸CH2Cl23mL中8eq、0℃、にCH2Cl21mL中
4eqのDCC、0℃を加え、CH2Cl21mL、0℃で洗滌し、0
℃、10min後に濾過し、DMF25mL、0℃、を加え、反応容
器に加え、DMF5mLで洗滌し、室温で1h振とう;(13)DM
F、50mL、2×2min;(14)CH2Cl2、50mL、4×1min;(1
5)5%DIEA/CH2Cl2、50mL、1×2min;(16)CH2Cl2、5
0mL、4×1min;(17)ニンヒドリン分析用サンプル3な
いし5mg。その後のアミノ酸を用いて所望のペプタイド
の組み立てを完了させるために、このプロトコールを繰
返した。
樹脂上で完全に保護されたペプタイドを、次いでTFAで
処理してNBocグループを除き、乾燥させる。樹脂支持体
からのペプタイドの開裂は、低/高HF法、タム等(Tam
et al)(1983年)J.Am.Chem.Soc.1056442−6455、によ
って行った。低HF法は、HF/ジメチルサルファイド/p−
クレゾール/p−チオクレゾール(25:65:7.5:2.5)5mL、
0℃、2hrを用いて行った。高HF法は、HF/p−クレゾー
ル/p−チオクレゾール(95:3.75:1.25)10mL、0℃、1h
rを用いて行った。HFを蒸発させた後、生成物をまず無
水エーテルで洗滌して不純物を除き、次いでHOAc 10%
水溶液中に溶解させる。凍結乾燥によって粗物質を得
る。
次いで、本発明のペプタイドを、1M HOAc 中 Sephade
x G−25カラム上でゲル濾過して部分精製し、低分子量
の不純物を除去する。凍結乾燥後、通常は、最初のアミ
ノ酸に対して約80%の収率で生成物が得られる。VydacC
18カラム(218TPB10)上の逆相低圧分離用液体クロマト
グラフィー、及び25−65%のアセトニトリルの線型勾配
濃度を用いる展開を行い、場合によってその後にSephad
exゲル濾過を行う。
本発明生成物を、いくつか異る種類の病源体を代表する
ものとして選ばれた各種供試生物に対する活性について
試験した。これらの病源体の一部は、ホフマン等(Hoff
mann et al)(1981年)Insect Biochem.11537−548
(これを本明細書に引用して加える)の阻止帯検定法に
よって特に悪性であることが知られているものである。
ストレプトマイシン100ug/ml及び、ストレプトマイシン
耐性の供試生物の生存細胞2×105を含んだ高栄養媒地6
mLを用いて寒天またはアガロースの薄平板(直径8.5c
m)を調製した。平板中に直径35mmのくぼみを穿孔し、
逐次希釈した試料3ulをくぼみ中に入れた。30°または3
7℃で一夜培養した後、くぼみ周辺の阻止帯の直径を測
定した。各ペプタイドについて、阻止帯の直径の2乗値
を、濃度の対数値に対してプロットし、ハルトマーク
(Haltmark)(1983年)EMBoJ.2,571−76、あるいはハ
ルトマーク等(Hultmarh et al)(1982年)Eur.J.Bio
−chem.127207−217(これらを本明細書に引用して加え
るものとする)に記述されているように、傾斜と切片か
ら致死濃度を計算した。本発明の生産物の一部を用いて
検定結果を第2表に示す。
第2表はまた、これらの化合物がヒツジの赤血球を溶解
する濃度をも示している。これらの値は、メリチンにつ
いて通常用いられている溶解検定法、あるいは、上記の
ハルトマーク等の論文の抗バクテリア阻止帯検定法をヒ
ツジ赤血球(SRC)平板に適用した方法のいずれかによ
って得られた。後者については、滅菌アガロース平板
は、アルセバース溶液中に1%のアガロース、0.9%NaC
l、及び10%のSRCが懸濁した培養液6mLを含んでいた。
各サンプル3ulを装填した3mmのくぼみに、ペプタイドの
希釈系液を滴下した。平板を30℃で24h培養し、阻止帯
の状態を記録し、ハルトマーク等の論文に述べられてい
るようにしてLC値を計算した。培養の数時間後に澄明な
阻止帯を記録した。こうしたデータを用いれば、24h後
の読み取り値と同桁のLC値が得られた。この平板検定法
は、メリチンについて通常用いられている溶解検定法よ
りも短時間で、手軽である。
試験の際に、塩基性のペプタイドはしばしば寒天平板に
結合するが、アガロースにはあまり結合しないことが観
察された。従って、寒天上で測定された致死濃度は、事
実は、実際の致死濃度よりもかなり高いかも知れない。
ヒツジ赤血球の溶解能からわかるように、本混成ペプタ
イドはすべて、メリチンよりも毒性が低いことがわか
る。また、本ペプタイドのほとんどは、特定の生物に対
して、それが誘導された天然ペプタイドの少くとも一つ
よりも活性が高い。CA(1−11)CD(12−37)は、供試
生物に対して、セクロピンAまたはセクロピンDのいず
れよりも活性が高い。最も抗生物質活性が増強されたも
のは、スタフイロコッカス・アウレウス(Staphylococc
us aurelus)及びバチルス・ズブチリス(Bacillus sub
tilis)に対してCA(1−13)M(1−13)及びCA(1
−24)M(1−13)を用いた場合であった。この場合は
セクロピンAの40倍ないし200倍の増強度が観察され
た。これら二つの混成ペプタイドの酵母菌サッカロミセ
ス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)に対する
力価も、セクロピンAより大きかった。さらにまた、こ
れら二つの化合物は、100uM以上でもヒツジ赤血球に対
して毒性を示さなかった 本発明の一つの興味ある具体例は、混成M(16−26)M
(1−13)である。このものは、メリチンの二つの主要
な区分域が反対に結合している。この生産物は、240uM
でも赤血球を溶解しないが、天然のメリチン分子は4−
6uMで溶解を起こす。これは40−60倍以上改善されたこ
とになる。
実施例7−8及びMag,CB,CA,PGLaとの比較 先に述べたようにして(実施例1−6参照)混成ペプタ
イドCA(1−13)M(1−13)及びCA(1−8)M(1
−18)を調製し、血流形体のプラスモジウム・ファルシ
パリウム(Plasmodium falciparium)に対する活性を検
定した。比較のために、セクロピンA及びセクロピン
B、及び蛙の皮膚のペプタイドであるマガイニン2及び
PGLaの試験を行った。
血液形体のマラリア寄生虫プラスモジウム・ファルシパ
リウム、すなわち、主として後期の栄養型及び所期の繁
殖型のものは、ワーリン、B等(Wahlin,B.,et al)、
(1984年)Proc.Nat′1 Acad.Sci.USA81,7912−16(本
明細書に引用して加える)の方法に従って、人の赤血球
への再侵入阻止率を記録することによって検定を行っ
た。F32株(タンザニア型)の四重ミクロカルチャー
を、それぞれ異る濃度の検定ペプタイドを含み、あるい
は含まない完全組織培養体中で、37℃で20hr培養した。
アクリジン・オレンジで染色した後、蛍光顕微鏡下に、
新しく感染した赤血球の比率を測定した。各培養物につ
いて、40,000の赤血球の寄生虫感染率を解析した。CA
(1−13)M(1−13)については、二重検定を行っ
た。
第1図はCA(1−13)M(1−13)、CA、CB、Mag、及
びPGLaについての結果を示す。第1図から、CAは無視し
得る程度の活性しか示さず、CBはMag程度の力価であ
り、混成物CA(1−13)M(1−13)は、CBよりも高い
力価を示し、PGLaはその中間の活性度であった。CA(1
−18)M(1−18)は、CA(1−13)M(1−13)より
もさらに高い力価を有する。事実、CA(1−8)M(1
−18)はCA(1−13)M(1−13)よりも約4倍も高い
力価を有する。すなわち、約2.2uMの濃度のCA(1−1
8)M(1−18)は、50%再侵入阻止率を示す。本発明
の混成体によって、ごくわずかな溶血作用が観察され
た。
実施例9−15及びCA,CB,Mとの比較 前述(実施例1−6を参照)と同様にして、新規ペプタ
イド、CA(1−8)M(1−18)、CA(1−9)M(1
−17)、CB(1−13)M(1−13)、CA(1−17)M
(1−9)、CA(1−18)M(1−8)、M(1−13)
CA(1−22)、及びM(1−13)CA(1−13)を調製し
た。これらの新規ペプタイド及びCA,CB,Mについて、い
くつか異る種の病源体を代表するものとして選ばれた種
々の生物に対する活性を試験した。これらの病源体のあ
るものは、ホフマン等(Hoffmann et al)(1981年)In
sect Biolchem.11537−48の阻止帯検定によって特に有
毒なものとして知られている。実施例1−6におけると
同様、それぞれの生物を用いてアガロース薄平板を調製
した。30℃で一夜培養後、阻止帯の直径を測定した。前
述(実施例1−6に述べたハルトマーク等の論文を参
照)と同様にして致死濃度を測定した。これらの新規ペ
プタイドの検定結果を第3表に示す。
第3表からわかるように、本混成体ペプタイドはメリチ
ンよりも毒性が低く、それが誘導された天然ペプタイド
の少くとも一つよりも活性が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−127894(JP,A) 特開 平2−149506(JP,A) 特開 昭63−60939(JP,A) 米国特許4355104(US,A) 米国特許4520016(US,A) 国際公開88/976(WO,A)

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性ペプタイドの約5ないし約24アミノ酸残基の区分域と
    同一又は実質的に相同の区分域を少なくとも二つ包含し
    てなる約20ないし約40アミノ酸残基の抗生物質的及び/
    又は抗マラリア性活性の合成混成ペプタイドであって、
    当該天然抗生物質的及び/又は抗マラリア性活性ペプタ
    イドが、セクロピン類、メリチン、マガイニン及びアタ
    シンからなる群から選ばれたものである、抗生物質的及
    び/又は抗マラリア性活性の合成混成ペプタイド又はそ
    の薬学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】天然抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性ペプタイドの約5ないし約24アミノ酸残基の区分域と
    同一又は実質的に相同の区分域の二つから本質的に構成
    される請求項1記載の合成混成ペプタイド又はその薬学
    的に許容される塩。
  3. 【請求項3】二つの区分域の一方が疎水性であり、他方
    が親水性である、請求項2記載の合成混成ペプタイド又
    はその薬学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】二つの区分域の夫々が、上記天然抗生物質
    的及び/又は抗マラリア性活性ペプタイドの約10ないし
    約15アミノ酸残基からなる、請求項2記載の合成混成ペ
    プタイド又はその薬学的に許容される塩。
  5. 【請求項5】いずれの区分域もが同一の天然抗生物質的
    及び/又は抗マラリア性活性ペプタイドからのものであ
    る請求項2記載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に
    許容される塩。
  6. 【請求項6】CA(1−13)M(1−13)を包含する請求
    項1記載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容さ
    れる塩。
  7. 【請求項7】CA(1−24)M(1−13)を包含する請求
    項1記載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容さ
    れる塩。
  8. 【請求項8】CA(1−11)CD(12−37)を包含する請求
    項1記載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容さ
    れる塩。
  9. 【請求項9】M(16−26)M(1−13)を包含する請求
    項1記載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容さ
    れる塩。
  10. 【請求項10】CA(1−13)Mag(13−23)、M(15−2
    6)Mag(13−23)、Mag(13−23)CA(1−13)、Mag
    (13−23)M(15−26)、M(1−13)CB(1−13)、
    M(1−12)ProCA(1−13)、M(1−15)C(1−1
    1)、CA(25−36)ProCA(1−13)、CA(25−37)CA
    (1−13)、CA(1−13)M(1−13)、M(16−26)
    M(1−13)、M(16−26)CA(23−37)、CB(25−3
    5)M(14−26)、CB(1−13)M(1−13)、及び M(1−13)CA(1−13)からなる群から選ばれた請求
    項1記載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容さ
    れる塩。
  11. 【請求項11】M(16−26)CA(14−37)、CA(1−2
    4)M(1−13)、CA(1−24)M(16−26)、CA(1
    −11)CD(12−37)、CA(1−8)M(1−18)、CA
    (1−9)M(1−17)、CA(1−17)M(1−9)、
    CA(1−18)M(1−8)、及びM(1−13)CA(1−
    22)からなる群から選ばれた請求項1記載の合成混成ペ
    プタイド又はその薬学的に許容される塩。
  12. 【請求項12】薬学的に許容し得る担体と、請求項1記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
  13. 【請求項13】薬学的に許容し得る担体と、請求項2記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
  14. 【請求項14】薬学的に許容し得る担体と、請求項3記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
  15. 【請求項15】薬学的に許容し得る担体と、請求項4記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
  16. 【請求項16】薬学的に許容し得る担体と、請求項5記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
  17. 【請求項17】薬学的に許容し得る担体と、請求項6記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
  18. 【請求項18】薬学的に許容し得る担体と、請求項7記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
  19. 【請求項19】薬学的に許容し得る担体と、請求項8記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
  20. 【請求項20】薬学的に許容し得る担体と、請求項9記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
  21. 【請求項21】薬学的に許容し得る担体と、請求項10記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
  22. 【請求項22】薬学的に許容し得る担体と、請求項11記
    載の合成混成ペプタイド又はその薬学的に許容される塩
    とを含有してなる抗生物質的及び/又は抗マラリア性活
    性の医薬品製剤。
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