JPH07296338A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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Publication number
JPH07296338A
JPH07296338A JP9255094A JP9255094A JPH07296338A JP H07296338 A JPH07296338 A JP H07296338A JP 9255094 A JP9255094 A JP 9255094A JP 9255094 A JP9255094 A JP 9255094A JP H07296338 A JPH07296338 A JP H07296338A
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magnetic
thin film
film
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Application number
JP9255094A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Mihashi
裕之 三橋
Junji Matsuzono
淳史 松園
Hiroshi Takino
浩 瀧野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い再生出力を維持し、かつMR素子の摩
耗、汚染・腐食並びに放電破壊を防止して高い信頼性を
図り、記録媒体の高密度記録化を促進させる。 【構成】 磁気抵抗効果素子3と、磁気記録媒体からの
磁束を引き込む導磁路を構成する薄膜(下部磁性層5)
を有する薄膜磁気ヘッドにおいて、導磁路を構成する薄
膜5の膜面に磁気抵抗効果素子3の膜面を膜厚方向に1
nm以上100nm以下に近接し、配置して構成する。
そして、導磁路を構成する薄膜5中、磁気抵抗効果素子
3と重なる部分の近傍に段差hを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク装置や磁気
テープ装置等に対して情報信号の記録再生、及びトラッ
キング信号の再生を行なう磁気記録再生装置のための薄
膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】長手磁気記録方式に比べて原理的により
高密度での記録が可能な方式として、垂直磁気記録方式
の研究が長年にわたり行なわれてきており、600kF
CI(Flux Change per Inch)を超える密度で記録がで
きることが確認されている。
【0003】しかし、一方でこの方式においては記録媒
体からの漏洩磁界が小さく、再生感度が得難いという問
題がある。しかもこの傾向は浮上方式をとるため非接触
再生を行なうハードディスク装置等では特に顕著であ
り、垂直磁気記録方式を実用化するためには高い再生感
度が必要となる。
【0004】このような目的で、垂直磁気記録を行う磁
性層とその背面側に高透磁率層とが積層された2層膜媒
体を用いて、単磁極ヘッドの主磁極に補助磁極を並列配
置して、この補助磁極により磁性層の後方の高透磁率層
とによって閉磁路を形成する方式が検討されており、例
えば“Journal of the Magnetic Society of JapanVol.
15 Supplement,No.S2(1991),pp875-880 ”にみられるよ
うな発表例があるが、十分な再生レベルは得られていな
い。
【0005】この場合、図13にその一例を示すよう
に、例えば非磁性基板101上に、Al2 3 等の下地
層102を介して主磁極103が形成され、その一部が
膜厚を大とされてこの増厚部104において透磁率を高
められ、この上に絶縁層105を介してコイル導体10
6がパターニング形成され、更に絶縁層105を介して
閉磁路を構成する上部磁性層107がその一部を主磁極
103に接続されて設けられ、更に磁気記録媒体との対
向面aが研磨等により形成されて、主磁極103がこの
対向面aに露出するように設けられて構成される。
【0006】一方、再生ヘッドにおいては、より再生感
度を高める手段として磁気抵抗効果(MR)素子を用い
ることが考えられる。例えば長手記録を前提としたもの
として主として“IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS,vo
l.24,No.6,Nov.(1988),pp2612-2614 ”に記載されてい
るようなシールド型ヘッドと、「応用磁気学会磁気記録
研究会試料MR84-44,pp19-24 」に見られるようなヨーク
型ヘッドの2つの形式があり、これらに対応する構造を
垂直磁気記録用に適用した例として、例えば特開昭62
−145718号公報、特開平2−128312号公
報、特開平3−171410号公報等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の例では、MR素子の配置等によっては十分なMR感度
を得難いとか、また記録効率を損なうおそれがあり、更
にまた上述したように垂直磁気記録に特有の2層膜媒体
の高透磁率層とヘッドとの間で閉磁路を形成して記録効
率を高めるという効果を得にくくなってしまう。
【0008】即ち、例えばシールド型ヘッドにMR素子
を組み込む例としては、図14にその一例の略線的拡大
断面図を示すように、非磁性基板101上にAl2 3
等の下地層102を介して対の磁性層より成るシールド
111A及び111Bを、その間にMR素子112を絶
縁層113を介して設け、更に一方のシールド111B
上に、その膜厚部104、コイル導体106、上部磁性
層107を上述の図13に示す例と同様の構成をもって
形成して、媒体との対向面aにMR素子112及び記録
用磁気ヘッドの主磁極となる一方のシールド111Bと
が露出するように構成される。
【0009】この場合、MR素子112が媒体との対向
面aの近傍に配置されているため高い感度が得られるも
のの、このMR素子112の先端部が対向面aに露出し
ているため、摩耗や汚染・腐食等により特性が変動する
おそれがあり、また、磁気記録媒体の表面の帯電に起因
するMR素子112の放電破壊を引き起こすという心配
もあった。
【0010】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、高い再生出力を維
持し、かつMR素子の摩耗、汚染・腐食並びに放電破壊
を防止して、高い信頼性を図るとともに、記録媒体の高
密度記録化を促進させることができる薄膜磁気ヘッドを
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1にその一
例を示すように、磁気抵抗効果素子3と、磁気記録媒体
からの磁束を引き込む導磁路を構成する薄膜(下部磁性
層5)を有する薄膜磁気ヘッドにおいて、導磁路を構成
する薄膜5の膜面に磁気抵抗効果素子3の膜面を膜厚方
向に1nm以上100nm以下に近接し、配置して構成
する。
【0012】この場合、上記導磁路を構成する薄膜5
中、磁気抵抗効果素子3と重なる部分5aあるいはその
一部5bを後処理によって非磁性化あるいは硬質化させ
てもよいし、上記導磁路を構成する薄膜5中、磁気抵抗
効果素子3と重なる部分の近傍に段差hを設けるように
してもよい。
【0013】また、上記構成において、例えば図5に示
すように、導磁路を構成する薄膜5を単磁極型としても
よいし、図6に示すように、該導磁路を構成する薄膜5
中、磁気抵抗効果素子3と近接して配置された部分を、
磁気抵抗効果素子3の感磁部の膜面にほぼ平行とし、か
つ導磁路を構成する薄膜5の膜厚方向両側に磁気シール
ド層(12及び21)を配置して構成してもよい。
【0014】また、上記構成において、磁気抵抗効果素
子3に近接して配置された導磁路を構成する薄膜5にて
リング型磁気コアの一部を構成させ、その磁気ギャップ
gを再生ギャップとするようにしてもよい。この場合、
上記リング型磁気コアの磁気ギャップgを記録再生兼用
のギャップとし、リング型磁気コアにコイル32を巻回
して構成するようにしてもよい。
【0015】
【作用】本発明に係る薄膜磁気ヘッドにおいては、磁気
記録媒体からの磁束が導磁路を構成する薄膜5によって
引き込まれることになる。この引き込まれた磁束は、導
磁路を構成する薄膜5に近接して配置された磁気抵抗効
果素子(以下、単にMR素子と記す)3に漏洩し、この
漏洩磁束が該MR素子3によって検出され、MR素子3
自体の電気抵抗が変化することになる。そして、例えば
センス電流が供給されているMR素子3の端子間電圧が
上記漏洩磁束によるMR素子3自体の抵抗変化によって
変化し、これによって、磁気記録媒体に記録された磁化
情報が端子間電圧の変化として電気的に検出されること
になる。
【0016】このように、磁気記録媒体からの磁束を引
き込む導磁路を設け、この導磁路からの漏洩磁束をMR
素子3にて検出するようにしたので、MR素子3を磁気
記録媒体との対向面aに露出させなくとも、十分に磁気
記録媒体からの磁束を導磁路を通じて検出することが可
能となる。その結果、摩耗や汚染・腐食等により特性が
変動するおそれはなくなり、また、磁気記録媒体の表面
の帯電に起因するMR素子3の放電破壊を引き起こすと
いう心配もない。
【0017】特に、この発明においては、導磁路を構成
する薄膜5の膜面に磁気抵抗効果素子3の膜面を膜厚方
向に1nm以上100nm以下に近接し、配置するよう
にしているため、MR素子3と導磁路を構成する薄膜5
間の電気的絶縁性が十分にとれ、かつ導磁路を構成する
薄膜5からMR素子3への磁束の漏洩が効率よく行なわ
れることになる。
【0018】そして、上記導磁路を構成する薄膜5中、
磁気抵抗効果素子3と重なる部分5aあるいはその一部
5bを後処理によって非磁性化あるいは硬質化した場合
においては、その非磁性化あるいは硬質化された部分5
aあるいは5bの磁気抵抗が高くなり、該部分5aある
いは5bの透磁率が低下することになる。この透磁率の
低下によって、導磁路を構成する薄膜5から磁気抵抗の
低いMR素子3への磁束の漏洩量が多くなる。これは、
磁気抵抗効果素子3と重なる部分5aあるいはその一部
5bを後処理によって非磁性化あるいは硬質化すること
により、MR素子3への磁束の漏洩量を制御できること
につながり、MR素子3の抵抗−磁界(R−H)特性
上、不感帯領域を避けて、磁界変化に対する抵抗変化が
最も高い範囲(線形状に変化する範囲)を選ぶことが可
能となる。これによって、磁気記録媒体に記録された磁
化情報を高感度に検出することができ、MR素子3を備
えた磁気ヘッドの特性向上を図ることが可能となる。
【0019】また、上記構成において、上記導磁路を構
成する薄膜5中、磁気抵抗効果素子3と重なる部分5a
の近傍に段差hを設けた場合においては、その段差部分
5aにおいて磁気抵抗が高くなり、該部分5aの透磁率
が低下することになる。その結果、上記非磁性化あるい
は硬質化した場合と同様に、段差部分5aにおける透磁
率の低下によって、導磁路を構成する薄膜5から磁気抵
抗の低いMR素子3への磁束の漏洩量が増加し、MR素
子3への磁束の漏洩量を制御できることになる。これに
よって、MR素子3の抵抗−磁界(R−H)特性上、不
感帯領域を避けて、磁界変化に対する抵抗変化が最も高
い範囲(線形状に変化する範囲)を選ぶことが可能とな
り、磁気記録媒体に記録された磁化情報を高感度に検出
することができ、MR素子3を備えた磁気ヘッドの特性
向上を図ることが可能となる。
【0020】なお、本発明の具体的な構成例は以下の各
実施例及び変形例において詳細に説明するが、本発明
は、これら各実施例及び変形例に限定されるものではな
く、その他種々の材料構成を採り得ることはいうまでも
ない。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る薄膜磁気ヘッドを磁気抵
抗効果型再生ヘッドに適用した実施例(以下、単に第1
実施例に係る薄膜磁気ヘッドと記す)について図1〜図
12を参照しながら説明する。
【0022】この第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドは、
図1に示すように、Al2 3 −TiO3 等の非磁性基
板1上に、例えばAl2 3 等よりなる下地層2を介し
て例えばFe−Ni合金等よりなるMR素子3が積層形
成され、更にこのMR素子3上に例えばAl2 3 等よ
りなる絶縁層4を介して例えばFe−Ni等よりなり、
かつ導磁路を構成する下部磁性層5がMR素子3と互い
に略平行に膜厚方向に重なる部分をもって配置され、こ
の下部磁性層5とMR素子3との間隔が絶縁層4の膜厚
を制御することにより、1nm以上100nm以下程度
として構成される。なお、上記下地層2は、非磁性基板
1の平滑性を高め、その上に形成されるMR素子3の磁
気的特性を損なわないように形成されるものである。
【0023】そして、この第1実施例においては、MR
素子3を、その長手方向が磁気記録媒体との対向面(以
下、単に対向面と記す)aと平行となるように、横方向
に形成し、いずれの端面も摺動面に露出させないかた
ち、即ち奥行き方向における所定の箇所に埋め込むかた
ちとする。
【0024】また、図2にも示すように、下部磁性層5
のMR素子3と膜厚方向に重なる部分において段差hが
形成されて、該重なる部分5aがMR素子3を跨いでこ
れとは異なる平面上に配置されたかたちとなり、MR素
子3と重なる部分5a以外は、MR素子3とほぼ同一平
面上に設けられた構成となっている。
【0025】そして、上記下部磁性層5中、MR素子3
と重なる部分5aの後方に該下部磁性層5の磁気抵抗を
低下させるための例えばFe−Ni合金等よりなる導磁
路増厚部6が形成され、更にこの上に例えばAl2 3
等よりなる絶縁層7を介して例えばFe−Ni合金等よ
りなる上部磁性層8が形成され、この上部磁性層8上に
例えばAl2 3 等よりなる保護層9が形成されて構成
されている。
【0026】この第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドにお
いては、上部磁性層8、導磁路増厚部6及び下部磁性層
5にてリング型磁気コアが構成される。
【0027】次に、上記第1実施例に係る薄膜磁気ヘッ
ドの構成を製造過程に基づいて詳細に説明する。
【0028】まず、Al2 3 −TiO3 よりなる非磁
性基板1上にAl2 3 よりなる下地層2を介して3つ
の膜、具体的には、Fe−Ni(これに限らず磁気抵抗
効果を示す金属であればよい)、Mo(これに限らず非
磁性金属であればよい)及びCoZrPd(これに限ら
ず軟磁性金属であればよい)をそれぞれ厚み45nm、
60nm及び45nmほど磁場中蒸着あるいは磁場中ス
パッタ等の方法により例えばトラック幅方向に磁気異方
性を付与して順次成膜し、その後、この積層膜を所定形
状、例えば平面短冊形状に例えばイオンエッチング等に
より一体にパターニングして、上記積層膜によるMR素
子3を形成する。
【0029】その後、図3に示すように、MR素子3の
両端部分に非磁性金属膜による電極10a及び10bを
例えばスパッタ法等によって被着形成する。
【0030】その後、上記MR素子3を含む全面にAl
2 3 (これに限らず電気的絶縁材であればよい)より
なる絶縁層4を例えばスパッタ法により厚み約300n
mほど成膜する。この場合、該絶縁層4の膜厚の許容範
囲としては、50〜500nmとすることが好ましい。
その理由は、50nm未満では上記MR素子とその後に
形成される下部磁性層(導磁路)5との電気的絶縁が十
分にとれなくなるという問題が生じ、反対に500nm
以上では、下部磁性層5からMR素子3への磁束の漏洩
が十分でなくなる可能性があるからである。
【0031】上記絶縁層4の成膜後の厚みは、下層の下
地層2上では300nmとなるが、MR素子3上では、
成膜時の熱とMR素子3による段差によって約50nm
程度となる。ここで、絶縁層4の厚みを50nm〜50
0nmとした場合、MR素子3に実際に成膜される絶縁
層4の厚みは、1nm〜100nmとなる。
【0032】また、上記絶縁層4の成膜によって、MR
素子3が形成されていない部分とMR素子3が形成され
た部分とで段差が生じる(図2参照)。
【0033】その後、上記絶縁層4上にFe−Ni膜
(これに限らず軟磁性金属膜であればよい)5をスパッ
タ法により厚み約300nmほど成膜し、その後、この
Fe−Ni膜5を、図3に示すように、所定形状、例え
ばその長手方向が下層のMR素子3と直交する帯状に例
えばイオンエッチング等によりパターニングして、Fe
−Ni膜5による下部磁性層(導磁路)を形成する。
【0034】このとき、MR素子3と下部磁性層5との
間隔は、MR素子3上の絶縁層4の厚み分、即ち50n
m程度となる。もちろん絶縁層4を厚み50nm〜50
0nmの範囲で形成した場合は、MR素子3と下部磁性
層5との間隔は、1nm〜100nmとなる。
【0035】また、MR素子3上に形成された絶縁層4
において、MR素子3が形成されている部分と、MR素
子3が形成されていない部分とで段差が形成されている
ことから、この下部磁性層5においてもMR素子3が形
成されている部分5aと、MR素子3が形成されていな
い部分とで同様の高さを有する段差hが形成されること
になる。
【0036】その後、下部磁性層5を含む全面に、Fe
−Ni膜(これに限らず軟磁性金属膜であればよい)6
をスパッタ法により厚み約5μmほど成膜し、その後、
このFe−Ni膜6を、例えばイオンエッチング等によ
り例えば時間制御によって所定形状にパターニングし
て、下部磁性層5中、MR素子3との重なり部分5aよ
りも後方(奥行き方向)に残存させる。この残存したF
e−Ni膜6が導磁路増厚部となる。
【0037】その後、上記導磁路増厚部6を含む全面
に、Al2 3 (これに限らず電気的絶縁性材であれば
よい)よりなる絶縁層7を例えばスパッタ法により厚み
約5μmほど成膜する。
【0038】その後、上記絶縁層7中、導磁路増厚部6
に対応する部分を例えばイオンミリング等の手法により
除去して導磁路増厚部6にまで達するコンタクトホール
7aを形成する。
【0039】その後、全面にFe−Ni膜(これに限ら
ず軟磁性金属膜であればよい)8を例えばスパッタ法に
より厚み約10μmほど成膜し、このFe−Ni膜8を
例えばイオンエッチング等によって所定形状にパターニ
ングして、Fe−Ni膜8による上部磁性層を形成す
る。このとき、上記上部磁性層8がコンタクトホール7
aを通じて下層の導磁路増厚部6に磁気的に接続される
ことになる。
【0040】その後、Al2 3 (これに限らず電気的
絶縁材であればよい)よりなる絶縁層9を例えばスパッ
タ法により厚み約30μmほど成膜して、Al2 3
りなる保護層を形成する。その後、磁気記録媒体と対向
する部分を鏡面研磨を施して対向面aを形成することに
より、上記第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドが完成す
る。
【0041】上記例では、MR素子3へのバイアス磁界
の印加方式については、説明していないが、バイアス磁
界を印加する方式としては、シャントバイアス方式、S
ALバイアス法、ハード膜バイアス法等があり、上記第
1実施例においては、上記の方式のうち、どのような方
式を採用しても、バイアス磁界を印加することによるM
R素子3の効果、即ち、MR素子3の外部磁界による抵
抗変化を示す抵抗−磁界(R−H)特性のうち、MR素
子3の抵抗値をその特性曲線の線形領域の中点部分に対
応した部分に設定でき、磁界変化に対しての高感度化を
達成できるという効果は同じである。
【0042】そして、上記構成を有する第1実施例に係
る薄膜磁気ヘッドを実際に動作(再生動作)させたと
き、下部磁性層5と上部磁性層8との対向面aでのギャ
ップgが再生用の磁気ギャップとして機能することが確
認された。
【0043】この再生原理は、まず、MR素子3に対
し、上記バイアス磁界が印加されて、MR素子3は、そ
の抵抗値が抵抗−磁界(R−H)特性上、最も感度の高
い線形領域における中点部分に設定される。このとき、
MR素子3には、図示しない定電流源あるいは定電圧源
からのセンス電流が供給され、各電極10a及び10b
間には、バイアス磁界による設定抵抗値とセンス電流に
よって決定される電圧が発生する。
【0044】その後、磁気記録媒体、例えばハードディ
スク用の磁気ヘッドを対象とした場合を主体に説明する
と、磁気ディスクの板面に薄膜磁気ヘッドの対向面aが
近接して対向し、かつ一定の相対速度にて所定のトラッ
クが磁気ヘッドの対向面a上を移動することによって、
上記磁気ディスクに記録されている磁化情報(磁束)
が、リング型磁気コアを構成する下部磁性層5を通じて
順次引き込まれることになる。
【0045】下部磁性層5に引き込まれた磁束は、磁気
抵抗の低いMR素子3側に漏洩し、その漏洩磁束がMR
素子3により検出されることになる。具体的には、下部
磁性層5からの漏洩磁束によってMR素子3の抵抗値が
変化し、電極10a及び10b間の電圧値がその抵抗変
化に伴って変化することになる。この電圧変化が図示し
ない後段のアンプにて増幅されて漏洩磁束に応じた電気
信号として取り出されることになる。
【0046】特に、上記第1実施例においては、下部磁
性層5とMR素子3との間に絶縁層4が介在され、更に
下部磁性層5とMR素子3との間隔が1nm〜100n
mとされているため、MR素子3と下部磁性層5間の電
気的絶縁性が十分にとれ、かつ下部磁性層5からMR素
子3への磁束の漏洩が効率よく行なわれることになる。
【0047】この様子を、一つの実験例(シミュレーシ
ョン)に基づいて説明する。この実験例は、下部磁性層
5とMR素子3との間隔を1nmから300nmに変化
させて、そのときの漏洩磁束量の変化をみたものであ
り、この実験結果を図4に示す。
【0048】この特性曲線から、MR素子3の再生感度
が十分に得られる漏洩磁束量は、通常、Mx=6kA/
mであり、この値以上の漏洩磁束量が得られる下部磁性
層5とMR素子3の間隔の範囲は、1nm〜100nm
であることが判明した。
【0049】また、上記第1実施例においては、下部磁
性層5中、MR素子3と重なる部分5aの近傍に段差h
が設けられているため、その段差部分5aにおいて下部
磁性層5の磁気抵抗が高くなり、該部分5aの透磁率が
低下することになる。その結果、この段差部分5aにお
ける透磁率の低下によって、下部磁性層5から磁気抵抗
の低いMR素子3への磁束の漏洩量が増加し、MR素子
3への磁束の漏洩量を制御できることになる。これによ
って、MR素子3の抵抗−磁界(R−H)特性上、不感
帯領域を避けて、磁界変化に対する抵抗変化が最も高い
範囲(線形状に変化する範囲)を選ぶことが可能とな
り、磁気記録媒体に記録された磁化情報を高感度に検出
することができ、MR素子3を備えた薄膜磁気ヘッドの
特性向上を図ることが可能となる。
【0050】また、MR素子3が対向面aから露出する
ことがないため、摩耗や汚染・腐食等により特性が変動
するおそれはなくなり、また、磁気記録媒体の表面の帯
電に起因するMR素子3の放電破壊を引き起こすという
心配もない。
【0051】次に、上記第1実施例に係る薄膜磁気ヘッ
ドのいくつかの変形例を図5〜図10を参照しながら説
明する。
【0052】図5は、第1の変形例に係る薄膜磁気ヘッ
ドを示すもので、下地層2上に横型のMR素子3が形成
され、その上に絶縁層11を介して、奥行き方向を長手
方向とする帯状の導磁路を構成する上部磁性層12が形
成されて構成されている。この場合も、MR素子3は、
その長手方向が対向面と平行となるように、横方向に形
成され、いずれの端面も摺動面に露出させないかたち、
即ち奥行き方向における所定の箇所に埋め込むかたちと
されている。
【0053】この第1の変形例に係る薄膜磁気ヘッドの
作り方は、まず、下地層2上に、上記第1実施例で示し
た積層膜(Fe−Ni,Mo及びCoZrPbよりな
る)を磁場中蒸着あるいは磁場中スパッタ等の方法によ
り例えばトラック幅方向に磁気異方性を付与して成膜
し、その後、この積層膜を所定形状、例えば平面短冊形
状に例えばイオンエッチング等により一体にパターニン
グして、上記積層膜によるMR素子3を形成する。その
後、MR素子3を含む全面にAl2 3 よりなる絶縁層
13を例えばスパッタ法にて例えば10μmほど形成し
た後、この絶縁層13を、下層のMR素子3が露出する
まで、研磨等の手法により平坦化する。
【0054】その後、上記平坦化された絶縁層13上
に、例えばAl2 3 等からなる絶縁層11を例えばス
パッタ法にて形成した後、この絶縁層11に対してバフ
研磨加工を行うことにより、この絶縁層11の厚みを例
えば50nm程度にする。この厚みの範囲も第1実施例
と同様に1nm〜100nmとすることができる。
【0055】その後、全面にFe−Ni膜12を例えば
スパッタ法により厚み約10μmほど成膜し、このFe
−Ni膜12を例えばイオンエッチング等によって所定
形状、例えばその長手方向が下層のMR素子3と直交す
る帯状に例えばイオンエッチング等によりパターニング
して、Fe−Ni膜5による上部磁性層(導磁路)12
を形成する。
【0056】その後、Al2 3 よりなる絶縁層9を例
えばスパッタ法により厚み約30μmほど成膜して、A
2 3 よりなる保護層を形成する。そして、磁気記録
媒体と対向する部分を鏡面研磨を施して対向面aを形成
することにより、この第1の変形例に係る薄膜磁気ヘッ
ドが完成する。
【0057】なお、この第1の変形例に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおいても、MR素子3へのバイアス磁界の印加方
式として、シャントバイアス方式、SALバイアス法、
ハード膜バイアス法等を採用することができる。
【0058】そして、この第1の変形例に係る薄膜磁気
ヘッドにおいては、磁気記録媒体からの磁化情報(磁
束)が単磁路を構成する上部磁性層(導磁路)12によ
って引き込まれ、その漏洩磁束がMR素子3によって検
出されて、上記磁化情報が電気信号(電圧信号)として
取り出されることになる。
【0059】また、この第1の変形例に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおいては、上記第1実施例と異なり、上部磁性層
12に段差がないため、MR素子3への漏洩磁束量を制
御することはできないが、MR素子3が対向面aから露
出することがないため、摩耗や汚染・腐食等により特性
が変動するおそれはなくなり、また、磁気記録媒体の表
面の帯電に起因するMR素子3の放電破壊を引き起こす
という心配もない。
【0060】次に、第2の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
について図6を参照しながら説明する。なお、図5と対
応するものについては同符号を記す。
【0061】この第2の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
は、図示するように、下地層2上に例えばFe−Niに
よる下部磁性層21が形成され、この下部磁性層21上
に絶縁層22を介して横型のMR素子3が形成され、こ
のMR素子3上に絶縁層11を介して奥行き方向を長手
方向とする帯状の導磁路を構成する中間磁性層23が形
成され、更にこの中間磁性層23上に絶縁層24を介し
てFe−Niよりなる上部磁性層12が形成されて構成
されている。中間磁性層23の後方には、上部磁性層1
2と磁気的に結合させるためのコンタクトホール24a
が形成されている。また、この場合も、MR素子3は、
その長手方向が対向面aと平行となるように、横方向に
形成され、いずれの端面も摺動面に露出させないかた
ち、即ち奥行き方向における所定の箇所に埋め込むかた
ちとされている。
【0062】この第2の変形例に係る薄膜磁気ヘッドの
作り方は、まず、下地層2上全面に、Fe−Ni膜21
を例えばスパッタ法により厚み約10μmほど成膜し、
このFe−Ni膜21を例えばイオンエッチング等によ
って所定形状、例えばその長手方向がその後に形成され
るMR素子3と直交する帯状に例えばイオンエッチング
等によりパターニングして、Fe−Ni膜21による下
部磁性層を形成する。
【0063】その後、上記下部磁性層21を含む全面に
Al2 3 よりなる絶縁層22を例えばスパッタ法にて
例えば5μmほど形成した後、この絶縁層22に対して
バフ研磨加工を行うことにより、上面を平坦化する。
【0064】その後、上記絶縁層22上に、上記第1実
施例で示した積層膜(Fe−Ni,Mo及びCoZrP
bよりなる)を磁場中蒸着あるいは磁場中スパッタ等の
方法により例えばトラック幅方向に磁気異方性を付与し
て成膜し、その後、この積層膜を所定形状、例えば平面
短冊形状に例えばイオンエッチング等により一体にパタ
ーニングして、上記積層膜によるMR素子3を形成す
る。その後、MR素子3を含む全面にAl2 3 よりな
る絶縁層13を例えばスパッタ法にて例えば10μmほ
ど形成した後、この絶縁層13を、下層のMR素子3が
露出するまで、研磨等の手法により平坦化する。
【0065】その後、上記平坦化された絶縁層13上
に、例えばAl2 3 等からなる絶縁層11を例えばス
パッタ法にて形成した後、この絶縁層11に対してバフ
研磨加工を行うことにより、この絶縁層11の厚みを例
えば50nm程度にする。この厚みの範囲も第1実施例
と同様に1nm〜100nmとすることができる。
【0066】その後、上記絶縁層11上にFe−Ni膜
23をスパッタ法により厚み約300nmほど成膜し、
その後、このFe−Ni膜23を、所定形状、例えばそ
の長手方向が下層のMR素子3と直交する帯状に例えば
イオンエッチング等によりパターニングして、Fe−N
i膜23による中間磁性層(導磁路)を形成する。
【0067】その後、上記中間磁性層23を含む全面に
Al2 3 よりなる絶縁層24を例えばスパッタ法によ
り厚み約5μmほど成膜した後、この絶縁層24に対し
てバフ研磨加工を行うことにより、上面を平坦化する。
【0068】その後、上記絶縁層24における下層の中
間磁性層23の後方に対応する箇所を例えばイオンミリ
ング等の手法により除去して下層の中間磁性層23まで
達するコンタクトホール24aを形成する。
【0069】その後、全面にFe−Ni膜12を例えば
スパッタ法により厚み約10μmほど成膜し、このFe
−Ni膜12を例えばイオンエッチング等によって所定
形状にパターニングして、Fe−Ni膜12による上部
磁性層を形成する。このとき、上記上部磁性層12がコ
ンタクトホール24aを通じて下層の中間磁性層23後
部に磁気的に接続されることになる。
【0070】その後、Al2 3 よりなる絶縁層9を例
えばスパッタ法により厚み約30μmほど成膜して、A
2 3 よりなる保護層を形成する。そして、磁気記録
媒体と対向する部分を鏡面研磨を施して対向面aを形成
することにより、この第2の変形例に係る薄膜磁気ヘッ
ドが完成する。
【0071】なお、この第2の変形例に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおいても、MR素子3へのバイアス磁界の印加方
式として、シャントバイアス方式、SALバイアス法、
ハード膜バイアス法等を採用することができる。
【0072】そして、この第2の変形例に係る薄膜磁気
ヘッドにおいては、磁気記録媒体からの磁化情報(磁
束)が単磁路を構成する中間磁性層(導磁路)によって
引き込まれ、その漏洩磁束がMR素子3によって検出さ
れて、上記磁化情報が電気信号(電圧信号)として取り
出されることになる。
【0073】この第2の変形例に係る薄膜磁気ヘッドに
おいては、上記第1実施例と異なり、導磁路となる中間
磁性層23に段差がないため、MR素子3への漏洩磁束
量を制御することはできないが、MR素子3が対向面a
から露出することがないため、摩耗や汚染・腐食等によ
り特性が変動するおそれはなくなり、また、磁気記録媒
体の表面の帯電に起因するMR素子3の放電破壊を引き
起こすという心配もない。
【0074】次に、第3の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
について図7を参照しながら説明する。なお、図1と対
応するものについては同符号を記し、その重複説明を省
略する。
【0075】この第3の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
は、図1で示す上記第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドと
ほぼ同じ構成を有するが、以下の点で異なる。それは、
導磁路となる下部磁性層5中、MR素子3と重なる部分
に段差がないこと、及び該重なる部分の一部5bが非磁
性化あるいは硬質化されていることである。なお、この
第3の変形例においても、上記第1実施例と同様に、上
部磁性層8、導磁路増厚部6及び下部磁性層5によっ
て、リング型磁気コアが構成されることになる。
【0076】下部磁性層5の非磁性化あるいは硬質化
は、MR素子3の直上部分を酸化プラズマ、もしくはイ
オンビーム等により酸化させるか、又はレーザ等を用い
て磁気特性を変えるなどの手段により行なうことができ
る。この下部磁性層5中、非磁性化あるいは硬質化され
た部分5bは、磁気抵抗が大きくなり、透磁率が低下し
たものとなる。
【0077】この第3の変形例に係る薄膜磁気ヘッドの
作り方は、まず、下地層2上に、上記第1実施例で示し
た積層膜(Fe−Ni,Mo及びCoZrPbよりな
る)を磁場中蒸着あるいは磁場中スパッタ等の方法によ
り例えばトラック幅方向に磁気異方性を付与して成膜
し、その後、この積層膜を所定形状、例えば平面短冊形
状に例えばイオンエッチング等により一体にパターニン
グして、上記積層膜によるMR素子3を形成する。その
後、MR素子3を含む全面にAl2 3 よりなる絶縁層
13を例えばスパッタ法にて例えば10μmほど形成し
た後、この絶縁層13を、下層のMR素子3が露出する
まで、研磨等の手法により平坦化する。
【0078】その後、上記平坦化された絶縁層13上
に、例えばAl2 3 等からなる絶縁層11を例えばス
パッタ法にて形成した後、この絶縁層11に対してバフ
研磨加工を行うことにより、この絶縁層11の厚みを例
えば50nm程度にする。この厚みの範囲も第1実施例
と同様に1nm〜100nmとすることができる。
【0079】その後、上記絶縁層11上にFe−Ni膜
5をスパッタ法により厚み約300nmほど成膜し、そ
の後、このFe−Ni膜5を、所定形状、例えばその長
手方向が下層のMR素子3と直交する帯状に例えばイオ
ンエッチング等によりパターニングして、Fe−Ni膜
5による下部磁性層を形成する。
【0080】その後、上記下部磁性層5中、MR素子3
の直上部分5bに対して例えばイオンビームを選択的に
照射して、上記直上部分5bの透磁率を低下させ、磁気
抵抗を大きくする。
【0081】その後、下部磁性層5を含む全面に、Fe
−Ni膜6をスパッタ法により厚み約5μmほど成膜
し、その後、このFe−Ni膜6を、例えばイオンエッ
チング等により例えば時間制御によって所定形状にパタ
ーニングして、下部磁性層5中、MR素子3との重なり
部分よりも後方(奥行き方向)に残存させる。この残存
したFe−Ni膜6が導磁路増厚部となる。
【0082】その後、上記導磁路増厚部6を含む全面
に、Al2 3 よりなる絶縁層7を例えばスパッタ法に
より厚み約5μmほど成膜する。
【0083】その後、上記絶縁層7中、導磁路増厚部6
に対応する部分を例えばイオンミリング等の手法により
除去して導磁路増厚部6まで達するコンタクトホール7
aを形成する。
【0084】その後、全面にFe−Ni膜8を例えばス
パッタ法により厚み約10μmほど成膜し、このFe−
Ni膜8を例えばイオンエッチング等によって所定形状
にパターニングして、Fe−Ni膜8による上部磁性層
を形成する。このとき、上記上部磁性層8がコンタクト
ホール7aを通じて下層の導磁路増厚部6に磁気的に接
続されることになる。
【0085】その後、Al2 3 よりなる絶縁層9を例
えばスパッタ法により厚み約30μmほど成膜して、A
2 3 よりなる保護層を形成する。その後、磁気記録
媒体と対向する部分を鏡面研磨を施して対向面aを形成
することにより、この第3の変形例に係る薄膜磁気ヘッ
ドが完成する。
【0086】なお、この第3の変形例に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおいても、MR素子3へのバイアス磁界の印加方
式として、シャントバイアス方式、SALバイアス法、
ハード膜バイアス法等を採用することができる。
【0087】そして、この第3の変形例に係る薄膜磁気
ヘッドにおいては、磁気記録媒体からの磁化情報(磁
束)がリング磁気コアを構成する上部磁性層8、導磁路
増厚部6及び下部磁性層5によって引き込まれ、その漏
洩磁束がMR素子3によって検出されて、上記磁化情報
が電気信号(電圧信号)として取り出されることにな
る。
【0088】特に、この第3の変形例においては、下部
磁性層5中、MR素子3と重なる部分の一部5bが非磁
性化あるいは硬質化されているため、その部分5bにお
いて磁気抵抗が高くなり、該部分5bの透磁率が低下す
ることになる。その結果、この部分5bにおける透磁率
の低下によって、下部磁性層5から磁気抵抗の低いMR
素子3への磁束の漏洩量が増加し、MR素子3への磁束
の漏洩量を制御できることになる。これによって、MR
素子3の抵抗−磁界(R−H)特性上、不感帯領域を避
けて、磁界変化に対する抵抗変化が最も高い範囲(線形
状に変化する範囲)を選ぶことが可能となり、磁気記録
媒体に記録された磁化情報を高感度に検出することがで
き、MR素子3を備えた薄膜磁気ヘッドの特性向上を図
ることが可能となる。
【0089】また、MR素子3が対向面aから露出する
ことがないため、摩耗や汚染・腐食等により特性が変動
するおそれはなくなり、また、磁気記録媒体の表面の帯
電に起因するMR素子3の放電破壊を引き起こすという
心配もない。
【0090】次に、第4の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
について図8を参照しながら説明する。なお、図7と対
応するものについては同符号を記し、その重複説明を省
略する。
【0091】この第4の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
は、図7で示す上記第3の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
とほぼ同じ構成を有するが、導磁路となる下部磁性層5
上に絶縁層31を介してMR素子3が形成されている点
で異なる。
【0092】この第4の変形例に係る薄膜磁気ヘッドの
作り方は、まず、下地層2上に、Fe−Ni膜5をスパ
ッタ法により厚み約300nmほど成膜し、その後、こ
のFe−Ni膜5を、所定形状、例えばその長手方向が
下層のMR素子3と直交する帯状に例えばイオンエッチ
ング等によりパターニングして、Fe−Ni膜5による
下部磁性層(導磁路)を形成する。
【0093】その後、上記下部磁性層5中、その後に形
成されるMR素子3と重なる部分の一部に対応した部分
5bに例えばイオンビームを選択的に照射して、該部分
5bの透磁率を低下させ、磁気抵抗を大きくする。
【0094】その後、下部磁性層5を含む全面に、Fe
−Ni膜6をスパッタ法により厚み約5μmほど成膜
し、その後、このFe−Ni膜6を、例えばイオンエッ
チング等により例えば時間制御によって所定形状にパタ
ーニングして、下部磁性層5中、上記非磁性化あるいは
硬質化された部分5bよりも後方(奥行き方向)に残存
させる。この残存したFe−Ni膜6が導磁路増厚部と
なる。
【0095】その後、上記導磁路増厚部6を含む全面に
Al2 3 よりなる絶縁層31を例えばスパッタ法にて
厚み約50nmほど成膜する。この絶縁層31の成膜厚
の範囲も第1実施例と同様に1nm〜100nmとする
ことができる。
【0096】その後、全面に上記第1実施例で示した積
層膜(Fe−Ni,Mo及びCoZrPbよりなる)を
磁場中蒸着あるいは磁場中スパッタ等の方法により例え
ばトラック幅方向に磁気異方性を付与して成膜し、その
後、この積層膜を所定形状、例えば平面短冊形状に例え
ばイオンエッチング等により一体にパターニングして、
上記積層膜によるMR素子3を形成する。この場合、M
R素子3を、下部磁性層5中、非磁性化あるいは硬質化
された部分5bの直上部分に形成する。
【0097】その後、上記導磁路増厚部6を含む全面
に、Al2 3 よりなる絶縁層7を例えばスパッタ法に
より厚み約5μmほど成膜した後、上記絶縁層7中、導
磁路増厚部6に対応する部分を例えばイオンミリング等
の手法により除去して導磁路増厚部6まで達するコンタ
クトホール7aを形成する。
【0098】その後、全面にFe−Ni膜8を例えばス
パッタ法により厚み約10μmほど成膜し、このFe−
Ni膜8を例えばイオンエッチング等によって所定形状
にパターニングして、Fe−Ni膜8による上部磁性層
を形成する。このとき、上記上部磁性層8がコンタクト
ホール7aを通じて下層の導磁路増厚部6に磁気的に接
続されることになる。
【0099】その後、Al2 3 よりなる絶縁層9を例
えばスパッタ法により厚み約30μmほど成膜して、A
2 3 よりなる保護層を形成する。その後、磁気記録
媒体と対向する部分を鏡面研磨を施して対向面aを形成
することにより、この第4の変形例に係る薄膜磁気ヘッ
ドが完成する。
【0100】なお、この第4の変形例に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおいても、MR素子3へのバイアス磁界の印加方
式として、シャントバイアス方式、SALバイアス法、
ハード膜バイアス法等を採用することができる。
【0101】そして、この第4の変形例に係る薄膜磁気
ヘッドにおいては、磁気記録媒体からの磁化情報(磁
束)がリング磁気コアを構成する上部磁性層8、導磁路
増厚部6及び下部磁性層5によって引き込まれ、その漏
洩磁束がMR素子3によって検出されて、上記磁化情報
が電気信号(電圧信号)として取り出されることにな
る。
【0102】また、下部磁性層5中、MR素子3と重な
る部分の一部5bが非磁性化あるいは硬質化されている
ため、その部分5bにおいて下部磁性層5の磁気抵抗が
高くなり、該部分5bの透磁率が低下することになる。
その結果、上記部分5bにおける透磁率の低下によっ
て、下部磁性層5から磁気抵抗の低いMR素子3への磁
束の漏洩量が増加し、MR素子3への磁束の漏洩量を制
御できることになる。これによって、MR素子3の抵抗
−磁界(R−H)特性上、不感帯領域を避けて、磁界変
化に対する抵抗変化が最も高い範囲(線形状に変化する
範囲)を選ぶことが可能となり、磁気記録媒体に記録さ
れた磁化情報を高感度に検出することができ、MR素子
3を備えた薄膜磁気ヘッドの特性向上を図ることが可能
となる。
【0103】また、この場合も、MR素子3が対向面a
から露出することがないため、摩耗や汚染・腐食等によ
り特性が変動するおそれはなくなり、また、磁気記録媒
体の表面の帯電に起因するMR素子3の放電破壊を引き
起こすという心配もない。
【0104】次に、第5の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
について図9を参照しながら説明する。なお、図1と対
応するものについては同符号を記し、その重複説明を省
略する。
【0105】この第5の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
は、図1で示す第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドとほぼ
同じ構成を有するが、導磁路となる下部磁性層5に形成
される段差hが上方への段差ではなく、下方への段差で
あることで異なる。
【0106】この第5の変形例に係る薄膜磁気ヘッドの
作り方は、まず、下地層2の上面中、その後にMR素子
3が形成される部分を選択的にエッチング除去して、一
定深さのくぼみあるいは溝32を形成する。
【0107】その後、全面にFe−Ni膜5をスパッタ
法により厚み約300nmほど成膜し、その後、このF
e−Ni膜5を、所定形状、例えばその長手方向が下層
のMR素子3と直交する帯状に例えばイオンエッチング
等によりパターニングして、Fe−Ni膜5による下部
磁性層(導磁路)を形成する。このとき、下部磁性層5
中、後にMR素子3が形成される部分がくぼみあるいは
溝32に沿って形成されるため、下方への段差が形成さ
れたかたちとなる。
【0108】その後、下部磁性層5を含む全面に、Fe
−Ni膜6をスパッタ法により厚み約5μmほど成膜
し、その後、このFe−Ni膜6を、例えばイオンエッ
チング等により例えば時間制御によって所定形状にパタ
ーニングして、下部磁性層5中、くぼみや溝32に対応
した部分5aよりも後方(奥行き方向)に残存させる。
この残存したFe−Ni膜6が導磁路増厚部となる。
【0109】その後、上記導磁路増厚部6を含む全面に
Al2 3 よりなる絶縁層31を例えばスパッタ法にて
厚み約50nmほど成膜する。この絶縁層31の成膜厚
の範囲も第1実施例と同様に1nm〜100nmとする
ことができる。
【0110】その後、全面に上記第1実施例で示した積
層膜(Fe−Ni,Mo及びCoZrPbよりなる)を
磁場中蒸着あるいは磁場中スパッタ等の方法により例え
ばトラック幅方向に磁気異方性を付与して成膜し、その
後、この積層膜を所定形状、例えば平面短冊形状に例え
ばイオンエッチング等により一体にパターニングして、
上記積層膜によるMR素子3を形成する。この場合、M
R素子3を、下部磁性層5中、段差が形成された部分5
aの直上部分に形成する。
【0111】その後、全面に、Al2 3 よりなる絶縁
層7を例えばスパッタ法により厚み約5μmほど成膜し
た後、上記絶縁層7中、導磁路増厚部6に対応する部分
を例えばイオンミリング等の手法により除去して導磁路
増厚部6まで達するコンタクトホール7aを形成する。
【0112】その後、全面にFe−Ni膜8を例えばス
パッタ法により厚み約10μmほど成膜し、このFe−
Ni膜8を例えばイオンエッチング等によって所定形状
にパターニングして、Fe−Ni膜8による上部磁性層
を形成する。このとき、上記上部磁性層8がコンタクト
ホール7aを通じて下層の導磁路増厚部6に磁気的に接
続されることになる。
【0113】その後、Al2 3 よりなる絶縁層9を例
えばスパッタ法により厚み約30μmほど成膜して、A
2 3 よりなる保護層を形成する。その後、磁気記録
媒体と対向する部分を鏡面研磨を施して対向面aを形成
することにより、この第5の変形例に係る薄膜磁気ヘッ
ドが完成する。
【0114】なお、この第5の変形例に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおいても、MR素子3へのバイアス磁界の印加方
式として、シャントバイアス方式、SALバイアス法、
ハード膜バイアス法等を採用することができる。
【0115】そして、この第5の変形例に係る薄膜磁気
ヘッドにおいては、上記第4の変形例と同様に、磁気記
録媒体からの磁化情報(磁束)がリング磁気コアを構成
する上部磁性層8、導磁路増厚部6及び下部磁性層5に
よって引き込まれ、その漏洩磁束がMR素子3によって
検出されて、上記磁化情報が電気信号(電圧信号)とし
て取り出されることになる。
【0116】また、下部磁性層5中、MR素子3と重な
る部分5aに下方への段差が形成され、その段差部分5
aにおいて下部磁性層5の磁気抵抗が高くなり、該部分
5aの透磁率が低下することになる。その結果、この段
差部分5aにおける透磁率の低下によって、下部磁性層
5から磁気抵抗の低いMR素子3への磁束の漏洩量が増
加し、MR素子3への磁束の漏洩量を制御できることに
なる。これによって、MR素子3の抵抗−磁界(R−
H)特性上、不感帯領域を避けて、磁界変化に対する抵
抗変化が最も高い範囲(線形状に変化する範囲)を選ぶ
ことが可能となり、磁気記録媒体に記録された磁化情報
を高感度に検出することができ、MR素子3を備えた薄
膜磁気ヘッドの特性向上を図ることが可能となる。
【0117】また、MR素子3が対向面aから露出する
ことがないため、摩耗や汚染・腐食等により特性が変動
するおそれはなくなり、また、磁気記録媒体の表面の帯
電に起因するMR素子の放電破壊を引き起こすという心
配もない。
【0118】次に、第6の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
について図10を参照しながら説明する。なお、図1と
対応するものについては同符号を記し、その重複説明を
省略する。
【0119】この第6の変形例に係る薄膜磁気ヘッド
は、図1で示す第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドとほぼ
同じ構成を有するが、以下の点でその構成が異なる。そ
れは、導磁路となる下部磁性層5に段差が形成されてい
ない点と、上部磁性層8が下層の下部磁性層5とほぼ平
行に対向面aから奥行き方向に例えば帯状に形成される
点と、下部磁性層5のみで単磁路が構成されている点で
ある。
【0120】この第6の変形例に係る薄膜磁気ヘッドの
作り方は、まず、下地層2上に、上記第1実施例で示し
た積層膜(Fe−Ni,Mo及びCoZrPbよりな
る)を磁場中蒸着あるいは磁場中スパッタ等の方法によ
り例えばトラック幅方向に磁気異方性を付与して成膜
し、その後、この積層膜を所定形状、例えば平面短冊形
状に例えばイオンエッチング等により一体にパターニン
グして、上記積層膜によるMR素子3を形成する。その
後、MR素子3を含む全面にAl2 3 よりなる絶縁層
13を例えばスパッタ法にて例えば10μmほど形成し
た後、この絶縁層13を、下層のMR素子3が露出する
まで、研磨等の手法により平坦化する。
【0121】その後、上記平坦化された絶縁層13上
に、例えばAl2 3 等からなる絶縁層11を例えばス
パッタ法にて形成した後、この絶縁層11に対してバフ
研磨加工を行うことにより、この絶縁層11の厚みを例
えば50nm程度にする。この厚みの範囲も第1実施例
と同様に1nm〜100nmとすることができる。
【0122】その後、全面にFe−Ni膜5を例えばス
パッタ法により厚み約300nmほど成膜し、このFe
−Ni膜5を例えばイオンエッチング等によって所定形
状、例えばその長手方向が下層のMR素子3と直交する
帯状に例えばイオンエッチング等によりパターニングし
て、Fe−Ni膜5による下部磁性層(導磁路)5を形
成する。
【0123】その後、下部磁性層5を含む全面に、Fe
−Ni膜6をスパッタ法により厚み約5μmほど成膜
し、その後、このFe−Ni膜6を、例えばイオンエッ
チング等により例えば時間制御によって所定形状にパタ
ーニングして、下部磁性層5中、MR素子3との重なり
部分よりも後方(奥行き方向)に残存させる。この残存
したFe−Ni膜6が導磁路増厚部となる。
【0124】その後、上記導磁路増厚部6を含む全面
に、Al2 3 よりなる絶縁層17を例えばスパッタ法
により厚み約10μmほど成膜した後、この絶縁層17
を、下層の導磁路増厚部6が露出するまで、研磨等の手
法により平坦化する。
【0125】その後、全面にFe−Ni膜8を例えばス
パッタ法により厚み約10μmほど成膜し、このFe−
Ni膜8を例えばイオンエッチング等によって所定形
状、例えばその長手方向が下層のMR素子3と直交する
帯状に例えばイオンエッチング等によりパターニングし
て、Fe−Ni膜8による上部磁性層を形成する。
【0126】その後、Al2 3 よりなる絶縁層9を例
えばスパッタ法により厚み約30μmほど成膜して、A
2 3 よりなる保護層を形成する。そして、磁気記録
媒体と対向する部分を鏡面研磨を施して対向面aを形成
することにより、この第6の変形例に係る薄膜磁気ヘッ
ドが完成する。
【0127】なお、この第6の変形例に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおいても、MR素子3へのバイアス磁界の印加方
式として、シャントバイアス方式、SALバイアス法、
ハード膜バイアス法等を採用することができる。
【0128】そして、この第6の変形例に係る薄膜磁気
ヘッドにおいては、上記第1の変形例と同様に、磁気記
録媒体からの磁化情報(磁束)が単磁路を構成する下部
磁性層(導磁路)5によって引き込まれ、その漏洩磁束
がMR素子3によって検出されて、上記磁化情報が電気
信号(電圧信号)として取り出されることになる。
【0129】また、この第6の変形例に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおいては、上記第1実施例と異なり、導磁路とな
る下部磁性層5に段差がないため、MR素子3への漏洩
磁束量を制御することはできないが、MR素子3が対向
面aから露出することがないため、摩耗や汚染・腐食等
により特性が変動するおそれはなくなり、また、磁気記
録媒体の表面の帯電に起因するMR素子3の放電破壊を
引き起こすという心配もない。
【0130】次に、本発明に係る薄膜磁気ヘッドをMR
素子3を有する記録再生兼用薄膜磁気ヘッドに適用した
実施例(以下、単に第2実施例に係る薄膜磁気ヘッドと
記す)について図11及び図12を参照しながら説明す
る。
【0131】この第2実施例に係る薄膜磁気ヘッドは、
図7で示す上記第1実施例の第3の変形例に係る薄膜磁
気ヘッドとほぼ同じ構成を有するが、導磁路増厚部6と
上部磁性層8との間に、コンタクトホール7aを螺旋中
心とするコイル導体32が形成されている点で異なる。
即ち、この薄膜磁気ヘッドは、上部磁性層8、導磁路増
厚部6及び下部磁性層(導磁路)5からなるリング型磁
気コアにMR素子3が形成され、対向面aにおける下部
磁性層5と上部磁性層8間のギャップgを再生ギャップ
とした再生用の薄膜磁気ヘッドと、上記リング型磁気コ
アにコイル導体32が形成され、対向面a上記ギャップ
gを記録ギャップとした記録用の薄膜磁気ヘッドとが並
存したかたちとなっている。
【0132】この第2実施例に係る薄膜磁気ヘッドの作
り方は、コイル導体32の形成が付加されるほかは、上
記第3の変形例とほぼ同じである。ここで、コイル導体
32の形成を中心にその作り方を簡単に説明すると、ま
ず、導磁路増厚部6を形成した段階から、Al2 3
りなる絶縁層7Aを例えばスパッタ法にて厚み約5μm
ほど形成した後、この絶縁層7Aに対して研磨加工を施
して上面を平坦化する。
【0133】その後、後にコンタクトホール7aが形成
される部分の周りを巻回するように、電気抵抗の低いC
u等の導電材料をスパッタ、蒸着、電気メッキ等により
被着した後、フォトリソグラフィ等の適用によって巻回
パターンに形成してコイル導体32を形成する。
【0134】その後、コイル導体32を含む全面にAl
2 3 よりなる絶縁層7Bを例えばスパッタ法にて厚み
約1μmほど成膜する。その後、この絶縁層7B中、導
磁路増厚部6に対応する部分を例えばイオンミリング等
の手法により除去して導磁路増厚部6まで達するコンタ
クトホール7aを形成する。
【0135】その後、全面にFe−Ni膜8を例えばス
パッタ法により厚み約10μmほど成膜し、このFe−
Ni膜8を例えばイオンエッチング等によって所定形状
にパターニングして、Fe−Ni膜8による上部磁性層
を形成する。このとき、上記上部磁性層8がコンタクト
ホール7aを通じて下層の導磁路増厚部6に磁気的に接
続されることになる。
【0136】その後、Al2 3 よりなる絶縁層9を例
えばスパッタ法により厚み約30μmほど成膜して、A
2 3 よりなる保護層を形成する。その後、磁気記録
媒体と対向する部分を鏡面研磨を施して対向面aを形成
することにより、この第2実施例に係る薄膜磁気ヘッド
が完成する。
【0137】なお、この第2実施例に係る薄膜磁気ヘッ
ドにおいても、MR素子3へのバイアス磁界の印加方式
として、シャントバイアス方式、SALバイアス法、ハ
ード膜バイアス法等を採用することができる。
【0138】そして、この第2実施例に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおいては、上記第1実施例における第3の変形例
に係る薄膜磁気ヘッドと同様に、磁気記録媒体からの磁
化情報(磁束)がリング磁気コアを構成する上部磁性層
8、導磁路増厚部6及び下部磁性層5によって引き込ま
れ、その漏洩磁束がMR素子3によって検出されて、上
記磁化情報が電気信号(電圧信号)として取り出される
ことになる。
【0139】また、この第2実施例においても、下部磁
性層5中、MR素子3と重なる部分の一部5bが非磁性
化あるいは硬質化されているため、この部分5bにおい
て下部磁性層5の磁気抵抗が高くなり、該部分5bの透
磁率が低下することになる。その結果、上記部分5bに
おける透磁率の低下によって、下部磁性層5から磁気抵
抗の低いMR素子3への磁束の漏洩量が増加し、MR素
子3への磁束の漏洩量を制御できることになる。これに
よって、MR素子3の抵抗−磁界(R−H)特性上、不
感帯領域を避けて、磁界変化に対する抵抗変化が最も高
い範囲(線形状に変化する範囲)を選ぶことが可能とな
り、磁気記録媒体に記録された磁化情報を高感度に検出
することができ、MR素子3を備えた薄膜磁気ヘッドの
特性向上を図ることが可能となる。
【0140】また、MR素子3が対向面aから露出する
ことがないため、摩耗や汚染・腐食等により特性が変動
するおそれはなくなり、また、磁気記録媒体の表面の帯
電に起因するMR素子3の放電破壊を引き起こすという
心配もない。
【0141】次に、第2実施例の変形例に係る薄膜磁気
ヘッドについて図12を参照しながら説明する。なお、
図8及び図11と対応するものについては同符号を記
し、その重複説明を省略する。
【0142】この変形例に係る薄膜磁気ヘッドは、図1
1で示す上記第2実施例に係る薄膜磁気ヘッドとほぼ同
じ構成を有するが、導磁路となる下部磁性層5とMR素
子3との配置関係が図8で示す上記第1実施例の第4の
変形例に係る薄膜磁気ヘッドと同じ構成となっている点
で異なる。
【0143】そして、この変形例に係る薄膜磁気ヘッド
においても、上部磁性層8、導磁路増厚部6及び下部磁
性層5からなるリング型磁気コアにMR素子3が形成さ
れ、対向面aにおける下部磁性層5と上部磁性層8間の
ギャップgを再生ギャップとした再生用の薄膜磁気ヘッ
ドと、上記リング型磁気コアにコイル導体32が形成さ
れ、対向面aにおける上記ギャップgを記録ギャップと
した記録用の薄膜磁気ヘッドとが並存したかたちとなっ
ている。
【0144】この変形例に係る薄膜磁気ヘッドの作り方
は、コイル導体32の形成が付加されるほかは、上記第
1実施例における第4の変形例とほぼ同じである。ここ
で、コイル導体32の形成を中心にその作り方を簡単に
説明すると、まず、導磁路増厚部6を形成した段階か
ら、この導磁路増厚部6を含む全面にAl2 3 よりな
る絶縁層31を例えばスパッタ法にて厚み約50nmほ
ど成膜する。この絶縁層31の成膜厚の範囲も第1実施
例と同様に1nm〜100nmとすることができる。
【0145】その後、全面に上記第1実施例で示した積
層膜(Fe−Ni,Mo及びCoZrPbよりなる)を
磁場中蒸着あるいは磁場中スパッタ等の方法により例え
ばトラック幅方向に磁気異方性を付与して成膜し、その
後、この積層膜を所定形状、例えば平面短冊形状に例え
ばイオンエッチング等により一体にパターニングして、
上記積層膜によるMR素子3を形成する。この場合、M
R素子3を、下部磁性層5中、非磁性化あるいは硬質化
された部分5bの直上部分に形成する。
【0146】その後、全面にAl2 3 よりなる絶縁層
7Aを例えばスパッタ法にて厚み5μmほど形成した
後、この絶縁層7Aに対して研磨加工を施して上面を平
坦化する。その後、後にコンタクトホール7aが形成さ
れる部分の周りを巻回するように、電気抵抗の低いCu
等の導電材料をスパッタ、蒸着、電気メッキ等により被
着した後、フォトリソグラフィ等の適用によって巻回パ
ターンに形成してコイル導体32を形成する。
【0147】その後、コイル導体32を含む全面にAl
2 3 よりなる絶縁層7Bを例えばスパッタ法にて厚み
約1μmほど成膜する。その後、上記絶縁層7B中、導
磁路増厚部6に対応する部分を例えばイオンミリング等
の手法により除去して導磁路増厚部6まで達するコンタ
クトホール7aを形成する。
【0148】その後、全面にFe−Ni膜8を例えばス
パッタ法により厚み約10μmほど成膜し、このFe−
Ni膜8を例えばイオンエッチング等によって所定形状
にパターニングして、Fe−Ni膜8による上部磁性層
を形成する。このとき、上記上部磁性層8がコンタクト
ホール7aを通じて下層の導磁路増厚部6に磁気的に接
続されることになる。
【0149】その後、Al2 3 よりなる絶縁層9を例
えばスパッタ法により厚み約30μmほど成膜して、A
2 3 よりなる保護層を形成する。その後、磁気記録
媒体と対向する部分を鏡面研磨を施して対向面を形成す
ることにより、この変形例に係る薄膜磁気ヘッドが完成
する。
【0150】なお、この変形例に係る薄膜磁気ヘッドに
おいても、MR素子3へのバイアス磁界の印加方式とし
て、シャントバイアス方式、SALバイアス法、ハード
膜バイアス法等を採用することができる。
【0151】そして、この変形例に係る薄膜磁気ヘッド
においては、上記第1実施例における第4の変形例に係
る薄膜磁気ヘッドと同様に、磁気記録媒体からの磁化情
報(磁束)がリング磁気コアを構成する上部磁性層8、
導磁路増厚部6及び下部磁性層5によって引き込まれ、
その漏洩磁束がMR素子3によって検出されて、上記磁
化情報が電気信号(電圧信号)として取り出されること
になる。
【0152】また、この変形例においても、下部磁性層
5中、MR素子3と重なる部分の一部5bが非磁性化あ
るいは硬質化されているため、この部分5bにおいて下
部磁性層5の磁気抵抗が高くなり、該部分5bの透磁率
が低下することになる。その結果、上記部分5bにおけ
る透磁率の低下によって、下部磁性層5から磁気抵抗の
低いMR素子3への磁束の漏洩量が増加し、MR素子3
への磁束の漏洩量を制御できることになる。これによっ
て、MR素子3の抵抗−磁界(R−H)特性上、不感帯
領域を避けて、磁界変化に対する抵抗変化が最も高い範
囲(線形状に変化する範囲)を選ぶことが可能となり、
磁気記録媒体に記録された磁化情報を高感度に検出する
ことができ、MR素子3を備えた薄膜磁気ヘッドの特性
向上を図ることが可能となる。
【0153】また、MR素子3が対向面aから露出する
ことがないため、摩耗や汚染・腐食等により特性が変動
するおそれはなくなり、また、磁気記録媒体の表面の帯
電に起因するMR素子3の放電破壊を引き起こすという
心配もない。
【0154】一方、上記第2実施例及びその変形例にお
いては、その記録時において、上記下部磁性層5におけ
る非磁性化あるいは硬質化された部分5bは、磁気回路
の磁気抵抗として作用するため、記録効率を減じること
になる。しかし、この部分5bは、下部磁性層5中、導
磁路増厚部6以外の部分に設けるようにしているため、
その非磁性化あるいは硬質化された部分5bの断面積は
小さく反磁界が小さい。
【0155】また、上部磁性層8と下部磁性層5との接
続部分(コンタクトホール7a)と下部磁性層の先端部
間の距離は、導磁路増厚部6の存在により等価的に短い
距離になることから、下部磁性層5の先端部は、導磁路
増厚部6に対して大きな立体角を有することとなる。そ
のため、対向する磁極が飽和する領域においても導磁路
増厚部6からの磁界で十分磁化される。
【0156】従って、記録時においては、薄膜磁気ヘッ
ドの閉磁路に対してMR素子3が並列配置されているこ
とも相俟って、記録効率を損なう程度が少なく良好な記
録が実現できることになる。
【0157】なお、上記各実施例及び変形例において
は、導磁路を構成する薄膜を平坦形状とするか、あるい
は導磁路を構成する薄膜中、MR素子3と重なる部分5
aに段差を設けるか、あるいは導磁路を構成する薄膜
中、MR素子と重なる部分の一部を非磁性化(あるいは
硬質化)するか、いずれか1つを選択して構成するよう
にしたが、もちろん、MR素子3と重なる部分5aに段
差を設け、更にこの段差部分5aの一部5bを非磁性化
あるいは硬質化するようにしてもよい。
【0158】この場合、導磁路を構成する薄膜中、MR
素子3と重なる部分5aにおける磁気抵抗が更に大きく
なり、その部分5aの透磁率が低下するため、導磁路を
構成する薄膜からMR素子3への磁束の漏洩がより効率
よく行なわれることになる。
【0159】また、上記各実施例及び変形例において
は、MR素子3をその長手方向を対向面に沿っていわゆ
る横型に配置した例に適用した場合を示したが、その
他、MR素子3をその長手方向を対向面と直交する方向
にいわゆる縦型に配置した例にも適用させることができ
る。
【0160】
【発明の効果】本発明に係る薄膜磁気ヘッドによれば、
磁気抵抗効果素子と、磁気記録媒体からの磁束を引き込
む導磁路を有する薄膜磁気ヘッドにおいて、上記導磁路
の膜面に上記磁気抵抗効果素子の膜面を膜厚方向に1n
m以上100nm以下に近接して配置するようにしたの
で、MR素子を磁気記録媒体との対向面に露出させなく
とも、十分に磁気記録媒体からの磁束を導磁路を通じて
検出することが可能となり、摩耗や汚染・腐食等により
特性が変動するというおそれや、磁気記録媒体の表面の
帯電に起因するMR素子の放電破壊を引き起こすという
心配もなくなる。その結果、高い再生出力を維持し、か
つMR素子の摩耗、汚染・腐食並びに放電破壊を防止す
ることができ、高い信頼性を図るとともに、記録媒体の
高密度記録化を促進させることができる。
【0161】また、本発明に係る薄膜磁気ヘッドによれ
ば、上記構成において、上記導磁路中、上記磁気抵抗効
果素子と重なる部分あるいはその一部を後処理によって
非磁性化あるいは硬質化させるようにしたので、MR素
子への磁束の漏洩量を制御できることになり、これによ
って、磁気記録媒体に記録された磁化情報を高感度に検
出することができ、MR素子を備えた磁気ヘッドの特性
向上を図ることが可能となる。
【0162】また、本発明に係る薄膜磁気ヘッドによれ
ば、上記構成において、上記導磁路中、上記磁気抵抗効
果素子と重なる部分の近傍に段差を設けるようにしたの
で、MR素子への磁束の漏洩量を制御できることにな
り、これによって、磁気記録媒体に記録された磁化情報
を高感度に検出することができ、MR素子を備えた磁気
ヘッドの特性向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを磁気抵抗効果型
再生ヘッドに適用した実施例(以下、単に第1実施例に
係る薄膜磁気ヘッドと記す)の構成を示す断面図であ
る。
【図2】第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドの一部、特に
MR素子と下部磁性層との重なり部分を拡大して示す断
面図である。
【図3】第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドのMR素子、
下部磁性層及び電極の形成状態を示す斜視図である。
【図4】第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドのMR素子に
おける漏洩磁束量の導磁路−MR素子間距離依存性を示
す特性図である。
【図5】第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドの第1の変形
例を示す断面図である。
【図6】第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドの第2の変形
例を示す断面図である。
【図7】第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドの第3の変形
例を示す断面図である。
【図8】第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドの第4の変形
例を示す断面図である。
【図9】第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドの第5の変形
例を示す断面図である。
【図10】第1実施例に係る薄膜磁気ヘッドの第6の変
形例を示す断面図である。
【図11】本発明に係る薄膜磁気ヘッドをMR素子を有
する記録再生兼用薄膜磁気ヘッドに適用した実施例(以
下、単に第2実施例に係る薄膜磁気ヘッドと記す)の構
成を示す断面図である。
【図12】第2実施例に係る薄膜磁気ヘッドの変形例を
示す断面図である。
【図13】従来例に係る薄膜磁気ヘッドを示す断面図で
ある。
【図14】他の従来例に係る薄膜磁気ヘッドを示す断面
図である。
【符号の説明】
1 非磁性基板 2 下地層 3 MR素子 4,7,9 絶縁層 5 下部磁性層(導磁路を構成する薄膜) 5a MR素子と重なる部分(段差部分) 5b 非磁性化あるいは硬質化された部分 6 導磁路増厚部 8 上部磁性層 h 段差 g ギャップ 10a,10b 電極 23 中間磁性層(導磁路を構成する薄膜)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果素子と、磁気記録媒体から
    の磁束を引き込む導磁路を構成する薄膜を有する薄膜磁
    気ヘッドにおいて、 上記導磁路を構成する薄膜の膜面に上記磁気抵抗効果素
    子の膜面を膜厚方向に1nm以上100nm以下に近接
    して配置したことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記導磁路を構成する薄膜中、上記磁気
    抵抗効果素子と重なる部分あるいはその一部が、後処理
    によって非磁性化あるいは硬質化されていることを特徴
    とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 上記導磁路を構成する薄膜中、上記磁気
    抵抗効果素子と重なる部分の近傍に段差が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 上記薄膜によって構成される導磁路が単
    磁極型であることを特徴とする請求項1、2又は3記載
    の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 上記導磁路を構成する薄膜中、上記磁気
    抵抗効果素子と近接して配置された部分が、上記磁気抵
    抗効果素子の感磁部の膜面にほぼ平行であり、 かつ上記導磁路を構成する薄膜の膜厚方向両側に磁気シ
    ールド層が配置されていることを特徴とする請求項1〜
    4いずれか1記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 上記磁気抵抗効果素子に近接して配置さ
    れた上記導磁路を構成する薄膜がリング型磁気コアの一
    部を構成し、その磁気ギャップが再生ギャップとされて
    いることを特徴とする請求項1、2、3又は5記載の薄
    膜磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 上記リング型磁気コアの磁気ギャップが
    記録再生兼用のギャップとされ、上記リング型磁気コア
    にコイルが巻回されていることを特徴とする請求項6記
    載の薄膜磁気ヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6671136B2 (en) 2000-03-27 2003-12-30 Hitachi, Ltd. Magnetic head and magnetic disk apparatus

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