JPH072998A - 高重合度ポリエステルの製造方法 - Google Patents

高重合度ポリエステルの製造方法

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JPH072998A
JPH072998A JP14508193A JP14508193A JPH072998A JP H072998 A JPH072998 A JP H072998A JP 14508193 A JP14508193 A JP 14508193A JP 14508193 A JP14508193 A JP 14508193A JP H072998 A JPH072998 A JP H072998A
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JP
Japan
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polyester
intrinsic viscosity
oxazoline
polymerization
bis
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JP14508193A
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Masaatsu Sasai
正温 笹井
Hironori Yamada
裕憲 山田
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 極限粘度が0.5〜1.0であり且つ全末端基
の少なくとも45%がカルボキシル基であるポリエステ
ルと、特定のイミノエーテル化合物とを、ポリエステル
の溶融条件下スクリュー型2軸反応機を用いて反応させ
て、極限粘度が少なくとも1.2の高重合度ポリエステ
ルを製造する方法。 【効果】 極限粘度が少なくとも1.2の高重合度のポ
リエステルが得られ、しかもその色調は優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高重合度ポリエステルの
製造法に関するものである。更に詳しくは本発明は極限
粘度が少なくとも1.2である高重合度ポリエステル
を、スクリュー型2軸反応機を用いて製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル特にポリエチレンテレフタ
レート、ポリテトラメチレンテレフタレート等は、優れ
た機械的物性及び、耐熱性を有することから、繊維、フ
ィルム、プラスチックス等として広く使用されている。
そしてこのポリエステルの物性のうち特に機械的特性は
ポリマー重合度に依存する割合が大きく、重合度が高い
程機械的特性殊に強度は大きくなることが知られてい
る。
【0003】ポリエステルの製造は通常溶融重合法によ
るが、この重合は高温縮合反応であることから副反応
(例えば熱分解反応等)が起り易く、高重合体を製造す
るには長時間を要し、またある程度の重合度になると逆
に重合度が低下する等の問題がある。そのため、できる
だけ高重合度のポリエステルを製造する方法がいろいろ
検討されかつ提案されている。例えば特開昭55−14
5733号公報及び特開昭55−145734号公報に
は、高カルボキシル基末端濃度のポリエステルとイミノ
エーテル化合物とを、溶融下反応せしめることにより高
重合度のポリエステルを製造する方法が記載されてい
る。しかしながら、これらの方法で得られるポリエステ
ルの極限粘度は高々1.15であり、それ以上の高重合
度ポリエステルを得ることは極めて困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者は、ポ
リエステルとイミノエーテル化合物をポリエステルの溶
融縮重合条件下に反応させて、より高重合度のポリエス
テルを得る方法について種々研究を重ねた。例えばスク
リュー型1軸反応機を用いて前記縮重合を行った所、極
限粘度が1.2以上の高重合度のポリエステルを得るこ
とは到底困難であった。
【0005】一方、本発明者の別の実験によれば、後述
する実施例および比較例からも明らかなように通常の重
合度のポリエステルをさらに高重合度のものとするため
溶融縮重合をスクリュー型1軸反応機と2軸反応機とを
用いて両者の比較を行った所、得られたポリエステルの
粘度に実質上の差は認められなかった。ところが、或る
程度の高い重合度のポリエステルとイミノエーテル化合
物とをスクリュー型2軸反応機を用いて溶融縮重合反応
せしめると、意外にも少なくとも1.2の極限粘度を有
する高重合度ポリエステルが得られることが見出され
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記知見に基い
て到達されたものであり、極限粘度が0.5〜1.0であ
り且つ全末端基の少なくとも45%がカルボキシル基で
あるポリエステルと、該ポリエステルに対して少なくと
も0.05重量%の下記式(I)
【0007】
【化3】
【0008】(式中、nは0又は1を示し、Rは2価の
炭化水素基を示す。ただしnが0のときRは直接結合を
示す。Zは、直接結合又は基
【0009】
【化4】
【0010】を示し、ここで、Ra,Rb,Rc,Rd,R
eおよびRfは同一もしくは異なり、水素原子、メチ
ル、エチル、プロピル、フェニル、トリル又はベンジル
を示す。)で表わされるイミノエーテル化合物とを、該
ポリエステルの溶融条件下スクリュー型2軸反応機を用
いて反応せしめることを特徴とする極限粘度が少なくと
も1.2である高重合度ポリエステルの製造方法であ
る。
【0011】以下、本発明方法についてさらに詳細に説
明する。本発明方法において高重合度のものを得るため
に供されるポリエステルは極限粘度が0.5〜1.0であ
り且つ全末端基の少なくとも45%がカルボキシル基で
あるポリエステル(以下“プレポリマー”と略称するこ
とがある)である。より好ましいプレポリマーは極限粘
度が0.6〜0.8であり且つ全末端基の少なくとも55
モル%がカルボキシル基であるポリエステルである。か
かるプレポリマーは如何なる方法によって得られたもの
でもよい。極限粘度及び/又はカルボキシル基末端比率
が前記範囲よりも低いと最終的に得られるポリエステル
の重合度がさがらず、本発明の目的とする極限粘度が少
なくとも1.2である高重合度のポリエステルは得られ
ない。また、プレポリマーの極限粘度が高すぎるとイミ
ノエーテル化合物との反応において混合操作が困難とな
るため、1.0以下特に0.8以下であることが好まし
い。
【0012】本発明においてポリエステル(およびプレ
ポリマー)の極限粘度[η]は、テトラクロルエタンお
よびフェノールの4:6(重量)の混合溶媒を用いて、
35℃で測定された粘度から算出された値である。また
本発明のポリエステル(およびプレポリマー)の全末端
基および末端カルボキシル基の割合は下記のようにして
測定し算出された。
【0013】ポリエステルの全末端基を測定する方法
は、該全末端基のうちカルボキシル基以外の末端基(主
としてヒドロキシル基)を予めカルボキシル基に変え、
該カルボキシル基を定量する方法が最も簡便であり、本
発明においては、この方法を用いて測定する。すなわ
ち、ポリエステル0.5gを乾燥後α−メチルナフタリ
ン1.0mlに溶解し、次いで無水コハク酸0.5gを添
加し、155℃で3時間反応せしめた後、エタノールで
ポリエステルを再沈し、洗浄乾燥したものを用いて、カ
ルボキシル基当量を測定し、その値を全末端当量とす
る。このカルボキシル基当量は、ベンジルアルコール−
クロロホルム混合溶液(混合比1:1)にポリエステル
を溶解し、ベンジルアルコール性カセイソーダを用い、
且つ指示薬としてフェノールレッドを用いて滴定し、中
和に用いたカセイソーダ量から全末端基の数を求める。
またポリエステルの末端カルボキシル基当量は無水コハ
ク酸を用いない以外は全末端基の測定方法と同じように
して求める。ポリエステルの“全末端基の45%以上が
カルボキシル基である”ときには、この測定方法によっ
て求められるポリエステルのカルボキシル基当量(eq
/106g)は、例えばポリテトラメチレンテレフタレ
ートにおいては、極限粘度が0.40のとき約110当
量/106g以上、極限粘度が0.60のとき約60当量
/106g以上、極限粘度が0.8のとき約40当量/1
6g以上となる。
【0014】本発明のポリエステル(プレポリマー)構
成する酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジ
カルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、メチル
テレフタル酸、メチルイソフタル酸等が例示され、これ
らのうち特にテレフタル酸が好ましい。また、グリコー
ル成分としてはエチレングリコール、トリメチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジ
メチロール等が例示され、これらのうち特にエチレング
リコールが好ましい。
【0015】またポリエステル(プレポリマー)には他
の成分を共重合しても良く、その成分は、例えばジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ポリアルキレ
ングリコール等のジオール成分、アジピン酸、セバシン
酸、フタル酸等のジカルボン酸成分、トリメリット酸、
ピロメリット酸等の多官能カルボン酸成分、ベンゾイル
安息香酸、ジフェニルカルボン酸等の単官能カルボン酸
成分等が挙げられる。
【0016】本発明方法が適用されるポリエステル(ま
たはプレポリマー)としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリエチレン
2,6−ナフタレートが好ましく、特にポリエチレンテ
レフタレートが好ましい。本発明において使用されるイ
ミノエーテル化合物は、前記式(I)で表わされる。式
(I)中nは0又は1でありnが0のときは直接結合を
示す。nが0である化合物が好ましい。Rは2価の炭化
水素基を示し、その例としては例えば炭素数1〜10の
アルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、炭素数
5〜12のシクロアルキレン基、炭素数8〜20のアラ
ールキレン基があげられる。さらに具体的にはアルキレ
ン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチ
レン、ヘキサメチレン、デカメチレンおよびジメチルメ
チレン等が例示できる。アリーレン基としてはフェニレ
ン、ナフチレン、ジフェニレンおよび下記基
【0017】
【化5】
【0018】(ここでYは−O−,−S−,−SO2−,−
CH2−,−CH2・CH2−,−C(CH32−等があ
る。)等が例示できる。シクロアルキレンとしてはシク
ロヘキシレンが例示できる。Zは直接結合又は基
【0019】
【化6】
【0020】であり、Zが直接結合である場合にはオキ
サゾリン類を示し、Zが
【0021】
【化7】
【0022】である場合にはオキサジン類を示す。
【0023】また式(I)においてRa,Rb,Rc,R
d,ReおよびRfは同一もしくは異なり、水素原子、
メチル、エチル、プロピル、フェニル、トリル又はベン
ジルを示す。具体的な式(I)のイミノエーテル化合物
としては下記のものが例示される。2,2'−ビス(2−
オキサゾリン)、2,2'−ビス(4−メチル−2−オキ
サゾリン)、2,2'−ビス(4,4−ジメチル−2−オ
キサゾリン)、2,2'−ビス(4−エチル−2−オキサ
ゾリン)、2,2'−ビス(4,4−ジエチル−2−オキ
サゾリン)、2,2'−ビス(4−プロピル−2−オキサ
ゾリン)、2,2'−ビス(4−ブチル−2−オキサゾリ
ン)、2,2'−ビス(4−ヘキシル−2−オキサゾリ
ン)、2,2'−ビス(4−フェニル−2−オキサゾリ
ン)、2,2'−ビス(4−シクロヘキシル−2−オキサ
ゾリン)、2,2'−ビス(4−ベンジル−2−オキサゾ
リン)、2,2'−p−フェニレンビス(2−オキサゾリ
ン)、2,2'−m−フェニレンビス(2−オキサゾリ
ン)、2,2'−o−フェニレンビス(2−オキサゾリ
ン)、2,2'−p−フェニレンビス(4−フェニル−2
−オキサゾリン)、2,2'−m−フェニレンビス(4−
フェニル−2−オキサゾリン)、2,2'−p−フェニレ
ンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,
2'−m−フェニレンビス(4,4−ジメチル−2−オキ
サゾリン)、2,2'−エチレンビス(2−オキサゾリ
ン)、2,2'−テトラメチレンビス(2−オキサゾリ
ン)、2,2'−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリ
ン)、2,2'−オクタメチレンビス(2−オキサゾリ
ン)、2,2'−デカメチレンビス(2−オキサゾリ
ン)、2,2'−エチレンビス(4−メチル−2−オキサ
ゾリン)、2,2'−テトラメチレンビス(4,4−メチ
ル−2−オキサゾリン)、2,2'−9,9'−ジフェノキ
シレンビス(2−オキサゾリン)、2,2'−シクロヘキ
シレンビス(2−オキサゾリン)、2,2'−ジフェニレ
ンビス(2−オキサゾリン)等のビスオキサゾリン化合
物、2,2'−ビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オ
キサジン)、2,2'−メチレンビス(5,6−ジヒドロ
−4H−1,3−オキサジン)、2,2'−エチレンビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,
2'−プロピレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3
−オキサジン)、2,2'−ブチレンビス(5,6−ジヒ
ドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2'−ヘキサメ
チレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン)、2,2'−p−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ
−4H−1,3−オキサジン)、2,2'−m−フェニレ
ンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン)、2,2'−ナフチレンビス(5,6−ジヒドロ−4
H−1,3−オキサジン)、2,2'−p,p'−ジフェニ
レンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン)等のビスオキサジン化合物である。
【0024】これらのイミノエーテル化合物のうち、
2,2'−ビス(2−オキサゾリン)および2,2'−ビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、が特
に好ましい。
【0025】前記イミノエーテル化合物は、プレポリマ
ーに対して少なくとも0.05重量%、好ましくは少な
くとも0.1重量%用いられる。用いられる量が0.05
重量%未満では重合度向上の効果が非常に小さく、目的
とする極限粘度1.2以上のポリエステルを得ることが
できない。また、用いられるイミノエーテルの量が多す
ぎてもそれによって重合度がさらに上昇するわけでもな
く、あまりに多いとポリエステルに着色が生じる等の弊
害が生じることもある。よって、本発明において用いら
れるイミノエーテル化合物の量の上限は、3重量%、好
ましい上限は2.5重量%である。
【0026】本発明方法は、前記プレポリマーにイミノ
エーテル化合物を添加し、スクリュー型2軸反応機中で
反応を行うことにより高重合度のポリエステルを得る。
その際反応はポリエステルの溶融条件下で実施される。
反応温度の好ましい範囲は、200℃以上320℃以下
であり、より好ましくは、ポリエステルの融点以上30
0℃以下である。
【0027】反応圧力は、常圧ないし加圧下で行われる
ことが好ましい。反応時間は30秒〜60分であること
が好ましい。2軸反応機のスクリューの回転数は20〜
500rpmが望ましく好ましくは50〜300rpm
である。また、上記反応に際し、種々の添加剤、例えば
紫外線吸収剤、熱安定剤、難燃剤、増白剤、滑剤、核
剤、顔料等が添加されていてもよい。
【0028】本発明で用いられる極限粘度0.5以上1.
0以下であり、かつ全末端基の45%以上がカルボキシ
ル基であるポリエステル(プレポリマー)の製造方法と
しては、種々の方法が用いられるが例えば、前記酸成分
とグリコール成分とを通常の方法により反応して得られ
た極限粘度0.2以上のポリエステルと下記式(II)
【0029】
【化8】
【0030】(ここで、Xは置換されていてもよい炭素
数10〜18のアルキレン基である。)で表わされるジ
カルボン酸とを溶融状態で反応せしめることにより得る
ことができる。その際この反応はスクリュー型2軸反応
機を用いて行うこともできる。かくして本発明の方法
は、前記プレポリマーの製造反応と、本発明におけるプ
レポリマーとイミノエーテル化合物との反応を1つのス
クリュー型2軸反応機中で連続して実施することができ
る。この方法は工業的にも有利な方法である。
【0031】
【発明の効果】本発明方法によれば、ポリエステルの溶
融重合法においてスクリュー型2軸反応機を用いること
により極限粘度1.2以上の高重合度ポリエステルを得
ることが可能となった。更に、原料のスクリュー型2軸
反応機への供給時期をコントロールすることにより極限
粘度0.2以上の低重合度のポリエステルから極限粘度
1.2以上の高重合度ポリエステルにまで高めることが
でき、更に製糸、製膜までを連続的に行うことが可能と
なる。
【0032】
【実施例】実施例中の部は重量部を表し、極限粘度は溶
媒としてテトラクロルエタンとフェノールの4:6混合
溶媒を用いて、35℃で測定した値より求めた。末端カ
ルボキシ基量はエー・コニックス(A・Conix)の
方法[マクロモレキュラー・ヘミー(Makromol
・Chem)26,226(1958)]によって測定
した。
【0033】実施例1 図1に実施例1で用いたスクリュー型2軸反応機の横断
面図を示す。スクリュー型2軸反応機は相対する2つの
スクリューが、噛み合いながらあるいは非噛み合いで同
方向または異方向に回転し、ポリマーを反応・混練させ
押し出すもので、少なくとも1つ以上の真空吸引用のベ
ントを備えている。その他、必要に応じて添加剤添加設
備、ポリマー添加設備、窒素吹き込み設備等を備える。
この実施例1に使用したスクリュー型2軸反応機は完全
噛み合い型、同方向回転のものである。図1のフローを
用いチップ定量フィーダー1より極限粘度0.35のポ
リエチレンテレフタレートチップ10kg/hを投入口
4より供給、溶融後、粉体定量フィーダー2より100
g/h(1.0重量%)のドデカンジカルボン酸をベン
ト口5より添加、混合した。ベント口6より脱気し、
0.3torrの減圧下、回転数100rpm、温度3
00℃の条件で滞留時間10分間反応させ極限粘度0.
64、末端カルボキシル基濃度65当量/106gの飽
和ポリエステルとし、粉体定量フィーダー7より50g
/h(0.5重量%)の2,2'−ビス(2−オキサゾリ
ン)を添加、常圧、温度280℃で5分間の滞留時間で
反応させた後押しだした。得られたポリエステルの極限
粘度は1.42、末端カルボキシル基濃度5当量/106
gの均質なポリマーであった。
【0034】比較例1 実施例1のポリマー製造条件において、2,2'−ビス
(2−オキサゾリン)を添加せずに同じテストを実施し
た。得られたポリエステルの極限粘度は0.63、末端
カルボキシル基濃度67当量/106gであった。
【0035】比較例2 スクリュー型2軸反応機の代わりにベント式1軸押出機
を用い、チップ定量フィーダーより極限粘度0.70、
末端カルボキシル基濃度50当量/106gのポリエチ
レンテレフタレートチップ10kg/hを供給、溶融
後、ベント口より脱気し、0.3torrの減圧下、回
転数100rpm、温度300℃の条件で滞留時間10
分間反応させ極限粘度0.64、末端カルボキシル基濃
度65当量/106gの飽和ポリエステルとし、粉体定
量フィーダーより50g/h(0.5重量%)の2,2'
−ビス(2−オキサゾリン)を添加、常圧、温度280
℃で5分間の滞留時間で反応させた後押し出した。得ら
れた成型品の極限粘度は1.02、末端カルボキシル基
濃度39当量/106gのポリマーであった。
【0036】比較例3 比較例2のポリマー製造条件において、2,2'−ビス
(2−オキサゾリン)を添加せずに同じテストを実施し
た。得られたポリエステルの極限粘度は0.62、末端
カルボキシル基濃度67当量/106gであった。
【0037】実施例2 この実施例2では図2に示した横断面図を有するスクリ
ュー型2軸反応機を用いて反応を行った。チップ定量フ
ィーダー8より極限粘度0.90、末端カルボキシル基
濃度26当量/106gのポリエチレンテレフタレート
チップ10kg/hを投入口10より供給、溶融後、ベ
ント口11より脱気し、0.3torrの減圧下、回転
数100rpm、温度280℃の条件で滞留時間2分間
反応させ極限粘度0.88、末端カルボキシル基濃度3
0当量/106gのポリエステルとし、粉体定量フィー
ダー9より50g/h(0.5重量%)の2,2'−ビス
(2−オキサゾリン)を添加、常圧、温度280℃で2
分間の滞留時間で反応させた後押しだした。得られたポ
リエステルの極限粘度は1.33、末端カルボキシル基
濃度4当量/106gの均質で色相も良好なポリマーで
あった。
【0038】比較例4 実施例2において、スクリュー型2軸反応機の代わりに
ベント式1軸押出機を用い、チップ定量フィーダーより
極限粘度0.90、末端カルボキシル基濃度26当量/
106gのポリエチレンテレフタレートチップ10kg
/hを供給、溶融後、ベント口より脱気し、0.3to
rrの減圧下、回転数100rpm、温度280℃の条
件で滞留時間2分間反応させ極限粘度0.88、末端カ
ルボキシル基濃度30当量/106gのポリエステルと
し、粉体定量フィーダーより50g/h(0.5重量
%)の2,2'−ビス(2−オキサゾリン)を添加、常
圧、温度280℃で6分間の滞留時間で反応させた後押
しだした。得られたポリエステルの極限粘度は1.0
8、末端カルボキシル基濃度9当量/106gの若干黄
褐色に着色したポリマーであった。
【0039】比較例5〜6 比較例4のポリマー製造条件において、2,2'−ビス
(2−オキサゾリン)を添加量を換えてテストを実施し
た。得られたポリエステルの末端カルボキシル基濃度は
添加量の増加と共に減少するが、それにともなって色相
は悪くなった。前記実施例1〜2および比較例1〜6の
結果をまとめて下記表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施例1において使用した
スクリュー型2軸反応機の横断面図を模式的に示したも
のである。
【図2】 図2は、本発明の実施例2において使用した
スクリュー型2軸反応機の横断面図を模式的に示したも
のである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極限粘度が0.5〜1.0であり且つ全末
    端基の少なくとも45%がカルボキシル基であるポリエ
    ステルと、該ポリエステルに対して少なくとも0.05
    重量%の下記式(I) 【化1】 (式中、nは0又は1を示し、Rは2価の炭素水素基を
    示す。ただしnが0のときRは直接結合を示す。Zは直
    接結合または基 【化2】 を示し、ここで、Ra,Rb,Rc,Rd,ReおよびRf
    は同一もしくは異なり、水素原子、メチル、エチル、プ
    ロピル、フェニル、トリル又はベンジルを示す。)で表
    わされるイミノエーテル化合物とを、該ポリエステルの
    溶融条件下スクリュー型2軸反応機を用いて反応せしめ
    ることを特徴とする、極限粘度が少なくとも1.2であ
    る高重合度ポリエステルの製造方法。
JP14508193A 1993-06-16 1993-06-16 高重合度ポリエステルの製造方法 Pending JPH072998A (ja)

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