JPH07297498A - 半導体レーザおよびこれを用いた光センシング装置 - Google Patents

半導体レーザおよびこれを用いた光センシング装置

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JPH07297498A
JPH07297498A JP7066823A JP6682395A JPH07297498A JP H07297498 A JPH07297498 A JP H07297498A JP 7066823 A JP7066823 A JP 7066823A JP 6682395 A JP6682395 A JP 6682395A JP H07297498 A JPH07297498 A JP H07297498A
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JP
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layer
light
semiconductor laser
optical
semiconductor
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Withdrawn
Application number
JP7066823A
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Inventor
Hideaki Iwano
英明 岩野
Osamu Yokoyama
修 横山
Hiroo Nomura
浩朗 野村
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 太陽光の影響を受けにくい850nm以上で
発振し、最高出力が50W以上の高出力半導体レーザお
よびこれを用いた光センシング装置を提供する。 【構成】 基板101上に積層したAlGaAs系半導
体層SL、その上にストライプ状の電流注入領域112
を有する電流狭窄層109および一対の端面反射膜12
0,121から成り、半導体層は第1導電型の第1クラ
ッド層103、第1光導波路層104、量子井戸構造を
有する活性層105と、第2導電型の第2光導波路層1
06、第2クラッド層107、コンタクト層108をこ
の順に積層形成する。活性層105は、1mm×1mm
の単位領域で、凹凸が基準面に対し±0.1μm以下の
平坦性を有し、電流狭窄層109の電流注入領域112
の幅は100〜250μmで、共振器長は500〜1,
000μmである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、距離計測システム,装
置などの光源に好適な高出力半導体レーザおよびこの半
導体レーザを用いた光センシング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車間距離の計測などの距離計測
の分野において、半導体レーザを光源として用いる試み
がなされている。半導体レーザを用いた距離計測は、目
標物に向かって高出力のパルス光を出射し、その反射光
を受光するまでの時間から目標物までの距離を計算する
ことによって行われる。
【0003】このような高出力半導体レーザに求められ
る特性としては、(イ)例えば最高出力が50W以上の
高出力発振が可能であること、(ロ)遠視野像が単峰で
あること、(ハ)発振遅れがないこと、(ニ)太陽光の
影響を受けにくい波長領域で発光すること、などが挙げ
られる。これらの中でも、半導体レーザの出力とその発
振波長とは距離計測装置の性能に大きな影響を及ぼす。
すなわち、半導体レーザの出力は光の到達距離に関与
し、光出力が大きいほどレーザ光は遠くまで到達するの
で、計測可能範囲が大きくなる。また、レーザの発振波
長に関しては、波長が長いほど有利である。例えば、距
離計測装置を車間距離測定装置に応用した場合には、太
陽光は距離測定装置にとってノイズとなる。このような
ノイズを回避するためには、通常、レーザ光と同一波長
の光のみを通過させるバンドパスフィルタを受光センサ
の前に配置して太陽光をできるだけカットするように配
慮されているが、レーザ光と同一波長の太陽光が受光セ
ンサに入射することを防ぐことはできない。太陽光のエ
ネルギー密度分布は、赤外領域では長波長になるほど低
くなる。したがって、レーザの発振波長が長波長側にあ
るほど太陽光の影響を受けにくくなり、太陽光によるノ
イズを小さくすることができる。
【0004】ところで、従来の半導体レーザは、その最
高出力が20W程度で、それ以上の出力を得ようとする
と出力が熱的に飽和して効率が低下したり、あるいは注
入電流密度の増大による出力の低下や端面破壊の発生な
どの問題を生ずることがあった。そして、半導体レーザ
を距離測定装置の光源として使用する場合には、レーザ
の最高出力が20W程度であると、測定可能距離は10
0mに満たず、被測定物がそれ以上の距離にあるときは
精度の高い測定が困難であった。
【0005】また、半導体レーザを用いた距離測定シス
テムに注目すると、例えば特開昭59−198377号
公報および特開昭61−149876号公報において、
車間距離測定用のレーダとして遠距離から近距離に至る
までの広範囲の測定が可能となるように、遠距離用と近
距離用とで投射ビームの角度が異なった送光器を複数個
設置する技術が開示されている。すなわち、前者の技術
においては、1つの光源を光ファイバーで分岐させて複
数の光源を構成し、あるいは独立した複数の光源を用
い、各光源に対応して投射角の異なるレンズを各々独立
に設け、遠近の照明を行っている。また、後者の技術に
おいては、複数の光源と各光源の投射角を調整するレン
ズを独立に設置して、遠近での照射範囲を分担させた技
術が開示されている。
【0006】これらの技術においては、いずれも遠距離
から近距離に至るまでの広範囲の測定が可能となりレー
ダとして死角が少なくなる機能を有する点で有利である
が、このような構成では必ず複数個の光源を必要とし、
また各光源に対応して独立した光学系の設置が必要とな
り、したがって装置が複雑化するだけでなく小型化が困
難となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな問題点を解決し、その目的とするところは、発振波
長が太陽光の影響を受けにくい長波長側、例えば850
nm以上であり、かつその最高出力が例えば50W以上
の高出力半導体レーザを提供することにある。
【0008】本発明の他の目的とするところは、上記高
出力半導体レーザを光源として用い、シンプルな光学系
によって所定の照光パターンを実現することができる光
センシング装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の半導
体レーザは、第1導電型の化合物半導体からなる基板、
この基板の一方の面上に積層された半導体層、前記半導
体層上に形成され、少なくとも1つのストライプ状の電
流注入領域を有する電流狭窄層、および前記基板および
前記半導体層の端面に形成された一対の端面反射膜を含
み、前記半導体層は、前記基板側に位置する第1導電型
の第1クラッド層、前記第1クラッド層上に形成された
第1導電型の第1光導波路層、前記第1光導波路層上に
形成された、量子井戸構造を有する活性層、前記活性層
上に形成された第2導電型の第2光導波路層、前記第2
光導波路層上に形成された第2導電型の第2クラッド
層、および前記第2クラッド層上に形成されたコンタク
ト層、を含み、前記活性層は、1mm×1mmの単位領
域で、凹凸が基準面に対し±0.1μm以下の範囲にあ
る平坦性を有し、前記電流狭窄層の電流注入領域の幅は
100〜250μmであり、かつ、共振器長は500〜
1,000μmである、ことを特徴とする。
【0010】この半導体レーザにおいては、前記半導体
層は、AlGaAs系化合物半導体から構成されている
ことが望ましい。
【0011】前記活性層の平坦性において、前記基準面
とは、前記活性層上に想定される平面であって、前記基
板および前記活性層以下の半導体層(活性層および活性
層より下位にある半導体層からなる半導体層)の合計の
厚さの平均値に相当する高さを有する面をいい、前記凹
凸とは、例えば探針式の平坦性測定器あるいは微分干渉
式平面凹凸測定法で測定され得る凹凸ないし膜厚の不均
一を意味する。
【0012】前記基準面は、例えば以下の方法で特定す
ることができる。つまり、前記基板上のエピタキシャル
成長を活性層の成長後に止める。その後、露出した活性
層の表面を、例えば探針式の平坦性測定器によって測定
して、基板および活性層以下の半導体層(活性層および
活性層より下位にある半導体層からなる半導体層)の積
層体の厚さ分布を求める。この厚さ分布をもとに単位領
域における前記積層体の厚さの平均値を求めることによ
って、基準面を設定できる。
【0013】特に、発振領域の幅が広い高出力半導体レ
ーザにおいては、活性層のわずかな凹凸を反映して不規
則なスポット状の発振を生じやすくなるため、活性層の
平坦性を確保することは重要である。
【0014】この半導体レーザによれば、高出力、例え
ば最高出力が50W以上の例えば850nm以上の長波
長光を出射することができ、さらに約100〜250μ
mと広い発振領域において均一な光強度分布を有するレ
ーザ光を出射することができる。
【0015】前記半導体レーザにおいては、前記活性層
はウエル層とバリア層とから構成され、ウエル層はAl
x Ga1-x Asにおけるxが0、バリア層はAlx Ga
1-xAsにおけるxが0.15〜0.25であり、かつ
前記クラッド層はAlx Ga1-x Asにおけるxが0.
28以上であることが望ましい。この半導体レーザによ
れば、活性層およびクラッド層のAl組成を特定するこ
とにより、活性層として量子井戸構造を有するにもかか
わらず、発振波長の短波長側へのシフトを抑制し、85
0nm以上の長波長光を発振することができる。
【0016】前記半導体レーザにおいては、前記一対の
端面反射膜は、反射率が0.1〜5%の第1反射膜と、
反射率が98.5%以上の第2反射膜との組み合わせか
らなることが望ましい。前記端面反射膜は、屈折率の異
なる2種の誘電体薄膜を交互に積層して構成された誘電
体膜からなることが望ましい。そして、前記第1反射膜
は屈折率の大きい誘電体薄膜が前記半導体層側に位置す
る状態で積層され、前記第2反射膜は、屈折率の小さい
誘電体薄膜が前記半導体層側に位置する状態で形成され
る。
【0017】この半導体レーザによれば、反射膜の反射
率を上記範囲に制御することにより、高い外部微分量子
効率を得ることができ、高出力が得られると共に、発振
しきい値電流の上昇をおさえることができる。また、反
射膜を構成する誘電体薄膜の積層を順序を上記のように
規定することにより、第1反射膜においては低い反射率
を、第2反射膜においては高い反射率を得ることができ
る。
【0018】本発明の半導体レーザは、前記第1クラッ
ド層と前記第1光導波路層との間、および前記第2クラ
ッド層と前記第2光導波路層との間の少なくとも一方に
形成されたブロック層を含むことが望ましい。
【0019】このブロック層を含む半導体レーザにおい
ては、前記第1クラッド層および第2クラッド層は、A
x Ga1-x Asにおけるxが0.20〜0.40であ
ることが望ましい。
【0020】前記ブロック層は、8〜20nmの膜厚を
有し、Alx Ga1-x Asにおけるxが0.30〜0.
60であることが望ましい。
【0021】この半導体レーザによれば、クラッド層と
光導波路層との間に薄い膜厚のブロック層を挿入するこ
とにより、クラッド層のAl組成を高めることなく、発
光効率および温度特性を改善することができる。クラッ
ド層のAl組成を小さくすると、光の閉じ込め係数を小
さくできるので、半導体レーザは、放射角の狭いビーム
を発振することができ、かつ端面破壊を生じにくくな
る。
【0022】本発明の光センシング装置は、本発明のい
ずれかの半導体レーザからなる光源、この光源からの出
射光の光軸上に、この光軸に直交しかつ互いに直交する
2方向においてそれぞれ異なった屈折力を有するレンズ
面および回折格子面を少なくとも含む送光光学系、およ
び、前記出射光の被検出物体による反射光を検出する受
光検出部、を含むことを特徴とする。
【0023】前記光軸に直交しかつ互いに直交する2方
向においてそれぞれ異なった屈折力を有するレンズ面
は、トーリック面またはアナモフィク非球面から構成さ
れていることが望ましい。
【0024】この光センシング装置によれば、トーリッ
ク面、アナモフィク非球面などの、光軸に直交しかつ互
いに直交する2方向においてそれぞれ異なった屈折力を
有するレンズ面を少なくとも有することにより、光源か
らのビーム形状を十分な光密度を有する状態で所定形状
に変換することができ、また回折格子面を有することに
より光源からの1つのビームを複数ビームに変換するこ
とができる。したがって、前記レンズ面と回折格子面と
を組み合わせることにより、単一の光源から所定の投射
光パターンを有するビームを得ることができる。その結
果、本発明の光センシング装置は、投光装置の簡素化,
小型化が容易であり、例えば車両用障害物検知装置など
に好適に用いることができる。
【0025】前記光軸に直交しかつ互いに直交する2方
向においてそれぞれ異なった屈折力を有するレンズ面
は、主として、楕円形のレーザビームの形状を例えばほ
ぼ矩形状の形状に修正し、かつその光密度を高める機能
を有する。
【0026】前記送光光学系は、前記光軸に対して回転
対称な非球レンズ面を含むことが望ましい。
【0027】前記光軸に対して回転対称な非球レンズ面
とは、下記[数1]によって近似されるレンズ面をい
う。
【0028】
【数1】
【0029】前記光軸に対して回転対称な非球レンズ面
は、収差を補正して光源ビームの有効な利用に寄与す
る。
【0030】前記レンズ面および回折格子面の配置は特
に制限されず、光源に対して2者の面はどの位置にあっ
てもよい。ただし、前記光軸に直交しかつ互いに直交す
る2方向においてそれぞれ異なった屈折力を有するレン
ズ面を前記回折格子面より光源側におくことが望まし
い。この配置により、レーザ光の投射角は、回折格子に
よる回折角を調整することによってほぼ制御することが
可能となるため、調整のしやすい光学系となる。
【0031】本発明の光センシング装置を例えば車両用
障害物検知装置に用いた場合には、走行車両に近い領域
では測定可能範囲を広げるために広い投射角を必要と
し、かつ走行方向に対してはできるだけ遠方まで投射す
ることが望まれる。そのためには、前記回折格子面は、
その格子ピッチが20〜50μmであることが望まし
い。また、前記回折格子面は、前記光源からの光を少な
くとも3つのビームに変換し、その0次回折効率が50
%よりも大きいことが望ましい。
【0032】
【実施例】
(第1実施例)図1は、本発明を適用した電極ストライ
プ型の半導体レーザの一例を概略的に示す斜視図であ
る。
【0033】図1に示す半導体レーザ100は、n型G
aAs基板101上に、複数のAlGaAs系化合物半
導体層が積層された半導体層SLを有する。この半導体
層SLは、n型バッファ層102、n型第1クラッド層
103、n型第1光導波路層104、活性層105、p
型第2光導波路層106、p型第2クラッド層107、
p型コンタクト層108から構成されている。これらの
各半導体層の組成、膜厚、およびドーパントの種類を表
1に示す。なお、表1において各欄の( )で示す数値
は、後述する実験例に用いた半導体レーザのサンプルの
構成を示す。
【0034】
【表1】
【0035】前記コンタクト層108上にはストライプ
状の開口部、すなわち電流注入領域112を構成するた
めの開口部を有する電流狭窄層109が形成されてい
る。この電流狭窄層109の表面および開口部に露出す
る半導体層上にはp側電極110が形成され、前記基板
101の下面にはn側電極111が形成されている。さ
らに、主ビーム側の端面にはAR膜(Anti-Reflective F
ilm)からなる第1反射膜120が設けられ、モニタビー
ム側にはHR膜(Highly Reflective Film)からなる第
2反射膜121が形成されている。
【0036】前記活性層105は、図2に示すように、
複数のウエル層を有する多重量子井戸構造を有してい
る。この多重量子井戸構造は、例えば4層のウエル層1
05aと3層のバリア層105bとが交互に積層されて
いる。
【0037】ところで、半導体層としてAlGaAs系
化合物半導体を用いた場合には、半導体レーザの発振波
長は通常870nm付近である。しかし、活性層として
量子井戸構造を採用すると、発振波長は短波長側にシフ
トすることから、AlGaAs系化合物半導体を用いた
量子井戸半導体レーザでは、通常その発振波長が830
nmより短波長側である。
【0038】本発明においては、850nm以上の長波
長で良好に発振するためには、半導体層、特にクラッド
層の組成ならびに活性層の平坦性を規定することが重要
である。
【0039】まず、クラッド層の組成と半導体レーザの
特性との関係について述べる。本実施例のサンプルにつ
いて電流−光出力特性(I−L特性)を求めたところ、
図3に示す結果が得られた。また、比較のためにクラッ
ド層のAl組成を変えたサンプルを作成し、同様にI−
L特性を求めた。この比較用サンプルにおいては、第1
クラッド層のAl組成(Alx Ga1-x Asにおける
x)は0.22であり、第2クラッド層のAl組成は
0.22であり、その他の構成については本実施例のサ
ンプルと同様である。
【0040】図3から、両者の実験結果を比較すると、
低電流注入時には両者のI−L特性の間には大きな差が
見られない。しかし、注入電流量が約20Aを越える
と、比較用サンプルのレーザは光出力が著しく低下する
ことがわかる。
【0041】両者の半導体レーザの差は、その温度特性
を比較するとより明確になる。温度特性のグラフを図4
に示す。このグラフは、同一電流を注入したときの光出
力を20〜90℃の温度範囲にわたってプロットしたも
のであり、光出力の温度依存性が表されている。この実
験では、注入電流は30Aである。
【0042】図4から、20℃のときの光出力を100
としたときの90℃における光出力をΔTとすると、本
実施例のサンプルではΔTは80であるのに対し、比較
用サンプルではΔTは20である。したがって、本実施
例の半導体レーザは比較用レーザに比べて光出力に対す
る動作温度の依存性がかなり小さいことがわかる。
【0043】比較用レーザはクラッド層のAl組成が
0.22と小さいため、注入電流値が大きいとき、ある
いは接合部の温度が高いとき、注入キャリアが活性領域
からオーバーフローして効率が低下するものと予想され
る。比較用レーザにおいて、計算により活性層のエネル
ギーギャップとクラッド層のエネルギーギャップとの差
を求めると、わずか0.23eVであることがわかっ
た。本発明者等の研究によれば、活性層のエネルギーギ
ャップとクラッド層のエネルギーギャップとの差が0.
35eVより大きい場合に、発光効率および温度特性と
も良好な結果を得られることがわかっている。このこと
から、本実施例の量子井戸半導体レーザにおいては、ク
ラッド層のAl組成は0.28より大きいことが望まし
い。
【0044】また、前記活性層105は、1mm×1m
mの単位領域で基準面に対し±0.1μm、好ましくは
±0.07μmを越える凹凸を有さない、平坦性を有す
ることが必要である。本実施例の前記サンプルについ
て、活性層の基準面に対する凹凸(以下、これを平坦度
ともいう)を探針式の平坦性測定器「Dektak30
30」(Sloan Technology社製)によって求めたとこ
ろ、±0.05μm以内であった。なお、活性層の基準
面は前述した方法によって特定した。
【0045】前記電流狭窄層109の電流注入領域の幅
(図1においてWで示す)は100〜250μm、好ま
しくは150〜200μmである。この電流注入領域の
幅が100μmより小さいと、注入電流の密度が大きく
なって高出力を得ることが難しくなり、一方、250μ
mを越えるとレーザ出射端面での光強度分布が不均一と
なって、放射ビームが単一峰形状にならない。
【0046】図5および図6は、このことを裏付けるた
めの実験結果を示す。図5および図6において、横軸は
電流注入領域の幅Wを示し、縦軸は光出力を示してい
る。図5は電流注入領域の幅Wが200μmのときの光
強度分布を示し、図6は、電流注入領域の幅Wが本発明
の範囲を越える300μmのときの光強度分布を表わし
ている。図5から、注入電流領域の幅が200μmであ
ると、ストライプの全幅にわたってほぼ均一の光出力が
得られ、単峰パターンの良好な水平横モードの発振が得
られることがわかった。これに対し、図6から、電流注
入領域の幅が300μmでは、均一な光強度分布を得る
ことができないことがわかった。
【0047】本実施例の半導体レーザ100は、その共
振器長(図1においてLで示す)は500〜1,000
μm、好ましくは600〜900μmである。共振器長
Lが500μmより小さいと、注入電流密度が大きくな
って光出力が低下し、一方1,000μmを越えると発
振開始時の電流値が大きくなって所定の光出力を得るた
めの駆動電流が高くなり、駆動回路の作成が困難とな
る。
【0048】図7は、このことを確認するためのI−L
特性を示し、横軸に注入電流値、縦軸に光出力を示す。
この実験においては3種の共振器長Lについて調べた。
図7においてaで示すラインはLが700μm、bで示
すラインはLが600μm、およびcで示すラインはL
が450μmのときのI−L特性曲線である。
【0049】図7から、共振器長が700μmのとき
は、I−L特性において良好な直線関係が得られ、電流
注入値が大きくなっても高い光出力を得られることがわ
かった。共振器長が600μmのときには、高い電流注
入領域においては、やや光出力の低下が見られるもの
の、実用上はほぼ満足できるものであることがわかっ
た。また、共振器長が450μmと本発明の範囲以外の
場合には、高い電流注入領域における光出力の低下が大
きく、実用には適しないことがわかった。
【0050】前記第1反射膜120は、その反射率が
0.1〜5%であることが望ましい。この第1反射膜1
20の反射率が0.1より小さい場合には発振しきい値
に達せず、一方5%を越える場合には外部微分量子効率
が下がって高出力を得ることができない。また、前記第
2反射膜121は、その反射率が98.5%以上である
ことが望ましい。第2反射膜121の反射率が98.5
%より小さい場合には、発振しきい値電流が増加して高
出力を得ることができない。
【0051】前記第1反射膜120の反射率を低くする
ためには、λ/4n(λ:発振波長,n:誘電体の屈折
率)の膜厚を有する誘電体膜を単層コートするか、ある
いは異なる屈折率の誘電体薄膜を2種組み合わせた層を
2対コートする。後者の場合には、2種の層のうち屈折
率の大きい誘電体薄膜が内側すなわち半導体層の端面側
に位置し、屈折率の小さい誘電体薄膜が外側に位置する
状態で積層される必要がある。表2に、第1反射膜12
0の構成、すなわちその誘電体材料,膜厚,層数または
対数,反射率を示す。表2からも明らかなように、異な
る屈折率の誘電体薄膜の組み合わせを2対積層して形成
された反射膜の多くは単層の誘電体膜からなる反射膜に
比較して反射率がかなり小さくなる。
【0052】
【表2】
【0053】前記第2反射膜121は異なる屈折率の誘
電体薄膜をλ/4nの膜厚で交互に積層して構成され
る。この場合には、前記第1反射膜120とは逆に、屈
折率の小さい誘電体薄膜を屈折率の大きい誘電体薄膜よ
り半導体層側に形成しなければならない。表3に、第2
反射膜121を構成する誘電体の材料,膜厚,対数およ
び反射率について示す。表3によれば、ほとんどの反射
膜は99%以上という高い反射率を有することがわか
る。
【0054】
【表3】
【0055】次に、本実施例の半導体レーザの製造方法
の一例について説明する。
【0056】まず、n型GaAs基板101上にn型バ
ッファ層102、n型第1クラッド層103、n型第1
光導波路層104、活性層105、p型第2光導波路層
106、p型第2クラッド層107、p型コンタクト層
108からなるAlGaAs系半導体層SL(図1参
照)を、順次、有機金属化学気相成長法(MOCVD)
によってエピタキシャル成長させる。この成膜条件とし
ては、例えば、成長温度は680〜800℃、成長圧力
は50〜200Torrとし、III 族原料としてはトリメチ
ルガリウム(TMGa),トリメチルアルミニウム(T
MAl)等の有機金属を用い、V族原料としてはアルシ
ン(AsH3 )等の水素化物を用い、n型ドーパントと
してはH2 Se、p型ドーパントとしてはジエチル亜鉛
(DEZn)を用いる。
【0057】前記AlGaAs系半導体層を構成する各
層は、Al組成,膜厚,ドーパントの条件を表1に示す
条件に設定される。
【0058】この際、n型基板101としては、1mm
×1mmの単位領域内で±0.05μmを越える凹凸を
有さない、平坦性のよい基板を用いている。前記凹凸は
基板の基準面、すなわち前記基板101上に想定される
平面であって該基板の単位領域における平均厚さに相当
する高さを有する平面、に対する凹凸を意味する。ま
た、半導体層を形成する前に、前期基板をH2 SO4
22 :H2 O=5:1:1のエッチャント中におい
て十分な攪拌を行いながらエッチングすることにより、
前記基板の平坦性を低下させることなく清浄な表面を得
ることが好ましい。また、半導体層は、MOCVDにお
けるガスの流量を最適化することにより、1mm×1m
mの単位領域内での凹凸を±0.02μm以下に抑える
ことができる。したがって、基板および活性層より下位
の半導体層(活性層を含まない)の全体の平坦度を±
0.07μm以下にすることができる。本発明者らの研
究によれば、活性層より下位の半導体層(活性層を含ま
ない)の平坦度を±0.05μm以下に制御することに
より、前記活性層105の平坦度が±0.1μm以下と
なることを確認している。
【0059】AlGaAs系半導体層SLの成長後、前
記コンタクト層108上に化学的気相成長法(CVD)
によって絶縁膜を蒸着する。本実施例では、絶縁膜とし
てSiO2 を用いた。この絶縁膜を一般に用いられるフ
ォトリソグラフィおよびエッチング技術によってパター
ニングし、中央部にストライプ状の電流注入領域112
を有する電流狭窄層109を形成する。
【0060】その後、前記基板101の他方の面および
電流狭窄層109と電流注入領域112の表面にn側オ
ーミック電極111およびp側オーミック電極110を
蒸着する。その後、チッ素雰囲気中で例えば350〜4
50℃で30秒〜120秒のアロイングを行う。
【0061】次いで、第1反射膜120および第2反射
膜121を構成する誘電体膜を電子ビーム蒸着により形
成する。すなわち、まず、劈開してバーの状態になった
レーザウエハを積み重ね、劈開端面にだけ誘電体膜が形
成できるようにする。これを蒸着用チャンバに設置し
て、真空度を5×10-6Torr以下になるよう真空排気
し、前記バー状態のウエハを100℃〜250℃の温度
に加熱する。蒸着速度が1〜10オングストローム/秒
になるように電子線電流を調整して、各誘電体層を形成
する。
【0062】このようにして得られた半導体レーザ10
0は、単一ワイドストライプ構造を有する利得導波型の
半導体レーザである。本実施例の半導体レーザは、平坦
性が良好な多重量子井戸構造を有する活性層を有するこ
と、クラッド層のAl組成を特定範囲に設定してあるこ
と、共振器長が500〜1,000μmと大きいこと、
電流注入領域の幅が100〜250μmと広いことなど
の構成上の特徴を有し、約100〜250μmの広い発
振領域を確保しながら、最高出力が約50Wという高出
力で、波長が860nmの単峰パターンの発振が可能で
ある。
【0063】(第2実施例)図8は、本発明の第2実施
例の半導体レーザを示す断面図である。
【0064】本実施例の半導体レーザ600は、前記第
1実施例の半導体レーザ100と次の2点において相違
している。その第1点は、第2光導波路層606と第2
クラッド層607との間に、キャリアのオーバーフロー
を抑制するためのブロック層613を挿入したこと、他
の1点は、クラッド層603,607のAl組成を0.
20〜0.40と低くしたことである。その他の構成、
つまりGaAs基板601、バッファ層602、第1光
導波路層604、活性層605、第2光導波路層60
6、コンタクト層608、電流狭窄層609、電極61
0、611および端面反射膜(図示せず)については、
基本的には前記第1実施例の半導体レーザ100と同様
であるので、その詳細な記載は省略する。表4に、本実
施例の半導体レーザ600の半導体層を構成する各層の
Al組成,膜厚およびドーパントについて記載する。
【0065】
【表4】
【0066】本実施例の半導体レーザにおいては、ブロ
ック層613を形成することによって、クラッド層60
3および607のAl組成を上げることなく注入キャリ
アのオーバーフローを抑制することができる。すなわ
ち、第1実施例においては、クラッド層103,107
のAl組成を比較的大きい特定の範囲にすることによ
り、注入キャリアのオーバーフローを抑制していた。し
かし、反面、クラッド層のAl組成を大きくすると、光
波の閉じ込め係数が大きくなってしまう結果、2つの好
ましくない点を生ずる。その1つは、半導体層の接合方
向に垂直な方向の遠視野像が大きくなり、この結果遠視
野像の楕円率が大きくなって、発光素子として使用する
場合光学系の設計が難しくなること、もう1つの点は、
端面付近の発光領域の光密度が高くなるため、端面破壊
を発生しやすくなることである。本実施例では、このよ
うなクラッド層のAl組成比を大きくすることに起因す
る好ましくない点を解決しながら、前記第1実施例と同
様に良好な光発振が可能である。
【0067】前記ブロック層618は、膜厚が好ましく
は8〜20nm、より好ましくは10〜15nm、Al
組成比(x)が好ましくは0.30〜0.60、より好
ましくは0.35〜0.5である。
【0068】次に、本実施例の半導体レーザを用いた特
性試験の結果について述べる。実験に用いるサンプルと
しては、表4において各欄の( )で表わす構成のもの
を用いた。まず、I−L特性を求めたところ、図9に示
す結果が得られた。
【0069】図9中のaはブロック層を有する本実施例
の半導体レーザのI−L特性であり、図9中のbはブロ
ック層を有さず、それ以外の層は前記半導体レーザと同
一の構成を有する比較用半導体レーザの特性を示す。図
9から明らかなように、ブロック層のある場合には高注
入電流時においても直線性が維持され、ブロック層のな
い場合には光出力が飽和してしまうことがわかる。
【0070】さらに、前記第1実施例と同様にその温度
特性を測定したところ、20℃のときの光出力を100
としたときの90℃での光出力をΔTとすると、ΔTは
70であった。前記第1実施例の比較用サンプルの結果
からわかるように、ブロック層がない場合にはΔTは2
0であったことから、ブロック層613を挿入すること
によって温度特性が大幅に改善されたことがわかる。ま
た、このサンプルについて遠視野像を求めたところ、ブ
ロック層を挿入しない場合と同じ24degであった。
このように良好な光出射特性を有する理由は、ブロック
層613の膜厚が十分に薄いため、光の導波モードには
影響を与えず、注入キャリアが活性領域からオーバーフ
ローするのを抑制していることによると考えられる。
【0071】上記実施例では、ブロック層613は第2
光導波路層606と第2クラッド層607との間に挿入
した例について記載したが、これに限定されず、ブロッ
ク層は第1クラッド層603と第1光導波路層604と
の間に挿入してもよく、あるいは第1クラッド層603
と第1光導波路層604との間、および第2クラッド層
607と第2光導波路層606との間にそれぞれ挿入し
てもよい。
【0072】本発明の半導体レーザは前記第1,第2実
施例に記載された電極ストライプ型に限定されず、他の
ストライプ構造の半導体レーザ、例えばプレーナストラ
イプ型、プロトンストライプ型の半導体レーザなどにも
適用できる。
【0073】(第3実施例)図10は、本発明の半導体
レーザを用いた光センシング装置のブロック図の一例を
示す。この光センシング装置は、目標物までの距離を測
定する測距レーダとして使用されるものである。なお、
以下の説明においては、第1実施例の半導体レーザ10
0を用いたが、第2実施例の半導体レーザ600も同様
に適用できる。
【0074】この光センシング装置は、レーザ駆動パル
スを繰り返し出力するパルス発生器30を含み、このパ
ルス発生器30から出力パルスは半導体レーザ駆動回路
32および信号処理回路46に入力される。
【0075】前記半導体レーザ駆動回路32は、駆動パ
ルスが入力されるごとに半導体レーザ100を駆動し、
半導体レーザ100から測定光を出力させる。そして、
半導体レーザ100から出力された光は、送光光学系1
0を介して前方空中へ向け測定用のレーザ光として出力
される。
【0076】この測定用レーザ光は、所定の測定対象物
に当たり、そこからの散乱または反射光は、受光光学系
20を介し光検出器42で検出され、電気信号に変換さ
れて増幅器44を介し信号処理回路46へ入力される。
信号処理回路46は、レーザ光の送光から受光までの時
間の計測、被測定物の分光的計測を行い、その計測結果
を距離演算回路48へ向け出力する。なお、前記受光光
学系20および光検出器42などは一般的な測距レーダ
に使用されているものを用いることができる。図11
は、送光光学系10としてトーリックレンズ12および
回折格子14が装着された送光部50を示す部分断面図
である。
【0077】この送光部50のホルダ60は、筒体を分
割した第1ホルダ部60aと第2ホルダ部60bとを軸
方向で接合した構造を有している。前記第1ホルダ部6
0aは軸方向外方に突出された筒状部を有し、この筒状
部先端にはレーザパッケージ70の取付部72を装着す
るためのステップ状の第1支持部62が形成されてい
る。また、第1ホルダ部60aのほぼ中央部には外形形
状が矩形であるトーリックレンズ12を装着するための
ステップ状の第2支持部64が形成されている。また、
前記第2ホルダ部60bには軸方向外方に突出する筒状
部が形成され、この筒状部内部には回折格子14を装着
するためのステップ状の第3支持部66が形成されてい
る。
【0078】前記レーザパッケージ70,トーリックレ
ンズ12および回折格子14は、それぞれ前記第1支持
部62,第2支持部64および第3支持部66に、例え
ば光硬化型接着剤で接着されている。支持手段として
は、他にネジ止め、あるいはホルダの一部に圧力を加え
て塑性変形させるカシメを用いることもできる。
【0079】この実施例においては、ホルダ60を第1
ホルダ部60aおよび第2ホルダ部60bに分割するこ
とにより、トーリックレンズ12を第2支持部64に設
置した後に第2ホルダ部60bを第1ホルダ部60aに
ネジ止め等によって固定することができ、トーリックレ
ンズ12の設置を正確かつ容易に行うことができる。
【0080】前記トーリックレンズ12は、光軸Zに対
し異なる2つのレンズ面を有し、レーザパッケージ70
側の第1レンズ面12aはトーリック面であり、回折格
子14側の第2レンズ面12bは軸Zに対して回転対称
の非球面形状を有する。これらレンズ面の詳細について
は後に説明する。
【0081】前記トーリックレンズ12は、ポリメチル
メタクリレート(PMMA),スチレンアクリロニトリ
ル共重合体(SAN),ポリスチレン(PS)およびポ
リカーボネート(PC)などの熱可塑性樹脂あるいはガ
ラスなどを用いることができ、特にPMMAあるいはP
Cを好適に用いることができる。また、前記トーリック
レンズ12の両面にはMgFや誘電体多層膜からなる反
射防止膜を設けることが好ましい。本実施例では、反射
防止膜の反射率は約3%に設定されている。
【0082】図12は、レーザパッケージ70内におけ
る半導体レーザ100のマウント状態を示す概略斜視図
である。この例においては、銅などの金属製のヒートシ
ンク(図示せず)と半導体レーザ100との間にチッ化
アルミニウム(AlN),ケイ素などの支持体73が設
けられ、特にチッ化アルミニウムの支持体が好ましい。
チッ化アルミニウムは熱伝導率が高く、また熱膨張係数
が半導体レーザ100を構成するAlGaAs系化合物
に近似しているため、金/錫(Au/Sn)の合金など
を用いてレーザチップを250〜350℃の温度で融着
するとき、レーザの活性層に残留応力を残さないという
作用がある。また、熱伝導率が高いので活性層の発熱量
を充分に逃がす効果があり、レーザの長寿命化に効果が
ある。
【0083】この支持体73の厚みは、例えば150〜
190μm程度が好ましい。これは、レーザチップと銅
などの金属(ヒートシンク)とAlN(支持体)の熱膨
張係数からレーザの活性層に残る残留応力を計算する
と、支持体の厚みによって引っぱり応力と圧縮応力が発
生する場合があり、前記の厚みにしたときに残留応力が
極小になるためである。
【0084】図13は、前記回折格子14の一例を示
し、図13(A)はその断面図、図13(B)はその平
面図を示す。
【0085】図13に示す回折格子は、直線状の格子溝
を有する単純格子である。一般的にこのような回折格子
を透過した光は、回折されずにそのまま直進する0次回
折光と、回折角θn をもって進むn次回折光(nは整
数)にわけられる。本発明はこの0次回折光をメインビ
ームに、回折した±1次回折光をサブビームとして利用
するものである。2次以上の高次の回折光は強度が小さ
く、測定に寄与しない。
【0086】厳密には回折格子に入る光線は垂直入射だ
けに限られないが、説明を単純にするためにほぼ垂直入
射として考えると、±1次回折光の回折角θ、光源光の
波長λ、回折格子のピッチpの間には、 sinθ=λ/p の関係がある。また、0次回折光と1次回折光の回折光
量比は格子溝深さdに依存しており、回折格子の凹凸が
1対1の比率(デューティ比2分の1)の場合の0次回
折光および±1次回折光の強度η0 ,η1 は、 η0 =cos2 (πdΔn/λ) η1 =(2/π)2 sin2 (πdΔn/λ) となる。ただし、Δn=n−1で、nは回折格子材料の
屈折率である。この式より光源の波長λと格子材料の屈
折率nは一定と考えると、0次回折光と±1次回折光の
強度比率は回折格子の溝深さdを調整すれば自由に選択
できることがわかる。また、ビームの照射角は格子ピッ
チpを変えること、あるいは光源,回折格子,投射レン
ズの位置関係を変えることで選択的に設定できる。
【0087】図14は回折格子の他の例を示し、図14
(A)はその断面図,図14(B)は平面図を示す。こ
の回折格子16は1次回折効率を上げるために、図14
(A)に示すように、格子の断面形状を鋸歯状にしたも
ので、この場合の+1次の回折効率η1 は η1 ={sin2 (πγ/λ)}/(πγ/λ)2 となる。ただし、γ=dΔn−λである。したがって、
γ→0のとき、すなわち、d=λ/Δn=λ/(n−
1)のときη1 =1となり、回折効率は論理上100%
となる。したがって、回析格子の特定の次数の利用効率
を上げたい場合には、格子の鋸歯状化が有効である。
【0088】回折格子を作成する代表的なプロセスとし
ては、まず、ICなどの微細加工に用いられるフォトリ
ソグラフィ技術によって、フォトレジストをコートした
ガラス基板にマスクを密着させUV照射を行い、ついで
不要部分のレジストをエッチングする方法がある。鋸歯
状化された回折格子は、濃淡を付けたマスクを用いたフ
ォトリソグラフィによる方法、EBによる多重直接露光
による方法、機械加工による方法などによって得られ
る。
【0089】次に、半導体レーザから出射されたビーム
パターンについて説明する。図15(A)は、水平方向
をX軸、垂直方向をY軸およびビームの進行方向をZ軸
としたときの、Y−Z面におけるビームパターンを示
し、図15(B)はX−Z面におけるビームパターンを
示す。
【0090】本実施例の光センシング装置においては、
レーザパッケージ70は、半導体レーザ100と支持体
73との接合面がY軸方向に一致する状態で固定されて
いる。また、前記回折格子14は、その格子溝がY軸方
向に一致するように設置されている。トーリックレンズ
12の第1レンズ面12aは、Y−Z断面が半径R1の
球面をなし、この球面をY軸に平行な軸を中心として半
径R2で回転させたトーリック面によって構成されてい
る。前記第2レンズ面12bは、前記[数1]に示す近
似式によって特定される、光軸Zに回転対称な非球面か
ら構成されている。トーリックレンズ12によって変換
されるビームの光密度は、第1レンズ面および第2レン
ズ面の構成によって調節することができるので、トーリ
ックレンズ12は、必要とされるビームの光密度により
適宜構成される。本実施例におけるトーリックレンズ1
2の具体的な構成例を以下に示す。
【0091】 構成例1: 第1レンズ面12a 半径R1=−8.3
6mm 半径R2=−50mm 第2レンズ面12b 前記[数1]において、 c=−0.3767 k=−0.2228 A=0.1105×10-2 B=0.3650×10-3 構成例2: 第1レンズ面12a 半径R1=−40.
8mm 半径R2=147.8mm 第2レンズ面12b 前記[数1]において、 c=−0.0917 k=−0.645 A=0.265×10-4 B=0 構成例2によるトーリックレンズは、構成例1によるト
ーリックレンズよりも変換されビームの光密度を大きく
することができるので、例えば、回折格子14の1次回
折効率を構成例1のトーリックレンズを用いた時より小
さく設定しても、図15(B)に示される+1次の回折
光B及び−1次の回折光Cの強度を構成例1のレンズを
用いた時と同程度とすることができる。
【0092】以上の構成の光センシング装置において
は、半導体レーザの出射口(図15においてPで示す)
から出射された光はトーリックレンズ12によって平行
に近いビームに変換された後、回折格子14を通して3
ビームにわけられる。すなわち図15(B)に示すよう
に、光軸Zとほぼ平行に進む0次の回折光(Aで示
す)、+1次の回折光(Bで示す)および−1次の回折
光(Cで示す)の3つのビームに分割される。この光学
系によれば、回折格子14に入る光は近似的に垂直とな
るので、レーザ光の投射角はほぼ回折格子による回折角
を調整して制御することができる。したがって、この光
学系においては、光の投射角は回折格子による±1次回
折光の回折角のみを考慮すればよいので、光学系の制御
が単純となる利点がある。
【0093】また、この光学系においては、回折格子1
4の格子溝をY軸方向に設定しているため、光の回折は
X−Z面内でのみ生じ、Y−Z面内においてはトーリッ
クレンズ12から照射された光がそのまま投射された状
態となる。
【0094】次に、このような光学系における光の投射
角および回折効率について述べる。光の投射角は回折格
子のピッチpに依存し、また光の回折効率は回折格子の
溝の深さdに依存し、これらの値は光センシング装置の
用途などによって適正な範囲が設定される。すなわち、
測距レーダの用途によって、目標物までの距離を考慮し
て出射光の強度や拡散領域が設定される。例えば、本実
施例の光センシング装置を走行車両の所定方向の障害物
を検知する車両用障害物検知装置に応用した場合には、
走行車両に近い領域では測定可能範囲を広げるために広
い投射角を必要とし、かつ走行方向に対してはできるだ
け遠方まで、例えば100m先まで投射される必要があ
る。具体的には、図16に示すように、走行車両より4
0m先の検知領域を例にとると、X軸方向(水平方向)
では少なくとも4m程度の検知領域を、Y軸方向(垂直
方向)では少なくとも1.5m程度の検知領域を必要と
する。できるだけ広い検知領域を得るためには、0次回
折光Aと±1次回折光B,Cとがオーバラップした状態
で、かつできるだけX軸方向に広がることが必要であ
る。なお、図16において、鎖線A´で示す楕円は送光
光学系を通さないときのレーザ光の形状を示す。
【0095】このような条件を考慮して回折格子の格子
ピッチpを求めたところ20〜50μmの範囲が好まし
いことがわかった。回折格子の格子ピッチpが小さくな
ると、1次回折光はY軸から遠ざかる方向へ回折される
ようになる。図17に示すように、格子ピッチpが20
μm(B3で示す)では、0次回折光が寄与する照射領
域と1次回折光が寄与する照射領域とがほぼ接する状態
となり、これ以上格子ピッチpが小さくなると0次回折
光の照射領域と1次回折光の照射領域とが離れることに
なり、検知できない領域が発生する。なお、図17にお
いては、0次回折光および+1次回折光のみを示す。一
方、格子ピッチpが50μmの場合(B1で示す)、0
次回折光の照射領域と1次回折光の照射領域とのオーバ
ーラップ領域が大きくなり、検知領域幅は約3.2mと
かなり狭くなることがわかる。
【0096】また、回折効率としては、前記車両用障害
物検知装置に応用する場合の条件を考慮して、0次回折
効率が50%よりも大きいことが望ましい。0次回折効
率が50%以下であると、100m先で必要とされる検
知領域を確保することが難しい。
【0097】1次回折効率は前記0次回折効率の条件を
満たす範囲で、必要とされる検知領域に応じて設定され
る。例えば、前記構成例1によるトーリックレンズ12
を用いて送光部を構成した場合の40m先におけるビー
ムパターンは図18で示される。1次回折効率を15
%、5%、25%としたとき、ビームパターンはそれぞ
れ符号A1,A2およびA3に示されるように変化す
る。このことから、1次回折効率は40m先のX軸方向
の検知領域(例えば、4m程度)および40m先のY軸
方向の検知領域(例えば、1.5m程度)を満たすよう
に、適宜設定することができる。つまり、必要とされる
検知領域を確保するために、トーリックレンズで変換さ
れるビームの光密度を考慮して、回折格子の溝深さdを
調節することにより、1次回折効率を適宜設定すること
ができる。
【0098】本実施例の光センシング装置によれば、ト
ーリック面および非球面を有するトーリックレンズ12
によって、レーザ光を十分な光密度を有する所定形状の
測定光に変換することができ、また回折格子14によっ
てレーザ光を3ビームに分割し、測定に必要な所定のビ
ーム幅を得ることができる。したがって、この光センシ
ング装置を車両用障害物検知装置などに適用した場合に
は、単一の光源でありながら死角の少ない適正な照射領
域を得ることができる。
【0099】(第4実施例)本実施例は、送光光学系の
構造が前記第3実施例と異なっている。図19は、本実
施例の送光光学系80を示し、図19(A)はY−Z面
におけるレンズの配置を示し、図19(B)はX−Z面
におけるレンズの配置を示す。
【0100】本実施例においては、光軸Z上に1つのレ
ンズ面に回折格子が形成されたレンズ82を設置してい
る。前記レンズ82は光源側の第1レンズ面82aが回
折格子面を構成し、この回折格子面はY軸方向に延びる
回折溝を有している。レンズ82の第2レンズ面82b
は光軸Zに関して回転対称でない非球面(アナモフィク
非球面)から構成されている。
【0101】このような構成の送光光学系80において
は、光源Pから出射された光はレンズ82の第1レンズ
面82aによって0次回折光と±1次回折光の3ビーム
に変換され、レンズ82の第2レンズ面82bによって
楕円状の光がほぼ矩形状の形状に変換される。
【0102】このような構成の送光光学系を用いても前
記第3実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0103】なお、レンズ82においては、第1レンズ
面82aがアナモフィク非球面、第2レンズ面82bが
回折格子面であってもよい。
【0104】以上、本発明の好適な実施例について記載
したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
なく、発明の要旨の範囲内で種々の改変が可能である。
【0105】
【発明の効果】本発明の半導体レーザによれば、発振波
長が太陽光の影響を受けにくい長波長側、例えば850
nm以上であり、かつその最高出力が例えば50W以上
の高出力で、発振領域の幅が約100〜250μmと広
い、高出力の半導体レーザを提供することができる。
【0106】また、本発明の光センシング装置によれ
ば、前記半導体レーザを光源として用い、単一の光源な
らびにシンプルな光学系によって所定の照光パターンを
実現することができる。
【0107】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体レーザの第1実施例を模式的に
示す斜視図である。
【図2】図1に示す半導体レーザの活性層を示す部分拡
大図である。
【図3】本発明の第1実施例の半導体レーザおよび比較
用半導体レーザについて求めたI−L特性を示す図であ
る。
【図4】本発明の第1実施例の半導体レーザおよび比較
用半導体レーザについて求めた光出力の温度依存性を示
す図である。
【図5】本発明の第1実施例の半導体レーザについて求
めた、電流注入領域の幅と光出力との関係を示す図であ
る。
【図6】比較用の半導体レーザについて求めた、電流注
入領域の幅と光出力との関係を示す図である。
【図7】本発明の第1実施例の半導体レーザおよび比較
用半導体レーザについて求めたI−L特性曲線であっ
て、I−L特性と共振器長との関係を示す図である。
【図8】本発明の第2実施例の半導体レーザを模式的に
示す断面図である。
【図9】本発明の第2実施例の半導体レーザおよび比較
用半導体レーザについて求めたI−L特性曲線である。
【図10】本発明の第3実施例の光センシング装置のブ
ロック図である。
【図11】本発明の第3実施例の送光部の構成を示す部
分断面図である。
【図12】本発明の第3実施例の送光部における半導体
レーザのマウント状態を示す斜視図である。
【図13】(A),(B)は図11に示す回折格子の断
面図および平面図である。
【図14】回折格子の他の例を示し、(A)は断面図で
あり、(B)は平面図である。
【図15】本発明の第3実施例における送光光学系を示
し、(A)はY−Z面における配置およびビーム形状を
示し、(B)はX−Z面における配置およびビームパタ
ーンを示す図である。
【図16】本発明の第3実施例におけるビームパターン
を示す図である。
【図17】回折格子のピッチを変えたときのビームパタ
ーンの変化を示す図である。
【図18】1次回折光率を変化させたときのビームパタ
ーンの形状を示す図である。
【図19】本発明の第4実施例を示し、(A)はY−Z
面における送光光学系を示し、(B)はX−Z面におけ
る送光光学系を示す図である。
【符号の説明】
10 送光光学系 12 トーリックレンズ 14 回折格子 20 受光光学系 30 パルス発生器 32 半導体レーザ駆動回路 42 光検出器 50 送光部 60 ホルダ 70 レーザパッケージ 80 送光光学系 82 レンズ 100,600 半導体レーザ 101,601 n型GaAs基板 102,602 n型バッファ層 103,603 n型第1クラッド層 104,604 n型第1光導波路層 105,605 活性層 106,606 p型第2光導波路層 107,607 p型第2クラッド層 108,608 p型コンタクト層 109,609 電流狭窄層 110,610 p側電極 111,611 n側電極 112,612 電流注入領域 120 第1反射膜 121 第2反射膜 613 ブロック層

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の化合物半導体からなる基
    板、この基板の一方の面上に積層された半導体層、前記
    半導体層上に形成され、少なくとも1つのストライプ状
    の電流注入領域を有する電流狭窄層、および前記基板お
    よび前記半導体層の端面に形成された一対の端面反射膜
    を含み、 前記半導体層は、 前記基板側に位置する第1導電型の第1クラッド層、 前記第1クラッド層上に形成された第1導電型の第1光
    導波路層、 前記第1光導波層上に形成された、量子井戸構造を有す
    る活性層、 前記活性層上に形成された第2導電型の第2光導波路
    層、 前記第2光導波路層上に形成された第2導電型の第2ク
    ラッド層、および、 前記第2クラッド層上に形成されたコンタクト層、 を含み、 前記活性層は、1mm×1mmの単位領域で、凹凸が基
    準面に対し±0.1μm以下の範囲にある平坦性を有
    し、 前記電流狭窄層の電流注入領域の幅は100〜250μ
    mであり、かつ、 共振器長は500〜1,000μmである、 ことを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記半導体層は、AlGaAs系化合物半導体からなる
    ことを特徴とする半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記一対の端面反射膜は、反射率が0.1〜5%の第1
    反射膜と、反射率が98.5%以上の第2反射膜との組
    み合わせからなることを特徴とする半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記端面反射膜は、屈折率の異なる2種の誘電体薄膜を
    交互に積層して構成された誘電体膜からなり、前記第1
    反射膜は屈折率の大きい誘電体薄膜が前記半導体層側に
    位置する状態で積層され、前記第2反射膜は、屈折率の
    小さい誘電体薄膜が前記半導体層側に位置する状態で形
    成されたことを特徴とする半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかにおい
    て、 前記活性層はウエル層およびバリア層を含み、前記ウエ
    ル層はAlx Ga1-xAsにおけるxが0、前記バリア
    層はAlx Ga1-xAsにおけるxが0.15〜0.2
    5であり、かつ前記クラッド層はAlx Ga1-x Asに
    おけるxが0.28以上であることを特徴とする半導体
    レーザ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項4のいずれかにおい
    て、 ブロック層は、前記第1クラッド層と前記第1光導波路
    層との間、および前記第2クラッド層と前記第2光導波
    路層との間の少なくとも一方に形成されたことを特徴と
    する半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記第1クラッド層および第2クラッド層は、Alx
    1-xAsにおけるxが0.20〜0.40であること
    を特徴とする半導体レーザ。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7において、 前記ブロック層は、8〜20nmの膜厚を有し、かつA
    x Ga1-x Asにおけるxが0.30〜0.60であ
    ることを特徴とする半導体レーザ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の
    半導体レーザからなる光源、 この光源からの出射光の光軸上に、この光軸に直交しか
    つ互いに直交する2方向においてそれぞれ異なった屈折
    力を有するレンズ面および回折格子面を少なくとも含む
    送光光学系、および、 前記出射光の被検出物体による反射光を検出する受光検
    出部、 を含むことを特徴とする光センシング装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記光軸に直交しかつ互いに直交する2方向においてそ
    れぞれ異なった屈折力を有するレンズ面は、トーリック
    面またはアナモフィク非球面から構成されていることを
    特徴とする光センシング装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10において、 前記送光光学系は、前記光軸に対して回転対称な非球レ
    ンズ面を含むことを特徴とする光センシング装置。
  12. 【請求項12】 請求項9〜請求項11のいずれかにお
    いて、 少なくとも前記光軸に直交しかつ互いに直交する2方向
    においてそれぞれ異なった屈折力を有するレンズ面は、
    前記回折格子面より光源側に位置することを特徴とする
    光センシング装置。
  13. 【請求項13】 請求項9〜請求項12のいずれかにお
    いて、 前記光軸に直交しかつ互いに直交する2方向においてそ
    れぞれ異なった屈折力を有するレンズ面と前記回折格子
    面とが、単一のレンズ本体に形成された光センシング装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項9〜請求項13のいずれかにお
    いて、 前記回折格子面は、その格子ピッチが20〜50μmで
    あることを特徴とする光センシング装置。
  15. 【請求項15】 請求項9〜請求項14のいずれかにお
    いて、 前記光源からの光は前記回折格子面により少なくとも3
    つのビームに分割され、かつ前記回折格子面はその0次
    回折効率が50%よりも大きいことを特徴とする光セン
    シング装置。
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