JPH07289844A - 悪臭ガスの消臭方法 - Google Patents

悪臭ガスの消臭方法

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JPH07289844A
JPH07289844A JP6090932A JP9093294A JPH07289844A JP H07289844 A JPH07289844 A JP H07289844A JP 6090932 A JP6090932 A JP 6090932A JP 9093294 A JP9093294 A JP 9093294A JP H07289844 A JPH07289844 A JP H07289844A
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JP
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honeycomb
activated carbon
shaped activated
acid
deodorizing
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JP6090932A
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Norio Aibe
紀夫 相部
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ハニカム状活性炭による悪臭ガスの消臭方法の
提供。 【構成】密閉系の汚水容器と大気との気体流路にハニカ
ム状活性炭を配置することを特徴とする汚水容器からの
悪臭ガスの消臭方法。 【効果】本発明の消臭方法は、汚水容器と大気との気体
流路にハニカム状活性炭を配置するだけで汚水容器から
発生する悪臭ガスを効率よく消臭する方法であり、薬剤
の投入や、ダクト、ファンや消臭塔の設置など全く必要
なく、またこれらに伴うメンテナンスも要らない。ま
た、ハニカム状活性炭を用いることによる圧力損失が非
常に小さく、かつ気体が均一に流通するため、汚水容器
に水などが混入または排出したり、気温の変動に伴う容
器内の圧力変動に対応し易く、容器が破損することもな
く、またハニカム状活性炭層が結露することもほとんど
なく、効率的な消臭が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉系の汚水容器
(例、ビルビット、地下汚水タンク、雨水貯留池、浄化
槽など)から発生する悪臭ガスを消臭する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】密閉系の汚水容器(例、ビルビット、地
下汚水タンク、雨水貯留池、浄化槽など)に蓄積された
悪臭ガスは、外部に放出されてしまうことがある。あら
かじめ悪臭ガスを消臭できれば好都合であるが、汚水容
器からの悪臭ガスを消臭する方法として、薬剤を汚水中
に投入する方法、汚水容器のスペースガスを吸引して粒
状活性炭を充填した消臭塔へ導き消臭する方法などが行
われてきた。しかしながら、前者の薬剤を投入する方法
は、悪臭ガス発生状況に応じて最適の薬剤および量をタ
イミングよく投入しなければならず、また投入された薬
剤を無害な形にして系外へ放流しなければならず、メン
テナンスや操作に手間がかかる。他方、粒状活性炭を充
填した消臭塔を用いる方法は、吸引のためのダクト、フ
ァンなどの工事、消臭塔の設置工事が必要であるばかり
でなく、常時または間欠的に消臭するためのファン稼働
に伴う電気代がかかるなど問題点が多い。そこで、これ
らの問題点を解消し、かつ優れた消臭能力を有する密閉
系の汚水容器から発生する悪臭ガスを消臭する方法が望
まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、密閉系の汚
水容器から悪臭ガスを消臭する方法を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するため、鋭意検討した結果、地下汚水タンク、
雨水貯留池、浄化槽などの密閉系の汚水容器と大気との
気体流路にハニカム状活性炭を配置することによって、
予想外にも汚水容器から悪臭ガスを効率よく消臭するこ
とができることを見いだした。本発明者らは、この知見
に基づいて、さらに研究を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は、(1)密閉系の汚水
容器と大気との気体流路にハニカム状活性炭を配置する
ことを特徴とする汚水容器からの悪臭ガスの消臭方法、
(2)ハニカム状活性炭が薬品を担持したハニカム状活
性炭である第(1)項記載の消臭方法、(3)薬品が尿
素、ヨウ素、無機ヨウ化物、酸、臭素および白金族元素
からなる群から選ばれる1種または2種以上の薬品であ
る第(2)項記載の消臭方法、(4)薬品が無機ヨウ化
物である第(2)項記載の消臭方法、(5)薬品がリン
酸および無機ヨウ化物である第(2)項記載の消臭方
法、(6)無機ヨウ化物がヨウ化カリウムである第
(4)項または第(5)項記載の消臭方法、および
(7)密閉系の汚水容器がビルビット、地下汚水タン
ク、雨水貯留池または浄化槽である第(1)項〜第
(6)項記載の消臭方法を提供する。
【0005】より具体的には、(8)無機ヨウ化物がI
25、NH4Iおよび金属ヨウ化物から成る群から選ば
れる1種または2種以上の無機ヨウ化物である第(3)
項〜第(5)項記載の消臭方法、(9)金属ヨウ化物が
ヨウ化アルカリ金属、ヨウ化アルカリ土類金属、元素周
期表Ib族金属のヨウ化物、元素周期表IIb族金属のヨ
ウ化物、元素周期表III族金属のヨウ化物、元素周期表V
I族金属のヨウ化物、元素周期表VII族金属のヨウ化物お
よび元素周期表VIII族金属のヨウ化物から成る群から選
ばれる1種または2種以上の金属ヨウ化物である第
(8)項記載の消臭方法、(10)無機ヨウ化物がヨウ
化アルカリ金属である第(3)項〜第(5)項記載の消
臭方法、(11)無機ヨウ化物がI25、NH4I、L
iI、NaI、NaIO3、KI、KI3、KIO3、R
bI、CsI、CaI2、SrI2、BaI2、MgI2
CuI、CuI2、AgI、ZnI2、AlI3、Cr
3、MnI2、CoI2およびNiI2から成る群から選
ばれる1種または2種以上の無機ヨウ化物である第
(3)項〜第(5)項記載の消臭方法、(12)酸がリ
ン酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、マロン酸、酒石酸、コハ
ク酸、クエン酸、リンゴ酸およびグルタル酸から成る群
から選ばれる1種または2種以上の酸である第(3)項
記載の消臭方法、(13)酸がリン酸である第(3)項
記載の消臭方法、(14)白金族元素が白金、イリジウ
ム、オスミウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウムお
よび金から成る群から選ばれる1種または2種以上の白
金族元素である第(3)項記載の消臭方法、(15)ハ
ニカム状活性炭に対する薬品の担持量が、尿素の場合は
約0.5〜70重量%、ヨウ素の場合は約0.1〜40
重量%、無機ヨウ化物の場合はヨウ素換算で約0.1〜
40重量%、酸の場合は約1〜60重量%、臭素の場合
は約1〜30重量%、白金族元素の場合は約0.1〜2
0重量%である第(3)項記載の消臭方法、(16)汚
水容器の覆がい箇所に空筒を設け、この筒にハニカム状
活性炭を配置することを特徴とする第(1)項〜第(1
5)項記載の消臭方法、および(17)空筒が樹脂製の
空筒である第(16)項記載の消臭方法を提供する。
【0006】本発明の消臭方法は、密閉系の汚水容器と
大気との気体流路にハニカム状活性炭を配置することに
よって、汚水容器からの悪臭ガスを消臭する方法であ
る。本発明の消臭方法に用いられるハニカム状活性炭と
しては、例えば活性炭含量が約30%以上のものなどを
使用することができる。該ハニカム状活性炭のBET比
表面積は、通常約200m2/g以上、好ましくは約4
00m2/g以上、特に好ましくは約500m2/g以上
である。BET比表面積の上限は特に限定する必要はな
いが、通常は約2500m2/g以下である。このよう
な比表面積を有するハニカム状活性炭を用いると、吸着
能を高めることができる。また、ハニカム状活性炭のセ
ル数は約10〜1500個/inch2、好ましくは約
20〜1000個/inch2、さらに好ましくは約2
5〜750個/inch2程度である。このようなセル
数を有するハニカム状活性炭を用いると、吸着能を低下
させることなく通気抵抗を小さくできる。ハニカム状活
性炭は、1つの層として単一で、複数の層として複数の
ハニカムで使用できる。ハニカム状活性炭の厚みは、脱
臭処理効率が低下しない範囲で選択でき、例えば、1層
当たり、約5mm以上、好ましくは約7.5mm以上
(例えば、約7.5〜100mm程度)、さらに好まし
くは約10mm以上(例えば、約10〜30mm程度)
である。該ハニカム状活性炭は種々の慣用の結合剤を含
有していてもよい。さらに、本発明の消臭方法に用いら
れるハニカム状活性炭は、薬品を担持させたものであっ
てもよい。例えば、尿素、ヨウ素および(または)無機
ヨウ化物、酸、臭素、白金族元素などからなる群から選
ばれる1種または2種以上の薬品を担持したハニカム状
活性炭を用いることができる。以下に、薬品を担持した
ハニカム状活性炭(以下、薬品担持ハニカム状活性炭と
称する場合がある)について具体的に説明する。
【0007】(1)尿素を担持したハニカム状活性炭
(以下、尿素担持ハニカム状活性炭と称する場合があ
る) 本発明において用いられる尿素は、市販の尿素を用いる
ことができる。ハニカム状活性炭への尿素の担持量は、
有害成分や臭気成分に対する消臭・吸着能が損なわれな
い範囲で適宜選択することができるが、通常ハニカム状
活性炭に対して約0.5〜70重量%、好ましくは約1
〜60重量%、さらに好ましくは約2〜50重量%であ
る。ハニカム状活性炭への尿素の担持方法は、慣用の方
法で行うことができる。例えば、尿素を、水、アルコー
ル類などの有機溶媒に溶解または分散し、前記ハニカム
状活性炭に散布、含浸または浸漬することにより担持し
てもよく、ハニカム状活性炭を製造する際に、尿素を溶
液や微粉末の形で原料として練合して成形し、担持させ
てもよい。また、尿素を固体の状態でハニカム状活性炭
にまぶし、例えば、100〜115℃に加熱して担持さ
せてもよく、液体または気体の状態で、ハニカム状活性
炭に吸着させたり、水溶液に溶解して、散布、含浸また
は浸漬することにより担持させてもよい。さらに、必要
に応じて、尿素をハニカム状活性炭に担持させた後、乾
燥または焼成してもよい。
【0008】(2)ヨウ素および(または)無機ヨウ化
物を担持したハニカム状活性炭(以下、ヨウ素および
(または)無機ヨウ化物担持ハニカム状活性炭と称する
場合がある) 該無機ヨウ化物としては、I25、NH4I、金属ヨウ
化物などが含まれる。該金属ヨウ化物としては、例え
ば、LiI、NaI、NaIO3、KI、KI3、KIO
3、RbI、CsIなどのヨウ化アルカリ金属;Ca
2、SrI2、BaI2、MgI2などのヨウ化アルカリ
土類金属;CuI、CuI2、AgIなどの元素周期表
Ib族金属のヨウ化物;ZnI2などの元素周期表IIb
族金属のヨウ化物;AlI3などの元素周期表III族金属
のヨウ化物;CrI3などの元素周期表VI族金属のヨウ
化物;MnI2などの元素周期表VII族金属のヨウ化物;
CoI 2、NiI2などの元素周期表VIII族金属のヨウ化
物などが用いられる。好ましい無機ヨウ化物には、NH
4I、KIO3、ヨウ化アルカリ金属、CoI2、Ni
2、ZnI2などが含まれる。特に好ましい無機ヨウ化
物には、ヨウ化アルカリ金属、なかでもヨウ化カリウム
が含まれる。ヨウ素、無機ヨウ化物は1種または2種以
上使用できる。ハニカム状活性炭へのヨウ素および(ま
たは)無機ヨウ化物の担持は慣用の方法で行うことがで
きる。例えば、ヨウ素および(または)無機ヨウ化物
を、水、アルコール類などの有機溶媒に溶解または分散
し、前記活性炭ハニカムに散布、含浸または浸漬するこ
とにより担持してもよく、活性炭ハニカムを製造する際
に、ヨウ素および/または無機ヨウ化物を溶液や微粉末
の形で原料として練合して成形し、担持させてもよい。
また、ヨウ素の場合には、固体の状態で活性炭ハニカム
にまぶし、例えば、100〜115℃に加熱して担持さ
せてもよく、液体または気体の状態で、活性炭ハニカム
に吸着させたり、KI、NH4Iなどの水溶液に溶解し
て、散布、含浸または浸漬することにより担持させても
よい。さらに、必要に応じて、ヨウ素および(または)
無機ヨウ化物を活性炭ハニカムに担持させた後、乾燥ま
たは焼成してもよい。活性炭ハニカムに対するヨウ素お
よび(または)無機ヨウ化物担持量は、臭気成分や有害
成分に対する消臭・吸着能が損なわれない範囲で選択で
き、ヨウ素換算で、例えば、通常約0.1〜40重量
%、好ましくは約0.2〜20重量%、さらに好ましく
は約0.4〜10重量%程度である。
【0009】(3)酸を担持したハニカム状活性炭(以
下、酸担持ハニカム状活性炭と称する場合がある) 該酸としては、例えば、リン酸、硫酸、硝酸などの無機
酸、シュウ酸、マロン酸、酒石酸、コハク酸、クエン
酸、リンゴ酸、グルタル酸などの有機酸が挙げられる。
好ましい酸には、例えば、リン酸、シュウ酸、リンゴ酸
などが含まれる。これらの酸は一種または二種以上使用
できる。特に好ましい酸としては、リン酸などが用いら
れる。リン酸としては、例えば、オルトリン酸、メタリ
ン酸、ポリリン酸(ピロリン酸などの鎖状ポリリン酸、
三メタリン酸、四メタリン酸などの環状ポリリン酸、無
限鎖状メタリン酸など)などが挙げられる。好ましいリ
ン酸にはオルトリン酸が含まれる。リン酸は一種または
二種以上使用できる。ハニカム状活性炭への酸の担持も
慣用の方法により行うことができる。例えば、酸を水溶
液または分散液の形態で前記ハニカム状活性炭に散布、
含浸または浸漬して担持させてもよく、ハニカム状活性
炭を製造する際に、酸単独でまたは酸水溶液、分散液を
原料と練合して成形し、担持させてもよい。また、必要
に応じて、ハニカム状活性炭に酸を担持させた後、乾燥
または焼成してもよい。ハニカム状活性炭に対する酸の
担持量は、例えば、通常約1〜60重量%、好ましくは
約2〜50重量%、さらに好ましくは約5〜40重量%
程度である。
【0010】(4)臭素を担持したハニカム状活性炭
(以下、臭素担持ハニカム状活性炭と称する場合があ
る) 臭素担持ハニカム状活性炭は、ハニカム状活性炭に液体
状の臭素を散布、含浸、浸漬するか、気体状の臭素をハ
ニカム状活性炭に接触させることによって得られる。ハ
ニカム状活性炭に対する臭素の担持量は、通常約1〜3
0重量%、好ましくは約2〜20重量%、特に好ましく
は約5〜15重量%である。 (5)白金族元素を担持したハニカム状活性炭(以下、
白金族元素担持ハニカム状活性炭と称する場合がある) 該白金族元素としては、例えば、白金、イリジウム、オ
スミウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、金など
が挙げられ、これら白金族元素化合物のハニカム状活性
炭に対する担持量は、白金族元素として通常約0.1〜
20重量%、好ましくは約0.25〜15重量%、特に
好ましくは約0.5〜10重量%である。
【0011】白金族元素担持ハニカム状活性炭は、ハニ
カム状活性炭に白金族元素化合物の塩酸、ヨウ化水素、
臭化水素、フッ酸、硝酸、硫酸、リン酸などの水溶液を
散布、含浸、浸漬することによって得られ、また、ハニ
カム状活性炭を製造する際に、これらの白金族元素化合
物の酸水溶液の形で原料と練合して成形することによっ
ても得られる。必要に応じて乾燥または焼成してもよ
い。その際の温度は、通常約40〜500℃、好ましく
は約50〜400℃、特に好ましくは約60〜350℃
であり、その際の雰囲気は減圧下、常圧下、加圧下のい
ずれでもよく、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガスなどの
存在下で行うことができる。該白金族元素の化合物の他
に、さらにTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
Cu、Agの金属元素のうち少なくとも一種以上とを同
時に用いることによって、悪臭ガスの処理効果が一層向
上する。この場合も白金族元素化合物を担持したハニカ
ム状活性炭と同様の方法で製造できる。この場合、白金
族元素化合物に対するこれら金属化合物の添加比率(金
属/元素重量比率)は通常約0.1〜500、好ましく
は約0.5〜250、特に好ましくは約1〜100であ
る。また、必要に応じて乾燥または焼成してもよい。そ
の場合の温度は、通常約40〜500℃、好ましくは約
50〜400℃、特に好ましくは約60〜350℃であ
り、その際の雰囲気は減圧下、常圧下、加圧下のいずれ
でもよく、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガスなどの存在
下で行うことができる。
【0012】本発明の消臭方法においては、上記のハニ
カム状活性炭あるいは薬品を担持したハニカム状活性炭
の1種または2種以上を、密閉系の汚水容器と大気との
気体流路に配置する。すなわち、本発明の消臭方法は、 (1)前述の薬品を1種または2種以上を担持したハニ
カム状活性炭(A)を1個または2個以上を配置する方
法、 (2)前述の薬品1種または2種以上を担持したハニカ
ム状活性炭(A)と、ハニカム状活性炭(A)に担持し
た薬品以外の薬品1種または2種以上を担持したハニカ
ム状活性炭(B)を配置する方法などが挙げられる。よ
り詳しくは、例えば、薬品としてリン酸、ヨウ化カリウ
ムなどを用いる場合のハニカム状活性炭の使用方法とし
ては、(I)リン酸を担持したハニカム状活性炭を1個
または2個以上を配置する方法、(II)ヨウ化カリウム
を担持したハニカム状活性炭を1個または2個以上を配
置する方法、(III)リン酸およびヨウ化カリウムを担
持したハニカム状活性炭を1個または2個以上を配置す
る方法、(IV)リン酸を担持したハニカム状活性炭を1
個または2個以上、およびヨウ化カリウムを担持したハ
ニカム状活性炭を1個または2個以上を配置する方法な
どが挙げられる。 本発明の消臭方法において、2種以上のハニカム状活性
炭を用いる場合のハニカム状活性炭の配置順序は特に限
定されないが、汚水容器の種類などによって適宜選択す
ることができる。
【0013】密閉系の汚水容器としては、例えばビルビ
ット、地下汚水タンク、雨水貯留池、浄化槽などの密閉
状態に近い汚水容器などが挙げられる。汚水容器と大気
との気体流路は、汚水容器の種類や場所などによって異
なる場合が多いが、何れの気体流路にも適用できる。本
発明のハニカム状活性炭の配置方法は、汚水容器からの
悪臭ガスが本発明のハニカム状活性炭に接触する限り、
特に限定されない。例えば、下水処理場などの雨水貯留
池は覆がい化(ふくがい化)が進み、雨水の受け入れ時
には、貯留池内部から悪臭ガスが外部へ放出される。ま
た、大気の温度変化などに伴って、悪臭ガスの外部へ放
出されることがある。この対策として、大型の消臭装置
を備えることが考えられるが、非常に困難である。しか
しながら、本発明の消臭方法によれば、覆がいの数カ所
に樹脂製の空筒などを設け、この筒にハニカム状活性炭
を配置するだけで、貯留池内部からの悪臭ガスを容易に
消臭できる。このように、本発明のハニカム状活性炭の
配置方法は、汚水容器の種類など、気体流路の構造な
ど、悪臭ガスの流速などに応じて適宜選択することがで
きる。本発明の消臭方法におけるハニカム状活性炭の使
用量は、特に限定する必要はなく、汚水容器の種類、場
所、規模、温度など、気体流路の構造など、悪臭ガスの
流速などに応じて適宜選択することができる。
【0014】以上の消臭方法によって、汚水容器からの
悪臭ガスを効率良く消臭することができる。対象となる
悪臭ガスとしては、例えば硫化水素、メチルメルカプタ
ン,エチルメルカプタンなどのメルカプタン類、スルフ
ィッド類などの硫黄含有化合物、モノメチルアミン,ジ
メチルアミン,トリメチルアミンなどのアミン類、ホル
マリン,アセトアルデヒドなどのアルデヒド類、酪酸,
吉草酸などの脂肪酸カルボン酸、窒素酸化物、硫黄酸化
物、一酸化炭素、シアン化水素、低級アルデヒド類、低
級不飽和炭化水素類(例えば、エチレン、プロピレンな
ど)などが挙げられ、なかでも硫化水素、メルカプタン
類、アルデヒド類、脂肪酸カルボン酸、窒素酸化物、硫
黄酸化物などの消臭に効果的である。本発明の消臭方法
に用いられるハニカム状活性炭のなかでも、特に無機ヨ
ウ化物を担持したハニカム状活性炭や、酸(特に、リン
酸)および無機ヨウ化物を担持したハニカム状活性炭な
どが好適である。例えば、無機ヨウ化物を担持したハニ
カム状活性炭は、例えば硫化水素、マチルメルカプタ
ン、エチルメルカプタンなどの硫黄含有化合物などの悪
臭ガスの消臭に好適である。また、酸(特に、リン酸)
および無機ヨウ化物を担持したハニカム状活性炭は、例
えばアンモニア、モノメチルアミン、トリメチルアミン
などの窒素含有化合物など悪臭ガスの消臭に好適であ
る。以上のように、本発明の消臭方法は、汚水容器と大
気との気体流路にハニカム状活性炭を配置するだけで汚
水容器から発生する悪臭ガスを効率よく消臭する方法で
あり、薬剤の投入や、ダクト、ファンや消臭塔の設置な
ど全く必要なく、またこれらに伴うメンテナンスも要ら
ない。また、ハニカム状活性炭を用いることによる圧力
損失が非常に小さく、かつ気体が均一に流通するため、
汚水容器に水などが混入または排出したり、気温の変動
に伴う容器内の圧力変動に対応し易く、容器が破損する
こともなく、またハニカム状活性炭層が結露することも
ほとんどなく、常に効率的な消臭が可能である。
【0015】
【実施例】以下に、実施例および比較例に基づいて本発
明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に
より限定されるものではない。
【実施例1】750mm×150mm×450mmH
(内容積約50リットル)のアクリル樹脂製ボックスA
およびBの2個のそれぞれのボックスの中央天板には、
外径70mmφ、高さ40mmのパイプ(排気筒)が取
り付けてあり、また、それぞれのボックスの中央底部に
は(NH4)2S−0.01重量%水溶液10ml入りの3
00mlのビーカーを置いた。これらボックスAおよび
Bの中には、ボックス内の空気を撹拌するためのファン
(風量300リットル/Hr)が設置されている。ま
た、ボックスAの排気筒には、外径70mmφの活性炭
ハニカム(BET比表面積850m2/g、セル数30
0個/inch2、厚さ20mmにKI−1.0重量%を
担持したもの、110℃乾燥品)をセットした。なお、
ボックスBの排気筒は開放状態とした。テスト開始後、
ボックスAおよびBの排気筒出口のガスを定期的にサン
プリングしガスクロマトグラフィーで、硫化水素濃度を
測定した。その結果を〔表1〕に示した。
【0016】
【表1】 〔表1〕より、本発明の消臭方法を用いることによっ
て、効率よく硫化水素を除去できることがわかる。
【0017】
【発明の効果】本発明の消臭方法は、汚水容器と大気と
の気体流路にハニカム状活性炭を配置するだけで汚水容
器から発生する悪臭ガスを効率よく消臭する方法であ
り、薬剤の投入や、ダクト、ファンや消臭塔の設置など
全く必要なく、またこれらに伴うメンテナンスも要らな
い。また、ハニカム状活性炭を用いることによる圧力損
失が非常に小さく、かつ気体が均一に流通するため、汚
水容器に水などが混入または排出したり、気温の変動に
伴う容器内の圧力変動に対応し易く、容器が破損するこ
ともなく、またハニカム状活性炭層が結露することもほ
とんどなく、常に効率的な消臭が可能である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉系の汚水容器と大気との気体流路にハ
    ニカム状活性炭を配置することを特徴とする汚水容器か
    らの悪臭ガスの消臭方法。
  2. 【請求項2】ハニカム状活性炭が薬品を担持したハニカ
    ム状活性炭である請求項1記載の消臭方法。
  3. 【請求項3】薬品が尿素、ヨウ素、無機ヨウ化物、酸、
    臭素および白金族元素からなる群から選ばれる1種また
    は2種以上の薬品である請求項2記載の消臭方法。
  4. 【請求項4】薬品が無機ヨウ化物である請求項2記載の
    消臭方法。
  5. 【請求項5】薬品がリン酸および無機ヨウ化物である請
    求項2記載の消臭方法。
  6. 【請求項6】無機ヨウ化物がヨウ化カリウムである請求
    項4または5記載の消臭方法。
  7. 【請求項7】密閉系の汚水容器がビルビット、地下汚水
    タンク、雨水貯留池または浄化槽である請求項1〜6記
    載の消臭方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6273938B1 (en) 1999-08-13 2001-08-14 3M Innovative Properties Company Channel flow filter
JP2008136982A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Chiyoda Corp 排煙脱硫用炭素系触媒および排煙脱硫用炭素系触媒の製造方法
US8524186B2 (en) 2008-03-19 2013-09-03 Chiyoda Corporation Carbon-based catalyst for flue gas desulfurization and method of producing the same and use thereof for removing mercury in flue gas

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