JPH07292062A - ポリウレタンおよび弾性繊維 - Google Patents
ポリウレタンおよび弾性繊維Info
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- JPH07292062A JPH07292062A JP6084417A JP8441794A JPH07292062A JP H07292062 A JPH07292062 A JP H07292062A JP 6084417 A JP6084417 A JP 6084417A JP 8441794 A JP8441794 A JP 8441794A JP H07292062 A JPH07292062 A JP H07292062A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高分子ジオ−ル、MDIを主成分とする有機
ジイソシアネ−ト、低分子ジオ−ルから、耐熱性、弾性
回復性に優れたポリウレタン、特にポリウレタン弾性繊
維を得ようとするものである。 【構成】 高分子ジオ−ル、MDIを主成分とする有機
ジイソシアネ−ト、低分子ジオ−ルとして下記化2の化
合物を用いることにより、耐熱性、弾性回復性に優れた
ポリウレタン、特にポリウレタン弾性繊維を得ることが
できる。 【化2】
ジイソシアネ−ト、低分子ジオ−ルから、耐熱性、弾性
回復性に優れたポリウレタン、特にポリウレタン弾性繊
維を得ようとするものである。 【構成】 高分子ジオ−ル、MDIを主成分とする有機
ジイソシアネ−ト、低分子ジオ−ルとして下記化2の化
合物を用いることにより、耐熱性、弾性回復性に優れた
ポリウレタン、特にポリウレタン弾性繊維を得ることが
できる。 【化2】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性回復性、耐熱性に
優れるポリウレタンとそれから得られる弾性繊維に関す
るものであり、詳しくは有機ジイソシアネ−トの主成分
として4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト
(MDI)を用いた弾性回復性、耐熱性に優れるポリウ
レタンとそれから得られる弾性繊維に関するものであ
る。
優れるポリウレタンとそれから得られる弾性繊維に関す
るものであり、詳しくは有機ジイソシアネ−トの主成分
として4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト
(MDI)を用いた弾性回復性、耐熱性に優れるポリウ
レタンとそれから得られる弾性繊維に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンの製造に用いられる有機ジ
イソシアネ−トは、4、4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネ−ト(MDI)、トリレンジイソシアネ−ト(T
DI)などの芳香族ジイソシアネ−ト、イソホロンジイ
ソシアネ−ト(IPDI)、4、4’−ジシクロヘキシ
ルジイソシアネ−ト(HMDI)などの脂環族ジイソア
ネ−ト、1、6−ヘキサンジイソシアネ−ト(HDI)
などの脂肪族ジイソシアネ−トがあげられるが、ポリウ
レタンの諸物性、コストなどの観点でMDIが用いられ
るケ−スが多く、特に弾性繊維の分野ではその傾向が顕
著である。
イソシアネ−トは、4、4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネ−ト(MDI)、トリレンジイソシアネ−ト(T
DI)などの芳香族ジイソシアネ−ト、イソホロンジイ
ソシアネ−ト(IPDI)、4、4’−ジシクロヘキシ
ルジイソシアネ−ト(HMDI)などの脂環族ジイソア
ネ−ト、1、6−ヘキサンジイソシアネ−ト(HDI)
などの脂肪族ジイソシアネ−トがあげられるが、ポリウ
レタンの諸物性、コストなどの観点でMDIが用いられ
るケ−スが多く、特に弾性繊維の分野ではその傾向が顕
著である。
【0003】しかしながら、高分子ジオ−ル、主として
MDI、低分子ジオ−ルから製造されるポリウレタンの
弾性回復性、耐熱性は必ずしも満足できるものではな
い。特に弾性繊維分野では、その弱点のために用途的制
約を受けざるをえない。
MDI、低分子ジオ−ルから製造されるポリウレタンの
弾性回復性、耐熱性は必ずしも満足できるものではな
い。特に弾性繊維分野では、その弱点のために用途的制
約を受けざるをえない。
【0004】このために優れた耐熱性や弾性回復性を有
するポリウレタンを得ようとする試みは、例えば特公昭
63−53287号公報、特公昭63−53288号公
報、特開平3−213515号公報などで検討されてき
ているが、その性能は満足されたものとはいえない。
するポリウレタンを得ようとする試みは、例えば特公昭
63−53287号公報、特公昭63−53288号公
報、特開平3−213515号公報などで検討されてき
ているが、その性能は満足されたものとはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は
高分子ジオ−ル、主としてMDI、低分子ジオ−ルから
優れた耐熱性、弾性回復性を有するポリウレタンを提供
することにある。
高分子ジオ−ル、主としてMDI、低分子ジオ−ルから
優れた耐熱性、弾性回復性を有するポリウレタンを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも、高分子ジオ−ル、有機ジイソシアネ−ト、及び低
分子ジオ−ルとからなるポリウレタンであって、前記有
機ジイソシアネ−トの主成分が4、4’−ジフェニルメ
タンジイソシアネ−トであり、低分子ジオ−ルの主成分
が化1で示される化合物であることを特徴とするポリウ
レタンであり、前記のポリウレタンから製造されたポリ
ウレタン弾性繊維である。
とも、高分子ジオ−ル、有機ジイソシアネ−ト、及び低
分子ジオ−ルとからなるポリウレタンであって、前記有
機ジイソシアネ−トの主成分が4、4’−ジフェニルメ
タンジイソシアネ−トであり、低分子ジオ−ルの主成分
が化1で示される化合物であることを特徴とするポリウ
レタンであり、前記のポリウレタンから製造されたポリ
ウレタン弾性繊維である。
【0007】本発明に用いられる高分子ジオ−ルとして
は、1、4−ブタンジオ−ル、1、6−ヘキサンジオ−
ル、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオ−ル、
1、8−オクタンジオ−ルなどのようなポリヒドキシル
化合物と、アリ−ルカ−ボネ−ト、例えばジフェニルカ
−ボネ−トとのエステル交換反応により得られるポリカ
−ボネ−トジオ−ル、エチレンカ−ボネ−トをエチレン
グリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ブチレングリコ−
ル、、ネオペンチルグリコ−ルなどの多価アルコ−ルと
反応させ、次いでえられた反応混合物をアジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸等の有機ジカルボン酸と反応さ
せた物、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリ
コ−ルとアルキレンカ−ボネ−トとの反応物などで例示
されるポリエステルポリカ−ボネ−トジオ−ル、ポリテ
トラメチレンエ−テルグリコ−ルに代表されるポリエ−
テルジオ−ル、ポリエチレンアジペ−トに代表されるポ
リエステルジオ−ル、およびポリカプロラクトンジオ−
ルなどがあげられるが、これらは1種で用いても、2種
以上を混合してもさしつかえない。
は、1、4−ブタンジオ−ル、1、6−ヘキサンジオ−
ル、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオ−ル、
1、8−オクタンジオ−ルなどのようなポリヒドキシル
化合物と、アリ−ルカ−ボネ−ト、例えばジフェニルカ
−ボネ−トとのエステル交換反応により得られるポリカ
−ボネ−トジオ−ル、エチレンカ−ボネ−トをエチレン
グリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ブチレングリコ−
ル、、ネオペンチルグリコ−ルなどの多価アルコ−ルと
反応させ、次いでえられた反応混合物をアジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸等の有機ジカルボン酸と反応さ
せた物、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリ
コ−ルとアルキレンカ−ボネ−トとの反応物などで例示
されるポリエステルポリカ−ボネ−トジオ−ル、ポリテ
トラメチレンエ−テルグリコ−ルに代表されるポリエ−
テルジオ−ル、ポリエチレンアジペ−トに代表されるポ
リエステルジオ−ル、およびポリカプロラクトンジオ−
ルなどがあげられるが、これらは1種で用いても、2種
以上を混合してもさしつかえない。
【0008】また、有機ジイソシアネ−トとしては、4
・4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−トを主成分と
するが、20モル%までの範囲で1・5−ナフタレンジ
イソシアネ−ト、1・4−フェニレンジイソシアネ−
ト、2・4−トリレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレ
ンジイソシアネ−ト、1・4−シクロヘキサンジイソシ
アネ−ト、4・4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネ−ト、イソホロンジイソシアネ−トのような他の有
機ジイソシアネ−トを併用してもよい。
・4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−トを主成分と
するが、20モル%までの範囲で1・5−ナフタレンジ
イソシアネ−ト、1・4−フェニレンジイソシアネ−
ト、2・4−トリレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレ
ンジイソシアネ−ト、1・4−シクロヘキサンジイソシ
アネ−ト、4・4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネ−ト、イソホロンジイソシアネ−トのような他の有
機ジイソシアネ−トを併用してもよい。
【0009】低分子量ジオ−ルとしては、化1である化
合物を用いるが、具体的には、p,p’−ジヒドロキシ
ジフェニルメタン、o,o’−ジヒドロキシジフェニル
メタン、o,p’−ジヒドロキシジフェニルメタン、お
よびそれらの混合物、p,p’−ジヒドロキシジフェニ
ルエ−テル、o,o’−ジヒドロキシジフェニルエ−テ
ル、o,p’−ジヒドロキシジフェニルエ−テル、およ
びそれらの混合物、p,p’−ジヒドロキシジフェニル
スルフィド、o,o’−ジヒドロキシジフェニルスルフ
ィド、o,p’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
およびそれらの混合物、p,p’−ジヒドロキシジフェ
ニルケトン、o,o’−ジヒドロキシジフェニルケト
ン、o,p’−ジヒドロキシジフェニルケトン、および
それらの混合物、p,p’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、o,o’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
o,p’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、およびそ
れらの混合物、p,p’−イソプロピリデンジフェノ−
ル、o,o’−イソプロピリデンジフェノ−ル、o,
p’−イソプロピリデンジフェノ−ル、およびそれらの
混合物、p,p’−エチリデンジフェノ−ル、o,o’
−エチリデンジフェノ−ル、o,p’−エチリデンジフ
ェノ−ル、およびそれらの混合物、p,p’−ジヒドロ
キシジクロロジフェニルメタン、o,o’−ジヒドロキ
シジクロロジフェニルメタン、o,p’−ジヒドロキシ
ジクロロジフェニルメタン、およびそれらの混合物、
p,p’−ジヒドロキシジブロモジフェニルメタン、
o,o’−ジヒドロキシジブロモジフェニルメタン、
o,p’−ジヒドロキシジブロモジフェニルメタン、お
よびそれらの混合物、p,p’−ジヒドロキシジフルオ
ロジフェニルメタン、o,o’−ジヒドロキシジフルオ
ロジフェニルメタン、o,p’−ジヒドロキシジフルオ
ロジフェニルメタン、およびそれらの混合物などのエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイドなどの付加体、p、p’−o,o’−、o,p’
−、およびそれらが混合した置換オキシアルキルエステ
ル基 、オキシアルキルメルカプト基、オキシアルキル
基を有するジフェニルメタン誘導体、ジフェニルエ−テ
ル誘導体、ジフェニルケトン誘導体、ジフェニルスルホ
ン誘導体、ジェニルスルフィン誘導体、ジメチルジフェ
ニルメタン誘導体、メチルジフェニルメタン誘導体、ジ
フェニルスルフィド誘導体、ジクロロジフェニルメタン
誘導体、ジブロモジフェニルメタン誘導体、ジフルオロ
ジフェニルメタン誘導体などの誘導体類があげられる。
これらの付加体もしくは誘導体は1種で用いても、2種
以上を混合して用いてもさしつかえない。但し、p、
p’の化合物および誘導体の単一品は除く。またこれら
の化合物の3、3’位および、もしくは5、5’位にア
ルキル基、ハロゲンが置換されていてもよい。これまで
のポリウレタンで一般的に用いられている1、4−ブタ
ンジオ−ルやヒドロキシエチルハイドロキノンでは、本
発明のような耐熱性や弾性回復性に優れたポリウレタン
を得ることができない。
合物を用いるが、具体的には、p,p’−ジヒドロキシ
ジフェニルメタン、o,o’−ジヒドロキシジフェニル
メタン、o,p’−ジヒドロキシジフェニルメタン、お
よびそれらの混合物、p,p’−ジヒドロキシジフェニ
ルエ−テル、o,o’−ジヒドロキシジフェニルエ−テ
ル、o,p’−ジヒドロキシジフェニルエ−テル、およ
びそれらの混合物、p,p’−ジヒドロキシジフェニル
スルフィド、o,o’−ジヒドロキシジフェニルスルフ
ィド、o,p’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
およびそれらの混合物、p,p’−ジヒドロキシジフェ
ニルケトン、o,o’−ジヒドロキシジフェニルケト
ン、o,p’−ジヒドロキシジフェニルケトン、および
それらの混合物、p,p’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、o,o’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
o,p’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、およびそ
れらの混合物、p,p’−イソプロピリデンジフェノ−
ル、o,o’−イソプロピリデンジフェノ−ル、o,
p’−イソプロピリデンジフェノ−ル、およびそれらの
混合物、p,p’−エチリデンジフェノ−ル、o,o’
−エチリデンジフェノ−ル、o,p’−エチリデンジフ
ェノ−ル、およびそれらの混合物、p,p’−ジヒドロ
キシジクロロジフェニルメタン、o,o’−ジヒドロキ
シジクロロジフェニルメタン、o,p’−ジヒドロキシ
ジクロロジフェニルメタン、およびそれらの混合物、
p,p’−ジヒドロキシジブロモジフェニルメタン、
o,o’−ジヒドロキシジブロモジフェニルメタン、
o,p’−ジヒドロキシジブロモジフェニルメタン、お
よびそれらの混合物、p,p’−ジヒドロキシジフルオ
ロジフェニルメタン、o,o’−ジヒドロキシジフルオ
ロジフェニルメタン、o,p’−ジヒドロキシジフルオ
ロジフェニルメタン、およびそれらの混合物などのエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイドなどの付加体、p、p’−o,o’−、o,p’
−、およびそれらが混合した置換オキシアルキルエステ
ル基 、オキシアルキルメルカプト基、オキシアルキル
基を有するジフェニルメタン誘導体、ジフェニルエ−テ
ル誘導体、ジフェニルケトン誘導体、ジフェニルスルホ
ン誘導体、ジェニルスルフィン誘導体、ジメチルジフェ
ニルメタン誘導体、メチルジフェニルメタン誘導体、ジ
フェニルスルフィド誘導体、ジクロロジフェニルメタン
誘導体、ジブロモジフェニルメタン誘導体、ジフルオロ
ジフェニルメタン誘導体などの誘導体類があげられる。
これらの付加体もしくは誘導体は1種で用いても、2種
以上を混合して用いてもさしつかえない。但し、p、
p’の化合物および誘導体の単一品は除く。またこれら
の化合物の3、3’位および、もしくは5、5’位にア
ルキル基、ハロゲンが置換されていてもよい。これまで
のポリウレタンで一般的に用いられている1、4−ブタ
ンジオ−ルやヒドロキシエチルハイドロキノンでは、本
発明のような耐熱性や弾性回復性に優れたポリウレタン
を得ることができない。
【0010】本発明における高分子ジオ−ルと低分子ジ
オ−ルの比は各々の分子量やポリウレタンの所望物性な
どにより種々変え得るが、両者の合計モル数に対しジイ
ソシアネ−トのモル数は1.02〜1.25の範囲が望
ましい。この比が小さすぎると耐熱性、弾性回復性が低
下するし、大きすぎると溶融粘度が小さい、固化速度が
遅い、表面の接着性が大きくなり、生産性が低下する。
オ−ルの比は各々の分子量やポリウレタンの所望物性な
どにより種々変え得るが、両者の合計モル数に対しジイ
ソシアネ−トのモル数は1.02〜1.25の範囲が望
ましい。この比が小さすぎると耐熱性、弾性回復性が低
下するし、大きすぎると溶融粘度が小さい、固化速度が
遅い、表面の接着性が大きくなり、生産性が低下する。
【0011】本発明のポリウレタンは、溶融法、溶液法
など公知のウレタン化技術を用いて製造することができ
るが、コスト、作業環境などを考慮した場合、溶融法で
製造することが好ましい。たとえば、高分子ジオ−ルま
たはこれと低分子ジオ−ルの化合物を約40〜100℃
に予熱した後、これらの混合物の合計モル数とイソシア
ネ−ト基の比が1:1.02〜1.25となる割合の量
のジイソシアネ−トを加え、短時間に強力にかき混ぜた
後、約50〜180℃、窒素下で放置することによりポ
リウレタンが得られる。また、ウレタンプレポリマ−を
経由してポリウレタンを得る方法を用いることもでき
る。また、必要に応じてトリオ−ルやトリイソシアネ−
トなどの3官能成分を併用しても良い。
など公知のウレタン化技術を用いて製造することができ
るが、コスト、作業環境などを考慮した場合、溶融法で
製造することが好ましい。たとえば、高分子ジオ−ルま
たはこれと低分子ジオ−ルの化合物を約40〜100℃
に予熱した後、これらの混合物の合計モル数とイソシア
ネ−ト基の比が1:1.02〜1.25となる割合の量
のジイソシアネ−トを加え、短時間に強力にかき混ぜた
後、約50〜180℃、窒素下で放置することによりポ
リウレタンが得られる。また、ウレタンプレポリマ−を
経由してポリウレタンを得る方法を用いることもでき
る。また、必要に応じてトリオ−ルやトリイソシアネ−
トなどの3官能成分を併用しても良い。
【0012】またポリウレタンの製造に当たっては、ポ
リウレタンの製造において通常使用されている、触媒、
活性剤、消泡剤、滑剤、また紫外線吸収剤、黄変防止剤
などの安定剤、顔料、帯電防止剤、表面処理剤、難燃
剤、防黴剤、補強剤の任意の成分を必要に応じて使用す
ることができる。
リウレタンの製造において通常使用されている、触媒、
活性剤、消泡剤、滑剤、また紫外線吸収剤、黄変防止剤
などの安定剤、顔料、帯電防止剤、表面処理剤、難燃
剤、防黴剤、補強剤の任意の成分を必要に応じて使用す
ることができる。
【0013】本発明のポリウレタンは、樹脂、成形物、
フィルム、弾性繊維などに広範囲に利用できるが、なか
でも弾性繊維とした場合に優れた耐熱性、弾性回復性を
有する弾性繊維を得ることができる。また本発明の弾性
繊維は溶融紡糸、乾式紡糸、湿式紡糸等の紡糸方法で生
産することができるが、コスト、繊維の均質性などの観
点から、溶融紡糸を行うことが望ましい。
フィルム、弾性繊維などに広範囲に利用できるが、なか
でも弾性繊維とした場合に優れた耐熱性、弾性回復性を
有する弾性繊維を得ることができる。また本発明の弾性
繊維は溶融紡糸、乾式紡糸、湿式紡糸等の紡糸方法で生
産することができるが、コスト、繊維の均質性などの観
点から、溶融紡糸を行うことが望ましい。
【0014】本発明のポリウレタンの溶融紡糸に使用す
る紡糸装置や紡糸条件は、ポリウレタンの内容、目的と
する繊維の太さ、重合法等により種々異なりえるが、通
常、重合した直後の溶融したポリマ−を押し出し式紡糸
装置に供給し、紡糸温度180〜240℃、紡糸速度1
000m/分以下、特に600m/分以下で紡糸するの
が好ましい。また、見かけドラフト率は50以上、好ま
しくは100以上とするのが良い。また、紡糸した糸条
を巻き取り機によりボビンに巻き取る際の紡糸テンショ
ンは0.1g/d以下、好ましくは0.05g/d以下
とする。
る紡糸装置や紡糸条件は、ポリウレタンの内容、目的と
する繊維の太さ、重合法等により種々異なりえるが、通
常、重合した直後の溶融したポリマ−を押し出し式紡糸
装置に供給し、紡糸温度180〜240℃、紡糸速度1
000m/分以下、特に600m/分以下で紡糸するの
が好ましい。また、見かけドラフト率は50以上、好ま
しくは100以上とするのが良い。また、紡糸した糸条
を巻き取り機によりボビンに巻き取る際の紡糸テンショ
ンは0.1g/d以下、好ましくは0.05g/d以下
とする。
【0015】また、巻き取られた糸条を低湿下で、ハ−
ドセグメントのガラス転移温度付近で熱処理し、ハ−ド
セグメントとソフトセグメントの相分離を十分に進行さ
せることが好ましい。これらの方法により、一般に、太
さが約5〜100デニ−ル//フィラメントのポリウレ
タン弾性繊維を得ることができるが、本発明に用いられ
るポリウレタン弾性繊維は、デニ−ルが15〜100の
範囲が適当であり、好ましくは40〜80である。これ
らの弾性繊維は、カバリング糸や裸糸の状態で使用され
る。
ドセグメントのガラス転移温度付近で熱処理し、ハ−ド
セグメントとソフトセグメントの相分離を十分に進行さ
せることが好ましい。これらの方法により、一般に、太
さが約5〜100デニ−ル//フィラメントのポリウレ
タン弾性繊維を得ることができるが、本発明に用いられ
るポリウレタン弾性繊維は、デニ−ルが15〜100の
範囲が適当であり、好ましくは40〜80である。これ
らの弾性繊維は、カバリング糸や裸糸の状態で使用され
る。
【0016】次に本発明を実施例をもって具体的に説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。また、実施例中の%は重量%である。さらに下記の
例において、対数粘度、耐熱性、弾性回復率は下記の方
法により測定した。
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。また、実施例中の%は重量%である。さらに下記の
例において、対数粘度、耐熱性、弾性回復率は下記の方
法により測定した。
【0017】《評価試料の作成》ポリウレタンポリマ−
をヒ−トプレス機により230℃でフィルム化した。熱
処理を施す場合は、窒素下、120℃で16時間実施し
た(比較例は220℃)
をヒ−トプレス機により230℃でフィルム化した。熱
処理を施す場合は、窒素下、120℃で16時間実施し
た(比較例は220℃)
【0018】《対数粘度の測定》ポリマ−0.0750
gを0.05規定−ジブチルアミン/N,N−ジメチル
アセトアミド溶媒25mlに溶解し、このポリマ−溶液
10mlをオストワルド粘度計にとり、30℃の恒温槽
中で落下秒数を測定して以下の式より対数粘度
(ηinh )を求めた。 ηinh ={ln(t/t0 )}/C t :ポリマ−溶液の落下秒数(秒) t0 :溶媒の落下秒数(秒) C :ポリマ−溶液の濃度(g/dl) 以上の方法により、フィルムの対数粘度を測定した。
gを0.05規定−ジブチルアミン/N,N−ジメチル
アセトアミド溶媒25mlに溶解し、このポリマ−溶液
10mlをオストワルド粘度計にとり、30℃の恒温槽
中で落下秒数を測定して以下の式より対数粘度
(ηinh )を求めた。 ηinh ={ln(t/t0 )}/C t :ポリマ−溶液の落下秒数(秒) t0 :溶媒の落下秒数(秒) C :ポリマ−溶液の濃度(g/dl) 以上の方法により、フィルムの対数粘度を測定した。
【0019】《耐熱性の測定》試料(厚さ約0.1mm
のフィルム)を100%伸長下、160℃(乾熱)で1
分間加熱し、冷却後リラックスした時の試料長を測定
し、次式より耐熱性を求めた。 耐熱性(%)={(加熱後の長さ−試料長)/試料長}
×100 優れた耐熱性を有するポリウレタン弾性体は、伸長下の
加熱による永久変形が起こりにくいため、上記式により
定義した耐熱性は小さい値となる。
のフィルム)を100%伸長下、160℃(乾熱)で1
分間加熱し、冷却後リラックスした時の試料長を測定
し、次式より耐熱性を求めた。 耐熱性(%)={(加熱後の長さ−試料長)/試料長}
×100 優れた耐熱性を有するポリウレタン弾性体は、伸長下の
加熱による永久変形が起こりにくいため、上記式により
定義した耐熱性は小さい値となる。
【0020】《弾性回復率の測定》試料(厚さ約0.1
mmのフィルム)を300%伸長後リラックスし、再び
300%伸長したときの150%伸長時の応力を測定
し、1回目の150%伸長時の応力に対する割合を次式
から求めた。 弾性回復率(%)=(2回目の150%伸長時の応力/
1回目の150%伸長時の応力)×100 優れた弾性回復性を有するポリウレタン弾性体は、伸長
による構造破壊が起こりにくいため、上記式により定義
した弾性回復率は大きな値となる。
mmのフィルム)を300%伸長後リラックスし、再び
300%伸長したときの150%伸長時の応力を測定
し、1回目の150%伸長時の応力に対する割合を次式
から求めた。 弾性回復率(%)=(2回目の150%伸長時の応力/
1回目の150%伸長時の応力)×100 優れた弾性回復性を有するポリウレタン弾性体は、伸長
による構造破壊が起こりにくいため、上記式により定義
した弾性回復率は大きな値となる。
【0021】−実施例1、2− 両末端に水酸基を持つ数平均分子量2000のポリエス
テルカ−ボネ−トジオ−ル(1、6−ヘキサンジオ−ル
にε−カプロラクトンを付加反応させて得られるジオ−
ルとアルキレンカ−ボネ−トとのエステル交換反応で重
合)100重量部、ジヒドロキシジフェニルメタンのエ
チレンオキサイド付加物(p,p’体35%、o,o’
体15%、o,p’体50%の混合物;BPFEOと略
す)32重量部とジフェニルメタンジイソシアネ−ト4
6.3重量部(NCO/OH=1.15)を室温、窒素
下で約1分間激しく攪拌した後、テフロンバットに移
し、窒素気流下180℃で30分重合した。ヒ−トプレ
ス機で作成たフィルムを窒素気流下、120℃で16時
間、熱処理した物を、熱処理前のフィルムとともに測定
に供した。
テルカ−ボネ−トジオ−ル(1、6−ヘキサンジオ−ル
にε−カプロラクトンを付加反応させて得られるジオ−
ルとアルキレンカ−ボネ−トとのエステル交換反応で重
合)100重量部、ジヒドロキシジフェニルメタンのエ
チレンオキサイド付加物(p,p’体35%、o,o’
体15%、o,p’体50%の混合物;BPFEOと略
す)32重量部とジフェニルメタンジイソシアネ−ト4
6.3重量部(NCO/OH=1.15)を室温、窒素
下で約1分間激しく攪拌した後、テフロンバットに移
し、窒素気流下180℃で30分重合した。ヒ−トプレ
ス機で作成たフィルムを窒素気流下、120℃で16時
間、熱処理した物を、熱処理前のフィルムとともに測定
に供した。
【0022】−実施例3− NCO/OH比を1.02として重合した以外は実施例
1と同様の実験を行った(熱処理後フィルムのみ)。
1と同様の実験を行った(熱処理後フィルムのみ)。
【0023】−実施例4− 両末端に水酸基を持つ数平均分子量2000のポリブチ
レンアジペ−トを用いて重合した以外は実施例1と同様
の実験を行った(熱処理後フィルムのみ)。 −比較例1− 低分子ジオ−ルとして、ヒドロキシエチルハイドロキノ
ン(HEHQと略す)をp、p’−ジヒドロキシジフェ
ニルメタンのエチレンオキサイド付加物の代わりに用い
た以外は、実施例3と同様の実験を行った(熱処理後フ
ィルムのみ)。
レンアジペ−トを用いて重合した以外は実施例1と同様
の実験を行った(熱処理後フィルムのみ)。 −比較例1− 低分子ジオ−ルとして、ヒドロキシエチルハイドロキノ
ン(HEHQと略す)をp、p’−ジヒドロキシジフェ
ニルメタンのエチレンオキサイド付加物の代わりに用い
た以外は、実施例3と同様の実験を行った(熱処理後フ
ィルムのみ)。
【0024】−比較例2− NCO/OH比を1.15として重合した以外は比較例
1と同様の実験を行った(熱処理後フィルムのみ)。
1と同様の実験を行った(熱処理後フィルムのみ)。
【0025】−実施例5− 低分子ジオ−ルとして、ジヒドロキシジフェニルケトン
(p,p’体25%、o,o’体15%、o.p’体6
0%)のエチレンオキサイド付加物(BPKEOと略
す)をp、p’−ジヒドロキシジフェニルメタンのエチ
レンオキサイド付加物の代わりに用いた以外は、実施例
1と同様の実験を行った(熱処理後フィルムのみ)。
(p,p’体25%、o,o’体15%、o.p’体6
0%)のエチレンオキサイド付加物(BPKEOと略
す)をp、p’−ジヒドロキシジフェニルメタンのエチ
レンオキサイド付加物の代わりに用いた以外は、実施例
1と同様の実験を行った(熱処理後フィルムのみ)。
【0026】−比較例3− 両末端に水酸基を持つ数平均分子量1800のポリテト
ラメチレンエ−テルジオ−ルとジフェニルメタンジイソ
シアネ−トとをモル比1:1.6の割合で反応させプレ
ポリマ−を得、ついでエチレンジアミンで鎖延長を行
い、ポリマ−濃度30%(溶媒はN,N−ジメチルアセ
トアミド)で2000ポイズ(30℃)の粘度のポリウ
レタン溶液を得た。この溶液から溶媒キャスト法により
得たポリウレタンフィルムを測定に供した。
ラメチレンエ−テルジオ−ルとジフェニルメタンジイソ
シアネ−トとをモル比1:1.6の割合で反応させプレ
ポリマ−を得、ついでエチレンジアミンで鎖延長を行
い、ポリマ−濃度30%(溶媒はN,N−ジメチルアセ
トアミド)で2000ポイズ(30℃)の粘度のポリウ
レタン溶液を得た。この溶液から溶媒キャスト法により
得たポリウレタンフィルムを測定に供した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、高分子ジオ−ル、有機
ジイソシアネ−トの主成分としてMDI、低分子ジオ−
ルからなるポリウレタンにおいて、低分子ジオ−ルとし
て化1からなる化合物を用いることにより耐熱性、弾性
回復性に優れるポリウレタン、特に耐熱性、弾性回復性
に優れるポリウレタン弾性繊維を得ることができる。
ジイソシアネ−トの主成分としてMDI、低分子ジオ−
ルからなるポリウレタンにおいて、低分子ジオ−ルとし
て化1からなる化合物を用いることにより耐熱性、弾性
回復性に優れるポリウレタン、特に耐熱性、弾性回復性
に優れるポリウレタン弾性繊維を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも、高分子ジオ−ル、有機ジイ
ソシアネ−ト、及び低分子ジオ−ルとからなるポリウレ
タンであって、前記有機ジイソシアネ−トの主成分が
4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−トであり、
低分子ジオ−ルの主成分が下記化1で示される化合物で
あることを特徴とするポリウレタン。 - 【請求項2】 請求項1のポリウレタンから製造された
ポリウレタン弾性繊維。 【化1】 (化1において、X=CH2 ,CO,O,S,SO,S
O2 ,CH(CH3 ),C(CH3 )2 ,CCl2 ,C
F2 ,CBr2 Y,Z={O(CH2 )m}nOH;1≦m≦4,0≦
n≦4 COO(CH2 )pOH,S(CH2 )pOH,(CH
2 )pOH;1≦p≦4 Y,Zは同一であっても、別であっても良く、またXに
対してo位同志であっても、p位同志であっても、o位
とp位であっても良い単一品、またはそれらの混合物で
あっても良い。但し、p位同志の単一品は除く。 A,B,C,D=CqH2q+1(0≦q≦4),Cl,
F,Br A,B,C,Dは同一であっても、別であっても良
い。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6084417A JPH07292062A (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | ポリウレタンおよび弾性繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6084417A JPH07292062A (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | ポリウレタンおよび弾性繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07292062A true JPH07292062A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=13830018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6084417A Pending JPH07292062A (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | ポリウレタンおよび弾性繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07292062A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008169536A (ja) * | 2006-12-15 | 2008-07-24 | Opelontex Co Ltd | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 |
WO2017002682A1 (ja) * | 2015-07-01 | 2017-01-05 | 東洋ゴム工業株式会社 | 熱応答性液晶エラストマーを含む単繊維、フィラメント糸、繊維製品 |
-
1994
- 1994-04-22 JP JP6084417A patent/JPH07292062A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008169536A (ja) * | 2006-12-15 | 2008-07-24 | Opelontex Co Ltd | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 |
WO2017002682A1 (ja) * | 2015-07-01 | 2017-01-05 | 東洋ゴム工業株式会社 | 熱応答性液晶エラストマーを含む単繊維、フィラメント糸、繊維製品 |
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