JPH07286210A - レーザ焼入れ方法 - Google Patents

レーザ焼入れ方法

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Publication number
JPH07286210A
JPH07286210A JP8132594A JP8132594A JPH07286210A JP H07286210 A JPH07286210 A JP H07286210A JP 8132594 A JP8132594 A JP 8132594A JP 8132594 A JP8132594 A JP 8132594A JP H07286210 A JPH07286210 A JP H07286210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
surface roughness
laser hardening
hardening
workpiece
Prior art date
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Pending
Application number
JP8132594A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenobu Matsuyama
山 秀 信 松
Akihiro Endo
藤 彰 広 遠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ光の偏光を利用してレーザ照射熱処理
を行なうレーザ焼入れ方法において、ばらつきの少ない
安定した焼入れ硬化層幅を得るレーザ焼入れを行なう。 【構成】 被加工物3の切削加工された機械加工面3a
よりなるレーザ照射面の表面粗さを、ローラバニッシュ
等による塑性加工やホーニングによる研削加工等を用い
て減ずることにより平滑加工面3bを形成してレーザ光
の吸収率の変動を改善した後、レーザ焼入れする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光の偏光を利用
してレーザ照射熱処理を行なうのに好適なレーザ焼入れ
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザ光の偏光を利用したレーザ焼入れ
方法としては、例えば、図3に示すようなものがある。
図3は、レーザ光1がもつ偏光特性を利用して、レーザ
光1の偏光の向きDを円筒形状の被加工物3の入射面に
対し平行に一定の送り速度V0で円筒の内周に沿って動
かしながら入射角δで照射して幅W0 の焼入れ硬化層4
を得るというものである。
【0003】通常の場合、被加工物3の加工面は、切削
加工されたものであり、通常の切削加工による機械加工
面では表面あらさが中心線平均あらさRaで0.3〜
2.0の範囲内でばらつく。
【0004】例えば、切削加工された加工面を拡大して
微視的に表面を見ると、図4に示すように、山と谷とを
持った状態となっている。また、偏光特性を応用する場
合、レーザ光1の吸収率は、レーザ光1の被加工物3の
表面に対する入射角δに大きく依存する。
【0005】したがって、前記入射角δを一定に保つこ
とによりレーザ光1の吸収率の変動を抑えることができ
るのであるが、図4に示したように機械加工面を拡大し
て微視的にみると山と谷とが繰り返すことにより表面あ
らさをもっているので、微視的にとらえると、レーザ光
1の被加工物3の表面に対する入射角δは一定とはなら
ない。このため、レーザ光の吸収率は大きく変動してし
まう。
【0006】また、図5は、図4に示した表面あらさを
有する機械加工面にレーザ光1を入射する際に、入射方
向を変えた時(L方向とR方向)の入射角δとレーザ光
1の吸収率との関係を示したものである。図5より明ら
かなように、巨視的な入射角δが同じであっても、表面
あらさを有しているので、微視的に被加工物の機械加工
面をみたときの入射角δが一定でないため、入射方向が
違うとレーザ光1の吸収率が変動する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来におい
て被加工物の加工面は、一般に、切削加工による機械加
工面であったので、その表面あらさが原因でレーザ光の
吸収率が大きく変動し、被加工物の焼入れ硬化層幅がば
らついて加工品質が一定しないことがあるという問題点
があり、それを解決することが課題であった。
【0008】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題にかん
がみてなされたもので、レーザ光の偏光を利用したレー
ザ照射熱処理によりレーザ焼入れを行なうに際して、焼
入れ硬化層幅をばらつきのないものにして加工品質を一
定にするレーザ焼入れ方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るレーザ焼入
れ方法は、直線偏光のレーザ光の偏光特性を利用したレ
ーザ焼入れ方法において、レーザ焼入れする被加工物の
レーザ照射面の表面あらさを減じる加工をした後、レー
ザ焼入れする構成としたことを特徴としている。
【0010】本発明に係るレーザ焼入れ方法の実施態様
においては、表面あらさを中心線平均あらさRaで0.
2以下にする加工をした後、レーザ焼入れするようにし
たり、同じく実施態様において、前記表面あらさを減じ
る加工に、ローラバニッシュ等による塑性加工を用いた
り、同じく実施態様において、前記表面あらさを減じる
加工に、ホーニング等による研削加工を用いたりするこ
とができる。
【0011】
【発明の作用】本発明に係るレーザ焼入れ方法は、上記
した構成としており、被加工物の切削加工などによる機
械加工面等からなるレーザ照射面の表面あらさが減じら
れる加工がなされることによって、レーザ光の被加工物
のレーザ照射面に対する入射角が変動することがなくな
るので、被加工物の切削加工などによる機械加工面等の
レーザ照射面の表面あらさが原因であることに基ずく従
来の問題が解消され、被加工物の焼入れ硬化層幅がばら
つかない加工品質が一定のレーザ焼入れが行なえること
となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。
【0013】実施例1 図1に示すように、レーザ焼入れする被加工物3の切削
加工された機械加工面(図1(A))3aに対し、ロー
ラバニッシュによる塑性加工をすることによって、機械
加工面3aの表面あらさが中心線平均あらさRaで0.
3〜2.0であったものを、中心線平均あらさRaで
0.05〜0.08の平滑加工面(図1(B))3bに
加工した後、レーザ出力:3.5kW,ビーム送り速
度:1.2m/min,ビーム形状:6×8mm,入射
角δ:78゜、所望の焼入れ硬化層4の幅W0 :5mm
の条件にてレーザ焼入れを行なった。
【0014】この結果、焼入れ硬化層4の幅W0 の変動
は、従来の被加工物3の表面に塑性加工を施さないもの
は、1.2〜5.0mmであったのに対して、本発明に
従って被加工物の表面に塑性加工を施したものは、4.
8〜5.2mmであり、焼入れ硬化層4の幅W0 のばら
つきが大幅に減少した。
【0015】実施例2 レーザ焼入れする被加工物3の切削加工された機械加工
面3aに対し、ホーニングによる研削加工を施すことに
よって、機械加工面の表面あらさが中心線平均あらさR
aで0.3〜2.0であったものを、中心線平均あらさ
Raで0.1〜0.2の平滑加工面3bに加工した後、
レーザ出力:3.5kW,ビーム送り速度:1.2m/
min,ビーム形状:6×8mm,入射角δ:74゜,
所望の焼入れ硬化層4の幅W0 :5mmの条件にてレー
ザ焼入れを行なった。
【0016】この結果、焼入れ硬化層4の幅W0 の変動
は4.8〜5.1mmとなり、焼入れ硬化層4の幅W0
のばらつきが大幅に減少した。
【0017】そして、切削加工された機械加工面3aの
表面あらさを塑性加工や研削加工などによる平滑加工に
よって平滑加工面3bの表面あらさを中心線平均あらさ
Raで0.2以下に抑えれば、変動の少ない安定した焼
入れ硬化層幅を得ることができた。
【0018】さらに、図2に示すように、本発明に従っ
て、切削加工された機械加工面3aに研削加工を行なっ
て平滑加工面3bとした後レーザ焼入れを行なうことに
よって、レーザ光の吸収率のピーク値が従来の30%か
ら48%に向上したため、従来ではレーザ出力が5kW
必要であったのが、本実施例では3.5kWで同程度の
レーザ焼入れを行なうことが可能であった。
【0019】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
レーザ焼入れ方法によれば、レーザ焼入れ面の表面あら
さを減じる加工により微視的にレーザ焼入れ面を見たと
きのレーザ光の入射角がほぼ一定になるため、レーザ光
の吸収率の変動がなくなりかつレーザ光の吸収率のピー
ク値が向上しばらつきの少ない安定した焼入れ硬化層幅
が得られ、加工品質が一定のレーザ焼入れを行なえると
いう効果が得られ、また、レーザ光の吸収率のピーク値
が向上することにより使用するレーザの出力を低下でき
るので設備コストの削減ができるという顕著な効果が得
らる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ照射面部の機械加工面における拡大図
(図1の(A))およびローラバニッシュによる塑性加
工後のレーザ照射面部の平滑加工面における拡大図(図
1の(B))である。
【図2】本発明例および従来例のレーザ光の入射角とレ
ーザ光の吸収率との関係を示した説明図である。
【図3】従来のレーザ光の偏光を利用してレーザ照射熱
処理を行なうレーザ焼入れ方法を示す断面説明図であ
る。
【図4】図3の点線内のレーザ照射面を拡大した断面説
明図である。
【図5】表面あらさの大きいレーザ照射面に入射方向を
変えてレーザ焼入れしたときのレーザ光の入射角とレー
ザ光の吸収率との関係を示した説明図(図5の(A))
およびレーザ光の入射方向(L方向、R方向)を示す断
面説明図(図5の(B))である。
【符号の説明】
1 レーザ光 3 被加工物 3a 機械加工面 3b 平滑加工面 4 焼入れ硬化層 D 偏光の向き

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線偏光のレーザ光の偏光方向を被加工
    物の入射面に対し平行に照射して焼入れするレーザ焼入
    れ方法において、レーザ焼入れする被加工物のレーザ照
    射面の表面あらさを減じる加工をした後、レーザ焼入れ
    することを特徴とするレーザ焼入れ方法。
  2. 【請求項2】 表面あらさを中心線平均あらさRaで
    0.2以下にする加工をした後、レーザ焼入れすること
    を特徴とする請求項1に記載のレーザ焼入れ方法。
  3. 【請求項3】 表面あらさを減じる加工に、ローラバニ
    ッシュ等による塑性加工を用いることを特徴とする請求
    項1または2に記載のレーザ焼入れ方法。
  4. 【請求項4】 表面あらさを減じる加工に、ホーニング
    等による研削加工を用いることを特徴とする請求項1、
    2または3に記載のレーザ焼入れ方法。
JP8132594A 1994-04-20 1994-04-20 レーザ焼入れ方法 Pending JPH07286210A (ja)

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JP8132594A JPH07286210A (ja) 1994-04-20 1994-04-20 レーザ焼入れ方法

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JPH07286210A true JPH07286210A (ja) 1995-10-31

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JP8132594A Pending JPH07286210A (ja) 1994-04-20 1994-04-20 レーザ焼入れ方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102560054A (zh) * 2011-12-21 2012-07-11 中国科学院金属研究所 一种激光热处理强化工艺

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102560054A (zh) * 2011-12-21 2012-07-11 中国科学院金属研究所 一种激光热处理强化工艺

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