JPH07301188A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JPH07301188A
JPH07301188A JP6094397A JP9439794A JPH07301188A JP H07301188 A JPH07301188 A JP H07301188A JP 6094397 A JP6094397 A JP 6094397A JP 9439794 A JP9439794 A JP 9439794A JP H07301188 A JPH07301188 A JP H07301188A
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JP
Japan
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vane
less
roller
compressor
area
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Pending
Application number
JP6094397A
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English (en)
Inventor
Toshiki Yoshida
敏樹 吉田
Hideki Nakamura
秀樹 中村
Keiji Yamazaki
啓二 山崎
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ローラとベーンとを最適な材料組み合わせと
することにより、HFC系フロンを冷媒とした場合に特
にローラとベーンの焼付を防止し、かつ相互の摩耗量を
低減して、長期間の連続使用に耐え得る改良された圧縮
機を提供する。 【構成】 焼入焼もどし熱処理硬さが50HRC以上で
黒鉛量が5面積%以上、ステダイト量が2面積%以上の
鋳鉄でなるローラと、重量比でC 0.95〜2.8%、
Si 2.0%以下、Mn 1.5%以下、Cr 2.5
〜8.0%と、W20%以下、Mo 12%以下の1種
又は2種をW+2Moで12〜28%、V3.0〜10
%、Co 12%以下を含み、残部Fe及び不可避的不
純物からなる組成を有する基地に、全重量に対して25
面積%以下の炭化物粒子が分散された焼結により結合し
た組織を有するベーンとを組み合わせ、その場合にベー
ンの炭化物の平均粒径を3.0μm以下とし、また最大
粒径を5μm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばエアコンディシ
ョナや冷蔵庫等の冷凍サイクルに使用されるシリンダと
偏心したローラとベーンからなるロータリ圧縮機に関
し、特に冷媒としてクロロフルオロカーボン(以下、C
FCと記す)に代わるハイドロフルオカーボン(以下、
HFCと記す)を使用するのに好適な圧縮機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ロータリ圧縮機は、図3に断面図を示す
ように、通常、シリンダ3、前記シリンダ3の内面と接
するように偏心回転するローラ2及びシリンダ3に設け
られた案内溝に案内され、スプリング4等の付勢手段で
付勢されることにより先端をローラ2に押圧されたベー
ン1からなる。したがってベーン1はその先端面をロー
ラ2の外周面に押圧され、ローラ2はこのように常時ベ
ーン1により押圧された状態で偏心回転する。以上のロ
ータリ圧縮機では、高圧化するにしたがいローラ2の回
転数も高くなり、このローラ2は、常に外周面がベーン
1やシリンダ3と接して摺動しているため、ローラ2の
回転数が高くなるのに伴いベーン1とローラ2の摺動面
の摩耗傾向は著しく大きくなる。したがって上述のロー
タリ圧縮機のローラ2に要求される特性は、ローラ2自
身が摩耗しないのと同時に相手のベーン1やシリンダ3
も摩耗させないことである。
【0003】ところで、圧縮機に使用されている冷媒は
CFC系のフロンであるが、周知のようにCFCは成層
圏にまで拡散した後、紫外線によって分解されて塩素を
放出し、それがオゾン層を破壊するため世界的な環境問
題としてとり上げられ、西暦2000年までに全廃する
計画で、これに代替する冷媒の開発が進められている。
【0004】代替冷媒としては、塩素を含まないHFC
系のフロンが最も有望であり、例えばRー134aとし
て知られている1,1,1,2テトラフルオロエタン
〔CH2FCF3〕等が挙げられる。しかし、この種のフ
ロンは環境への害は少ないが、圧縮機に適用するに際
し、従来のCFC系のフロンを使用する場合と比較し
て、以下のような問題が指摘されている。
【0005】(1)冷媒の潤滑性が劣る。 (2)圧縮比を高くする必要があり、ローラやベーンに
加わる負荷が高くなる。 (3)冷媒の吸湿性が大きい。 (4)潤滑油の潤滑性が劣る。 (5)潤滑油の吸湿性が大きくなる。 HFC系のフロンを圧縮機の冷媒として用いた場合にこ
の様な問題が生じることに伴い、圧縮機のシリンダ3、
ローラ2、ベーン1等の摺動部については次のような問
題が発生する。
【0006】(1)各摺動部における摩耗が大きくな
り、特にローラとベーンとの摩耗が大きくなる。 (2)ローラとベーンとの焼き付き傾向が強くなる。 すなわち従来のCFC系のフロンに含まれていた塩素が
摺動部に安定な保護膜(塩化物)を形成し、好ましい耐
摩耗性及び耐焼き付き性を増強するような効果はHFC
系のフロンでは期待できず、その点がHFC系のフロン
を圧縮機の冷媒として実用化する上で大きな問題とな
る。
【0007】この問題に対する対策としてベーン材につ
いては、高硬度化すると共に、硬質の炭化物を増加する
ことが有効であり、この種の材料としては、例えば特開
平5−9660号、同5−171376号、同5−27
9809号等での公知例が挙げられる。これによりベー
ンの耐摩耗性および耐焼付性は一応向上する。また、ロ
ーラ材としては従来より、連続鋳造鋳鉄もしくは共晶黒
鉛鋳鉄あるいはCu−Cr系、Cu−Mo系、Mo−N
i−Cr系の低合金鋳鉄が用いられている。この中でも
連続鋳造鋳鉄は、他の材料に比べて表面層の組織が緻密
で耐摩耗性に優れていることが知られている。またロー
ラはベーンに比べてコスト的制約が大きいため、前記の
ような鋳鉄が最もふさわしい。この場合基地の高硬度高
強度化、黒鉛の微細化が有効であり、この種の材料とし
ては、例えば特公昭60−1943号公報に開示される
ものが挙げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし以上の従来の対
策に係るベーン材料及びローラ材料を用いた圧縮機では
次のような問題があった。ベーンについての前述の改善
方法は、高価な合金元素を多量に含むため高コスト化
し、また、ベーン自身の摩耗量は減少するが一方ではロ
ーラに対する攻撃性が高くなりローラの摩耗を増加し、
耐焼付性を低下させやすい。また、前述のローラの改善
方法についても、その高硬度高強度化が不適当であれ
ば、ベーンに対する攻撃性が高くなりその摩耗を増加
し、耐焼付性の低下を招きやすい。すなわち、耐焼付
性、耐摩耗性の改善は、ベーン、ローラの単独のみの改
良では不十分であり、ベーン、ローラの相性のよい組み
合わせで解決することが重要である。本発明は以上の従
来技術における問題に鑑みてなされたものであって、ロ
ーラとベーンとを最適な材料の組み合わせとすることに
より、HFC系フロンを冷媒とした場合に特にローラと
ベーンの焼付を防止し、かつ相互の摩耗量を低減して、
長期間の連続使用に耐え得る改良された圧縮機を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前述のようにロ
ーラとベーンの両者の最適な組み合わせに関するもので
あり、ベーンとローラとの組み合わせを最適化したもの
として「相対的摺動部材」の名称で、特公昭55−3
1179、同55−48584号が、またロータリー
ポンプ及び回転式流体コンプレッサの名称で、それぞれ
特開昭55ー107094及び特公平1ー1898
5号がそれぞれ開示したものがある。前2者はベーンと
して高C、高CuのMo入りの鉄系焼結材と、ローラ材
として特定成分の合金鋳鉄との組み合わせによるもので
あり、また、上記は、高C、高Cr系の合金鋼に窒化
処理を施したベーンに対し、ローラは、40〜45HR
Cに硬化した焼もどしマルテンサイト基地中に微細な片
状黒鉛と炭化物の2種類の物質を分散させたもの、上記
はCrメッキしたベーンに対し、ロータハウジング及
びローラの材質をそれぞれ規定したものである。この様
な先行技術を踏まえ本願発明者等は種々検討し、焼もど
しマルテンサイトからなる基地に、片状、球状またはそ
の他の形状の黒鉛と、炭化物(Fe3C)およびリン化
鉄(Fe3P)の3種類の分散相を共存させたローラ
が、特定のベーン材に対して耐摩耗性と焼付面圧を著し
く向上させることを見いだし本発明に想到した。
【0010】本願の第一発明はシリンダ、ローラおよび
ベーンを主要構成要素とするロータリ型圧縮機におい
て、焼入焼もどし熱処理硬さが50HRC以上で黒鉛量
が5面積%以上、ステダイト量が2面積%以上の鋳鉄で
なるローラと、重量比でC 0.95〜2.8%、Si
2.0%以下、Mn 1.5%以下、Cr 2.5〜8.0
%と、W 20%以下、Mo 12%以下の1種又は2
種をW+2Moで12〜28%、V 3.0〜10%、
Co 12%以下を含み、残部Fe及び不可避的不純物
からなる組成を有する基地に、25面積%以下の炭化物
粒子が分散された焼結により結合した組織を有するベー
ンとを組み合わせたことを特徴とする圧縮機である。本
願の第2の発明は本願第1の発明においてベーンの炭化
物の平均粒径を3.0μm以下とする圧縮機である。本
願の第3の発明は本願第1または本願第2の発明におい
てベーンの炭化物の最大粒径を5μm以下とする圧縮機
である。本願の第4の発明は本願第1〜第3の発明のい
ずれか一の発明において、ベーンの硬さが65HRC以
上とされる圧縮機である。
【0011】本願の第5の発明はシリンダ、ローラおよ
びベーンを主要構成要素とするロータリ型圧縮機におい
て、焼入焼もどし熱処理硬さが50HRC以上で黒鉛量
が5面積%以上、ステダイト量が2面積%以上の鋳鉄で
なるローラと、炭素材にアルミニウムを含浸させてなる
ベーンとを組み合わせたことを特徴とする圧縮機であ
る。
【0012】本願の第6の発明はシリンダ、ローラおよ
びベーンを主要構成要素とするロータリ型圧縮機におい
て、焼入焼もどし熱処理硬さが50HRC以上で黒鉛量
が5面積%以上、ステダイト量が2面積%以上の鋳鉄で
なるローラと、重量%でC0.9〜1.4%、Cr 1
5.0〜20.0%、残部不可避的不純物およびFeから
なるステンレス鋼または前記ステンレス鋼のFeをNi
0.60%以下とMo0.75%以下の1種又は2種の等
量と置換したステンレス鋼よりなるベーンとを組み合わ
せたことを特徴とする圧縮機である。本願の第7の発明
は本願第1〜第6の発明のいずれか一の発明において、
ベーンに窒化、酸窒化、浸硫窒化等の表面処理が施され
る圧縮機である。
【0013】本願の第8の発明は本願第1〜第6の発明
のいずれか一の発明において、ベーン表面に四三酸化鉄
を主成分とする多孔質の酸化鉄皮膜を生成させるホモ処
理が施される圧縮機である。
【0014】
【作用】本発明はベーンとローラとの組み合わせに関す
るものであり、かかる本発明の作用を先ずローラ側につ
いて述べる。本発明のローラは、何れも熱処理硬さ50
HRC以上で、黒鉛量5面積%以上、ステダイト量2面
積%以上の鋳鉄製としたものである。本発明において、
ローラの熱処理硬さは、高くするほど耐摩耗性と耐焼付
性の向上に効果が有る。本願のローラのように黒鉛(グ
ラファイト)相を比較的多量に晶出させた場合、高耐摩
耗性、高耐焼付性を得るには基地を焼もどしマルテンサ
イト組織とし、硬さを50HRC以上とすることが必要
である。硬さの上限はグラファイト相の晶出量で必然的
に決定される。望ましい硬さは53HRC以上である。
【0017】本発明において、黒鉛相は自己潤滑性とオ
イル潤滑性とを与えるからベーンとの摺動性を確保する
のに必須の相である。その形状としては球状より片状が
摺動性に優れ、また、その大きさはできるだけ微細な方
が好ましい(しかし、決定的要素ではない)。黒鉛の存
在量が多いと摺動性が向上するので5面積%以上とする
が、多すぎると硬さが低下すると共に、機械的性質が劣
化し運転時のローラ及びベーンの欠損等の事故の原因と
なる。本願においてはベーン材との組み合わせにもよる
が、黒鉛量は5.0面積%以上とすることが好ましい。
より望ましくは6〜10.0%である。
【0018】通常ステダイトと呼ばれる組織は、Fe3
P−Fe3C−Feの3元共晶として晶出する。このス
テダイト相は硬さが比較的硬く、さらにPの添加によっ
てFe3Cもより安定になるので本発明のローラ材に対
して耐摩耗性と摺動性の向上に顕著な効果があり、黒鉛
相に次いで本願のローラに必須の相である。その量が2
面積%未満ではその効果が少ないから、2面積%以上と
する。しかし10%を越えると材料が脆化すること、鋳
造性を低下させるので10面積%以下とすることが望ま
しく、更に望ましくは2.5〜5面積%である。なお、
鋳鉄として随時添加されるB,Bi,Sb他の微量元素
は本発明の目的を特に逸脱しない範囲で添加し得る。
【0019】次に本発明の作用をベーン側について述べ
る。先ず本願の第1発明に係る圧縮機のベーンは、重量
比でC 0.95〜2.8%、Si 2.0%以下、Mn
1.5%以下、Cr 2.5〜8.0%と、W 20%
以下、Mo 12%以下の1種又は2種をW+2Moで
12〜28%、V 3.0〜10%、Co 12%以下
を含み、残部Fe及び不可避的不純物からなる組成を有
する基地に、25面積%以下の炭化物粒子が分散された
焼結により結合した組織を有する。ベーンは作動機構的
にはその先端の極く一部分が、ローラの外周面と摺動接
触する。このため、ローラに対し相対的に高耐摩耗性と
すべきである。
【0020】ベーンの耐摩耗性のみに関してはベーン材
の硬さを上げ、硬質の炭化物の含有量を上げることで概
ね達成できる。したがってベーンの基地に分散される未
固溶炭化物量は12面積%以上(望ましくは20面積%
以上)とし、このうち特に高硬度であるMC型炭化物を
10面積%(望ましくは12面積%以上)とする。これ
らが、各規定量未満であると耐摩耗性が低下する。
【0021】しかし、不適当な炭化物の増量は、ベーン
材より硬さが低いローラ材への攻撃性を増加させ、容易
にローラ材に対するかじり現象を発生する。これを緩和
するためには硬質炭化物のサイズを微細化すること、及
びベーン材の硬さを上昇することが有効である。したが
って本願の第1発明に係る圧縮機のベーンにおいては基
地に分散される炭化物粒子は25面積%以下とし、その
炭化物粒径は最大粒径及び平均粒径ともできるだけ微細
化するのが望ましく、本願第2発明に係るベーンでは炭
化物平均粒径は3.0μm以下とされ、また、本願第3
発明に係るベーンにおいては炭化物最大粒径は5μm以
下に抑制される。更に望ましい平均粒径は2μm以下で
ある。また、硬さが65HRC未満では耐摩耗性が不十
分となるから、本願第4発明に係るベーンにおいては硬
さは65HRC以上とされ、係る硬さは望ましくは66
HRC以上とするのがよい。本発明のベーン材は上記の
ように多量の炭化物、特に巨大な炭化物となり易いVC
型の炭化物を多量に含み、かつ、これらを前述のように
微細化させなければならないため、その製法はほぼ粉末
冶金法に限定される。
【0022】次に本願の第1発明に係る圧縮機のベーン
の各元素の作用及び数値の限定理由について述べる。C
は同時に添加するW、Mo、Vなどと結合して硬い炭化
物を形成し、自己の耐摩耗性を高め、相手材との焼付を
少なくする効果があり、また、一部は基地に固溶して基
地の硬さを高くし、耐摩耗性を向上させる。したがっ
て、W、Mo、Vなどの炭化物形成元素の添加量との兼
ね合いで最適のC含有量が存在する。本発明の範囲では
Cが0.95%未満では基地の硬さが十分に得られず、
形成される炭化物量も少ない。逆に2.8%を越えると
靱性が劣化し、また熱間加工性が劣化するので、Cは
0.95〜2.8%とした。望ましいCの範囲は1.0
〜2.5%、さらに望ましい範囲は1.5〜2.5%で
ある。
【0023】Siは脱酸元素として鋼質を改良し、ま
た、基地に固溶して基地の硬さを高める効果もある。し
かし、2.0%以上となると靱性を低下させるのでSi
は2.0%以下とした。望ましい添加範囲は1.5%以
下である。Mnも脱酸元素として鋼質を改良する効果が
ある。しかし、1.5%を越えると焼入硬さを低下させ
るのでMnは1.5%以下とした。望ましい添加範囲は
1.0%以下である。
【0024】Crは炭化物を形成して耐摩耗性を高める
効果があり、また基質に固溶して焼入性を付与し、基地
の耐食性も向上させる。代替フロンのHFCが吸湿性が
高いこと、潤滑油が分解してカルボン酸の如き酸を形成
するために、ベーンは軽い腐食環境下において作動して
いる。このために、ベーンに起きる異常摩耗は、単純な
アブレッシブ型摩耗のみではなく、腐食も介在したメカ
ニズムによって発生しているものと推定される。この場
合、Crの他、後述するW,MoやCoの基地への固溶
がベーンの耐食性を高め、摩耗を減少させる。Crが
2.5%未満では、上記の効果が少なく、逆に8.0%
を越えると熱処理によって硬さが得られ難くなるなどの
理由でCrは2.5〜8.0%とした。望ましい添加範
囲は3.0〜6.0%、さらに望ましい添加範囲は3.
5〜5.5%である。
【0025】W及びMoは、Cと結合して、M6C型の
炭化物を形成し、耐摩耗性、耐焼付性を高める。また、
基地に固溶した後、焼戻しで析出し、基地の硬さを高め
る効果もある。Moはカルボン酸による腐食を抑える効
果もある。MoはWに対し2倍の効果がある。W 20
%以下(望ましくは15%以下)、Mo 12%以下
(望ましくは10%以下)の1種または2種をW+2M
o量で12%未満では上記の効果が少なく、逆に28%
を越えると靱性が低下するのでW+2Moで12〜28
%とした。望ましいW+2Moは14〜26%である。
【0026】Vは本発明において重要な作用を示す元素
である。すなわち、Vは、Cと結合してMC型の炭化物
を形成する。この炭化物をベーン表面に微細かつ均質に
分散させると、耐摩耗性、耐焼付性を大幅に向上させる
ことができる。圧縮機の構造や必要とする寿命にもよる
が、Vを合計3.0%以上添加することでHFC系の代
替フロン用ベーンとして必要な特性を付与可能となる
が、特に6.0%以上添加するとその効果は顕著とな
る。3.0%未満では上記の効果が十分でなく、逆に1
0%を越えると、アトマイズが難しいこと、熱間加工が
難しいことの理由でVは3.0〜10%とした。Vの望
ましい添加範囲は4.0〜8.0%である。
【0027】Coも本発明において重要な作用を示す元
素である。Coは基地に固溶して基地の硬さを高める効
果がある他、本発明では重要なカルボン酸による腐食を
抑える効果が高い。すなわち、前記の如く、HFC系等
の代替フロンを冷媒に用いると腐食摩耗的作用も併発し
てベーンの異常摩耗が起きるが、Co4%以上を基地に
固溶させることにより摩耗を軽減でき、特に7%以上で
顕著となる。Co4%未満では上記の効果が十分ではな
く、逆にCoが12%を越えると靱性を低下させるので
Co4〜12%とした。Coの望ましい添加範囲は5.
0〜10%である。更に本願の第5発明に係る圧縮機の
ベーンは炭素材にアルミニウムを含浸させてなるいわゆ
るカーボンとされる。係るカーボンを用いることによっ
てもローラとベーンとの相互間の摩耗を低減することが
できる。ベーンとを組み合わせたことを特徴とする更に
本願の第6発明に係る圧縮機のベーンは重量%でC
0.9〜1.4%、Cr 15.0〜20.0%、残部不可
避的不純物およびFeからなるステンレス鋼または前記
ステンレス鋼のFeをNi0.60%以下とMo 0.7
5%以下の1種又は2種の等量と置換したステンレス鋼
よりなり、その様にすることによってベーンの防食性を
高めることができ、腐食に起因するベーン及びローラ双
方の腐食劣化及び摩耗を防止することができる。以上の
各ベーン材については、耐焼付性を向上するために、窒
化、酸窒化、浸硫窒化等の表面処理、また表面の硬さ向
上及び潤滑性を向上するために、ベーン表面に四三酸化
鉄を主成分とする多孔質の酸化鉄皮膜を生成させるホモ
処理等を実施することが望ましい。
【0028】
【実施例】
(実施例1)表1にテストに供したローラ材のそれぞれ
について、化学成分、熱処理後の硬さ、黒鉛、ステダイ
トおよび炭化物の各面積率を示す。表中No.1及びNo.2
は本発明の実施例の圧縮機に適用されるローラ材であ
る。No.3はフェライト基地に共晶黒鉛を分散させた鋳
鉄、No.4は現在ローラ材として最も広く使用されてい
る低合金鋳鉄、No.5〜7は連続鋳造された鋳鉄であ
り、No.7はローラ材として使用されている鋳鉄であ
る。No.8,9はベイナイト基地に球状黒鉛を分散させ
た鋳鉄、No.1,2はステダイトと球状又は片状の黒鉛
を焼もどしマルテンサイト基地に分散させた鋳鉄であ
り、本発明のローラ材に該当するものである。No.1
0,11はローラ材として使用されている耐摩耗鋳鉄で
あり、No.10は黒鉛と炭化物の共存型、No.11はM7
3型の共晶炭化物元素を多量に分散させた合金白鋳鉄
である。No.12はNiを多量に含有するオーステナイ
ト基地に球状黒鉛と炭化物を分散させた鋳鉄である。表
1中で硬さがHRC50を越えるものは何れも焼もどし
マルテンサイト基地を有するものである。
【0029】
【表1】
【0030】表2に評価テストを実施したベーン材のそ
れぞれについて、化学成分、硬さ、素材の製造法、未固
溶炭化物の種類別とその面積率(%)、画像処理装置で
計測できる製品状態での1.0μm以上の未固溶炭化物
の平均粒径を示す。ここで、SUJ2、SUS440
C、SKH51は現在冷蔵庫、エアコンのベーン材とし
て広く用いられている材料である。製造法は通常の溶解
後インゴットに造塊し、鍛造、圧延する方法(Melt
法)とガスアトマイズ粉末を熱間静水圧法(HIP)で
圧密体とする粉末法(PM)の2種類とした。後者は前
者に比較して、超急冷凝固法による合金粉末を出発原料
として使用したため、存在する未固溶炭化物が極めて均
一微細である。表2のベーン材に表1のローラ材より製
造したリング状テストピースを図1に示す接触位置で、
ポリオールエステル系の潤滑油中に浸漬し自転させるこ
とにより、摺動速度2.73m/sec、初期接触面圧0.
981MPa(10kgf/cm2)ずつ増圧してゆき、焼付
が発生したときの面圧及び所定接触圧力下での摩擦係数
を測定した。
【0031】
【表2】
【0032】前記テストのうち、ベーン材として表2の
A鋼を用い、ローラ材として表1の、各材質とした場合
の面圧9.81MPa(100kg/mm2)の時の摩擦係数
と、焼付面圧及びローラの摩耗量の測定結果を表3に示
す。硬さが低いNo.3、及びNo.12のローラ材は焼付面
圧が低い。また、ベーン材の変更によるよりもローラ材
の変更による法が焼き付き面圧や摩耗量の変動が大き
く、組み合わせの選定が非常に重要であることが判明し
た。ローラ材の中ではステダイトを2.0面積%以上分
散させたNo.1、2材の焼付面圧が非常に高いことが明
らかである。ベイナイト基地であり、かつ高硬度である
No.9材の焼付面圧も高いが、この材料は残留オーステ
ナイトが多量に存在するため、ローラ材として忌避され
る寸法の経時変化で難点がある。摩耗量はNo.1、2お
よび11が小さい。しかしNo.11は焼付面圧が低く、
かつ摩耗係数も大きい。
【0033】
【表3】
【0034】表4にローラ材として表1のNo.1材を用
い、ベーン材を種々変更したときの面圧9.81MPa
(100kgf/cm2)での摩擦係数と、焼付発生時の面圧
の測定結果を示す。ベーン用の現用材を含む比較例の材
料では、焼付面圧が最高13.7MPa(140kgf/cm2
であるのに対し、本発明の圧縮機に適用されるベーン材
の実施例A〜Dは15.7MPa(160kgf/cm2)以上の
焼付面圧を有することが判る。
【0035】
【表4】
【0036】表5に、代表的ベーン材とローラ材との組
み合わせでの摩擦係数と焼付面圧の測定結果を示す。カ
ーボンは炭素材にアルミニウムを約42%含浸させた材
料であり、非金属系の摺動材としてベーンに用いられて
いる材料である。鉄基合金と比較して、カーボンベーン
の焼付面圧は非常に高い。本願発明のステダイト分散型
のローラNo.2の比較材7に対する改善比は、相手材が
SKH51ベーンの時は1.34倍である(11.8/
8.8)が、相手材が本発明に係るA製ベーンの時は
1.78倍であり、No.2とA材との相性の良さがわか
る。
【0037】
【表5】
【0038】(実施例2)表6に、No.1のローラに対
し、ベーン材Aに無処理及び各種表面処理を施した場合
の焼付面圧の改善状況を測定した結果を示す。何れの表
面処理も有効であるが表層部に多孔質層を生成するスル
スルフ処理と酸窒化処理を施したものが特にその効果が
大きく、カーボンと同等の耐焼付性を獲得し得ることが
判る。
【0039】
【表6】
【0040】(実施例3)実際のロータリ圧縮機に、ロ
ーラとして従来のNo.4製、No.7製、本発明に係るNo.
1製を、ベーンとしてSKH51製、本発明に係るA材
製、カーボン製をそれぞれ組み込み、耐久性の比較を行
った。使用材料、熱処理等の条件は実施例1と同一であ
る。摺動速度は1.5m/sec、荷重98N(10kg
f)、潤滑油はポリオールエステル油、冷媒はR134
aを使用した。試験時間は2000Hrで、評価はロー
ラ及びベーンそれぞれの摩耗量とした。その結果を表7
に示す。
【0040】コンプレッサーの寿命は約10年間保証す
ることが通常要求され、このためにはこの短時間テスト
でローラ材の摩耗が100μm以下、ベーン材の摩耗が
20μm以下であることが一応の目安とされる。ベーン
材をA、ローラ材をNo.1としたとき、表面処理しない
場合ローラの摩耗が140μmとやや不満であるが、上
記一応の目安の域に極近く、また表面処理をしたものは
いずれも十分クリアーしており、所期の目的が達成され
ることが判明した。また、ベーン材の摩耗は何れも上記
の目安を十分に達成している。
【0041】本表から、SKH51製ベーンに対してロ
ーラ材を従来のNo.4や7から、本発明のローラ材No.1
に変更すると、ローラ材の摩耗量を400〜410μm
から300μmへと約75〜73%に低減し得ることが
判る。これに対しベーン材として本発明に係るA材(表
面処理無し)に変更するとローラ摩耗量は270〜26
0μmから140μmへと約52〜56%、A材に表面処
理を施したものでは250μm〜170μmから80〜7
5μmへと約30〜44%に、それぞれ低減されている
こと、したがってローラ材No.1とベーン材Aとは相性
のよい組み合わせであることが判る。また、ベーンの摩
耗量について調べてみると、SKH51製ベーンに対し
てローラ材をNo.4やNo.7からNo.1に変更すると、ベ
ーンの摩耗量は56〜45%に低減させることができる
が、ベーン材としてAに表面処理を施したものを用いる
と、23〜13%へと大きく低下し得ることが判る。
【0042】
【表7】
【0043】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の圧縮機
は、ローラとして焼もどしマルテンサイト基地に、所定
量の片状ないし球状の黒鉛と所定量のステダイトを分散
した鋳鉄と、ベーンとして所定量、所定サイズの炭化物
を分散した材料を組み合わせたもので、この組み合わせ
により取り扱いガスが潤滑条件の苛酷なハイドロフルオ
ロカーボン(HFC)系フロンの場合も、焼付性に優れ
相互の摩耗を抑制して長期間の運転を可能とするもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベーン材とローラ材の焼付面圧及び摩擦係数を
測定した装置の概要を説明する図である。
【図2】ロータリ型圧縮機の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ベーン、2 ローラ、3 シリンダ、4 スプリン
グ、5 吸入口、6吐出口。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ、ローラおよびベーンを主要構
    成要素とするロータリ型圧縮機において、焼入焼もどし
    熱処理硬さが50HRC以上で黒鉛量が5面積%以上、
    ステダイト量が2面積%以上の鋳鉄でなるローラと、重
    量比でC 0.95〜2.8%、Si 2.0%以下、M
    n 1.5%以下、Cr 2.5〜8.0%と、W 20
    %以下、Mo 12%以下の1種又は2種をW+2Mo
    で12〜28%、V 3.0〜10%、Co 12%以
    下を含み、残部Fe及び不可避的不純物からなる組成を
    有する基地に、25面積%以下の炭化物粒子が分散され
    た焼結により結合した組織を有するベーンとを組み合わ
    せたことを特徴とする圧縮機。
  2. 【請求項2】 ベーンの炭化物の平均粒径を3.0μm
    以下とする請求項1記載の圧縮機。
  3. 【請求項3】 ベーンの炭化物の最大粒径を5μm以下
    とする請求項1又は請求項2記載の圧縮機。
  4. 【請求項4】 ベーンの硬さが65HRC以上とされる
    請求項1〜請求項3のいずれか一に記載した圧縮機。
  5. 【請求項5】 シリンダ、ローラおよびベーンを主要構
    成要素とするロータリ型圧縮機において、焼入焼もどし
    熱処理硬さが50HRC以上で黒鉛量が5面積%以上、
    ステダイト量が2面積%以上の鋳鉄でなるローラと、炭
    素材にアルミニウムを含浸させてなるベーンとを組み合
    わせたことを特徴とする圧縮機。
  6. 【請求項6】 シリンダ、ローラおよびベーンを主要構
    成要素とするロータリ型圧縮機において、焼入焼もどし
    熱処理硬さが50HRC以上で黒鉛量が5面積%以上、
    ステダイト量が2面積%以上の鋳鉄でなるローラと、重
    量%でC 0.9〜1.4%、Cr 15.0〜20.0
    %、残部不可避的不純物およびFeからなるステンレス
    鋼または前記ステンレス鋼のFeをNi0.60%以下
    とMo0.75%以下の1種又は2種の等量と置換した
    ステンレス鋼よりなるベーンとを組み合わせたことを特
    徴とする圧縮機。
  7. 【請求項7】 ベーンに窒化、酸窒化、浸硫窒化等の表
    面処理が施される請求項1〜請求項6のいずれか一に記
    載した圧縮機。
  8. 【請求項8】 ベーン表面に四三酸化鉄を主成分とする
    多孔質の酸化鉄皮膜を生成させるホモ処理が施される請
    求項1〜請求項6のいずれか一に記載した圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0835949A1 (en) * 1996-10-11 1998-04-15 Sanyo Electric Co. Ltd Method for treating metal surface, rotary shaft and vane for refrigerant compressor treated by the method, and refrigerant compressor using the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0835949A1 (en) * 1996-10-11 1998-04-15 Sanyo Electric Co. Ltd Method for treating metal surface, rotary shaft and vane for refrigerant compressor treated by the method, and refrigerant compressor using the same
US6139296A (en) * 1996-10-11 2000-10-31 Sanyo Electric Co., Ltd. Method for treating metal surface, rotary shaft for refrigerant compressor treated by the method, vane for refrigerant compressor treated by the method, and refrigerant compressor using the same

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