JPH07295564A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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Publication number
JPH07295564A
JPH07295564A JP6104556A JP10455694A JPH07295564A JP H07295564 A JPH07295564 A JP H07295564A JP 6104556 A JP6104556 A JP 6104556A JP 10455694 A JP10455694 A JP 10455694A JP H07295564 A JPH07295564 A JP H07295564A
Authority
JP
Japan
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tone
sound
tone color
timbre
switch
Prior art date
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Pending
Application number
JP6104556A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunari Inaba
一成 稲葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd filed Critical Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority to JP6104556A priority Critical patent/JPH07295564A/ja
Publication of JPH07295564A publication Critical patent/JPH07295564A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、音色変更をスムーズに行うことので
きる電子楽器に関し、発音中に音色を変更しても違和感
なく、スムーズに音色を変更することのできる電子楽器
を提供することを目的とする。 【構成】本発明の電子楽器は、持続音又は減衰音を有す
る複数の音色の中から所定の音色を選択する音色選択手
段140と、該音色選択手段で新たな音色が選択された
場合に、持続音の音色で発音中であるか減衰音の音色で
発音中であるかを判断する判断手段10と、該判断手段
により持続音の音色で発音中であることが判断された場
合に、前記音色選択手段で新たに選択された音色で再発
音を行い、減衰音の音色で発音中であることが判断され
た場合に再発音を抑止する制御手段10、とを備えて構
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音色変更をスムーズに
行うことのできる電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子楽器は複数の音色を備えてお
り、例えば操作パネルに備えられた音色選択スイッチで
所望の音色を選択することにより、所望の音色で演奏を
行うことができるようになっている。
【0003】ところで、従来の電子楽器においては、音
色選択スイッチで所定の音色を選択した場合に、直ちに
選択された音色に切り替わるのではなく、次に押鍵がな
された時点で音色が切り替わるように構成されていた。
【0004】従って、例えば持続音を発生している状態
で音色選択スイッチで新たな音色を選択しても音色は切
り替わらないので、音色を切り替えるためには一旦離鍵
し、その後再度押鍵するという操作が必要であった。演
奏途中で音色を切り替える場合は、離鍵及び押鍵という
操作を演奏途中で行わなければならないので使用上非常
に不便であると共に、一旦離鍵すると発音中の音が途切
れてしまい、音楽性が損なわれるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる問題を解消する
ために、音色選択スイッチで新たな音色が選択されると
直ちに現在発音中の音色を新たに選択された音色に切り
替えて再発音させるという「再発音(リトリガー)」と
いう技術が開発され実用されている。このリトリガー
は、音色選択スイッチで新たな音色が選択された場合
に、発音中の音の鍵が恰も新たに押鍵されたかのように
発音のやり直しを行い、この再発音に同期して音色を変
更するというものである。
【0006】この場合、持続音を発音中であれば、再発
音が行われても違和感は感じられないが、減衰音を発音
中に再発音が行われると、減衰が進んで殆ど消えかかっ
た音が再度アタックを有する音で再発音される事態が引
き起こされ、演奏に違和感が生じるという問題があっ
た。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、発音中に音色を変更しても違和感なく、スム
ーズに音色を変更することのできる電子楽器を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記目的を達成するために、持続音又は減衰音を有
する複数の音色の中から所定の音色を選択する音色選択
手段と、該音色選択手段で新たな音色が選択された場合
に、持続音の音色で発音中であるか減衰音の音色で発音
中であるかを判断する判断手段と、該判断手段により持
続音の音色で発音中であることが判断された場合に、前
記音色選択手段で新たに選択された音色で再発音を行
い、減衰音の音色で発音中であることが判断された場合
に再発音を抑止する制御手段、とを具備したことを特徴
とする。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、上記と同
様の目的で、前記音色選択手段は選択された音色を示す
データを出力し、前記判断手段は、前記音色選択手段で
新たな音色が選択された場合に、それまで選択されてい
た音色を示すデータに基づいて持続音の音色で発音中で
あるか又は減衰音の音色で発音中であるかを判断するこ
とを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明においては、音色選択手
段で新たな音色が選択された場合に、その時点で持続音
の発音中であれば音色選択手段で新たに選択された音色
に従って再発音を行い、減衰音の発音中であれば再発音
処理を行わないようにしたものである。
【0011】これにより、減衰音で発音中に、減衰が進
んで殆ど消えかかった音が再度アタックを有する音で再
発音される事態を回避でき、演奏に違和感が生じること
を防止できるものとなっている。また、持続音で発音中
であれば音色選択手段で新たな音色が選択されると再発
音が行われるので、離鍵及び押鍵という操作を演奏途中
で行う必要がなく、従って演奏途中で発音中の音が途切
れてしまい、音楽性が損なわれるという問題も解消でき
るものとなっている。
【0012】請求項2に記載の発明においては、音色選
択手段は選択された音色を示すデータ、例えば音色に対
応する番号を出力する。そして、判断手段は、音色選択
手段で新たな音色が選択された場合に、それまで選択さ
れていた音色を示すデータ、例えば音色に対応する番号
に基づいて持続音の音色で発音中であるか又は減衰音の
音色で発音中であるかを判断する。
【0013】この場合、上記音色に対応する番号が奇数
であれば減衰音(又は持続音)の音色で発音中であり、
偶数であれば持続音(又は減衰音)の音色で発音中であ
ると判断するように構成することができる。また、上記
音色に対応する番号が特定番号以下であれば減衰音(又
は持続音)の音色で発音中であり、特定番号より大きけ
れば持続音(又は減衰音)の音色で発音中であると判断
するように構成することができる。更に、上記音色に対
応する番号と持続音又は減衰音を示すデータとをテーブ
ルに保持しておき、このテーブルを参照することによ
り、持続音の音色で発音中であるか又は減衰音の音色で
発音中であるかを判断するように構成することもでき
る。かかる構成により、上記請求項1に記載の発明と同
様の効果を奏するものとなっている。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例につき図面を参照しな
がら詳細に説明する。図1は、本発明の電子楽器の概略
的な構成を示すブロック図である。
【0015】本電子楽器においては、中央処理装置(以
下、「CPU」という。)10、リードオンリメモリ
(以下、「ROM」という。)11、ランダムアクセス
メモリ(以下、「RAM」という。)12、パネルスキ
ャン回路13、パネル表示部15、鍵盤スキャン回路1
6及びトーンジェネレータ18がシステムバス20を介
して相互に接続されている。なお、システムバス20
は、例えばアドレス信号、データ信号又は制御信号等を
送受するバスラインで構成される。
【0016】CPU10は判断手段及び制御手段に対応
するものであり、ROM11に記憶されている制御プロ
グラムに従って当該電子楽器の各部を制御するものであ
る。このCPU10が行う処理の詳細については後述す
る。
【0017】ROM11には、上述したように、CPU
10の制御プログラムが格納される他、CPU10が使
用する種々の固定データが記憶される。また、このRO
M11には、所定の音色の楽音を発生させるための音色
データが音色毎に記憶されている。音色データは、例え
ば波形アドレス、周波数データ、エンベロープデータ等
で構成されている。
【0018】RAM12は、CPU10が処理する種々
のデータを一時的に記憶するものであり、当該電子楽器
を制御するための各種レジスタ、カウンタ、フラグ等が
定義されている。本実施例で使用する音色番号レジス
タ、キーナンバテーブル、新パネルデータ領域、旧パネ
ルデータ領域、パネルイベントマップ、持続音フラグ、
減衰音フラグ等(いずれも詳細は後述する。)は、この
RAM12に定義されている。
【0019】パネルスキャン回路13にはパネルスイッ
チ群14が接続されている。パネルスイッチ群14は、
当該電子楽器を制御するための各種操作子に連動するス
イッチの集合である。このパネルスイッチ群14には、
例えば図2に示されるように、音色選択スイッチ14
0、リズム選択スイッチ141、その他音響効果スイッ
チ(図示しない)等が含まれている。
【0020】音色選択スイッチ140は音色選択手段に
対応するものである。この音色選択スイッチ140を構
成する各スイッチ(以下、「音色スイッチ」という。)
には、例えば「1、2、…0」の番号が付されており、
奇数番号の音色スイッチにはピアノ、エレクトリックピ
アノ、バイブ、ギター、ベースといった減衰音の楽器の
音色が割り当てられている。また、偶数番号の音色スイ
ッチには、オルガン、トランペット、サックス、フルー
ト、クラリネットといった持続音の楽器の音色が割り当
てられている。
【0021】なお、上記音色選択スイッチ140の構成
は一例であり、音色スイッチの数は10個に限定される
ものでなく、必要に応じて任意の数の音色スイッチを設
けることができる。また、音色の種類も上記に限定され
るものでなく、任意の音色を用いることができる。更
に、各音色スイッチと番号との対応も上記に限定される
ものでなく、減衰音を奇数番号の音色スイッチに、持続
音を偶数番号の音色スイッチにそれそれ割り当てるもの
であれば任意に対応させることができる。
【0022】また、上記の例では、音色選択手段として
の音色選択スイッチ140をディスクリートのスイッチ
で構成したが、例えば、アップダウンスイッチ、テンキ
ー、ダイヤル等のデータ入力装置で音色番号を入力する
ように構成することもできる。
【0023】リズム選択スイッチ141を構成する各ス
イッチには、例えば「1〜5」の番号が付されており、
それぞれタンゴ、マーチ、ワルツ、ルンバ、8ビートと
いったリズムが割り当てられている。このリズム選択ス
イッチ141も一例であり、スイッチの数は5個に限定
されるものでなく、必要に応じて任意の数のスイッチを
設けることができる。また、リズムの種類も上記に限定
されるものでなく、任意のリズムを用いることができ
る。更に、各リズムとスイッチ番号との対応も上記に限
定されるものでなく任意に対応させることができる。こ
のパネルスイッチ群14は、パネルスキャン回路13及
びシステムバス20を介してCPU10に接続されてい
る。
【0024】パネルスキャン回路13は、パネルスイッ
チ群14とCPU10との間のデータ送受を制御するも
のである。即ち、パネルスキャン回路13がパネルスイ
ッチ群14に対してスキャン信号を送出すると、パネル
スイッチ群14は、このスキャン信号に応答してスイッ
チの開閉状態を示す信号(以下、「パネルデータ」とい
う。)をパネルスキャン回路13に返送する。パネルス
キャン回路13は、パネルスイッチ群14から受け取っ
たパネルデータをシステムバス20を介してCPU10
に送出する。このパネルデータは、パネルイベントの有
無の判断に使用される(詳細は後述する)。
【0025】パネル表示部15は、例えばLED、LC
D等で構成されるものである。このパネル表示部15に
は、CPU10から送られてくるデータに従って所定の
情報が表示される。例えば、このパネル表示部15は、
音色選択スイッチ140の何れかの音色スイッチが押下
された場合に、その押下された音色スイッチの番号を表
示するために使用される。これにより、操作者は押下し
た音色スイッチを確認することができる。このパネル表
示部15には、上記音色スイッチの番号の他、電子楽器
の状態を示す情報その他の種々の情報が表示される。
【0026】鍵盤スキャン回路16には鍵盤17が接続
されている。鍵盤17は、音程を指示するための複数の
鍵を有している。この鍵盤17としては、例えば2接点
方式が用いられる。即ち、鍵盤17の各鍵は、押鍵・離
鍵動作に連動して開閉する2個のキースイッチを有し、
キータッチの検出が可能になっている。この鍵盤17
は、鍵盤スキャン回路16及びシステムバス20を介し
てCPU10に接続されている。
【0027】鍵盤スキャン回路16は、鍵盤17とCP
U10との間のデータ送受を制御するものである。即
ち、鍵盤スキャン回路16は、鍵盤17に対してスキャ
ン信号を送出し、鍵盤17は、このスキャン信号に応答
して第1及び第2のキースイッチの開閉状態を示す信号
を鍵盤スキャン回路16に送る。
【0028】鍵盤スキャン回路16は、鍵盤17から受
け取った第1及び第2のキースイッチの開閉状態を示す
信号から、鍵イベントの有無と鍵イベントの種類(オン
イベント又はオフイベント)とを示すイベント信号を生
成してCPU10に送る。また、鍵盤スキャン回路16
は、鍵盤17から受け取った第1及び第2のキースイッ
チの開閉状態を示す信号から、押鍵又は離鍵された鍵の
キーナンバを検出してCPU10に送る。
【0029】更に、鍵盤スキャン回路16は、第1のキ
ースイッチがオンになってから第2のキースイッチがオ
ンになるまでの時間を計測することにより、押鍵の速度
を示すタッチデータを生成してCPU10に送る。キー
タッチの検出技術は周知であるので詳細な説明はしない
が、例えば、特開平3−171197号公報に記載の技
術を用いることができる。
【0030】トーンジェネレータ18は、複数のオシレ
ータを備えた音源である。このトーンジェネレータ18
は、詳細は図示しないが、波形データを記憶した波形メ
モリ、この波形メモリから波形データを読み出す波形読
出回路、この波形読出回路で読み出された波形データに
付加するためのエンベロープ生成回路等により構成され
ている。このトーンジェネレータ18は、CPU10か
ら音色データを受け取ることによりデジタル楽音信号の
生成を開始する。このトーンジェネレータ18で生成さ
れたデジタル楽音信号は、サウンドシステム19に送ら
れる。
【0031】サウンドシステム19は、例えばD/A変
換器、増幅器及びスピーカ又はヘッドホン等で構成され
る。サウンドシステム19は、入力されたデジタル楽音
信号をアナログ楽音信号に変換し、これを所定の増幅率
で増幅してスピーカ又はヘッドホンに送出する。スピー
カ又はヘッドホンは電気信号としてのアナログ楽音信号
を音響信号に変換して出力する。これにより、鍵盤17
の操作に応じた楽音が放音される。
【0032】次に、上記構成において、当該電子楽器の
動作について説明する。図3〜図5は、本電子楽器の動
作を示すフローチャートであり、CPU10の処理によ
り実現されるものである。図3は本電子楽器のメインル
ーチンを示すフローチャートであり、電源の投入により
起動される。即ち、電源が投入されると、先ず、初期化
処理が行われる(ステップS10)。
【0033】この初期化処理では、CPU10の内部の
ハードウエアが初期状態に設定されると共に、RAM1
2に定義されているレジスタ、カウンタ或いはフラグ等
が初期状態に設定される。また、この初期化処理では、
トーンジェネレータ18に所定のデータを送ることによ
り、電源投入時に不要な音が発生されるのを防止する処
理が行われる。更に、この初期化処理では、図示しない
各種I/Oポートの初期化も行われる。
【0034】この初期化処理が終了すると、次いで、鍵
盤スキャンイベント処理が行われる(ステップS1
1)。この処理は、鍵盤17の押鍵又は離鍵を検出して
発音又は消音の処理を行うものである。
【0035】この鍵盤スキャンイベント処理では、先
ず、鍵盤17のイベントの有無が調べられる。即ち、C
PU10は、鍵盤スキャン回路16に所定のデータを送
る。これにより鍵盤スキャン回路16は鍵盤17をスキ
ャンし、各鍵のキースイッチのオン/オフを示す鍵デー
タを各キースイッチに対応したビット列として取り込
む。そして、鍵盤スキャン回路16は、鍵データに基づ
いてイベント信号(鍵イベントの有無と鍵イベントの種
類とで構成される。)、キーナンバ及びタッチデータを
生成してCPU10に送る。
【0036】CPU10は、イベント信号が鍵イベント
がなかったことを示していれば、何等の処理も行わずに
ステップS12へ進む。一方、イベント信号が鍵イベン
トがあったことを示していれば、イベントの種類がオン
イベントであるかオフイベントであるかに応じて押鍵処
理又は離鍵処理を行う。
【0037】押鍵処理では、音色データ(波形アドレ
ス、周波数データ、エンベロープデータ等)を生成して
トーンジェネレータ18に送る。即ち、その時点で選択
されている音色、つまり後述する音色番号レジスタに記
憶されている音色選択スイッチ140を構成する音色ス
イッチの番号に基づき波形アドレスを生成し、また、キ
ーナンバに基づき周波数データを生成し、更に、上記音
色スイッチの番号やタッチデータに基づきエンベロープ
データを生成し、これらをトーンジェネレータ18に送
る。ここで生成されるエンベロープデータは、上記音色
スイッチの番号に応じて持続音又は減衰音の何れかを実
現するべく生成される。また、何れの音が発音中である
かを記憶するために、RAM12に設けられたキーナン
バテーブルに上記キーナンバを格納する。
【0038】トーンジェネレータ18は、受け取った音
色データに基づき楽音信号を生成し、サウンドシステム
19に送る。これにより、キーナンバに応じた音高を有
する持続音又は減衰音がその時点で選択されている音色
(音色番号レジスタに記憶されている。)で放音される
ことになる。
【0039】一方、離鍵処理では、生成中の楽音信号を
減衰させるべく、所定の速度で減衰するエンベロープデ
ータをトーンジェネレータ18に送る。トーンジェネレ
ータ18は、受け取ったエンベロープデータに基づき生
成中の楽音信号を減衰させる。これにより、その時点で
発生されている楽音が消音されることになる。また、キ
ーナンバテーブル中の消音された音に対応するキーナン
バを消去する。
【0040】以上の鍵盤スキャンイベント処理が終了す
ると、次いで、パネルスイッチ群スキャンイベント処理
が行われる(ステップS12)。この鍵盤スキャンイベ
ント処理は、パネルスイッチ群14の各スイッチのオン
/オフに応じて各スイッチに対応する処理を行うもので
ある。
【0041】このパネルスイッチ群スキャンイベント処
理の詳細については、図4に示すフローチャートに示さ
れている。
【0042】即ち、このパネルスイッチ群スキャンイベ
ント処理では、先ず、パネルスイッチ群14のイベント
の有無が調べられる(ステップS20)。即ち、CPU
10は、パネルスキャン回路13に所定のデータを送
る。これによりパネルスキャン回路13はパネルスイッ
チ群14をスキャンし、各スイッチのオン/オフ状態を
示すパネルデータを各スイッチに対応したビット列とし
て取り込む。パネルスキャン回路13は、パネルスイッ
チ群14から取り込んだパネルデータ(以下、「新パネ
ルデータ」という。)をCPU10に送る。CPU10
は、この新パネルデータをRAM12の新パネルデータ
領域に記憶する。そして、前回のパネルスイッチ群スキ
ャンイベント処理で取り込んだパネルデータ(以下、
「旧パネルデータ」という。)をRAM12の旧パネル
データ領域から読み出して新パネルデータと比較し、相
違するビットをオンにしたパネルイベントマップをRA
M12に作成する。このパネルイベントマップ中にオン
になっているビットが1つ以上存在する場合にパネルイ
ベントがあったことが判断される。
【0043】上記ステップS20でパネルスイッチ群1
4のイベントがなかったことが判断されると、何等の処
理も行わずにこのパネルスイッチ群スキャンイベント処
理ルーチンからリターンしてメインルーチンに戻る。一
方、パネルスイッチ群14のイベントがあったことが判
断されると、次いで、そのイベントは音色選択スイッチ
140のイベントであるかどうかが調べられる(ステッ
プS21)。これは、パネルイベントマップ中の音色選
択スイッチ140の何れかの音色スイッチに対応するビ
ットがオンになっており、且つ新パネルデータ中の対応
するビットもオンになっているかどうかを調べることに
より行われる。
【0044】ここで音色選択スイッチ140のイベント
でないことが判断されると、「その他のスイッチ処理」
が行われる(ステップS22)。この「その他のスイッ
チ処理」では、例えば、リズム選択スイッチ141のイ
ベントに対応するリズム変更処理、音響効果スイッチの
イベントに対応する所定の音楽効果を付与する処理等が
行われる。これらのスイッチに対応する処理は、本発明
とは直接関係しないので説明は省略する。その後、この
パネルスイッチ群スキャンイベント処理ルーチンからリ
ターンしてメインルーチンに戻る。
【0045】一方、ステップS21で音色選択スイッチ
140のイベントであることが判断されると、音色選択
スイッチ140中のイベントのあった音色スイッチの番
号がRAM12に設けられた音色番号レジスタに記憶さ
れる。例えば、「オルガン」に対応するスイッチが押下
された場合は、音色番号レジスタには音色スイッチの番
号として「2」が記憶される。
【0046】次いで、押鍵中の鍵があるかどうかが調べ
られる(ステップS23)。これは、上述したキーナン
バテーブルを調べることにより行われる。ここで、押鍵
中の鍵がないことが判断されると、持続音フラグを
「0」にクリアし、減衰音フラグを「1」にセットする
(ステップS24)。ここに、持続音フラグ及び減衰音
フラグはRAM12に設けられるフラグであり、現在持
続音を発音中であるか減衰音で発音中であるかを記憶す
るために使用される。その後、このパネルスイッチ群ス
キャンイベント処理ルーチンからリターンしてメインル
ーチンに戻る。これにより、押鍵中の鍵がない場合は、
後述するトーンジェネレータへのデータ設定処理ルーチ
ンにおいて再発音処理が行われないことになる。
【0047】上記ステップS23で押鍵中の鍵があるこ
とが判断されると、現在の音色番号レジスタにセットさ
れている音色スイッチの番号は奇数であるかどうかが調
べられる(ステップS25)。そして、奇数であること
が判断されると減衰音を発音中である旨を認識し、ステ
ップS24へ分岐して上述したように持続音フラグを
「0」にクリアし、減衰音フラグを「1」にセットす
る。これにより、減衰音で発音中には、後述するトーン
ジェネレータへのデータ設定処理ルーチンにおいて再発
音処理が行われないことになる。
【0048】一方、スイッチ番号が奇数でない、つまり
偶数であることが判断されると持続音を発音中である旨
を認識し、持続音フラグを「1」にセットし、減衰音フ
ラグを「0」にクリアする(ステップS26)。その
後、このパネルスイッチ群スキャンイベント処理ルーチ
ンからリターンしてメインルーチンに戻る。これによ
り、持続音で発音中には、後述するトーンジェネレータ
へのデータ設定処理ルーチンにおいて再発音処理が行わ
れることになる。
【0049】メインルーチンでは、次いで、パネル表示
部15の表示処理が行われる(ステップS12)。この
表示処理では、パネルスイッチ群14にイベントがあっ
た場合に、そのイベントに応じた各種メッセージが表示
される。例えば、音色選択スイッチ140の何れかの音
色スイッチが押下された場合に、その押下された音色ス
イッチの番号が表示される。パネルスイッチ群14の各
スイッチのイベントの有無は上述したパネルイベントマ
ップを参照することにより判断することができる。
【0050】次いで、トーンジェネレータへのデータ設
定処理が行われる(ステップS14)。このトーンジェ
ネレータへのデータ設定処理の詳細は、図5のフローチ
ャートに示されている。即ち、トーンジェネレータへの
データ設定処理では、先ず、押鍵中の鍵があるかどうか
が調べられる(ステップS30)。これは、上述したキ
ーナンバテーブルを調べることにより行われる。ここ
で、押鍵中の鍵がないことが判断されると、何等の処理
も行わずに、このトーンジェネレータへのデータ設定処
理ルーチンからリターンしてメインルーチンに戻る。即
ち、押鍵中の鍵がない場合は、当然のことながら再発音
処理は行われない。
【0051】一方、押鍵中の鍵があることが判断される
と、次いで、減衰音フラグが「1」であるかどうかが調
べられる(ステップS31)。ここで、減衰音フラグが
「1」であることが判断されると、減衰音を発音中であ
る旨を認識し、このトーンジェネレータへのデータ設定
処理ルーチンからリターンしてメインルーチンに戻る。
即ち、押鍵中の鍵があっても減衰音の発音中であれば、
再発音処理は行われない。これにより、減衰音がリトリ
ガーされることはないので、減衰が進んで殆ど消えかか
った音が再度アタックを有する音で再発音される事態を
防止できるものとなっている。
【0052】上記ステップS31で減衰音フラグが
「1」でないことが判断されると、持続音フラグが
「1」(持続音を発音中)である旨を認識し、再発音処
理が行われる(ステップS32)。ここで、持続音フラ
グが「1」であるということは、持続音を発音中に音色
選択スイッチ140の音色スイッチが押されたことを意
味する。従って、この場合は、再発音処理を行って音色
を変更する処理が行われる。
【0053】この再発音処理は、音色が音色選択スイッ
チ140により新たに設定された音色で発音されること
を除けば、押鍵処理と同じである。即ち、CPU10
は、音色選択スイッチ140で新たに選択された音色、
つまり新たに音色番号レジスタに記憶された音色スイッ
チの番号に基づき波形アドレスを生成する。この際、周
波数データ及びエンベロープデータは、従前に使用され
ていたものがそのまま使用される。そして、これらの音
色データをトーンジェネレータ18に送る。
【0054】トーンジェネレータ18は、受け取った音
色データに基づき楽音信号を生成し、サウンドシステム
19に送る。これにより、キーナンバに応じた音高を有
する持続音が新たに選択された音色で放音され、持続音
の音色が変更されることになる。この場合、持続音が発
音されている途中で持続音が再発音されることになる
が、既に発音中の持続音と新たに発音する持続音とのレ
ベル(振幅)は殆ど差がないので、再発音が行われても
違和感が生じることはない。
【0055】以上の再発音処理が終了すると、このトー
ンジェネレータへのデータ設定処理ルーチンからリター
ンしてメインルーチンに戻る。メインルーチンでは、ス
テップS11に戻り、上述したと同様の処理を繰り返
す。このように、上記ステップS11〜S14の繰り返
し実行の過程で、パネル操作又は鍵盤操作に基づくイベ
ントが発生すると、そのイベントに対応する処理を行う
ことにより電子楽器の各種機能が実現されている。
【0056】以上説明したように、この実施例によれ
ば、音色選択スイッチ140で新たな音色が選択された
場合に、その時点で持続音の発音中であれば音色選択ス
イッチ140の音色スイッチで新たに選択された音色に
従って再発音を行い、減衰音の発音中であれば再発音処
理を行わないようにしているので、減衰音で発音中に、
減衰が進んで殆ど消えかかった音が再度アタックを有す
る音で再発音される事態を回避でき、演奏に違和感が生
じることを防止できるものとなっている。また、持続音
で発音中であれば音色選択スイッチ140で新たな音色
が選択されると再発音が行われるので、離鍵及び押鍵と
いう操作を演奏途中で行う必要がなく、従って演奏途中
で発音中の音が途切れてしまい、音楽性が損なわれると
いう問題も解消できるものとなっている。
【0057】なお、上記実施例では、音色選択スイッチ
140を構成する各スイッチに奇数番号又は偶数番号の
いずれかを付与し、奇数番号のスイッチに減衰音の音色
を割り当て、偶数番号のスイッチに持続音の音色を割り
当てるように構成したが、奇数番号のスイッチに持続音
の音色を割り当て、偶数番号のスイッチに減衰音の音色
を割り当てるように構成しても良い。この場合も、上記
実施例と同様の作用・効果を奏する。
【0058】また、音色選択スイッチ140を構成する
各スイッチを特定番号を境に2グループに分け、特定番
号以下の番号のスイッチに減衰音の音色を割り当て、特
定番号より大きい番号のスイッチに持続音の音色を割り
当てるか、又は、特定番号以下の番号のスイッチに持続
音の音色を割り当て、特定番号より大きい番号のスイッ
チに減衰音の音色を割り当てるように構成しても良い。
この場合も、上記実施例と同様の作用・効果を奏する。
【0059】更に、音色選択スイッチ140を構成する
各スイッチのスイッチ番号と当該スイッチに割り当てら
れた音色が持続音であるか又は減衰音であるかを示すデ
ータとを対応付けたテーブルをRAM12に設け、音色
選択スイッチ140中の押下されたスイッチが持続音の
音色であるか又は減衰音の音色であるかの判断(図4の
ステップS25における判断)は、このテーブルを参照
することにより行うように構成しても良い。この構成に
よれば、音色選択スイッチ140を構成するスイッチと
音色の種類(持続音又は減衰音)との対応付けを自由に
行うことができる。従って、頻繁に使用するスイッチを
操作し易い位置に配置することができ操作性が向上する
という利点がある。
【0060】更に、本発明の電子楽器は、以上説明した
構成の他に種々変形して構成できることは勿論である。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
発音中に音色を変更しても違和感なく、スムーズに音色
を変更することのできる電子楽器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子楽器の実施例の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の実施例におけるパネルスイッチ群の一
例を示す図である。
【図3】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(メインルーチン)である。
【図4】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(パネルスイッチ群スキャンイベント処理ルーチン)で
ある。
【図5】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(トーンジェネレータへのデータ設定処理ルーチン)で
ある。
【符号の説明】
10 CPU 11 ROM 12 RAM 13 パネルスキャン回路 14 パネルスイッチ群 15 パネル表示部 16 鍵盤スキャン回路 17 鍵盤 18 トーンジェネレータ 19 サウンドシステム 20 システムバス 140 音色選択スイッチ 140 リズム選択スイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 持続音又は減衰音を有する複数の音色の
    中から所定の音色を選択する音色選択手段と、 該音色選択手段で新たな音色が選択された場合に、持続
    音の音色で発音中であるか減衰音の音色で発音中である
    かを判断する判断手段と、 該判断手段により持続音の音色で発音中であることが判
    断された場合に、前記音色選択手段で新たに選択された
    音色で再発音を行い、減衰音の音色で発音中であること
    が判断された場合に再発音を抑止する制御手段、 とを具備したことを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】 前記音色選択手段は選択された音色を示
    すデータを出力し、前記判断手段は、前記音色選択手段
    で新たな音色が選択された場合に、それまで選択されて
    いた音色を示すデータに基づいて持続音の音色で発音中
    であるか又は減衰音の音色で発音中であるかを判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子楽器。
JP6104556A 1994-04-20 1994-04-20 電子楽器 Pending JPH07295564A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007212490A (ja) * 2006-02-07 2007-08-23 Yamaha Corp 楽音の発音制御装置および発音制御プログラム
JP2008107716A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Taito Corp 楽音再生装置、楽音再生プログラム

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JP2007212490A (ja) * 2006-02-07 2007-08-23 Yamaha Corp 楽音の発音制御装置および発音制御プログラム
JP2008107716A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Taito Corp 楽音再生装置、楽音再生プログラム

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Effective date: 20030715