JPH07300471A - キノリンカルボン酸誘導体およびその塩 - Google Patents

キノリンカルボン酸誘導体およびその塩

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JPH07300471A
JPH07300471A JP6114761A JP11476194A JPH07300471A JP H07300471 A JPH07300471 A JP H07300471A JP 6114761 A JP6114761 A JP 6114761A JP 11476194 A JP11476194 A JP 11476194A JP H07300471 A JPH07300471 A JP H07300471A
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JP
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carbon atoms
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compound
atom
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Application number
JP6114761A
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English (en)
Inventor
Hideto Fukui
英人 福井
Tetsuo Shibata
哲男 柴田
Jun Nakano
潤 中野
Takanobu Naito
隆信 内藤
Naohito Senda
尚人 千田
Tetsuo Maejima
哲郎 前島
Yayoi Watanuki
弥生 綿貫
Tadashi Ariyoshi
正 有可
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaken Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kaken Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】グラム陽性菌、メチシリン耐性ブドウ球菌に対
し、強い抗菌活性を有する誘導体を提供することにあ
る。 【構成】次式 (式中、R1 はC1 〜C6 アルキル基、C2 〜C6 アル
ケニル基、C3 〜C7 シクロアルキル基またはアリール
基を、R2 は水素原子;ハロゲン原子;水酸基、アミノ
基またはC1 〜C6 アルキルアミノ基;C1 〜C6 ジア
ルキルアミノ基またはC1 〜C6 アルキル基を、R3
水素原子またはC1 〜C6 アルキル基を、Aは窒素原子
等を、Xは保護されていてもよいアミノ基を表す。)で
表されるキノリンカルボン酸誘導体およびその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬、動物薬、水産用
薬、農薬、保存剤、工業用殺菌剤などとして有用な抗菌
活性を有する新規なキノリンカルボン酸誘導体およびそ
の塩、並びにキノリンカルボン酸誘導体の合成中間体と
なる新規なピロリジン誘導体およびその塩に関する。
【0002】
【従来の技術】近年開発されたキノロン系抗菌剤、例え
ばノルフロキサシン、オフロキサシン、シプロフロキサ
シン、トスフロキサシンは、グラム陽性菌とグラム陰性
菌に対して幅広い抗菌スペクトルと優れた抗菌活性を有
し、現在各種細菌感染症の治療に頻繁に利用されてい
る。しかしながら、最近、グラム陽性菌に対してやや抗
菌活性の弱い第3世代セフェム系薬剤の汎用により、ブ
ドウ球菌を中心としたグラム陽性菌の感染症が増加しつ
つあり、ひいては、MRSA(メチシリン耐性ブドウ球
菌)などの耐性菌の出現が臨床上大きな問題となってき
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】市販のキノロン系抗菌
剤はストレプトコッカスやエンテロコッカスなどのグラ
ム陽性菌に対しては、強い抗菌力を持たないという欠点
があり、またMRSAなどの耐性菌に対する抗菌力は未
だ充分に満足出来るものではなく、新たな薬剤の開発が
望まれていた。
【0004】
【問題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは、上記要件を改善した優れた合成抗菌剤を提
供すべく鋭意研究を行った結果、以下に示すキノリンカ
ルボン酸誘導体およびその塩が幅広い抗菌力を有しつ
つ、とりわけグラム陽性菌およびそれらの薬剤耐性菌、
特にMRSAに対し、強力な抗菌活性を有することを見
出し本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、一般式(I)
【化4】 (式中、R1 は置換されていてもよい炭素数1〜6のア
ルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜7
のシクロアルキル基またはアリール基を、R2 は水素原
子;ハロゲン原子;保護されていてもよい水酸基、アミ
ノ基または炭素数1〜6のアルキルアミノ基;炭素数1
〜6のジアルキルアミノ基または炭素数1〜6のアルキ
ル基を、R3 は水素原子または炭素数1〜6のアルキル
基を、Aは窒素原子または
【化5】 (式中、A’は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6
のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜6のア
ルコキシ基、シアノ基またはニトロ基であり、A’はR
1 とともに環を形成してもよく、環はさらに酸素原子、
窒素原子あるいは硫黄原子を構成原子として含んでいて
もよく、炭素数1〜6のアルキル基で置換されていても
よい。)を、Xは保護されていてもよいアミノ基を表
す。)で表されるキノリンカルボン酸誘導体およびその
塩、その合成中間体である一般式(II)
【化6】 (式中、Xは保護されていてもよいアミノ基を表す。)
で表されるピロリジン誘導体およびその塩に関する。
【0006】本発明化合物の特徴は、4,4−ジフルオ
ロピロリジン残基がキノリンカルボン酸に結合すること
により、該化合物が広範囲な抗菌スペクトル、特にMR
SAを含むグラム陽性菌に対し強力な抗菌活性を有する
点にある。
【0007】一般式(I)において、R1 で示される置
換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基のアルキ
ル残基としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロ
ピル基、tert−ブチル基などがあげられ、置換基と
してはフッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン
原子、水酸基、低級アルコキシ基などがあげられる。置
換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基の具体例
としては、例えば、ジフルオロメチル基、2−フルオロ
エチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−メトキシエチ
ル基などがあげられる。置換されていてもよい炭素数2
〜6のアルケニル基としては、例えばイソプロペニル
基、2−フルオロイソプロペニル基などがあげられる。
置換されていてもよい炭素数3〜7のシクロアルキル基
としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、
2−フルオロシクロプロピル基などがあげられる。置換
されていてもよいアリール基としては、例えばフッ素原
子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、低級アル
コキシ基、水酸基、アミノ基、低級アルキル基、ニトロ
基などからなる群から選ばれる1〜3個の基によって置
換されていてもよいフェニル基などがあげられ、具体例
としては、フェニル基、2−フルオロフェニル基、4−
フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、
2−ヒドロキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、
4−メチルフェニル基、4−ニトロフェニル基、2,4
−ジニトロフェニル基などがあげられる。
【0008】R2 で表されるハロゲン原子としては、例
えばフッ素原子、塩素原子などがあげられる。保護され
ていてもよい水酸基の保護基としては、例えばアセチル
基、テトラヒドロピラニル基などがあげられ、保護され
ていてもよいアミノ基および炭素数1〜6のアルキルア
ミノ基の保護基としては、例えばアセチル基、tert
−ブトキシカルボニル基などがあげられる。保護されて
いてもよい炭素数1〜6のアルキルアミノ基および炭素
数1〜6のジアルキルアミノ基のアルキルアミノ残基と
しては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジ
メチルアミノ基などがあげられる。炭素数1〜6のアル
キル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、tert−ブチル基などがあげられる。
【0009】R3 で表される炭素数1〜6のアルキル基
としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基
などがあげられる。A’で表されるハロゲン原子として
は、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子などがあげ
られる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメ
チル基、エチル基などがあげられる。置換されていても
よい炭素数1〜6のアルコキシ基としては、例えばメト
キシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、
エトキシ基、1−フルオロエトキシ基、2−フルオロエ
トキシ基などがあげられる。また、A’がR1 とともに
形成しうる環を含む3環性のキノリン骨格としては、例
えば2,3−ジヒドロ−7−オキシ−7H−ピリド
[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン類、
2,3−ジヒドロ−7−オキソ−7H−ピリド[1,
2,3−de][1,4]ベンゾチアジン類などがあげ
られる。
【0010】Xで表される保護されていてもよいアミノ
基の保護基としては、例えば、アセチル基、tert−
ブトキシカルボニル基などがあげられる。
【0011】本発明のキノリンカルボン酸誘導体(I)
は、酸付加塩または塩基付加塩を形成することができ
る。酸付加塩としては、例えば塩酸、硫酸などの鉱酸と
の塩、酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン
酸、メタンスルホン酸などの有機酸との塩があげられ
る。塩基付加塩としては、例えばナトリウム、カリウム
などのアルカリ金属との塩、マグネシウム、カルシウム
などのアルカリ土類金属との塩、アンモニウム塩、トリ
メチルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N−
メチルモルホリン、ジエチルアミン、ベンジルアミン、
N,N−ジメチルエタノールアミンなどの含窒素有機塩
基との塩をあげることができる。
【0012】本発明のキノリンカルボン酸誘導体(I)
はピロリジン環の3位に不斉炭素を有するので、光学異
性体が存在するが、すべての光学活性体およびそれらの
混合体が本発明の化合物に含有され、公知の方法を適用
することによって分離することが可能である。
【0013】つぎに、本発明の一般式(I)で表される
キノリンカルボン酸誘導体の製造法を説明する。本発明
化合物の製造方法は、置換基の種類などによってそれぞ
れ適する方法を選択すべきであり、好ましい製造法を以
下に例示する。
【0014】〔製造法1〕
【化7】 (式中、R1 、R2 、R3 、AおよびXは前記と同じ、
Yはハロゲン原子またはスルホン酸エステル残基を表
す。)
【0015】一般式(I)化合物は、キノリン誘導体
(III)とピロリジン誘導体(II)を縮合させるこ
とにより製造される。式中、Yで表されるハロゲン原子
としてはフッ素原子、塩素原子などが挙げられ、スルホ
ン酸エステル残基としてはメタンスルホン酸残基、p−
トルエンスルホン酸残基、2,4,6−トリイソプロピ
ルベンゼンスルホン酸残基などが挙げられる。
【0016】縮合反応は、ベンゼン、トルエンあるいは
キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノ
ールあるいはイソプロパノールなどの低級アルコール
類、テトラヒドロフラン、ジオキサンあるいはモノグラ
イムなどのエーテル類、アセトニトリル、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシドあるいはスルホランな
どの非プロトン性極性溶媒中で行われる。反応温度は通
常、0℃〜200℃であり、反応時間は通常10分〜2
4時間である。
【0017】縮合反応は、通常脱酸剤の存在下に、キノ
リン誘導体(III)1当量に対してピロリジン誘導体
(II)を1〜5当量使用して行われる。脱酸剤として
は、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムなどのア
ルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウムあるいは水酸
化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムあるいは
炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、トリエチ
ルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリンあるいは
1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−
エン(DBU)などの有機塩基があげられる。用いる脱
酸剤の量は、ピロリジン誘導体(II)の量によって変
動し、通常キノリン誘導体(III)1当量に対して1
〜7当量である。
【0018】〔製造法2〕R3 が水素原子である一般式
(I)化合物の製造法
【化8】 (式中、R1 、R2、AおよびXは前記と同じであり、
3’は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
【0019】一般式(I−a)化合物は、R3 ’が炭素
数1〜6のアルキル基である一般式(I’)化合物を加
水分解させることにより製造することができ、アルカリ
性および酸性のいずれの条件下でも行うことができる。
アルカリ性条件下で行う場合は、塩基性反応剤として水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化バリウムあるいはアンモニア水などを用い、
メタノール、エタノールあるいは水などを溶媒として実
施する。反応温度は通常0℃〜100℃、反応時間は通
常10分〜5時間である。
【0020】酸性条件下で行う場合は、酸性反応剤とし
て塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸あるいはトリフルオロ酢酸な
どまたはこれらの混合物を用い、通常、メタノール、エ
タノール、イソプロパノールなどの低級アルコールまた
は水などを溶媒として実施する。反応温度は通常0℃〜
130℃、反応時間は通常10分〜10時間である。酸
性条件下で行う場合、Xが無保護のアミノ基である化合
物(I−a)の酸付加塩が直接得られることもある。
【0021】〔製造法3〕R3 が水素原子である一般式
(I)化合物の製造法
【化9】 (式中、R1 、R2、R3、A、XおよびYは前記と同じ
であり、Lはフッ素原子またはアセトキシ基を表す。)
【0022】一般式(I−a)化合物は、キノリン誘導
体(III)にホウ素試剤を付加させてホウ素キレート
化合物(IV)へ変換し、次いでピロリジン誘導体(I
I)と縮合させてホウ素キレート体(V)とした後、塩
基で処理することにより製造することができる。
【0023】ホウ素試剤としては、ホウフッ化水素酸、
三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、ホウ酸と無水酢
酸との混合物などがあげられる。ホウ素試剤は、キノリ
ン誘導体(III)に対して1.2当量から大過剰で用
いられ、水あるいはジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒中で20℃から
必要に応じて100℃までの加熱下で行われる。反応時
間は、通常30分〜24時間である。
【0024】ホウ素キレート化合物(IV)とピロリジ
ン誘導体(II)の縮合反応は、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノールなどの低級アルコール類、テトラ
ヒドロフラン、モノグライムなどのエーテル類、アセト
ニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、スルホランなどの非プロトン性極性溶媒中で行わ
れ、通常脱酸剤の存在下に、ホウ素キレート化合物(I
V)1当量に対してピロリジン誘導体(II)を1〜5
当量使用して行われる。脱酸剤としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、水
酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土
類金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金
属炭酸塩、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモ
ルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウン
デカ−7−エン(DBU)などの有機塩基があげられ
る。用いる脱酸剤の量は、通常ホウ素キレート化合物
(IV)1当量に対して1〜7当量である。
【0025】ホウ素キレート体(V)からホウ素試剤を
除去する際に使用しうる塩基としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類
金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのア
ルカリ金属炭酸塩、トリエチルアミン、トリメチルアミ
ン、N−メチルモルホリンなどの3級アミンをあげるこ
とができる。用いる塩基の量は、ホウ素キレート体
(V)1当量に対して、2当量から大過剰である。本反
応は、通常含水低級アルコールを溶媒として行われ、通
常20℃〜100℃で行われ、反応時間は30分〜12
時間である。
【0026】〔製造法4〕Xがアミノ基である一般式
(I)化合物の製造法
【化10】 (式中、R1 、R2 、R3 およびAは前記と同じであ
り、X’は保護アミノ基を表す。)
【0027】化合物(I−b)は、製造法1、2および
3により得られるX’が保護アミノ基である化合物
(I”)の保護基を除去することにより製造することが
できる。保護基を除去する方法は、使用する保護基に応
じて常法にて、例えば、保護基がtert−ブトキシカ
ルボニル基の場合は、塩酸、トリフルオロ酢酸などの酸
処理により、また保護基がベンジルオキシカルボニル基
の場合は、パラジウム炭素などの触媒の存在下、水素添
加することにより行うことができる。
【0028】一方、本発明化合物(I)の製造中間体で
ある一般式(II)
【化11】 (式中、Xは前記と同じである。)で表されるピロリジ
ン誘導体は新規化合物であり、酸付加塩を形成すること
ができる。例えば、塩酸、硫酸などの鉱酸との塩、酢
酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸などの有機酸との塩をあげることができ
る。
【0029】本発明のピロリジン誘導体(II)はピロ
リジン環の3位に不斉炭素を有するので、光学異性体が
存在するが、すべての光学活性体およびそれらの混合体
が本発明の化合物に含有され、公知の方法を適用するこ
とによって分離することが可能である。
【0030】つぎに、本発明の一般式(II)で表され
るピロリジン誘導体の製造法を説明する。
【0031】〔製造法5〕Xが保護アミノ基である一般
式(II)化合物の製造法
【化12】 (式中、R’およびR”はアミノ保護基を表し、それぞ
れ同じであっても異なっていてもよい。) R’およびR”のアミノ保護基としては例えば、アセチ
ル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキ
シカルボニル基などがあげられる。公知化合物である化
合物(VI)(ケミカル・ファーマソーチカル・ビュレ
ティン(Chem.Pharm.Bull.)、Vo
l.33、p.2762(1985))および化合物
(VII)(ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミス
トリー(J.Org.Chem.)、Vol.55、
p.3562(1990))を用いて1,3−双極子付
加反応を行い化合物(VIII)を得、化合物(VII
I)に対し、水素化リチウムアルミニウムなどの還元剤
を作用させることにより化合物(IX)を得、化合物
(IX)をパラジウム炭素などの触媒の存在下、水素添
加することにより化合物(X)を得、化合物(X)にア
ミノ保護基R’を常法により導入して化合物(XI)を
得、化合物(XI)とフタルイミドから化合物(XI
I)を得、化合物(XII)にヒドラジンを作用させ、
さらに適当なアミノ保護基R”を常法により導入して化
合物(XIII)を得、アミノ保護基R’を常法により
除去して化合物(II)を製造することができる。
【0032】〔製造法6〕Xがアミノ基である一般式
(II)化合物の製造法 製造法5で得られる化合物(XIII)または(II)
のいずれかを用い、アミノ保護基R’および/または
R”を除去してXがアミノ基である一般式(II)化合
物を製造することができる。
【0033】本発明のキノリンカルボン酸誘導体(I)
は強い抗菌活性を有することから、医薬、動物および魚
類用抗菌剤として、あるいは食品の保存剤、農薬として
使用することができる。本発明化合物を医薬として使用
する場合の投与量は、通常、投与法、剤形によって異な
るが、成人で1日当たり10mgから1gの範囲であ
る。この1日投与量を1日1回あるいは数回に分けて投
与する。また1日量は必要に応じて上記の量を超えて投
与してもさしつかえない。また動物用への投与量は、動
物の種類や大きさ、あるいは感染病原菌の種類などによ
り異なるが、通常、1日当たり体重1kg当たり1mg
から200mgの範囲である。
【0034】本発明化合物からなる抗菌剤は投与法に応
じて適当な製剤法を選択し、通常行われている各種剤型
の調製法により製剤される。抗菌製剤は、錠剤、散剤、
顆粒剤、カプセル剤、水剤およびシロップ剤などの経口
用製剤の他に、注射剤、固形製剤、外用製剤、点眼剤、
点鼻剤などとすることができる。
【0035】次に製剤処方例を示す。 〔製剤例1〕 実施例3化合物 100g コーンスターチ 40g アビセル 30g ステアリン酸マグネシウム 3g 実施例3化合物、コーンスターチ、アビセルおよびステ
アリン酸マグネシウムを混和し、打錠することにより、
1錠中実施例3化合物を100mg含有する錠剤を製造
する。
【0036】〔製剤例2〕 実施例3化合物 200mg ブドウ糖 250mg 注射用蒸留水 適 量 注射用蒸留水に実施例3化合物およびブドウ糖を溶解さ
せた後、アンプルに注入し窒素置換後121℃で15分
間加圧殺菌し、上記組成の注射剤を得た。
【0037】
【実施例】次に実施例および参考例をあげて本発明を具
体的に説明する。なお、 1H−NMRスペクトルは、d
6 −ジメチルスルホキシド(DMSO−d6 )または重
クロロホルム(CDCl3 )溶液でテトラメチルシラン
(TMS)を内部標準として用い、JNM−EX270
型スペクトロメータ(270MHz、日本電子株式会社
製)で測定し、δ値はppmで示した。融点は未補正で
微量融点測定器(柳本製作所製)で測定した。
【0038】〔参考例1〕
【化13】 1−ベンジル−4,4−ジフルオロピロリジン−3−カ
ルボン酸イソプロピルエステル N−ベンジル−N−メトキシメチル−N−(トリメチル
シリルメチル)アミン5.26g(35.0mmol)
および3,3−ジフルオロアクリル酸イソプロピルエス
テル6.15g(41.0mmol)をジクロロメタン
に溶解し、氷冷下、トリフルオロ酢酸0.27ml
(3.5mmol)を加えた後、室温で17時間攪拌す
る。反応液を飽和重曹水次いで飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。得られた
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;n−ヘキサン−酢酸エチル(20:1→10:1
(体積比、以下同様)))にて精製し、目的物を微黄色
油状物として4.94g(収率49.8%)得た。1 H-NMR δ(CDCl3);1.26(6H,d,J=6.27Hz),2.74(1H,ddd,J
=10.9,14.7,16.7Hz),2.91-3.42(4H,m),3.60-3.72(2H,
m),5.01-5.16(1H,m),7.32(5H,s)
【0039】〔参考例2〕
【化14】 1−ベンジル−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシメ
チルピロリジン 水素化リチウムアルミニウム403mg(10.6mm
ol)を無水テトラヒドロフラン30mlに懸濁し、1
−ベンジル−4,4−ジフルオロピロリジン−3−カル
ボン酸イソプロピルエステル3.00g(10.6mm
ol)と無水テトラヒドロフラン8mlの混合溶液を−
12〜−8℃で20分かけて滴下する。0℃で1時間攪
拌した後、硫酸ナトリウム(10水和物)および2N水
酸化ナトリウム数滴を加えて過剰の試薬を分解する。不
溶物を吸引濾過で除き、濾液を減圧濃縮し、目的物を微
黄色油状物として2.39g(収率99.3%)得た。1 H-NMR δ(CDCl3);2.32(1H,br s),2.51-2.71(2H,m),2.8
1-3.07(3H,m),3.62(2H,s),3.70-3.89(2H,m),7.21-7.41
(5H,m),
【0040】〔参考例3〕
【化15】 4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシメチルピロリジン
・塩酸塩 1−ベンジル−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシメ
チルピロリジン2.14g(9.43mmol)をエタ
ノール20mlに溶解し、濃塩酸1.2mlを加え、さ
らに10%パラジウム炭素0.43gを加えて40℃、
1気圧で水素添加を行う。3時間後、触媒を濾別して濾
液を減圧濃縮し、目的物を薄茶色油状物として1.63
g(収率100%)得た。1 H-NMR δ(DMSO-d6);2.66-2.87(1H,m),3.27(1H,dd,J=7.
92,11.9Hz),3.51-3.76(5H,m),10.08(2H,br s)
【0041】〔参考例4〕
【化16】 (式中、Zはベンジルオキシカルボニル基を表す。) 1−ベンジルオキシカルボニル−4,4−ジフルオロ−
3−ヒドロキシメチルピロリジン 4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシメチルピロリジン
・塩酸塩1.63g(9.43mmol)を5mlの水
に溶解し、氷冷下、ベンジルクロロホルメート1.93
g(11.3mmol)および炭酸水素ナトリウム1.
74g(20.7mmol)を加えて室温で12時間攪
拌する。反応液をジエチルエーテル20mlで抽出し、
有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧濃縮する。得られた残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;n−ヘキサン
−酢酸エチル(5:3→5:4))にて精製し、目的物
を微黄色油状物として、2.33g(収率91.2%)
得た。1 H-NMR δ(CDCl3);1.67-1.85(1H,br m),2.60-2.84(1H,
m),3.48(1H,dd J=7.59,10.2Hz),3.74-3.96(5H,m),5.14
(2H,s),7.36(5H,s)
【0042】〔参考例5〕
【化17】 (式中、Zは前記と同じ) 1−ベンジルオキシカルボニル−4,4−ジフルオロ−
3−フタルイミドメチルピロリジン 1−ベンジルオキシカルボニル−4,4−ジフルオロ−
3−ヒドロキシメチルピロリジン2.00g(7.38
mmol)を無水テトラヒドロフラン50mlに溶解
し、フタルイミド1.19g(8.12mmol)およ
びトリフェニルホスフィン2.32g(8.86mmo
l)を加えた後、アゾジカルボン酸ジエチル1.39m
l(8.86mmol)を−10〜−7℃で5分かけて
滴下する。室温で2.5時間攪拌した後反応液を減圧濃
縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒;n−ヘキサン−酢酸エチル(5:
2))にて精製し、目的物を無色粉末として1.94g
(収率65.7%)得た。 融点;116-117℃1 H-NMR δ(CDCl3);2.96-3.20(1H,m),3.37-3.45(1H,m),
3.67-3.97(4H,m),4.04(1H,ddd,J=1.98,5.45,14.0Hz),5.
13(2H,s),7.35(5H,s),7.71-7.89(4H,m)
【0043】〔参考例6〕
【化18】 (式中、Zは前記と同じ、Bocはtert−ブトキシ
カルボニル基を表す。) 1−ベンジルオキシカルボニル−3−(tert−ブト
キシカルボニルアミノメチル)−4,4−ジフルオロピ
ロリジン 1−ベンジルオキシカルボニル−4,4−ジフルオロ−
3−フタルイミドメチルピロリジン1.90g(4.7
5mmol)をクロロホルム7mlおよびメタノール1
4mlの混液に溶解し、ヒドラジン1水和物0.91m
l(19.0mmol)を加えて室温で18時間攪拌す
る。析出沈澱を濾去して濾液を減圧濃縮し、残留物をジ
クロロメタンに溶解して水洗後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。得られた溶液にジ−tert−ブチルジカ
ーボネート1.55g(7.13mmol)を加えて室
温で2時間攪拌する。反応液を減圧濃縮し、得られた残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;n−ヘキサン−酢酸エチル(5:1))にて精製
し、目的物を無色粉末として1.25g(収率71.1
%)得た。 融点;97-98℃1 H-NMR δ(CDCl3);1.43(9H,s),2.65-2.88(1H,m),3.26-
3.41(3H,m),3.66-3.92(3H,m),4.74(1H,br m),5.13(2H,
s),7.36(5H,s)
【0044】〔実施例1〕
【化19】 (式中、Bocは前記と同じ) 3−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチル)−
4,4−ジフルオロピロリジン 1−ベンジルオキシカルボニル−3−(tert−ブト
キシカルボニルアミノメチル)−4,4−ジフルオロピ
ロリジン1.23g(3.32mmol)をエタノール
15mlに溶解し、10%パラジウム炭素0.42gを
加えて室温、1気圧で水素添加を行う。24時間後、触
媒を濾別し、濾液を減圧濃縮する。得られた残留物にn
−ヘキサンを加えて濾取すると、目的物を無色粉末とし
て0.53g(収率67.8%)得た。 融点;102-108℃1 H-NMR δ(CDCl3);1.44(9H,s),2.38-2.65(1H,m),2.80(1
H,dd,J=8.25,11.5Hz),3.04-3.49(5H,m),4.79(1H,br m)
【0045】〔実施例2〕
【化20】 (式中、Bocは前記と同じ) 7−(3−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチ
ル)−4,4−ジフルオロ−1−ピロリジニル)−1−
シクロプロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,
4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸2
26mg(0.80mmol)をジメチルスルホキシド
4mlに溶解し、3−(tert−ブトキシカルボニル
アミノメチル)−4,4−ジフルオロピロリジン240
mg(1.02mmol)およびトリエチルアミン0.
12ml(0.86mmol)を加えて、50℃で23
時間攪拌する。析出沈澱を濾取し、水、イソプロパノー
ル、ジエチルエーテルで順次洗浄して目的物を無色粉末
として351mg(収率87.8%)得た。 融点;196-197℃1 H-NMR δ(DMSO-d6);1.09-1.27(4H,m),1.39(9H,s),2.71
-2.96(1H,m),3.07-3.20(1H,m),3.29-3.85(1H,m),3.70-
3.85(1H,m),3.93-4.31(4H,m),7.00-7.12(1H,br m),7.78
(1H,d,J=13.7Hz),8.65(1H,s),14.78(1H,s)
【0046】〔実施例3〕
【化21】 7−(3−アミノメチル−4,4−ジフルオロ−1−ピ
ロリジニル)−1−シクロプロピル−6,8−ジフルオ
ロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸・塩酸塩 7−(3−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチ
ル)−4,4−ジフルオロ−1−ピロリジニル)−1−
シクロプロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸330mg
(0.66mmol)をジクロロメタン2mlに溶解
し、氷冷下、トリフルオロ酢酸2mlを加えて0℃で1
時間攪拌する。反応液に濃塩酸0.11mlを加えた
後、減圧濃縮し、得られた残留物にイソプロパノールを
加えて濾取し、目的物を微黄色粉末として279mg
(収率97.1%)得た。 融点;216-217℃1 H-NMR δ(DMSO-d6);1.05-1.31(4H,m),2.90-3.30(3H,
m),3.78-3.93(1H,m),3.98-4.35(4H,m),7.81(1H,dd,J=1.
32,13.5Hz),8.14(2H,br s),8.67(1H,s)
【0047】〔実施例4〕
【化22】 (式中、Bocは前記と同じ) 7−(3−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチ
ル)−4,4−ジフルオロ−1−ピロリジニル)−8−
クロロ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−
ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 原料化合物として8−クロロ−1−シクロプロピル−
6,7−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキ
ノリン−3−カルボン酸240mg(0.80mmo
l)を用い、実施例2と同様にして目的物を微黄色粉末
として200mg(収率48.5%)得た。 融点;168-169℃1 H-NMR δ(DMSO-d6);0.93-1.05(2H,m),1.12-1.30(2H,
m),1.38(9H,s),2.71-2.97(1H,m),3.08-3.40(2H,m),3.61
-4.20(4H,m),4.34-4.46(1H,m),7.00-7.11(1H,br m),7.9
4(1H,d,J=12.4Hz),8.84(1H,s),14.53(1H,s)
【0048】〔実施例5〕
【化23】 7−(3−アミノメチル−4,4−ジフルオロ−1−ピ
ロリジニル)−8−クロロ−1−シクロプロピル−6−
フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸・塩酸塩 原料化合物として7−(3−(tert−ブトキシカル
ボニルアミノメチル)−4,4−ジフルオロ−1−ピロ
リジニル)−8−クロロ−1−シクロプロピル−6−フ
ルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−
カルボン酸190mg(0.37mmol)を用い、実
施例3と同様にして目的物を微黄色粉末として61mg
(収率36.5%)得た。 融点;200-202℃1 H-NMR δ(DMSO-d6);0.92-1.06(2H,m),1.11-1.30(2H,
m),2.88-3.14(2H,m),3.19-3.28(1H,m),3.67-3.79(1H,
m),3.90-4.25(3H,m),4.32-4.46(1H,m),7.98(1H,d,J=12.
5Hz),8.86(1H,s)
【0049】〔参考例7〕
【化24】 1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸のホウ素キレート体 1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸590mg(2.00mmol)を42%ホウフ
ッ化水素酸13mlに懸濁し、100℃で3時間撹拌
後、水に注いで析出する沈澱物を濾取した。アセトン−
ジエチルエーテルより再結晶し、目的のホウ素キレート
体を無色粉末として432mg(収率63.0%)得
た。 融点;220-225℃1 H-NMR δ(DMSO-d6);1.28-1.38(4H,m),4.17(3H,s),4.49
-4.56(1H,m),8.24-8.31(1H,dd,J=8.25,9.90Hz),9.19(1
H,s)
【0050】〔実施例6〕
【化25】 (式中、Bocは前記と同じ) 7−(3−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチ
ル)−4,4−ジフルオロ−1−ピロリジニル)−1−
シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−8
−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 参考例7で得られたホウ素キレート体275mg(0.
80mmol)をジメチルスルホキシド3mlに溶解
し、3−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチ
ル)−4,4−ジフルオロピロリジン240mg(1.
02mmol)およびトリエチルアミン0.12ml
(0.86mmol)を加えて30℃で40時間攪拌す
る。反応液を水に注ぎ、析出する黄色沈澱物を濾取し、
得られた沈澱物を80%エタノール50mlおよびトリ
エチルアミン10mlの混合液に懸濁させて2.5時間
加熱還流する。反応液を減圧濃縮し、得られた残留物に
イソプロパノールを加えて濾取し、目的物を無色粉末と
して207mg(収率50.6%)得た。 融点;184-185℃1 H-NMR δ(DMSO-d6);0.94-1.20(4H,m),1.39(9H,s),2.70
-2.97(1H,m),3.08-3.20(1H,m),3.29-3.40(1H,m),3.64(3
H,s),3.62-3.72(1H,m),3.83-4.21(4H,m),7.00-7.10(1H,
br m),7.73(1H,d,J=13.3Hz),8.70(1H,s),14.95(1H,s)
【0051】〔実施例7〕
【化26】 7−(3−アミノメチル−4,4−ジフルオロ−1−ピ
ロリジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−
1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン
−3−カルボン酸・塩酸塩 原料化合物として7−(3−(tert−ブトキシカル
ボニルアミノメチル)−4,4−ジフルオロ−1−ピロ
リジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,
4−ジヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸190mg(0.37mmol)を用い、
実施例3と同様にして目的物を微黄色粉末として161
mg(収率97.2%)得た。 融点;192-194℃1 H-NMR δ(DMSO-d6);0.93-1.23(4H,m),2.94-3.29(3H,
m),3.65(3H,s),3.69-3.79(1H,m),3.89-4.24(4H,m),7.77
(1H,d,J=13.2Hz),8.09(2H,br s),8.71(1H,s)
【0052】〔試験例〕:抗菌活性 本発明化合物の抗菌活性を最小阻止濃度(MIC)とし
て日本化学療法学会標準法に準じ寒天平板希釈法にて測
定した。対照化合物としてオフロキサシン(OFLX)
を用いた。その結果を表1に示す。
【0053】 〔表1〕 化合物 被 検 菌 実施例 番 号 a b c d e f 3 ≦0.006 ≦0.006 0.013 ≦0.006 ≦0.006 0.2 5 ≦0.006 ≦0.006 0.025 0.013 ≦0.006 0.2 7 ≦0.006 ≦0.006 0.025 0.05 ≦0.006 0.2 OFLX 0.2 0.78 1.56 0.1 0.39 25 a:S.aureus Smith b:S.pyogenes Cook c:E.faecalis 1373 d:E.coli JC-2 e:S.aureus JS-1(MRSA) f:S.aureus KP-90-3(MRSA)
【0054】
【発明の効果】本発明のキノリンカルボン酸誘導体は、
ストレプトコッカスやエンテロコッカスなどのグラム陽
性菌に対して強い抗菌力を持つとともに、MRSAに対
する強い抗菌力をも有することが認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 207:10 215:56) (72)発明者 内藤 隆信 京都府京都市山科区四ノ宮南河原町14番地 科研製薬株式会社中央研究所内 (72)発明者 千田 尚人 京都府京都市山科区四ノ宮南河原町14番地 科研製薬株式会社中央研究所内 (72)発明者 前島 哲郎 京都府京都市山科区四ノ宮南河原町14番地 科研製薬株式会社中央研究所内 (72)発明者 綿貫 弥生 京都府京都市山科区四ノ宮南河原町14番地 科研製薬株式会社中央研究所内 (72)発明者 有可 正 京都府京都市山科区四ノ宮南河原町14番地 科研製薬株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は置換されていてもよい炭素数1〜6のア
    ルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜7
    のシクロアルキル基またはアリール基を、R2 は水素原
    子;ハロゲン原子;保護されていてもよい水酸基、アミ
    ノ基または炭素数1〜6のアルキルアミノ基;炭素数1
    〜6のジアルキルアミノ基または炭素数1〜6のアルキ
    ル基を、R3 は水素原子または炭素数1〜6のアルキル
    基を、Aは窒素原子または 【化2】 (式中、A’は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6
    のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜6のア
    ルコキシ基、シアノ基またはニトロ基であり、A’はR
    1 とともに環を形成してもよく、環はさらに酸素原子、
    窒素原子あるいは硫黄原子を構成原子として含んでいて
    もよく、炭素数1〜6のアルキル基で置換されていても
    よい。)を、Xは保護されていてもよいアミノ基を表
    す。)で表されるキノリンカルボン酸誘導体およびその
    塩。
  2. 【請求項2】 一般式(II) 【化3】 (式中、Xは保護されていてもよいアミノ基を表す。)
    で表されるピロリジン誘導体およびその塩。
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