JPH07290463A - 弾性成形型の製造方法 - Google Patents

弾性成形型の製造方法

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JPH07290463A
JPH07290463A JP6086252A JP8625294A JPH07290463A JP H07290463 A JPH07290463 A JP H07290463A JP 6086252 A JP6086252 A JP 6086252A JP 8625294 A JP8625294 A JP 8625294A JP H07290463 A JPH07290463 A JP H07290463A
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mold
elastic
coating
elastomer
film
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JP6086252A
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English (en)
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Itaru Horiguchi
至 堀口
Atsushi Sato
篤史 佐藤
Hiroshige Kono
博繁 河野
Toshihiro Hayashi
敏弘 林
Satoshi Hamada
聡 濱田
Osamu Tsuchiya
修 土屋
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Adeka Corp
Okamoto Industries Inc
Original Assignee
Okamoto Industries Inc
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐久性の優れた被覆を有する弾性成形型を製造
する方法を提供する。 【構成】弾性成形型を成形するための元型をエラストマ
ーラテックスに浸漬し、元型表面にエラストマーの凝固
皮膜を形成させ、次いでこの凝固皮膜を元型から剥離
し、その凝固皮膜の表面を酸処理し、その後該表面に被
覆処理を施す弾性成形型の製造方法である。また、凝固
皮膜の表面を酸処理後、プライマー処理してから被覆処
理を施してもよい。被覆剤としてはエラストマー及び/
又は珪素樹脂、フッ素樹脂等の撥水撥油性樹脂の分散液
又は溶剤溶液、或いはポリオールとポリイソシアナート
とからなるポリウレタンの溶剤溶液などである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面を被覆剤で被覆し
た弾性成形型を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、天然ゴム、クロロプレンゴムなど
の弾性材料の皮膜で構成された、開口部を有する中空の
弾性成形型を用いて、チョコレ−トを所望の形状例えば
バラの花、果物、動物の形状に成形することが行われ、
この成形方法はチ−ズ、ゼリ−、氷、かまぼこ、口紅な
どの成形にも用いられる。この成形方法は次のようにし
て行う。すなわち、弾性成形型の開口部から該成形型内
に流動性の成形材料を流し込み、充填し、次いで、加熱
或は冷却するなどして成形材料を固化し、次いで、この
固化した成形品を弾性成形型から取り出す。この成形品
の取り出しは、例えば弾性成形型を空気圧差を利用する
などして膨張させ、固化した成形品を弾性成形型から剥
がし、膨張させた開口部より排出させることにより行
う。この弾性成形型は、繰り返し何回も使用される。
【0003】このように弾性成形型は成形の度毎に繰返
し何回も膨脹させるので、機械的性質や耐久性が要求さ
れる。そして、この要求を満たすべく素材の弾性材料に
カ−ボンブラックやクレ−などの補強材が配合されてい
る。ところが、このカ−ボンブラックやクレ−などの補
強材を配合した弾性成形型を用いて成形した成形品は、
補強材に起因して、その表面のツヤが劣り、充分な光沢
を有しないという欠点があり、成形品がチョコレ−トや
口紅の場合は特にその商品価値を損ねる問題点があっ
た。
【0004】また成形材料に水分が含まれていたり、成
形材料が油性物質の場合は弾性成形型を繰返し使用して
いるうちに、その弾性成形型の内表面が徐々に膨潤し型
崩れを起こすと言う問題点があった。また、この膨潤に
したがって弾性成形型の内表面が粗面になり、そのため
成形された成形品の表面のツヤが失なわれるようになる
問題点があった。また、成形操作中に成形材料が飛び散
り弾性成形型の外表面に付着することがあるが、この成
形材料が油性物質のときは、これが弾性成形型を損傷す
る問題点があった。
【0005】これらの問題点を解決すべく、本発明者ら
は先に弾性成形型の最内層、すなわち成形材料と接する
弾性成形型の表面(内側表面)を、補強材を配合しない
エラストマ−や耐油性のエラストマ−で被覆処理するこ
と(特開平5−57730号公報)、弾性成形型の最内
層を特定の表面処理剤で被覆処理すること(特願平5−
144680号)、また弾性成形型の外側表面に耐油性
皮膜を形成させることを提案した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、弾性成形型
を用いて成形を行なうには、前記したとおり、成形の度
毎に繰返し弾性成形型を膨張させるので、上記のように
表面を被覆処理した弾性成形型においては、この成形時
の膨張の繰り返しにより、弾性成形型の本体が破損する
前に、弾性成形型に施した被覆が剥げて使用不可能とな
る問題点がある。したがって、被覆の耐久性が弾性成形
型の使用耐久性を左右することがある。本発明は、かか
る観点から、耐久性の優れた被覆を有する弾性成形型を
製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決すべく、耐久性ある強固な被覆を持つ弾性成形
型の製造方法について種々究明した結果、弾性成形型の
製造過程において、弾性成形型の表面を粗面にしてから
被覆処理し、被覆の剥離強度を向上させることに注目
し、この表面を粗面にする手段として酸処理すると好結
果が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、元型の表面にエラス
トマーの凝固皮膜を形成させ、この凝固皮膜を元型から
剥離し、剥離した凝固皮膜の表面を酸処理し、次いで該
表面に被覆処理を施すことを特徴とする弾性成形型の製
造方法である。
【0009】本発明で言う元型は弾性成形型の成形に使
用する型を称し、この元型はガラス、陶磁器、合成樹脂
などで作られており、弾性成形型で成形しようとする目
的の成形品例えばバラの花や動物の形状に型どられたも
のである。しかして、この元型の表面にエラストマー凝
固皮膜を形成させるには、例えば元型を先ず硝酸カルシ
ウム等のエラストマー凝固液中に浸漬乾燥し、次いでこ
の元型をクロロプレンゴム、天然ゴム、ニトリルブタジ
エンゴムなどのエラストマーラテックス中に浸漬して元
型表面にエラストマー凝固皮膜を形成させる。エラスト
マーラテックスには、機械的性質や耐久性をもたせるた
めに、カーボン、クレー等の補強材を配合するのが好ま
しい。
【0010】本発明方法では、上記元型から剥離した凝
固皮膜に酸処理を施す。この酸処理は、元型から剥離し
た凝固皮膜を水洗して凝固剤を抽出し、乾燥した後に行
うのが好ましい。酸処理は、被覆処理を施そうとする弾
性成形型の表面に施す。すなわち、弾性成形型の内部表
面に、すなわち成形時に成形材料と接触する面のみに被
覆処理を施す場合は、該被覆処理する該面のみを酸処理
すのみで良いし、弾性成形型の表面全体、すなわち外部
表面及び内部表面を被覆処理する場合は、弾性成形型の
全表面を酸処理する。
【0011】ここで酸処理に使用する酸としては、硫
酸、塩酸、硝酸などの無機酸が用いられるが、特に硫酸
が好ましい。酸は水溶液にして使用するのが好ましく、
例えば、硫酸の場合その濃度は2〜8%、特に4〜5%
が好ましい。酸処理は、浸漬で行なうのが好ましい。処
理時間は、酸の濃度にも関係する。例えば、硫酸を使用
した場合、濃度5%の硫酸の場合は2〜6分で、好まし
くは3〜5分ある。温度は10〜30℃である。酸で処
理した後に2%アンモニア水で中和処理し、水洗して、
次の被覆工程に移る。
【0012】次に、本発明の被覆処理に使用する被覆剤
について説明する。この被覆剤としては、天然ゴム、ク
ロロプレンゴム、ニトリルブタジェンゴム、アクリル系
ゴム、ウレタン系ゴム等のエラストマー、フッ素樹脂、
ケイ素樹脂な等の撥水撥油性樹脂などが用いられる。ま
た、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルブタジェン
ゴム、アクリル系ゴム、ウレタン系ゴム等のエラストマ
ー等に珪素樹脂、フッ素樹脂等の撥水撥油性樹脂を添加
配合してもよい。上記の撥水撥油剤を添加併用すること
により、弾性成形型の内表面の粘着性を抑え、チョコレ
−トの離型性を向上させることができ、弾性成形型内表
面におけるチョコレ−ト残りをなくすことができる。こ
の効果は、被覆のエラストマ−が耐油性であるもののと
きは勿論、耐油性でないもののときも生じる。これら被
覆剤へのクレー、カーボン等の補強材の配合は、被覆目
的に応じ任意である。補強材を配合しないことよりツヤ
の有る成形品を長期にわたって得ることができる。また
例えば、撥油性、耐油性は望むが、成形品にツヤが無く
ても良い弾性成形型を得たい場合は、撥油性、耐油性の
樹脂に補強剤を配合して被覆に用いてもよい。
【0013】上記の珪素樹脂としてはメチルハイドロジ
ェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ジメチ
ル−メチルフェニルポリシロキサンなど並びにこれらの
アミノ変性物、エポキシ変性物、カルボキシ変性物及び
アルコ−ル変性物などが用いられる。またフッ素樹脂と
してはポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン、ポリフッ化ビニルなどが用いられる。
これらの珪素樹脂やフッ素樹脂を配合することによっ
て、更に成形品の光沢、離型性、充填性を向上させるこ
とができる。これらの配合量はエラストマ−100重量
部に対し2〜10重量部が好ましい。
【0014】更に、本発明の被覆剤には、ポリオ−ルと
ポリイソシアネ−トとを反応させて得られるポリウレタ
ンが好ましく用いられる。この被覆剤を弾性成形型の表
面に施すことにより、成形時に優れた性能を発揮するポ
リウレタン層が形成される。上記のポリオ−ルとして
は、ポリエ−テル形ポリオ−ル、ポリエステル形ポリオ
−ルが用いられる。ポリエ−テル形ポリオ−ルとして
は、ポリオキシプロピレングリコ−ル、ポリオキシプロ
ピレン−ポリオキシエチレングリコ−ル、ポリオキシエ
チレングリコ−ル等のポリオキシアルキレングリコ−ル
などが用いられ、これらの分子量は500〜5000が
好ましい。また、ポリエステル形ポリオ−ルとしては、
フタール酸、アジピン酸等の多塩基酸とエチレングリコ
−ル、トリメチロ−ルプロパン等の多価アルコールとの
縮合物の如き縮合反応物が用いられる。
【0015】更に、上記のポリオ−ルとしてポリカ−ボ
ネ−トポリオ−ルが好ましく用いられる。ポリカ−ボネ
−トポリオ−ルを用いた場合は、生成したポリウレタン
塗膜層が耐油性、接着性に優れ、一層光沢のよい成形品
が得られる。また耐久性に優れている。このポリカ−ボ
ネ−トポリオ−ルはジメチレングリコ−ル、トリメチレ
ングリコ−ル、テトラメチレングリコ−ル、ヘキサメチ
レングリコ−ル、p−キシリレングリコ−ル等のグリコ
−ルとエチレンカ−ボネ−ト等のカ−ボネ−トをそれ自
体公知の方法で反応させて得られる。
【0016】また、上記のポリイソシアネ−トとして
は、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−
ト、ナフタレンジイソシアネ−ト、トリフェニルメタン
トリイソシアネ−ト、トリジンジイソソアネ−ト、ヘキ
サメチレンジイソシアネート等が用いられる。芳香族系
ポリイソシアネートが好ましい。ポリエ−テル形ポリオ
−ルとポリイソシアネ−トとからなるポリウレタンとし
てはクリスボン−6216(商品名、大日本インキ株式
会社製)等が好ましく用いられる。ポリオ−ルとポリイ
ソシアネ−トの反応は常法で行う。また溶剤としてはジ
メチルフォルムアミド、メチルエチルケトン等が用いら
れる。この被覆剤の粘度は100〜1000ポイズが好
ましい。この被覆剤には安定剤などの配合剤を添加して
もよい。また、この溶剤溶液にポリイソシアネ−トを添
加することにより、ベ−スの弾性成形型に対する被覆剤
の接着性が良くすることができる。
【0017】成形すべき成形材料が水分や油分を含み弾
性成形型に耐水性及び耐油性が特に要求される場合は、
被覆剤にポリエ−テル形ポリオ−ルとポリイソシアネー
トを反応して得られるポリウレタンを用いるのが好まし
い。また成形材料が油性で弾性成形型に耐油性が特に要
求される場合は、ポリエステル形ポリオ−ルとポリイソ
シアネートを反応して得られるポリウレタンを用いるの
が好ましい。通常は成形材料に水分が含まれることが多
いのでポリエ−テル形ポリオ−ルとポリイソシアネート
を反応して得られるポリウレタンが用いられる。
【0018】また、被覆剤にポリウレタンを用いる場合
は溶剤系で使用するのが好ましい。すなわち、ポリウレ
タンを有機溶剤に溶解して使用するのが好ましい。溶剤
系で使用すると、エマルジョン系のものに比し、被覆剤
の弾性成形型への接着性がよくなり、また弾性成形型の
耐水性、耐油性が優れ、更に成形品の光沢を著しく向上
させることができるからである。被覆剤を塗布後に乾
燥、加熱処理して、ポリオ−ルとポリイソシアネ−トが
反応したポリウレタン層を形成させる。本発明では、こ
の加熱を弾性成形型の加硫のための加熱と兼ねさせても
良い。また、上記被覆剤を弾性成形型の外側表面に塗布
することによって、該外側に耐油性を付与してもよい。
このように弾性成形成形型の外側に耐油性を付与するこ
とによって、成形操作中に成形材料が弾性成形型の外側
に付着して該成形型を損傷するのを防ぐことができる。
【0019】本発明では、酸処理の後に、プライマー処
理(下塗り処理)し、その後に被覆処理することによっ
て、一層強固な、耐久性のある被覆を施すことができ
る。プライマー処理には種々の化合物が用いられる。こ
のプライマー処理は、プライマー(下塗り剤)を弾性成
形型と被覆剤との接着部に介在させ、両者の接着性を良
くするものであるから、プライマー処理には弾性成形型
を構成するエラストマーと同一又は類似のエラストマー
と、被覆剤を構成する化合物と同一又は類似の化合物と
の混合物の溶剤溶液が好ましく用いられる。一般には、
ゴムとポリウレタンの混合溶液が用いられる。ゴムとし
てはクロロプレンゴム、天然ゴム、ニトリルブタジエン
ゴムなどが挙げられる。またポリウレタンとしては上記
した被覆剤に使用する種々のポリウレタンが挙げられ
る。この他に、シアノアクリレート系化合物、エポキシ
系化合物など無溶剤で使用する化合物が挙げられる。ま
た弾性成形型や被覆剤に反応する型のプライマーも使用
できる。弾性成形型のプライマー処理は噴霧、浸漬など
で行う。その後加熱乾燥する。加熱乾燥はプライマーに
よってことなるが、通常50〜110℃で1〜5分間で
ある。
【0020】
【実施例】次に実施例を示し本発明を更に説明する。 実施例1. クロロプレンゴムラテックス(固形分として) 100重量部 酸化亜鉛 5重量部 ジチオカルバメ−ト系加硫促進剤 1重量部 チウラム系加硫促進剤 1重量部 老化防止剤 2重量部 クレ− 10重量部 安定剤 適量 グリシン(20%) 適量 陶器でバラの花の形状につくった元型の夫々を、まず2
0%硝酸カルシウムに浸漬し、次いで上記調製したラテ
ックスに2〜10分間浸漬し、引き上げ、90℃で30
分間乾燥した。凝固したラテックスを元型から剥離し、
1%のアンモニア水で抽出処理し、その後、90℃で6
0分間乾燥した。かくして内面がバラの花の形状をした
凝固皮膜を成形した。
【0021】この各凝固皮膜を裏返しにし、すなわち成
形時に成形材料と接する面を外側にし、この面を5%硫
酸水溶液中に20℃で3分間浸漬し、引上げ、良く水洗
して乾燥した。ヘキサメチレングリコ−ルとエチレンカ
−ボネ−トとを常法で反応させて得たポリカ−ボネ−ト
ポリオ−ル1モルとジフェニルメタンジイソシアナ−ト
1モルとを反応させてポリウレタンとなし、これをジメ
チルフォルムアミドに固形分20重量%に溶解して被覆
剤を調製した。上記の凝固皮膜の酸処理した面に、上記
の被覆剤を浸漬により塗布した。その後、90℃で5分
間乾燥し、次いで140℃で60分間加熱して、加硫処
理した。最後にこれを再び裏返して常態に戻した。内部
表面に被覆を有する弾性成形型が得られた。
【0022】実施例2.実施例1に従ってバラの花の形
状の凝固皮膜を形成した。この凝固皮膜を裏返しにし、
この面を5%硫酸水溶液中に20℃で3分間浸漬し、引
上げ、良く水洗して乾燥した。クロロプレンゴム5重量
部とポリウレタン(アジピン酸とエチレングリコールと
を反応させて得たポリエステルポリオール及びトリレン
ジイソシアナートを反応させて生成したポリウレタン)
5.5重量部とをメチルエチルケトン89.5重量部に
溶解してプライマーを調製した。上記の酸処理面に上記
のプライマーを浸漬塗布し、その後90℃で3分間乾燥
してプライマー処理した。このプライマー処理した面
に、実施例1に準じて被覆剤を浸漬塗布し、その後90
℃で5分間乾燥し、次いで140℃で60分間加熱し
て、加硫処理した。最後に再び裏返して常態に戻し、内
部表面に被覆を有する弾性成形型を得た。
【0023】比較例1.実施例1に従ってバラの花の形
状の凝固皮膜を形成した。この凝固皮膜を裏返しにし、
酸処理及びプライマー処理を施すことなく、実施例1に
準じて被覆剤を浸漬塗布し、次いで90℃で5分間乾燥
し、その後140℃で60分間加熱して、加硫処理し
た。最後に再び裏返して常態に戻し、内部表面に被覆を
有する弾性成形型を得た。実施例1、2及び比較例1、
2で得られた弾性成形型について、被覆層の剥離試験を
行った。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1から明らかなように、酸処理によって
被覆層の弾性成形型への接着を強固にすることができ
る。また、酸処理後プライマー処理を施した場合には更
に強固に接着した被覆層を形成することができる。な
お、表1において、剥離試験(1)は、上記各弾性成形
型内にココアバターを注入し、40℃で3日間放置後コ
コアバターを取り除き、この各弾性成形型について、1
50%膨張させ次いで元に戻す操作を繰返し行う繰返し
試験を20℃で行い、被覆剤の剥離が目視で確認できる
までの回数を測定した結果である。また、剥離試験
(2)は、剥離試験(1)における繰返し試験を0℃で
行ったときの結果である。
【0026】
【発明の効果】本発明では、弾性成形型を製造するに当
り、元型で成形した凝固皮膜の表面を酸処理してから被
覆処理を施したので、被覆剤を凝固皮膜に強固に結合さ
せることができる。また、酸処理は安価で簡単な利点が
ある。したがって、本発明方法によると、強固に結合
し、剥離し難い、耐久性のある被覆を有する弾性成形型
を安価に製造することができる。また、酸処理後にプラ
イマー処理してから被覆処理することにより、より一層
剥離し難い、強固な被覆を形成することができる。よっ
て、本発明で製造した弾性成形型は、成形時における成
形毎の膨脹の繰返しに起因する被覆剥離発生までの成形
回数を延ばすことができ、すなわち弾性成形型を長持ち
させることができ、経済的である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 博繁 東京都荒川区東尾久7−2−35 旭電化工 業株式会社内 (72)発明者 林 敏弘 東京都荒川区東尾久7−2−35 旭電化工 業株式会社内 (72)発明者 濱田 聡 東京都荒川区東尾久7−2−35 旭電化工 業株式会社内 (72)発明者 土屋 修 東京都荒川区東尾久7−2−35 旭電化工 業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】元型の表面にエラストマーの凝固皮膜を形
    成させ、この凝固皮膜を元型から剥離し、剥離した凝固
    皮膜の表面を酸処理し、次いで該表面に被覆処理を施す
    ことを特徴とする弾性成形型の製造方法。
  2. 【請求項2】凝固皮膜の表面を酸処理後、プライマー処
    理してから被覆処理を施すことを特徴とする請求項1記
    載の弾性成形型の製造方法。
JP6086252A 1994-04-25 1994-04-25 弾性成形型の製造方法 Pending JPH07290463A (ja)

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