JPH07287266A - 光導波路型第二高調波発生素子への光結合方法 - Google Patents

光導波路型第二高調波発生素子への光結合方法

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JPH07287266A
JPH07287266A JP10195194A JP10195194A JPH07287266A JP H07287266 A JPH07287266 A JP H07287266A JP 10195194 A JP10195194 A JP 10195194A JP 10195194 A JP10195194 A JP 10195194A JP H07287266 A JPH07287266 A JP H07287266A
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optical
light
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coupling
refractive index
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JP10195194A
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Kenji Ueda
健司 植田
Masahiro Daimon
正博 大門
Yukihiro Yamamoto
幸弘 山本
Kazuo Suzuki
和雄 鈴木
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザー光を境界面での反射損失がなく光導
波路に入射でき、かつ低NAのレンズでも微小のスポッ
トを得ることにより、効率良くSHG光を発生させるこ
とができる光導波路型第二高調波発生素子への光結合方
法を提供する。 【構成】 半導体レーザー10から出た光を光ファイバ
ー(屈折率1.5)11の一方の端面に直接結合させ、
他方の端面から出射した光が透明媒質12を通り、非線
形光学材料(KTP、屈折率1.86)20上に形成さ
れたセグメント導波路21に結合するという構成をして
いる。透明媒質12としては、ポジ型のフォトレジスト
(屈折率1.67)を用いる。また、透明媒質12をレ
ーザー光の波長の4分の1の厚さで光ファイバー11と
セグメント導波路21の間を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光情報処理分野、光応
用計測制御分野、印刷・製版分野、医用分野等に使用さ
れるレーザー光において、その光の波長を半分にする光
導波路型第二高調波発生素子への光結合方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】分極反転させた光導波路型の第二高調波
発生(SHG)素子への光の結合は、従来対物レンズ等
により直接光を絞り込む方法や、光ファイバーを近接さ
せることで結合させる方法等があった。しかし、これら
の方法では、光は入射端面にほぼ垂直に入射するため
(0゜入射)、異なる屈折率媒質間の境界面で反射し、
光量損失が生じる。半導体レーザーのように出力のあま
り大きくないレーザー光のSHGを発生させる場合、僅
かな光量損失でも除去することが望ましい。通常、境界
面での反射損失を除去するためには、真空蒸着により無
反射(AR)コーティングを施すが、光導波路型SHG
素子の場合、非線形光学結晶の極表層の部分に光を入射
するため、ARコーティングにより反射光を除去するこ
とは困難であるという問題があった。
【0003】また、光導波路型SHG素子では、変換効
率を向上させるために、通常のシングルモード光導波路
より小さなサイズの導波路へ光を結合させ、導波路中で
の光の電場強度を増大させることが重要である。しか
し、微小スポットを得るために一般的に用いられる高N
A(開口数)のレンズによる導波路への結合では僅かな
アライメントのずれでも収差によりスポット径が増大し
てしまい、所望のスポット径を得ることが困難であると
いう問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光導波路型
SHG素子の光の入射端面とレンズまたは光ファイバー
の間に屈折率がそれらの間に存在する透明媒質を入射光
の波長の4分の1の厚さで満たすことにより、レーザー
光を境界面での反射損失がなく光導波路に入射でき、か
つ低NAのレンズでも微小のスポットを得ることによ
り、効率良くSHG光を発生させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、非線形光学結晶内に周期的に
自発分極の向きを反転させた導波路内で第二高調波を発
生させる光導波路型第二高調波発生素子への光結合方法
において、光導波路に光を結合させる媒体と光導波路と
の間に、屈折率がそれらの間に存在する透明媒質を満た
し、該透明媒質の厚さを入射する光の波長の4分の1に
して光を結合させることを特徴とするものである。
【0006】請求項2記載の発明にかかる光導波路型第
二高調波発生素子への光結合方法は、請求項1記載の発
明において、上記光を結合させる媒体が光ファイバーで
あることを特徴とするものである。
【0007】請求項3記載の発明にかかる光導波路型第
二高調波発生素子への光結合方法は、請求項1記載の発
明において、上記光を結合させる媒体が屈折率分布型レ
ンズであることを特徴とするものである。
【0008】請求項4記載の発明にかかる光導波路型第
二高調波発生素子への光結合方法は、請求項1、2又は
3記載の発明において、上記透明媒質が紫外線硬化樹脂
であることを特徴とするものである。
【0009】請求項5記載の発明にかかる光導波路型第
二高調波発生素子への光結合方法は、請求項1、2又は
3記載の発明において、上記透明媒質がフォトレジスト
であることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】光は、屈折率の異なる媒質1と媒質2を通過す
る時、その境界面で反射する。その時の反射率Rは、媒
質1の屈折率をn1 、媒質2の屈折率をn2 とすると次
式で表される。 R=(n1 −n2 2 /(n1 +n2 2 このように、屈折率差が大きいほど反射率が増加するこ
とがわかる。また、光は位相がπずれると干渉で打ち消
しあうことが知られている。
【0011】これらのことを考慮し、光が媒質1→媒質
2→媒質3と進む場合を考えると、媒質1が光ファイバ
ー(屈折率1.5)、媒質2が空気(屈折率1)、媒質
3がKTP(屈折率1.86)のとき、トータルの反射
率は13%となり、媒質2が水(屈折率1.33)の時
は3.1%に減少する。最も反射率が減少するのは媒質
1→媒質2と媒質2→媒質3で等しい反射率になる場合
であり、媒質2の屈折率が1.67の時がその条件を満
たしトータルの反射率は0.6%になる。このとき、媒
質2の厚さが入射光の波長の4分の1である場合、媒質
1→媒質2で反射した光と媒質2→媒質3で反射した光
の位相がπずれるため干渉で打ち消し合い、100%光
が媒質3内に入るようになる。さらに、媒質2の屈折率
が大きくなると光のスポットサイズが空気中で集光した
ときの1/n2 になり低NAのレンズでもスポットサイ
ズが小さくできるため、シングルモード導波路のような
開口径の小さい導波路への結合も容易になる。その結
果、光導波路への結合に応用した場合、結合効率を大幅
に向上させることが可能となる。
【0012】光導波路構造をしたSHG素子の特徴は、
一般的な位相整合(角度、温度)では使うことの出来な
いd33という非線形定数が利用できることである。d33
は、他の非線形定数に比べ一桁程度大きいため、LDの
ような低出力のレーザー光でも十分波長変換が行える。
光導波路型SHG素子にはチェレンコフ放射を用いるも
のや、分極を反転させた擬似位相整合を用いるものがあ
るが、SHGの集光特性や変換効率の点で擬似位相整合
の方が優れている。また、擬似位相整合のSHG素子
は、光を閉じ込める導波路層がチャンネル型とセグメン
ト型のものに分類されるが、導波路と分極反転を同じ工
程で行えるセグメント型の方がプロセスを簡略化できる
点で有利である。d33を有効に利用するためには、非線
形光学結晶の切断を結晶のZ軸に垂直にするのがよい
(Z板)。分極反転させていない非線形光学結晶に入射
した光は、結晶の種類と波長によって決まるコヒーレン
ト長lc の周期でSHGの強度が増減を繰り返すが、分
極反転させ擬似位相整合をとった場合、lc 〜2lc
間で干渉により打ち消されて減少したSHGの強度が、
反対に強め合わされて増加するようになり、長い距離を
伝播させることで大きなSHG出力が得られる。この結
果、結晶の切断面を波長により変えることなく弱い強度
のレーザー光でも十分な変換効率を達成することが可能
となる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1は、本発明の一実施例である、半導
体レーザーからの光を光ファイバーにより光導波路型S
HG素子に結合させる光学系の全体像を説明するための
図である。図2は、光ファイバーから光導波路へ光を結
合させる部分を拡大した図である。
【0014】本実施例の光導波路型SHG素子への光結
合方法は、図1に示すように、半導体レーザー10から
出た光を光ファイバー11の一方の端面に直接結合さ
せ、他方の端面から出射した光が透明媒質12を通り、
非線形光学材料20上に形成されたセグメント導波路2
1に結合するという構成をしている。本実施例では、S
HG素子であるため、非線形光学材料20として、二次
の非線形現象を示し、かつ非線形光学材料のZ軸方向に
生じている自発分極を容易に反転させることの出来るも
の、たとえばKTPやタンタル酸リチウム(LT)やニ
オブ酸リチウム(LN)等を用いる。以下、非線形光学
材料にKTP単結晶のZ板を用いた場合の実施例につい
て説明する。
【0015】KTP単結晶のZ面には、周期的に自発分
極が反転し、かつ屈折率が基板よりも大きいレンズ状の
領域22が形成されている。分極反転及び、屈折率増加
は、KTP中のカリウムをルビジウム及びバリウムにイ
オン交換することによって作製できる。分極反転の周期
は850nmの基本波を考えた場合、3〜5μmとな
る。図2に示すように、光ファイバー11から出射され
た波長850nmのレーザー光30は、屈折率が1.5
〜1.86、好ましくは1.65〜1.7の範囲にある
透明媒質12を通り非線形光学材料20上に作られたセ
グメント導波路21に達する。上記した範囲の屈折率を
持つ透明媒質としては、ポジ型のフォトレジストがある
(屈折率1.67)。フォトレジストは、粘性が大きい
液体であるため、光ファイバー11と非線形光学材料2
0の間を満たすのに適しており、さらに150℃前後の
温度で容易に固化させることが出来るため接着剤の役割
も果たすことが出来る。このとき、光ファイバー11と
非線形光学材料20との距離が0.125μmであると
光ファイバー11の出口で反射したレーザー光と非線形
光学材料20で反射されたレーザー光が完全に打ち消し
あうため、無反射でセグメント導波路21へ結合させる
ことが出来るようになった。結合したレーザー光31
は、周期的に屈折率および、分極の向きが反転したセグ
メント導波路21を伝播し、SHGへと変換される。こ
のため、従来のような端面を未処理のものではおよそ1
3%の反射損失があったものが、透明媒質12をレーザ
ー光30の波長の4分の1の厚さで光ファイバー11と
導波路21の間を満たすことにより反射損失が0にな
り、さらにレーザー光30のスポットサイズが40%小
さくなり結合効率が40%向上したため、SHG出力と
してはおよそ4.5倍の向上が図れるようになった。
【0016】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものでなく、KTP結晶の代わりにLNやLT等、分
極反転と屈折率変化が容易に行える材料を用いれば、最
適な屈折率の透明媒質を用いることによりSHGの出力
向上が可能となる。また、光ファイバーの代わりに屈折
率分布型レンズを用いたり、フォトレジストの代わりに
紫外線硬化樹脂を用いても何等問題はない。
【0017】
【発明の効果】上述したように、本発明の光導波路型S
HG素子への光結合方法によれば、光ファイバーまたは
レンズの屈折率と、非線形光学材料の屈折率の中間の屈
折率を持つ透明媒質を波長の4分の1の厚さで使用する
ことにより高効率でSHGを発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である、半導体レーザーから
の光を光ファイバーにより光導波路型SHG素子に結合
させる光学系の全体像を説明するための図である。
【図2】本発明の一実施例である、光ファイバーから光
導波路へ光を結合させる部分を拡大した図である。
【符号の説明】 10 半導体レーザー 11 光ファイバー 12 透明媒質 20 非線形光学結晶(KTP) 21 セグメント導波路 22 レンズ状の領域 30 波長850nmのレーザー光 31 結合したレーザー光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 幸弘 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内 (72)発明者 鈴木 和雄 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非線形光学結晶内に周期的に自発分極の
    向きを反転させた導波路内で第二高調波を発生させる光
    導波路型第二高調波発生素子への光結合方法において、
    光導波路に光を結合させる媒体と光導波路との間に、屈
    折率がそれらの間に存在する透明媒質を満たし、該透明
    媒質の厚さを入射する光の波長の4分の1にして光を結
    合させることを特徴とする光導波路型第二高調波発生素
    子への光結合方法。
  2. 【請求項2】 上記光を結合させる媒体が光ファイバー
    であることを特徴とする請求項1記載の光導波路型第二
    高調波発生素子への光結合方法。
  3. 【請求項3】 上記光を結合させる媒体が屈折率分布型
    レンズであることを特徴とする請求項1記載の光導波路
    型第二高調波発生素子への光結合方法。
  4. 【請求項4】 上記透明媒質が紫外線硬化樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載の光導波路型第
    二高調波発生素子への光結合方法。
  5. 【請求項5】 上記透明媒質がフォトレジストであるこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載の光導波路型第
    二高調波発生素子への光結合方法。
JP10195194A 1994-04-15 1994-04-15 光導波路型第二高調波発生素子への光結合方法 Withdrawn JPH07287266A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266523A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Noritsu Koki Co Ltd 光源装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266523A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Noritsu Koki Co Ltd 光源装置

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Effective date: 20010703