JPH0123427B2 - - Google Patents

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JPH0123427B2
JPH0123427B2 JP58249533A JP24953383A JPH0123427B2 JP H0123427 B2 JPH0123427 B2 JP H0123427B2 JP 58249533 A JP58249533 A JP 58249533A JP 24953383 A JP24953383 A JP 24953383A JP H0123427 B2 JPH0123427 B2 JP H0123427B2
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pulp
asbestos
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JP58249533A
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Kenichi Matsui
Tamotsu Akasaka
Takashi Soda
Koji Sawada
Hiroyuki Takihana
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、建築材料として用いられる無機硬
化体の製法に関する。さらに詳細には、抄造にあ
たり、石綿の使用を減らした抄造体を得るセメン
ト系無機建材等無機硬化体の製造に関するもので
ある。 〔背景技術〕 従来よりセメントを結合材として石綿を補強材
として含ませるようにした無機硬化体が広く使用
されている。石綿を補強繊維として用いるように
すると、無機硬化体に対する補強効果が著しくな
るとともに、ハチエツク抄造方式等の大量生産に
適した抄造法により無機硬化体をつくるのが可能
になるからである。この方法では、原材料を含む
スラリーをハチエツク抄造機等の抄造機で抄き上
げ、得られた賦形体を養生して無機硬化体を作る
ようにする。その際、石綿を原材料の固型分基準
で5重量%以上用いると抄き上げが可能となる。 しかしながら、石綿を使用する上で石綿公害を
引き起こす恐れがあり、これから先も石綿を使用
し続けることは、社会環境を守る上で問題とな
る。その為、近年、石綿の使用を抑えた無機硬化
体の研究がさかんに行われている。その一例とし
て、石綿の代わりにパルプを含ませるようにした
無機硬化体があり、現在すでにその製品が市場に
出廻つている。しかし、この無機硬化体には、次
のような欠点があり、一般の建築材料として用い
るのには不適当であつた。すなわち、不燃性でな
いという欠点である。抄造法によりこの無機硬化
体を作るには、原材料の固型分基準で約6重量%
(以下、すべて原材料の固型分基準で表す)以上
のパルプを使用する必要があるが、このように多
量のパルプを使用すると、得られた無機硬化体が
不燃性でなくなるのである。また、強度、特に吸
水時の強度が不充分であるという欠点もあるの
で、外装用建築材料として用いるには不適当であ
つた。 現在、石綿の代替繊維としてパルプ以外に、ガ
ラス繊維、カーボン繊維、鋼繊維、ウオラストナ
イト等の無機繊維、ビニロン、アクリル、ポリエ
チレン等の有機繊維等も種々検討されているが、
いずれも、1本の繊維の太さが石綿に比し太く、
石綿のようにセメントとのなじみが良くないので
単独で使用されるに至つていない。 以上のように、石綿のみを使用すれば、性能
上、製法上極めて有利であるが、環境問題を含
み、石綿以外の繊維のみを使用すると、製法上、
性能上の欠点を生じる。 なお、以上の背景技術に関連して公開されてい
る文献としては、特開昭51−54609号、特開昭52
−19709号、特開昭52−60819号、特開昭55−
95687号の各公開公報がある。 〔発明の目的〕 前述したような事情に鑑み、この発明は、石綿
の含有量が少なく、しかも不燃性でかつ高強度で
その上抄造法により大量生産出来る無機硬化体の
製法を提供することを目的とする。 〔発明の開示〕 発明者らは研究を重ねた結果、短く切断するこ
となく叩解フイブリル化したパルプを石綿の一部
に代えて使用することにより、不燃性でしかも強
度の高い硬化体を抄造法により大量生産出来るこ
とを見い出し、ここにこの発明を完成した。 すなわち、針葉樹、広葉樹等のバージンパルプ
をPFIミル、シングルデイスクリフアイナー、ダ
ブルデイスクリフアイナー等の叩解機の叩解条件
をうまく設定することにより、繊維長590ミクロ
ン以上(28メツシユ以下)を60重量%以下に保ち
ながらフイブリル化してシヨツパー濾水度を40〜
95゜SRにしたパルプと石綿を併用すれば、ハチエ
ツク方式により抄き上げることが可能であり、か
つ不燃性で高強度の板が得られることを見い出
し、この発明を完成したのである。 ここに、濾過係数は下記のように定義される。 濾過係数:定圧濾過時の単位濾過面積当りの係数 〔K=2V/(dθ/dV) V:濾液量(cm2) θ:濾過時間(sec) 60メツシユ金網使用〕 以下に本発明を詳細に説明する。 この発明で結合材として用いるセメントとして
は、水硬性のものであれば特に限定されない。例
えば、ポルトランドセメント、高炉セメントなど
である。パルプとしては、針葉樹、広葉樹のサラ
シあるいは未サラシクラフトパルプ等を用いるの
が良い。新聞紙、クラフト紙等の故紙は多量に用
いると含有されている不純物の影響でセメントの
硬化不良を招いたりする場合がある。ただし、故
紙は、一般に繊維長の短いものが多いので、シヨ
ツパー濾水度が比較的大きい。そのため、この発
明でも前述の40〜95゜SRまでフイブリル化した針
葉樹、広葉樹の長繊維パルプと併用して繊維長
590ミクロン以上のものが60%以上に保たれる範
囲内で使用することが出来る。 この発明では、シヨツパー濾水度40゜SR以上
95゜SR以下、590ミクロン以上の長さの繊維が全
パルプ量の60%以上であるような針葉樹および/
または広葉樹パルプは、全固型分量の1〜5重量
%(以下%と略す)用いられる。すなわち上述の
フイブリル化されたパルプ量が1%未満では、石
綿使用の欠点を補なうことができず、また同時に
石綿の使用量を減らすとたとえ他の濾過性を悪く
するような微粒の無機フイラーを併用しても、ハ
チエツク方式で抄造可能な濾過係数まで下げるこ
とが出来ない。たとえ出来たとしてもシリンダの
網目から水と共に抜けるセメント粒子の量が多く
なり、製品品質において期待のものが得られない
ばかりか、生産工程においてもパイプの詰り等の
トラブルが生じ、好ましくない。また、前述のフ
イブリル化されたパルプ量が5%を越えるように
なると、抄造は勿論可能であるが、他の有機補強
繊維を加えた場合の好ましい添加量をも考え合わ
せると不燃性の面で不合格となる。そして抄き上
げた後のシリンダ上やフエルト上においてあるい
はメーキングロール加圧時やプレス賦形時におけ
る水抜け性が悪くなりすぎ、思うような高密度の
製品を得ることが不可能となる。従つて、強度面
でも期待通りのものが出来ないという欠点が生じ
る。通常に叩解された針葉樹または広葉樹パルプ
のシヨツパー濾水度は40゜SR未満であり、このも
のでは5%以下では他の濾過性を悪くするような
微粒の無機フイラー等を併用してもハチエツクで
は抄造出来ない。すなわち、濾過性が良すぎて
(水切れが良すぎて)セメント粒子が濾過液中に
逃げてしまうのである。従つて、シヨツパー濾水
度が40゜SR以上に叩解したパルプ量が1%以上あ
ることが、不燃の硬化体を抄造出来る絶対条件で
ある。また、この製法においては、繊維を切らな
いよう細心の注意を払つて叩解しシヨツパー濾水
度が95゜SRを越えるパルプを用いた場合抄き上げ
たシートの水抜けが悪く、抄造効果を低下させる
ばかりでなく、製品の密度も小さいものになつて
しまい、強度が低く、吸水率が大きくなり、耐凍
害性の悪い建材しか得られないので95゜SR以下で
ないと好ましくない。 つぎに、フイブリル化されたパルプの繊維長で
あるが、PFIミル、シングルデイスクリフアイナ
ー、ダブルデイスクリフアイナー等の叩解機で叩
解するが、フイブリル化と同時に繊維も短くカツ
トされる印象が進む。シヨツパー濾水度を上げる
ためにパルプを叩解する必要はあるが、あまり叩
解しすぎると繊維が短く切れ、硬化体の補強効果
としての役目が果たせなくなつてくる。たとえ
ば、パルプ繊維長が590ミクロン未満のものはほ
とんど補強効果を発揮せず、シヨツパー濾水度を
上げることのみにしか効果を発揮しないので、こ
れの量は、できるだけ低くおさえることが望まし
い。 ここで、繊維長が590ミクロン以上のパルプを
パルプ全量の60%以上とした理由は、これより少
ないと、硬化体の吸水率が上がり、著しく吸水時
の強度が低下するためである。 なお、パルプとしては、シヨツパー濾水度
40゜SR以上70゜SR以下、繊維長590ミクロン以上の
パルプを全パルプ量の60%以上に保つようにフイ
プリル化したパルプのほかに、シヨツパー濾水度
40゜SR未満のパルプ(針葉樹バージンパルプ、広
葉樹バージンパルプ、故紙)など)をスラリー全
固型分の1%以内の範囲で含めても良い。すなわ
ち、濾過性を悪くするような微粒の無機フイラー
等を併用すれば、上述のフイブリル化されたパル
プばかりで無くても、スラリー濾過係数を5cm
/sec以下に調整出来る範囲でシヨツパー濾水度
40゜SR未満のパルプを併用出来るのである。 このようにスラリー中に40゜SR未満のパルプを
少量加える事の効果としては、メーキングロール
加圧時、プレス賦形時の水抜け性がよくなり、40
〜70゜SRのものだけを用いた場合よりも硬化体の
密度の高い、すなわち、製品特性のより優れたも
のを得る事ができるという長所がある。しかし、
この配合量が1%を越えるとスラリーの濾過係数
が5cm4/sec以上になる恐れが生じるばかりでな
く、濾過液濃度も高くなる傾向にあるので、越え
ないようにするのがよい。 また、この発明では前記の特定のパルプと共に
石綿をも併用するのが必須の要件である。ここで
使用される石綿としては、クリソタイル、アモサ
イト、クロシドライト、トレモライトなど、ある
いはこれらの1種または2種以上が使用される。
使用量は全固形分に対して1〜5%である。 ここで使用する石綿の量が、5%を超えると環
境衛生上好ましくない。一万1%より少ないと製
品の最終強度は、現有の石綿15%程度からなる石
綿−セメント板と同等の値が得られるが、パルプ
中に含有されるヘミセルロース、リグニン等の微
量有機成分によりセメントの硬化速度が遅くな
り、最終強度として安定な値を得るまでに数ケ月
を要する欠点がある。 本発明者らは、この欠点を鋭意検討した結果、
石綿の繊維長にかかわらず、1〜5%を含む場合
に硬化遅延が除去され、製造後約28日で略安定し
た物性を得ることができることを確認し、この発
明に到達したのである。 次に、フイラーを用いる場合は、セピオライ
ト、ベントナイト等で特に膨潤度が3倍以上のも
のか、平均粒子径ミクロン以下の晶質あるいは非
晶質シリカを用いるのがよい。 ここに、膨潤度は下記のように定義される。 膨潤度:24時間後の吸水した水の量/吸水前のフイラー
重量 このようなフイラーを前述のフイブリル化され
たパルプと併用して、セメント、水と混合する事
により、スラリーの濾過係数を、更に下げる事が
出来、抄造し易いスラリーとする事ができるもの
である。すなわちフイラーを併用する事でパルプ
の叩解度の低目のものを使用しても抄造可能な濾
過係数を得る事が出来るもので、パルプ叩解時の
動力費削減ができるばかりでなく、製品の使用目
的に応じ、パルプだけでなく、フイラーによつて
も配合を変える事ができるという融通性(フレキ
シビリテイー)が生ずるのである。また、フイラ
ーとして5ミクロン以下の晶質、非晶質のシリカ
を用いると養生中にセメント成分と反応し、一層
高強度で高品質の製品ができるという長所も生じ
る。 上述のフイブリル化されたパルプとこのような
フイラーを併用すると、なぜスラリーの濾水性が
悪くなり、しかも、セメントの歩溜りが向上する
かは定かでないが、推察するに、フイブリル化さ
れたパルプの微細繊維にフイラーがうまくからみ
合い、網目のようになつて濾過されている為と思
われる。フイラーの添加量は全固型分に対して1
〜10%とするのがよい。10%を越えると強度低下
を起こす恐れがある。 つぎに、パルプ以外の補強繊維としては、ガラ
ス繊維、カーボン繊維、鋼繊維、ウオラストナイ
ト等の無機繊維またはポリビニルホルマール(ビ
ニロンともいう。以下PVFと略記する。)、アク
リル、ポリエチレン等の有機繊維が使用出来る
が、有機繊維ではPVF、無機繊維ではウオラス
トナイトが最も好ましい。また、PVF繊維やア
クリル繊維でも凹凸のある繊維またはところどこ
ろ幅もしくは径が大きくなつたものを用いるのが
好ましい。PVF繊維は、その親水基のため有機
繊維の中で最もセメントとの結合性が良く、補強
効果が優れていることは公知である。これをフイ
ブリル化されたパルプおよび石綿と併用すること
により、一層の強度向上、特に耐衝撃性強度の向
上が図れる。その理由は、PVF単独では今一つ
セメントとのなじみが悪く抜け易いが、前記パル
プおよび石綿と併用することにより、PVF繊維
とフイブリル化されたパルプおよび石綿の微細繊
維がうまくからみ合い、PVAのすべりが防止さ
れることによると推定出来る。PVF繊維あるい
はアクリル繊維としては、太さ5〜50ミクロン、
長さ3〜10mmのものを用いるのがこのましい。
PVF繊維あるいはアクリル繊維の含有量は0.3〜
2%とするのが好ましい。この範囲であれば最も
補強効果が大きいからである。2%を越えて
PVFあるいはアクリルの量を増やしても、硬化
体の強度は殆ど上がらず、配合費用のみ上昇す
る。これは、PVFあるいはアクリルが2%を超
えて含有されると、その分散性が悪くなつてくる
ためと推定される。また、0.3%未満では、補強
の役割が果せない。特に未硬化時のシートの保形
性が不充分となる。 PVFあるいはアクリルとして湿式紡糸法、乾
式紡糸法などによつて紡糸されたものを、熱処理
時に型付けして、繊維の幅もしくは径がところど
ころ大きくなつたものを使用するといつそう高強
度の硬化体を得ることができる。 ウオラストナイトは無機繊維の中でセメントと
一番なじみ易く、補強材としての効果があること
は、よく知られている。このウオラストナイトも
前述のPVFと同じようにフイブリル化されたパ
ルプおよび石綿と併用することにより、その効果
が向上する。すなわち、フイブリル化されたパル
プおよび石綿の微細繊維の周囲にウオラストナイ
トがからみ合い、セメントの歩溜りを向上させ、
結果的に強度向上につながるのである。また、ウ
オラストナイトを使用することにより、パルプを
主体に使用した無機硬化体の欠点である寸法変化
率を小さく押さえる効果もでる。ウオラストナイ
トの使用量は2〜15%が好ましい。2%未満で
は、ウオラストナイト添加の効果が小さくなり、
15%を超えると逆に硬化体の密度が低下して強度
低下現象が認められるようになる。なお、できる
だけアスペクト比の大きいものを使用するのが好
ましい。 上記原材料と水を混合してスラリーを作るが、
このスラリーの固型分濃度は4〜15%とするのが
好ましい。さらに好ましくは6〜10%である。4
%未満の場合は、スラリー中の固型分が抄造機の
抄き上げ部(金網)に抄き上がつてくる効率が悪
く、生産性が悪くなり、その上、スラリー中の固
型分が沈澱して、予定した組成の無機硬化体が得
られなくなる傾向がある。他方、15%を超える
と、抄き上げたケーキの厚みが不均一となり、均
質な硬化体を得ることが困難になる傾向にある。 スラリーの濾過係数を5cm4/gec以下に調整す
る必要があり、これはハチエツクで抄造できる絶
対条件でる。この発明ではこの5cm4/secを、パ
ルプ、石綿、無機フイラーの量を前述のごとくに
調整することにより達成できる。 以上述べてきた配合でスラリーを作り、ハチエ
ツク抄造機等の抄造機で抄き上げ、積層して適当
な厚みの賦形体とする。この賦形体を養生すれば
硬化体が得られる。 つぎに前述の特定発明と関連する無機硬化体の
製法に係る発明について説明する。これまでに説
明した特定発明に係る方法は、常法により抄造法
で製板することにより所期の効果を達成するが、
さらに抄造法に工夫を加えることによつて特に板
の層間剥離の起りにくい硬化体を得ることができ
る。 つまり抄造濃度や使用するフエルトの種類、フ
エルトを介しての脱水度などにより板の特性が変
わり層間密着が充分でないものも得られる。 そこで、種々検討した結果以下の発明を完成し
た。すなわち、ハチエツク抄造機を使用し、かつ
この場合、予め抄造用スラリとして、先ずシーブ
シリンダには特定発明に係る基本組成のスラリか
らアスベストを除いたスラリを供給し、ウエツト
マツトを形成せしめ、ついでそのウエツトマツト
の上に、スプレーまたはブラツシロールなどを使
用して、セメントとアスベストを主成分とするス
ラリを散布する。このようにして、2種のスラリ
を使用して組成の異なる(つまりアスベストのみ
を含む層とパルプのみを含む層)2層のウエツト
マツトを得る。つぎにメーキングロールにより所
定の厚みになるまで巻き取り、つぎに養生硬化さ
せる工程を経て目的とする硬化体を得るのであ
る。 なお、アスベストを1〜5%含んだスラリの抄
造に使用するスラリと同一のスラリを使用した場
合、メーキングロールに巻き取る直前に層間に散
布する方法が一般的であり、すでに公知である。
しかしアスベストが極端に少ないスラリの場合に
はフエルトを通じての脱水性が良好なため、一般
的には水分が少なくなりメーキングロールで巻き
とつた後でも、層間の密着力は低下する傾向にあ
る。従つて、前述のようにアスベストを全く含ま
ないスラリであつて、パルプを含むスラリからウ
エツトマツトを抄造し、ついでメーキングロール
で巻き取る直前に連続的に層間に散布するスラリ
としてアスベストを主成分とするスラリを使用す
ることにより、層間密着力を確保するのである。 なお、以上の場合、散布するアスベストの量に
ついては限定するものではないが、得られる硬化
体の全体組成に対して1〜5%となるようにする
のが最も好ましい。 〔実施例・比較例〕 つぎに、実施例を比較例と併せて説明する。 第1表に示される原材料を使用し、ハチエツク
抄造機を用いるハチエツク方式により、実施例1
〜10、比較例1〜6の無機硬化体を作つた。そし
て、これらを試験に供した結果を第1表に併記し
た。 第1表にみるように、実施例はいずれも比較例
よりすぐれていた。 第1表においてフイブリル化したパルプとは、
シヨツパー濾水度が40〜70゜SRとなり、かつ590μ
以上の繊維長のパルプが全パルプの60重量%以上
となるように調整したパルプである。 またの表示のあるものはアクリル繊維を使用
した例であり、は高分子凝集剤の添加量が対固
形分当りのppmであることを示し、はパルプの
みの層間にアスベストスラリを散布した、異なる
抄造方法を実施した例を意味する。 〔発明の効果〕 この発明の方法は、以上のように構成されてい
るため、これによれば、石綿を多量に使用しなく
ても、強度の強い硬化体が抄造法で容易に多量に
生産できる。その上、パルプの含有量が少く、か
つ、フイブリル化が進んでいるので、不燃性であ
るばかりでなく、吸水率が低くて吸水強度低下の
少ない硬化体が得られる。また同じくアスベスト
繊維が抄造体の層間の密着力を向上させており、
この結果、層間密着性にもすぐれた硬化体となつ
ている。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セメントを含むスラリーから抄造法により得
    た賦形体を養生して無機硬化体を得る方法におい
    て、抄造にあたり、繊維長590ミクロン以上が全
    パルプ量の60重量%以上でフイブリル化によりシ
    ヨツパー濾水度を45〜95゜SRに調整したパルプ
    を、全固型分に対し1〜5重量%およびアスベス
    トを全固型分に対し1〜5重量%の割合で含有
    し、必要あらばこれにフイラー、補強繊維を配合
    して濃度を4〜15重量%、濾過係数を5cm4/sec
    以下に調整したスラリーを用いることを特徴とす
    る無機硬化体の製法。 2 パルプが、針葉樹および/または広葉樹のサ
    ラシもしくは未サラシのパルプである特許請求の
    範囲第1項記載の無機硬化体の製法。 3 パルプが全固型分中の1重量%以下の範囲
    で、シヨツパー濾水度40゜SR未満のものをも含ん
    でいる特許請求の範囲第1項または第2項記載の
    無機硬化体の製法。 4 フイラーが、セピオライト、ベントナイト、
    および平均粒子径5ミクロン以下の晶質あるいは
    非晶質のシリカからなる群の中から選ばれた少な
    くとも1種であり、全固型分に対し1〜10重量%
    含まれている特許請求の範囲第1項ないし第3項
    記載の無機硬化体の製法。 5 補強繊維が、太さ5〜50μ、長さ3〜10mmの
    ビニロン繊維であり、全固型分に対し0.3〜2重
    量%含まれている特許請求の範囲第1項ないし第
    4項記載の無機硬化体の製法。 6 補強繊維が、ウオラストナイトであり、全固
    型分に対し2〜15重量%含まれている特許請求の
    範囲第1項ないし第4項に記載の無機硬化体の製
    法。
JP24953383A 1983-12-23 1983-12-23 無機硬化体の製法 Granted JPS60137861A (ja)

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