JPH07299163A - ゴルフクラブのヘッド - Google Patents
ゴルフクラブのヘッドInfo
- Publication number
- JPH07299163A JPH07299163A JP6120631A JP12063194A JPH07299163A JP H07299163 A JPH07299163 A JP H07299163A JP 6120631 A JP6120631 A JP 6120631A JP 12063194 A JP12063194 A JP 12063194A JP H07299163 A JPH07299163 A JP H07299163A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- head
- golf club
- martensite
- based alloy
- nickel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Golf Clubs (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐久性が優れ、飛距離を出すことができるゴ
ルフクラブのヘッドおよびその製造方法を提供する。 【構成】 ニッケルを12〜25%含むFe基合金を8
00〜1200℃に1〜4時間加熱して固溶化処理する
ことにより組織をマルテンサイト化し該Fe基合金によ
り所要形状のヘッド1を成形した後、該ヘッド1を40
0〜600℃に1〜6時間加熱して時効処理しマルテン
サイト地に時効硬化を起こさせる。
ルフクラブのヘッドおよびその製造方法を提供する。 【構成】 ニッケルを12〜25%含むFe基合金を8
00〜1200℃に1〜4時間加熱して固溶化処理する
ことにより組織をマルテンサイト化し該Fe基合金によ
り所要形状のヘッド1を成形した後、該ヘッド1を40
0〜600℃に1〜6時間加熱して時効処理しマルテン
サイト地に時効硬化を起こさせる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐久性が優れ、飛距離
を出すことができるゴルフクラブのヘッドおよびその製
造方法に関するものである。
を出すことができるゴルフクラブのヘッドおよびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ウッド,アイアン,パター等のゴルフク
ラブは、飛距離を伸ばし、打球の方向性を改善する等の
目的で従来から種々の材質のものが用いられている。例
えばウッドについて言えば、従来からパーシモンを最良
とする木製ヘッドが常用されていたが、飛距離の増大,
規格品の量産性,地球環境保護等の問題から近年は析出
硬化型ステンレス鋼(例えば17−4PH)等の鋼製、
またはチタン合金製(例えばTi−6AL−4V)等の
メタルウッドの普及が進んでいる。
ラブは、飛距離を伸ばし、打球の方向性を改善する等の
目的で従来から種々の材質のものが用いられている。例
えばウッドについて言えば、従来からパーシモンを最良
とする木製ヘッドが常用されていたが、飛距離の増大,
規格品の量産性,地球環境保護等の問題から近年は析出
硬化型ステンレス鋼(例えば17−4PH)等の鋼製、
またはチタン合金製(例えばTi−6AL−4V)等の
メタルウッドの普及が進んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記鋼製ヘッドは、メ
タルウッド製造の当初より低価格で入手可能なクラブと
して普及しているが、ゴルファーからはさらに飛距離を
伸ばし得るような高靱性,高強度のものが望まれてい
る。また、チタン合金製のメタルウッドも軽量で高強度
であることから製品化されているが、チタンは周知のよ
うに活性な金属であり製造時に特別な注意を要し製造コ
ストが高くなるという問題があった。
タルウッド製造の当初より低価格で入手可能なクラブと
して普及しているが、ゴルファーからはさらに飛距離を
伸ばし得るような高靱性,高強度のものが望まれてい
る。また、チタン合金製のメタルウッドも軽量で高強度
であることから製品化されているが、チタンは周知のよ
うに活性な金属であり製造時に特別な注意を要し製造コ
ストが高くなるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニッケルを1
2〜25%含んだマルテンサイトエージング鋼により成
形されたゴルフクラブのヘッドを提供することにより上
記課題を解決しようとするものである。
2〜25%含んだマルテンサイトエージング鋼により成
形されたゴルフクラブのヘッドを提供することにより上
記課題を解決しようとするものである。
【0005】また本発明は上記ゴルフクラブのヘッドを
精密鋳造または鍛造により所要形状に成形したものであ
ることを特徴とする。
精密鋳造または鍛造により所要形状に成形したものであ
ることを特徴とする。
【0006】さらに本発明のゴルフクラブのヘッドの製
造方法は、ニッケルを12〜25%含むFe基合金を8
00〜1200℃に1〜4時間加熱して固溶化処理する
ことにより組織をマルテンサイト化し該Fe基合金によ
り所要形状のヘッドを成形した後、該ヘッドを400〜
600℃に1〜6時間加熱して時効処理しマルテンサイ
ト地に時効硬化を起こさせてなることを特徴とするもの
である。
造方法は、ニッケルを12〜25%含むFe基合金を8
00〜1200℃に1〜4時間加熱して固溶化処理する
ことにより組織をマルテンサイト化し該Fe基合金によ
り所要形状のヘッドを成形した後、該ヘッドを400〜
600℃に1〜6時間加熱して時効処理しマルテンサイ
ト地に時効硬化を起こさせてなることを特徴とするもの
である。
【0007】
【作用】マルテンサイトエージング鋼は、高張力鋼とし
て極めて高強度であると共に、最高の靱性を持ち、しか
も被削性,加工性,溶接性が優れているので所望のヘッ
ドが容易に成形でき、ゴルフクラブとしての使用に当っ
ては飛距離の大幅な増大,耐久性の向上が見込まれる。
て極めて高強度であると共に、最高の靱性を持ち、しか
も被削性,加工性,溶接性が優れているので所望のヘッ
ドが容易に成形でき、ゴルフクラブとしての使用に当っ
ては飛距離の大幅な増大,耐久性の向上が見込まれる。
【0008】
【実施例】次に本発明の実施例を図面と共に説明する。
次の表1は本発明にて原材料として使用し得るFe基合
金の組成の例を(A)〜(L)に示す。
次の表1は本発明にて原材料として使用し得るFe基合
金の組成の例を(A)〜(L)に示す。
【表1】
【0009】表1中、(A)〜(D)は18%Ni鋼
で、Co,Mo,Ti,ALを含有し、Tiの量より引
張強さレベルが決まる。(E)は20%Ni鋼,(F)
は25%Ni鋼で、Ti,AL,Nbを含有する。
(D)はTiを1.7%と多くしMoを少なくし、Co
も12%と多くしている。(G)は硬化元素としてTi
に代って多量のMoが添加され、Coを15%と多くし
Niを13%と少なくしている。(K)は18%Ni鋼
の鋳物用としての性質が改善される。(H)は成分的に
Niの一部を5%CrでおきかえMoが少なくCoを含
まないで原料価格が低減できる特徴を夫々有している。
で、Co,Mo,Ti,ALを含有し、Tiの量より引
張強さレベルが決まる。(E)は20%Ni鋼,(F)
は25%Ni鋼で、Ti,AL,Nbを含有する。
(D)はTiを1.7%と多くしMoを少なくし、Co
も12%と多くしている。(G)は硬化元素としてTi
に代って多量のMoが添加され、Coを15%と多くし
Niを13%と少なくしている。(K)は18%Ni鋼
の鋳物用としての性質が改善される。(H)は成分的に
Niの一部を5%CrでおきかえMoが少なくCoを含
まないで原料価格が低減できる特徴を夫々有している。
【0010】しかして上記のようにニッケルを12〜2
5%含んだFe基合金を800〜1200℃1〜4時間
加熱して固溶化処理しその金属組織をマルテンサイト化
する。そしてその溶鋼を減圧吸上鋳造法によりロストワ
ックス鋳型に吸引しウッド等のクラブヘッドを造形す
る。減圧吸上鋳造法は精密鋳造法の一種であり、鋳造の
みで、最終寸法精度に近く成形できる。また、ヘッドの
うちウッド(中空体)はソール面に開口を有する形で鋳
込まれる。更に、ヘッドのうちアイアンやパターのよう
な中実体は鋳造に限らず、熱間及び/または冷間鍛造に
よっても成形できる。
5%含んだFe基合金を800〜1200℃1〜4時間
加熱して固溶化処理しその金属組織をマルテンサイト化
する。そしてその溶鋼を減圧吸上鋳造法によりロストワ
ックス鋳型に吸引しウッド等のクラブヘッドを造形す
る。減圧吸上鋳造法は精密鋳造法の一種であり、鋳造の
みで、最終寸法精度に近く成形できる。また、ヘッドの
うちウッド(中空体)はソール面に開口を有する形で鋳
込まれる。更に、ヘッドのうちアイアンやパターのよう
な中実体は鋳造に限らず、熱間及び/または冷間鍛造に
よっても成形できる。
【0011】図1にこうして成形したヘッド1を断面に
て示し、その容量は約210cc、フエース面2の厚さ
は1.7〜2.2mmである。そして該ヘッド(ウッ
ド)1の底面(ソール面)の開口に同じ材料にて板状に
鍛造またはプレス成形された底板3を溶接4により固着
した後、このヘッドを400〜600℃望しくは460
〜540℃に1〜6時間加熱して時効処理(Agin
g)しマルテンサイト地に時効硬化を起こさせることに
よりマルテンサイトエージング鋼からなるヘッドを製造
する。そしてヘッド重量を200g程度に調整すると共
に重心バランスを調整してシャフトを取付けることによ
りゴルフクラブに組立てられる。なおマルテンサイト地
を時効処理すると、Ni,Mo,Fe,Mo,Ni,T
i等の金属間化合物の析出が時効中に起こりこれが硬化
に寄与するものと考えられる。
て示し、その容量は約210cc、フエース面2の厚さ
は1.7〜2.2mmである。そして該ヘッド(ウッ
ド)1の底面(ソール面)の開口に同じ材料にて板状に
鍛造またはプレス成形された底板3を溶接4により固着
した後、このヘッドを400〜600℃望しくは460
〜540℃に1〜6時間加熱して時効処理(Agin
g)しマルテンサイト地に時効硬化を起こさせることに
よりマルテンサイトエージング鋼からなるヘッドを製造
する。そしてヘッド重量を200g程度に調整すると共
に重心バランスを調整してシャフトを取付けることによ
りゴルフクラブに組立てられる。なおマルテンサイト地
を時効処理すると、Ni,Mo,Fe,Mo,Ni,T
i等の金属間化合物の析出が時効中に起こりこれが硬化
に寄与するものと考えられる。
【0012】表2に上記表1中(K)のニッケル基合金
を原材料として製造したヘッドの機械的性質,および、
従来の析出硬化型ステンレス鋼製(17−4PH,SU
S630相当)およびチタン製(Ti−6AL−4V)
の機械的性質を夫々表にして示した。
を原材料として製造したヘッドの機械的性質,および、
従来の析出硬化型ステンレス鋼製(17−4PH,SU
S630相当)およびチタン製(Ti−6AL−4V)
の機械的性質を夫々表にして示した。
【表2】
【0013】
【発明の効果】このように本発明に係るゴルフクラブの
ヘッドは、高い耐力,引張強さを有する高靱性の材料か
らなり、弾性率も高く、高反発力を有するのでゴルフク
ラブをスイングしたときの打撃力を高効率でゴルフボー
ルに伝達し飛距離を増大させることができる。また、高
強度のためフエース面の肉厚を薄くすることができ、そ
のぶん大容量で重心がフエース面より内側に移動したい
わゆる“高反発力デカヘッド”の製造を可能にする。し
かもチタン製のような繁雑な製造工程を経る必要がなく
溶接による溶合や鍛造も可能であるので、製造が容易で
ありコストを大幅に軽減できる利点がある。なお本発明
は、実施例に示したウッドのみでなくアイアン,ピッチ
ングエッジ,サンドエッジ,パター等の他のゴルフクラ
ブのヘッドに適用してもよい。
ヘッドは、高い耐力,引張強さを有する高靱性の材料か
らなり、弾性率も高く、高反発力を有するのでゴルフク
ラブをスイングしたときの打撃力を高効率でゴルフボー
ルに伝達し飛距離を増大させることができる。また、高
強度のためフエース面の肉厚を薄くすることができ、そ
のぶん大容量で重心がフエース面より内側に移動したい
わゆる“高反発力デカヘッド”の製造を可能にする。し
かもチタン製のような繁雑な製造工程を経る必要がなく
溶接による溶合や鍛造も可能であるので、製造が容易で
ありコストを大幅に軽減できる利点がある。なお本発明
は、実施例に示したウッドのみでなくアイアン,ピッチ
ングエッジ,サンドエッジ,パター等の他のゴルフクラ
ブのヘッドに適用してもよい。
【図1】本発明に係るゴルフクラブのヘッドの縦断面
図。
図。
1 ヘッド 2 フエース面 3 底板
Claims (3)
- 【請求項1】 ニッケルを12〜25%含んだFe基合
金からなるマルテンサイトエージング鋼により成形され
たゴルフクラブのヘッド。 - 【請求項2】 精密鋳造または鍛造により所要形状に成
形した請求項1に記載のゴルフクラブのヘッド。 - 【請求項3】 ニッケルを12〜25%含むFe基合金
を800〜1200℃に1〜4時間加熱して固溶化処理
することにより組織をマルテンサイト化し該Fe基合金
により所要形状のヘッドを成形した後、該ヘッドを40
0〜600℃に1〜6時間加熱して時効処理しマルテン
サイト地に時効硬化を起こさせてなることを特徴とした
ゴルフクラブのヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6120631A JPH07299163A (ja) | 1994-05-09 | 1994-05-09 | ゴルフクラブのヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6120631A JPH07299163A (ja) | 1994-05-09 | 1994-05-09 | ゴルフクラブのヘッド |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11257297A Division JP2000061007A (ja) | 1999-09-10 | 1999-09-10 | ゴルフクラブのヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07299163A true JPH07299163A (ja) | 1995-11-14 |
Family
ID=14791008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6120631A Pending JPH07299163A (ja) | 1994-05-09 | 1994-05-09 | ゴルフクラブのヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07299163A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0889604A (ja) * | 1994-09-21 | 1996-04-09 | Maruman Golf Corp | 金属製ゴルフクラブヘッド |
US8075420B2 (en) * | 2009-06-24 | 2011-12-13 | Acushnet Company | Hardened golf club head |
-
1994
- 1994-05-09 JP JP6120631A patent/JPH07299163A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0889604A (ja) * | 1994-09-21 | 1996-04-09 | Maruman Golf Corp | 金属製ゴルフクラブヘッド |
US8075420B2 (en) * | 2009-06-24 | 2011-12-13 | Acushnet Company | Hardened golf club head |
US20120088600A1 (en) * | 2009-06-24 | 2012-04-12 | Helene Rick | Hardened golf club head |
US8500573B2 (en) * | 2009-06-24 | 2013-08-06 | Acushnet Company | Hardened golf club head |
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