JPH07292845A - 水硬性セメント板の製造方法 - Google Patents
水硬性セメント板の製造方法Info
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- JPH07292845A JPH07292845A JP8697194A JP8697194A JPH07292845A JP H07292845 A JPH07292845 A JP H07292845A JP 8697194 A JP8697194 A JP 8697194A JP 8697194 A JP8697194 A JP 8697194A JP H07292845 A JPH07292845 A JP H07292845A
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- Japan
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- cement
- green sheet
- hydraulic cement
- fiber
- cement board
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
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- Materials Engineering (AREA)
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- Organic Chemistry (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
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- Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
- Press-Shaping Or Shaping Using Conveyers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 セメントと骨材と繊維成分とを主成分とする
水性スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、この
グリーンシートをプレス成型後、養生硬化して水硬性セ
メント板を製造するにあたって、上記繊維成分としてア
スベスト繊維を用いることなく、アスベスト繊維を用い
た水硬性セメント板と同等の性能を有した水硬性セメン
ト板の製造方法を提供する。 【構成】 セメントと骨材と繊維成分とを主成分とする
水性スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、この
グリーンシートをプレス成型後、オートクレーブにて養
生硬化する水硬性セメント板の製造方法において、上記
繊維成分として叩解した木材パルプと未叩解のカットし
た麻又は綿繊維を用いる。
水性スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、この
グリーンシートをプレス成型後、養生硬化して水硬性セ
メント板を製造するにあたって、上記繊維成分としてア
スベスト繊維を用いることなく、アスベスト繊維を用い
た水硬性セメント板と同等の性能を有した水硬性セメン
ト板の製造方法を提供する。 【構成】 セメントと骨材と繊維成分とを主成分とする
水性スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、この
グリーンシートをプレス成型後、オートクレーブにて養
生硬化する水硬性セメント板の製造方法において、上記
繊維成分として叩解した木材パルプと未叩解のカットし
た麻又は綿繊維を用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセメント瓦等の屋根材、
又はセメント外装パネルとして使用される水硬性セメン
ト板に関するものである。
又はセメント外装パネルとして使用される水硬性セメン
ト板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、セメントと骨材と繊維成分と
を主成分とする水性スラリーを抄造してグリーンシート
を形成し、このグリーンシートをプレス成型後、養生硬
化して水硬性セメント板が製造されている。上記繊維成
分は水硬性セメント板の補強材料として用いられるもの
である。以前は、上記繊維成分として、補強効果、及び
セメント捕捉性に優れ、製造時のハンドリングが良好な
アスベスト繊維が一般に用いられており、このアスベス
ト繊維を含んだ水硬性セメント板は、曲げ強度、耐クラ
ック性に優れていた。しかしながら、このアスベスト繊
維を人が吸引した場合に人体に悪影響を及ぼすことが指
摘されて以来、このアスベスト繊維の使用は、制限乃至
は全廃される方向にある。したがって、各種方面でノン
アスベスト化が進められており、水硬性セメント板に用
いる補強材料にあっても同様であって、このアスベスト
繊維の代替えの補強材料として、ガラス繊維、炭素繊維
等の無機繊維、ポリプロピレン、ビニロン(商品名)等
の有機合成繊維、木材パルプ、麻等のセルロース系繊維
等、種々の繊維が検討されている。これらの内、上記無
機繊維は硬く脆い性質を有しているために製造工程にて
グリーンシートが折損したり破断しやすく、有機合成繊
維はオートクレーブを用いた高温高圧条件での養生に耐
えず、したがって、アスベスト繊維の有力な代替え補強
材料として、例えば、叩解した木材パルプ、麻繊維等の
セルロース系繊維が使用されている。しかしながら、水
硬性セメント板の補強材料として木材パルプは、アスベ
スト繊維に比べると、同等のセメント捕捉性を有してい
るものの補強性能が低く、そのために得られた水硬性セ
メント板の強度が低いという問題があった。また、叩解
した麻繊維は、高い補強性能を有しているもののセメン
ト捕捉性が低く、抄造時にあるいはプレス成形時の脱水
工程において、グリーンシート内から取り除かれる不要
な水とともにセメントの一部も流失してしまい、得られ
た水硬性セメント板がセメント成分の少ない、脆くて表
面に骨材の浮き出たものとなってしまうという問題があ
った。
を主成分とする水性スラリーを抄造してグリーンシート
を形成し、このグリーンシートをプレス成型後、養生硬
化して水硬性セメント板が製造されている。上記繊維成
分は水硬性セメント板の補強材料として用いられるもの
である。以前は、上記繊維成分として、補強効果、及び
セメント捕捉性に優れ、製造時のハンドリングが良好な
アスベスト繊維が一般に用いられており、このアスベス
ト繊維を含んだ水硬性セメント板は、曲げ強度、耐クラ
ック性に優れていた。しかしながら、このアスベスト繊
維を人が吸引した場合に人体に悪影響を及ぼすことが指
摘されて以来、このアスベスト繊維の使用は、制限乃至
は全廃される方向にある。したがって、各種方面でノン
アスベスト化が進められており、水硬性セメント板に用
いる補強材料にあっても同様であって、このアスベスト
繊維の代替えの補強材料として、ガラス繊維、炭素繊維
等の無機繊維、ポリプロピレン、ビニロン(商品名)等
の有機合成繊維、木材パルプ、麻等のセルロース系繊維
等、種々の繊維が検討されている。これらの内、上記無
機繊維は硬く脆い性質を有しているために製造工程にて
グリーンシートが折損したり破断しやすく、有機合成繊
維はオートクレーブを用いた高温高圧条件での養生に耐
えず、したがって、アスベスト繊維の有力な代替え補強
材料として、例えば、叩解した木材パルプ、麻繊維等の
セルロース系繊維が使用されている。しかしながら、水
硬性セメント板の補強材料として木材パルプは、アスベ
スト繊維に比べると、同等のセメント捕捉性を有してい
るものの補強性能が低く、そのために得られた水硬性セ
メント板の強度が低いという問題があった。また、叩解
した麻繊維は、高い補強性能を有しているもののセメン
ト捕捉性が低く、抄造時にあるいはプレス成形時の脱水
工程において、グリーンシート内から取り除かれる不要
な水とともにセメントの一部も流失してしまい、得られ
た水硬性セメント板がセメント成分の少ない、脆くて表
面に骨材の浮き出たものとなってしまうという問題があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決するためになされたもので、その目的とするとこ
ろは、セメントと骨材と繊維成分とを主成分とする水性
スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、このグリ
ーンシートをプレス成型後、養生硬化して水硬性セメン
ト板を製造するにあたって、上記繊維成分としてアスベ
スト繊維を用いることなく、アスベスト繊維を用いた水
硬性セメント板と同等の性能を有した水硬性セメント板
の製造方法を提供することにある。
を解決するためになされたもので、その目的とするとこ
ろは、セメントと骨材と繊維成分とを主成分とする水性
スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、このグリ
ーンシートをプレス成型後、養生硬化して水硬性セメン
ト板を製造するにあたって、上記繊維成分としてアスベ
スト繊維を用いることなく、アスベスト繊維を用いた水
硬性セメント板と同等の性能を有した水硬性セメント板
の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
水硬性セメント板の製造方法は、セメントと骨材と繊維
成分とを主成分とする水性スラリーを抄造してグリーン
シートを形成し、このグリーンシートをプレス成型後、
オートクレーブにて養生硬化してなる水硬性セメント板
において、上記繊維成分として叩解した木材パルプと未
叩解のカットした麻又は綿繊維を用いることを特徴とす
る。
水硬性セメント板の製造方法は、セメントと骨材と繊維
成分とを主成分とする水性スラリーを抄造してグリーン
シートを形成し、このグリーンシートをプレス成型後、
オートクレーブにて養生硬化してなる水硬性セメント板
において、上記繊維成分として叩解した木材パルプと未
叩解のカットした麻又は綿繊維を用いることを特徴とす
る。
【0005】請求項2記載の水硬性セメント板の製造方
法は、請求項1記載の水硬性セメント板の製造方法にお
いて、上記水性スラリーの固形分総量に対して上記木材
パルプを1乃至4重量%添加し、且つ、上記麻又は綿繊
維を1乃至3重量%添加することを特徴とする。
法は、請求項1記載の水硬性セメント板の製造方法にお
いて、上記水性スラリーの固形分総量に対して上記木材
パルプを1乃至4重量%添加し、且つ、上記麻又は綿繊
維を1乃至3重量%添加することを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明の水硬性セメント板の製造方法による
と、上記繊維成分として叩解した木材パルプと未叩解の
カットした麻又は綿繊維を用いて調製した上記水性スラ
リーを用いているので、叩解した木材パルプによってセ
メント捕捉性を確保し、未叩解のカットした麻又は綿繊
維によって補強効果を確保することができる。
と、上記繊維成分として叩解した木材パルプと未叩解の
カットした麻又は綿繊維を用いて調製した上記水性スラ
リーを用いているので、叩解した木材パルプによってセ
メント捕捉性を確保し、未叩解のカットした麻又は綿繊
維によって補強効果を確保することができる。
【0007】以下、本発明を詳しく説明する。まず、抄
造して形成されるグリーンシートについて説明すると、
このグリーンシートは、セメントをバインダーとし、骨
材と、繊維成分とを主成分として含んだ水性スラリーを
抄造して得られるものである。上記セメントとしては、
ポルトランドセメント、高炉セメント等、フライアッシ
ュセメント等を用いることができる。上記骨材としては
特に限定はなく、目的とする無機質セメント板の用途に
応じて選択すればよく、一般に用いられる鉱物性骨材、
有機系骨材を用いることができる。例えば、建築材料の
外装板に適用する場合には、ケイ石粉、ケイ砂、シリ
カ、砂利、ガラスバルーン、シラスバルーンなどが用い
られる。上記繊維成分としては、本発明にあっては、叩
解した木材パルプと未叩解のカットした麻又は綿繊維を
用いることを必須としている。この叩解してフィブリル
化した木材パルプは、抄造してグリーンシートを形成す
る際に、セメントを該グリーンシート内に引きとめて上
記水性スラリーから排出される余分な水とともに流出す
るのを防ぐ、セメント捕捉性に優れているが、グリーン
シートの形状を保持し、得られた水硬性セメント板の強
度を向上させる補強性能が低い。一方、上記未叩解のカ
ットした麻又は綿繊維は、上記補強性能には優れている
ものの、セメント捕捉性に欠ける。すなわち、繊維成分
として上記木材パルプと麻又は綿繊維を併用すること
で、上記木材パルプによってセメント捕捉性を確保し、
未叩解のカットした麻又は綿繊維によって補強効果を確
保することができるものである。上記木材パルプの配合
量は、上記水性スラリーの固形分総量に対して1乃至4
重量%添加するのが好ましい。上記木材パルプの配合量
が、1重量%未満であると十分なセメント捕捉性が得ら
れず、4重量%を越えると上記麻又は綿繊維の配合量が
制約を受け、満足のいく補強効果が得られなくなる。上
記木材パルプとしては、原料木材が針葉樹でも広葉樹で
もよく、これらの晒あるいは未晒品でもよいが、広葉樹
の晒品がセメント捕捉性に優れており好ましい。上記未
叩解のカットした麻又は綿繊維の配合量は、上記水性ス
ラリーの固形分総量に対して1乃至3重量%添加するの
が好ましい。上記麻又は綿繊維の配合量が、1重量%未
満であると十分な補強効果が得られず、4重量%を越え
ると成形性を低下させる。また、本発明において上記の
如く、未叩解のカットした麻又は綿繊維を用いるのは、
セメントとの親和性に乏しい麻又は綿繊維は、叩解して
フィブリル化すると、未硬化のセメント内をすり抜けや
すくなってセメント捕捉性が低くなるが、未叩解の状態
で微細にカットすると、まだ複数の繊維が絡まった状態
であるので、未硬化のセメント内での抵抗が大きくなっ
て、前者に比べて高いセメント捕捉性を得ることができ
るからである。上記未叩解のカットした麻又は綿繊維の
カットした繊維の長さは、1乃至10mmがよく、セメ
ント捕捉性及び水性スラリー中での分散性を考慮する
と、2乃至6mmがより好ましい。
造して形成されるグリーンシートについて説明すると、
このグリーンシートは、セメントをバインダーとし、骨
材と、繊維成分とを主成分として含んだ水性スラリーを
抄造して得られるものである。上記セメントとしては、
ポルトランドセメント、高炉セメント等、フライアッシ
ュセメント等を用いることができる。上記骨材としては
特に限定はなく、目的とする無機質セメント板の用途に
応じて選択すればよく、一般に用いられる鉱物性骨材、
有機系骨材を用いることができる。例えば、建築材料の
外装板に適用する場合には、ケイ石粉、ケイ砂、シリ
カ、砂利、ガラスバルーン、シラスバルーンなどが用い
られる。上記繊維成分としては、本発明にあっては、叩
解した木材パルプと未叩解のカットした麻又は綿繊維を
用いることを必須としている。この叩解してフィブリル
化した木材パルプは、抄造してグリーンシートを形成す
る際に、セメントを該グリーンシート内に引きとめて上
記水性スラリーから排出される余分な水とともに流出す
るのを防ぐ、セメント捕捉性に優れているが、グリーン
シートの形状を保持し、得られた水硬性セメント板の強
度を向上させる補強性能が低い。一方、上記未叩解のカ
ットした麻又は綿繊維は、上記補強性能には優れている
ものの、セメント捕捉性に欠ける。すなわち、繊維成分
として上記木材パルプと麻又は綿繊維を併用すること
で、上記木材パルプによってセメント捕捉性を確保し、
未叩解のカットした麻又は綿繊維によって補強効果を確
保することができるものである。上記木材パルプの配合
量は、上記水性スラリーの固形分総量に対して1乃至4
重量%添加するのが好ましい。上記木材パルプの配合量
が、1重量%未満であると十分なセメント捕捉性が得ら
れず、4重量%を越えると上記麻又は綿繊維の配合量が
制約を受け、満足のいく補強効果が得られなくなる。上
記木材パルプとしては、原料木材が針葉樹でも広葉樹で
もよく、これらの晒あるいは未晒品でもよいが、広葉樹
の晒品がセメント捕捉性に優れており好ましい。上記未
叩解のカットした麻又は綿繊維の配合量は、上記水性ス
ラリーの固形分総量に対して1乃至3重量%添加するの
が好ましい。上記麻又は綿繊維の配合量が、1重量%未
満であると十分な補強効果が得られず、4重量%を越え
ると成形性を低下させる。また、本発明において上記の
如く、未叩解のカットした麻又は綿繊維を用いるのは、
セメントとの親和性に乏しい麻又は綿繊維は、叩解して
フィブリル化すると、未硬化のセメント内をすり抜けや
すくなってセメント捕捉性が低くなるが、未叩解の状態
で微細にカットすると、まだ複数の繊維が絡まった状態
であるので、未硬化のセメント内での抵抗が大きくなっ
て、前者に比べて高いセメント捕捉性を得ることができ
るからである。上記未叩解のカットした麻又は綿繊維の
カットした繊維の長さは、1乃至10mmがよく、セメ
ント捕捉性及び水性スラリー中での分散性を考慮する
と、2乃至6mmがより好ましい。
【0008】上記グリーンシートは、上記水性スラリー
をハチェック抄造法にて抄造して得ることができる。す
なわち、上記水性スラリーをフェルトに転写して脱水
し、さらに所定の厚みになるまでメーキングロールに巻
き取ってグリーンシートを形成する。本発明の水硬性セ
メント板の製造方法では、このグリーンシートを形成す
る抄造工程において、良好なセメント捕捉性と補強効果
を発揮して、良質のグリーンシートを形成することがで
きる。
をハチェック抄造法にて抄造して得ることができる。す
なわち、上記水性スラリーをフェルトに転写して脱水
し、さらに所定の厚みになるまでメーキングロールに巻
き取ってグリーンシートを形成する。本発明の水硬性セ
メント板の製造方法では、このグリーンシートを形成す
る抄造工程において、良好なセメント捕捉性と補強効果
を発揮して、良質のグリーンシートを形成することがで
きる。
【0009】本発明の水硬性セメント板の製造方法で
は、上記グリーンシートを所望の形状にプレス機にて加
圧成形した後、オートクレーブにて約130℃以上の高
温高圧条件下で養生硬化させて水硬性セメント板を得る
ことができる。養生は、上記オートクレーブにて養生す
る前に100℃以下の湿熱状態での一次養生を施しても
構わない。
は、上記グリーンシートを所望の形状にプレス機にて加
圧成形した後、オートクレーブにて約130℃以上の高
温高圧条件下で養生硬化させて水硬性セメント板を得る
ことができる。養生は、上記オートクレーブにて養生す
る前に100℃以下の湿熱状態での一次養生を施しても
構わない。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例として説明する。
【0011】実施例1、2、比較例1乃至3 普通ポルトランドセメント50重量%、珪砂(8号)2
0重量%、珪石粉25重量%、補強用繊維成分5重量%
を配合して固形分濃度10.6重量%の水性スラリーを
調製した。上記補強用繊維成分の実施例1、2、比較例
1乃至3における配合は、(表1)に示した如くであ
る。この水性スラリーをハチェック抄造機(目開き50
メッシュ)にて抄き上げ、メーキングロールに12回巻
き上げてグリーンシートを作製した。このグリーンシー
トを下方から余分な水を吸引しながらプレス機で圧力2
00kg/cm2 、圧締10秒の条件で平板状に加圧成
形した後、40℃の湿熱状態に保たれた養生室に20時
間放置して一次養生を施し、さらに、オートクレーブ中
で3時間かけて160℃まで昇温し、10時間放置後、
2時間かけて室温まで降温して、セメントの水硬反応が
完結した厚さ5mmの水硬性セメント板を得た。
0重量%、珪石粉25重量%、補強用繊維成分5重量%
を配合して固形分濃度10.6重量%の水性スラリーを
調製した。上記補強用繊維成分の実施例1、2、比較例
1乃至3における配合は、(表1)に示した如くであ
る。この水性スラリーをハチェック抄造機(目開き50
メッシュ)にて抄き上げ、メーキングロールに12回巻
き上げてグリーンシートを作製した。このグリーンシー
トを下方から余分な水を吸引しながらプレス機で圧力2
00kg/cm2 、圧締10秒の条件で平板状に加圧成
形した後、40℃の湿熱状態に保たれた養生室に20時
間放置して一次養生を施し、さらに、オートクレーブ中
で3時間かけて160℃まで昇温し、10時間放置後、
2時間かけて室温まで降温して、セメントの水硬反応が
完結した厚さ5mmの水硬性セメント板を得た。
【0012】
【表1】
【0013】(性能の評価)上記の如くして得た、実施
例1、2、比較例1乃至3の水硬性セメント板につい
て、白水濃度、曲げ強度、吸水率の測定を行った。白水
濃度とは、抄造時に水性スラリーからの濾液(目開き5
0メッシュを通過)の固形分濃度をいう。曲げ強度の測
定は、スパン100mm、クロスヘッド速度2mm/分
の条件での3点支持の曲げ試験にて行った。吸水率は、
上記水硬性セメント板から切り出した試験片を24時間
水に浸漬したときの、浸漬前の試験片に対する浸漬後の
試験片の重量増加を百分率で表したものである。結果を
(表2)に示した。
例1、2、比較例1乃至3の水硬性セメント板につい
て、白水濃度、曲げ強度、吸水率の測定を行った。白水
濃度とは、抄造時に水性スラリーからの濾液(目開き5
0メッシュを通過)の固形分濃度をいう。曲げ強度の測
定は、スパン100mm、クロスヘッド速度2mm/分
の条件での3点支持の曲げ試験にて行った。吸水率は、
上記水硬性セメント板から切り出した試験片を24時間
水に浸漬したときの、浸漬前の試験片に対する浸漬後の
試験片の重量増加を百分率で表したものである。結果を
(表2)に示した。
【0014】
【表2】
【0015】表2より、未叩解のカットした麻繊維を用
いた実施例1と未叩解のカットした綿繊維を用いた実施
例2の水硬性セメント板は、アスベスト繊維を用いた比
較例3の水硬性セメント板と同等の性能を有しているこ
とが読みとれる。木材パルプのみを用いた比較例1では
曲げ強度が低く、補強効果が不足しており、木材パルプ
を用いなかった比較例2では白水濃度が高く、セメント
捕捉性が不足していることが確認できた。
いた実施例1と未叩解のカットした綿繊維を用いた実施
例2の水硬性セメント板は、アスベスト繊維を用いた比
較例3の水硬性セメント板と同等の性能を有しているこ
とが読みとれる。木材パルプのみを用いた比較例1では
曲げ強度が低く、補強効果が不足しており、木材パルプ
を用いなかった比較例2では白水濃度が高く、セメント
捕捉性が不足していることが確認できた。
【0016】
【発明の効果】本発明の無機質セメント板の製造方法に
よると、上記繊維成分として叩解した木材パルプと未叩
解のカットした麻又は綿繊維を用いて調製した上記水性
スラリーを用いているので、叩解した木材パルプによっ
てセメント捕捉性を確保し、未叩解のカットした麻又は
綿繊維によって補強効果を確保することができる。した
がって、アスベスト繊維を用いることなく、アスベスト
繊維を用いた水硬性セメント板と同等の性能を有した水
硬性セメント板を得ることができた。
よると、上記繊維成分として叩解した木材パルプと未叩
解のカットした麻又は綿繊維を用いて調製した上記水性
スラリーを用いているので、叩解した木材パルプによっ
てセメント捕捉性を確保し、未叩解のカットした麻又は
綿繊維によって補強効果を確保することができる。した
がって、アスベスト繊維を用いることなく、アスベスト
繊維を用いた水硬性セメント板と同等の性能を有した水
硬性セメント板を得ることができた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 40/02 //(C04B 28/02 16:02 Z 14:04) Z 111:12
Claims (2)
- 【請求項1】 セメントと骨材と繊維成分とを主成分と
する水性スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、
このグリーンシートをプレス成型後、オートクレーブに
て養生硬化する水硬性セメント板の製造方法において、
上記繊維成分として叩解した木材パルプと未叩解のカッ
トした麻又は綿繊維を用いることを特徴とする水硬性セ
メント板の製造方法。 - 【請求項2】 上記水性スラリーの固形分総量に対して
上記木材パルプを1乃至4重量%添加し、且つ、上記麻
又は綿繊維を1乃至3重量%添加することを特徴とする
請求項1記載の水硬性セメント板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8697194A JPH07292845A (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 水硬性セメント板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8697194A JPH07292845A (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 水硬性セメント板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07292845A true JPH07292845A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=13901767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8697194A Pending JPH07292845A (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 水硬性セメント板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07292845A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000074564A (ko) * | 1999-05-21 | 2000-12-15 | 곽효섭 | 건축 단열온열 내장제 |
-
1994
- 1994-04-25 JP JP8697194A patent/JPH07292845A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000074564A (ko) * | 1999-05-21 | 2000-12-15 | 곽효섭 | 건축 단열온열 내장제 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010327 |