JPH0633256A - ベーン - Google Patents

ベーン

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JPH0633256A
JPH0633256A JP19036492A JP19036492A JPH0633256A JP H0633256 A JPH0633256 A JP H0633256A JP 19036492 A JP19036492 A JP 19036492A JP 19036492 A JP19036492 A JP 19036492A JP H0633256 A JPH0633256 A JP H0633256A
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JP
Japan
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less
vane
wear
dispersed
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JP19036492A
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English (en)
Inventor
Takashi Takehara
隆司 竹原
Katsuhiko Kojo
勝彦 古城
Norimasa Uchida
憲正 内田
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 代替フロンを冷媒とした圧縮機に使われ、耐
摩耗性を向上させるベーンを提供する。 【構成】 高速度工具鋼でなり、好ましくはC 1.0〜2.
5%、Si 1.5%以下、Mn1.0%以下、Cr 3〜6%とW 20%以
下、Mo 12%以下の1種または2種がW+2Moで15〜28
%、V,Nbの1種または2種を3.5〜10%、必要に応じて
Co,Niの1種または2種を1〜15%含み、残部Feおよび
不可避的不純物の組成からなり、基地中には炭化物が均
一分散し、その平均粒径が1.5μm以下、最大粒径が6μm
以下の鋼である母材表面にフッ素樹脂粒子が分散したニ
ッケル−リンメッキ層が形成されていることを特徴とす
るベーンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータリーコンプレッ
サ、ベーンポンプ等の圧縮機に用いられるベーンに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ベーンを用いた圧縮機の一例を図1に示
すように、ベーン1はスプリング4により常時ロータ2
に押し付けられており、ロータ2の偏心回転によって、
ロータ2とシリンダ3によって形成される空間の容積変
化により気体を圧縮する。従来、冷媒となる気体はフロ
ンガスが用いられている。ベーンの先端は常にロータ
と、またベーンの側面はシリンダと接して摺動している
ため、ベーンに要求される特性は、ベーン自身が摩耗し
ないのと同時に相手のロータやシリンダも摩耗させない
ことである。従来より、このベーンにはSKH51種相
当の溶製高速度鋼が一般に用いられている。また、ベー
ンの材質や組成を改良し、耐摩耗性を向上させたり、自
己潤滑性をよくしたりする目的で特開昭56−4755
0号、特開昭59−20446号、特開昭61−485
56号、特開昭64−35091号、特開平2−102
392号に記載されるものが提案されている。また最近
では、特開昭64−32087号公報あるいは特開平3
−18682号公報に開示されるようなアルミニウムで
なる軽量のベーンの母材とし、耐摩耗性向上のためにニ
ッケル−リンメッキ層あるいはフッ素樹脂を分散したニ
ッケル−リンメッキ層といった硬質層を形成したベーン
も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の圧縮機に使用さ
れている冷媒は、クロロフルオロカーボン(以下CFC
と記す)系のフロンであるが、このCFCは成層圏にま
で拡散した後、紫外線に当って分解し、塩素を放出する
のでオゾン層が破壊される。このために、CFCは、西
暦2000年までに全廃する計画で、これに代替する冷媒剤
の開発が進められている。代替冷媒としては塩素を含ま
ないハイドロフルオロカーボン(以下HFCと記す)系
のフロンが最も有望であり、この種のフロンは環境への
害が少ない。ところが、HFC系のフロンを使用するベ
ーンポンプやロータリコンプレッサは、従来のCFC系
のフロンを使用するものと比較して以下の問題がある。 冷媒の潤滑性が劣る。 圧縮比を高くする必要があり、ベーンに加わる負荷が
高くなる。 冷媒の吸湿性が大きい。 潤滑油の潤滑性が劣る。 潤滑油の吸湿性が大きくなる。
【0004】上記の原因によって、従来の高速度工具鋼
でなるベーンではロータとの摺動摩耗が極端に加速さ
れ、はなはだしい場合は、ロータとのカジリを起すこと
があり、実用的な圧縮機としての寿命が得られないこと
が明らかとなってきた。また、HFC系フロンを冷媒と
して用いた場合には、上述したようにベーンの負荷が大
きいことなどから、潤滑油が分解してカルボン酸のごと
き酸が発生する。そのため、アルミニウムを母材とする
ベーンでは、硬質層に少しでも欠陥が生じると母材が腐
食され、ベーンの摩耗が急に進んだり、相手材となるロ
ータに傷が発生するという危険があり、ベーンの信頼性
に欠けるという問題があった。本発明の目的は、耐摩耗
性および耐食性に優れ、HFC系フロンの冷媒に好適な
ベーンを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、HFC系
フロンを使用した場合に要求される耐食性に加えて、相
手材となるロータを摩耗させず、しかもベーンの摩耗も
少ないという特性を満足させるには、高速度鋼に摩擦係
数を小さくできるフッ素樹脂粒子を分散したニッケル−
リンメッキ層を形成すれば良いことを見出した。
【0006】すなわち、本発明の第1発明は、高速度工
具鋼でなる母材表面にフッ素樹脂粒子が分散したニッケ
ル−リンメッキ層が形成されていることを特徴とするベ
ーンである。本発明の第2発明は、重量%でC 1.0〜2.5
%、Si 1.5%以下、Mn 1.0%以下、Cr 3〜6%と、W 20%
以下、Mo 12%以下の1種または2種がW+2Moで15〜2
8%、V,Nbの1種または2種を3.5〜10%を含み、残部
Feおよび不可避的不純物の組成からなり、基地中には
炭化物が均一分散し、その平均粒径が1.5μm以下、最大
粒径が6μm以下でなる母材表面にフッ素樹脂粒子が分散
したニッケル−リンメッキ層が形成されていることを特
徴とするベーンである。
【0007】第3の発明は、重量%でC 1.0〜2.5%、Si
1.5%以下、Mn 1.0%以下、Cr 3〜6%と、W 20%以下、
Mo 12%以下の1種または2種がW+2Moで15〜28%、
V,Nbの1種または2種を3.5〜10%、Co,Niの1種
または2種を合計で1〜15%を含み、残部Feおよび不可
避的不純物の組成からなり、基地中には炭化物が均一分
散し、その平均粒径が1.5μm以下、最大粒径が6μm以下
でなる母材表面にフッ素樹脂粒子が分散したニッケル−
リンメッキ層が形成されていることを特徴とするベーン
である。
【0008】第4の発明は、各元素の範囲が最も望まし
い範囲からなるもので、重量%でC2.0〜2.5%、Si 0.1
〜0.6%、Mn 0.1〜0.6%以下、Cr 3〜6%と、W 20%以
下、Mo 12%以下の1種または2種がW+2Moで17〜26
%、V,Nbの1種または2種を6〜10%、Co,Niの1種
または2種を合計で7〜12%を含み、残部Feおよび不可
避的不純物の組成からなり、基地中には炭化物が均一分
散し、その平均粒径が1.5μm以下、最大粒径が6μm以下
でなる母材表面にフッ素樹脂粒子が分散したニッケル−
リンメッキ層が形成されていることを特徴とするベーン
である。
【0009】
【作用】HFC系の冷媒を用いたベーンは上述したよう
に、カルボン酸などの酸の存在下でのベーン母材の耐食
性が要求される。そのため本発明においては、母材を高
速度工具鋼とした。また、本発明では母材表面にフッ素
樹脂が分散したニッケル−リンメッキ層を設けている。
これにより、ベーン自体の耐摩耗性を向上させると共
に、ニッケル−リンメッキ層中のフッ素樹脂により相手
材となるロータとベーンの摩擦係数を小さくでき、ロー
タの摩耗量も低減できるものである。また、第2ないし
第4の発明は、ニッケル−リンメッキ層が損耗しても十
分な耐摩耗性および耐食性を保てるように母材となる高
速度工具鋼の組成および組織を規定したものである。
【0010】以下に本発明における各元素の作用および
数値の限定理由について述べる。Cは同時に添加する
W,Mo,Vなどと結合して硬い炭化物を形成し、耐摩耗
性を高め、相手材とのカジリを少なくする効果がある。
また、一部は基地に固溶して基地の硬さを高くし、耐摩
耗性を向上する効果もある。したがって、W,Mo,Vな
どの炭化物形成元素の添加量との兼ね合いで最適のC含
有量がある。本発明の範囲ではCが1.0%未満では基地の
硬さが十分に得られず、形成される炭化物量も少ない。
逆に2.5%を越えると靭性が劣化すること、また熱間加工
性が難しくなることの理由で、Cは1.0〜2.5%とした。
最も優れた特性が得られるCの範囲は2.0〜2.5%であ
る。
【0011】Siは脱酸元素として鋼質を改良する効果
がある。また、基地に固溶して基地の硬さを高める効果
もある。しかし、1.5%以上となると靭性が低下するので
Siは1.5%以下とした。Siの望ましい範囲は0.1〜0.6%
である。Mnも脱酸元素として鋼質を改良する効果があ
るので、Mn1.0%以下とした。Mnの望ましい範囲は0.1
〜0.6%である。
【0012】Crは炭化物を形成して耐摩耗性を高める
効果がある。さらに基質に固溶して焼入れ性を付与し、
また基地の耐食性も向上させる。特に本発明において
は、代替フロンのHFCが吸湿性が高いこと、潤滑油が
分解してカルボン酸のごとき酸を形成することのため
に、ベーンは弱い腐食環境下において作動している。こ
のために、ベーンにおきる異常摩耗は、単純なアブレッ
シブ型摩耗のみでなく、腐食も介在したメカニズムによ
って発生しているものと推定される。この場合、Crの
他、後述するMoやCo,Niの基地への固溶がベーンの耐
食性を高め、摩耗を減少させる効果がある。Crが3%未
満では、上記の効果が少なく、逆に6%を越えると熱処理
によって硬さが得られにくくなるなどの理由でCrは3〜
6%とした。
【0013】WおよびMoは、Cと結合して、M6C型の
炭化物を形成し、耐摩耗性、耐カジリ性を高める。ま
た、基地に固溶した後、焼もどしで析出硬化し、基地の
硬さを高める効果もある。Moはカルボン酸による腐食
を抑える効果もある。MoはWに対し2倍の効果があ
る。W 20%以下、Mo 12%以下の1種または2種がW+2
Mo量で15%未満では上記の効果が少なく、逆に28%を越
えると靭性が低下し、熱間加工性も低下するのでW+2
Moで15〜28%とした。W+2Moの望ましい範囲は17〜26
%である。
【0014】VおよびNbは、本発明において重要な作
用を示す元素である。すなわち、VおよびNbは、Cと
結合してMC型の炭化物を形成する。この炭化物をベー
ン表面に微細かつ均質に分散させると、ベーンの摩耗が
減少するとともに相手のロータの摩耗をも抑えることが
できる。圧縮機の構造や相手ロータの材質、また必要と
する寿命数にもよるが、VおよびNbの1種または2種
を3.5%以上でHFC系の代替フロン用ベーンとして必要
な特性を付与可能となるが、特に6%以上を添加するとそ
の効果は顕著となる。3.5%未満では上記の効果が十分で
なく、逆に10%を越えると、アトマイズが難しいこと、
熱間加工が難しいことの理由でVおよびNbの1種また
は2種を3.5〜10%とした。
【0015】CoおよびNiは基地に固溶して、本発明で
重要なカルボン酸による腐食を抑える効果が高い。すな
わち、前記のごとく、HFC系等の代替フロンを冷媒に
用いると腐食摩耗的作用も併発してベーンの異常摩耗が
起きるが、CoおよびNiの1種または2種を合計で1〜1
5%を基地に固溶させることにより異常摩耗を軽減でき、
特に7%以上で効果が大きい。しかし、12%を越えると靭
性が低下するので上限は12%とした。また、Coは基地の
硬さを高くして、ベーンの摩耗を抑える作用もあり、さ
らには相手ロータとのカジリを抑える作用も認められ
た。
【0016】ベーンはロータやシリンダと摺動しなが
ら、圧縮機としての機能を果たしている。従来から知ら
れている高V系高速度鋼や高Co系高速度鋼をベーン材
として用いた場合、ベーンの耐摩耗性は良くなる。しか
し、ミクロ組織を構成する炭化物粒子のサイズが大きい
ために、相手のロータやシリンダを攻撃して極度に摩耗
させるので、ベーン材としては適さない。これを解決す
るために、本発明ではベーンのミクロ組織を構成する炭
化物粒子の径を相手ロータやシリンダを攻撃しないまで
に微細化させるとよいことを見出した。具体的には、炭
化物の平均粒径が1.5μm以下であり、かつ最も大きい炭
化物の径が6μm以下とすることが必要である。これより
大きくなると、ベーンの摩耗は少ないが、ロータやシリ
ンダの摩耗が進んで圧縮能力が低下する。
【0017】また、ベーンのミクロ組織を構成する炭化
物の中では、特にMC型炭化物がベーンの摩耗を抑制す
るだけでなく、相手ロータやシリンダの摩耗をも抑える
効果が大きいことを知見した。MC型炭化物の分散する
面積率が15%未満では効果が少ないため、MC型炭化物
の分散する面積率を15%以上に限定する。ベーン母材の
炭化物を微細、均一分散させるには、上記組成のアトマ
イズ粉をHIP等を用いて圧密化した後、熱間加工によ
りさらに必要に応じて冷間加工によって、ベーンの断面
形状に近い平角鋼を製造し、ベーンとすることが最適で
ある。この手法によれば溶製法に比較して、微細な金属
組織のベーン用母材を得ることができ、また、ミクロボ
イドなどの焼結法特有の欠陥もないので品質のバラツキ
も小さく有効である。
【0018】
【実施例】以下に実施例を示す。表1に示す13種類の
ベーン用母材を作製した。このうち、本発明のベーンと
なる母材であるA〜IおよびJ〜Lはガスアトマイズ粉
をキャンニング後、HIPで圧密化し、熱間鍛造と熱間
圧延で平角鋼としたものを用いた。Mは高速度工具鋼S
KH51であり、大気溶解、造塊した鋼塊を同様に熱間
鍛造と熱間圧延で平角鋼としたものを用いた。表2には
表1に示したベーン母材の焼入れ−焼もどし硬さ(HR
C)、この状態で鋼材中に含有される炭化物の面積率と平
均粒径および最大粒径を示す。また、表1に表面処理を
施さないベーン母材に対して行なった摩耗試験による摩
耗減量、腐食試験による腐食減量をそれぞれ示す。
【0019】なお、摩耗試験は以下の要領で実施した。
ベーン母材を板形状とし、ロータ材に相当するFC25
をリング形状として、HFCフロンの代表であるHFC
134aに相溶するポリオールエステル油を0.6cm3/min
で滴下しながら、互いに摺動させ、その摩耗減量を求め
た。この時のベーン用材料を母材とする板からリングへ
の荷重を18.9kgfとし、リングの周動距離 3000m、速度
1.14m/sにてテストを行なった。表2中には、試料M(S
KH51)を板、FC25をリングとして試験したとき
の板、リングそれぞれの摩耗量を1.0として、各種ベー
ン材およびそのときのリングの摩耗量を相対比較値とし
て求めて評価した。
【0020】また腐食減量は、5%蟻酸−5%酢酸水溶液(6
0℃)に30時間浸漬して評価した。この条件は、実際に圧
縮機を駆動させた時の潤滑油の分解生成物である有機酸
に比べ、かなりpHが高い。表2に示すように、高速度
工具鋼の成分と組織を規定することにより、SKH51
クラスの材料よりもベーン母材の摩耗減量、腐食減量と
もに少なくなり、本発明の成分と組織の規定が好ましい
ものであることがわかる。
【0021】
【表1】
【0022】これらのベーン母材に浴温 88℃、pH 5.
2、金属ニッケル濃度 5.8g/リットル、負荷量 1.36dm2/
リットルの条件下でメッキ中に10vol%のフッ素樹脂(商
品名テフロン)粒を含む無電解ニッケル−リンメッキを
施した。この材料を用いて実機に近い長期の使用を想定
してリングの周動距離 2000km、速度 7.85m/sとし、他
の条件は表2に示す母材の試験と同じにして摩耗減量を
測定した。また、粉末押出成形法によって得られたアル
ミニウムを機械加工し、同様のメッキを施した従来のベ
ーン材料についても摩耗減量を測定した。結果を表3に
示す。なお、摩耗減量は、メッキを施さないSKH51
を板、FC25をリングとして試験した時の板、リング
それぞれの摩耗量を1.0とした相対比較値として評価し
たものである。
【0023】表3に示すようにフッ素樹脂粒を分散した
ニッケル−リンメッキ層を有するベーン材は、メッキを
施さないSKH51よりなるベーン材よりもベーン材自
体および相手材の摩耗減量が少なくなり、母材をアルミ
ニウムとする従来材である試料No.14よりも試料No.1
ないしNo.13の高速度工具鋼を母材とする方がさらに摩
耗減量を少なくできることがわかる。また、本発明の請
求項2ないし4で規定する成分および組織を有する試料
No.1ないしNo.12を母材とすれば、さらにベーン材お
よび相手材の摩耗減量を少なくできることがわかる。
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、HFC系フロンに代表
される代替フロンを冷媒とする圧縮機において、従来の
ベーンでは不十分であったベーンの耐摩耗性が大幅に向
上する。また本発明のベーンは、母材が炭化物を微細に
均一分散あるいはMC型炭化物の分散する面積率を多く
することで相手材であるロータやシリンダの摩耗やカジ
リを抑える効果が大きいだけでなく、HFC系フロン用
圧縮機の潤滑油が分解して形成されるカルボン酸のごと
き酸に対しても耐食性が大きい。また、フッ素樹脂粒子
が分散したニッケル−リンメッキ層を設けているので、
より長寿命の圧縮機とすることができる。したがって本
発明のベーンは、大きい耐摩耗性と耐食性により新しい
冷媒に対応できるので環境規制に対応した圧縮機が実用
化できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロータリーコンプレッサの一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】 1 ベーン 2 ロータ 3 シリンダ 4 スプリング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速度工具鋼でなる母材表面にフッ素樹
    脂粒子が分散したニッケル−リンメッキ層が形成されて
    いることを特徴とするベーン。
  2. 【請求項2】 重量%でC 1.0〜2.5%、Si 1.5%以下、
    Mn 1.0%以下、Cr 3〜6%と、W 20%以下、Mo 12%以下
    の1種または2種がW+2Moで15〜28%、V,Nbの1種
    または2種を3.5〜10%を含み、残部Feおよび不可避的
    不純物の組成からなり、基地中には炭化物が均一分散
    し、その平均粒径が1.5μm以下、最大粒径が6μm以下で
    なる母材表面にフッ素樹脂粒子が分散したニッケル−リ
    ンメッキ層が形成されていることを特徴とするベーン。
  3. 【請求項3】 重量%でC 1.0〜2.5%、Si 1.5%以下、
    Mn 1.0%以下、Cr 3〜6%と、W 20%以下、Mo 12%以下
    の1種または2種がW+2Moで15〜28%、V,Nbの1種
    または2種を3.5〜10%、Co,Niの1種または2種を1〜
    15%含み、残部Feおよび不可避的不純物の組成からな
    り、基地中には炭化物が均一分散し、その平均粒径が1.
    5μm以下、最大粒径が6μm以下でなる母材表面にフッ素
    樹脂粒子が分散したニッケル−リンメッキ層が形成され
    ていることを特徴とするベーン。
  4. 【請求項4】 重量%でC 2.0〜2.5%、Si 0.1〜0.6
    %、Mn 0.1〜0.6%、Cr 3〜6%と、W 20%以下、Mo 12%
    以下の1種または2種がW+2Moで17〜26%、V,Nbの
    1種または2種を6〜10%、Co,Niの1種または2種を
    合計で7〜12%を含み、残部Feおよび不可避的不純物の
    組成からなり、基地中には炭化物が均一分散し、その平
    均粒径が1.5μm以下、最大粒径が6μm以下でなる母材表
    面にフッ素樹脂粒子が分散したニッケル−リンメッキ層
    が形成されていることを特徴とするベーン。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08121361A (ja) * 1994-10-31 1996-05-14 Hitachi Ltd スクリュウロータ及びスクリュウ式圧縮機並びにその製法
US5723800A (en) * 1996-07-03 1998-03-03 Nachi-Fujikoshi Corp. Wear resistant cermet alloy vane for alternate flon
JP2002535496A (ja) * 1999-01-29 2002-10-22 シーアールエス ホールディングス,インコーポレイテッド 硬質工具鋼およびそれによる粉末冶金鋼材
WO2015159856A1 (ja) * 2014-04-15 2015-10-22 株式会社Ihi デポジットの付着を抑制する被膜及びその被膜を有する過給機用部品

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