JPH0728801U - 錠剤充填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブリッジの発生が少なくロスタイムや錠剤の
損傷率の低減を可能とする錠剤充填装置を提供する。 【構成】 一端部（２１）に錠剤供給口を有し他端部は
錠剤用ホッパに連結された錠剤供給用のシュート（２）
と、前記シュートの錠剤供給口から供給された錠剤を保
持する支持部材（５）と、前記シュート及び包装フィル
ム（３）の間に回転可能に介在していて前記シュートか
ら供給された錠剤を前記包装フィルムのポケット内に個
別に分配するロール（４）と、前記シュートの錠剤供給
口に隣接して設けられたプッシャ（６）とを備えてい
る。前記プッシャ（６）は、ロールの間欠回転に同期し
て、前記支持部材（５）により支持されている錠剤を１
個づつ強制的に前記ロールへ供給する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は錠剤充填装置、特定すれば、異形の錠剤をブリスタ包装するための充 填装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の錠剤をブリスタ包装するための充填装置においては、錠剤を装置に供給 するためのシュート、シュートと錠剤を入れる多数のポケットが成型された包装 フィルムとの間に介在し外周面に錠剤を入れる多数のポケットが成型された回転 可能なロール、及びロールの回転に同期して前記シュート内の錠剤を１個づつ区 切って供給する爪部を有する公知のシャッタ装置を備えている。

【０００３】 ところで、シュートを介して錠剤、特に異形の錠剤を充填装置に供給する場合 、シュート内で整列して移動されている錠剤が途中で重り合って詰るいわゆるブ リッジが発生し、錠剤が停滞し、連続して充填することが不可能になる場合がし ばしばあった。従って、その都度装置を停止しブリッジを除去する必要があり、 ロスタイムの増加や錠剤の損傷率の増加等の主な原因となっていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来の錠剤のブリスタ包装用の充填装置における上記のような問題 点を解決し、ブリッジの発生が少なくロスタイムや錠剤の損傷率の低減を可能と する錠剤充填装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために本考案は、一端部に錠剤供給口を有し他端部は錠剤 用ホッパに連結された錠剤供給用のシュートと、前記シュート及び包装フィルム の間に回転可能に介在していて前記シュートから供給された錠剤を前記包装フィ ルムのポケット内に個別に分配するロールと、前記シュートの錠剤供給口に隣接 して設けられ、前記ロールの間欠回転に同期して前記シュート内の錠剤を１個づ つ強制的に前記ロールへ供給するプッシャとを備えて構成されている。

【０００６】

【作用】

上記構成において、錠剤はシュートを介してロールへ供給される。この場合、 ロールは間欠的に回転し、ロールの停止中錠剤はシュートの出口開口部において プッシャにより１個づつ強制的に前記ロールへ供給される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説明する。

【０００８】 図１を参照すると、本考案にかかる錠剤充填装置１が図示されている。ここで 、２は錠剤ａをロールへ供給するためのシュート、３は包装フィルム、４はシュ ート２からの錠剤ａを受けて包装フィルム３に供給する、回転可能に支持された 公知の構造のロール、５は錠剤を支持する支持部材、６はロールの間欠回転に同 期してシュート内の錠剤ａを１個づつ強制的に供給するプッシャである。

【０００９】 シュート２は全体的にスプリングコイルの形状に形成されている。シュート２ の一端部２１は、ロール４に近接した位置でロール４の外周面の接線方向に開口 している一方、その他端部２２はロール４とは反対の方向に伸長して図示しない 公知の錠剤用ホッパに連結されている。図１の実施例ではシュート２は包装フィ ルムの移送方向に対して直角方向に設けられていて、錠剤充填装置１の本体（図 示せず）に公知の方法で固定されている。シュート（以下スプリングシュートと 呼ぶ）２は従来のシュートに比べ錠剤の滑りがよく、ブリッジが発生しにくい利 点がある。スプリングシュート２は、他端部２２から一端部２１まで一体となっ ていて一端部２１がロール５に接近して取付けられることが望ましい。それによ り、従来のシュートのように口金やジョイント等の接続部がなくなり、当該接続 部でのシュートの芯ずれによる錠剤の詰りの発生が抑制される。

【００１０】 スプリングシュート２の一端部２１の開口部に隣接してかつ包装フィルム３と の間にロール４が設けられている。ロール４は公知のロールと同様の構造であり 、外周面に複数列のポケット４１が等間隔で形成されていて公知の方法により回 転可能に支持されている。

【００１１】 スプリングシュート２の一端部２１の開口部下部には、スプリングシュート２ により搬送されてきた錠剤を受けて支持する支持部材５が設けられている。支持 部材５は、図２に示す如く、錠剤ａの底面及び両側面を支持するように略Ｕ字形 の断面を有する。

【００１２】 スプリングシュート２の一端部２１の開口部に隣接して、かつ錠剤が送られて くる方向に対して（従って、スプリングシュートに対して）直角方向の軸線６４ に沿って、プッシャ６が設けられている。図１の実施例ではプッシャ６は包装フ ィルムと平行して配置されている。プッシャ６には、図２に示す如く、その先端 に錠剤ａと接触する突出棒６１が取付けられている一方、その他端６２は錠剤ａ と反対の方向に伸長し図示しない公知の駆動装置に連結されている。この駆動装 置は、プッシャ６を軸線６４に沿って前後に移動させるものであればよく、例え ば空気圧又は油圧で作動するシリンダや、ねじジャッキのような機構学的なもの であってもよい。プッシャ６の中央部は軸受け６３により移動可能に支持されて いる。プッシャ６は、後述する通り、錠剤が送られてくる方向に対して直角方向 に錠剤を押圧する。

【００１３】 上記構成において本考案の作用を説明する。

【００１４】 図１において、錠剤用ホッパ内の錠剤ａは他端部２２からスプリングシュート ２内を移動して一端部２１に至る。スプリングシュート２はもともと錠剤の滑り がよくかつ口金等の障害物もないので、錠剤のブリッジの発生が抑制され、錠剤 ａは滑らかに移動する。

【００１５】 スプリングシュート２の一端部２１の開口部から出た錠剤ａは、そのままの状 態で支持部材５により受けられ、その位置で保持される。このときロール４は、 １つのポケット４１の中心線４２がプッシャ６の軸線６４と一致する位置でその 回転が停止される。

【００１６】 次に、プッシャ６がロール４の方向に移動して支持部材５により保持されてい る錠剤ａをロール４の方向に押圧し、錠剤ａを１個づつ当該ポケット４１内に押 し込む。その後プッシャ６は当初の位置まで後退し、ロール４が矢印Ｂの方向に 回転し始める。かかるロール４の間欠的な回転、停止は電気的制御又はカム等の 公知の方法で行うことができる。プッシャ６の後退に伴って、次の錠剤がスプリ ングシュート２から支持部材５内に自然落下により供給される。

【００１７】 ポケット４１内の錠剤はロール４により包装フィルム３に移送され、順に包装 フィルム３の成型ポケット内に送られる。それにより１サイクルが終了し、錠剤 充填装置は当初の状態に戻る。ロール４により錠剤を包装フィルム３に移送する 場合、ロール４は間欠的に回転される一方、包装フィルム３は連続的に移送され るため、ロール４と包装フィルム３との間には移動上のギャップが生じる。従っ て、かかるギャップを解消するべく、ロール４の回転による周速度を包装フィル ム３の移送速度よりも速くし、ロールのポケット４１内の錠剤ａが包装フィルム ３の成型ポケットを後追いして、包装フィルム３の成型ポケット内に錠剤ａを充 填するように両者の速度を調整することが望ましい。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、上述の如く、ロールを間欠的に回転させ、ロールの停止中にプッシ ャをロール４の方向に移動させて支持部材により保持されている錠剤を押圧し、 錠剤を１個づつロールのポケット内に強制的に押し込むようにしたため、錠剤を ロールへ供給する際のブリッジの発生という問題が解消し、確実にかつ安定して 錠剤をロールへ供給することが可能となった。従って、装置停止に伴うロスタイ ムの低減、錠剤の損傷率の低減及び装置の作動速度の高速化が可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の錠剤充填装置を一部断面で示す正面図
である。

【図２】プッシュ及び支持部材を組み合わせた状態をロ
ール側から見た斜視図である。

【符号の説明】

１ ：錠剤充填装置 ２ ：スプリン
グシュート ２１：一端部 ３ ：包装フィ
ルム ４ ：ロール ５ ：支持部材 ６ ：プッシャ ａ ：錠剤

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端部に錠剤供給口を有し他端部は錠剤
   用ホッパに連結された錠剤供給用のシュートと、前記シ
   ュートの錠剤供給口から供給された錠剤を保持する支持
   部材と、前記シュート及び包装フィルムの間に回転可能
   に介在していて前記シュートから供給された錠剤を前記
   包装フィルムのポケット内に個別に分配するロールと、
   前記シュートの錠剤供給口に隣接して設けられ、前記ロ
   ールの間欠回転に同期して前記シュート内の錠剤を１個
   づつ強制的に前記ロールへ供給するプッシャとを備えた
   錠剤充填装置。
2. 【請求項２】 前記シュートは前記ロールの接線方向に
   沿って配設されている請求項１記載の錠剤充填装置。
3. 【請求項３】 前記プッシャは、錠剤が送られてくる方
   向に対して直角方向に錠剤を押圧するように配置されて
   いる請求項１または２記載の錠剤充填装置。
4. 【請求項４】 前記プッシャには突出棒が備わっている
   ことを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の
   錠剤充填装置。
5. 【請求項５】 ロールの回転による周速度を包装フィル
   ムの移送速度よりも速くし、ロールのポケット内の錠剤
   が包装フィルムの成型ポケットを後追いして、包装フィ
   ルムの成型ポケット内に錠剤を充填するように構成した
   ことを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の
   錠剤充填装置。