JPH0729816Y2

JPH0729816Y2 - 果菜類の受け台

Info

Publication number: JPH0729816Y2
Application number: JP1989014803U
Authority: JP
Inventors: 拓雄中山
Original assignee: 拓雄中山
Priority date: 1989-02-10
Filing date: 1989-02-10
Publication date: 1995-07-12
Anticipated expiration: 2004-02-10
Also published as: JPH02105337U

Description

【考案の詳細な説明】 I.考案の目的（１）産業上の利用分野この考案は、メロン、西瓜等の果菜類の受け台に関する
ものである。

（２）従来の技術従来、メロンの様な果菜類をハウス栽培する場合におい
ては、ハウス内の床土の上面にビニールフイルムを張設
して育苗させ、着果して結実した果実を保護するため
に、受け台を各果実の下面に敷き込み、成育させている
ものである。

これらの受け台として、例えば特公昭49-25458号に示す
ような網状の受皿を地面に植設した槍上に載置させて使
用する形態のものが知られている。

（３）考案が解決しようとする問題点しかしながら、上記従来の果菜などの栽培用具によれ
ば、受皿が網状に構成されているので通風性、採光性は
ある程度確保されるものの、上方に凹状に形成されてい
るためビニールフィルム上面に滞留した水への果菜の接
触を避けるため、槍とセットとして使用せねばならず、
従って、まず槍を果菜を受けるべき地面の近辺に突き刺
し、その後、受皿を嵌合させ果菜をその受皿上に載置す
る作業工程となり、作業が煩雑で作業時間が係るだけで
なく、受皿と槍が必要となり、保管管理が大変で、又、
製造コストも高いものとなるという問題があった。

本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、果菜類を接地させることなく上方側で
受けるに充分な強度を保持しつつ、簡単な構成で、果菜
類を下部側から受ける作業を迅速軽易に行え、成育中の
果菜類を載着した場合の通気性、排水性等に優れると同
時に、果実との接触面積が少なく、色むらの発生を防止
できると共に、保管管理が簡単であり、かつ製造コスト
も極めて低廉な果菜類の受け台を提供することにある。

II.考案の構成（１）問題点を解決するための手段上記目的を達成するために、本考案は、栽培中や包装中
の果菜類の下面に敷込むための受け台であって、外部枠
杆12と、同外部枠杆12のほぼ中央部に配置された中央支
持板14と、これら外部枠杆12と中央支持板14とに架設さ
れた複数の脚杆18と、を備え、前記複数の脚杆18は、前
記外部枠杆12の上方より中央支持板14へ向けて斜め下方
へ傾斜され、かつ、前記中央支持板14の周縁より外部枠
杆12へ放射状に連設され、前記中央支持板14の中央位置
には集合結束のための紐通し孔20を設け、更に、該中央
支持板14の周縁部下面には複数の針状突起22を設けて成
る果菜類の受け台10から構成される。

（２）作用本考案になる受け台は、ビニールハウス内で成育中のメ
ロンや西瓜等果菜類の敷台として使用するものである。
結実した果実は霜害等から守るために床土の上面に敷き
つめたビニールフィルムの上面に枝を撓ませて載着する
様になる。

この際にビニールフィルムにこの果菜類の受け台の中央
支持板の下面に突設させた針状突起を刺入させて孔を穿
孔すると共に、受け台をフィルム上面に位置決めさせ、
複数の脚杆の上面に結実した果実を載せて成育させる。
各脚杆の下面においては通流する空気が遮断されること
なく、通気性に秀れ、各脚杆は果実との接触面積も少な
く、成育中の果実に遮光による色むらを発生することな
く、またビニールフィルムに水分が滞留しても針状突起
で開孔された孔より土中へ自然排水され、果実の着水に
よる腐敗をも防止し得る。

更に、各脚杆を外部枠杆の内周縁に連設したことによ
り、収納等のために積み重ねる様に重ね合わせた際に、
相互の受け台で各脚杆の位置をずらして重合させること
ができ、これによって各受け台は外部枠杆が密着する様
に重合されて浮上りがなく、嵩張りなく重合結束できる
こととなる。

（３）実施例以下、添付図面により本考案の好適な実施例を説明す
る。

第１図、第２図に示す様に、受け台10は、例えばプラス
チックを素材として形成され、円形の外部枠杆12と、中
央支持板14と、外部枠杆12と中央支持板14とに架設され
た複数の脚杆18とを備えている。

本実施例において、受け台10はその外径輪郭を円形状に
構成しているが、四角形、多角形等その他の任意の形状
としても良い。

外部枠杆12は円形状に構成されその外周縁に沿って細長
いリム状に形成されている。

第１図において、この外部枠杆12の内部側であってその
略中央部には円板形状の中央支持板14が配置され、これ
ら外部枠杆12と中央支持板14とに細長いアーム状の脚杆
18が複数個略アーチ型の橋をなす様に連結され、これに
よって、外部枠杆12及び中央支持板14は平面視略同心位
置で二重のリングを配置させた様に形成されている。こ
の中央支持板と外部枠杆とに複数の脚杆18が架設されて
いるので、受けるべき果菜類をビニールフィルム上面や
地面に直接接地させることなく、表面からある程度の高
さ位置で浮動状に支持するに耐え得る強度を保持し得
る。

第１図において、互いに隣接する脚杆18どうしの間は、
中央支持板14側から外周縁側に拡開する様に扇形形状の
間隙Ｓが形成され、前記細長いリム状の外部枠杆12と隣
接する脚杆18とにより囲繞される空間として少なくとも
１個の脚杆18の幅あるいは面積よりも大きなものとして
設定される。

これによって、同受け台10の上面側と下面側は空間Ｓに
よって連通され、後述の様にこの受け台10の更に下面に
あるビニールフィルムからの太陽光線の反射光を豊富に
受けて色むらを生じさせることなく、また、適度の甘み
を保有することとなる。

第２図、第３図において前記脚杆18は、外部枠杆12から
立ち上がる様に上方に接続された立ち上がり部18aと、
この立ち上がり部上端から中央支持板14へ向けて斜下方
へ曲折された斜傾部18bと、を備え、斜傾部18bの他端部
は中央支持板14に連結されている。そして、この斜傾部
18bの途中には斜傾段差部18cが設けられ、果実はこの斜
傾段差部18cの上部側で受け台10に受着されることとな
る。従って、果実の下面側は中央支持板14の上面には当
着しないこととなり、果実の着水による腐敗、あるいは
採光性を確保して色むらの防止等を行えることとなる。

実施例においては、第１図、第３図にも示す様に、脚杆
18は、中央支持板14の周縁より外部枠杆12の内周縁30に
放射対称に連設固定されている。このように、受け台全
体は間隙Ｓの存在により同受け台の上下面において大き
な通気性を確保し得るものである。

前記、中央支持板14の中心には紐通し孔20が開孔されて
おり、受け台10の多数を収納したり、保管したりする際
に積み重ねる様に重ね合わせるため、集合してこの孔20
を紐で通係させて結束する。また、この孔は通気孔、水
はけ用の孔としても機能するものである。

更に、この中央支持板14の下面には針状突起22が第２
図、第３図に示す様に突設され、この突起22によって、
マルチングしたビニールフィルムに排水孔を開孔させ、
かつ、同受け台10の位置決めをも行うこととなる。

前記した様に、受け台10はプラスチックを素材とし、か
つ、形状も対称的に形成でき、かつ、簡単な構造である
ので一体成型時の製造コストも極めて安価に製作し得る
ものである。そして、果菜類を載置する作業を行う際に
は、マルチングしたビニールフィルムの上から果菜類を
載置させたい所要の位置に単にこの受け台10を軽く上面
から押しつけるだけで良い。これにより位置決めと共
に、通水孔としても機能し得る。又、各枠杆の間の間隙
Ｓにより通風性、採光性も確保されている。

また、第１ないし第３図に示す様に前記脚杆18は、外部
枠杆12とは、その内周縁において連結接続されている。
これは受け台10を積み重ねて収納等を行う際に、完全に
嵌合する状態で重ね合せできる様にするものである。そ
して、各受け台10はその脚杆18の位置をずらして重合で
き、このとき各外部枠杆12は相互に密着重合されて嵩張
りを防止できる。

第４図には受け台10の使用状態が示されており、マルチ
ングしたビニールフィルム24の上面につる26をはわせな
がら結実した果実28の下面に受け台10を敷き込みさせて
成育させるものである。

果実28を受着した脚杆18の下面は中空で扇形形状の間隙
Ｓにより受け台10の上下面は相互に連通しているため、
成育中の果実28の下面は通気性が良好であり、また各脚
杆18は狭巾であるため太陽光線の遮光も少なく、色むら
のない均一な製品が得られる。

更に、中央支持板14の下面に突設した複数の針状突起22
がマルチングのために床土に張設させたビニールフィル
ム24に刺入し、万一、ビニールフィルム24に水分が滞留
した場合には針状突起22で開孔された孔を貫して外部へ
と排水させ、果実28の着水による腐敗を防止し得るもの
である。なお、針状突起22を突設した金属板を中央支持
板14の下面に装着しても良い。

第１図、第３図に示す様に、各脚杆18の外部枠杆側接続
部分は、外部枠杆12の内周縁30に連設固定されているた
め、搬送時において各受け台10の各脚杆18の相互位置を
ずらした状態で重合でき、このとき外部枠杆12は相互に
密着して浮上がりがなく、同時に各中央支持板14の紐通
し孔20に紐を通して多数の受け台10を嵩張りなくコンパ
クトに結束して収納できることとなる。

実施例において、脚杆18は６個設けてあるが、４個、６
個、８個位を適宜選択して放射対称に配置しても良く、
プラスチックに替えて金属、木製素材等を用いて形成し
ても良い。

更に、本考案の受け台は箱内にメロン、西瓜等を包装す
る時の敷台として使用しても良く、複数脚16のクッショ
ン性により果物の傷付きをも防止し、包装を安定化させ
得る。

III.考案の効果以上説明した様に本考案に係る果菜類の受け台によれ
ば、外部枠杆と、同外部枠杆のほぼ中央部に配置された
中央支持板と、これら外部枠杆と中央支持板とに架設さ
れた複数の脚杆と、を備え、前記複数の脚杆は、前記外
部枠杆の上方より中央支持板へ向けて斜め下方へ傾斜さ
れ、かつ、前記中央支持板の周縁より外部枠杆へ放射状
に連設され、前記中央支持板の中央位置には集合結束の
ための紐通し孔を設け、更に、該中央支持板の周縁部下
面には複数の針状突起を設けているので、簡単な構成
で、果菜類を浮動状に支持するに耐える強度を保持しつ
つ、果菜類を下部側から受ける作業を迅速軽易に行え、
成育中の果菜類を載着した場合の通気性、排水性等に優
れると同時に、果実との接触面積が少なく、色むらの発
生を防止できると共に、保管管理が簡単であり、かつ製
造コストも極めて低廉であるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る受け台の平面図、第２図はその正面図、第３図は第１図Ａ−Ａ線断面図、第４図は使用状態の説明図である。 10……受け台、12……外部枠杆、14……中央支持板、18
……脚杆、20……紐通し孔

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】栽培中や包装中の果菜類の下面に敷込むた
めの受け台であって、外部枠杆と、同外部枠杆のほぼ中央部に配置された中央
支持板と、これら外部枠杆と中央支持板とに架設された
複数の脚杆と、を備え、前記複数の脚杆は、前記外部枠杆の上方より中央支持板
へ向けて斜め下方へ傾斜され、かつ、前記中央支持板の
周縁より外部枠杆へ放射状に連設され、前記中央支持板の中央位置には集合結束のための紐通し
孔を設け、更に、該中央支持板の周縁部下面には複数の針状突起を
設けて成る果菜類の受け台。