JPH07289547A - 超音波ドプラ情報表示方法および超音波ドプラ組織動き情報表示方法および超音波ドプラ診断装置 - Google Patents

超音波ドプラ情報表示方法および超音波ドプラ組織動き情報表示方法および超音波ドプラ診断装置

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JPH07289547A
JPH07289547A JP23911494A JP23911494A JPH07289547A JP H07289547 A JPH07289547 A JP H07289547A JP 23911494 A JP23911494 A JP 23911494A JP 23911494 A JP23911494 A JP 23911494A JP H07289547 A JPH07289547 A JP H07289547A
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JP
Japan
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doppler
ultrasonic
component
sound ray
diagnostic apparatus
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JP23911494A
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English (en)
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Taihou Ri
太宝 李
Takao Jibiki
隆夫 地挽
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GE Healthcare Japan Corp
Original Assignee
GE Yokogawa Medical System Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作者の手の動きによる超音波探触子の動き
や患者の体の動きのドプラ成分を適正に除去できる超音
波ドプラ診断装置を提供する。 【構成】 一つの音線方向の超音波エコー信号を直交検
波部4で直交検波して得た同相成分Qと直交成分Iか
ら、ドプラ周波数算出部14は、当該音線方向上の各サ
ンプリング点のドプラ周波数f(n)を求める。平均ド
プラ周波数演算部15は、前記ドプラ周波数f(n)の
平均を算出し、これを代表ドプラ成分Fとして複素演算
部17に与える。複素演算部17は、前記同期成分Qと
直交成分Iとからなるベクトルを前記代表ドプラ成分F
に対応する位相角だけ回転させるデジタル演算を行い、
超音波探触子1の動きのドプラ成分を除去する。 【効果】 ドプラ成分に基づく情報をより正確に表示で
きる共に、ドプラ成分に基づく情報のカラー表示におい
て数音線分あるいは全視野が同じ色付けになってしまう
ことを防止でき、装置が正常でない印象や不快感をユー
ザに与えることを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超音波ドプラ情報表
示方法および超音波ドプラ組織動き情報表示方法および
超音波ドプラ診断装置に関し、更に詳しくは、操作者の
手の動きによる超音波探触子の動きや患者の体の動きの
ドプラ成分を適正に除去できる超音波ドプラ情報表示方
法および超音波ドプラ組織動き情報表示方法および超音
波ドプラ診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図16は、従来の超音波ドプラ診断装置
500を含む超音波診断装置5000のブロック図であ
る。この超音波診断装置5000では、操作者が手に持
って生体に当てた超音波探触子1で、各音線毎に時間間
隔T(例えば1ms)でM発(例えば15発)の超音波
パルスを送信し、各音線の深さ方向のN点(例えば10
00点)のサンプリング点から超音波エコー信号を採取
する。流れ情報のカラー表示画像(以下、CFM(Colo
r Flow Mapping)画像という)を得る場合には、上記超
音波エコー信号を、送受信器2を介して、超音波ドプラ
診断装置500の直交検波部4に入力する。直交検波部
4のミキサー4a,4bは、参照信号発生器4d,4c
からの参照信号と前記超音波エコー信号とを乗算し、L
PF(Low Pass Filter)4h,4iを通して、直交
成分Qと同相成分Iを出力する。A/D変換部8,9
は、直交成分Qと同相成分IをそれぞれA/D変換し、
メモリ12,13に書き込む。MTI(Moving Target
Indication)フィルタ22,23は、メモリ12,13
からの直交成分Qと同相成分Iから不要な成分(比較的
に動きの遅い心臓壁などの組織からの成分)を除去す
る。自己相関等演算部24は、前記不要な成分を除去し
た直交成分Qと同相成分Iとに対して、一つの音線上の
各サンプリング点n(n=1,2,…,N)におけるド
プラ周波数f(n)を、次式のM発の超音波パルス間の
自己相関演算によって算出する。
【0003】
【数1】
【0004】そして、自己相関等演算部24は、ドプラ
周波数f(n)に基づいて血流の平均流速vを求め、D
SC(Digital Scan Convertor)30に渡す。また、パ
ワーPおよび分散σを演算し、DSC30に渡す。DS
C30は、前記平均流速v,パワーPおよび分散σをC
FM画像データに変換する。CRT31は、前記CFM
画像データによりCFM画像を画面に表示する。
【0005】一方、Bモード画像を得る場合には、超音
波エコー信号を、送受信器2を介して、Bモード処理部
3に入力する。Bモード処理部3は、超音波エコー信号
を処理しBモードデータを生成し、DSC30に渡す。
DSC30は、そのBモードデータをBモード画像デー
タに変換する。CRT31は、そのBモード画像データ
によりBモード画像を画面に表示する。
【0006】図17は、従来の別の超音波ドプラ診断装
置500Aを示す要部ブロック図である。この超音波ド
プラ診断装置500Aは、アダプティブMTIフィルタ
39を備えている。アダプティブMTIフィルタ39以
外は、上記超音波ドプラ診断装置500と同様の構成で
ある。アダプティブMTIフィルタ39のシフトレジス
タ10,11は、A/D変換部8,9からの直交成分
Q,同相成分Iをそれぞれ遅延させ、複素演算部36に
渡す。一方、自己相関等演算部37は、A/D変換部
8,9からの直交成分Qと同相成分Iとの自己相関によ
りドプラ周波数fを算出し、複素演算部36に渡す。ま
た、パワーPおよび分散σを演算し、複素演算部36に
渡す。複素演算部36は、直交成分Qと同相成分Iが血
流のものか,それ以外のもの(操作者の手の動きによる
超音波探触子1の動きや組織の動き)かをパワーPおよ
び分散σから判別し、後者のものならドプラ周波数fに
応じて直交成分Qと同相成分Iとを補正する。そして、
補正した直交成分Q’と同相成分I’をMTIフィルタ
22,23に渡す。MTIフィルタ22,23は、補正
した直交成分Q’と同相成分I’から不要な成分を除去
し、自己相関等演算部24に渡す。
【0007】図18は、従来の更に別の超音波ドプラ診
断装置600を示す要部ブロック図である。この超音波
ドプラ診断装置600は、臓壁などの組織の比較的遅い
動きの情報を検出するために、MTIフィルタ(44,
45)の代りに、ローパスフィルタ(64,65)を備
えている。それ以外は、図15の超音波ドプラ診断装置
500と同様の構成である。ローパスフィルタ64,6
5は、メモリ8,9からの直交成分Qと同相成分Iから
不要な成分(比較的に動きの速い血流などからの成分)
を除去し、自己相関等演算部24に渡す。
【0008】自己相関等演算部24は、前記不要な成分
を除去した直交成分Qと同相成分Iとに対して、一つの
音線上の各サンプリング点n(n=1,2,…,N)に
おけるドプラ周波数f(n)を上記(数1)式によって
算出する。そして、自己相関等演算部24は、ドプラ周
波数f(n)に基づいて組織の動きの平均速度vを求
め、DSC30に渡す。DSC30は、前記平均速度v
を組織動き情報画像データに変換する。CRT31は、
前記組織動き情報画像データにより組織動き情報画像を
画面に表示する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記超音波ドプラ診断
装置500では、操作者の手の動きによる超音波探触子
1の動きや患者の体の動きが速いと、その速度による周
波数成分をMTIフィルタ22,23で除去しきれな
い。このため、血流情報を正確に検出できない問題点が
ある。さらに、CFM画像上では、数音線分あるいは全
視野が同じカラーになってしまい、装置が正常でない印
象を操作者に与える問題点がある。また、装置が正常で
あると分っている操作者に対しても不快感を与えてしま
う問題点がある。上記超音波ドプラ診断装置500Aで
は、直交成分Qと同相成分Iが血流のものか,それ以外
のものかを、局所的なパワーPおよび分散σから判別し
ている。しかし、直交成分Qと同相成分Iが血流のもの
とそれ以外のものとで同じような局所的なパワーPおよ
び分散σを与える場合もあり、必ずしも適正な判別がで
きない問題点がある。また、自己相関等演算部を2つ備
える必要があり、装置のコストが高くなってしまう問題
点もある。一方、上記超音波ドプラ診断装置600で
は、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや患
者の体の動きが遅いと、その速度による周波数成分をL
PF9,10で除去しきれない。このため、組織の動き
の情報を正確に検出できない問題点がある。さらに、C
FM画像上では、数音線分あるいは全視野が同じカラー
になってしまい、装置が正常でない印象を操作者に与え
る問題点がある。また、装置が正常であると分っている
操作者に対しても不快感を与えてしまう問題点がある。
そこで、この発明の目的は、操作者の手の動きによる超
音波探触子の動きや患者の体の動きのドプラ成分を適正
に除去できる超音波ドプラ情報表示方法を提供すること
にある。また、前記超音波ドプラ情報表示方法を好適に
実施できると共に装置のコストを低減することが出来る
超音波ドプラ診断装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、この発
明は、超音波探触子によって得られる被検体からの超音
波エコー信号を処理してドプラ成分を抽出し、そのドプ
ラ成分に基づく情報を表示する超音波ドプラ情報表示方
法において、一つの音線方向の超音波エコー信号から当
該音線方向を代表する代表ドプラ成分を取得し、その代
表ドプラ成分を基に当該音線方向のドプラ成分または超
音波エコー信号を補正することを特徴とする超音波ドプ
ラ情報表示方法を提供する。
【0011】上記構成において、代表ドプラ成分として
は、例えば、一つの音線方向上の複数のサンプリング点
におけるドプラ周波数を平均した平均ドプラ周波数を用
いることが出来る。この平均ドプラ周波数は、一つの音
線方向に放射した少なくとも2発の超音波パルスに対応
する超音波エコー信号間の相互相関により算出すること
が出来る。また、上記構成において、ドプラ成分または
超音波エコー信号の補正は、デジタル演算またはアナロ
グ演算または直交検波時の参照信号の位相制御または直
交検波前の超音波エコー信号の位相制御により行うこと
が出来る。
【0012】第2の観点では、この発明は、超音波探触
子によって得られる被検体からの超音波エコー信号を処
理してドプラ成分を抽出し、そのドプラ成分に基づく情
報を表示する超音波ドプラ診断装置において、一つの音
線方向の超音波エコー信号から当該音線方向を代表する
代表ドプラ成分を取得する代表ドプラ成分取得手段と、
その代表ドプラ成分を基に当該音線方向のドプラ成分ま
たは超音波エコー信号を補正する補正手段とを具備した
ことを特徴とする超音波ドプラ診断装置を提供する。
【0013】上記構成において、代表ドプラ成分取得手
段としては、例えば、一つの音線方向の各サンプリング
点のドプラ周波数の平均を算出する平均ドプラ周波数算
出手段を用いることが出来る。この平均ドプラ周波数算
出手段としては、ドプラ成分に基づく情報を収集するた
めに放射する複数の超音波パルスのうちの2発を選択し
それら2発の超音波パルスに対応する超音波エコー信号
間の相互相関演算により平均ドプラ周波数を算出する手
段あるいはドプラ成分に基づく情報を収集するために放
射する複数の超音波パルスの前に2発の予備超音波パル
スを放射しこれら2発の超音波パルスに対応する超音波
エコー信号間の相互相関演算により平均ドプラ周波数を
算出する手段を用いることが出来る。
【0014】また、上記構成において、補正手段として
は、超音波エコー信号を直交検波して得られる直交成分
と同期成分とからなるベクトルを前記代表ドプラ成分に
対応する位相角だけ回転させるデジタル演算またはアナ
ログ演算を行う演算手段を用いることが出来る。また、
代表ドプラ成分に対応する位相だけずらせた位相をもつ
直交検波用の参照信号を生成する参照信号生成手段を用
いることが出来る。
【0015】第3の観点では、この発明は、超音波探触
子によって得られる被検体からの超音波エコー信号を処
理してドプラ組織動き速度を抽出し、そのドプラ組織動
き速度に基づいて超音波ドプラ組織動き情報を表示する
超音波ドプラ組織動き情報表示方法において、一つの音
線方向上の複数のサンプリング点におけるドプラ組織動
き速度を平均した平均ドプラ組織動き速度を、前記音線
方向の各サンプリング点におけるドプラ組織動き速度か
ら除去し、除去後のドプラ組織動き速度に基づいて超音
波ドプラ組織動き情報を表示することを特徴とする超音
波ドプラ組織動き情報表示方法を提供する。
【0016】第4の観点では、この発明は、超音波探触
子によって得られる被検体からの超音波エコー信号を処
理してドプラ組織動き成分を抽出し、そのドプラ組織動
き成分に基づいて超音波ドプラ組織動き情報を表示する
超音波ドプラ組織動き情報表示方法において、一つの音
線方向の超音波エコー信号から当該音線方向を代表する
代表ドプラ成分を取得し、その代表ドプラ成分を基に当
該音線方向のドプラ組織動き成分または超音波エコー信
号を補正することを特徴とする超音波ドプラ組織動き情
報表示方法を提供する。
【0017】上記構成において、代表ドプラ成分として
は、例えば、一つの音線方向上の複数のサンプリング点
におけるドプラ周波数を平均した平均ドプラ周波数を用
いることが出来る。この平均ドプラ周波数は、一つの音
線方向に放射した少なくとも2発の超音波パルスに対応
する超音波エコー信号間の相互相関により算出すること
が出来る。また、上記構成において、ドプラ成分または
超音波エコー信号の補正は、デジタル演算またはアナロ
グ演算または直交検波時の参照信号の位相制御または直
交検波前の超音波エコー信号の位相制御により行うこと
が出来る。
【0018】第5の観点では、この発明は、超音波探触
子によって得られる被検体からの超音波エコー信号を処
理してドプラ組織動き速度を抽出し、そのドプラ組織動
き速度に基づいて超音波ドプラ組織動き情報を表示する
超音波ドプラ診断装置において、一つの音線方向上の複
数のサンプリング点におけるドプラ組織動き速度を平均
した平均ドプラ組織動き速度を算出する平均ドプラ組織
動き速度算出手段と、前記音線方向の各サンプリング点
におけるドプラ組織動き速度から前記平均ドプラ組織動
き速度を除去する補正手段とを具備したことを特徴とす
る超音波ドプラ診断装置を提供する。
【0019】第6の観点では、この発明は、超音波探触
子によって得られる被検体からの超音波エコー信号を処
理してドプラ組織動き成分を抽出し、そのドプラ組織動
き成分に基づいて超音波ドプラ組織動き情報を表示する
超音波ドプラ診断装置において、一つの音線方向の超音
波エコー信号から当該音線方向を代表する代表ドプラ成
分を取得する代表ドプラ成分取得手段と、その代表ドプ
ラ成分を基に当該音線方向のドプラ組織動き成分または
超音波エコー信号を補正する補正手段とを具備したこと
を特徴とする超音波ドプラ診断装置を提供する。
【0020】上記構成において、代表ドプラ成分取得手
段としては、例えば、一つの音線方向の各サンプリング
点のドプラ周波数の平均を算出する平均ドプラ周波数算
出手段を用いることが出来る。この平均ドプラ速度算出
手段としては、超音波ドプラ組織動き情報を収集するた
めに放射する複数の超音波パルスのうちの少なくとも2
発を選択し、それら2発の超音波パルスに対応する超音
波エコー信号間の相互相関演算により平均ドプラ速度を
算出する手段を用いることが出来る。また、上記構成に
おいて、補正手段としては、代表ドプラ成分に対応する
位相だけずらせた位相をもつ直交検波用の参照信号を生
成する参照信号生成手段を用いることが出来る。
【0021】
【作用】上記第1の観点による超音波ドプラ情報表示方
法および上記第2の観点による超音波診断装置では、一
つの音線方向の超音波エコー信号から当該音線方向を代
表する代表ドプラ成分を取得してこの代表ドプラ成分を
基に当該音線方向のドプラ成分または超音波エコー信号
を補正する。1音線上の例えば1000点のサンプリン
グ点のほとんどは動かない組織の部分にある。すなわ
ち、一つの音線方向を代表する代表ドプラ成分は、動か
ない組織の部分からのドプラ成分であり、略“0”のは
ずである。もし、略“0”でなければ、それは操作者の
手の動きによる超音波探触子の動きのドプラ成分であ
る。従って、一つの音線方向を代表する代表ドプラ成分
で補正すれば、操作者の手の動きによる超音波探触子の
動きのドプラ成分を除去することが出来る。逆に、操作
者の手の動きがなくて、患者の体の動きがあった場合
も、同様に、患者の体の動きによるドプラ成分を除去す
ることが出来る。また、操作者の手の動きと患者の体の
動きの両方がある場合でも、同様に、それらの動きによ
るドプラ成分を除去することが出来る。
【0022】上記第3の観点による超音波ドプラ組織動
き情報表示方法および上記第5の観点による超音波診断
装置では、一つの音線方向上の複数のサンプリング点に
おけるドプラ組織動き速度を平均した平均ドプラ組織動
き速度を、前記音線方向の各サンプリング点におけるド
プラ組織動き速度から除去し、除去後のドプラ組織動き
速度に基づいて超音波ドプラ組織動き情報を表示する。
1音線上の例えば1000点のサンプリング点のほとん
どは動かない組織の部分にある。従って、一つの音線方
向上の複数のサンプリング点におけるドプラ組織動き速
度を平均した平均ドプラ組織動き速度は、略“0”のは
ずである。もし、略“0”でなければ、それは操作者の
手の動きによる超音波探触子の動きの速度である。従っ
て、各サンプリング点におけるドプラ組織動き速度から
平均ドプラ組織動き速度を除去すれば、操作者の手の動
きによる超音波探触子の動きのドプラ成分を除去するこ
とが出来る。逆に、操作者の手の動きがなくて、患者の
体の動きがあった場合も、同様に、患者の体の動きによ
るドプラ成分を除去することが出来る。また、操作者の
手の動きと患者の体の動きの両方がある場合でも、同様
に、それらの動きによるドプラ成分を除去することが出
来る。
【0023】上記第4の観点による超音波ドプラ組織動
き情報表示方法および上記第6の観点による超音波診断
装置では、一つの音線方向の超音波エコー信号から当該
音線方向を代表する代表ドプラ成分を取得し、その代表
ドプラ成分を基に当該音線方向のドプラ組織動き成分ま
たは超音波エコー信号を補正する。1音線上の例えば1
000点のサンプリング点のほとんどは動かない組織の
部分にある。すなわち、一つの音線方向を代表する代表
ドプラ成分は、動かない組織の部分からのドプラ成分で
あり、略“0”のはずである。もし、略“0”でなけれ
ば、それは操作者の手の動きによる超音波探触子の動き
のドプラ成分である。従って、一つの音線方向を代表す
る代表ドプラ成分で補正すれば、操作者の手の動きによ
る超音波探触子の動きのドプラ成分を除去することが出
来る。逆に、操作者の手の動きがなくて、患者の体の動
きがあった場合も、同様に、患者の体の動きによるドプ
ラ成分を除去することが出来る。また、操作者の手の動
きと患者の体の動きの両方がある場合でも、同様に、そ
れらの動きによるドプラ成分を除去することが出来る。
【0024】
【実施例】以下、図に示す実施例を用いてこの発明をさ
らに詳しく説明する。なお、これによりこの発明が限定
されるものではない。
【0025】−実施例1− 図1は、実施例1の超音波ドプラ診断装置100を含む
超音波診断装置1000のブロック図である。この超音
波診断装置1000では、操作者が手に持って生体に当
てた超音波探触子1で、各音線毎に時間間隔TでM発
(例えば15発)の超音波パルスを送信し、各音線の深
さ方向のN点(例えば1000点)のサンプリング点か
ら超音波エコー信号を採取する。CFM画像を得るとき
は、上記超音波エコー信号を、送受信器2を介して、超
音波ドプラ診断装置100の直交検波部4に入力する。
直交検波部4のミキサー4a,4bは、参照信号発生器
4d,4cからの参照信号と前記超音波エコー信号とを
乗算し、ローパスフィルタ4h,4iを通して、直交成
分Qと同相成分Iを出力する。A/D変換部8,9は、
直交成分Qと同相成分IをA/D変換し、1音線分のデ
ータを記憶するシフトレジスタ10,11に書き込む。
また、A/D変換部8,9は、前記直交成分Qと同相成
分Iをドプラ周波数算出部14に渡す。ドプラ周波数算
出部14は、ある音線上の各サンプリング点n(n=
1,2,…,N)におけるドプラ周波数f(n)を、M
発の超音波パルス間の次式の自己相関演算によって算出
し、平均ドプラ周波数演算部15に渡す。
【0026】
【数2】
【0027】平均ドプラ周波数演算部15は、音線上の
全サンプリング点n(n=1,2,…,N)の次式の平
均演算によって平均ドプラ周波数Fを算出し、複素演算
部17に渡す。
【0028】
【数3】
【0029】複素演算部17は、上記シフトレジスタ1
0,11に記憶していた直交成分Qと同相成分Iに対し
て、 I’+jQ’={I+jQ}・exp[−j2πFmT] (mは、M発の超音波パルスの番号を示し、1,2,
…,Mである。)なる複素数演算を施し、当該音線の平
均ドプラ周波数Fに応じて位相を補正する。1音線上の
N点のサンプリング点のほとんどは組織の部分にあり、
特に、MTIフィルタを通さない場合において、一つの
音線方向を代表するドプラ成分は、組織の部分からのド
プラ成分である。通常、組織の部分のほとんどは動いて
おらず、組織の部分からのドプラ成分は、操作者の手の
動きによる超音波探触子の動きを反映する。従って、一
つの音線方向を代表するドプラ成分で補正すれば、操作
者の手の動きによる超音波探触子の動きのドプラ成分を
除去することが出来る。逆に、操作者の手の動きがなく
て患者の体の動きがあった場合も、同様に、患者の体の
動きによるドプラ成分を除去することが出来る。また、
操作者の手の動きと患者の体の動きの両方がある場合で
も、同様に、それらの動きによるドプラ成分を除去する
ことが出来ることとなる。
【0030】MTIフィルタ22,23は、前記位相補
正後の直交成分Q’と同相成分I’から不要な成分(比
較的に動きの遅い心臓壁などの組織からの成分)を除去
する。自己相関等演算部24は、前記不要な成分を除去
した直交成分Q’と同相成分I’に対して次式のM発の
超音波パルス間の自己相関演算を施し、一つの音線上の
各サンプリング点n(n=1,2,…,N)におけるド
プラ周波数f(n)を算出する。
【0031】
【数4】
【0032】そして、自己相関等演算部24は、ドプラ
周波数f(n)に基づいて血流の平均流速vを求め、D
SC30に渡す。また、パワーPおよび分散σを演算
し、DSC30に渡す。DSC30は、前記平均流速
v,パワーPおよび分散σをCFM画像データに変換す
る。CRT31は、前記CFM画像データによりCFM
画像を画面に表示する。
【0033】一方、Bモード画像を得る場合には、超音
波エコー信号を、送受信器2を介して、Bモード処理部
3に入力する。Bモード処理部3は、超音波エコー信号
を処理しBモードデータを生成し、DSC30に渡す。
DSC30は、そのBモードデータをBモード画像デー
タに変換する。CRT31は、そのBモード画像データ
によりBモード画像を画面に表示する。
【0034】以上の超音波ドプラ診断装置100によれ
ば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや患
者の体の動きのドプラ成分を適正に除去することが出来
る。また、2つの自己相関等演算部を必要としないの
で、装置のコストを低減することが出来る。
【0035】−実施例2− 図2は、実施例2の超音波ドプラ診断装置100Aを示
す要部ブロック図である。この超音波ドプラ診断装置1
00Aは、実施例1の超音波ドプラ診断装置100にお
けるドプラ周波数算出部14および平均ドプラ周波数演
算部15に代えて、平均ドプラ周波数算出部16を具備
しており、より構成が簡単になってる。平均ドプラ周波
数算出部16以外の構成は実施例1と同様である。平均
ドプラ周波数算出部16は、ある音線の平均ドプラ周波
数Fを、M発の超音波パルス中の2発の直交成分Q1,
Q2と同相成分I1,I2間の次式の相互相関演算によ
って算出し、複素演算部17に渡す。
【0036】
【数5】
【0037】2発だけの超音波パルスで平均ドプラ周波
数Fを求めても、サンプリング点の数Nが非常に多いの
で、十分な精度で平均ドプラ周波数Fを得ることが出来
る。従って、上記超音波ドプラ診断装置100Aによれ
ば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや患
者の体の動きのドプラ成分を適正に除去することが出来
る。
【0038】なお、M発の超音波パルス中の最初の2発
を用いて平均ドプラ周波数Fを求める代りに、M発の超
音波パルスの前に平均ドプラ周波数Fを求めるための専
用の2発の予備超音波パルスを放射して平均ドプラ周波
数Fを求めてもよい。
【0039】−実施例3− 図3は、実施例3の超音波ドプラ診断装置100Bを示
す要部ブロック図である。この超音波ドプラ診断装置1
00Bは、原理的には実施例1および実施例2のいずれ
にも対応しうるものであるが、より構成が簡単になって
いる。原理的に実施例1に対応させる場合は、まず、ス
イッチ20,21を図3の実線のように切り換えて、直
交成分Qと同相成分Iを自己相関等演算部25に入力す
る。自己相関等演算部25は、実施例1におけるドプラ
周波数算出部14と平均ドプラ周波数演算部15の働き
を行い、平均ドプラ周波数Fを複素演算部17に入力す
る。複素演算部17は、メモリ12,13からの直交成
分Qと同相成分Iを平均ドプラ周波数Fにより位相補正
する。MTIフィルタ22,23は、位相補正後の直交
成分Q’と同相成分I’から不要な成分を除去する。こ
こで、スイッチ20,21を図3の点線のように切り換
えて、MTIフィルタ22,23の出力を自己相関等演
算部25に入力する。自己相関等演算部25は、実施例
1における自己相関等演算部24の働きを行い、血流の
平均流速v,パワーPおよび分散σを演算し、DSCに
渡す。
【0040】原理的に実施例2に対応させる場合は、ま
ず、スイッチ20,21を図3の実線のように切り換え
て、直交成分Q1,Q2と同相成分I1,I2を自己相
関等演算部25に入力する。自己相関等演算部25は、
実施例2における平均ドプラ周波数算出部16の働きを
行い、平均ドプラ周波数Fを複素演算部17に入力す
る。複素演算部17は、メモリ12,13からの直交成
分Qと同相成分Iを平均ドプラ周波数Fにより位相補正
する。MTIフィルタ22,23は、位相補正後の直交
成分Q’と同相成分I’から不要な成分を除去する。こ
こで、スイッチ20,21を図3の点線のように切り換
えて、MTIフィルタ22,23の出力を自己相関等演
算部25に入力する。自己相関等演算部25は、実施例
2における自己相関等演算部24の働きを行い、血流の
平均流速v,パワーPおよび分散σを演算し、DSCに
渡す。
【0041】以上の超音波ドプラ診断装置100Cによ
れば、実施例1および実施例2と同様に、操作者の手の
動きによる超音波探触子1の動きや患者の体の動きのド
プラ成分を適正に除去することが出来る。
【0042】−実施例4− 図4は、実施例4の超音波ドプラ診断装置100Cを示
す要部ブロック図である。前記実施例1〜実施例3で
は、複素演算部17におけるデジタル演算により位相補
正を行った。これに対して、実施例4の超音波ドプラ診
断装置100Cでは、アナログ演算により位相補正を行
う。これにより、構成が簡単になる。
【0043】まず、操作者が手に持って生体に当てた超
音波探触子1で、各音線毎に2発の予備超音波パルスを
送信し、各音線の深さ方向のN点(例えば1000点)
のサンプリング点から超音波エコー信号を採取する。上
記超音波エコー信号は、送受信器2を介して、超音波ド
プラ診断装置100Cの直交検波部4に入力される。直
交検波部4のミキサー4a,4bは、参照信号発生器4
d,4cからの参照信号と前記超音波エコー信号とを乗
算し、ローパスフィルタ4h,4iを通して、直交成分
Q1,Q2と同相成分I1,I2を出力する。上記直交
成分Q1,Q2と同相成分I1,I2は、超音波エコー
信号補正部7を通らず、スイッチ20,21の図4の実
線側を通って、A/D変換部8,9に入力される。A/
D変換部8,9は、直交成分Q1,Q2と同相成分I
1,I2をA/D変換し、平均ドプラ周波数算出部16
に渡す。平均ドプラ周波数算出部16は、実施例2で説
明したように平均ドプラ周波数Fを算出し、発振器26
a,26bに渡す。発振器26a,26bは、平均ドプ
ラ周波数Fに基づき、cos(2πFmT),sin
(2πFmT)の信号を発生して、超音波エコー信号補
正部7に入力する。
【0044】次に、操作者が手に持って生体に当てた超
音波探触子1で、各音線毎にM発の超音波パルスを送信
し、各音線の深さ方向のN点のサンプリング点から超音
波エコー信号を採取する。上記超音波エコー信号は、送
受信器2を介して、超音波ドプラ診断装置100Dの直
交検波部4に入力される。直交検波部4のミキサー4
a,4bは、参照信号発生器4d,4cからの参照信号
と前記超音波エコー信号とを乗算し、ローパスフィルタ
4h,4iを通して、直交成分Qと同相成分Iを出力す
る。これらの上記直交成分Qと同相成分Iは、今度は超
音波エコー信号補正部7に入力される。超音波エコー信
号補正部7は、直交成分Qに対して乗算器7a,7bお
よび減算器7fによって、次式の演算により位相補正を
施す。 Q’=Q・cos(2πFmT)−I・sin(2πFmT) (mは、M発の超音波パルスの番号を示し、1,2,
…,Mである。) また、同相成分Iに対して乗算器7c,7dおよび加算
器7gによって、次式の演算により位相補正を施す。 I’=I・cos(2πFmT)+Q・sin(2πFmT) ここで、基本的に、Q=cos(ωT),I=sin(ωT)
であるから、 Q’=cos(ωT)・cos(2πFmT)−sin(ωT)・sin(2πFmT) =cos(ω+2πFm)T であり、直交成分Q’は平均ドプラ周波数Fだけ位相補
正される。また、 I’=sin(ωT)・cos(2πFmT)+cos(ωT)・sin(2πFmT) =sin(ω+2πFm)T であり、同相成分I’は平均ドプラ周波数Fに応じて位
相補正される。かくして、操作者の手の動きによる超音
波探触子1の動きや患者の体の動きの成分をアナログ演
算により除去できる。
【0045】位相補正された直交成分Q’と同相成分
I’は、スイッチ20,21の図4の点線側を通って、
A/D変換部8,9に入力される。A/D変換部8,9
は、直交成分Q’と同相成分I’をA/D変換し、メモ
リ12,13に書き込む。MTIフィルタ22,23
は、メモリ12,13から直交成分Q’と同相成分I’
を読み出し、不要な成分(比較的に動きの遅い心臓壁な
どの組織からの成分)を除去する。自己相関等演算部2
4は、前記不要な成分を除去した直交成分Q’と同相成
分I’に対するM発の超音波パルス間の自己相関演算を
施し、一つの音線上の各サンプリング点n(n=1,
2,…,N)におけるドプラ周波数f(n)を算出し、
そのドプラ周波数f(n)に基づいて血流の平均流速v
を求め、DSCに渡す。また、パワーPおよび分散σを
演算し、DSCに渡す。
【0046】以上の超音波ドプラ診断装置100Cによ
れば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや
患者の体の動きのドプラ成分を適正に除去することが出
来る。
【0047】−実施例5− 図5に示す実施例5の超音波ドプラ診断装置100D
は、実施例3の超音波ドプラ診断装置100Bと上記実
施例4の超音波ドプラ診断装置100Cとを組み合わせ
たものである。まず、操作者が手に持って生体に当てた
超音波探触子1で、各音線毎に2発の予備超音波パルス
を送信し、各音線の深さ方向のN点(例えば1000
点)のサンプリング点から超音波エコー信号を採取す
る。上記超音波エコー信号は、送受信器2を介して、超
音波ドプラ診断装置100Dの直交検波部4に入力され
る。直交検波部4のミキサー4a,4bは、参照信号発
生器4d,4cからの参照信号と前記超音波エコー信号
とを乗算し、ローパスフィルタ4h,4iを通して、直
交成分Q1,Q2と直交成分I1,I2を出力する。上
記直交成分Q1,Q2と同相成分I1,I2は、超音波
エコー信号補正部7を通らず、スイッチ20,21の図
5の実線側を通って、自己相関等演算部25に渡され
る。自己相関等演算部25は、実施例4における平均ド
プラ周波数算出部16の働きを行い、平均ドプラ周波数
Fを算出し、発振器26a,26bに渡す。発振器26
a,26bは、平均ドプラ周波数Fに基づき、cos
(2πFmT),sin(2πFmT)の信号を発生し
て、超音波エコー信号補正部7に入力する。
【0048】次に、操作者が手に持って生体に当てた超
音波探触子1で、各音線毎にM発の超音波パルスを送信
し、各音線の深さ方向のN点のサンプリング点から超音
波エコー信号を採取する。上記超音波エコー信号は、送
受信器2を介して、超音波ドプラ診断装置100Dの直
交検波部4に入力される。直交検波部4のミキサー4
a,4bは、参照信号発生器4d,4cからの参照信号
と前記超音波エコー信号とを乗算し、ローパスフィルタ
4h,4iを通して、直交成分Qと同相成分Iを出力す
る。これらの上記直交成分Qと同相成分Iは、今度は超
音波エコー信号補正部7に入力される。超音波エコー信
号補正部7は、直交成分Q,同相成分Iに対して乗算器
7a,7bおよび減算器7fによって、次式の演算によ
り位相補正を施す。 Q’=Q・cos(2πFmT)−I・sin(2πFmT) また、乗算器7c,7dおよび加算器7gによって、次
式の演算により位相補正を施す。 I’=I・cos(2πFmT)+Q・sin(2πFmT) これにより、実施例4で説明したように、直交成分
Q’,同相成分I’は、平均ドプラ周波数Fに応じて位
相補正される。すなわち、操作者の手の動きによる超音
波探触子1の動きや患者の体の動きの成分をアナログ演
算により除去できる。位相補正された直交成分Q’と同
相成分I’は、A/D変換部8,9に入力される。A/
D変換部8,9は、直交成分Q’と同相成分I’をA/
D変換し、メモリ12,13に書き込む。MTIフィル
タ22,23は、メモリ12,13から直交成分Q’と
同相成分I’を読み出し、不要な成分(比較的に動きの
遅い心臓壁などの組織からの成分)を除去し、スイッチ
20,21の図5の点線側を通って、自己相関等演算部
25に渡す。自己相関等演算部25は、前記不要な成分
を除去した直交成分Q’と同相成分I’に対するM発の
超音波パルス間の自己相関演算を施し、一つの音線上の
各サンプリング点n(n=1,2,…,N)におけるド
プラ周波数f(n)を算出し、そのドプラ周波数f
(n)に基づいて血流の平均流速vを求め、DSCに渡
す。また、パワーPおよび分散σを演算し、DSCに渡
す。
【0049】以上の超音波ドプラ診断装置100Dによ
れば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや
患者の体の動きのドプラ成分を適正に除去することが出
来る。
【0050】−実施例6− 図6は、実施例6の超音波ドプラ診断装置100Eを示
す要部ブロック図である。前記実施例1〜実施例3では
複素演算部17におけるデジタル演算により位相補正を
行い、前記実施例4〜5では超音波エコー信号補正部7
におけるアナログ演算により位相補正を行った。これに
対して、実施例6の超音波ドプラ診断装置100Eで
は、直交検波部4における参照信号の位相を変えること
により位相補正を行う。これにより、さらに構成が簡単
になる。
【0051】まず、操作者が手に持って生体に当てた超
音波探触子1で、各音線毎に2発の予備超音波パルスを
送信し、各音線の深さ方向のN点(例えば1000点)
のサンプリング点から超音波エコー信号を採取する。上
記超音波エコー信号は、送受信器2を介して、超音波ド
プラ診断装置100Eの直交検波部40に入力される。
【0052】直交検波部40のROM(Read Only Memo
ry)4fには、参照信号の基本波形データ(例えば、正
弦波等)が記憶されている。読出アドレス発生器4g
は、ROM4fに記憶されている参照信号の基本波形デ
ータを基準位相位置から順に読み出すように読出アドレ
スを発生する。これにより、基準位相位置からの参照信
号の基本波形データが、順に、D/A変換器4eに与え
られる。D/A変換器4eは、参照信号の基本波形デー
タからアナログ信号の参照信号を生成し、ミキサー4b
に与えると共に、参照信号発生器4cに与える。参照信
号発生器4cは、D/A変換器4eからの参照信号をπ
/2だけ位相シフトさせた参照信号を発生し、ミキサー
4aに与える。ミキサー4a,4bは、参照信号発生器
4cおよび前記D/A変換器4eからの参照信号と超音
波エコー信号とを乗算し、ローパスフィルタ4h,4i
を通して、直交成分Q1,Q2と同相成分I1,I2を
出力する。上記直交成分Q1,Q2と同相成分I1,I
2は、A/D変換部8,9に入力される。A/D変換部
8,9は、直交成分Q1,Q2と同相成分I1,I2を
A/D変換し、平均ドプラ周波数算出部16に渡す。平
均ドプラ周波数算出部16は、実施例2で説明したよう
に平均ドプラ周波数Fを算出し、前記直交検波部40の
読出アドレス発生器4gに渡す。
【0053】次に、操作者が手に持って生体に当てた超
音波探触子1で、各音線毎にM発の超音波パルスを送信
し、各音線の深さ方向のN点のサンプリング点から超音
波エコー信号を採取する。上記超音波エコー信号は、送
受信器2を介して、超音波ドプラ診断装置100Eの直
交検波部40に入力される。直交検波部40の読出アド
レス発生器4gは、今度はROM4fに記憶されている
参照信号の基本波形データの基準位相位置から2πFm
Tだけ位相をずらせた位置から順に読み出すように読出
アドレスを発生する。これにより、基準位相位置から2
πFmTだけずれた位置からの参照信号の基本波形デー
タが、順に、D/A変換器4eに与えられる。D/A変
換器4eは、位相をずらせた参照信号の基本波形データ
からアナログ信号の位相ずれ参照信号を生成し、ミキサ
ー4bに与えると共に、参照信号発生器4cに与える。
参照信号発生器4cは、D/A変換器4eからの位相ず
れ参照信号をπ/2だけ位相シフトさせた位相ずれ参照
信号を発生し、ミキサー4aに与える。ミキサー4a,
4bは、参照信号発生器4cおよび前記D/A変換器4
eからの位相ずれ参照信号と超音波エコー信号とを乗算
し、ローパスフィルタ4h,4iを通して、直交成分
Q’と同相成分I’を出力する。図7に示すように、M
発の超音波パルス中のm番目の超音波パルスでは2πF
mTだけ位相がずれているが、それと同量だけ参照信号
の位相もずらされているから、上記直交成分Q’と同相
成分I’は位相を補正されていることになる。上記直交
成分Q’と同相成分I’は、A/D変換部8,9に入力
される。A/D変換部8,9は、直交成分Q’と同相成
分I’をA/D変換し、メモリ12,13に書き込む。
MTIフィルタ22,23は、メモリ12,13から直
交成分Q’と同相成分I’を読み出し、不要な成分(比
較的に動きの遅い心臓壁などの組織からの成分)を除去
する。自己相関等演算部24は、前記不要な成分を除去
した直交成分Q’と同相成分I’に対するM発の超音波
パルス間の自己相関演算を施し、一つの音線上の各サン
プリング点n(n=1,2,…,N)におけるドプラ周
波数f(n)を算出し、そのドプラ周波数f(n)に基
づいて血流の平均流速vを求め、DSCに渡す。また、
パワーPおよび分散σを演算し、DSCに渡す。
【0054】以上の超音波ドプラ診断装置100Eによ
れば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや
患者の体の動きのドプラ成分を適正に除去することが出
来る。
【0055】なお、上記では、最初の2発の予備超音波
パルスによって得た平均ドプラ周波数Fを基にして2π
FmTの位相補正を行ったが、後述する実施例9で説明
するように、ある超音波パルスに対する超音波エコー信
号を、その前の2発の超音波パルスによって得た平均ド
プラ周波数を基にして位相補正することも可能である。
【0056】−実施例7− 図8に示す実施例7の超音波ドプラ診断装置100F
は、実施例3の超音波ドプラ診断装置100Bと上記実
施例6の超音波ドプラ診断装置100Eとを組み合わせ
たものである。まず、操作者が手に持って生体に当てた
超音波探触子1で、各音線毎に2発の予備超音波パルス
を送信し、各音線の深さ方向のN点(例えば1000
点)のサンプリング点から超音波エコー信号を採取す
る。上記超音波エコー信号は、送受信器2を介して、超
音波ドプラ診断装置100Fの直交検波部40に入力さ
れる。読出アドレス発生器4gは、ROM4fに記憶さ
れている参照信号の基本波形データを基準位相位置から
順に読み出すように読出アドレスを発生する。これによ
り、基準位相位置からの参照信号の基本波形データが、
順に、D/A変換器4eに与えられる。D/A変換器4
eは、参照信号の基本波形データからアナログ信号の参
照信号を生成し、ミキサー4bに与えると共に、参照信
号発生器4cに与える。参照信号発生器4cは、D/A
変換器4eからの参照信号をπ/2だけ位相シフトさせ
た参照信号を発生し、ミキサー4aに与える。ミキサー
4a,4bは、参照信号発生器4cおよび前記D/A変
換器4eからの参照信号と超音波エコー信号とを乗算
し、ローパスフィルタ4h,4iを通して、直交成分Q
1,Q2と同相成分I1,I2を出力する。上記直交成
分Q1,Q2と同相成分I1,I2は、A/D変換部
8,9に入力される。直交成分Q1,Q2と同相成分I
1,I2は、A/D変換部8,9でA/D変換され、ス
イッチ20,21の図8の実線側を通って、自己相関等
演算部25に渡される。自己相関等演算部25は、実施
例2における平均ドプラ周波数算出部16の働きを行
い、平均ドプラ周波数Fを算出し、前記直交検波部40
の読出アドレス発生器4gに渡す。
【0057】次に、操作者が手に持って生体に当てた超
音波探触子1で、各音線毎にM発の超音波パルスを送信
し、各音線の深さ方向のN点のサンプリング点から超音
波エコー信号を採取する。上記超音波エコー信号は、送
受信器2を介して、超音波ドプラ診断装置100Fの直
交検波部40に入力される。直交検波部40の読出アド
レス発生器4gは、今度はROM4fに記憶されている
参照信号の基本波形データの基準位相位置から2πFm
Tだけ位相をずらせた位置から順に読み出すように読出
アドレスを発生する。これにより、基準位相位置から2
πFmTだけずれた位置からの参照信号の基本波形デー
タが、順に、D/A変換器4eに与えられる。D/A変
換器4eは、位相をずらせた参照信号波形データからア
ナログ信号の位相ずれ参照信号を生成し、ミキサー4b
に与えると共に、参照信号発生器4cに与える。参照信
号発生器4cは、D/A変換器4eからの位相ずれ参照
信号をπ/2だけ位相シフトさせた位相ずれ参照信号を
発生し、ミキサー4aに与える。ミキサー4a,4b
は、参照信号発生器4cおよび前記D/A変換器4eか
らの位相ずれ参照信号と超音波エコー信号とを乗算し、
ローパスフィルタ4h,4iを通して、直交成分Q’と
同相成分I’を出力する。これら直交成分Q’と同相成
分I’は、実施例6で説明したように、位相を補正され
ている。
【0058】上記直交成分Q’と同相成分I’は、A/
D変換部8,9に入力される。A/D変換部8,9は、
直交成分Q’と同相成分I’をA/D変換し、メモリ1
2,13に書き込む。MTIフィルタ22,23は、メ
モリ12,13から直交成分Q’と同相成分I’を読み
出し、不要な成分(比較的に動きの遅い心臓壁などの組
織からの成分)を除去し、スイッチ20,21の図8の
点線側を通して、自己相関等演算部25に渡す。自己相
関等演算部25は、今度は前記不要な成分を除去した直
交成分Q’と同相成分I’に対するM発の超音波パルス
間の自己相関演算を施し、一つの音線上の各サンプリン
グ点n(n=1,2,…,N)におけるドプラ周波数f
(n)を算出し、そのドプラ周波数f(n)に基づいて
血流の平均流速vを求め、DSCに渡す。また、パワー
Pおよび分散σを演算し、DSCに渡す。
【0059】以上の超音波ドプラ診断装置100Fによ
れば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや
患者の体の動きのドプラ成分を適正に除去することが出
来る。
【0060】−実施例8− 図9に示す実施例8の超音波ドプラ診断装置100G
は、実施例7の超音波ドプラ診断装置100Fの直交検
波部40を直交検波部41に置換したものである。ま
ず、操作者が手に持って生体に当てた超音波探触子1
で、各音線毎に2発の予備超音波パルスを送信し、各音
線の深さ方向のN点(例えば1000点)のサンプリン
グ点から超音波エコー信号を採取する。上記超音波エコ
ー信号は、送受信器2を介して、超音波ドプラ診断装置
100Gの直交検波部41に入力される。直交検波部4
1の参照信号発生器4dは、参照信号を発生し、その参
照信号を可変遅延器4jを介して、ミキサー4bおよび
参照信号発生器4cに渡す。可変遅延器4jは、この時
点では、遅延量を“0”にしている。参照信号発生器4
cは、可変遅延器4jからの参照信号をπ/2だけ位相
シフトさせた参照信号を発生し、ミキサー4aに与え
る。直交検波部41のミキサー4a,4bは、参照信号
発生器4c,可変遅延器4jからの参照信号と超音波エ
コー信号とを乗算し、ローパスフィルタ4h,4iを通
して、直交成分Q1,Q2と同相成分I1,I2を出力
する。上記直交成分Q1,Q2と同相成分I1,I2
は、A/D変換部8,9に入力される。直交成分Q1,
Q2と同相成分I1,I2は、A/D変換部8,9でA
/D変換され、スイッチ20,21の図9の実線側を通
って、自己相関等演算部25に渡される。自己相関等演
算部25は、実施例2における平均ドプラ周波数算出部
16の働きを行い、平均ドプラ周波数Fを算出し、前記
直交検波部41の可変遅延器4jに渡す。次に、操作者
が手に持って生体に当てた超音波探触子1で、各音線毎
にM発の超音波パルスを送信し、各音線の深さ方向のN
点のサンプリング点から超音波エコー信号を採取する。
上記超音波エコー信号は、送受信器2を介して、超音波
ドプラ診断装置100Gの直交検波部41に入力され
る。直交検波部41の可変遅延器4jは、参照信号発生
器4dで発生された参照信号の位相を“2πFmT”だ
け遅らして、ミキサー4bおよび参照信号発生器4cに
渡す。参照信号発生器4cは、可変遅延器4jからの位
相を遅らした参照信号をπ/2だけ位相シフトさせた参
照信号を発生し、ミキサー4aに与える。
【0061】ミキサー4a,4bは、位相を遅らした上
記参照信号と超音波エコー信号とを乗算し、ローパスフ
ィルタ4h,4iを通して、直交成分Q’と同相成分
I’を出力する。これら直交成分Q’と同相成分I’
は、位相を補正されている。上記直交成分Q’と同相成
分I’は、A/D変換部8,9に入力される。A/D変
換部8,9は、直交成分Q’と同相成分I’をA/D変
換し、メモリ12,13に書き込む。MTIフィルタ2
2,23は、メモリ12,13の直交成分Q’と同相成
分I’を読み出し、不要な成分(比較的に動きの遅い心
臓壁などの組織からの成分)を除去し、自己相関等演算
部25に渡す。自己相関等演算部25は、今度は前記不
要な成分を除去した直交成分Q’と同相成分I’に対す
るM発の超音波パルス間の自己相関演算を施し、一つの
音線上の各サンプリング点n(n=1,2,…,N)に
おけるドプラ周波数f(n)を算出し、そのドプラ周波
数f(n)に基づいて血流の平均流速vを求め、DSC
に渡す。また、パワーPおよび分散σを演算し、DSC
に渡す。
【0062】以上の超音波ドプラ診断装置100Gによ
れば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや
患者の体の動きのドプラ成分を適正に除去することが出
来る。
【0063】−実施例9− 図10に示す実施例9の超音波ドプラ診断装置100H
は、ある超音波パルスに対する超音波エコー信号を、そ
の前の2発の超音波パルスによって得た平均ドプラ周波
数を基にして位相補正するものである。
【0064】操作者が手に持って生体に当てた超音波探
触子1で、各音線毎にM発の超音波パルスを送信し、各
音線の深さ方向のN点(例えば1000点)のサンプリ
ング点から超音波エコー信号を採取する。まず、1発目
の超音波パルスに対する超音波エコー信号が、送受信器
2を介して、超音波ドプラ診断装置100Hの直交検波
部41’に入力される。直交検波部41’の参照信号発
生器4dは、参照信号を発生し、可変遅延器4j’を介
して、ミキサー4bおよび参照信号発生器4cに渡す。
可変遅延器4j’は、遅延変化量Δφ0 =0、遅延量φ
0 =0を保持している。そして、1発目の超音波パルス
の超音波エコー信号に対しては遅延量をφ0 =0とす
る。参照信号発生器4cは、可変遅延器4j’からの参
照信号をπ/2だけ位相シフトさせた参照信号を発生
し、ミキサー4aに与える。ミキサー4aおよびミキサ
ー4bは、参照信号発生器4cからの参照信号および可
変遅延器4j’からの参照信号と1発目の超音波パルス
の超音波エコー信号とを乗算し、ローパスフィルタ4
h,4iを通して、直交成分Q1と同相成分I1を出力
する。A/D変換部8,9は、直交成分Q1と同相成分
I1をA/D変換し、メモリ12,13に書き込む。
【0065】次に、2発目の超音波パルスに対する超音
波エコー信号が、送受信器2を介して、超音波ドプラ診
断装置100Hの直交検波部41’に入力される。直交
検波部41’の可変遅延器4j’は、2発目の超音波パ
ルスの超音波エコー信号に対しても遅延量をφ0 =0と
する。ミキサー4aおよびミキサー4bは、参照信号発
生器4cからの参照信号および可変遅延器4j’からの
参照信号と2発目の超音波パルスの超音波エコー信号と
を乗算し、ローパスフィルタ4h,4iを通して、直交
成分Q2と同相成分I2を出力する。A/D変換部8,
9は、直交成分Q2と同相成分I2をA/D変換し、メ
モリ12,13に書き込む。
【0066】メモリ12,13は、前記直交成分Q1,
Q2と同相成分I1,I2を平均ドプラ周波数算出部1
6’に渡す。平均ドプラ周波数算出部16’は、k≧1
とするとき、メモリ12,13から直交成分Qk,Qk+1
と同相成分Ik,Ik+1を渡されると、次式の相互相関演
算によって平均ドプラ周波数Fk を、算出し、直交検波
部41’の可変遅延器4j’に渡す。
【0067】
【数6】
【0068】可変遅延器4j’は、平均ドプラ周波数F
k が渡されると、次式により遅延変化分Δφk および遅
延量φk を算出する。 Δφk=Δφk-1−2πFkT φk=φk-1+Δφk (但し、k≧1,Δφ0=0,φ0=0) 次に、(k+2)発目(すなわち、3発目以降)の超音
波パルスに対する超音波エコー信号が、送受信器2を介
して、超音波ドプラ診断装置100Hの直交検波部4
1’に入力される。可変遅延器4j’は、(k+2)発
目の超音波パルスの超音波エコー信号に対する遅延量を
上記φk とする。ミキサー4aおよびミキサー4bは、
参照信号発生器4cからの参照信号および可変遅延器4
j’からの参照信号と(k+2)発目の超音波パルスの
超音波エコー信号とを乗算し、ローパスフィルタ4h,
4iを通して、直交成分Qk+2 および同相成分Ik+2
出力する。A/D変換部8,9は、直交成分Qk+2 と同
相成分Ik+2 をA/D変換し、メモリ12,13に書き
込む。
【0069】メモリ12,13は、直交成分Qk+1,Q
k+2 と同相成分Ik+1,Ik+2 を平均ドプラ周波数算出
部16’に渡す。これにより、新たな平均ドプラ周波数
k+1 ,遅延変化分Δφk+1 および遅延量φk+1 が算出
される。
【0070】MTIフィルタ22,23は、メモリ1
2,13から直交成分Qと同相成分Iを読み出し、不要
な成分(比較的に動きの遅い心臓壁などの組織からの成
分)を除去し、自己相関等演算部25に渡す。自己相関
等演算部25は、前記不要な成分を除去した直交成分Q
と同相成分Iに対するM発の超音波パルス間の自己相関
演算を施し、一つの音線上の各サンプリング点n(n=
1,2,…,N)におけるドプラ周波数f(n)を算出
し、そのドプラ周波数f(n)に基づいて血流の平均流
速vを求め、DSCに渡す。また、パワーPおよび分散
σを演算し、DSCに渡す。
【0071】以上の超音波ドプラ診断装置100Hによ
れば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや
患者の体の動きのドプラ成分を適正に除去することが出
来る。また、不規則な動きに対しても良好な補正効果が
得られる。
【0072】なお、上記のように、ある超音波パルスに
対する超音波エコー信号を、その前の2発の超音波パル
スによって得た平均ドプラ周波数を基にして位相補正す
れば、CFM,パルスドプラ,CW(Continuous Wav
e)のいずれにも対応可能となる。
【0073】−実施例10− 図11に示す実施例10の超音波ドプラ診断装置100
Iは、実施例9の超音波ドプラ診断装置100Hの直交
検波部41’を実施例1の直交検波部4に置換し、且
つ、実施例9の可変遅延器4j’を、送受信器2と直交
検波部4の間に設けた構成である。実施例9では参照信
号を遅延させたが、その逆に、超音波エコー信号を遅延
させても同じ効果が得られることは容易に理解されよ
う。
【0074】−実施例11− 図12に示す実施例11の超音波ドプラ診断装置200
Aは、超音波探触子1によって得られる被検体からの超
音波エコー信号を処理してドプラ組織動き成分を抽出
し、そのドプラ組織動き成分に基づいて超音波ドプラ組
織動き情報を表示する超音波ドプラ診断装置である。
【0075】この超音波ドプラ診断装置200Aでは、
操作者が手に持って生体に当てた超音波探触子1で、各
音線毎に時間間隔T(例えば0.25ms)でM発(例
えば10発)の超音波パルスを送信し、各音線の深さ方
向のN点(例えば1000点)のサンプリング点から超
音波エコー信号を採取する。
【0076】上記超音波エコー信号は、送受信器2を介
して、超音波ドプラ診断装置200Aの直交検波部4に
入力される。直交検波部4のミキサー4a,4bは、参
照信号発生器4c,4dからの参照信号と前記超音波エ
コー信号とを乗算し、ローパスフィルタ4h,4iを通
して、直交成分Qと同相成分Iを出力する。
【0077】A/D変換部8,9は、直交成分Qと同相
成分IをそれぞれA/D変換し、メモリ12,13に書
き込む。ローパスフィルタ64,65は、メモリ12,
13からの直交成分Qと同相成分Iから不要な成分(比
較的に動きの速い血流などの成分)を除去する。
【0078】自己相関等演算部36は、前記不要な成分
を除去した直交成分Qと同相成分Iとに対して、一つの
音線上の各サンプリング点n(n=1,2,…,N)に
おけるドプラ周波数f(n)を、次式のM発の超音波パル
ス間の相互相関演算によって算出する。
【0079】
【数7】
【0080】そして、自己相関等演算部36は、 v(n)=f(n)・c/2fo (但し、c:音速;fo:参照信号の周波数) により組織動き速度v(n)を求める。
【0081】一方、自己相関等演算部37は、次式によ
り平均ドプラ周波数Fを求める。
【0082】
【数8】
【0083】又は
【0084】
【数9】
【0085】次に、自己相関等演算部37は、 V=F・c/2fo により平均組織動き速度Vを求める。そして、演算部3
8は、 v’(n)=v(n)−V により、補正した組織動き速度v(n)を求め、DSC3
0に渡す。DSC30は、前記速度v(n)を組織動き情
報画像データに変換する。CRT31は、前記組織動き
情報画像データにより組織動き情報画像を画面に表示す
る。
【0086】以上の超音波ドプラ診断装置200Aによ
れば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや
患者の体の動きのドプラ成分を適正に除去して、組織動
き情報を画像表示できる。
【0087】なお、2発だけの超音波パルスで平均ドプ
ラ周波数Fを求めても、サンプリング点の数Nが非常に
多いので、十分な精度で平均ドプラ周波数Fを得ること
が出来る。すなわち、自己相関等演算部37において、
ある音線の平均ドプラ周波数Fを、M発の超音波パルス
中の2発の直交成分Q1,Q2と同相成分I1,I2間
の次式の相互相関演算によって算出してもよい。
【0088】また、M発の超音波パルス中の2発を用い
る代りに、M発の超音波パルスの前に平均ドプラ周波数
Fを求めるための専用の2発の予備超音波パルスを放射
して平均ドプラ周波数Fを求めてもよい。
【0089】−実施例12− 図13は、実施例12の超音波ドプラ診断装置200B
を示すブロック図である。この超音波ドプラ診断装置2
00Bは、実施例12の超音波ドプラ診断装置200A
におけるメモリ12,13とローパスフィルタ64,6
5の間に複素演算部17を介設し、自己相関等演算部3
7で算出した平均ドプラ周波数Fを前記複素演算部17
にフィードバックする構成である。ある音線の直交成分
Qと同相成分Iをメモリ12,13に記憶した後、複素
演算部17は、メモリ12,13に記憶した直交成分Q
と同相成分Iをそのままローパスフィルタ64,65を
介して自己相関等演算部36に渡す。自己相関等演算部
37は、実施例11と同様に平均ドプラ周波数Fを算出
し、複素演算部17にフィードバックする。複素演算部
17は、平均ドプラ周波数Fを用いて、上記メモリ1
2,13に記憶していた直交成分Qと同相成分Iに対し
て、 I’+jQ’={I+jQ}・exp[−j2πFmT] (mは、M発の超音波パルスの番号を示し、1,2,
…,Mである。)なる複素数演算を施し、当該音線の平
均ドプラ周波数Fに応じて位相を補正する。そして、補
正した直交成分Q’と同相成分I’をローパスフィルタ
64,65を介して自己相関等演算部36に渡す。自己
相関等演算部36は、実施例11の(数7)式によりド
プラ周波数f(n)を算出し、 v’(n)=f(n)・c/2fo により組織動き速度v’(n)を求め、DSC30に渡
す。
【0090】以上の超音波ドプラ診断装置200Bによ
れば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや
患者の体の動きのドプラ成分を適正に除去して、組織動
き情報を画像表示できる。
【0091】−実施例13− 図14は、実施例13の超音波ドプラ診断装置200C
を示すブロック図である。この超音波ドプラ診断装置2
00Cは、実施例12の超音波ドプラ診断装置200A
における直交検波部4を直交検波部41に置換し、自己
相関等演算部37で算出した平均ドプラ周波数Fを前記
直交検波部41の可変遅延器4jにフィードバックする
構成である。可変遅延器4jは、ある音線について予備
超音波パルスを放射して得られた超音波エコー信号に対
し、遅延量を“0”にしている。そして、前記超音波エ
コー信号から算出された平均ドプラ周波数Fが自己相関
等演算部37からフィードバックされてくると、参照信
号発生器4dで発生された参照信号の位相を“2πFm
T”だけ遅らして、ミキサー4bおよび参照信号発生器
4cに渡す。この後、M発の超音波パルスを放射すれ
ば、得られた超音波エコー信号は、直交検波部41で、
実施例8と同様に、補正されることとなる。以上の超音
波ドプラ診断装置200Cによれば、操作者の手の動き
による超音波探触子1の動きや患者の体の動きのドプラ
成分を適正に除去して、組織動き情報を画像表示でき
る。
【0092】−実施例14− 図15は、実施例14の超音波ドプラ診断装置200D
を示すブロック図である。この超音波ドプラ診断装置2
00Dは、実施例12の超音波ドプラ診断装置200A
における送受信器2と直交検波部4の間に可変遅延器4
j’を介設し、自己相関等演算部37で算出した平均ド
プラ周波数Fを前記可変遅延器4j’にフィードバック
する構成である。実施例13では参照信号を遅延させた
が、その逆に、超音波エコー信号を遅延させても同じ効
果が得られる。
【0093】以上の超音波ドプラ診断装置200Dによ
れば、操作者の手の動きによる超音波探触子1の動きや
患者の体の動きのドプラ成分を適正に除去して、組織動
き情報を画像表示できる。
【0094】
【発明の効果】この発明の超音波ドプラ情報表示方法お
よび超音波ドプラ組織動き情報表示方法および超音波ド
プラ診断装置によれば、操作者の手の動きによる超音波
探触子の動きや患者の体の動きのドプラ成分を好適に除
去することが出来る。そこで、ドプラ成分に基づく情報
をより正確に表示できる共に、ドプラ成分に基づく情報
のカラー表示において数音線分あるいは全視野が同じ色
付けになってしまうことを防止でき、装置が正常でない
印象や不快感をユーザに与えることを防止できる。さら
に、局部の組織の動きと全域の手も動きのドプラ成分の
分離ができ、組織の動きに依存するドプラ成分に基づく
情報をより正確に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の超音波診断装置のブロッ
ク図である。
【図2】この発明の実施例2の超音波ドプラ診断装置の
要部ブロック図である。
【図3】この発明の実施例3の超音波ドプラ診断装置の
要部ブロック図である。
【図4】この発明の実施例4の超音波ドプラ診断装置の
要部ブロック図である。
【図5】この発明の実施例5の超音波ドプラ診断装置の
要部ブロック図である。
【図6】この発明の実施例6の超音波ドプラ診断装置の
要部ブロック図である。
【図7】実施例6における位相制御の説明図である。
【図8】この発明の実施例7の超音波ドプラ診断装置の
要部ブロック図である。
【図9】この発明の実施例8の超音波ドプラ診断装置の
要部ブロック図である。
【図10】この発明の実施例9の超音波ドプラ診断装置
の要部ブロック図である。
【図11】この発明の実施例10の超音波ドプラ診断装
置の要部ブロック図である。
【図12】この発明の実施例11の超音波ドプラ診断装
置の要部ブロック図である。
【図13】この発明の実施例12の超音波ドプラ診断装
置の要部ブロック図である。
【図14】この発明の実施例13の超音波ドプラ診断装
置の要部ブロック図である。
【図15】この発明の実施例14の超音波ドプラ診断装
置の要部ブロック図である。
【図16】従来の超音波診断装置の一例のブロック図で
ある。
【図17】従来の超音波ドプラ診断装置の別の例の要部
ブロック図である。
【図18】従来の超音波ドプラ診断装置のさらに別の例
の要部ブロック図である。
【符号の説明】
1000 超音波診断装置 100,100A〜100I 超音波ドプラ診断装
置 200A〜200D 超音波ドプラ診断装
置 1 超音波探触子 2 送受信器 3 Bモード処理部 4,40,41,41’ 直交検波部 4e D/A変換器 4f ROM 4g 読出アドレス発生器 4j,4j’ 可変遅延器 7 超音波エコー信号補
正部 7a〜7d 乗算器 8,9 A/D変換部 12,13 メモリ 14 ドプラ周波数算出部 15 平均ドプラ周波数演
算部 15A ドプラ周波数最頻値
選択部 16,16’ 平均ドプラ周波数算
出部 17 複素演算部 20,21 切換器 22,23 MTIフィルタ 24,25,36,37 自己相関等演算部 26a,26b 発振器 29 流速算出部 30 DSC 31 CRT 38 演算部 64,65 ローパスフィルタ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波探触子によって得られる被検体か
    らの超音波エコー信号を処理してドプラ成分を抽出し、
    そのドプラ成分に基づく情報を表示する超音波ドプラ情
    報表示方法において、 一つの音線方向の超音波エコー信号から当該音線方向を
    代表する代表ドプラ成分を取得し、その代表ドプラ成分
    を基に当該音線方向のドプラ成分または超音波エコー信
    号を補正することを特徴とする超音波ドプラ情報表示方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超音波ドプラ情報表示
    方法において、一つの音線方向上の複数のサンプリング
    点におけるドプラ周波数を平均した平均ドプラ周波数
    を、当該音線方向の代表ドプラ成分とすることを特徴と
    する超音波ドプラ情報表示方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の超音波ドプラ情報表示
    方法において、一つの音線方向に放射した2発の超音波
    パルスに対応する超音波エコー信号間の相互相関により
    算出した平均ドプラ周波数を、当該音線方向の代表ドプ
    ラ成分とすることを特徴とする超音波ドプラ情報表示方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の超音波ドプラ情報表示方法において、 前記ドプラ成分または超音波エコー信号の補正を、デジ
    タル演算またはアナログ演算または直交検波時の参照信
    号の位相制御または直交検波前の超音波エコー信号の位
    相制御により行うことを特徴とする超音波ドプラ情報表
    示方法。
  5. 【請求項5】 超音波探触子によって得られる被検体か
    らの超音波エコー信号を処理してドプラ成分を抽出し、
    そのドプラ成分に基づく情報を表示する超音波ドプラ診
    断装置において、 一つの音線方向の超音波エコー信号から当該音線方向を
    代表する代表ドプラ成分を取得する代表ドプラ成分取得
    手段と、その代表ドプラ成分を基に当該音線方向のドプ
    ラ成分または超音波エコー信号を補正する補正手段とを
    具備したことを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の超音波ドプラ診断装置
    において、前記代表ドプラ成分取得手段は、一つの音線
    方向の各サンプリング点のドプラ周波数の平均を算出
    し、これを代表ドプラ成分とする平均ドプラ周波数算出
    手段であることを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の超音波ドプラ診断装置
    において、前記平均ドプラ周波数算出手段は、ドプラ成
    分に基づく情報を収集するために放射する複数の超音波
    パルスのうちの2発を選択し、それら2発の超音波パル
    スに対応する超音波エコー信号間の相互相関演算により
    平均ドプラ周波数を算出することを特徴とする超音波ド
    プラ診断装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の超音波ドプラ診断装置
    において、前記平均ドプラ周波数算出手段は、ドプラ成
    分に基づく情報を収集するために放射する複数の超音波
    パルスの前に2発の予備超音波パルスを放射し、これら
    2発の超音波パルスに対応する超音波エコー信号間の相
    互相関演算により平均ドプラ周波数を算出することを特
    徴とする超音波ドプラ診断装置。
  9. 【請求項9】 請求項5から請求項8のいずれかに記載
    の超音波ドプラ診断装置において、前記補正手段は、超
    音波エコー信号を直交検波して得られる同期成分と直交
    成分とからなるベクトルを前記代表ドプラ成分に対応す
    る位相角だけ回転させるデジタル演算またはアナログ演
    算を行う演算手段からなることを特徴とする超音波ドプ
    ラ診断装置。
  10. 【請求項10】 請求項5から請求項8のいずれかに記
    載の超音波ドプラ診断装置において、前記補正手段は、
    前記代表ドプラ成分に対応する位相だけずらせた位相を
    もつ直交検波用の参照信号を生成する参照信号生成手段
    からなることを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  11. 【請求項11】 超音波探触子によって得られる被検体
    からの超音波エコー信号を処理してドプラ組織動き速度
    を抽出し、そのドプラ組織動き速度に基づいて超音波ド
    プラ組織動き情報を表示する超音波ドプラ組織動き情報
    表示方法において、 一つの音線方向上の複数のサンプリング点におけるドプ
    ラ組織動き速度を平均した平均ドプラ組織動き速度を、
    前記音線方向の各サンプリング点におけるドプラ組織動
    き速度から除去し、除去後のドプラ組織動き速度に基づ
    いて超音波ドプラ組織動き情報を表示することを特徴と
    する超音波ドプラ組織動き情報表示方法。
  12. 【請求項12】 超音波探触子によって得られる被検体
    からの超音波エコー信号を処理してドプラ組織動き成分
    を抽出し、そのドプラ組織動き成分に基づいて超音波ド
    プラ組織動き情報を表示する超音波ドプラ組織動き情報
    表示方法において、 一つの音線方向の超音波エコー信号から当該音線方向を
    代表する代表ドプラ成分を取得し、その代表ドプラ成分
    を基に当該音線方向のドプラ組織動き成分または超音波
    エコー信号を補正することを特徴とする超音波ドプラ組
    織動き情報表示方法。
  13. 【請求項13】 超音波探触子によって得られる被検体
    からの超音波エコー信号を処理してドプラ組織動き速度
    を抽出し、そのドプラ組織動き速度に基づいて超音波ド
    プラ組織動き情報を表示する超音波ドプラ診断装置にお
    いて、 一つの音線方向上の複数のサンプリング点におけるドプ
    ラ組織動き速度を平均した平均ドプラ組織動き速度を算
    出する平均ドプラ組織動き速度算出手段と、前記音線方
    向の各サンプリング点におけるドプラ組織動き速度から
    前記平均ドプラ組織動き速度を除去する補正手段とを具
    備したことを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  14. 【請求項14】 超音波探触子によって得られる被検体
    からの超音波エコー信号を処理してドプラ組織動き成分
    を抽出し、そのドプラ組織動き成分に基づいて超音波ド
    プラ組織動き情報を表示する超音波ドプラ診断装置にお
    いて、 一つの音線方向の超音波エコー信号から当該音線方向を
    代表する代表ドプラ成分を取得する代表ドプラ成分取得
    手段と、その代表ドプラ成分を基に当該音線方向のドプ
    ラ組織動き成分または超音波エコー信号を補正する補正
    手段とを具備したことを特徴とする超音波ドプラ診断装
    置。
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JP (1) JPH07289547A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10118065A (ja) * 1996-10-25 1998-05-12 Toshiba Corp 超音波診断装置
JP2001095803A (ja) * 1999-08-13 2001-04-10 General Electric Co <Ge> ドプラ音響出力用の動的な雑音低減のための方法及び装置
KR100946710B1 (ko) * 2007-10-24 2010-03-12 주식회사 메디슨 초음파 영상 처리 시스템 및 방법
JP5938822B2 (ja) * 2010-02-08 2016-06-22 株式会社日立製作所 超音波診断装置、及び血流画像生成方法

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