JPH07297573A - プリント基板固定機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のプリント基板固定機構は、プリント
基板１に開けた位置決め穴１５に嵌入する位置決めピン
１６を、ねじ穴１３ａが形成されたねじ座１３に一体的
に突設したことを特徴とする。 【効果】 プリント基板１に形成されている位置決め穴
１５と位置決めピン１６相互間の寸法精度が高められ、
また、位置決め穴１５もねじが通る穴２の近傍に配置さ
れるので、プリント基板のスペースの有効活用が可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子機器に実装される
プリント基板を固定するプリント基板固定機構に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のプリント基板固定方式は、図３に
示すように、プリント基板１の周縁の複数箇所、例えば
４隅を固定するためのねじ座３を電子機器のベース７に
突設するとともに、プリント基板１に開けてあるねじが
通る穴２とねじ座３の位置を合わせるための位置決め穴
５を例えばプリント基板１の対辺の周縁中央に設け、こ
の位置決め穴５に通す位置決めピン６を電子機器のベー
ス７に突設し、基板の位置決め穴５に位置決めピン６を
通すことでプリント基板１の位置が決まり、ねじが通る
穴２とねじ座３の位置が合った状態でプリント基板１が
保持され、容易に固定用ねじ４によるねじ締めが行なえ
るようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のプリント基板固
定方式では、位置決め穴５は、精度の高い穴加工の工程
でねじが通る穴２と同じく高精度で加工できるが、位置
決めピン６は、電子機器のベース７に一体成形で形成す
るか、あるいは取付けることが必要となり、そのため４
箇所のねじ座３との間の寸法精度を高く出すことが難し
く、加工上のネックとなり、それに対処するためコスト
も嵩むという問題がある。

【０００４】さらに、位置決め穴５を設けるスペースが
プリント基板１に必要となり、特に、小形化された最近
の電子機器に実装されるプリント基板は形状が小さくな
ってきているので、位置決め穴５用のスペースの確保が
困難であるという問題がある。

【０００５】そこで本発明は、上記従来技術の問題点を
解決するプリント基板固定機構を提供することを目的と
する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のプリント基板固
定機構は、電子機器に実装されるプリント基板を固定す
るプリント基板固定機構において、プリント基板をねじ
締め固定するねじ穴が形成されたねじ座と、このねじ座
に一体的に突設され実装される上記プリント基板の位置
決め穴に嵌入する位置決めピンとを具備したことを特徴
とする。

【０００７】また、本発明のプリント基板固定機構は、
ねじ座が位置決めピンと共に電子機器の合成樹脂製のベ
ースにモールドによって一体成形されたことを特徴とす
る。

【０００８】また、本発明のプリント基板固定機構は、
ねじ座が位置決めピンと共に電子機器の板金ケースに板
金加工によって一体的に形成されたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】本発明のプリント基板固定機構は、位置決めピ
ンがねじ座に一体に設けられていることにより、プリン
ト基板に形成されている位置決め穴と位置決めピン相互
間の寸法精度が高められ、また位置決め穴もねじが通る
穴の近傍に配置されるので、プリント基板のスペースの
有効活用が可能となる。また、ねじ座に位置決めピンが
一体的に突設されているため、ねじ座をモールドで電子
機器ベースに一体成形するときの型が簡単になり、製造
コスト低減につながる。さらに、電子機器の板金ケース
にねじ座と共に位置決めピンを板金加工で形成する場合
も、ねじ穴と位置決めピン相互間の寸法精度を高めるこ
とが容易となる。

【００１０】

【実施例】以下、図面に示した実施例に基いて本発明を
詳細に説明する。

【００１１】本発明の一実施例のプリント基板固定機構
を図１（ａ），（ｂ）に示す。図１（ａ），（ｂ）に示
すように、プリント基板１には、例えばその４隅に基板
固定用のねじ４が通る穴２およびねじが通る穴２の近傍
に位置した位置決め穴１５が開けられている。ねじが通
る穴２および位置決め穴１５は、プリント基板１の穴加
工の工程で加工し、精度の高いものにしている。

【００１２】プリント基板１のねじが通る穴２に対応し
て、固定用のねじ４が螺合するねじ穴１３ａを頂面に垂
直に備えたねじ座１３が、電子機器の例えば合成樹脂製
のベース１７に設けられており、頂面のねじ穴１３ａの
近傍に前記位置決め穴１５と対応して位置決め穴１５に
嵌入する位置決めピン１６が突設されている。

【００１３】前記ねじ座１３は、位置決めピン１６と共
に、電子機器の合成樹脂製のベース１７にモールドによ
って一体成形されている。

【００１４】上記のように構成された本発明の一実施例
のプリント基板固定機構においては、プリント基板１を
電子機器に実装するときには、まず、プリント基板１の
位置決め穴１５に位置決めピン１６を通してプリント基
板１の水平方向を位置決めする。これにより、プリント
基板１のねじが通る穴２とねじ座１３のねじ穴１３ａと
は正確に同心になった状態でプリント基板１がねじ座１
３上に保持されるので、基板固定用のねじ４によるねじ
締めを両手を行なうことができる。また、プリント基板
１を保持する必要がないため、保持するための治具なし
で自動ねじ締めが可能となる。

【００１５】また、ねじ穴１３ａと位置決めピン１６と
がねじ座１３の頂面で互いに近接して設けられているの
で、ねじ穴１３ａと位置決めピン１６相互間の寸法精度
を容易に高めることができる。また、モールドでベース
１７と一体成形する場合に型が簡単になり、製造コスト
低減につながる。

【００１６】次に、本発明のプリント基板固定機構の他
の実施例を図２を参照して説明する。この実施例は、電
子機器のケースが電波障害防止用の板金ケースである場
合に対応したもので、図２に示すように、板金加工によ
り板金ケース２０から一体的にねじ座２３および位置決
めピン２６を形成し、ねじ座２３の頂面にねじ穴２３ａ
を刻設したものである。この実施例のプリント基板固定
機構も図１のプリント基板固定機構と同様の作用・効果
が得られる。

【００１７】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、電
子機器に実装されるプリント基板を固定するプリント基
板固定機構において、プリント基板に開けた位置決め穴
に嵌入する位置決めピンを、プリント基板をねじ締め固
定するねじ穴が形成されたねじ座に一体的に突設したこ
とにより、プリント基板に形成されている位置決め穴と
位置決めピン相互間の寸法精度が高められ、また、位置
決め穴もねじが通る穴の近傍に配置されるので、プリン
ト基板のスペースの有効活用が可能となる。

【００１８】また、ねじ座に位置決めピンが一体的に突
設されているため、ねじ座をモールドで電子機器ベース
に一体成形するときの型が簡単になり、製造コスト低減
につながる。

【００１９】さらに、電子機器の板金ケースにねじ座と
共に位置決めピンを板金加工で形成する場合も、ねじ穴
と位置決めピン相互間の寸法精度を高めることが容易と
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のプリント基板固定機構を示
し、図１（ａ）を構成を示す斜視図であり、図１（ｂ）
は図１（ａ）の断面図である。

【図２】本発明の他の実施例のプリント基板固定機構を
示す斜視図である。

【図３】従来のプリント基板固定方式を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１…基板 ２…ねじが通る穴 ４…固定用のねじ １３…ねじ座 １３ａ…ねじ穴 １５…位置決め穴 １６…位置決めピン １７…ベース ２０…板金ケース ２３…ねじ座 ２３ａ…ねじ穴 ２６…位置決めピン

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子機器に実装されるプリント基板を固
   定するプリント基板固定機構において、プリント基板を
   ねじ締め固定するねじ穴が形成されたねじ座と、このね
   じ座に一体的に突設され実装される上記プリント基板の
   位置決め穴に嵌入する位置決めピンとを具備したことを
   特徴とするプリント基板固定機構。
2. 【請求項２】 ねじ座が位置決めピンと共に電子機器の
   合成樹脂製のベースにモールドによって一体成形された
   ことを特徴とする請求項１記載のプリント基板固定機
   構。
3. 【請求項３】 ねじ座が位置決めピンと共に電子機器の
   板金ケースに板金加工によって一体的に形成されたこと
   を特徴とする請求項１記載のプリント基板固定機構。