JPH07291107A - プロポーショニングバルブ - Google Patents
プロポーショニングバルブInfo
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- JPH07291107A JPH07291107A JP8426394A JP8426394A JPH07291107A JP H07291107 A JPH07291107 A JP H07291107A JP 8426394 A JP8426394 A JP 8426394A JP 8426394 A JP8426394 A JP 8426394A JP H07291107 A JPH07291107 A JP H07291107A
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- plunger
- valve
- stepped
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- stepped plunger
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- Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
- Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 マスタシリンダ側が負圧になるときでも、ケ
ーシング内の入力液圧側の貫通穴と段付きプランジャと
の間をシールするためのシール部材が容易に抜脱しない
ようにする。 【構成】 マスタシリンダ2と車輪ブレーキシリンダと
の間の連通路の一部をなすような、小径貫通穴16aと
大径貫通穴17aを有するケーシング15内に、小径部
18aと大径部18bとを有する段付きプランジャ18
を摺動自在に配設したプロポーショニングバルブ1であ
って、ケーシング15内に、小径貫通穴16aに隣接し
て、小径貫通穴16aと段付きプランジャ18の小径部
18aとの間をシールするためのシール部材19を配設
するとともに、ペダルが急開放してマスタシリンダ2か
らの入力液圧が負圧のとき、シール部材19の抜脱を防
止するための抜け止め手段31,32を段付きプランジ
ャ18の端に配設する。
ーシング内の入力液圧側の貫通穴と段付きプランジャと
の間をシールするためのシール部材が容易に抜脱しない
ようにする。 【構成】 マスタシリンダ2と車輪ブレーキシリンダと
の間の連通路の一部をなすような、小径貫通穴16aと
大径貫通穴17aを有するケーシング15内に、小径部
18aと大径部18bとを有する段付きプランジャ18
を摺動自在に配設したプロポーショニングバルブ1であ
って、ケーシング15内に、小径貫通穴16aに隣接し
て、小径貫通穴16aと段付きプランジャ18の小径部
18aとの間をシールするためのシール部材19を配設
するとともに、ペダルが急開放してマスタシリンダ2か
らの入力液圧が負圧のとき、シール部材19の抜脱を防
止するための抜け止め手段31,32を段付きプランジ
ャ18の端に配設する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロポーショニングバ
ルブに関し、特にケーシングと段付きプランジャとの間
のシール構造の改良と、該段付きプランジャの構造の改
良に関する。
ルブに関し、特にケーシングと段付きプランジャとの間
のシール構造の改良と、該段付きプランジャの構造の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のプロポーショニングバル
ブは、マスタシリンダから後輪ブレーキシリンダに至る
液圧通路の途中に配設されており、図11に示すように
制動初期での低制動力時には、前輪側と等しい制動力を
後輪側に与え、制動力が所定値(図11のなかの作動開
始点A)以上になったときには前輪側に対して、所定の
割合の制動力を後輪側に与えるようにし、これにより後
輪ロックを防止するようになっている。
ブは、マスタシリンダから後輪ブレーキシリンダに至る
液圧通路の途中に配設されており、図11に示すように
制動初期での低制動力時には、前輪側と等しい制動力を
後輪側に与え、制動力が所定値(図11のなかの作動開
始点A)以上になったときには前輪側に対して、所定の
割合の制動力を後輪側に与えるようにし、これにより後
輪ロックを防止するようになっている。
【0003】そして、この種のプロポーショニングバル
ブは、マスタシリンダと車輪ブレーキシリンダとの間の
連通路の一部をなすように、該マスタシリンダのハウジ
ングに取り付けられた、小径貫通穴と大径貫通穴とを有
するケーシング内に、小径部と大径部とを有する段付き
プランジャを摺動自在に配設し、該プランジャをばねに
より一方向に付勢して通常は非作動位置に保持させてい
る。
ブは、マスタシリンダと車輪ブレーキシリンダとの間の
連通路の一部をなすように、該マスタシリンダのハウジ
ングに取り付けられた、小径貫通穴と大径貫通穴とを有
するケーシング内に、小径部と大径部とを有する段付き
プランジャを摺動自在に配設し、該プランジャをばねに
より一方向に付勢して通常は非作動位置に保持させてい
る。
【0004】同時に、該プランジャの小径部側のブレー
キ入力液圧通路と大径部側のブレーキ出力液圧通路とを
連通する連通路を該プランジャ内に形成し、該プランジ
ャの小径部と大径部とにそれぞれブレーキ液圧を作用さ
せて、その受圧面積差により該プランジャを前記非作動
位置から前記ばねの付勢方向に抗して変位させる。
キ入力液圧通路と大径部側のブレーキ出力液圧通路とを
連通する連通路を該プランジャ内に形成し、該プランジ
ャの小径部と大径部とにそれぞれブレーキ液圧を作用さ
せて、その受圧面積差により該プランジャを前記非作動
位置から前記ばねの付勢方向に抗して変位させる。
【0005】また、前記ケーシング内の入力液圧通路側
に、該プランジャの前記連通路の端をバルブシートとす
るバルブを遊挿状態で配設して、前記段付きプランジャ
の非作動時には前記バルブを開放状態にし、前記段付き
プランジャの作動時には前記バルブを開閉状態にさせる
ようにしている。
に、該プランジャの前記連通路の端をバルブシートとす
るバルブを遊挿状態で配設して、前記段付きプランジャ
の非作動時には前記バルブを開放状態にし、前記段付き
プランジャの作動時には前記バルブを開閉状態にさせる
ようにしている。
【0006】他方、このプロポーショニングバルブが取
り付けられると、異常時、例えば前輪ブレーキ系統に油
漏れが発生して制動不良になったとき、後輪ブレーキ系
統に充分な制動が作用しなくなる。このため、マスタシ
リンダおよび前記プロポーショニングバルブに該プロポ
ーショニングバルブの作動を停止させて後輪側に充分な
制動力かかるようにした機構が設けられている。
り付けられると、異常時、例えば前輪ブレーキ系統に油
漏れが発生して制動不良になったとき、後輪ブレーキ系
統に充分な制動が作用しなくなる。このため、マスタシ
リンダおよび前記プロポーショニングバルブに該プロポ
ーショニングバルブの作動を停止させて後輪側に充分な
制動力かかるようにした機構が設けられている。
【0007】すなわち、前記マスタシリンダは、正常時
にはそれぞれ一定のストロークを移動する前輪ブレーキ
系統と後輪ブレーキ系統のピストンのうち、前輪ブレー
キ系統のピストンの後端に、プロポーショニングバルブ
のバルブ作動停止機構としてのフランジを有する筒状部
材を嵌着させる。そして前輪ブレーキ系統の油漏れなど
により、後輪ブレーキ系統のピストンが過大なストロー
クを移動したとき、該後輪ブレーキ系統のピストンとと
もに先行して移動する前記筒状部材のフランジを、前記
プロポーショニングバルブのバルブを開弁させるピンに
当接させて、前記プロポーショニングバルブの作動を停
止させ、ブレーキペダルに加えられる踏力に比例した液
圧が前記後輪ブレーキシリンダに送出されるようにして
いる。(実開平1−147161号公報ほか)
にはそれぞれ一定のストロークを移動する前輪ブレーキ
系統と後輪ブレーキ系統のピストンのうち、前輪ブレー
キ系統のピストンの後端に、プロポーショニングバルブ
のバルブ作動停止機構としてのフランジを有する筒状部
材を嵌着させる。そして前輪ブレーキ系統の油漏れなど
により、後輪ブレーキ系統のピストンが過大なストロー
クを移動したとき、該後輪ブレーキ系統のピストンとと
もに先行して移動する前記筒状部材のフランジを、前記
プロポーショニングバルブのバルブを開弁させるピンに
当接させて、前記プロポーショニングバルブの作動を停
止させ、ブレーキペダルに加えられる踏力に比例した液
圧が前記後輪ブレーキシリンダに送出されるようにして
いる。(実開平1−147161号公報ほか)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のプロポーショニングバルブにあっては、前記ケーシ
ングの小径貫通穴と前記段付きプランジャの小径部との
間をシールするためのシール部材を、入力液圧通路側で
前記小径貫通穴に接するように配設しているので、前記
マスタシリンダ側の負圧時に、しばしば前記シール部材
が抜脱するということがある。すなわち、該プロポーシ
ョニングバルブを含むブレーキ系統にブレーキ液の充填
に先だって、該ブレーキ系統をエア抜きのためマスタシ
リンダ側から真空操作したり、またはブレーキ操作中、
ブレーキペダルを急に開放したりすると、該マスタシリ
ンダ側が負圧になり、しばしば前記シール部材が抜脱す
るという問題点があった。
来のプロポーショニングバルブにあっては、前記ケーシ
ングの小径貫通穴と前記段付きプランジャの小径部との
間をシールするためのシール部材を、入力液圧通路側で
前記小径貫通穴に接するように配設しているので、前記
マスタシリンダ側の負圧時に、しばしば前記シール部材
が抜脱するということがある。すなわち、該プロポーシ
ョニングバルブを含むブレーキ系統にブレーキ液の充填
に先だって、該ブレーキ系統をエア抜きのためマスタシ
リンダ側から真空操作したり、またはブレーキ操作中、
ブレーキペダルを急に開放したりすると、該マスタシリ
ンダ側が負圧になり、しばしば前記シール部材が抜脱す
るという問題点があった。
【0009】他方、前記段付きプランジャは、機械加工
部材であり、特に、内部に長い前記貫通路の加工が含ま
れるので、高価になるという問題点もあった。
部材であり、特に、内部に長い前記貫通路の加工が含ま
れるので、高価になるという問題点もあった。
【0010】本発明はかかる点に鑑みなされたもので、
その目的は前記問題点を解消し、前記マスタシリンダ側
が負圧になるときでも、ケーシング内の入力液圧側の貫
通穴と前記段付きプランジャとの間をシールするための
シール部材が容易に抜脱しないようなプロポーショニン
グバルブを提供することのある。
その目的は前記問題点を解消し、前記マスタシリンダ側
が負圧になるときでも、ケーシング内の入力液圧側の貫
通穴と前記段付きプランジャとの間をシールするための
シール部材が容易に抜脱しないようなプロポーショニン
グバルブを提供することのある。
【0011】本発明の他の目的は、前記段付きプランジ
ャが長い前記貫通路の機械加工を含まない、安価なプロ
ポーショニングバルブを提供することにある。
ャが長い前記貫通路の機械加工を含まない、安価なプロ
ポーショニングバルブを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の構成は、マスタシリンダと車輪ブレーキシリ
ンダとの間の連通路の一部をなすような、小径貫通穴と
大径貫通穴とを有するケーシング内に、小径部と大径部
とを有する段付きプランジャを摺動自在に配設し、該プ
ランジャをばねにより一方向に付勢して通常は非作動位
置に保持させるとともに、該プランジャの小径部側の入
力液圧通路と大径部側の出力液圧通路とを連通する連通
路を該プランジャ内に形成し、該プランジャの小径部と
大径部とにそれぞれブレーキ液圧を作用させて、その受
圧面積差により該プランジャを前記非作動位置から前記
ばねの付勢方向に抗して変位させ、かつ前記ケーシング
内の入力液圧通路側に、該プランジャの前記連通路の端
をバルブシートとするバルブを遊挿状態で配設して、前
記段付きプランジャの非作動時には前記バルブを開放状
態にし、前記段付きプランジャの作動時には前記バルブ
を開閉状態にさせるプロポーショニングバルブにおい
て、次のとおりである。
の本発明の構成は、マスタシリンダと車輪ブレーキシリ
ンダとの間の連通路の一部をなすような、小径貫通穴と
大径貫通穴とを有するケーシング内に、小径部と大径部
とを有する段付きプランジャを摺動自在に配設し、該プ
ランジャをばねにより一方向に付勢して通常は非作動位
置に保持させるとともに、該プランジャの小径部側の入
力液圧通路と大径部側の出力液圧通路とを連通する連通
路を該プランジャ内に形成し、該プランジャの小径部と
大径部とにそれぞれブレーキ液圧を作用させて、その受
圧面積差により該プランジャを前記非作動位置から前記
ばねの付勢方向に抗して変位させ、かつ前記ケーシング
内の入力液圧通路側に、該プランジャの前記連通路の端
をバルブシートとするバルブを遊挿状態で配設して、前
記段付きプランジャの非作動時には前記バルブを開放状
態にし、前記段付きプランジャの作動時には前記バルブ
を開閉状態にさせるプロポーショニングバルブにおい
て、次のとおりである。
【0013】(1) 前記ケーシング内に、前記小径貫
通穴に隣接して、該小径貫通穴と前記段付きプランジャ
の小径部との間をシールするためのシール部材を配設す
るとともに、前記段付きプランジャの最大作動位置で、
該シール部材の抜脱を防止するための抜け止め手段を前
記段付きプランジャの端に配設または形成したことを特
徴とする。
通穴に隣接して、該小径貫通穴と前記段付きプランジャ
の小径部との間をシールするためのシール部材を配設す
るとともに、前記段付きプランジャの最大作動位置で、
該シール部材の抜脱を防止するための抜け止め手段を前
記段付きプランジャの端に配設または形成したことを特
徴とする。
【0014】(2) 前記抜け止め手段が、前記段付き
プランジャ端の外周面で、前記シール部材が抜脱しない
位置に設けられた円周溝に嵌着された止め輪であること
を特徴とする。
プランジャ端の外周面で、前記シール部材が抜脱しない
位置に設けられた円周溝に嵌着された止め輪であること
を特徴とする。
【0015】(3) 前記抜け止め手段が、前記段付き
プランジャ端の外周面で、前記シール部材が抜脱しない
位置に固着された、一端に半径方向外周にフランジが形
成されたフランジ付き円筒部材であることを特徴とす
る。
プランジャ端の外周面で、前記シール部材が抜脱しない
位置に固着された、一端に半径方向外周にフランジが形
成されたフランジ付き円筒部材であることを特徴とす
る。
【0016】(4) 前記段付きプランジャが、内部に
前記連通路が形成されたプレス成型部材であるととも
に、該連通路の液圧入力側の端は外周方向に拡径され、
その一部にバルブシートが形成され、その外周端に前記
シール部材の抜け止め手段としての抜け止め部が形成さ
れたことを特徴とする。
前記連通路が形成されたプレス成型部材であるととも
に、該連通路の液圧入力側の端は外周方向に拡径され、
その一部にバルブシートが形成され、その外周端に前記
シール部材の抜け止め手段としての抜け止め部が形成さ
れたことを特徴とする。
【0017】(5) 前記段付きプランジャが、内部に
前記連通路が形成された前記小径部を有するプレス成型
部材と前記大径部を有する機械加工部材とを接合してな
り、該プレス成型部材の前記連通路の液圧入力側の端は
外周方向に拡径され、その一部にバルブシートが形成さ
れ、その外周端に前記シール部材の抜け止め手段として
の抜け止め部が形成されたことを特徴とする。
前記連通路が形成された前記小径部を有するプレス成型
部材と前記大径部を有する機械加工部材とを接合してな
り、該プレス成型部材の前記連通路の液圧入力側の端は
外周方向に拡径され、その一部にバルブシートが形成さ
れ、その外周端に前記シール部材の抜け止め手段として
の抜け止め部が形成されたことを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明は以上のように構成されているので、ペ
ダルが急開放してマスタシリンダ側からの入力液圧が負
圧のときは、前記段付きプランジャは非作動位置とは逆
の方向に付勢されて、最大作動位置に保持されるが、こ
の位置においても、前記プランジャの端に配設または形
成された抜け止め手段により、前記シール部材の抜脱を
防止することができる。
ダルが急開放してマスタシリンダ側からの入力液圧が負
圧のときは、前記段付きプランジャは非作動位置とは逆
の方向に付勢されて、最大作動位置に保持されるが、こ
の位置においても、前記プランジャの端に配設または形
成された抜け止め手段により、前記シール部材の抜脱を
防止することができる。
【0019】前記段付きプランジャの全部または一部
が、内部に前記連通路と、該連通路の液圧入力側の端に
バルブシートと前記シール部材の抜け止め手段としての
抜け止め部とが形成されたプレス成型部材であり、該段
付きプランジャに長い前記貫通路を設けるための機械加
工を含まないため安価になる。
が、内部に前記連通路と、該連通路の液圧入力側の端に
バルブシートと前記シール部材の抜け止め手段としての
抜け止め部とが形成されたプレス成型部材であり、該段
付きプランジャに長い前記貫通路を設けるための機械加
工を含まないため安価になる。
【0020】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例
を例示的に詳しく説明する。図1は、本発明のプロポー
ショニングバルブの一実施例を示す、マスタシリンダへ
取り付けたときの断面図、図2は図1のA部拡大図であ
る。
を例示的に詳しく説明する。図1は、本発明のプロポー
ショニングバルブの一実施例を示す、マスタシリンダへ
取り付けたときの断面図、図2は図1のA部拡大図であ
る。
【0021】図1、2において、プロポーショニングバ
ルブ1は、マスタシリンダ2のハウジング2aの液圧送
出口3に着脱自在に取り付けられでおり、図示しないブ
レーキペダルの踏み込みにより、マスタシリンダ2のシ
リンダ4内に摺動自在に配設されたプライマリピストン
5の往動によって液圧室6内にブレーキ液圧が発生され
る。このブレーキ液圧は、前記液圧送出口3から前記プ
ロポーショニングバルブ1を介して、図示しない後輪ブ
レーキシリンダに供給される。
ルブ1は、マスタシリンダ2のハウジング2aの液圧送
出口3に着脱自在に取り付けられでおり、図示しないブ
レーキペダルの踏み込みにより、マスタシリンダ2のシ
リンダ4内に摺動自在に配設されたプライマリピストン
5の往動によって液圧室6内にブレーキ液圧が発生され
る。このブレーキ液圧は、前記液圧送出口3から前記プ
ロポーショニングバルブ1を介して、図示しない後輪ブ
レーキシリンダに供給される。
【0022】同時に、マスタシリンダ2内に摺動自在に
配設されたセカンダリピストン7の往動によって、いず
れも図示しない他の液圧室内に発生されたブレーキ液圧
は、液圧送出口を介して、前輪ブレーキシリンダにも供
給される。なお、8は、前記プライマリピストン5の前
端に螺着されたボルト9によって中央部を支持されたリ
テーナであり、該リテーナ8はボルト9に対して相対的
に軸方向に動くようになっている。10はプライマリピ
ストン5の戻しばね、11は前記セカンダリピストン7
の後端に嵌着された、バルブ作動停止機構としての端部
外周方向に突設されたフランジ11aを有するプラスッ
チク製の筒状部材である。なお、12,13はシール部
材である。
配設されたセカンダリピストン7の往動によって、いず
れも図示しない他の液圧室内に発生されたブレーキ液圧
は、液圧送出口を介して、前輪ブレーキシリンダにも供
給される。なお、8は、前記プライマリピストン5の前
端に螺着されたボルト9によって中央部を支持されたリ
テーナであり、該リテーナ8はボルト9に対して相対的
に軸方向に動くようになっている。10はプライマリピ
ストン5の戻しばね、11は前記セカンダリピストン7
の後端に嵌着された、バルブ作動停止機構としての端部
外周方向に突設されたフランジ11aを有するプラスッ
チク製の筒状部材である。なお、12,13はシール部
材である。
【0023】前記プロポーショニングバルブ1のケーシ
ング15は、小径貫通穴16aを有する蓋体16と、大
径貫通穴17aを有するほぼ筒状に形成されたバルブボ
デー17とからなり、該バルブボデー17の端部には前
記蓋体16がかしめ付けられている。そして前記ケーシ
ング15の貫通穴16a,17a内に、小径部18aと
大径部18bとを有する段付きプランジャ18がそれぞ
れ摺動自在に配設されている。
ング15は、小径貫通穴16aを有する蓋体16と、大
径貫通穴17aを有するほぼ筒状に形成されたバルブボ
デー17とからなり、該バルブボデー17の端部には前
記蓋体16がかしめ付けられている。そして前記ケーシ
ング15の貫通穴16a,17a内に、小径部18aと
大径部18bとを有する段付きプランジャ18がそれぞ
れ摺動自在に配設されている。
【0024】前記段付きプランジャ18のマスタシリン
ダ2側に位置する小径部18aは、前記蓋体16の小径
貫通穴16aと、該貫通穴16aに隣接して並設された
シール部材19とを摺動自在に貫通し、その先端部が該
蓋体16内に突出するように配置されている。
ダ2側に位置する小径部18aは、前記蓋体16の小径
貫通穴16aと、該貫通穴16aに隣接して並設された
シール部材19とを摺動自在に貫通し、その先端部が該
蓋体16内に突出するように配置されている。
【0025】前記段付きプランジャ18の大径部18b
にはシール部材20が設けられており、前記バルブボデ
ー17の大径貫通穴17aに摺動するようになってい
る。また前記蓋体16と、前記段付きプランジャ18の
外周面、フランジ部18cと、前記バルブボデー7の拡
径貫通穴17bの内周面とによって区画された空間21
には、戻しばね22を配設する。そして該戻しばね22
の付勢力を、前記蓋体16と前記段付きプランジャ18
のフランジ部18cとの間に作用させ、通常は該段付き
プランジャ18を、図1に示すように、前記バルブボデ
ー17の拡径貫通穴17bの液圧出力側の穴端17cに
当接する非作動位置に付勢、保持している。
にはシール部材20が設けられており、前記バルブボデ
ー17の大径貫通穴17aに摺動するようになってい
る。また前記蓋体16と、前記段付きプランジャ18の
外周面、フランジ部18cと、前記バルブボデー7の拡
径貫通穴17bの内周面とによって区画された空間21
には、戻しばね22を配設する。そして該戻しばね22
の付勢力を、前記蓋体16と前記段付きプランジャ18
のフランジ部18cとの間に作用させ、通常は該段付き
プランジャ18を、図1に示すように、前記バルブボデ
ー17の拡径貫通穴17bの液圧出力側の穴端17cに
当接する非作動位置に付勢、保持している。
【0026】前記段付きプランジャ18の内部には、そ
の軸方向に沿って連通路24が形成されており、前記マ
スタシリンダ2の液圧送出口3側の入力液圧通路25a
と、前記バルブボデー17の貫通穴17dを介して、該
バルブボデー17に設けられた液圧出力側の出力液圧通
路25bとを連通している。そして前記蓋体16内に、
外周部26aに通路26bが設けられたバルブ26が、
前記段付きプランジャ18の前記連通路24の端部に形
成されたバルブシート28に着座するように、遊挿状態
で配設されている。
の軸方向に沿って連通路24が形成されており、前記マ
スタシリンダ2の液圧送出口3側の入力液圧通路25a
と、前記バルブボデー17の貫通穴17dを介して、該
バルブボデー17に設けられた液圧出力側の出力液圧通
路25bとを連通している。そして前記蓋体16内に、
外周部26aに通路26bが設けられたバルブ26が、
前記段付きプランジャ18の前記連通路24の端部に形
成されたバルブシート28に着座するように、遊挿状態
で配設されている。
【0027】また、前記バルブ26の前記バルブシート
28と反対側にあるバルブ軸部26cは、バルブ軸方向
に長く形成されて、前記マスタシリンダ2のシリンダ4
内に若干突出され、該マスタシリンダ2内のバルブ作動
停止機構としての筒状部材11のフランジ11aの当接
によって作動し、該バルブ26を開放状態にする。
28と反対側にあるバルブ軸部26cは、バルブ軸方向
に長く形成されて、前記マスタシリンダ2のシリンダ4
内に若干突出され、該マスタシリンダ2内のバルブ作動
停止機構としての筒状部材11のフランジ11aの当接
によって作動し、該バルブ26を開放状態にする。
【0028】このバルブ26は、前記蓋体16内に配設
された押圧ばね27の付勢力によって、常時該蓋体16
の段部16b側に押圧されている。また、前記蓋体16
のマスタシリンダ2側の端部には、それぞれの間に通路
16cを有する複数の折り曲げ部16dが形成されてお
り、前記バルブ16と押圧ばね27が組み付けられた
後、ペダルが急開放して入力液圧が負圧のとき、該バル
ブ16が正常な位置から飛び出さないように、前記折り
曲げ部16dが図2のように折り曲げられている。
された押圧ばね27の付勢力によって、常時該蓋体16
の段部16b側に押圧されている。また、前記蓋体16
のマスタシリンダ2側の端部には、それぞれの間に通路
16cを有する複数の折り曲げ部16dが形成されてお
り、前記バルブ16と押圧ばね27が組み付けられた
後、ペダルが急開放して入力液圧が負圧のとき、該バル
ブ16が正常な位置から飛び出さないように、前記折り
曲げ部16dが図2のように折り曲げられている。
【0029】また、前記シール部材19は、前記小径貫
通穴16aに隣接して、該小径貫通穴16aと前記段付
きプランジャ18の小径部18aとの間をシールするた
め、前記蓋体16側の段部16eに配設されているが、
入力液圧が負圧のとき、該シール部材19が正常な位置
から抜脱しないような抜け止め手段が必要である。
通穴16aに隣接して、該小径貫通穴16aと前記段付
きプランジャ18の小径部18aとの間をシールするた
め、前記蓋体16側の段部16eに配設されているが、
入力液圧が負圧のとき、該シール部材19が正常な位置
から抜脱しないような抜け止め手段が必要である。
【0030】ここで、入力液圧が負圧のときとは、前記
マスタシリンダ2、プロポーショニングバルブ1、配管
および後輪ブレーキシリンダを含むブレーキ系統にブレ
ーキ液を充填する際に、前記マスタシリンダ2またはそ
のリザーバの液導入口に真空装置を接続して、該ブレー
キ系統内をエア抜きしたり、またブレーキペダルの踏み
込み後、急に開放したりすると、前記マスタシリンダ2
の液圧室6が負圧になるときをいう。
マスタシリンダ2、プロポーショニングバルブ1、配管
および後輪ブレーキシリンダを含むブレーキ系統にブレ
ーキ液を充填する際に、前記マスタシリンダ2またはそ
のリザーバの液導入口に真空装置を接続して、該ブレー
キ系統内をエア抜きしたり、またブレーキペダルの踏み
込み後、急に開放したりすると、前記マスタシリンダ2
の液圧室6が負圧になるときをいう。
【0031】このような入力液圧が負圧のときは、前記
バルブ26は負圧に引かれて飛び出し、前記折り曲げ部
16dに当接するとともに、前記段付きプランジャ18
は、図3に示すように、非作動位置とは逆方向に移動さ
れ、該段付きプランジャ18の段部18dが前記蓋体1
6の端面に当接する最大作動位置で止まる。同時に、前
記蓋体16の段部16eに配設されていたシール部材1
9は、該負圧により該段部16eから抜脱するので、前
記抜け止め手段として、前記段付きプランジャ18の前
記最大作動位置において、該段付きプランジャ18の端
の外周面で、前記シール部材19bが抜脱しない位置に
円周溝31を設け、該円周溝31に止め輪32を嵌着し
ている。
バルブ26は負圧に引かれて飛び出し、前記折り曲げ部
16dに当接するとともに、前記段付きプランジャ18
は、図3に示すように、非作動位置とは逆方向に移動さ
れ、該段付きプランジャ18の段部18dが前記蓋体1
6の端面に当接する最大作動位置で止まる。同時に、前
記蓋体16の段部16eに配設されていたシール部材1
9は、該負圧により該段部16eから抜脱するので、前
記抜け止め手段として、前記段付きプランジャ18の前
記最大作動位置において、該段付きプランジャ18の端
の外周面で、前記シール部材19bが抜脱しない位置に
円周溝31を設け、該円周溝31に止め輪32を嵌着し
ている。
【0032】前記段付きプランジャ18の作動状態にお
いては、前記バルブ26は前記連通路24の端部に形成
されたバルブシート28に着座して、該連通路24を閉
塞するようになっている。他方、前記押圧ばね27の付
勢力は戻しばね22の付勢力よりも小さく設定されてお
り、前記段付きプランジャ18がバルブボデー17の穴
端17cに当接している非作動状態では、前記バルブ2
6をバルブシート28から離座させて前記連通路24を
開放状態に保持している。このとき、前記バルブ26の
外周部26aは前記蓋体16の段部16bに当接してい
る。
いては、前記バルブ26は前記連通路24の端部に形成
されたバルブシート28に着座して、該連通路24を閉
塞するようになっている。他方、前記押圧ばね27の付
勢力は戻しばね22の付勢力よりも小さく設定されてお
り、前記段付きプランジャ18がバルブボデー17の穴
端17cに当接している非作動状態では、前記バルブ2
6をバルブシート28から離座させて前記連通路24を
開放状態に保持している。このとき、前記バルブ26の
外周部26aは前記蓋体16の段部16bに当接してい
る。
【0033】前記プロポーショニングバルブ1において
は、マスタシリンダ2の液圧送出口3からブレーキ液圧
が供給されると、このブレーキ液圧は、前記入力液圧通
路25a、前記バルブ26の通路26b、該バルブ26
とバルブシート28との間隙、前記段付きプランジャ1
8の連通路24,貫通穴17d内を通り、前記出力液圧
通路25bを経て、図示しない後輪ブレーキシリンダに
供給される。
は、マスタシリンダ2の液圧送出口3からブレーキ液圧
が供給されると、このブレーキ液圧は、前記入力液圧通
路25a、前記バルブ26の通路26b、該バルブ26
とバルブシート28との間隙、前記段付きプランジャ1
8の連通路24,貫通穴17d内を通り、前記出力液圧
通路25bを経て、図示しない後輪ブレーキシリンダに
供給される。
【0034】そして、前記ブレーキ液圧が上昇して所定
値(図11のなかの作動開始点A)を超えると、該ブレ
ーキ液圧は前記段付きプランジャ18の大径部18bの
端面に供給されるため、該段付きプランジャ18の大径
部18b側の受圧面積と小径部18a側の受圧面積との
差から、前記段付きプランジャ18は、図1で上昇され
て前記バルブ26が閉じ、前記後輪ブレーキシリンダへ
のブレーキ液圧の上昇を停止させる。
値(図11のなかの作動開始点A)を超えると、該ブレ
ーキ液圧は前記段付きプランジャ18の大径部18bの
端面に供給されるため、該段付きプランジャ18の大径
部18b側の受圧面積と小径部18a側の受圧面積との
差から、前記段付きプランジャ18は、図1で上昇され
て前記バルブ26が閉じ、前記後輪ブレーキシリンダへ
のブレーキ液圧の上昇を停止させる。
【0035】その後、さらにマスタシリンダ2の液圧送
出口3からのブレーキ液圧が上昇すると、その上昇に伴
って前記段付きプランジャ18が上下方向の往復動を繰
り返し、前記受圧面積の割合に応じて、前輪ブレーキシ
リンダへのブレーキ液圧の増加率に対し低い増加率で後
輪ブレーキシリンダへのブレーキ液圧を上昇させる。
出口3からのブレーキ液圧が上昇すると、その上昇に伴
って前記段付きプランジャ18が上下方向の往復動を繰
り返し、前記受圧面積の割合に応じて、前輪ブレーキシ
リンダへのブレーキ液圧の増加率に対し低い増加率で後
輪ブレーキシリンダへのブレーキ液圧を上昇させる。
【0036】以上の作動は、前輪および後輪のブレーキ
系統が正常な場合であるが、今、前輪ブレーキ系統に油
漏れなどの異常が発生したとすると、前記マスタシリン
ダ2のセカンダリピストン7は、液圧が小さくなるの
で、図1で極端に左行する。そして該セカンダリピスト
ン7が左方に過大量を移動すれば、これに伴い、プライ
マリピストン5も大きく左方に移動する。
系統が正常な場合であるが、今、前輪ブレーキ系統に油
漏れなどの異常が発生したとすると、前記マスタシリン
ダ2のセカンダリピストン7は、液圧が小さくなるの
で、図1で極端に左行する。そして該セカンダリピスト
ン7が左方に過大量を移動すれば、これに伴い、プライ
マリピストン5も大きく左方に移動する。
【0037】このとき、正常時には当接しないように位
置設定してあるマスタシリンダ2のバルブ作動停止機構
としての筒状部材11のフランジ11aが、前記液圧送
出口3からシリンダ4内に若干突出している前記バルブ
26のバルブ軸部26cに当接し、これを左方に押圧す
る。このため、該バルブ26は、以後、開放状態のまま
となり、ブレーキペダルの踏力に比例した液圧が後輪の
ブレーキシリンダに供給され続け、前輪のブレーキが作
動しなくても、車輌に充分な制動をかけることができ
る。
置設定してあるマスタシリンダ2のバルブ作動停止機構
としての筒状部材11のフランジ11aが、前記液圧送
出口3からシリンダ4内に若干突出している前記バルブ
26のバルブ軸部26cに当接し、これを左方に押圧す
る。このため、該バルブ26は、以後、開放状態のまま
となり、ブレーキペダルの踏力に比例した液圧が後輪の
ブレーキシリンダに供給され続け、前輪のブレーキが作
動しなくても、車輌に充分な制動をかけることができ
る。
【0038】また、前記バルブ26は、入力液圧が負圧
の場合でも、正常な位置から飛び出さないように前記蓋
体16の折り曲げ部16dによって、その動きが抑制さ
れるので、該バルブ26のバルブ軸部26cの前記マス
タシリンダ2のシリンダ4に突出する部分は短くなって
おり、ブレーキの急な開放における前記プライマリピス
トン5の復動時、前記バルブ軸部26cと該ピストン5
の側面との接触がなくなり、お互いの傷や摩耗の発生が
なくなる。
の場合でも、正常な位置から飛び出さないように前記蓋
体16の折り曲げ部16dによって、その動きが抑制さ
れるので、該バルブ26のバルブ軸部26cの前記マス
タシリンダ2のシリンダ4に突出する部分は短くなって
おり、ブレーキの急な開放における前記プライマリピス
トン5の復動時、前記バルブ軸部26cと該ピストン5
の側面との接触がなくなり、お互いの傷や摩耗の発生が
なくなる。
【0039】また後輪のブレーキ系統に異常が発生した
ときには、前記セカンダリピストン7による液圧が前輪
のブレーキシリンダに加えられ、車輌に充分な制動をか
けることができる。
ときには、前記セカンダリピストン7による液圧が前輪
のブレーキシリンダに加えられ、車輌に充分な制動をか
けることができる。
【0040】次いで、前記抜け止め手段の他の例を図4
に示す。この抜け止め手段は、前記段付きプランジャ1
8の前記最大作動位置において、該段付きプランジャ1
8の端で、前記シール部材19が抜脱しない位置に、図
5のような一端に半径方向外周にフランジ35aが形成
され、他端に半径方向内周に、前記バルブ26の開閉を
妨げないような微小長なフランジ35bが形成されたフ
ランジ付き円筒部材35を嵌着している。そして該フラ
ンジ付き円筒部材35の軸方向の長さを、前記段付きプ
ランジャ18の端から前記シール部材19が抜脱しない
位置までの距離と同じにしている。
に示す。この抜け止め手段は、前記段付きプランジャ1
8の前記最大作動位置において、該段付きプランジャ1
8の端で、前記シール部材19が抜脱しない位置に、図
5のような一端に半径方向外周にフランジ35aが形成
され、他端に半径方向内周に、前記バルブ26の開閉を
妨げないような微小長なフランジ35bが形成されたフ
ランジ付き円筒部材35を嵌着している。そして該フラ
ンジ付き円筒部材35の軸方向の長さを、前記段付きプ
ランジャ18の端から前記シール部材19が抜脱しない
位置までの距離と同じにしている。
【0041】次いで、前記抜け止め手段のさらに他の例
を図6に示す。この抜け止め手段は、前記蓋体16の小
径貫通穴16aの内周面に円周溝16fを設け、該円周
溝16f内に前記シール部材19を嵌着するものであ
る。
を図6に示す。この抜け止め手段は、前記蓋体16の小
径貫通穴16aの内周面に円周溝16fを設け、該円周
溝16f内に前記シール部材19を嵌着するものであ
る。
【0042】次いで、図7は前記抜け止め手段をその端
に形成した前記段付きプランジャのさらに他の例を示す
断面図、図8は、図7の該抜け止め手段が形成される前
の該段付きプランジャの断面図である。図7、図8によ
る段付きプランジャ40は、その主要な外形寸法が前記
段付きプランジャ18と同じで互換性があり、前記ケー
シング15内に摺動自在に配設することができる。
に形成した前記段付きプランジャのさらに他の例を示す
断面図、図8は、図7の該抜け止め手段が形成される前
の該段付きプランジャの断面図である。図7、図8によ
る段付きプランジャ40は、その主要な外形寸法が前記
段付きプランジャ18と同じで互換性があり、前記ケー
シング15内に摺動自在に配設することができる。
【0043】前記段付きプランジャ18が機械加工部材
であるため高価になるので、図7、図8による前記段付
きプランジャ40は、内部の軸方向にそれぞれ連通路4
1a,41bが形成されたプレス成型による2個のプラ
ンジャ部材42a,42bからなり、これを同一軸線上
で溶接などにより接合したもので、小径部40a、大径
部40bを形成させるとともに、フランジ部40cを形
成する。そして、その小径部40aは、前記蓋体16の
小径貫通穴16aと、該貫通穴16aに接して配設され
たシール部材19とを摺動自在に貫通し、その先端部が
該蓋体16内に突出するように配置されている。
であるため高価になるので、図7、図8による前記段付
きプランジャ40は、内部の軸方向にそれぞれ連通路4
1a,41bが形成されたプレス成型による2個のプラ
ンジャ部材42a,42bからなり、これを同一軸線上
で溶接などにより接合したもので、小径部40a、大径
部40bを形成させるとともに、フランジ部40cを形
成する。そして、その小径部40aは、前記蓋体16の
小径貫通穴16aと、該貫通穴16aに接して配設され
たシール部材19とを摺動自在に貫通し、その先端部が
該蓋体16内に突出するように配置されている。
【0044】前記段付きプランジャ40の先端部を前記
蓋体16内に突出させた後、該先端部の前記貫通路41
aの端はバルブシート打ちにより、外周方向に拡径さ
れ、その一部内側に、前記バルブ26が着座するように
バルブシート43が形成され、その外周端に、前記シー
ル部材19の抜け止め手段としての抜け止め部44が形
成されている。このため、前記段付きプランジャ40
は、前記段付きプランジャ18に比べて安価になる。
蓋体16内に突出させた後、該先端部の前記貫通路41
aの端はバルブシート打ちにより、外周方向に拡径さ
れ、その一部内側に、前記バルブ26が着座するように
バルブシート43が形成され、その外周端に、前記シー
ル部材19の抜け止め手段としての抜け止め部44が形
成されている。このため、前記段付きプランジャ40
は、前記段付きプランジャ18に比べて安価になる。
【0045】次いで、前記段付きプランジャ40のさら
に他の例を図9に示す。図9による段付きプランジャ5
0は、内部の軸方向にそれぞれ連通路51a,51bが
形成されたプレス成型による2個のプランジャ部材52
a,52bからなり、これを同一軸線上でかしめて接合
したもので、小径部50a、大径部50bを形成させる
とともに、フランジ部50cを形成させている。その他
は、前記段付きプランジャ40の場合と同じである。
に他の例を図9に示す。図9による段付きプランジャ5
0は、内部の軸方向にそれぞれ連通路51a,51bが
形成されたプレス成型による2個のプランジャ部材52
a,52bからなり、これを同一軸線上でかしめて接合
したもので、小径部50a、大径部50bを形成させる
とともに、フランジ部50cを形成させている。その他
は、前記段付きプランジャ40の場合と同じである。
【0046】次いで、前記段付きプランジャ40のさら
に他の例を図10に示す。図10による段付きプランジ
ャ60は、内部の軸方向にそれぞれ連通路41a,61
bが形成された、プレス成型による前記プランジャ部材
42aと、機械加工によるプランジャ部材62bとから
なり、これを同一軸線上で溶接などにより接合したもの
で、小径部60a、大径部60bを形成させるととも
に、フランジ部60cを形成させている。その他は、前
記段付きプランジャ40の場合と同じである。
に他の例を図10に示す。図10による段付きプランジ
ャ60は、内部の軸方向にそれぞれ連通路41a,61
bが形成された、プレス成型による前記プランジャ部材
42aと、機械加工によるプランジャ部材62bとから
なり、これを同一軸線上で溶接などにより接合したもの
で、小径部60a、大径部60bを形成させるととも
に、フランジ部60cを形成させている。その他は、前
記段付きプランジャ40の場合と同じである。
【0047】なお、本発明の技術は前記実施例における
技術に限定されるものではなく、同様な機能を果たす他
の態様の手段によってもよく、また本発明の技術は前記
構成の範囲内において種々の変更、付加が可能である。
技術に限定されるものではなく、同様な機能を果たす他
の態様の手段によってもよく、また本発明の技術は前記
構成の範囲内において種々の変更、付加が可能である。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
プロポーショニングバルブによれば、請求項1、2、3
については、前記ケーシング内に、前記小径貫通穴に接
して、該小径貫通穴と前記段付きプランジャの小径部と
の間をシールするためのシール部材を配設するととも
に、前記段付きプランジャの最大作動位置で、該シール
部材の抜脱を防止するための抜け止め手段を前記段付き
プランジャの端に配設または形成したので、前記マスタ
シリンダ側が負圧になるときでも、前記シール部材は容
易に抜脱しない。
プロポーショニングバルブによれば、請求項1、2、3
については、前記ケーシング内に、前記小径貫通穴に接
して、該小径貫通穴と前記段付きプランジャの小径部と
の間をシールするためのシール部材を配設するととも
に、前記段付きプランジャの最大作動位置で、該シール
部材の抜脱を防止するための抜け止め手段を前記段付き
プランジャの端に配設または形成したので、前記マスタ
シリンダ側が負圧になるときでも、前記シール部材は容
易に抜脱しない。
【0049】また、本発明のプロポーショニングバルブ
によれば、請求項4、5については、前記段付きプラン
ジャの全部または一部が、内部に前記連通路が形成され
たプレス成型部材であるとともに、該連通路の液圧入力
側の端は外周方向に拡径され、その一部にバルブシート
が形成され、その外周端に前記シール部材の抜け止め手
段としての抜け止め部分が形成されたので、該段付きプ
ランジャが内部に長い前記貫通路の機械加工を含まな
い、安価なプロポーショニングバルブを提供することが
できる。
によれば、請求項4、5については、前記段付きプラン
ジャの全部または一部が、内部に前記連通路が形成され
たプレス成型部材であるとともに、該連通路の液圧入力
側の端は外周方向に拡径され、その一部にバルブシート
が形成され、その外周端に前記シール部材の抜け止め手
段としての抜け止め部分が形成されたので、該段付きプ
ランジャが内部に長い前記貫通路の機械加工を含まな
い、安価なプロポーショニングバルブを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロポーショニングバルブの一実施例
を示す、マスタシリンダへ取り付けたときの縦断面図で
ある。
を示す、マスタシリンダへ取り付けたときの縦断面図で
ある。
【図2】図1のA部の拡大図である。
【図3】図2において、ペダルが急開放して入力液圧が
負圧のときの各部材の状態を示す図である。
負圧のときの各部材の状態を示す図である。
【図4】抜け止め手段の他の例を示す要部の縦断面図で
ある。
ある。
【図5】図4のフランジ付き円筒部材の縦断面図であ
る。
る。
【図6】抜け止め手段のさらに他の例を示す要部の縦断
面図である。
面図である。
【図7】抜け止め手段をその端に形成した段付きプラン
ジャのさらに他の例を示す縦断面図である。
ジャのさらに他の例を示す縦断面図である。
【図8】図7の該抜け止め手段が形成される前の該段付
きプランジャの縦断面図である。
きプランジャの縦断面図である。
【図9】段付きプランジャのさらに他の例を示す縦断面
図である。
図である。
【図10】段付きプランジャのさらに他の例を示す縦断
面図である。
面図である。
【図11】プロポーショニングバルブにおける入力圧と
出力圧との関係を示す特性図である。
出力圧との関係を示す特性図である。
1 プロポーショニングバルブ 2 マスタシリンダ 15 ケーシング 16 蓋体 16a 小径貫通穴 17 バルブボデー 17a 大径貫通穴 18,40,50,60 段付きプランジャ 18a,40a,50a,60a 小径部 18b,40b,50b,60b 大径部 19 シール部材 22 戻しばね 24,41a,41b,51a,51b,61b 連通
路 26 バルブ 28,43 バルブシート 31 円周溝 32 止め輪 35 フランジ付き円筒部材 42a,42b,52a,52b,62b プランジャ
部材 44 抜け止め部
路 26 バルブ 28,43 バルブシート 31 円周溝 32 止め輪 35 フランジ付き円筒部材 42a,42b,52a,52b,62b プランジャ
部材 44 抜け止め部
Claims (5)
- 【請求項1】 マスタシリンダと車輪ブレーキシリンダ
との間の連通路の一部をなすような、小径貫通穴と大径
貫通穴とを有するケーシング内に、小径部と大径部とを
有する段付きプランジャを摺動自在に配設し、該プラン
ジャをばねにより一方向に付勢して通常は非作動位置に
保持させるとともに、該プランジャの小径部側の入力液
圧通路と大径部側の出力液圧通路とを連通する連通路を
該プランジャ内に形成し、該プランジャの小径部と大径
部とにそれぞれブレーキ液圧を作用させて、その受圧面
積差により該プランジャを前記非作動位置から前記ばね
の付勢方向に抗して変位させ、かつ前記ケーシング内の
入力液圧通路側に、該プランジャの前記連通路の端をバ
ルブシートとするバルブを遊挿状態で配設して、前記段
付きプランジャの非作動時には前記バルブを開放状態に
し、前記段付きプランジャの作動時には前記バルブを開
閉状態にさせるプロポーショニングバルブにおいて、 前記ケーシング内に、前記小径貫通穴に隣接して、該小
径貫通穴と前記段付きプランジャの小径部との間をシー
ルするためのシール部材を配設するとともに、前記段付
きプランジャの最大作動位置で、該シール部材の抜脱を
防止するための抜け止め手段を前記段付きプランジャの
端に配設または形成したことを特徴とするプロポーショ
ニングバルブ。 - 【請求項2】 前記抜け止め手段が、前記段付きプラン
ジャ端の外周面で、前記シール部材が抜脱しない位置に
設けられた円周溝に嵌着された止め輪であることを特徴
とする請求項1に記載のプロポーショニングバルブ。 - 【請求項3】 前記抜け止め手段が、前記段付きプラン
ジャ端の外周面で、前記シール部材が抜脱しない位置に
固着された、一端に半径方向外周にフランジが形成され
たフランジ付き円筒部材であることを特徴とする請求項
1に記載のプロポーショニングバルブ。 - 【請求項4】 前記段付きプランジャが、内部に前記連
通路が形成されたプレス成型部材であるとともに、該連
通路の液圧入力側の端は外周方向に拡径され、その一部
にバルブシートが形成され、その外周端に前記シール部
材の抜け止め手段としての抜け止め部が形成されたこと
を特徴とする請求項1に記載のプロポーショニングバル
ブ。 - 【請求項5】 前記段付きプランジャが、内部に前記連
通路が形成された前記小径部を有するプレス成型部材と
前記大径部を有する機械加工部材とを接合してなり、該
プレス成型部材の前記連通路の液圧入力側の端は外周方
向に拡径され、その一部にバルブシートが形成され、そ
の外周端に前記シール部材の抜け止め手段としての抜け
止め部が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の
プロポーショニングバルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8426394A JPH07291107A (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | プロポーショニングバルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8426394A JPH07291107A (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | プロポーショニングバルブ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07291107A true JPH07291107A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=13825572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8426394A Pending JPH07291107A (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | プロポーショニングバルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07291107A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10170106A (ja) * | 1996-10-11 | 1998-06-26 | Fuji Koki Corp | 膨張弁 |
JP2000097522A (ja) * | 1996-10-11 | 2000-04-04 | Fuji Koki Corp | 膨張弁 |
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1994
- 1994-04-22 JP JP8426394A patent/JPH07291107A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH10170106A (ja) * | 1996-10-11 | 1998-06-26 | Fuji Koki Corp | 膨張弁 |
JP2000097522A (ja) * | 1996-10-11 | 2000-04-04 | Fuji Koki Corp | 膨張弁 |
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