JPH07297438A - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール

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JPH07297438A
JPH07297438A JP6090374A JP9037494A JPH07297438A JP H07297438 A JPH07297438 A JP H07297438A JP 6090374 A JP6090374 A JP 6090374A JP 9037494 A JP9037494 A JP 9037494A JP H07297438 A JPH07297438 A JP H07297438A
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JP
Japan
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semiconductor
layer
solar cell
cell module
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JP6090374A
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English (en)
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Takayuki Izumi
孝幸 泉
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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    • Y02E10/548Amorphous silicon PV cells

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光電変換効率を大幅に改善できる太陽電池モ
ジュールを提供する。 【構成】 ステンレス線材から成る第一集電極1の外周
面に順次製膜された第III型半導体(p型アモルファス
シリコン:a-Si)層2'、第I型半導体(i型a-Si)層
2、第II型半導体(n型微結晶Si)層3、透明導電性膜
4とでフィラメント構造体10を構成し、表面側に断面放
物線形状の複数の凹溝60を有し銀メッキされた銅板製第
二集電極(第二電極)6の各凹溝内の焦点ゾーンに上記
フィラメント構造体を銀ペースト11を介して配置かつ接
合したことを特徴とする太陽電池モジュール。このモジ
ュールによれば凹溝が凹面鏡として作用しかつ凹溝内の
焦点ゾーンにフィラメント構造体が配置されているた
め、各フィラメント構造体の光入射側に位置する半導体
接合層への光入射と光入射側と反対側に位置する半導体
接合層への光入射とが略均等になり光電変換効率が大幅
に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の太陽電池を集合し
て成る太陽電池モジュールに係り、特に光電変換効率を
大幅に向上できる太陽電池モジュールの改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、太陽電池としては、平板状の単結
晶シリコン又は多結晶シリコン(結晶シリコン)を基板
として加工したもの、アモルファスシリコンをガラス等
の透明基板又は金属板等の導電性基板上に薄膜として製
膜したもの、化合物半導体を平板状又は薄膜状に加工し
その表裏に集電極を形成したもの等が知られている。
【0003】そして、これ等従来の太陽電池は、そのい
ずれもが図15に示すように複数の半導体層dにより構
成された半導体接合層cの表裏面に一対の集電極a、b
を配置した構造になっているため、光入射側に設けられ
た集電極a(表面電極)が半導体接合層cに入射される
光の一部を遮ってしまい、その分、光電変換効率の向上
を図る上において障害になる問題があった。また、この
問題を軽減しようとして上記集電極aをより細く若しく
は集電極a間の間隔をより広げる方法も検討されたが、
このような構成にすると直列抵抗が大きくなりその光電
変換効率が低下するという問題を生じた。
【0004】そこで、半導体接合層cの光入射面が上記
表面電極により覆われない構造の太陽電池として、特開
昭59−125670号公報や特開昭63−23246
7号公報等に記載された太陽電池モジュールが開発され
ている。すなわち、この太陽電池モジュールは、図16
〜図17に示すように線状の第一集電極a'とこの長さ方
向に沿ってその外周面に設けられ光起電力能を有する半
導体接合層c'から成る複数のフィラメント構造体eと、
これ等フィラメント構造体eに対してその光入射側とは
反対側に配置されかつ各フィラメント構造体eの外周面
の一部と電気的に接続された第二集電極b'とでその主要
部が構成されるものであった。
【0005】そして、この太陽電池モジュールにおいて
は、第一集電極a'の外周面に半導体接合層c'が形成さ
れ、かつ、上記第二集電極b'についてもフィラメント構
造体eに対しその光入射側とは反対側に配置されること
から半導体接合層c'に入射される光が各集電極a'、b'に
より制限を受けない構造になるため、上述した従来の太
陽電池に較べて光電変換効率の向上が図れるとされてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、第一集電極
a'の外周面に半導体接合層c'を有する複数のフィラメン
ト構造体eと第二集電極b'とでその主要部が構成された
太陽電池モジュールは、光入射側の半導体接合層c'が第
一集電極a'で覆われていない分、光電変換効率の向上を
図ることが可能になるように思われた。
【0007】しかし、この太陽電池モジュールにおいて
は、図16〜図17に示すように複数のフィラメント構
造体eが密に並べて配置された構造を採っている関係
上、各フィラメント構造体eの光入射側と反対側に位置
する約半分の半導体接合層c'への光入射量が制限されそ
の光電変換効率の向上を図る上において未だ大きな改善
の余地を有していた。
【0008】すなわち、複数のフィラメント構造体eが
密に並べて配置された太陽電池モジュールにおいては、
図17に示すように光入射側に位置する各半導体接合層
c'への光入射は十分になされるが、光入射側と反対側に
位置する約半分の各半導体接合層c'への光入射は隣接す
るフィラメント構造体eの存在により制限を受けかつ光
入射側から入射された光もその大部分が第一集電極a'に
より遮られてしまうため(通常、半導体接合層c'の厚さ
に較べて第一集電極a'の太さは圧倒的に大きいため)入
射される光エネルギー量は僅かとなる。
【0009】そして、光入射側と反対側に位置する半導
体接合層c'への光入射量の制限に起因してこの半導体接
合層c'が光入射側に位置する半導体接合層c'に対し並列
に結合された順方向ダイオードとして作用するため、半
導体接合層c'においてダイオード電流(逆電流)が増え
てVoc(解放電圧)が下がり、FFも小さくなり、光電
変換効率が小さくなってしまう問題点があった。
【0010】尚、特開昭59−125670号公報及び
特開昭63−232467号公報においては、フィラメ
ント構造体eの下側外周面に設けられた第二集電極b'
(図17参照)をアルミニウム等の金属箔で構成しその
光反射作用を利用して光入射側と反対側に位置する各半
導体接合層c'へ入射させる光エネルギー量を増大させる
方法も記載されている。しかし、太陽電池においては、
通常、光吸収係数の大きい半導体材料が適用されてお
り、光入射側から入射された光は半導体接合層c'内を通
過する間に吸収され易く第二集電極b'まで到達する光は
極めて少ないため、この方法により光電変換効率を向上
させることは光吸収係数の小さい特殊な半導体材料を適
用しない限り困難である。
【0011】また、特開昭63−232467号公報に
おいては、図18に示すように板状の第二集電極b'上に
複数のフィラメント構造体eを適宜間隔を開けて並列に
配置した構造の太陽電池モジュールも開示している。し
かし、この太陽電池モジュールにおいては板状の第二集
電極b'が適用され、かつ、この第二集電極b'上に半導体
層fを介してフィラメント構造体eが配置された構造を
採っているため、第二集電極b'から反射されて光入射側
と反対側に位置する半導体接合層c'へ入射される光量は
非常に小さく、上記第二集電極b'を光反射性の材料で構
成した方法と同様に光電変換効率の向上が期待できる方
法ではなかった。
【0012】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、光入射側と反対
側に位置する半導体接合層への光入射量を増大させて光
電変換効率が大幅に改善された太陽電池モジュールを提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、少なくとも外周面が導電性の線状材料より成
る第一集電極とこの長さ方向に沿ってその外周面に設け
られ光起電力能を有する半導体接合層とで構成された複
数のフィラメント構造体と、これ等フィラメント構造体
に対してその光入射側とは反対側に配置されかつ各フィ
ラメント構造体の外周面の一部と電気的に接続された第
二集電極を備える太陽電池モジュールを前提とし、少な
くともその表面が光反射性と導電性を有する材料により
上記第二集電極を構成し、この第二集電極の表面側には
長さ方向に延びその断面が放物線、双曲線、楕円又は円
から選択された曲線形状を有すると共に溝幅が上記フィ
ラメント構造体の太さより大きい複数の凹溝を幅方向に
亘って互いに平行に形成し、かつ、各凹溝内の焦点ゾー
ンにフィラメント構造体を各凹溝の長さ方向に沿ってそ
れぞれ配置したことを特徴とするものである。
【0014】そして、請求項1記載の発明に係る太陽電
池モジュールによれば、第二集電極に設けられかつ放物
線、双曲線、楕円又は円から選択された断面形状を有す
る凹溝が凹面鏡として作用し、かつ、凹面鏡として作用
する凹溝内の焦点ゾーンにフィラメント構造体が配置さ
れているため、各フィラメント構造体の光入射側に位置
する半導体接合層への光入射と光入射側と反対側に位置
する半導体接合層への光入射とを略均等にすることが可
能となる。
【0015】従って、フィラメント構造体が密に配置さ
れた従来の太陽電池モジュールに較べて上記半導体接合
層におけるダイオード電流(逆電流)が減少し、これに
伴いVoc(解放電圧)が上がり、FFも大きくなり、光
電変換効率を大幅に向上させることが可能となる。
【0016】尚、上記凹溝の断面形状が放物線の場合、
凹面鏡として作用する凹溝内の焦点ゾーンは、後に図面
(図9〜図10)を用いて説明するが凹溝の長さ方向に
沿って延びる直線となる。但し、凹溝の加工精度の問題
から実際にはある太さをもった焦点ゾーンになる。一
方、第一集電極と半導体接合層から成るフィラメント構
造体は太さを有している。従って、上記凹溝内の焦点ゾ
ーンにフィラメント構造体を配置する際、フィラメント
構造体の太さの範囲内に上記焦点ゾーンが入るようにフ
ィラメント構造体を配置すればよい。また、放物線の近
似曲線と考えられる双曲線、楕円又は円形状が凹溝の断
面形状である場合、凹溝の加工精度が良好であっても凹
溝内の焦点ゾーンは凹溝の長さ方向に沿って延びる帯状
ゾーンとなり、開口率(W/F、W:凹溝の開口幅すな
わち溝幅、f:凹面鏡として機能する凹溝の焦点距離)
が大きい程ゾーンの幅は大きくなる。従って、この場合
にもフィラメント構造体の太さの範囲内に上記帯状ゾー
ンが入るようにフィラメント構造体を配置すればよい。
【0017】次に、太陽電池モジュールにおける受光面
積(W×L)が同一の場合、この受光面に照射された光
を活用するためのフィラメント構造体10の本数は、図
7(A)で例示された請求項1記載の発明に係る太陽電
池モジュールにおいては1本であるのに対し、フィラメ
ント構造体10が密に配置される従来の太陽電池モジュ
ール(図7B参照)においては例えば3本必要となる。
【0018】従って、請求項1記載の発明に係る太陽電
池モジュールにおいては必要とするフィラメント構造体
の本数が少なくなるため、その分、製造コストの低減を
図ることが可能となる。
【0019】また、請求項1記載の発明に係る太陽電池
モジュールによれば、第二集電極に設けられた凹溝内に
フィラメント構造体が配置されて構成されており、フィ
ラメント構造体の設置位置は上記凹溝の形成位置により
簡単に規制されるため、太陽電池モジュールを製造する
際のフィラメント構造体の配置作業が簡便となり生産効
率を向上させることも可能となる。
【0020】更に、フィラメント構造体に対し照射され
る光の集光比(集光比=受光面積/フィラメント構造体
の外周面積)が大きくなるよう適宜調整することで太陽
電池モジュールの光電変換効率をより向上させることが
可能となる。
【0021】すなわち、フィラメント構造体の単位面積
当りに入射される光量をPi とした場合、原理的には、 Jsc = k1・Pi 、 Voc = k2・logPi (但し、Jscは短絡電流、Vocは解放電圧、及びk1〜k3
は係数) の関係式を満たし、また、光電変換効率ηと単位面積当
りに入射される光量Piとの関係は、 η = Jsc・Voc・FF/Pi = k3・logPi・FF で表されると共に、図8に示すようにある集光比までF
Fは略一定の値を示すことから、FFが略一定の値を示
す範囲において集光比を大きくすると光電変換効率ηを
大きくすることが可能となる。
【0022】従って、第二集電極に設けられる凹溝の溝
幅をW、その長さをLとし、上記フィラメント構造体の
長さをL’(但し、L≒L’)、その外周面の面積をS
とした場合、W×L ≧ Sに設定することにより光電変
換効率をより向上させることが可能となる。
【0023】尚、上記凹溝の断面形状が放物線の場合、
この凹溝面で反射された光は断面略円形状のフィラメン
ト構造体の外周面に対して略垂直入射することからこの
外周面における光反射が少ないため、光電変換効率を更
に改善させることが可能となる。
【0024】このような技術的手段において上記半導体
接合層を構成する半導体材料としては、従来と同様に、
アモルファスシリコン、結晶シリコン、及び、化合物半
導体が挙げられる。
【0025】以下、本発明に係る太陽電池モジュールの
代表的な構造を図面を参照して説明する。
【0026】図1〜図2に示された太陽電池モジュール
は上記半導体材料としてアモルファスシリコンを適用し
たものの一例である。
【0027】すなわち、この太陽電池モジュールは、光
入射側に配置される複数のフィラメント構造体10とこ
れとは反対側に配置される第二集電極6とでその主要部
が構成され、かつ、これ等両者は金属ペースト等の接合
剤11を介して電気的に接合されている。そして、上記
フィラメント構造体10は、少なくとも外周面が良導電
性の線状材料から成る第一集電極1と、この第一集電極
1の長さ方向に沿ってその外周面に順次製膜された第II
I型半導体層2'、第I型半導体層2並びに第II型半導体
層3と、上記第II型半導体層3上に製膜された透明導電
性膜4とでその主要部が構成されており、かつ、フィラ
メント構造体10の末端は絶縁被覆材5により被覆され
ている。また、上記第I型半導体層2はi型のアモルフ
ァスシリコンで構成されており、第III型半導体層2'が
p型のアモルファスシリコンの場合には第II型半導体層
3はn型のアモルファスシリコンにより構成され、ま
た、第III型半導体層2'がn型のアモルファスシリコン
の場合には第II型半導体層3はp型のアモルファスシリ
コンにより構成されることになる。
【0028】尚、反射防止膜を兼ねる上記透明導電性膜
4と絶縁被覆材5は、本発明に係る太陽電池モジュール
においては必ずしも必須の構成部材ではない。また、末
端は図2に示されたように必ずしも各層が階段状になっ
ていなくともよく、フィラメント構造体10と第二集電
極6とでその主要部が構成される太陽電池モジュールを
必要な長さに切断した後、末端をエッチング処理するこ
とにより各層間の短絡が極めて少ない状態で線状材料か
ら成る第一集電極1を露出させることが可能である。ま
た、本発明に係る太陽電池モジュールにおいては、複数
の半導体接合層(pin若しくはnip接合)が繰返し
積層された(例えばpin/pin)タンデム型等の多
接合型太陽電池モジュール構造を採ってもよい。
【0029】次に、図1〜図2に示された太陽電池モジ
ュールにおいては半導体接合層を構成する半導体材料と
してアモルファスシリコンが適用されているが、この材
料に代えて結晶シリコン又は化合物半導体を適用しても
よい。この場合、図1〜図2において第III型半導体層
2'が存在しない構造となる。この太陽電池モジュール
は、光入射側に配置される複数のフィラメント構造体1
0とこれとは反対側に配置される第二集電極6とでその
主要部が構成され、かつ、これ等両者は金属ペースト等
の接合剤11を介して電気的に接合されている。そし
て、上記フィラメント構造体10は、少なくとも外周面
が良導電性の線状材料から成る第一集電極1と、この第
一集電極1の長さ方向に沿ってその外周面に順次製膜さ
れた第I型半導体層2並びに第II型半導体層3と、上記
第II型半導体層3上に製膜された反射防止膜を兼ねる透
明導電性膜4とでその主要部が構成されており、かつ、
フィラメント構造体10の末端は絶縁被覆材5により被
覆されている。そして、上記第I型半導体層2がp型の
結晶シリコン又は化合物半導体の場合には第II型半導体
層3はn型の結晶シリコン又は化合物半導体により構成
され、また、第I型半導体層2がn型の結晶シリコン又
は化合物半導体の場合には第II型半導体層3はp型の結
晶シリコン又は化合物半導体により構成されることにな
る。尚、上記第I型半導体層2がp型又はn型の結晶シ
リコンの場合には、第II型半導体層3はn型又はp型の
アモルファスシリコン若しくは微結晶を含むアモルファ
スシリコンで構成してもよい。また、この太陽電池モジ
ュールにおいても反射防止膜を兼ねる上記透明導電性膜
4と絶縁被覆材5は必須の構成部材ではなく、また、末
端についても必ずしも各層が階段状になっていなくとも
よい。また、半導体材料として結晶シリコンを適用した
場合には、アモルファスシリコンが適用された太陽電池
モジュールと同様に複数の半導体接合層が繰返し積層さ
れる多接合型太陽電池モジュール構造を採ってもよい。
例えば、p型若しくはn型の結晶シリコン層上にn型若
しくはp型のアモルファスシリコン又は微結晶を含むア
モルファスシリコン層を製膜してpn接合を形成し、か
つ、アモルファスシリコン又は微結晶を含むアモルファ
スシリコン層に隣接して複数の材料接合層(pin接
合)が繰返し多層に製膜された構造にしてもよい。ま
た、半導体材料として化合物半導体を適用した場合に
は、その化合物半導体としてIII-V族化合物半導体系の
GaAs、InPなど、II-VI族化合物半導体系のCd
Te、CdSなど、I-III-VI2族化合物半導体系のC
uInSe2、CuInS2など多岐にわたる。
【0030】そして、このように構成された本発明に係
る太陽電池モジュールにおいては半導体接合層(pin
若しくはnip接合、又は、pn接合)を構成する半導
体層内に埋め込まれた線状材料を太陽電池モジュールの
第一集電極として用いているため、上述したようにこの
第一集電極が入射光に対して影を作ることがない。ま
た、この線状材料は、その後の製造工程及び太陽電池モ
ジュールの中で配列、移動、固定等の機械的支持体の役
割を果たし、かつ、上記線状材料はその外周面に半導体
接合層を構成する各半導体層を製膜する際の基板として
の役割も果たす。また、上記半導体層を製膜する際、必
要に応じて線状材料に通電することによりあるいは電磁
波誘導によりこの線状材料を加熱し、温度制御すること
も可能である。
【0031】次に、上記線状材料としては、主として後
工程における適用温度によって適宜選択され、アモルフ
ァスシリコン型太陽電池モジュール等比較的低温条件で
適用される線状材料として、例えば、アルミニウム、ニ
ッケル、ステンレス、銅、銀等フィラメント状の一般金
属、金属繊維を集合した撚線、複合材料のワイヤー、あ
るいはこれ等を他の材料でコーティング若しくはメッキ
したもの等金属系線状体が適用でき、また、上記金属を
他の線状材料の外周面にコーティング若しくはメッキ等
して得られた線状体等も適用できる。
【0032】一方、結晶シリコン型太陽電池モジュール
等比較的高温条件で適用される線状材料としては、例え
ば、炭素材料の線状体すなわち直径が50μm〜200
μm程度の太い炭素繊維、若しくは、通常の炭素繊維を
集合した撚線、炭素/炭素複合材料のワイヤー、あるい
は、これ等を他の材料、例えば、シリコン又はシリコン
カーバイド等でコーティングした炭素系線状体が適用で
きる。
【0033】尚、これ等線状材料の太さは任意である
が、一般の繊維いわゆるファイバーのようにあまり細い
とその後の工程で伸びや破断等が起こり易く、かつ、第
二集電極に対する圧着処理が難しくなり、他方、あまり
太いとその後の工程で屈曲、巻き取り等が困難となり、
また太くなることに伴いフィラメント構造体における半
導体層等の最外層の周方向の長さが伸びて電流横走り距
離も大きくなる弊害が生ずるためその太さとしては直径
50μm〜3mm程度が適当である。また、線状材料の
断面形状は、略円形状、略楕円形状、三角形状、多角形
状、リボン状等任意である。
【0034】また、上記線状材料の外周面は平滑でもよ
いが0.01μm〜10μm程度の巾と高さを有する凹
凸、皺等があってもよい。
【0035】尚、線状材料の外周面に半導体層を製膜す
る方法としては公知のあらゆる半導体薄膜の製膜手段が
原理的に適用可能である。そして、どの様な半導体層を
どの位の品質と厚さで製膜するか、また、どの様に半導
体接合層を形成するのかによって異なるが、蒸着法、ス
パッタリング法、熱CVD法、低温プラズマCVD法、
光CVD法、化学的析出法、電気化学的析出法、融液塗
布、ペーストの塗布乾燥焼結等の手段が例示できる。
【0036】次に、上記フィラメント構造体に対しその
光入射側とは反対側に配置される第二集電極について
は、少なくともその表面が光反射性と導電性を有しかつ
凹溝の形成が可能であると共にこの凹溝形状が保持され
る程度の剛性を具備する材料でこれを構成することが望
ましい。このような材料としては、例えば、アルミニウ
ム、銀、ステンレス、ニッケル、銅合金等の金属板若し
くは金属箔等が挙げられ、若干その光反射性が劣る銅等
の金属材料についてはこの表面に銀あるいはアルミニウ
ム等光反射性の高い適宜材料をコーティング若しくはメ
ッキしたものの適用も可能であり、更に、ガラス若しく
はプラスチック等の表面に金属膜を形成した材料の適用
も可能である。尚、第二集電極を上記金属材料で構成し
た場合、この第二集電極は良導電性部材であると同時に
良好な熱伝導体としても機能することから、温度上昇に
伴う光発電効率の低下を防止するため裏面側から空冷、
あるいは水冷処理することも可能となる。このような作
用は、特に集光して発電効率を上げる集光型太陽電池モ
ジュールを構成した場合に有効である。
【0037】また、第二集電極の表面に凹溝を形成する
方法としては、第二集電極を構成する金属板等の表面に
上記凹溝を直接研削若しくは刻設して形成してもよい
し、あるいは、金属箔等を金型プレス加工して上記凹溝
を形成してもよくその方法は任意である。尚、金属箔等
で凹溝を構成した場合にはその背面側に補強用の板状体
を取付けてもよい。また、上記断面形状はこの凹溝が凹
面鏡として有効に機能できるような形状に設定すること
が望ましく、図9(A)〜(B)並びに図10(A)〜
(B)に示す放物線形状が挙げられる。すなわち、凹溝
60の断面が放物線形状の場合、凹溝面61からの反射
光は凹溝60の長さ方向に沿って延びる線状の焦点ゾー
ンに集光され、かつ、フィラメント構造体10の断面形
状が略円の場合にその外周面に対して垂直入射するため
その反射が少なくその光照射量を大幅に増大させること
ができる。
【0038】ここで、その広がり具合が異なる3種類の
断面放物線形状の凹溝内に半径rの断面円形状のフィラ
メント構造体をそれぞれ配置する場合について図11を
参照して詳細に説明する。
【0039】尚、図11中、y軸は凹溝の軸線面をまた
x軸は凹溝の広がり方向を示しており、 (イ) y
=(1/4r)x2 (ロ) y=(1/8r)x2 (ハ) y=(1/12r)x2 の各数式は上記xy直交座標系における各凹溝の放物線
形状を表示し、 また、(イ)’ x2 +(y−r)2 = r2 (ロ)’ x2 +(y−2r)2 = r2 (ハ)’ x2 +(y−3r)2 = r2 の各数式はフィラメント構造体を凹溝の最底面部から軸
線上にそれぞれ1r、2r、3rの距離に配置したとき
のフィラメント構造体の上記xy直交座標系における配
置位置と断面形状を表示している。そして、凹溝の断面
が放物線形状では上述したように加工精度が良好ならそ
の焦点ゾーンは凹溝の長さ方向に延びる線状となるた
め、放物線形状が上記(イ)(ロ)(ハ)の場合、それ
ぞれ図11において示した(a)(b)(c)の位置が
各凹溝の焦点となる。すなわち、凹溝の最底面部から1
r、2r、3rの距離の位置になる。そこで、フィラメ
ント構造体へ効率よく太陽光を入射させるためには、フ
ィラメント構造体がこの焦点の十分近くに置かれ凹溝の
最も外側に入射した光もフィラメント構造体の一部を通
過するように設定すればよい。そして、原理的には凹溝
の焦点ゾーン(焦点)近傍にフィラメント構造体を配置
すれば問題ないが、放物線の形をrに対してより開いた
ものにした場合その開き具合(例えばイ→ロ→ハ→の
順)につれて凹溝の焦点が最底面部から離れるので若干
工学的、実用的な問題が生ずる。すなわち、凹溝の焦点
が3rの位置より高くなると、(1) フィラメント構造体
10を凹溝60最底面部より高い位置に支持するための
突起部69(図10A及びB参照)等の加工が困難にな
り、(2) 凹溝が形成された第二集電極へのフィラメント
構造体からの熱伝導が悪くなる(集光型太陽電池モジュ
ールにおいては光電変換効率維持のため放熱することが
望ましい)等の問題を生ずる。他方、放物線の形をrに
対してより閉じたもの[例えばイよりもっと閉じたy=
(1/r)x2 など]にした場合、凹溝の焦点が最底面
部に非常に近くなりフィラメント構造体の下側に光が当
たり難くなるため効率が下がる問題を生ずる。従って、
上記焦点ゾーンの中心が凹溝における最底面部から1r
〜3rの距離、すなわち、フィラメント構造体の半径
(r)の1倍〜3倍の距離となるように設定することが
好ましい。
【0040】また、上記凹溝の断面形状は、放物線の近
似曲線と考えられる双曲線、楕円又は円(図12A及び
B参照)に設定してもよい。但し、これ等の形状の場
合、図12(A)〜(B)に示すように凹溝60の焦点
ゾーンは線状のゾーンではなしに帯状のゾーンとなる。
尚、第二集電極が金属材料で構成されている場合、図1
2(A)〜(B)に示すように第二集電極6の背面側に
冷却用フィン68を配設した構造にしてもよい。
【0041】次に、上記フィラメント構造体と第二集電
極とを接合する手段として、例えば、第二集電極の凹溝
内に銀等の金属ペーストを塗布しこの第二集電極に対し
上記フィラメント構造体を加熱・圧着して接合させた
り、導電性接着剤を用いた方法等が挙げられる。尚、第
二集電極の凹溝底面にその長さ方向に沿って小さな溜め
部を刻設し、この溜め部内に導電性接着剤を充填させる
手法を採ることにより上記導電性接着剤の凹溝内におけ
る拡がりに伴う無駄を防止できると共に、フィラメント
構造体と第二集電極との接合操作が簡便となる利点を有
する。また、この溜め部については、凹溝の長さ方向に
沿って必ずしも連続的に設ける必要はなく不連続であっ
てもよい。
【0042】尚、本発明に係る太陽電池モジュールの機
械的耐久性、耐候性等を高めるため、フィラメント構造
体側から透明な樹脂やガラス等で固定化及び被覆若しく
は密閉する構造を採ってもよい。この場合、第二集電極
表面に設けられた上記凹溝を覆うように蒲鉾状レンズ等
を配置しその集光性がより向上される構成にしてもよ
い。
【0043】
【作用】請求項1に係る発明によれば、第二集電極に設
けられかつ放物線、双曲線、楕円又は円から選択された
断面形状を有する凹溝が凹面鏡として作用し、かつ、凹
面鏡として作用する凹溝内の焦点ゾーンにフィラメント
構造体が配置されているため、各フィラメント構造体の
光入射側に位置する半導体接合層への光入射と光入射側
と反対側に位置する半導体接合層への光入射とを略均等
にすることが可能となる。
【0044】従って、フィラメント構造体が密に配置さ
れた従来の太陽電池モジュールに較べて光電変換効率を
大幅に向上させることが可能となる。
【0045】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれ等実施例により限定されるもの
ではない。
【0046】[実施例1]この実施例に係る太陽電池モ
ジュールは、図1〜図2に示すように研削加工にて幅方
向に亘り繰返し形成された断面が放物線形状の凹溝60
を5個有する長さ18mm、幅30mmの銅板製第二集
電極6と、第二集電極6の各凹溝60内にその長さ方向
に沿って配置されかつ銀ペースト11を介して上記第二
集電極6に各々接合された5本のフィラメント構造体1
0とでその主要部が構成されている。
【0047】まず、上記第二集電極6は研削加工にて形
成された開口幅(溝幅)6mmで深さが約1.5mmの
断面放物線形状の凹溝60を5個有する銅板により構成
され、かつ、各凹溝60の底面部には突起部69が長さ
方向に沿って設けられていると共に表面は研摩並びに銀
メッキ処理が施されている。
【0048】一方、上記凹溝60内にそれぞれ配置され
た各フィラメント構造体10は、約4cmに切断された
直径1.0mmのステンレス線材から成る第一集電極1
と、この第一集電極1の外周面に製膜された厚さ約30
0Åの第III型半導体(p型アモルファスシリコン)層
2'と、この第III型半導体層2'の外周面に製膜された
厚さ約0.5μmの第I型半導体(i型アモルファスシ
リコン)層2と、この第I型半導体層2の外周面に製膜
された厚さ約200Åの第II型半導体(n型微結晶シリ
コン)層3と、この第II型半導体層3の外周面に製膜さ
れた厚さ約0.2μmのSnO2 から成る透明導電性膜
4とでその主要部が構成されている。
【0049】そして、この太陽電池モジュールは以下の
ような工程を経て製造されたものである。
【0050】まず、図13に示すプラズマCVD装置内
に上記第一集電極を構成するステンレス線材100を1
5本配置した。尚、上記ステンレス線材100は約12
cmに切断された直径1.0mmの線材で構成され、こ
の線材を約7mmの間隔を開けてプラズマCVD装置内
の治具31に15本並列に配置しかつ固定した。また、
図11中、32はヒーター、33は原料ガス導入管、3
4は原料ガスノズル、35は排気管、36はRF電極、
37は形成された低温プラズマ、38は真空チャンバー
をそれぞれ示している。
【0051】そして、プラズマCVD装置の真空チャン
バー内を1×10-6Torrにパージした後、上記治具
31の両端及び裏面から伝熱ヒータで加熱してステンレ
ス線材100を約200℃に保つと共に、上記原料ガス
導入管33から原料ガスとしてB26ガスが1%混合さ
れたSiH4 ガスを圧力:0.2Torr、流量:約2
5sccmで導入し、電力:10Wの条件で低温プラズ
マ37をステンレス線材100に接触させてその外周面
に膜厚約300Åのp型アモルファスシリコン(第III
型半導体)層2'をほぼ均一に製膜した。
【0052】次に、原料ガスとして100%SiH4
スを同様に導入して上記p型アモルファスシリコン層
2'上に膜厚約0.5μmのi型アモルファスシリコン
(第I型半導体)層2を製膜し、かつ、同様にして原料
ガスとしてPH3 が0.1%混合されたSiH4 :H2
=50:1のガスを圧力0.07Torrで導入し、電
力50Wの条件で低温プラズマ37を接触させてi型ア
モルファスシリコン層2上に膜厚約200Åのn型微結
晶シリコン(第II型半導体)層3を製膜した。
【0053】次いで、その外周面にp型アモルファスシ
リコン層2’、i型アモルファスシリコン層2、及び、
n型微結晶シリコン層3が製膜された各ステンレス線材
100を治具ごとスパッタリング装置に装着し、表面と
裏面からSnO2 をスパッタリングして上記n型微結晶
シリコン層3の外周面に厚さ約0.2μmの透明導電性
膜4を製膜しフィラメント構造体10を製造した。
【0054】次に、長さ略12cmの各フィラメント構
造体10についてその中央部分の約4cmを残して両端
側を切断し、かつ、上記中央部分の両端表面をそれぞれ
約1cmの長さだけカッターの刃で擦った後、苛性ソー
ダ水溶液に両端部を浸漬しかつ洗浄して上記ステンレス
線材100を露出させた。
【0055】そして、研削加工にて形成された開口幅6
mmで深さが約1.5mmの凹溝60を5個有しその底
面部に突起部69を有すると共に表面が研摩並びに銀メ
ッキ処理された銅板の上記凹溝60内の突起部69にそ
の長さ方向に沿って銀ペーストを細帯状に塗布し、か
つ、上述した工程で得られた5本のフィラメント構造体
10を上記銀ペースト上に乗せると共に、治具を用いて
上から少し荷重をかけながら250℃に加熱して5本の
各フィラメント構造体10の透明導電性膜4の表面の一
部と第二集電極6の凹溝60の突起部69とを電気的に
接続し、実効面積が約6cm2 の実施例1に係る太陽電
池モジュールを得た。
【0056】このようにして得られた太陽電池モジュー
ルについて、各フィラメント構造体10の端部から露出
しているステンレス線材100を導線で並列に接続して
第一電極とし、上記銅板を第二電極(第二集電極6)と
してAM−1照光下で光電変換効率を測定したところ1
0.6%を示した。
【0057】[比較例]第二集電極6として凹溝のない
表面平坦で銀メッキ処理された幅33mm、長さ18m
mの銅板を用い、この表面に予め銀ペーストを塗布する
と共に、この上に実施例1と同一条件で製造された30
本のフィラメント構造体10を相互に密接させて平行に
配置し、かつ、上から少し荷重をかけながら250℃に
加熱して各フィラメント構造体10の透明導電性膜4の
表面の一部と第二集電極6を構成する銅板とを電気的に
接続させた。この結果、フィラメント構造体10がほと
んど隙間なく平行に密接配置されその実効面積が約6.
6cm2 の比較例に係る太陽電池モジュールが得られた
(図3参照)。
【0058】この比較例に係る太陽電池モジュールにつ
いて、各フィラメント構造体10の端部から露出してい
るステンレス線材を導線で並列に接続して第一電極と
し、上記銅板を第二電極(第二集電極6)としてAM−
1照光下で光電変換効率を測定したところ4.8%を示
した。
【0059】[実施例2]石英ベルジャー42と黒鉛電
極41から成る熱CVD装置(図14参照)内に、第一
集電極を構成しかつ微量のボロンが含まれた直径約0.
9mm、長さ160mmの炭素繊維強化炭素マトリック
ス複合材料(炭素系線状体)101を収容すると共に、
この炭素系線状体101の両端を上記黒鉛電極41で保
持しかつこれに通電しつつ約1000℃に加熱し、この
条件下においてこの熱CVD装置内にH2で希釈された
SiH4ガス(シリコン原料ガス)を導入し、この原料
ガスを上記炭素系線状体101に接触させてその外周面
に厚さ約50〜80μmとなるようにシリコン結晶を析
出させた。尚、図14中、43は原料ガス入口、44は
排ガス口、45はシールド、46は放射温度計をそれぞ
れ示している。
【0060】次に、析出させたシリコンの結晶性を改質
成長させるため熱CVD装置内に流すガスをアルゴンと
水素の混合ガスにし、かつ、上記炭素系線状体101へ
の通電量を増加すると共にシリコン層の表面温度が約1
600℃となるまで加熱し、その後約1200℃まで徐
冷して第I型半導体(p型多結晶シリコン)層を形成し
た。
【0061】次に、この熱CVD装置内に、PH3ガス
が50ppm混入されたSiHCl3をH2 で希釈した
シリコン原料ガスを導入し、上記炭素系線状体101の
表面温度を約1200℃に保った状態でその外周面に多
結晶シリコン層を厚さ約0.5μm成長させ、かつ、室
温まで徐冷して第II型半導体(n型多結晶シリコン)層
を形成した。
【0062】このようにして得られた5本のフィラメン
ト構造体についてその中央部分の約4cmを残して両端
側を切断すると共に、実施例1と同様の操作によりその
両端部から炭素系線状体(第一集電極)を露出させ、か
つ、実施例1において適用された30×18mmで5本
の凹溝を有しその表面が銀メッキ処理された銅板を第二
集電極としこの上に実施例1と同様の操作で上記フィラ
メント構造体を配置し、その実効面積が約6cm2 の太
陽電池モジュールを製造した。
【0063】このようにして得られた太陽電池モジュー
ルについて、各フィラメント構造体の端部から露出して
いる第一集電極部分を導線で並列に接続して第一電極と
し、上記銅板を第二電極としてAM−1照光下で光電変
換効率を測定したところ14.6%を示した。
【0064】尚、この実施例においては切削加工により
得られかつ凹溝の底面部に突起部を有する銅板を第二集
電極としているが、図5に示すように金属プレス加工に
より凹溝60が形成されその底面部に支持用爪部69’
が立設された構造の金属箔製の第二集電極を適用しても
よい。また、図6に示すように金属プレス加工により凹
溝60とその底面部に支持用突起69”がそれぞれ形成
された金属箔製の第二集電極を適用してもよい。尚、図
6に示すように長さが短い複数の金属箔製電極6’を互
いに隙間を開けながら配列して第二集電極6を構成して
もよい。このような構造にした場合、金属ペーストを介
して第二集電極6とフィラメント構造体10とを加熱接
着させるとき各材料の熱膨張率の違いに伴う接着時にお
ける破損現象を回避できる利点を有する。
【0065】[実施例3]ほぼ当モルの高純度CdとT
eの微粉末混合物に対して5重量%のCdCl2微粉末
を加え、これ等を有機粘結剤とプロパノールに分散させ
て液状ペーストを調整した。
【0066】この液状ペースト中に、予めCuCl2
含浸された直径約0.9mm、長さ6cmの炭素繊維強
化炭素マトリックス複合材料(炭素系線状体)を浸漬し
て取出しこの炭素系線状体の両端部を支持しながら電気
炉で130℃に保って乾燥させ、更に、窒素ガス気流中
で550℃で2時間、700℃で30分間焼成処理しか
つ徐冷して取出した後、洗浄乾燥して炭素系線状体(第
一集電極1)の外周面に厚さ約4〜9μmの第I型半導
体(p型CdTe化合物半導体)層2が被覆されたp型
線状体を得た。
【0067】次に、高純度CdSの微粉末に対して2重
量%のCdCl2 微粉末を加え、これを有機粘結剤とプ
ロパノールに分散させて液状ペーストを調整した。
【0068】この液状ペースト中に、その両端部の各々
約2cm部分がパラフィンでマスキングされた上記p型
線状体を浸漬して取出し、上記マスキング用パラフィン
部分を削り落した後、電気炉中で130℃の条件で乾燥
させ、650℃で1時間焼成処理し、かつ、冷却、洗浄
して、炭素系線状体(第一集電極1)の外周面に第I型
半導体(p型CdTe化合物半導体)層2とその上の中
央部分に2cmの長さで厚さ約15〜25μmの第II型
半導体(n型CdS化合物半導体)層3がそれぞれ被覆
されたフィラメント構造体10を製造した。
【0069】そして、実施例1と同一の第二集電極6に
おける凹溝60内の突起部(図示せず)上に銀ペースト
を塗布する一方、上記フィラメント構造体10の両端部
約2cmの第I型半導体(p型CdTe化合物半導体)
層2を削って炭素系線状体(第一集電極1)を露出さ
せ、かつ、第二集電極6の各凹溝60内にこの5本のフ
ィラメント構造体10を配置し上から治具を用いて少し
荷重をかけながら200℃に加熱し、5本の各フィラメ
ント構造体10表面の第II型半導体(n型CdS化合物
半導体)層3の一部と第二集電極6とを電気的に接続さ
せて太陽電池モジュールを得た(図4参照)。
【0070】この太陽電池モジュールは、第二集電極6
の各凹溝60内に直径0.9mmで有効長さ約20mm
のフィラメント構造体10が6mm間隔で5本平行に配
列されており、その実効面積が約6cm2 、集光比が約
2.1の太陽電池モジュールとして評価した。
【0071】このようにして得られた太陽電池モジュー
ルについて、各フィラメント構造体の端部から露出して
いる第一集電極部分を導線で並列に接続して第一電極と
し、上記銅板を第二電極としてAM−1照光下で光電変
換効率を測定したところ9.3%を示した。
【0072】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、第二集電
極に設けられかつ放物線、双曲線、楕円又は円から選択
された断面形状を有する凹溝が凹面鏡として作用し、か
つ、凹面鏡として作用する凹溝内の焦点ゾーンにフィラ
メント構造体が配置されているため、各フィラメント構
造体の光入射側に位置する半導体接合層への光入射と光
入射側と反対側に位置する半導体接合層への光入射とが
略均等となり、フィラメント構造体が密に配置された従
来の太陽電池モジュールに較べて光電変換効率を大幅に
向上できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る太陽電池モジュールの断面図。
【図2】実施例1に係る太陽電池モジュールの概略部分
斜視図。
【図3】比較例に係る太陽電池モジュールの断面図。
【図4】実施例3に係る太陽電池モジュールの概略部分
斜視図。
【図5】変形例に係る太陽電池モジュールの概略部分斜
視図。
【図6】変形例に係る太陽電池モジュールの概略部分斜
視図。
【図7】図7(A)は本発明に係る太陽電池モジュール
の作用を説明する斜視図、図7(B)は従来例に係る太
陽電池モジュールの作用を説明する斜視図。
【図8】太陽電池モジュールの集光比と光電変換特性と
の関係を示すグラフ図。
【図9】図9(A)〜(B)は第二集電極の凹溝の形状
例を示す説明図。
【図10】図10(A)〜(B)は第二集電極の凹溝の
他の形状例を示す説明図。
【図11】断面が放物線形状の凹溝における焦点ゾーン
を説明するための模式図。
【図12】図12(A)〜(B)は冷却用フィンが設け
られた第二集電極の説明図。
【図13】実施例において適用されたプラズマCVD装
置の概略構成図。
【図14】実施例において適用された熱CVD装置の概
略構成図。
【図15】従来例に係る太陽電池の概略構成断面図。
【図16】従来例に係る太陽電池モジュールの概略斜視
図。
【図17】図16の縦断面図。
【図18】従来の変形例に係る太陽電池モジュールの断
面図。
【符号の説明】
1 第一集電極 2’ 第III型半導体層 2 第I型半導体層 3 第II型半導体層 4 透明導電性膜 6 第二集電極(第二電極) 10 フィラメント構造体 60 凹溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも外周面が導電性の線状材料より
    成る第一集電極とこの長さ方向に沿ってその外周面に設
    けられ光起電力能を有する半導体接合層とで構成された
    複数のフィラメント構造体と、これ等フィラメント構造
    体に対してその光入射側とは反対側に配置されかつ各フ
    ィラメント構造体の外周面の一部と電気的に接続された
    第二集電極を備える太陽電池モジュールにおいて、 少なくともその表面が光反射性と導電性を有する材料に
    より上記第二集電極を構成し、この第二集電極の表面側
    には長さ方向に延びその断面が放物線、双曲線、楕円又
    は円から選択された曲線形状を有すると共に溝幅が上記
    フィラメント構造体の太さより大きい複数の凹溝を幅方
    向に亘って互いに平行に形成し、かつ、各凹溝内の焦点
    ゾーンにフィラメント構造体を各凹溝の長さ方向に沿っ
    てそれぞれ配置したことを特徴とする太陽電池モジュー
    ル。
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