JPH07291759A - 多孔質セラミックスの製造方法 - Google Patents

多孔質セラミックスの製造方法

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JPH07291759A
JPH07291759A JP6114293A JP11429394A JPH07291759A JP H07291759 A JPH07291759 A JP H07291759A JP 6114293 A JP6114293 A JP 6114293A JP 11429394 A JP11429394 A JP 11429394A JP H07291759 A JPH07291759 A JP H07291759A
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spherical particles
combustible
calcium phosphate
producing
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JP6114293A
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Takenori Sawamura
武憲 澤村
Masaaki Hattori
昌晃 服部
Kazuo Kondo
和夫 近藤
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各気孔が満遍なく連通状態になり、気孔への
骨芽細胞等の進入が容易な多孔質セラミックスの製造方
法を提供する。 【構成】 50〜300μmの平均粒子径の可燃性球状
粒子(ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレン等)
の表面をバインダー(アクリル樹脂等)で被覆し、同粒
子の集合物を成形型内に収納して20〜500kgf/
cm2 の圧力で加圧し、各粒子の表面部分とその周囲に
隣接配置される他の粒子の表面部分とを接触固定した
(3次元的等)後、同粒子間に存在する隙間部分にリン
酸カルシウム系粉末(ハイドロキシアパタイト粉末等)
を懸濁させたスラリーを充填し、これを乾燥、固化した
後、300〜700℃の温度で加熱し、各可燃性球状粒
子及びバインダーを熱分解して除去した後、900〜1
300℃で加熱、焼成してリン酸カルシウム系粉末を焼
結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質セラミックスの
製造方法に関し、更に、詳しく言えば、生体との親和
性、骨形成に必要な細胞の侵入性、強度等に優れた多孔
質セラミックスを製造する方法に関するものである。本
発明は、人工骨用、人工歯用(骨類補填用)の材料の製
造のみならず、電子材料、遺伝工学用材料等の製造にも
利用することができる。
【0002】
【従来の技術】人工骨、人工歯等に用いられる材料(以
下、「骨補填材」という。)には、毒性が無く安全で、
機械的強度が十分であると共に、生体組織と結合し易
く、更に、生体内で自然に消滅して、新生骨と自然に置
き換えられるものが好ましいとされている。この様な要
求を満足させんとして、リン酸カルシウム化合物〔主
に、水酸アパタイト、リン酸三カルシウム(TCP)
等〕等からなる多孔質体(多孔質セラミックス)を、骨
補填材として用いることが多い。そして、かかる多孔質
体の製造方法として、所定の熱分解物質等と所定のセラ
ミック原料粉末との混合物を所定形状に成形した後に、
加熱して、上記熱分解物質等の分解等による除去と、上
記セラミック原料粉末の焼結とを行う、所謂「有機物混
合法」が知られている。
【0003】具体的には、平均粒子径0.1〜10μ
mの水酸アパタイト〔100重量部(以下、「部」とい
う。)〕と、平均粒子径10〜100μmの熱分解物質
(10〜40部)と、からなる混合物を、所望の形状に
成形した後、所定の圧力(300〜1000kgf/c
2 )の下で焼成(焼成温度;900〜1400℃)す
ることにより得られる人工骨材料(多孔質セラミック
ス)が提案されている(特開昭60−21763号公
報)。また、粒径1〜600μmの昇華性固体物質粉
末と、所定の有機繊維(長さ;1〜5mm、直径;1〜
30μm)と、リン酸カルシウム化合物粉末と、の混合
物を所望形状にプレス成形した後、加熱(200〜80
0℃)して、昇華性固体物質粉末の昇華除去及び有機繊
維の炭化を行い、更に、酸素雰囲気中で加熱(800〜
1350℃)して、該有機繊維(炭化物)の燃焼除去及
び該リン酸カルシウム化合物粉末の焼結を行うセラミッ
ク材料(多孔質セラミックス)の製造方法が開示されて
いる(特開昭60−16879号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
及び等の従来の製造方法では、上記混合物の成形の際
に、熱分解物質(昇華性固体物質粉末)同士が満遍なく
接触するとは限らないため、同物質(同粉末)が除去さ
れた箇所に形成される気孔の大部分は、他の気孔と連通
し難く、独立気孔となり易い。また、同物質(同粉末)
同士が接触した箇所においても、その接触面積が小いさ
いため、各気孔を連通する部分(以下、「連通部」とい
う。)の断面積が小さくなり易い。更に、上記の方法
では、上記有機繊維(炭化物)の焼成除去された部分
に、空隙通路を形成し、これにより上記気孔間の連通を
行おうとするものであるが(上記公報参照)、上記混合
物の成形の際に、この繊維及び上記昇華性固体物質粉末
が満遍なく接触するとは限らないため、この連通状態を
多孔質体全体に渡り確保することは困難である。また、
この空隙通路により気孔間の連通を行った箇所でも、こ
の通路が毛細管状の径の小さなものになり易い。
【0005】そして、この様に独立気孔が多く存在した
り、各気孔を連通する連通部若しくは空隙通路の断面積
の小さな多孔質セラミックスを、生体内に補填(配置)
しても、同セラミックスの内部に存在する各気孔内に満
遍なく、骨形成に必要な細胞(骨芽細胞等)を侵入させ
ることは困難である。従って、かかる多孔質セラミック
スでは、骨新生が認められないことも多く、骨と同化さ
せるための骨補填材には不十分なことが多い。この為、
各気孔が連通状態になると共に、これらの連通を行う連
通部がある程度の断面積を有し、同各気孔内へ確実に骨
芽細胞等を侵入させられる多孔質セラミックス若しくは
その製造方法の出現が、従来より切望されている。
【0006】本発明は上記観点に鑑みてなされたもので
あり、各気孔が満遍なく連通状態になり、且つ、同各気
孔への骨芽細胞等の侵入し易い多孔質セラミックスを製
造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本第1発明の多孔質セラ
ミックス(以下、「多孔質体」という。)の製造方法
は、50〜300μmの平均粒子径を有する可燃性球状
粒子の表面を所定のバインダーで被覆した後に、該可燃
性球状粒子の集合物を所定の成形型内で20〜500k
gf/cm2 の圧力の下、加圧し、同各可燃性球状粒子
の表面部分と、その周囲に隣接配置される他の可燃性球
状粒子の表面部分と、を適宜、接触固定した後に、該可
燃性球状粒子間に存在する隙間部分にリン酸カルシウム
系粉末を懸濁させたスラリーを充填し、更に、該スラリ
ーの乾燥、固化を行った後に、300〜700℃の温度
で加熱して、上記各可燃性球状粒子及び上記バインダー
を熱分解して除去した後、900〜1300℃の温度で
焼成して上記リン酸カルシウム系粉末を焼結することを
特徴とする。
【0008】上記「可燃性球状粒子」の材質は、上記
「加熱(300〜700℃の温度)」により、略完全に
熱分解して消失する(即ち、可燃性)ものであれば特に
問わない。例えば、本第2発明に示す様に、ポリメチル
メタクリレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレン等の有機物粒子でも、カーボン粒子等の様な無
機物粒子でもよい。また、この様な「球状」粒子を用い
るのは、各粒子に隣接する他の粒子の数を多くして、通
気性に優れた多孔質体を得ることができると共に、同多
孔質体の気孔(同粒子が熱分解・除去された部分に形
成)を球状にして、その基体部(上記リン酸カルシウム
系粉末が焼結されて構成される部分)の機械的強度の向
上を図ることができるからである。これに加え、骨芽細
胞(骨食細胞、骨再生細胞)等は、球状若しくはこれに
近い形状の空間内に滞留することを好むと考えられるか
らである。尚、この「球状」とは、真球状のみならず、
これに近い形状のものも含む意である。
【0009】更に、この可燃性球状粒子の平均粒子径を
上記の様に定めるのは、同粒子径が50μm未満の場合
には、形成される気孔及びその連通部の大きさが不十分
となり、同気孔内に骨芽細胞等が侵入し難く、300μ
mを越える場合には、同気孔が過大となり、多孔質体の
強度を低下させる原因(基体部の占める割合が小さくな
るため)になるからである。また、上記「バインダー」
は、上記各可燃性球状粒子の表面部分及びその周囲に隣
接配置される他の可燃性球状粒子の表面部分の接触(接
着)固定を確実に行え、更に、加熱により略完全(若し
くは、完全)に熱分解・除去されるものであり、例え
ば、ポリビニルアルコール、アクリル系樹脂、デンプ
ン、メチルセルロース等の各種有機系のバインダーを例
示することができる。
【0010】また、このバインダーの被覆量(割合)
は、可燃性球状粒子100部に対して、1〜10部(よ
り好ましくは、1〜5部)の範囲になることが好まし
い。バインダーは、各可燃性球状粒子の表面を十分に被
覆できる量だけ用いることが望ましいが、過剰になる
(10部を越える)と成形性の低下を招き易いためであ
る。更に、上記「集合物」は、1種の可燃性球状粒子に
より構成されていても、2種以上の可燃性球状粒子によ
り構成されていてもよい。また、この「集合物」は本第
3発明に示す様に、平均粒子径の異なる2群以上の可燃
性球状粒子(例えば、平均粒子径100μmの1群の粒
子及び平均粒子径200μmの1群の粒子)により構成
してもよい。尚、この場合には、各群を同種の可燃性球
状粒子により構成(例えば、全ての群をポリメチルメタ
クリレート樹脂粒子により構成する。)しても、異種の
可燃性球状粒子により構成(1の群をポリメチルメタク
リレート樹脂粒子、他の群をポリスチレン樹脂粒子によ
り構成する。)してもよい。
【0011】更に、この「集合物」に加えられる圧力を
上記の様に定めるのは、この圧力が20kgf/cm2
未満では、上記可燃性球状粒子の接触を的確に行うこと
ができず(粒子同士の接触が殆ど無い)、多孔質体に形
成される気孔の大部分が独立したものとなり易く、50
0kgf/cm2 を越える場合には、各可燃性球状粒子
自身のスプリングバックにより、多孔質体にクラックを
生じさせ易いからである。また、この加圧により、各可
燃性球状粒子に、接触固定される他の可燃性球状粒子の
数等は特に問わないが、その数は多い方が好ましく、特
に最密充填構造となるのが好ましい。
【0012】上記「リン酸カルシウム系粉末」は、例え
ば、CaHPO4 、Ca3 (PO42 、Ca5 (PO
4 3 OH、Ca4 O(PO4 2 、Ca10(PO4
6 (OH)2 、CaP4 11、Ca(PO3 2 、Ca
2 2 7 、Ca(H2 PO4 2 ・H2 O等を主成分
とする粉末であり、ハイドロキシアパタイトと称される
1群の化合物からなる粉末も含まれる。このハイドロキ
シアパタイトは、Ca5 (PO4 3 OH又はCa
10(PO46 (OH)2 の組成式で示される化合物を
基本成分とするもので、Ca成分の一部分は、Sr、B
a、Mg、Fe、Al、Y、La、Na、k、H等から
選ばれる一種以上で置換されてもよい。また、(P
4 )成分の一部分が、VO4 、BO3 、SO4 、CO
3 、SiO4 等から選ばれる一種以上で置換されてもよ
い。更に、(OH)成分の一部分が、F、Cl、O、C
3 等から選ばれる一種以上で置換されてもよい。
【0013】尚、このハイドロキシアパタイトは、通常
の結晶体の他に、同型固溶体、置換型固溶体、侵入型固
溶体のいずれかであってよく、非量子論的欠陥を含むも
のであってもよい。また、この「リン酸カルシウム系粉
末」では、本第4発明に示す様に、カルシウム及びリン
の原子比(Ca/P)が1.3〜1.8の範囲内にある
ことが好ましい。この原子比が1.3〜1.8の範囲内
の場合には、焼成により、CaO、CaCO3 等の生体
親和性の点で好ましくない不純物相を生成することな
く、生体親和性に優れた水酸アパタイト相〔(Ca/
P)=1.67〕、リン酸三カルシウム相〔(Ca/
P)=1.5〕、若しくはこれらの混合結晶相が得られ
るからである。更に、以上の様に製造される多孔質体の
気孔率は、本第5発明に示す様に、70〜90%程度と
することが好ましい。この気孔率が70%未満の場合に
は、多孔質体の中に十分な量の骨芽細胞等を取り込むこ
とができず、90%を越えると多孔質体の強度低下を招
くからである。
【0014】
【作用】本発明の製造方法では、先ず、適度な粒子径を
有する可燃性球状粒子の表面を、所定のバインダーで被
覆する。そして、この粒子の集合物を所定の型内で加圧
して、所定の形状(例えば、ブロック状等)に成形す
る。その際、各粒子及びその周囲に隣接配置された他の
粒子は、上記「バインダー」の接着力及び上記加圧力の
相互作用を受けながら、的確に接触する。また、このと
きの加圧力が適度(20〜500kgf/cm2 )であ
るため、各粒子の接触面の大きさが十分になる。更に、
この適度な加圧に加え、各粒子が球状であるため、同各
粒子間に適度な隙間が形成される。
【0015】次いで、この隙間部分にリン酸カルシウム
系粉末を懸濁させたスラリーを充填して、その乾燥、固
化を行った後に、上記各可燃性球状粒子及び上記バイン
ダーの除去と、同リン酸カルシウム系粉末の焼結とを行
って、多孔質体を製造する。この多孔質体では、上記各
可燃性球状粒子及び上記バインダーの除去された部分が
気孔になる。そして、この除去される各可燃性球状粒子
が、同時に除去される他の可燃性球状粒子と、上記の様
にしっかりとした接触状態にあるため、多孔質体の各気
孔は、他の気孔と確実に連通する。また、除去される各
可燃性球状粒子の接触面が、十分な大きさのため、各連
通孔の連通部の断面積も大きなものになる。従って、こ
の多孔質体を、生体内に補填(配置)したとき、各気孔
内に満遍なく骨芽細胞等を侵入させることができる。
【0016】また、本第3発明では、上記集合物を、平
均粒子径の異なる2群以上の可燃性球状粒子により構成
する。この様な集合物の場合でも、上記「バインダー」
の接着力、上記加圧力の相互作用により、各可燃性球状
粒子(他の群の粒子であれば粒子径が異なることが多
い。)同士を的確に接触させられる。従って、集合物を
構成する各群の可燃性球状粒子の粒子径を適宜、選択す
れば、多孔質体の機械的強度を低下させることなく、気
孔率を容易にコントロールできる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (1)多孔質体の作製 先ず、ポリメチルメタクリレート粒子(略球状、平均粒
子径=100μm)100部に対して、アクリル樹脂
〔商品名;「アクリベース、藤倉化成(株)製〕2部及
び溶媒としてのアセトン100部を加えて分散混合した
後に、アセトンを蒸発乾燥させた。そして、目開き15
0μmの標準フルイを通過させて、アクリル樹脂で表面
が被覆されたポリメチルメタクリレート粒子の集合物を
得た。更に、この集合物を所定の成形型内に充填し、2
00kgf/cm2 の圧力で加圧して一軸加圧成形を行
ってブロック状物(20mm×30mm×10mm)を
作製した。
【0018】次いで、ハイドロキシアパタイト粉末〔C
10(PO46 (OH)2 、平均粒子径=2μm〕1
00部に対し、水95部、水溶性熱可塑性樹脂「アルコ
ックスR−400」5部を混合して調整したスラリー
を、200kgf/cm2 の加圧下で、上記ブロック状
物に含浸させる。尚、この加圧は、ブロック状物の隙間
内にスラリーをより確実に充填させるためのものである
が、この圧力の大きさは特に問わず、また、この様な加
圧がなされなくてもよい。
【0019】更に、スラリーを含侵させたブロック状物
を80℃の温度で乾燥し、スラリーを固化した後に、4
00℃の温度で、10時間掛けて加熱し、同ブロック状
物中より、上記ポリメチルメタクリレート粒子及びアク
リル樹脂を熱分解して除去した。そして、1200℃の
温度で、3時間掛けて焼成して(酸化雰囲気中)、上記
ハイドロキシアパタイト粉末を焼結し、本実施例に係わ
る多孔質体を得た。
【0020】(2)性能試験及びその評価 性能試験1 先ず、上記多孔質体を、その表面側より電子顕微鏡を用
いて観察した。そして、この観察中に撮影した50倍の
電子顕微鏡写真を図1に、100倍の電子顕微鏡写真を
図2にそれぞれ示す。これらの電子顕微鏡写真によれ
ば、本多孔質体中の殆どの気孔が連通状態にある。尚、
各気孔の平均気孔径は約50μmであり、多孔質体の気
孔率は約80%であった。
【0021】性能試験2 次に、上記多孔質体をから、平面形状が略正方形の試験
片(10mm×10mm×3mm)を切り出し、これを
家兎の頭蓋骨に埋入した。そして、4週間後、に、同頭
蓋骨より試験片を取り出し、染色標本を作製して、骨形
成の状態を観察した。この観察によれば、試験片の各気
孔内には、良好に新生骨が形成されており、同各気孔内
に、骨芽細胞等が的確に侵入していたことが確認でき
た。
【0022】(3)実施例の効果 本実施例の多孔質体には、十分な断面積の連通部により
連通した気孔が満遍なく存在している。従って、この多
孔質体は、生体内において十分に骨芽細胞等を侵入さ
せ、新生骨を形成することができる。
【0023】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
本実施例では、上記多孔質体を骨類補填用のものとして
説明したが、この多孔質体は、電子材料、遺伝工学用材
料等としても用いることができる。また、可燃性球状粒
子、スラリー、リン酸カルシウム系粉末は上記実施例に
具体的に述べたものに限るものではない。
【0024】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、連通気孔が
全体に渡り満遍なく存在し、且つ、連通部の断面積が十
分な多孔質体を得ることが容易である。従って、骨芽細
胞等を円滑に侵入させて、新生骨を確実に形成できる多
孔質体を得ることができる。また、本第3発明に示す製
造方法によれば、多孔質体の気孔率を容易にコントロー
ルできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の多孔質体の結晶構造を示す50倍の
電子顕微鏡写真である。
【図2】本実施例の多孔質体の結晶構造を示す100倍
の電子顕微鏡写真である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 50〜300μmの平均粒子径を有する
    可燃性球状粒子の表面を所定のバインダーで被覆した後
    に、該可燃性球状粒子の集合物を所定の成形型内で20
    〜500kgf/cm2 の圧力の下、加圧し、同各可燃
    性球状粒子の表面部分と、その周囲に隣接配置される他
    の可燃性球状粒子の表面部分と、を適宜、接触固定した
    後に、該可燃性球状粒子間に存在する隙間部分にリン酸
    カルシウム系粉末を懸濁させたスラリーを充填し、更
    に、該スラリーの乾燥、固化を行った後に、300〜7
    00℃の温度で加熱して、上記各可燃性球状粒子及び上
    記バインダーを熱分解して除去した後、900〜130
    0℃の温度で焼成して上記リン酸カルシウム系粉末を焼
    結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 上記集合物が、ポリメチルメタクリレー
    ト樹脂粒子、ポリプロピレン樹脂粒子、ポリスチレン樹
    脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子及びカーボン粒子から選
    ばれた少なくとも1種の可燃性球状粒子により構成され
    る請求項1記載の多孔質セラミックスの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記集合物が、平均粒子径の異なる2群
    以上の可燃性球状粒子により構成される請求項1又は2
    記載の多孔質セラミックスの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記リン酸カルシウム系粉末におけるカ
    ルシウムと、リンと、の原子比(Ca/P)が、1.3
    〜1.8の範囲内にある請求項1乃至3記載の多孔質セ
    ラミックスの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記多孔質セラミックスの気孔率が70
    〜90%となる請求項1乃至4記載の多孔質セラミック
    スの製造方法。
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