JPH07288422A - 表面実装型アンテナ装置 - Google Patents

表面実装型アンテナ装置

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JPH07288422A
JPH07288422A JP8165294A JP8165294A JPH07288422A JP H07288422 A JPH07288422 A JP H07288422A JP 8165294 A JP8165294 A JP 8165294A JP 8165294 A JP8165294 A JP 8165294A JP H07288422 A JPH07288422 A JP H07288422A
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輝久 鶴
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Harufumi Bandai
治文 萬代
Mitsuhide Katou
充英 加藤
Ken Tonegawa
謙 利根川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 利得や反射損失などの電気的特性の向上を図
ることができ、小型化が容易であり、かつ表面実装可能
なアンテナ装置を得る。 【構成】 側面及び/または底面にグランド電極23が
形成されており、かつ平面形状が矩形の誘電体基板21
の一方主面に平面形状が略矩形の放射部を有する放射体
22を対向配置するように、上記誘電体基板21に放射
体22を固定してなり、誘電体基板19と放射体22と
により構成された積層体の側面に給電部が設けられてい
る表面実装型のアンテナ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回路基板などに表面実
装可能なアンテナ装置に関し、例えば、移動体通信機器
等において好適に用いられる表面実装型のアンテナ装置
に関する。
【0002】アンテナ装置では、利得や反射損失などの
特性に優れていることが要求され、さらに、移動体通信
機器等に用いるアンテナ装置では、より小型のものが要
求されている。
【0003】
【従来の技術】従来、高周波帯で用いるのに適したアン
テナ装置としては、(a)逆F型アンテナ装置(Inv
erted−F antenna)、(b)マイクロス
トリップアンテナ及び(c)誘電体装荷モノポール型ア
ンテナ装置などが知られている。
【0004】逆F型アンテナ装置の一例は、K. Fujimot
o 、A. Henderson、K. Hirasawa 及び J.R. James 著
「 Small Aentennas」( Research Studies Press Lt
d.,England )に記載されている。この逆F型アンテナ
装置の一例を、図1を参照して説明する。逆F型アンテ
ナ装置1は、放射部として機能する矩形の金属板2を有
する。金属板2の1つの側縁からは、金属板2に直交す
るよう折り曲げられて形成されたグランド端子3が設け
られている。また、金属板2の他の側縁から同じく金属
板の一部を折り曲げることにより給電端子4が形成され
ている。
【0005】逆F型アンテナ装置では、上記のような構
造を有するため、プリント回路基板に設けられた貫通孔
(複数)にグランド端子及び給電端子を挿入することに
より、プリント回路基板に実装することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、逆F型
アンテナ装置1では、利得が十分大きくないため、金属
板2の大きさを小さくすることが困難であった。また、
アンテナ装置1が実装されるプリント回路基板に、グラ
ンド端子3及び給電端子4を挿入するための貫通孔を形
成しなければならず、表面実装することができなかっ
た。
【0007】(b)マイクロストリップ型アンテナ装置
は、例えば、I.J. Bahi 及び P. Bhartia 著「 Microst
rip Antennas」(Artech House社刊)に記載されてい
る。マイクロストリップ型アンテナ装置の一例を、図2
(a)及び(b)を参照して説明する。マイクロストリ
ップ型アンテナ装置5は、平面形状が矩形の誘電体基板
6を有する。誘電体基板6の上面には、放射電極7が、
下面にはシールド電極8が形成されている。シールド電
極8は、誘電体基板6の下面のほぼ全面に形成されてい
る。もっとも、同軸ケーブルやコネクタ9が接続される
部分を除いて、シールド電極8が誘電体基板6の下面に
形成されている。コネクタ9の内部導体は、図2Bで示
されているように、放射電極7の給電点7aに電気的に
接続されており、コネクタ9の外部導体が、上記シール
ド電極8に電気的に接続されている。
【0008】マイクロストリップアンテナ装置5では、
放射電極7により電波が送受信されてアンテナとして動
作する。しかしながら、マイクロストリップアンテナ装
置5において、小型化を図った場合、利得が低下すると
いう問題があった。すなわち、小型化を図るために、よ
り小さな誘電体基板6を用いた場合、アンテナ装置5の
利得が低下せざるを得なかった。その結果、実際には、
放射電極7の長さ、すなわち長辺側の寸法を、送受信さ
れる電波の波長の1/10以下とすることができず、小
型化に限界があった。
【0009】また、アンテナ装置5の底面にコネクタ9
が取り付けられるものであり、コネクタ9が突出してい
るため、プリント基板等に表面実装することができなか
った。表面実装を行うために、コネクタ9を除去した場
合には、アンテナ装置5と、アンテナ装置5に接続され
る回路との間のインピーダンスマッチングを図ることが
困難となり、その結果、反射損失が増加するという問題
が生じる。
【0010】(c)誘電体装荷モノポール型アンテナ装
置の一例を、図3に示す。モノポール型アンテナ装置1
1は、同軸コネクタ12の先端側に固定されている。ア
ンテナ装置11では、円筒状の誘電体13が用いられて
おり、該誘電体13の中心に設けられた貫通孔13aの
内周面と、誘電体13の先端面とに電極膜が形成されて
おり、該電極膜により放射電極が構成されている。すな
わち、放射電極の周囲に誘電体13が配置された構造を
有する。
【0011】アンテナ装置11は、上記のような構造を
有するため小型に構成することができるものの、やはり
利得が十分でなく、さらに、同時コネクタ12と一体化
されるものであるため、プリント回路基板上に表面実装
することができなかった。
【0012】本発明の目的は、上述した従来の高周波用
アンテナ装置の欠点を解消し、利得や反射損失などの電
気的特性の向上を図ることができ、小型化が容易であ
り、かつ表面実装可能なアンテナ装置を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の広い局面によれ
ば、請求項1に記載のように、誘電体基板と、誘電体基
板の側面及び底面の少なくとも一方に形成されたグラン
ド電極と、一方主面が前記誘電体基板の一方主面に対向
するように誘電体基板に対して固定されており、かつ低
導体損の材料よりなる放射体と、誘電体基板と放射体と
により構成された積層体の側面及び底面の少なくとも一
方に設けられた給電部とを備える表面実装型のアンテナ
装置が提供される。
【0014】また、本発明の表面実装型アンテナ装置で
は、上記放射体は、誘電体基板に対して適宜の方法で固
定されるが、好ましくは、請求項2に記載のように、前
記放射体が、前記一方主面を有する放射部と、前記放射
部の少なくと1つの側縁から前記誘電体基板側に延ばさ
れた少なくとも1つの固定部とを備え、前記少なくとも
1つの固定部が前記誘電体基板の側面に固定されること
により、前記放射体が誘電体基板に固定されている。よ
り好ましくは、請求項3に記載のように、前記放射部が
長辺と短辺とを有する矩形の平面形状を有し、前記同一
または異なる前記固定部の先端に一体に形成された給電
端子及びグランド端子をさらに備える。
【0015】上記放射体の一方主面と、誘電体基板の一
方主面とは、請求項11に記載のように、両者が密着さ
れるように対向されていてもよく、あるいは請求項4に
記載のように、放射体の一方主面が、誘電体基板の一方
主面との間に所定の厚みの空間を隔てて対向するように
構成されていてもよい。
【0016】後者、すなわち放射体の一方主面と、誘電
体基板の一方主面との間に所定の厚みの空間を配置した
構造では、該空間により、放射電波の損失が抑制され、
それによってアンテナの利得がより一層高められる。従
って、上記空間を隔てて放射体の一方主面と、誘電体基
板の一方主面とが対向されることが好ましい。
【0017】上記のように、所定の厚みの空間を形成す
るために、適宜の空間保持手段が備えられる。この空間
保持手段としては、放射部の側縁から誘電体基板の一方
主面側に延ばされており、かつ誘電体基板の一方主面に
当接される係止片を挙げることができる。好ましくは、
一対の係止片が少なくとも1つの上記固定部の両側に配
置され、該一対の係止片の先端が、誘電体基板の一方主
面に当接される。また、上記空間保持手段は、放射体の
放射部の周囲に閉環状に側壁部を形成し、該側壁部の先
端にフランジ部を設け、該フランジ部を誘電体基板の一
方主面に固定することによっても構成される。さらに、
上記空間保持手段は、誘電体基板の一方主面上に形成さ
れており、かつその先端が放射部が当接される突出部に
より構成されていてもよい。
【0018】本発明の表面実装型のアンテナ装置は、上
記のように種々の構造に変形し得るが、さらに他の例と
しては、誘電体基板上に形成されたシールド電極をさら
に備え、シールド電極が前記グランド電極に電気的に接
続されており、かつ放射体が、放射部と、放射部の側縁
から誘電体基板側に延ばされた環状側壁部とを有し、該
環状側壁部の先端にフランジ部が形成されており、上記
フランジ部が前記シールド電極に電気的に接続され、か
つ機械的に接合されており、それによって前記放射部と
前記誘電体基板との間に所定の厚みの空間が形成されて
いる、表面実装型のアンテナ装置が挙げられる。
【0019】また、上記グランド電極と放射部との間に
コンデンサを電気的に接続することにより、アンテナ装
置の共振周波数を低下させたり、アンテナ装置の小型化
を促進したりすることができる。
【0020】また、上記空間を設けた構造では、上記空
間内に、さらに誘電体基板よりも低い誘電率の誘電体層
を設けてもよい。また、上記空間内に、コンデンサなど
の他の回路素子を配置することも可能であり、それによ
って通信機械全体の小型化を促進することができる。
【0021】
【作用】本発明のアンテナ装置では、グランド電極が側
面及び/または底面に、給電部が側面及び/または底面
に配置されるため、誘電体基板及び放射体により構成さ
れた積層体の底面、すなわち誘電体基板の放射体が固定
される側とは反対側の主面を実装面とすることができ
る。よって、プリント回路基板等に表面実装することが
できるアンテナ装置を提供することが可能となる。
【0022】しかも、上記放射体は、例えば金属板のよ
うな低導体損の材料により構成されているため、アンテ
ナ装置の電気的抵抗成分が小さくなると共に、熱容量が
大きくなる。従って、ジュール損が低減されるため、ア
ンテナ装置の利得を高めることができ、小型化を図るこ
とが可能となる。
【0023】さらに、給電部とグランド電極との距離を
変更することにより、その間のインダクタンス値を調整
して外部回路とのインピーダンス整合を容易に図ること
ができ、それによって反射損失を低下させることもでき
る。
【0024】
【実施例の説明】まず、図4を参照して、本発明の概念
を説明する。図4は、本発明のアンテナ装置の概念を説
明するための図である。なお、図4は本発明の概念を説
明するために例示的に示したものであり、以下の説明に
おける個々の部材や部分の形状等については、図4に示
したものに限定されないことを指摘しておく。
【0025】本発明のアンテナ装置では、誘電体基板2
1と、誘電体基板21の一方主面21aに、一方主面2
2aが対向するように配置された放射体22とを有す
る。図4では、放射体22の一方主面22aは、誘電体
基板21の一方主面21aと隔てられて図示されている
が、両者は密着されていてもよい。もっとも、後述の第
2の実施例以下で説明するように、誘電体基板21と、
放射体22との間に所定の厚みの空間を形成する方が好
ましく、その場合には、空間の形成により放射電波の損
失が抑制されるので、アンテナの利得を高めることがで
き、結果的により小型のアンテナを構成することができ
る。
【0026】さらに、上記空間内において種々の回路素
子を搭載したり、形成したりすることができるため、そ
れによってもアンテナ装置の電気的特性の向上及びアン
テナ装置を含む装置の小型化を図り得る。
【0027】本発明のアンテナ装置では、上記誘電体基
板21の側面21b、あるいは誘電体基板21の底面
(一方主面21aとは反対側の主面)にグランド電極2
3が形成される。他方、給電部は、誘電体基板21と放
射体22との積層構造の側面に適宜形成される。すなわ
ち、図4に示されているように、誘電体基板21の側面
21cに給電電極24が形成されていてもよい。あるい
は後述の種々の実施例で示されているように、放射体2
2の誘電体基板21側に延びる部分に給電端子を形成し
てもよい。さらに、放射体22に、誘電体基板21側に
延びるようにグランド端子を設けてもよい。
【0028】本発明のアンテナ装置では、誘電体基板2
1の底面にグランド電極が形成されている場合、あるい
はグランド電極が底面に形成されていない場合のいずれ
においても、上記誘電体基板21の底面を利用してプリ
ント回路基板上に表面実装することができる。従って、
本発明によれば、表面実装型のアンテナ装置を提供する
ことができる。
【0029】以下、本発明の好ましい実施例のアンテナ
装置(複数)を説明するが、第1の実施例は、放射体の
主面を誘電体基板の一方主面に密着させた構造を有する
ものであり、第2の実施例以下のアンテナ装置は、放射
体の主面と誘電体基板との間に所定の厚みの空間を形成
した構造を有するものであり、前述したように、空間の
形成により利得を高め得るなど種々の効果を発揮させる
ことができるため、後者が好ましい。
【0030】〔第1の実施例〕図5(a)は本発明の第
1の実施例にかかるアンテナ装置の外観を示す斜視図で
あり、図5(b)は、その分解斜視図である。図5
(a)及び(b)において、本実施例のアンテナ装置3
1は、セラミックスや合成樹脂などの誘電体材料からな
る直方体状の誘電体基板32と、誘電体基板32に対し
て後述のようにして固定される放射体33とを有する。
【0031】誘電体基板32の長辺側の両側面には、グ
ランド電極34a,34bが形成されている。また、誘
電体基板32の短辺側の両側面には、接続電極35a〜
35cが形成されている。
【0032】他方、放射体33は、例えば銅または銅合
金のような低導体損の材料で構成されている。本実施例
では、銅または銅合金のような金属からなる金属板を機
械加工することにより、上記放射体33が形成されてい
る。
【0033】放射体33は、平面形状が長方形の放射部
36と、放射部36の短辺側の両側縁から下方に折り曲
げられた第1,第2の固定部37,38とを有する。固
定部37と固定部38とは、図示のように対向配置され
ている。また、固定部37の先端には、給電端子39及
びグランド端子40が一体に形成されている。
【0034】本実施例のアンテナ装置31を組み立てる
にあたっては、上記放射体33内に誘電体基板32を挿
入し、次に、放射体33の放射部36の一方主面すなわ
ち内面と、誘電体基板32の上面とを密着させる。この
状態にて、誘電体基板32の短辺側の両側面に、放射体
33の固定部37,38の内面がそれぞれ当接される。
そして、誘電体基板32に形成された接続電極35a
と、放射体33の固定部38とがはんだにより結合さ
れ、同様に、誘電体基板32の接続電極35b,35c
と、放射体33の給電端子39及びグランド端子40と
が、それぞれはんだで接合される。上記のようにして、
本実施例のアンテナ装置31が得られる。
【0035】使用に際しては、アンテナ装置31を、配
線パターンが上面に形成されたプリント回路基板(図示
せず)に図5(a)に示した向きのまま載置する。そし
て、グランド電極34a,34b、給電端子39及びグ
ランド端子40を、配線パターンにはんだ付けすること
により、アンテナ装置31がプリント回路基板上に表面
実装される。この場合、アンテナ装置31の上記放射体
33の放射部36により、電波が送受信される。
【0036】アンテナ装置31では、該アンテナ装置3
1の側面に給電端子39、グランド端子40及びグラン
ド電極34a,34bが形成されており、該アンテナ装
置の底面は誘電体基板32の底面となるため平坦であ
る。従って、上記のようにアンテナ装置31は、プリン
ト回路基板上に表面実装され得る。
【0037】また、アンテナ装置31の等価回路は、図
6に示す通りである。すなわち、インダクタンス成分L
1,L2とキャパシタンス成分Cとで構成され、インダ
クタンス成分L1は主に放射体33の放射部36のイン
ダクタンス成分により構成され、インダクタンス成分L
2は、放射体33の給電端子39とグランド端子40と
の間のインダクタンス成分により構成され、キャパシタ
ンス成分Cは、誘電体基板32のグランド電極34a,
34bと、放射体33の放射部36との間の浮遊容量に
より構成される。従って、給電端子39とグランド端子
40との間の距離を調整することにより、インダクタン
ス成分L2のインダクタンス値を変更することができ、
インダクタンス成分L1及びL2のインダクタンス値の
比を調整することにより、アンテナ装置31のインピー
ダンスを調節することができる。よって、アンテナ装置
31と、外部回路とのインピーダンス整合を容易に図る
ことができる。
【0038】また、本実施例のアンテナ装置31では、
電波を送受信する放射部36が上記のように金属により
構成されているため、アンテナ装置31の抵抗成分が小
さくなると共に、熱容量が大きいため、ジュール損が減
少する。よって、アンテナ装置31では利得も効果的に
高められる。
【0039】また、図7に示すように、放射体33の放
射部36の内面と誘電体基板32の上面との間に、ポリ
イミド樹脂等からなる低誘電率の誘電体層41を充填し
てもよい。誘電体層41が充填されたアンテナ装置42
は、上記実施例のアンテナ装置31と同様な作用効果を
果たすだけでなく、上記誘電体層41が介在されている
ため、アンテナのQ値が低下し、利得及び反射損失の周
波数特性を広げることができる。
【0040】なお、図7に示したアンテナ装置42は、
第1の実施例のアンテナ装置31の変形例であるが、後
述する第2の実施例以下のアンテナ装置の変形例にも該
当することを指摘しておく。すなわち、第2の実施例以
降のアンテナ装置では、誘電体基板の上面と放射体の放
射部の下面との間に所定の厚みの空間が形成されるが、
この空間に、アンテナ装置42のように誘電体層41を
配置してもよく、従って、アンテナ装置42は、第2及
び第3の実施例のアンテナ装置の変形例にもあたる。
【0041】〔第2の実施例〕図8は、本発明の第2の
実施例にかかる表面実装型のアンテナ装置をプリント回
路基板上に実装した状態を示す部分切欠斜視図である。
【0042】アンテナ装置51は、セラミックスや合成
樹脂からなる直方体状の誘電体基板52と、誘電体基板
52に対して後述のようにして固定される放射体53と
を有する。誘電体基板52の長辺側の両側面には、それ
ぞれ、グランド電極54a,54bが形成されている。
他方、誘電体基板52の短辺側の両側面には、図示のよ
うに接続電極55a,55b,55cが形成されてい
る。すなわち、誘電体基板52は、第1の実施例の誘電
体基板32と同様に構成されている。
【0043】また、放射体53は、例えば銅または銅合
金のような低導体損の金属材料により構成されており、
金属板を機械加工することにより形成されている。放射
体53は、平面形状が長方形の放射部56と、放射部5
6の両短辺から下方に折り曲げて形成された第1,第2
の固定部57,58とを有する。固定部57の先端に
は、給電端子59及びグランド端子60が一体に形成さ
れている。
【0044】ここまでは、第1の実施例のアンテナ装置
31と同様に構成されている。第2の実施例のアンテナ
装置51の特徴は、上記放射体53の放射部56の下面
と、誘電体基板52の上面との間に、所定の厚みの空間
61が形成されるように、上記放射体53が誘電体基板
52に固定されていることにある。
【0045】組み立てに際しては、放射体53の内部に
誘電体基板52が挿入される。誘電体基板52の短辺側
の両側面が、それぞれ、上記固定部57,58に当接さ
れる。そして、誘電体基板52に形成された接続電極5
5aと、固定部58とがはんだにより接合される。同様
に、接続電極55b,55cと、給電端子59及びグラ
ンド端子60とが、それぞれ、はんだで接合される。
【0046】図8に示した構造では、上記アンテナ装置
51が、プリント回路基板62上に表面実装されてい
る。プリント回路基板62の上面には、給電線63及び
接地電極64が形成されており、下面にはアース電極6
5が形成されている。アンテナ装置51の給電端子59
が上記給電線63にはんだ付けされており、グランド電
極54a,54b及びグランド端子60がアース電極6
4にはんだ付けされている。
【0047】プリント回路基板62に上記のように表面
実装されたアンテナ装置51では、放射体53の放射部
56により電波を送受信する。本実施例のアンテナ装置
51は、上記空間61を設けたことを除いては、第1の
実施例のアンテナ装置31と同様に構成されている。従
って、第1の実施例のアンテナ装置31と同様の作用効
果を発揮する。
【0048】のみならず、上記空間61が設けられてい
るため、放射部56と、誘電体基板52及びグランド電
極54a,54bとの間の間隔が空間61が設けられて
いる分だけ広げられる。その結果、磁界によりプリント
回路基板62上に設けられたアース電極64において発
生する渦電流が抑制されると共に、電界が誘電体基板5
2の内部に集中しにくくなる。この空間の作用は、後述
の第4の実施例において図30を参照して詳細に説明す
る。すなわち、放射体の放射部に流れる高周波電流が、
すなわち、給電端子から、給電端子が設けられている側
面と対向する側面に向かって流れ、この高周波電流の周
りに磁界が発生する。従って、上記磁界の周りに電界が
発生し、放射部から電波が放射される。このとき、放射
体の放射部と、誘電体基板の表面との間に空間が設けら
れているため、上記磁界によりグランド面に発生する渦
電流が抑制される。のみならず、電界が誘電体基板の内
部に集中し難くなる。従って、電波の放射効率がより一
層高められ、アンテナ装置51の利得がさらに高められ
ている。従って、より小型のアンテナ装置51を構成し
た場合でも、十分な利得を確保することができる。
【0049】なお、本実施例のアンテナ装置51の等価
回路は、第1の実施例のアンテナ装置31の等価回路と
同様である。上記実施例のアンテナ装置51の特性の一
例を図9に示す。図9に示すアンテナの指向特性は、長
さ10mm、幅6.3mm及び高さ4mmの大きさを有
し、かつ共振周波数が1.9GHzとされている本実施
例のアンテナ装置の指向特性である。図9から明らかな
ように、このアンテナ装置の最大利得は−1dBと良好
であり、サイズはもっとも長い部分で、送受信される電
波の波長の1/16程度であるため、従来のマイクロス
トリップアンテナに比べて大幅にサイズを小さくし得る
ことがわかる。
【0050】図10は、第2の実施例のアンテナ装置の
第1の変形例を示す斜視図である。図10において、本
変形例のアンテナ装置71では、放射体に設けられた固
定部の位置が、第2の実施例のアンテナ装置51に対し
て変更されており、上記変更に応じて、誘電体基板52
側に設けられた電極の形成位置も異ならされている。そ
の他の点については、第2の実施例のアンテナ装置51
と同様であるため、同一部分については、同一の参照番
号を付することにより、第2の実施例について行った説
明を援用することにより省略する。
【0051】すなわち、誘電体基板52の両短辺側の側
面に、グランド電極54a,54bがそれぞれ形成され
ており、長辺側の両側面に、接続電極55d〜55fが
形成されている。他方、放射体53側においては、放射
部56の両長辺から下方に折り曲げられて、互いに対向
し合う第1,第2の固定部57,58が形成されてい
る。固定部57の先端には、給電端子59及びグランド
端子60が形成されている。給電端子59は接続電極5
5eに電気的に接続される。グランド端子60は、接続
電極55fに電気的に接続される。また側面に露出され
ているグランド電極54a,54aは、プリント回路基
板上の接地電極(図示せず)に電気的に接続される。
【0052】図11は、第2の実施例のアンテナ装置の
第2の変形例のアンテナ装置81を示す斜視図である。
第2の変形例のアンテナ装置81では、放射体53の放
射部56の短辺側の側縁から下方に金属板を折り曲げる
ことにより、対向し合う第1,第2の固定部57,58
が形成されているだけでなく、一方の長辺側側縁から金
属板を折り曲げることにより第3の固定部82が形成さ
れている。そして、給電端子59が固定部57の先端に
一体に設けられており、他方、固定部82の先端に一体
にグランド端子60が設けられている。すなわち、アン
テナ装置81では、給電端子59とグランド端子60と
が、放射部56の異なる2辺に分散されて配置されてい
る。本実施例においても、給電端子59とグランド端子
60との間の距離を調整することにより、両者の間で発
生するインダクタンスの値を調整することができ、従っ
て外部回路とのインピーダンスを容易に整合させること
ができる。
【0053】アンテナ装置81では、給電端子59及び
グランド端子60が上記のように形成されているため、
これらに接続される接続電極55b,55cも、図示の
ように誘電体基板52の異なる側面に形成されている。
その他の点については、第2の実施例のアンテナ装置5
1と同様であるため、同一の部分については同一の参照
番号を付することによりその説明は省略する。
【0054】上述したアンテナ装置51,71,81か
ら明らかなように、放射体53に設けられる固定部は3
以上形成されていてもよい。もっとも、好ましくは、放
射体53を誘電体基板52に確実に固定するために、互
いに対向する一対の固定部を設けることが望ましい。
【0055】また、前述した第1の実施例及び後述の第
3,第4の実施例においても3以上の固定部を上記と同
様に形成し得る。さらに、アンテナ装置51,71,8
1から明らかなように、給電端子59及びグランド端子
60については、放射部56の長辺側及び短辺側のいず
れに形成されてもよく、給電端子59及びグランド端子
60は放射部56の同一辺に隣接された固定部において
並設されていてもよく、あるいは放射部56の異なる辺
に連ねられた異なる固定部に分散して形成してもよい。
このような変形についても、前述の第1の実施例及び後
述の第3,第4の実施例にも適用し得る。
【0056】第2の実施例のアンテナ装置51では、上
記空間61が誘電体基板52と放射体53の放射部56
との間に形成されていたため、前述したように放射電波
の損失を抑制し、アンテナの利得を効果的に高めること
ができる。好ましくは、上記空間61の高さを一定に保
つことにより、安定な特性のアンテナ装置を得ることが
できる。このように、空間61の高さを一定に保つため
の空間保持手段を図12(a)〜図15を参照して説明
する。
【0057】なお、図12(a)〜図12(d)では、
誘電体基板上に設けられた空間保持手段としての突出部
を説明するが、誘電体基板及び誘電体基板に形成された
電極構造については、図8に示した誘電体基板52と同
様であるため、詳細な説明は省略する。
【0058】図12(a)では、誘電体基板52の上面
に、第1,第2のストリップ状突出部83a,83bが
形成されている。突出部83a,83bは、誘電体スト
リップ基板52の上面の両短辺側の側辺に沿うように配
置されている。また、図12(b)では、第1,第2の
ストリップ状突出部84a,84bが誘電体基板52の
上面において、両長辺に沿うように配置されている。さ
らに、図12(c)では、閉環状突出部85が誘電体基
板52の上面に形成されている。閉環状突出部85は、
誘電体基板52の両面の四辺に沿う大きさとされてい
る。また、図12(d)では、誘電体基板52の上面に
おいて、所定距離を隔てて複数の突出部86a,86b
が、誘電体基板52の側縁には至らない内部領域に形成
されている。
【0059】上記突出部83a〜86bは、それぞれ、
前述の放射体53の放射部56の内面に当接され、それ
によって、上述した空間61の高さが確実に一定に保た
れる。これを、図12(a)に示したストリップ状突出
部83a,83bを例にとり、図13に示す。図13に
示したアンテナ装置では、ストリップ状突出部83a,
83bの上面が、放射体53の放射部56の内面に当接
され、それによって空間61の高さが確実に一定に保た
れ、アンテナ装置87の利得が安定化される。
【0060】なお、突出部83a〜86bは、上記のよ
うな機能を有するものであるため、セラミックスや合成
樹脂などの適宜の材料により構成することができる。ま
た、突出部83a〜86bは、誘電体基板52と同一材
料を用い、一体成形により誘電体基板52と共に成形さ
れていてもよい。
【0061】次に、放射体53側に空間保持手段を設け
た第2の実施例の変形例を、図14及び図15を参照し
て説明する。図14に示すアンテナ装置91では、誘電
体基板52に対して放射体53が固定されている。誘電
体基板52と放射体53との固定構造は、第2の実施例
のアンテナ装置51と同様である。
【0062】アンテナ装置91の特徴は、放射体53の
放射部56の長辺側の両側縁から下方に折り曲げられた
係止片92a,92bが設けられていることにある。係
止片92a,92bは、空間61の高さを一定にするた
めに設けられている。すなわち、係止片92a,92b
は、その先端が、誘電体基板52の上面に当接されるこ
とにより、上記空間61の高さを一定に保つように機能
する。
【0063】また、上記係止片92a,92bは、ある
程度の幅(ここで、幅とは、空間61の高さ方向と直交
する方向の寸法をいうものとする)を有するため、放射
体53の機械的強度を高める効果をも有する。
【0064】同じように係止片が設けられた他の変形例
を図15に示す。図15に示すアンテナ装置93では、
誘電体基板52に対して固定された放射体53の放射部
56の短辺側の両側縁から誘電体基板52側に固定部5
7,58が延ばされている。係止片94〜97は、それ
ぞれ、固定部57,58の下端において内側に折り曲げ
られて形成されており、誘電体基板52の上面と平行に
延ばされている。係止片94〜97の下面が誘電体基板
52の上面に当接されることにより、空間61の高さが
一定に保たれ、前述した他の空間保持手段を設けた場合
と同様に、アンテナの利得を安定化し得る。
【0065】図14及び図15から明らかなように、空
間61の高さを一定にするための空間保持手段は、放射
体53側に設けられた係止片により構成されてもよく、
かつ係止片は、放射部56の長辺側の側縁及び短辺側の
側縁のいずれに配置されていてもよい。
【0066】また、上記係止片92a,92b及び94
〜97から明らかなように、係止片は放射部の側縁から
直接金属板を折り曲げて形成されてもよく、また、固定
部の先端で金属板を折り曲げて形成されてもよい。
【0067】図10に示した第2の実施例のアンテナ装
置51では、好ましくは、放射体53に接続されたコン
デンサがさらに備えられる。このようなコンデンサを形
成した誘電体基板の変形例を、図16〜図19に示す。
【0068】図16では、誘電体基板52の上面に、チ
ップ型積層コンデンサ101が実装されている。積層コ
ンデンサ101の一方の電極は、誘電体基板52の上面
に形成された電極パターン102aを介して接続電極5
5aに電気的に接続されている。コンデンサ101の他
方の電極は、電極パターン102bを介して、グランド
電極54aに電気的に接続されている。
【0069】図17に示す誘電体基板52では、接続電
極55aに電気的に接続される電極パターン102a
と、グランド電極54aに電気的に接続される電極パタ
ーン102bとが、誘電体基板52の上面に形成されて
いる。そして、電極パターン102a,102b間に、
誘電体材料層103を印刷することにより、コンデンサ
が構成されている。すなわち、電極パターン102a
と、電極パターン102bとをコンデンサ電極とし、誘
電体材料層103による静電容量が取り出されるよう
に、コンデンサが構成されている。誘電体材料層103
は、合成樹脂や誘電体セラミックスを混練してなるペー
スト等を印刷することにより形成することができる。
【0070】図18に示す変形例では、誘電体基板52
の下面に、グランド電極54a,54bに電気的に接続
されたグランド電極パターン104が形成されている。
他方、誘電体基板52の上面には、コンデンサ電極10
5が形成されている。コンデンサ電極105は、接続電
極55aに電気的に接続されている。従って、上記コン
デンサ電極105と、グランド電極パターン104との
間で、コンデンサが構成される。
【0071】図19に示す変形例では、誘電体基板52
の内部にコンデンサ電極106が形成されている。コン
デンサ電極106は、接続電極55aと電気的に接続さ
れている。また、誘電体基板52の下面には、グランド
電極パターン104が形成されている。従って、コンデ
ンサ電極106とグランド電極パターン104との間で
コンデンサが構成される。
【0072】なお、図18及び図19に示したグランド
電極パターン104は、誘電体基板52の下面に形成さ
れているが、図示のように、給電端子に接続されること
が予定されている接続電極55bと、接続電極55aと
には電気的に接続されないように形成されている。
【0073】上述した図16〜図19に示した変形例で
は、誘電体基板上あるいは誘電体基板内にコンデンサが
構成されており、該コンデンサは一方の電極が接続電極
55aに、他方の電極がグランド電極54aに電気的に
接続されている。従って、第2の実施例のアンテナ装置
51において、接続電極55aが放射体53に電気的に
接続されるため、放射体53とグランド電位との間に上
記コンデンサが電気的に接続されることになる。従っ
て、上記コンデンサは、図6に示した等価回路における
コンデンサCのキャパシタンス値を高めるように機能
し、アンテナ装置の共振周波数を低下させたり、あるい
はアンテナ装置の小型化を促進したりすることを可能と
する。
【0074】なお、上述した図16〜図19に示したコ
ンデンサを有する誘電体基板は、第2の実施例のアンテ
ナ装置51、変形例のアンテナ装置71,81,91,
93に適宜採用することができ、さらに、図12(a)
〜(d)に示した突出部83a〜86bが設けられた誘
電体基板52においても採用することができる。
【0075】また、図19に示した構造におけるコンデ
ンサは誘電体基板内に構成されているものであるため、
このコンデンサは、図5(a)に示した第1の実施例の
アンテナ装置31においても採用することができ、従っ
て第1の実施例のアンテナ装置31においても、放射体
3とグランド電極34a,34bとの間にコンデンサを
電気的に接続することにより、アンテナの共振周波数の
低下及び小型化を図ることができる。
【0076】さらに、逆に、図16〜図19に示したコ
ンデンサが構成された各誘電体基板52において、図1
2(a)〜(d)に示した突出部83a〜86bのうち
適宜の突出部を採用してもよい。
【0077】〔第3の実施例〕次に、図20〜図24を
参照して、本発明のベストモードと考えられる第3の実
施例にかかるアンテナ装置を説明する。
【0078】図20は、第3の実施例に用いられる放射
体113を示す斜視図である。放射体113は、低導体
損の材料、例えば銅もしくは銅合金のような金属材料を
機械加工することにより構成されている。放射体13
は、平面形状が長方形の放射部116を有する。放射部
116の両短辺からは、それぞれ、下方に折り曲げられ
た第1,第2の固定部117,118が形成されてい
る。第1の固定部117の先端には、給電端子119
と、グランド端子120とが一体に形成されている。
【0079】第1,第2の固定部117,118及び給
電端子119及びグランド端子120を設けた構造自体
は、第1,第2の実施例のアンテナ装置の放射体3,5
3と同様である。もっとも、本実施例では、固定部11
7及び118の先端に、先端側に向かって開かれたはん
だ注入部としてのスリット120a,118aが形成さ
れている。固定部117側では、スリット120aは、
上記グランド端子120の設けられている部分に形成さ
れている。
【0080】また、第1,第2の固定部117,118
の両側に、空間保持手段としての係止片131〜134
が形成されている。係止片131〜134は、後述の誘
電体基板112の上面に当接され、放射部116の内側
主面と誘電体基板112の上面との間に所定の高さの空
間を確実に形成するために設けられている。
【0081】さらに、放射体113では、放射部116
の両側辺から下方に折り曲げられて、補強側面部135
a,135bが形成されている。補強側面部135a,
135bは、放射体113の機械的強度を高めるために
設けられている。本実施例では、補強側面部135a,
135bは、図示のように係止片131〜134よりも
放射部116からの垂下量が小さいように形成されてい
るが、補強側面部135a,135bの下端を係止片1
31〜134と一致させることにより、補強側面部13
5a,135bを係止片として機能させてもよい。
【0082】なお、上記係止片131〜134が放射部
116から折り曲げられている位置は、固定部117,
118よりも内側とされている。これは、後述のように
組み立てた場合に、確実に係止片131〜134を誘電
体基板112の上面に当接させるためである。
【0083】図21を参照して、誘電体基板112は、
セラミックスや合成樹脂からなる直方体状の形状を有す
る。誘電体基板112の長辺側の両側面には、グランド
電極114a,114bが形成されている。また、誘電
体基板112の短辺側の両側面には、接続電極115
a,115cが形成されている。さらに、誘電体基板1
12の中間高さ位置には、コンデンサ電極136が形成
されている。コンデンサ電極136は、接続電極115
aに電気的に接続されている。また、誘電体基板112
内において、コンデンサ電極136よりも下方には、グ
ランド電極パターン137が形成されている。グランド
電極パターン137は、グランド電極114a,114
bに電気的に接続されている。従って、図22に部分切
欠側面断面図で示すように、上記コンデンサ電極136
と、グランド電極パターン137と、両者の間の誘電体
基板層とによりコンデンサが構成されている。すなわ
ち、本実施例で用いられる誘電体基板112は、図16
〜図19に示したコンデンサが構成された誘電体基板5
2と同様の機能を有するものである。
【0084】図23は、上記放射体113を誘電体基板
112に固定することにより構成された、第3の実施例
にかかるアンテナ装置111を示す斜視図である。組み
立てに際しては、放射体113の第1,第2の固定部1
17,118間に誘電体基板112を挿入する。この場
合、係止片131〜134が誘電体基板112の上面に
当接するまで、上記誘電体基板112を放射体113内
に挿入する。そして、第1の固定部117を接続電極1
15cにはんだ付けし、第2の固定部118を接続電極
115aにはんだ付けすることにより、アンテナ装置1
11が得られる。上記はんだ付けにより、第2の固定部
118に接続電極115aが電気的に接続されるため、
放射体113とグランド電極との間に上記コンデンサ電
極136及びグランド電極パターン137を用いて構成
されたコンデンサが接続されることになる。
【0085】また、本実施例では、上記はんだ付けに際
しては、スリット118a,120a内にはんだペース
トを注入することにより、第1,第2の固定部117,
118と誘電体基板112に設けられた接続電極115
a,115cとの接合をより確実に行うことができる。
すなわち、はんだペーストを注入するためのディスペン
サーのはんだ吐出部を、上記スリット118a,120
a内に入り込ませてはんだペーストを注入することによ
り、はんだペーストが誘電体基板112の外表面に形成
されている接続電極115a,115cに付着し、かつ
加熱されることにより接続電極115a,115cと第
1,第2の固定部117,118との間の隙間に円滑に
広がることになる。よって、第1,第2の固定部11
7,118と接続電極115a,115cとの接合面積
を確実に広げることができ、従って接合強度を確実に高
めることができる。
【0086】なお、本実施例では、はんだ注入部とし
て、スリット118a,120aを示したが、スリット
に代えて、図24に部分切欠斜視図で示すような貫通孔
120bを第1の固定部117や第2の固定部118に
設けてもよい。すなわち、はんだ注入部は、はんだペー
ストを誘電体基板112の外表面に形成されている電極
に確実にはんだを塗布し得る限り、適宜の形状を有する
ように構成することができる。
【0087】第3の実施例のアンテナ装置111の等価
回路は、第1の実施例のアンテナ装置31について示し
た図6に示す等価回路と同様となる。すなわち、第1の
実施例のアンテナ装置と同様に機能し、かつ誘電体基板
112の下面が平坦面とされているため、前述した各実
施例及び変形例のアンテナ装置と同様に表面実装するこ
とができる。また、給電端子119及びグランド端子1
20が第1の固定部117の先端に形成されており、該
給電端子119及びグランド端子120間の距離を調整
することにより両者の間に発生するインダクタンス分を
調整することができる。よって、第1及び第2の実施例
のアンテナ装置と同様に、外部回路とのインピーダンス
整合を容易にとることができる。
【0088】また、第2の実施例のアンテナ装置51と
同様に、放射部116と誘電体基板112の上面との間
の空間121により、放射電波の損失が抑制され、アン
テナの利得が効果的に高められる。しかも、上記係止片
131〜134が設けられているため、上記空間121
の高さは確実に一定に保たれる。
【0089】加えて、補強側面部135a,135bが
設けられているため、誘電体基板112の上方に配置さ
れた放射体113の機械的強度も高め得る。また、上記
コンデンサ電極136及びグランド電極パターン137
を用いて構成されたコンデンサが誘電体基板112内に
おいて構成されているため、共振周波数を低下させた
り、アンテナ装置の小型化を促進することも可能であ
る。しかも、上記コンデンサが、誘電体基板112内に
内蔵されているため、上記誘電体基板112を用意する
だけで上記のような機能を果たすコンデンサも用意され
る。すなわち、誘電体基板112上において煩雑なコン
デンサ実装作業やコンデンサを構成するための材料や電
極を印刷する作業も省略することができる。
【0090】〔第4の実施例〕図25〜図32を用い
て、本発明の第4の実施例にかかるアンテナ装置を説明
する。第4の実施例のアンテナ装置は、第2の実施例の
アンテナ装置と同様に、誘電体基板と放射体との間に空
間を設けた構造を有する。また、第4の実施例の特徴
は、アンテナ装置に後述のアンテナスイッチ回路のよう
な他の回路素子が内蔵されていることにある。
【0091】図25は、第4の実施例アンテナ装置の外
観を示す斜視図であり、図26は、その分解斜視図であ
る。アンテナ装置151では、誘電体基板152に対し
て放射体153が固定される。
【0092】誘電体基板151は、セラミックスや合成
樹脂からなる多層構造を有し、全体形状が図示のような
直方体の形状とされている。誘電体基板152の長辺側
の両側面には、内部電極として、アンテナスイッチ回路
の送信入力電極TX、受信出力電極RX、制御入力電極
VC1及びVC2並びに複数のグランド電極154a〜
154dが形成されている。また、誘電体基板152の
短辺側の両側面には、接続電極155a〜155cが形
成されている。
【0093】また、回路素子として、誘電体基板152
の内部に、図27に示されているようなストリップライ
ン171aやコンデンサ171bが形成されており、さ
らに、同じく回路素子として、誘電体基板152の表面
に、ダイオード171cや印刷により形成された抵抗1
71dが形成されている。これらの回路素子により、ア
ンテナスイッチ回路171が構成されている。アンテナ
スイッチ回路171のアンテナ出力電極171eは、誘
電体基板152の内部から、側面の接続電極155bに
接続されており、各回路素子間は、内部電極またはビア
ホール(略図的に示されている)に電気的に接続されて
いる。
【0094】放射体153は、低導体損の材料、例えば
銅もしくは銅合金のような金属からなり、機械加工によ
り金属板を折り曲げることにより形成されている。放射
体153は、平面形状が長方形の放射部156と、放射
部156の両短辺からそれぞれ折り曲げられた第1,第
2の固定部157,158とを有する。第1,第2の固
定部157,158は、第2の実施例のアンテナ装置5
1の第1,第2の固定部57,58と同様に固定されて
いる。また、第1の固定部157の先端には、給電端子
159及びグランド端子160が一体に形成されてい
る。なお、第1の固定部157は、給電端子159及び
グランド端子160の長さ分だけ、第2の固定部158
に比べて短く形成されている。すなわち、給電端子15
9及びグランド端子160の下端が、第2の固定部15
8の下端と一致するように定められている。また、上記
放射部156から給電端子159、グランド端子160
及び第2の固定部158の下端までの長さは、誘電体基
板152の厚みに比べて大きく設定されている。
【0095】組み立てに際しては、放射体153内に誘
電体基板152を挿入し、誘電体基板152の短辺側の
両側面を、それぞれ、第1,第2の固定部157,15
8の内面に当接させる。そして、給電端子159及びグ
ランド端子160を接続電極155b,155cにはん
だにより接合し、他方、第2の固定部158を接続電極
155aにはんだにより接合することにより、アンテナ
装置151を得る。この場合、図25に示されているよ
うに、放射部156の下面と誘電体基板152の上面と
の間に所定の厚みの空間161が形成されるように、上
記放射体153が誘電体基板152に接合される。
【0096】本実施例では、第1,第2の固定部15
7,158の長さ(誘電体基板152側に延びる方向の
寸法)と、誘電体基板152の厚みとが上記のような関
係に定められているため、誘電体基板152を平坦面に
載置した状態で上方から放射体153を被せ、給電端子
159、グランド端子160及び第2の固定部158の
下端を上記平坦面に当接させるように位置決めすること
により、確実に上記空間161を形成することができ
る。
【0097】本実施例のアンテナ装置に内蔵されるアン
テナスイッチ回路171の具体的な例を図28に示す。
また、このアンテナ装置151の概略ブロック図を図2
9に示す。
【0098】なお、図28に示したアンテナスイッチ回
路は、本実施例のアンテナ装置151に内蔵されるアン
テナスイッチ回路のあくまでも一例に過ぎず、内蔵され
る回路としては、従来より公知のアンテナスイッチ回路
等を適宜採用することができる。
【0099】次に、上記アンテナ装置151を、上面に
配線パターンが形成されたプリント回路基板(図示され
ず)に載置し、送信入力電極TX、受信出力電極RX、
制御入力電極VC1及びVC2、グランド電極154
a,154b及びグランド端子160を、各配線パター
ンにはんだ付けし、それによってアンテナ装置151を
プリント回路基板上に表面実装することができる。信号
は、放射体153の給電端子159を介して、上記アン
テナスイッチ回路171と放射部156との間を流れ、
放射部156において電波を送受信する。
【0100】本実施例のアンテナ装置151では、アン
テナスイッチ回路171を構成している各回路素子は、
誘電体基板152内、及び誘電体基板152の上面と放
射部156との間の空間161内において構成されてい
るため、誘電体基板152の底面を平坦にすることがで
きる。また、アンテナ装置151の側面に、外部電極と
して、上記送信入力電極TX、受信出力電極RX、制御
入力電極VC1及びVC2、グランド電極154a,1
54b並びにグランド端子160が形成されているた
め、上記のようなアンテナスイッチ回路を内蔵したアン
テナ装置151をプリント回路基板に容易に表面実装す
ることができる。
【0101】また、アンテナ装置151では、放射体1
53の放射部156に流れる高周波電流が、図30に略
図的平面図に矢印で示すように流れる。すなわち、給電
端子159から、給電端子159が設けられている側面
と対向する側面に向かって流れ、この高周波電流の周り
に磁界が発生する。従って、上記磁界の周りに電界が発
生し、放射部156から電波が放射される。このとき、
放射体153の放射部156と、誘電体基板152の表
面との間に空間161が設けられているため、上記磁界
によりグランド面に発生する渦電流が抑制される。のみ
ならず、電界が誘電体基板152の内部に集中し難くな
る。従って、電波の放射効率が高められ、それによって
アンテナ装置151の利得が効果的に高められる。よっ
て、アンテナ装置151の寸法を小さくした場合であっ
ても、十分な利得を確保することができる。
【0102】さらに、電波を送受信する放射部156
が、低導体損の部材としての上記金属材料を用いて構成
されているため、アンテナ装置151の電気抵抗が小さ
くなると共に、熱容量が大きくなる。よって、ジュール
損が減少し、それによってもアンテナ装置151の利得
が高められる。
【0103】上記アンテナ装置151のアンテナ部分の
等価回路は図31に示す通りである。この等価回路は、
第1の実施例のアンテナ装置について示した等価回路
(図6)と同様である。従って、相当の部分について
は、相当の参照番号を付することにより、その説明は省
略する。
【0104】上記アンテナ装置151として、長さ10
mm、幅6.3mm及び高さ4mmの寸法を有し、かつ
共振周波数1.9GHzのアンテナ装置を作製し、その
指向特性を測定した。結果を図32に示す。図32にお
いて、最大利得が−2dBと良好であり、上記寸法は、
最も大きな部分で送受信される電波の波長の1/16程
度となり、従来のアンテナ装置に比べて大幅に小型化し
得ることがわかる。
【0105】なお、本実施例のアンテナ装置において
も、誘電体基板152に設けられたグランド電極154
a,154bと、放射体153の固定部157,158
との距離、あるいはグランド電極154a,154b及
び接続電極155aの表面積を変更することにより、グ
ランド電極154a,154bと固定部158間の浮遊
容量を変更することにより、アンテナ装置151の共振
周波数を容易に調整することができる。
【0106】また、上記実施例では、アンテナスイッチ
回路171を内蔵していたが、誘電体基板152には、
表面波フィルタ、ローパスフィルタ、ディプレクサー、
あるいは高周波増幅器などの他の周辺回路を内蔵もしく
は搭載させてもよい。
【0107】〔第5の実施例〕図33は、本発明の第5
の実施例にかかるアンテナ装置を示す斜視図である。ア
ンテナ装置181は、誘電体基板182と放射体193
とを有する。
【0108】図34は、上記誘電体基板182の平面図
であり、図35は図34のIII−III線に沿う断面図であ
る。誘電体基板182の上面には、取り付け電極183
が形成されている。取り付け電極183は、例えば誘電
体基板182の周縁部の内側に沿って環状に形成されて
いる。
【0109】誘電体基板182の一端近傍においては、
取り付け電極183の下にビアホール184が形成され
ている。ビアホール184は、誘電体基板182の厚み
方向に延びるように形成されている。ビアホール184
の下には、第1の内部電極185が形成されている。第
1の内部電極185は、誘電体基板182の一方主面と
平行に、かつ該一方主面から所定の距離をおいて誘電体
基板182の内部に形成されている。そして、第1の内
部電極185の一端は、誘電体基板182の側面に引き
出されており、取り付け電極183と内部電極185と
が上記ビアホール184に充填された導電材によって電
気的に接続されている。
【0110】誘電体基板182の他端近傍においては、
取り付け電極183の下方にビアホール186が形成さ
れている。ビアホール186の下端に接続されるよう
に、第2の内部電極187が形成されている。第2の内
部電極187は、誘電体基板182の一方主面と平行
に、誘電体基板182の内部に形成されている。取り付
け電極183と、第2の内部電極187とは、ビアホー
ル186に充填された導電材により電気的に接続されて
いる。
【0111】誘電体基板182内には、シールド電極1
88が形成されている。シールド電極188は、第1,
第2の内部電極185,187よりも下方に形成されて
おり、かつ誘電体基板182の主面と平行な内面のほぼ
全面に形成されている。シールド電極188には、複数
本の電極引出し部188a〜188eが形成されてい
る。電極引出し部188a,188bは、第1の内部電
極185が引き出されている誘電体基板182の側面に
引き出されている。また、電極引出し部188c〜18
8eは、第1の内部電極185が引き出されている誘電
体基板182の側面と対向する反対側の側面に引き出さ
れている。
【0112】誘電体基板182の側面には、複数の外部
電極190a〜190fが形成されている。外部電極1
90a〜190fのうち、外部電極190aは、第1の
内部電極185に電気的に接続されるように形成されて
いる。他の外部電極190b〜190fは、上記電極引
出し部188a〜188eに電気的に接続されるように
形成されている。
【0113】外部電極190aは、給電点として用いら
れ、他の外部電極190b〜190fがグランド電位に
接続される。本実施例のアンテナ装置181は、図36
(a)及び(b)に、それぞれ、平面図及び側面図で示
す放射体193を有する。放射体193は、上記誘電体
基板182の上面にかぶせられるように取り付けられ、
上記取り付け電極183に例えばはんだにより接合され
かつ取り付け電極183に電気的に接続される。
【0114】放射体193は、平面形状が略長方形の放
射部196を有し、該放射部196の周囲から下方に延
びる環状側壁部197が形成されている。環状側壁部1
97の他端には、フランジ部198が形成されている。
フランジ部198は、上記放射部196と平行に延ばさ
れており、かつ前述した誘電体基板182の主面に平行
に延ばされている。また、このフランジ部198は、上
記取り付け電極183にはんだ付けにより接合される部
分である。
【0115】上記放射体193は、本実施例のアンテナ
装置181の送受信部を構成するものである。従って、
上記アンテナ装置181は、誘電体基板182、外部電
極190a〜190f及び上記放射体193により構成
されている。
【0116】図37に、本実施例のアンテナ装置181
の等価回路を示す。図37において、Fは給電点を、E
はアース端子を示す。アンテナ装置181は、インダク
タンスL及びキャパシタンスCを含む。インダクタンス
Lは、放射体193の分布インダクタンス成分により形
成される。キャパシタンスCは、誘電体基板182の内
部に形成された第2の内部電極187と、シールド電極
188との間に生じる静電容量により構成される。
【0117】第5の実施例にかかるアンテナ装置181
では、外部回路との接続を上記外部電極190a〜19
0fを用いて行い得る。従って、誘電体基板182の下
面が平坦であるため、表面実装することができる。しか
も、第2の内部電極187とシールド電極188とによ
りコンデンサが構成されるため、従来のマイクロストリ
ップアンテナに比べて容量を得るための電極間距離を小
さくすることができ、かつ大きな静電容量を得ることが
できる。その結果、インダクタンス分を小さくすること
ができ、インダクタンス分を得るための放射体193を
小型にすることができる。その結果、アンテナ181の
長さを、例えば共振周波数が1.8GHzの場合、送受
信される電波の1/13波長程度にすることができ、小
型化が促進され得る。
【0118】また、本実施例のアンテナ装置181は、
電波の送受信部が金属からなる放射体193により構成
されているため、電気抵抗が小さく、熱容量が大きいた
め、ジュール損が少ない。
【0119】図38に第5の実施例のアンテナ装置18
1の指向特性の一例を示す。図38から明らかなよう
に、本実施例のアンテナ装置は無指向性であるため、移
動体通信機器に好適に用い得る。
【0120】上記放射体193の変形例を、図39
(a)〜(c)に示す。図39(a)に示した変形例で
は、放射体193は、平面形状が長方形の放射部196
の対向する一対の辺から折り曲げられて固定部197,
198を形成した構造を有する。また、図39(b)に
示す放射体193では、平面形状が長方形の放射部19
6の四辺の略中央部から下方に折り曲げられて、短冊状
の第1〜第4の固定部199a〜199dが設けられて
いる。さらに、図39(c)に示す放射体193では、
平面形状が長方形の放射部196の一方短辺略中央に、
断面L字状の固定部197が折り曲げられて設けられて
いる。
【0121】図39(a)〜(c)に示した放射体19
3を用いた場合にも、上記第5の実施例のアンテナ装置
と同様の作用効果を発揮させることができる。図40
(a)〜(c)は、第5の実施例のアンテナ装置に用い
られている誘電体基板182の変形例を示す各断面図で
ある。
【0122】図40(a)に示す誘電体基板182で
は、前述した第2の内部電極187に代えて、取り付け
電極183が形成されている誘電体基板182の上面
に、コンデンサ201が形成されている。コンデンサ2
01は、第1の電極膜202を含む。第1の電極膜20
2は、例えば印刷などの方法により形成され、一端が誘
電体基板182に形成された外部電極190b〜190
fの少なくとも1つに電気的に接続される。第1の電極
膜202の他端側においては、電極膜202の上面に、
誘電体膜203が形成される。さらに、誘電体膜203
の上面には、第2の電極膜204が形成される。第2の
電極膜204の一端は、取り付け電極183に接続され
ている。
【0123】上記のようにして構成されたコンデンサ2
01により、本実施例のアンテナ装置181のキャパシ
タンスCを大きくすることができ、従って共振周波数の
低下及びアンテナ装置の小型化を促進し得る。
【0124】図40(b)に示す変形例では、誘電体基
板182の内部に形成された第2の内部電極187に代
えて、誘電体基板182の上面にチップ型コンデンサ2
05が取り付けられている。チップ型コンデンサ205
の第1の電極は、誘電体基板182に形成された外部電
極190b〜190fの少なくとも1つに接続され、第
2の電極は、誘電体基板182に形成された取り付け電
極183に電気的に接続される。
【0125】また、図40(c)に示す誘電体基板18
2では、図35に示した第2の内部電極187が形成さ
れていない。すなわち、図40(c)に示した誘電体基
板182を用いた場合には、放射体193や他の電極部
分に生じる分布容量により、図37に示した等価回路の
キャパシタンスCが構成され、より高い周波数用途に用
いるのに適した構造である。
【0126】なお、上述した全ての実施例及び変形例に
おいて、誘電体基板と、放射体との接合は、はんだ以外
の接合材、例えば接着剤や銀蝋で接合することも可能で
ある。また、誘電体基板の形状は、立方体でもよく、他
方、放射体の放射部も、その平面形状は正方形であって
もよい。
【0127】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、グラン
ド電極及び給電部が側面及び/または底面に配置される
ため、誘電体基板及び放射体により構成された積層体の
底面、すなわち誘電体基板の放射体が固定される側と反
対側の主面を実装面とすることができるので、本発明の
アンテナ装置はプリント回路基板等に表面実装すること
ができる。
【0128】しかも、放射体が低導体損の材料で構成さ
れているため、アンテナ装置の電気的抵抗成分が小さく
なり、かつ熱容量が大きくなる。従って、ジュール損が
低減されるので、それによってアンテナ装置の利得を高
めることができ、かつアンテナ装置の小型化を促進する
ことができる。
【0129】さらに、上記給電部とグランド電極との距
離を変更することにより、両者の間のインダクタンス値
を調整して、外部回路とのインピーダンス整合を容易に
図ることができる。よって、この点からも反射損失を低
下させることができる。
【0130】請求項2に記載の発明では、上記放射体
は、誘電体基板に対向される上記一方主面を有する放射
部と、放射部の少なくとも1つの側縁から誘電体基板側
に延ばされた少なくとも1つの固定部とを備え、該少な
くとも1つの固定部が誘電体基板の側面に固定されるこ
とにより放射体が誘電体基板に固定されている表面実装
型のアンテナ装置が提供される。この構造では、請求項
3のように、固定部の先端に一体に給電端子及び/また
はグランド端子が形成される。給電端子及びグランド端
子を放射体に一体に形成したこの構造では、両者の間で
インダクタンス成分が生じる。従って、グランド端子と
給電端子との間の距離などを調整することにより、上記
インダクタンス成分のインダクタンス値を変更すること
ができ、外部回路とのインピーダンス整合を容易に図る
ことができ、その結果、反射損失を効果的に低減するこ
とができる。
【0131】さらに、請求項4に記載の発明のように、
放射体の一方主面と誘電体基板の一方主面との間に所定
の厚みの空間を形成した場合には、該空間の形成によ
り、放射電波の損失を抑制することができ、それによっ
てアンテナの利得をより一層高め得る。
【0132】また、上記誘電体基板と放射体との間に所
定の厚みの空間を形成した構造では、該空間内に他の回
路素子を搭載することができるので、アンテナ装置内に
おいてアンテナの周辺回路を構成することができ、それ
によってアンテナ部周辺回路を含む装置全体の小型化を
促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の逆F型アンテナ装置を示す斜視図。
【図2】(a)及び(b)は、従来のマイクロストリッ
プアンテナ装置の平面図及び正面断面図。
【図3】従来の誘電体装荷モノポール型アンテナ装置を
示す斜視図。
【図4】本発明のアンテナ装置の概念を説明するための
斜視図。
【図5】(a)及び(b)は、それぞれ、本発明の第1
の実施例にかかるアンテナ装置の斜視図及び分解斜視
図。
【図6】図5(a)に示したアンテナ装置の回路構成を
示す図。
【図7】第1の実施例の変形例にかかるアンテナ装置を
説明するための側面図。
【図8】本発明の第2の実施例のアンテナ装置をプリン
ト回路基板上に表面実装した状態を示す部分切欠斜視
図。
【図9】図8に示したアンテナ装置の指向特性を示す
図。
【図10】第2の実施例のアンテナ装置の第1の変形例
のアンテナ装置を示す斜視図。
【図11】第2の実施例のアンテナ装置の第2の変形例
を示す斜視図。
【図12】(a)〜(d)は、空間保持手段としての突
出部が誘電体基板上に形成された状態を示す各斜視図で
あり、(a)では、一対のストリップ状突出部が誘電体
基板の短辺側の一対の側縁に沿うように形成されてお
り、(b)では、一対のストリップ状突出部が、誘電体
基板の上面において一対の長辺側側縁に沿うように形成
されており、(c)では環状突出部が誘電体基板の上面
に形成されており、(d)では複数の突出部が誘電体基
板の上面に形成されている。
【図13】第2の実施例のアンテナ装置の第3の変形例
を示す側面図。
【図14】第2の実施例の第4の変形例を示す斜視図で
あり、空間保持手段としての係止片が放射体側の一対の
長辺側側縁に設けられている例を示す。
【図15】空間保持手段としての係止片が、誘電体基板
の両面に当接される係止面部を有する、第2の実施例の
アンテナ装置の第5の変形例を示す斜視図。
【図16】第2の実施例にかかるアンテナ装置におい
て、誘電体基板上にコンデンサを搭載した状態を示す斜
視図。
【図17】印刷により誘電体基板上に誘電体層を形成し
てコンデンサが構成されている例を説明するための斜視
図。
【図18】誘電体基板を利用してコンデンサが構成され
ている例を説明するための誘電体基板の斜視図。
【図19】誘電体基板内にコンデンサを構成するための
電極を形成した誘電体基板を示す斜視図。
【図20】本発明の第3の実施例にかかるアンテナ装置
に用いられる放射体を示す斜視図。
【図21】本発明の第3の実施例のアンテナ装置に用い
られる誘電体基板を示す斜視図。
【図22】第3の実施例のアンテナ装置に用いられる誘
電体基板の内部構造を示す部分切欠側面断面図。
【図23】本発明の第3の実施例にかかるアンテナ装置
の外観を示す斜視図。
【図24】はんだ注入部の変形例を説明するための放射
体の一部を示す部分切欠斜視図。
【図25】本発明の第4の実施例にかかるアンテナ装置
を示す斜視図。
【図26】第4の実施例のアンテナ装置の分解斜視図。
【図27】第4の実施例のアンテナ装置の誘電体基板内
の構造を説明するための表面断面図。
【図28】第4の実施例にかかるアンテナ装置に内蔵さ
れたアンテナスイッチ回路の回路構成を示す図。
【図29】第4の実施例のアンテナ装置の駆動に際して
の電気的接続方法を説明するための略図的ブロック図。
【図30】第4の実施例にかかるアンテナ装置におい
て、放射部を流れる高周波電流の方向を示す平面図。
【図31】第4の実施例のアンテナ装置のアンテナ部分
の等価回路を示す図。
【図32】第4の実施例のアンテナ装置の指向特性を示
す図。
【図33】第5の実施例にかかるアンテナ装置を示す斜
視図。
【図34】第5の実施例のアンテナ装置で用いられる誘
電体基板を示す平面図。
【図35】第5の実施例で用いられる誘電体基板の断面
図であり、図34のIII −III 線に沿う断面図。
【図36】(a)及び(b)は、第5の実施例のアンテ
ナ装置に用いられる放射体を示す平面図及び正面図。
【図37】第5の実施例のアンテナ装置の等価回路を示
す図。
【図38】第5の実施例のアンテナ装置の指向特性を示
す図。
【図39】(a)〜(c)は、それぞれ、第5の実施例
のアンテナ装置に用いられる放射体の変形例を示す各斜
視図。
【図40】(a)〜(c)は、それぞれ、第5の実施例
のアンテナ装置に用いられる誘電体基板の内部構造を示
す各縦断面図。
【符号の説明】
21,32,52,112,152,182…誘電体基
板 22,33,53,113,153,193…放射体 23,34a,34b,54a,54b,114a,1
14b…グランド電極 24…給電電極 39,59,119,159…給電端子 40,60,120,160…グランド端子 57,58,117,118,157,158…固定部 131〜134…係止片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平6−28159 (32)優先日 平6(1994)2月25日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 加藤 充英 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 利根川 謙 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板と、 前記誘電体基板の側面及び底面の少なくとも一方に形成
    されたグランド電極と、 一方主面が前記誘電体基板の一方主面に対向するように
    誘電体基板に対して固定された低導体損の材料よりなる
    放射体と、 前記誘電体基板と放射体とにより構成された積層体の側
    面及び底面の少なくとも一方に設けられた給電部とを備
    える、表面実装型のアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 前記放射体が、前記一方主面を有する放
    射部と、前記放射部の少なくと1つの側縁から前記誘電
    体基板側に延ばされた少なくとも1つの固定部とを備
    え、 前記少なくとも1つの固定部が前記誘電体基板の側面に
    固定されることにより、前記放射体が誘電体基板に固定
    されている、請求項1に記載の表面実装型のアンテナ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記放射部が長辺と短辺とを有する矩形
    の平面形状を有し、 前記同一または異なる前記固定部の先端に一体に形成さ
    れた給電端子及びグランド端子をさらに備える、請求項
    2に記載の表面実装型のアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 前記放射体の放射部の一方主面を前記誘
    電体基板の一方主面に所定の厚みの空間を隔てて取り付
    けるための空間保持手段をさらに備える、請求項1〜3
    のいずれかに記載の表面実装型のアンテナ装置。
  5. 【請求項5】 前記空間保持手段が、前記放射部の側縁
    から前記誘電体基板の一方主面側に延ばされており、か
    つ前記誘電体基板の一方主面に当接される係止片により
    構成されている、請求項4に記載の表面実装型のアンテ
    ナ装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも1つの前記固定部の両側に一
    対の前記係止片が配置されており、かつ該一対の係止片
    の先端が、前記誘電体基板の前記一方主面に当接されて
    いる、請求項5に記載の表面実装型のアンテナ装置。
  7. 【請求項7】 前記放射体が、放射部と、放射部の周囲
    に閉環状に形成された側壁部とを有し、前記側壁部の先
    端にフランジ部が形成されており、該フランジ部が前記
    誘電体基板の一方主面に固定されることにより、前記空
    間保持手段が構成されている、請求項4に記載の表面実
    装型のアンテナ装置。
  8. 【請求項8】 前記空間保持手段が、前記誘電体基板の
    前記一方主面上に形成されておりかつその先端が前記放
    射部に当接される突出部により構成されている、請求項
    4に記載の表面実装型のアンテナ装置。
  9. 【請求項9】 前記放射部の一方主面と前記誘電体基板
    との間の前記空間に配置された誘電体層をさらに備え
    る、請求項4〜8のいずれかに記載の表面実装型のアン
    テナ装置。
  10. 【請求項10】 前記空間内において、前記誘電体基板
    上に配置された回路素子をさらに備える、請求項4〜8
    のいずれかに記載の表面実装型のアンテナ装置。
  11. 【請求項11】 前記放射体の放射部の前記一方主面
    が、前記誘電体基板の前記一方主面に重ねられている、
    請求項1〜4のいずれかに記載の表面実装型のアンテナ
    装置。
  12. 【請求項12】 前記誘電体基板上に形成されたシール
    ド電極をさらに備え、 前記シールド電極が前記グランド電極に電気的に接続さ
    れており、かつ前記放射体が、放射部と、放射部の側縁
    から誘電体基板側に延ばされた環状側壁部とを有し、該
    環状側壁部の先端にフランジ部が形成されており、 上記フランジ部が前記シールド電極に電気的に接続さ
    れ、かつ機械的に接合されており、それによって前記放
    射部と前記誘電体基板との間に所定の厚みの空間が形成
    されている、請求項1に記載の表面実装型のアンテナ装
    置。
  13. 【請求項13】 前記グランド電極と、前記放射体との
    間に電気的に接続されたコンデンサをさらに備える、請
    求項1〜12に記載の表面実装型のアンテナ装置。
  14. 【請求項14】 前記放射体が金属板により構成されて
    いる、請求項1〜13のいずれかに記載の表面実装型の
    アンテナ装置。
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