JPH07291967A - ピリジン誘導体及びそれを含有する潰瘍治療剤 - Google Patents

ピリジン誘導体及びそれを含有する潰瘍治療剤

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JPH07291967A
JPH07291967A JP6274836A JP27483694A JPH07291967A JP H07291967 A JPH07291967 A JP H07291967A JP 6274836 A JP6274836 A JP 6274836A JP 27483694 A JP27483694 A JP 27483694A JP H07291967 A JPH07291967 A JP H07291967A
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Norihiro Ueda
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修平 宮澤
Katsuya Tagami
克也 田上
Seiichiro Nomoto
誠一郎 野本
Makoto Okita
真 沖田
Naoyuki Shimomura
直之 下村
Toshihiko Kaneko
敏彦 金子
Masatoshi Fujimoto
昌俊 藤本
Manabu Murakami
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Kiyoshi Oketani
清 桶谷
Hideaki Fujisaki
秀明 藤崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消化性潰瘍剤として有効な新規なピリジン誘
導体及びその薬理学的に許容できる塩、その製造方法及
びそれを有効成分とする医薬の提供。 【構成】 次の化学構造式で表されるピリジン誘導体又
はその薬理学的に許容できる塩、及びこれを有効成分と
する抗潰瘍治療剤並びに胃酸分泌抑制剤。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた抗潰瘍作用を有す
るピリジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする問題点】胃・
十二指腸潰瘍などの消化性潰瘍の成因としては、酸・ペ
プシンなどの攻撃因子と、粘膜抵抗、粘液、血流、十二
指腸制御などの防御因子とがバランスを崩すことによっ
て、自己消化が起こり潰瘍が生じるものと説明されてい
る。消化性潰瘍の治療は内科的治療が原則であり、種々
の薬物療法が試みられている。現在、最も使用されてい
る抗潰瘍剤としては、ヒスタミンH2受容体拮抗作用に基
づくシメチジン(cimetidine)、ラニチジン(ranitidine)
などを挙げることができる。しかしながら、これらの薬
剤は、副作用として抗アンドロゲン作用、肝臓の代謝酵
素活性阻害作用などが報告されている。
【0003】このような状況の中で最近、胃壁細胞に特
異的に存在するATP ase という酵素の阻害剤が優れた酸
分泌抑制剤となりうることが示唆されている。これらの
うち、現在最も注目されている化合物として、ベンズイ
ミダゾール系誘導体である下記の構造式で示されるオメ
プラゾール (omeprazole)が知られている(特開昭54-1
41783 号公報) 。
【0004】
【化9】
【0005】その後、抗潰瘍作用を有するベンズイミダ
ゾール系化合物は種々提案されており、例えば特開昭59
-181277 号公報に記載されている化合物、特開昭61-245
89号公報に記載されている化合物などを挙げることがで
きる。
【0006】本発明者等はこのような状況に鑑みて、オ
メプラゾールに代表される従来知られているベンズイミ
ダゾール系誘導体の化合物よりも、抗潰瘍作用において
より優れており、更により安全性が高い化合物を見出す
べく、鋭意探索研究を継続してきた。
【0007】
【発明の構成及び効果】本発明の目的化合物は、次の化
学構造式(I)で表されるピリジン誘導体又はその薬理
学的に許容できる塩である。
【0008】
【化10】
【0009】本発明者等は、上記に示した目的で探索研
究を継続してきたが、その結果、上記の式(I)に示す
ピリジン誘導体又はその薬理学的に許容できる塩、及び
これを酸化して得られる次の化学構造式(II)
【0010】
【化11】
【0011】で表されるスルフィニル誘導体がより安全
性が高く、より優れた抗潰瘍作用を有する化合物である
ことを見出し、本発明を完成した。従って本発明の目的
は、消化性潰瘍剤として有効な新規なピリジン誘導体及
びその薬理学的に許容できる塩を提供することであり、
更に該化合物又はその薬理学的に許容できる塩の製造方
法を提供することにあり、更にもう一つの目的は、該化
合物又はその薬理学的に許容できる塩を有効成分とする
医薬を提供することである。
【0012】本発明は、上述の式(I)に示した如く、
特にピリジン環の4位に着目し、完成したもので、4位
は式-O-(CH2)3-OCH3で示されるメトキシプロポキシ基で
ある。この本発明化合物は、従来開示されていない化合
物であり、新規化合物である。
【0013】更に詳しくいえば、例えば前記の特開昭59
-181277号公報及び特開昭54-141783号公報は、ピリジン
環の4位がメトキシエトキシ基である化合物を開示して
いるが、本発明においては上記の式(I)の定義におい
て、ピリジン環の4位がメトキシプロポキシ基であり、
本発明化合物と上記公開公報の化合物とは明らかに異な
る化合物である。更に付加すれば、これらの公開公報に
おいては、ピリジン環の 3,5位が何れも水素原子であ
る場合、ベンズイミダゾール環のフェニル環にシクロ
アルキル基が置換されている場合、及びピリジン環の
3,5位が何れも水素原子であり、更にベンズイミダゾー
ル環の 4,5,6位が何れもメチル基で置換されている場合
のみが具体的に開示されている。更に、前記の特開昭61
-24589号公報は、ピリジン環の4位が、ベンジルオキシ
基等のフェニルアルコキシ基のみで置換されている化合
物を具体的に開示しているものであり、本発明化合物と
は異なる。
【0014】本発明において、薬理学的に許容できる塩
とは、塩酸塩、臭化水素塩、硫酸塩、燐酸塩などの無機
酸塩、例えば酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタン
スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホ
ン酸塩などの有機酸塩、又は例えばアルギニン、アスパ
ラギン酸、グルタミン酸などのアミノ酸との塩などを挙
げることができる。更に、Na,K,Ca,Mgなどの金属塩をと
ることがあり、本発明の薬理学的に許容できる塩に包含
される。特に好ましい薬理学的に許容できる塩はナトリ
ウム塩である。また、本発明化合物は、水和物となった
り、立体異性体が存在するが、これらは本発明に包含さ
れることはいうまでもない。
【0015】製造方法 本発明化合物は、例えば後に示す実施例で記載した如き
方法で製造できるが、一般的に述べれば以下の通りであ
る。
【0016】
【化12】
【0017】即ち、式(III) で表される化合物と、式
(IV) で表されるハロゲン化合物若しくはスルホナート
化合物とを反応させることにより、式(I)で表される
本発明の目的化合物を得ることができる。
【0018】Yの定義において、ハロゲンとは、例えば
塩素、臭素、ヨウ素などを意味し、各種スルホニルオキ
シ基とは、例えばメチルスルホニルオキシ基、エチルス
ルホニルオキシ基などのアルキルスルホニルオキシ基、
ベンゼンスルホニルオキシ基、トシルオキシ基などの芳
香族スルホニルオキシ基などを挙げることができる。
【0019】本反応は脱酸剤の存在下に行うことが好ま
しい結果を与える。脱酸剤としては、例えば炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどのような
アルカリ金属の炭酸塩又は炭酸水素塩、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ、ピリジン、
トリエチルアミンのような有機アミン類などが挙げられ
る。反応に用いられる溶媒としては、メチルアルコー
ル、エチルアルコールの如きアルコール類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド及びこれらと水との混合物などを挙げる
ことができる。反応温度は−40℃乃至溶媒の沸点である
が、好ましくは約0〜60℃である。
【0020】
【化13】
【0021】即ち、式(V)で表されるハロゲン化合物
を、式(VI)で表されるメタノールと反応させ、式
(I)で表される本発明の目的化合物を得ることができ
る。本反応も脱酸剤の存在下に行うことが好適である。
脱酸剤としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの
ようなアルカリ金属の炭酸塩或いは炭酸水素塩、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸化アルカリ、
又はトリエチルアミンなどを挙げることができる。反応
溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンのよう
なケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどのベン
ゼン系溶媒、更にアセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチル燐酸トリアミ
ドなどが用いられる。反応温度としては、氷冷下乃至溶
媒沸点までの温度で行う。
【0022】このようにして得られた本発明の目的化合
物である式(I)で表される化合物は、下記製造方法C
で示すように、好適な酸化剤を用いて酸化することによ
り、より優れた抗潰瘍作用を有する式(II)で表される
スルフィニル誘導体を得ることができる。本発明化合物
自身も胃酸分泌抑制作用を有するが、本発明化合物を酸
化した式(II)で表されるスルフィニル誘導体が顕著に
優れた胃酸分泌抑制作用に基づく抗潰瘍剤であり、した
がって、本発明の目的化合物は式(II)で表されるスル
フィニル誘導体の中間体として有用性は高い、また本発
明化合物を投与した場合、体内で酸化を受けて、式(I
I)で表されるスルフィニル誘導体となり優れた抗潰瘍
剤となることも期待できる。
【0023】
【化14】
【0024】酸化反応は、例えば過酸化水素、過酢酸、
m−クロロ過安息香酸、次亜塩素酸ナトリウム、亜臭素
酸ナトリウムなどの酸化剤を用いて常法によって行うこ
とができる。反応の際用いられる溶媒としては、通常ジ
クロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、メ
タノール、エタノールなどから選択された溶媒が用いら
れる。反応温度は約−70℃乃至溶媒の沸点の範囲である
が、好ましくは−60〜25℃である。
【0025】上記の方法で得られた目的物質(I)は、
常法により造塩反応を行い、前述した所望の薬理学的に
許容できる塩を形成することができる。
【0026】出発物質の製造方法 製造方法Aで出発物質として用いられる式(IV) で表さ
れる化合物は、例えば次の方法で製造することができ
る。
【0027】
【化15】
【0028】(式中、 Hal及び Yは前記の意味を有す
る) (第一工程)4−クロロ−2,3 −ジメチルピリジン−1
−オキシドの如き4−ハロゲノピリジン−オキシド誘導
体(VII) を、塩基の存在下に式(VIII)で表されるアルコ
ール誘導体と反応させることにより、式(IX) で表され
るアルコキシ誘導体を得ることができる。
【0029】塩基としては、例えば水素化ナトリウム、
水素化カリウムのような水素化アルカリ金属類、金属ナ
トリウムのようなアルカリ金属、ナトリウムメトキシド
のようなナトリウムアルコラート、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムのような水酸化アルカリなどが挙げられ
る。本反応は無溶媒、又は例えばテトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、メチルエチル
ケトンのようなケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどのベンゼン系溶媒、アセトニトリル、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチル燐酸
トリアミドなどから選択された溶媒中で行われる。反応
温度は、氷冷下乃至溶媒沸点まで適宜選ばれる。
【0030】(第二工程)第一工程で得られた式(IX)
で表されるアルコキシ誘導体を無水酢酸中で約60〜100
℃に加熱することにより、式(X)で表されるアセトキ
シメチルピリジン誘導体が得られる。
【0031】(第三工程)第二工程で得られたアセトキ
シメチルピリジン誘導体(X)を、加水分解して式(XI)
で表される2−ヒドロキシメチルピリジン誘導体を得る
工程である。加水分解は通常、アルカリで加水分解す
る。
【0032】(第四工程)第三工程で得られた2−ヒド
ロキシメチルピリジン誘導体(XI)を、例えば塩化チオ
ニルのような塩素化剤でハロゲン化することにより、式
(IV) で表される2−ハロゲノメチルピリジン誘導体を
得ることができる。この際溶媒としては、例えばクロロ
ホルム、ジクロロメタンなどが用いられる。また、2−
ヒドロキシメチルピリジン誘導体(XI)を、例えばメタ
ンスルホニルクロリドのような活性スルホニルクロリド
でスルホニル化することにより、式(IV) で表されるス
ルホニルオキシ誘導体を得ることができる。この際溶媒
としては、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、エー
テル、テトラヒドロフラン、ピリジン、ベンゼンなどが
用いられる。
【0033】また上記の方法で、式(IX)で表される化
合物は、次の方法によっても得ることができる。
【0034】
【化16】
【0035】
【化17】
【0036】(第一工程)式(VII) で表される化合物
(式中 Halはハロゲン原子を示し、例えば塩素原子を意
味する) を、式(XII) で表される化合物と常法により縮
合反応せしめて式(XIII)で表される化合物を得る。
【0037】本反応は、好ましくは水素化ナトリウム、
水素化カリウムの如き水素化アルカリ金属類、金属ナト
リウムの如きアルカリ金属、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムの如き水酸化アルカリ類などの塩基の存在下に
行う。また本反応は、無溶媒又は例えばテトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、メチル
エチルケトンのようなケトン類、ベンゼン、トルエン、
キシレン等のベンゼン系溶媒、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチル
燐酸トリアミドなどの溶媒中で行われる。反応温度は氷
冷下乃至溶媒沸点までの温度で適宜選択される。
【0038】(第二工程)得られたアルコキシ誘導体(X
III)を還元し、化合物(XIV) を得る工程である。具体的
な方法としては、例えば無水酢酸−酢酸混液中、10%パ
ラジウム・カーボンを触媒として水素添加を行う方法に
より還元体(XIV) を得ることができる。
【0039】(第三工程)得られた化合物(XIV) を、例
えば塩化チオニルのような塩素化剤でハロゲン化するこ
とにより、式(XV)で表される3−ハロゲノプロピル誘
導体を得ることができる。この際、反応溶媒としては、
例えばクロロホルム、ジクロロメタンなどが用いられ
る。
【0040】(第四工程)得られた化合物(XV)に式
(VI)で表されるメタノールを反応させ、式(XVI)で表
される化合物を得ることができる。本反応も製造方法B
と同様に脱酸剤の存在下に行うことが好結果を与える。
【0041】(第五工程)得られた化合物(XVI) を、例
えば過酸化水素、過酢酸、m−クロロ過安息香酸などの
酸化剤を用いて酸化し、N−オキシド化合物 (IX) を得
ることができる。
【0042】なお、製造方法Aにおいて、出発物質とし
て用いられている式(IV) で表される化合物のうち Yが
ハロゲン原子である化合物は、次の方法によっても製造
できる。
【0043】
【化18】
【0044】(式中 Halはハロゲン原子を示す。) 式(XI)で表される化合物を、例えば塩化チオニルのよ
うな塩素化剤で、室温乃至0℃でハロゲン化し、式(I
V')で示されるハロゲノメチルピリジン誘導体を得るこ
とができる。この際、反応溶媒としては、例えばクロロ
ホルム、ジクロロメタンなどが使用できる。
【0045】製造方法Bにおける出発物質である化合物
(V)は、例えば次の方法によって製造することができ
る。
【0046】
【化19】
【0047】(式中 Halはハロゲン原子を意味する。) (第一工程)式(XIII)で表される化合物を常法によりア
セチル体(XVII)とする工程である。具体例を示せば、例
えば無水酢酸、アセチルクロライドなどを用いる。
【0048】(第二工程)得られたアセチル体(XVII)を
酸又は塩基の存在下に加水分解し、ジオール体(XVIII)
を得る。
【0049】(第三工程)ジオール体(XVIII) を、例え
ば塩化チオニルのような塩素化剤でハロゲン化し、式(X
IX) で表されるジハロゲン体を得る。この場合、反応溶
媒としては、例えばクロロホルム、ジクロロメタンなど
を用いる。
【0050】(第四工程)得られたジハロゲン体(XIX)
に、式(III)で表される化合物を反応せしめ、式(V)
で表されるスルフィド誘導体を得る工程である。本反応
は、好ましくは炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウムなどのようなアルカリ金属の炭酸塩或いは
炭酸水素塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのよう
な水酸化アルカリなどから選択された脱酸剤の存在下に
行う。反応に用いられる溶媒としては、エタノール、メ
タノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド及びこれらと水との混合物などを挙げることができ
る。反応温度は0℃乃至溶媒の沸点であるが、好ましく
は約40〜60℃である。
【0051】また製造方法Bにおいて出発物質として用
いられる化合物(V)は、次の方法によっても製造する
ことが可能である。
【0052】
【化20】
【0053】(式中 Halはハロゲン原子を意味する。) 即ち、化合物(XX)を、常法によりハロゲン化し、ハロ
ゲン体である化合物(V)を得ることができる。具体的
には、例えば塩化チオニルの如き塩素化剤でハロゲン化
する。この際反応の溶媒としては、クロロホルム、ジク
ロロメタンなどが好ましい溶媒として用いられ、反応温
度は、室温から80℃程度が好ましい結果を与える。
【0054】次に本発明化合物の効果を詳細に説明する
ため薬理実験例を示す。尚、薬理実験例は本発明化合物
を酸化して得られたスルフィニル誘導体について行っ
た。
【0055】薬理実験例1 H +-K +-ATP ase活性阻害作用 (1) H+-K+ATP ase の調整 新鮮な豚の胃粘膜の胃底腺部よりサッコマニ(Saccoman
i) らの方法〔Biochem. and Biophys. Acta, 464, 313
(1977)〕の変法にて調整した。
【0056】(2) H+-K+ATP ase 活性の測定 種々の濃度のスルフィニル誘導体及び対照薬としてオメ
プラゾール(Omeprazole) と、H+-K+ATP ase 、10μg
蛋白質/mlと共に、pH 7.40の40mM Tris・HCl緩衝液中
で37℃、30分インキュベートした。1μg/mlグラミシ
ジンDおよび15mM KCl添加10分後、3mMの MgCl2とATP
でATP ase 反応を開始し、10分後放出された無機燐酸を
Yoda and Hokinの方法(Biochem. Biophys. Res., co
m., 40, 880, 1970)に準じて測定した。被験化合物はメ
タノールに溶解し使用した。阻害効果は溶媒のみ添加し
た対照群の測定値より被験化合物における測定値の差を
求め、これを対照群での測定値の百分率で求めた。表1
はIC50で示した。 (3) 結果
【0057】
【表1】
【0058】薬理実験例2 胃酸分泌抑制効果 (方 法)慢性フィストラ犬(Chronic gastric fistula
dogs)を用い、ヒスタミンの静脈内持続注入(100μg/kg
/hr)により酸分泌を惹起させた。ヒスタミンの注入開始
1時間後に被検薬物を十二指腸内に投与し、その1時間
後の酸分泌量を無投与対照群と比較した。
【0059】被検化合物は、下記のスルフィニル誘導体
と対照化合物としてオメプラゾールを選択した。 スルフィニル誘導体;2−〔{4−(3−メトキシプロ
ポキシ)−3−メチルピリジン−2−イル}メチルスル
フィニル〕−1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩 (結 果)表2に示す。表2は慢性フィストラ犬のヒス
タミン刺激酸分泌に対する被検薬物の抑制効果(抑制
%) を示す。
【0060】
【表2】
【0061】用量反応曲線から求めたID50は、スルフ
ィニル誘導体が59.9μg/kg、オメプラゾールが 112.2μ
g/kgであり、このことから、本発明の目的化合物から誘
導されたスルフィニル誘導体は、オメプラゾールの2倍
の効力を有していた。
【0062】薬理実験例3 酸分泌能回復性 (方 法)慢性フィストラ犬を用いた。被検薬物を十二
指腸内に投与し、その1、24、48、72時間後にペ
ンタガストリンを筋注し、酸分泌能を対照群と比較検討
した。
【0063】被検薬物は薬理実験例2と同じく、下記の
スルフィニル誘導体とオメプラゾールを選択した。 スルフィニル誘導体;2−〔{4−(3−メトキシプロ
ポキシ)−3−メチルピリジン−2−イル}メチルスル
フィニル〕−1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩 (結 果)結果を表3に示す。スルフィニル誘導体、オ
メプラゾールともに4mg/kg を十二指腸内に投与し、1
時間後にペンタガストリンを筋注した際には完全に酸分
泌が抑制された。スルフィニル誘導体は24、48時間
後にそれぞれ対照群に対し61.9%、121.5 %の酸分泌が
認められたが、オメプラゾールは72時間後に 108.4%
の酸分泌が認められた。完全に酸分泌が回復するのには
スルフィニル誘導体は48時間、オメプラゾールは72
時間を要した。
【0064】
【表3】
【0065】上記の薬理実験例から明らかな如く、本発
明の目的化合物から誘導されたスルフィニル誘導体は、
いずれも強力な H+-K+ATP ase 活性阻害作用を有してお
り、更にベンズイミダゾール骨格を有している化合物の
うち最も注目されている化合物であるオメプラゾールと
比較して、胃酸分泌抑制作用において優れていることが
判明した。更に驚くべきことは、本発明の目的化合物か
ら誘導されたスルフィニル誘導体は胃酸分泌の回復能力
がオメプラゾールと比較して著しく優れていることが見
出されたことである。
【0066】H+-K+ATP ase 阻害剤は、胃酸分泌の最終
過程を阻害することから、あらゆる刺激に対しても酸分
泌を強力に抑制し、かつ臓器特異性が高いという特徴を
有し、H2−ブロッカーに置き換わる抗潰瘍剤となる可能
性がある。実際にオメプラゾールの潰瘍治癒期間はH2
ブロッカーのそれを著しく短縮したという成績も報告さ
れている。しかしながら、酸分泌抑制作用の持続時間が
長すぎると、高ガストリン血症によりエンテロクロマフ
ィン−ライク−セル(Enterochromaffin Like cell)の増
殖やカルシノイドの形成、胃内バクテリアの増殖、 N−
ニトロソ化合物の産生、増大、及び投与量の選択の難し
さなどというやっかいな問題の発生の可能性がある。
【0067】従って、 H+-K+ATP ase 阻害剤としては、
作用が強いばかりでなく、胃酸分泌の回復性がより早い
ものが渇望されている。本発明は、このような点から探
索研究を重ねてきた結果、本発明の目的化合物を酸化し
て得られるスルフィニル誘導体がこの点を満足すること
を見出し、本発明を完成したものである。
【0068】本発明化合物の毒性については以下の通り
である。本発明化合物及びそれを酸化して得られるスル
フィニル誘導体をビーグル(10mg/kg)及びラット(50mg/
kg) に1週間経口投与により連投した結果、何ら毒性学
的影響は認められなかった。
【0069】本発明化合物自身胃酸分泌抑制作用を有す
るが、それを酸化して得られるスルフィニル誘導体は、
前述の如く強力な H+-K+ATP ase 活性阻害作用に基づく
優れた胃酸分泌抑制作用を有し、しかもその回復能力も
高く、更に安全性も高いので、ヒト又は動物の消化性潰
瘍の治療・予防剤として有用である。とりわけ、本発明
化合物を酸化して得られるスルフィニル誘導体は上記の
如く強力な胃酸分泌抑制作用を有するので、本発明化合
物はその中間体として有用である。
【0070】本発明化合物を消化性潰瘍の治療・予防剤
として投与する場合、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロ
ップ剤などとして経口的に投与してもよいし、また坐
剤、注射剤、外用剤、点滴剤として非経口的に投与して
もよい。投与量は症状の程度、年令、潰瘍の種類などに
より著しく異なるが、通常1日当たり約0.01〜200mg/k
g、好ましくは0.05〜50mg/kg 、更に好ましくは0.1 〜1
0mg/kg を1日1〜数回に分けて投与する。
【0071】製剤化の際は通常の製剤担体を用い、常法
により製造する。即ち、経口用固形製剤を調製する場合
は、主薬に賦形剤、更に必要に応じて結合剤、崩壊剤、
滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤などを加えた後、常法によ
り錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などとす
る。賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスターチ、白
糖、ブドウ糖、ソルビット、結晶セルロース、二酸化ケ
イ素などが、結合剤としては、例えばポリビニルアルコ
ール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、メチル
セルロース、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、シ
ェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
プロピルスターチ、ポリビニルピロリドンなどが、崩壊
剤としては、例えば澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セル
ロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエン
酸カルシウム、デキストリン、ペクチン等が、滑沢剤と
しては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポ
リエチレングリコール、シリカ、硬化植物油等が、着色
剤としては医薬品に添加することが許可されているもの
が、矯味矯臭剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香
酸、ハッカ油、龍脳、桂皮末等が用いられる。これらの
錠剤、顆粒剤には糖衣、ゼラチン衣、その他必要により
適宜コーティングすることは勿論差し支えない。注射剤
を調製する場合には、主薬に必要によりpH調整剤、緩衝
剤、安定化剤、可溶化剤などを添加し、常法により皮
下、筋肉内、静脈内用注射剤とする。
【0072】
【実施例】次に本発明の実施例を掲げるが、本発明がこ
れらに限定されることがないことは言うまでもない。な
お、製造例とは、本発明の目的物質を製造する際の原料
の製造例を示し、応用例とは、本発明の目的物質をスル
フィニル誘導体の製造に用いた応用例を示す。
【0073】製造例1 4−(3−メトキシプロポキシ)−2,3 −ジメチルピリ
ジン−N−オキシド
【0074】
【化21】
【0075】3−メトキシプロパノール2.0g(22mmol)を
ジメチルスルホキシド50mlに溶解し、これに水素化ナ
トリウム2.7g(66mmol)を室温にて加え、その後60℃で1
時間撹拌した。室温まで放冷後、4−クロル−2,3 −ジ
メチルピリジン−N−オキシド3.0g(19mmol)加えた。そ
の後40℃で1時間撹拌した。反応終了後ジメチルスルホ
キシドを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトで生
成し、4−(3−メトキシプロポキシ) −2,3 −ジメチ
ルピリジン−N−オキシドを 760mg得た。
【0076】・1H-NMR(CDCl3) δ;2.1(m,2H), 2.2(s,3
H), 2.54(s,3H), 3.35(s,3H), 3.55(t,J=6Hz,2H),4.1
(t,J=6Hz,2H), 6.65(d,J=7.4Hz,1H), 8.16(d,J=7.4Hz,1
H)製造例2 2−クロルメチル−4−(3−メトキシプロポキシ)−
3−メチルピリジン
【0077】
【化22】
【0078】4−(3−メトキシプロポキシ)−2,3 −
ジメチルピリジン−N−オキシド760mg(3.6mmol)に無水
酢酸20mlを加え、90℃で1時間反応させた。無水酢酸を
留去し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロ
ホルムで抽出した。クロロホルムを濃縮し、2−アセト
キシメチル−4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メ
チルピリジンを700mg 得た(褐色オイル)。この2−ア
セトキシメチル−4−(3−メトキシプロポキシ)−3
−メチルピリジンに水酸化ナトリウム500mg 、エタノー
ル15ccを加え、50℃で1時間撹拌した。反応終了後エタ
ノールを留去し、水を加えクロロホルムで抽出。クロロ
ホルム層を濃縮することにより2−ヒドロキシメチル−
4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジン
を450mg 得た(褐色オイル)。 ・1H-NMR(CDCl3) δ;2.04(s,3H), 2.1(m,2H), 3.35(s,
3H), 3.56(t,J=5.7Hz,2H),4.12(t,J=5.7Hz,2H), 4.64
(s,2H), 6.7(d,J=7Hz,1H), 8.24(d,J=7Hz,1H) 上で得た2−ヒドロキシメチル−4−(3−メトキシプ
ロポキシ)−3−メチルピリジン 450mgをジクロロメタ
ン20mlに溶かし、これに塩化チオニル 760mgを0℃で滴
下し、その後室温で2時間撹拌した。反応終了後、ジク
ロロメタン、塩化チオニルを留去し、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液、クロロホルムを加え抽出した。クロロホ
ルム層を濃縮することにより、2−クロルメチル−4−
(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジンを 4
70mg得た(褐色結晶)。
【0079】・1H-NMR(CDCl3) δ;2.1(m,2H), 2.27(s,
3H), 3.36(s,3H), 3.56(t,J=5.7Hz,2H),4.12(t,J=5.7H
z,2H), 4.69(s,2H), 6.71(d,J=7Hz,1H), 8.26(d,J=7Hz,
1H)実施例1 2−〔{4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル
ピリジン−2−イル}メチルチオ〕−1H−ベンズイミダ
ゾール
【0080】
【化23】
【0081】2−メルカプト−1H−ベンズイミダゾール
280mg(1.8mmol)、2−クロルメチル−4−(3−メトキ
シプロポキシ)−3−メチルピリジン470mg(2mmol)、水
酸化ナトリウム100mg(2.4mmol)にエタノール20ccを加
え、50℃で3時間撹拌した。反応終了後、エタノールを
留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトで精製するこ
とにより、2−〔{4−(3−メトキシプロポキシ)−
3−メチルピリジン−2−イル}メチルチオ〕−1H−ベ
ンズイミダゾールを590mg(淡黄色結晶)得た。
【0082】・1H-NMR(CDCl3) δ;2.09(t,J=6.1Hz,2
H), 2.26(s,3H), 3.35(s,3H), 3.56(t,J=6.1Hz,2H),4.1
3(t,J=6.1Hz,2H), 4.37(s,2H), 6.76(d,J=6.1Hz,1H),7.
1〜7.25(m,2H), 7.5(br,s,2H), 8.33(d,J=6.1Hz,1H)応用例1 2−{4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピ
リジン−2−イル}メチルスルフィニル−1H−ベンズイ
ミダゾール
【0083】
【化24】
【0084】2−〔{4−(3−メトキシプロポキシ)
−3−メチルピリジン−2−イル}メチルチオ〕−1H−
ベンズイミダゾール5gをジクロロメタン 100ml/ジエ
チルエーテル25mlに溶かし、これに−45℃でm−クロル
過安息香酸(85%)2.83gを少量ずつ加えた。反応終了後、
トリエチルアミン2gを加え、−10℃まで昇温し、次い
で1N−水酸化ナトリウム50mlを加え室温で30分撹拌し
た。水層をジクロロメタン20mlで2回洗浄した後、水層
に2Mの酢酸アンモニウム水溶液を加えpH 11 にした。次
いで水層をジクロロメタン50mlで3回抽出した後、ジク
ロロメタン層を50mlの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で
2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ジクロロメ
タンを留去して、得られるオイルをジクロロメタン−エ
ーテルによって結晶化せしめ、4.17g の標記化合物を白
色結晶として得た。
【0085】・融点;99〜100℃(分解) ・1H-NMR(CDCl3) δ;1.83〜2.09(m,2H), 2.13(s,3H),
3.34(s,3H), 3.52(t,J=6.2Hz,2H),4.05(t,J=6.2Hz,2H),
4.79(s,2H), 6.70(d,J=5.7Hz,1H),7.07〜7.30(m,2H),
7.30〜7.60(br,s,2H), 8.27(d,J=5.7Hz,1H)応用例2 2−〔{4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル
ピリジン−2−イル}メチルスルフィニル〕−1H−ベン
ズイミダゾール ナトリウム塩
【0086】
【化25】
【0087】2−〔{4−(3−メトキシプロポキシ)
−3−メチルピリジン−2−イル}メチルチオ〕−1H−
ベンズイミダゾール500mg(1.46mmol) をジクロロメタン
20ccに溶かし、これに−45℃でm−クロル過安息香酸
(85%)320mgを少量ずつ加えた。反応終了後、トリエチ
ルアミン370mg を加え、−10℃まで昇温した。飽和炭酸
ナトリウム水溶液30mlを加え、室温で30分撹拌した。ジ
クロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後、ジ
クロロメタンを留去して得られた粗生成物に0.1N−水酸
化ナトリウム水溶液14.6ccを加えて溶かした。エタノー
ル30ccで3回水を共沸させ、真空乾燥した。エーテルを
加えて得られる白色結晶をエーテルで3回デカンテーシ
ョンにより洗浄後、真空乾燥して2−〔{4−(3−メ
トキシプロポキシ)−3−メチルピリジン−2−イル}
メチルスルフィニル〕−1H−ベンズイミダゾール ナト
リウム塩を530mg 得た。
【0088】・融点;140〜141℃(分解) ・M+1:382 ・1H-NMR(DMSO-d6) δ;1.99(t,J=6.1Hz,2H), 2.17(s,3
H), 3.25(s,3H), 3.49(t,J=6.1Hz,2H),4.09(t,J=6.1Hz,
2H), 4.56(ABq,J=14.1Hz,Δν=21.3Hz,2H),6.8〜6.9(m,
3H), 7.4〜7.5(m,2H), 8.27(d,J=
5.7Hz,1H)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田上 克也 茨城県新治郡新治村沢辺1068 (72)発明者 野本 誠一郎 茨城県牛久市刈谷町1−134−2 (72)発明者 沖田 真 茨城県土浦市荒川沖橋本西110−8 湯原 マンション303 (72)発明者 下村 直之 茨城県新治郡桜村天久保2−23−5 メゾ ン学園207 (72)発明者 金子 敏彦 茨城県新治郡谷田部町春日4−18−4 相 場マンション203 (72)発明者 藤本 昌俊 茨城県筑波郡豊里町東光台2−5−4 (72)発明者 村上 学 茨城県筑波郡豊里町東光台1−6−8 (72)発明者 桶谷 清 茨城県筑波郡豊里町東光台1−9−16 (72)発明者 藤崎 秀明 茨城県新治郡桜村梅園2−24−2 (72)発明者 柴田 寿 茨城県土浦市荒川沖110−8 湯原マンシ ョン205 (72)発明者 若林 庸夫 茨城県水戸市元吉田町368

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の化学構造式で表されるピリジン誘導
    体又はその薬理学的に許容できる塩。 【化1】
  2. 【請求項2】 次の化学構造式 【化2】 で表される化合物と、次の化学構造式 【化3】 (式中、 Yはハロゲン原子又は各種スルホニルオキシ基
    を示す。)で表される化合物を反応させ、次の化学構造
    式 【化4】 で表されるピリジン誘導体を得、更に必要により造塩反
    応を行うことを特徴とする、上記ピリジン誘導体又はそ
    の薬理学的に許容できる塩の製造方法。
  3. 【請求項3】 次の化学構造式 【化5】 (式中、 Halはハロゲン原子を示す。)で表されるハロ
    ゲン化合物にメタノールを反応させて、次の化学構造式 【化6】 で表されるピリジン誘導体を得、更に必要により造塩反
    応を行うことを特徴とする、上記ピリジン誘導体又はそ
    の薬理学的に許容できる塩の製造方法。
  4. 【請求項4】 次の化学構造式 【化7】 で表されるピリジン誘導体又はその薬理学的に許容でき
    る塩を有効成分とする抗潰瘍治療剤。
  5. 【請求項5】 次の化学構造式 【化8】 で表されるピリジン誘導体又はその薬理学的に許容でき
    る塩を有効成分とする胃酸分泌抑制剤。
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