JPH07285259A - スタンプのインキ充填法 - Google Patents

スタンプのインキ充填法

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JPH07285259A
JPH07285259A JP8192894A JP8192894A JPH07285259A JP H07285259 A JPH07285259 A JP H07285259A JP 8192894 A JP8192894 A JP 8192894A JP 8192894 A JP8192894 A JP 8192894A JP H07285259 A JPH07285259 A JP H07285259A
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JP8192894A
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Yoichi Ando
陽一 安藤
Hajime Toda
肇 戸田
Koichi Hirano
功一 平野
Sumi Tamano
寿美 玉野
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 連続気泡を有し、かつ、スタンプインキ含浸
可能な素材の表面に、所望の印影原稿の鏡像を示すイン
キ滲出部10と連続気泡を閉塞したインキ非滲出部9と
からなる印面を形成する。印版のインキ滲出部10に直
接インキを吸入させて、スタンプインキを充填する。 【効果】 インキ充填が容易で、複数のスタンプ用印面
を必要とせずカラー化された印影がインキの補充なしに
多数回連続して捺印できる。特に、本発明で印材に立体
網目構造の微細連続気孔を有し気孔率40〜70%のポ
リオレフィン系フォームを使用することでインキの充填
性、吐き出し性に良好な結果を得られる。また、インキ
充填を印面から直接行い、印材全体にインキを充填する
必要がないため、インキの重ね塗が可能で満足のいく印
影が得られやすい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスタンプのインキ充填法
に関する。さらに詳しくは、インキを含浸させることに
より長時間インキを補給することなく、くり返して捺印
することができる連続気泡を有するスポンジ材からなる
スタンプのインキ充填法に関する。
【0002】
【従来の技術】インキを含浸させることにより長時間イ
ンキを補給することなく、くり返して捺印することがで
きる連続気泡を有するスポンジ材からなるスタンプへの
インキ充填はインキタンク内へスタンプを浸けて印材全
体にインキを充填するとか、印材より気孔率の高いスポ
ンジシート上に該印材を置き、気孔率の高いスポンジシ
ートを通してインキを充填する方法がとられていた。こ
のため、インキ量が多量に充填されているため軽い捺印
でも充分なインキ量が転写されるために濃い印影が長期
間得られるという利点はあるが、製版してすぐに捺印す
ることができないとか、印面に不良があった場合にはイ
ンキばかりでなく時間的にもロスが多いという欠点があ
った。
【0003】特に、印材の表面の連続気泡を閉塞してイ
ンキ非滲出部として印面を製版する場合、気泡の閉塞が
不充分であるとインキ粘度や捺印力にもよるがインキ非
滲出部の僅かな気泡の閉塞不足の箇所からインキの流出
が起こり印面不良となり、これを解決するために製版条
件を狭めたり、装置の高性能化を必要としスタンプのコ
ストを上げる原因となっている。さらに、スタンプ印版
を台木に固定する場合にスタンプ材の裏面もインキが存
在するために両面粘着テープでは固定することができ
ず、特別に固定枠を準備する必要があり、安価にスタン
プを提供できないばかりか、このため印面のサイズにも
制限ができ必要以上に大きなスタンプを使用せざるを得
ないという不都合があった。また、裏面に部分的なイン
キの滲まない箇所を設け両面粘着テープでは固定したと
しても、捺印時に印材側面よりインキが滲み出すため側
面のシールが必要となる。またスタンプインキが連続気
泡を有する印材に充分充填(以下フル充填)されている
と捺印荷重によりインキが出過ぎ紙面を汚すとか、印影
が滲む、乾燥が遅いという問題も発生する。そのため、
台木に印材の過圧縮防止の機構が必要となる。
【0004】このように、連続気泡を有する印材へのス
タンプインキのフル充填は、軽く捺印するだけで濃い印
影が得られ、かつ長期間使用できるが、製版に高度の完
成度が要求され、充填に対しても一般の使用者が容易に
扱えるレベルでなく、印材の予備加工、台木へのセッ
ト、台木の構造とすべてにコストを引き上げる要素とな
っており、安価なスタンプの提供を妨げているばかりで
なく、一般の使用者が連続気泡を有するスポンジ材から
なるスタンプいわゆる浸透印を自ら制作することを困難
にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決することにあり、連続気泡を有するスタ
ンプにおいて安価で迅速容易にインキを充填する方法を
提供することであり、またインキの補給をせずに多数回
の連続捺印が可能なスタンプを一般使用者自身で容易に
使用できる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、連続気泡を
有するスタンプのインキ滲出部にペン体などで直接イン
キを吸入させる方法を見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0007】本発明のスタンプインキ充填法は、連続気
泡を有してスタンプインキ含浸可能な素材の表面に所望
の印影原稿の鏡像を示すインキ滲出部と連続気泡閉塞し
たインキ非滲出部とからなる印面を形成した印版のイン
キ滲出部より直接インキを吸蔵させることを特徴とす
る。
【0008】本発明のスタンプは、立体網目構造の微細
連続気孔を有し気孔率40〜70%のポリオレフィン系
フォームで0.5〜10mm厚のシートの表面にスタン
プの所望の印影原稿の鏡像を示すインキ滲出部と連続気
孔を閉塞したインキ非滲出部とからなる印面を形成し、
該インキ滲出部より直接インキを吸蔵させてなる。
【0009】本発明のインキ充填法およびスタンプに用
いる連続気泡を有してスタンプインキ含浸可能な素材と
は、インキ自己保持能力の優れた連続気孔体であれば如
何なる材質でもよいが、例えば、天然ゴム、合成ゴム系
のスポンジゴム、合成樹脂発泡体などが示されるが、好
ましくは立体網目構造の微細連続気孔を有し気孔率40
〜70%のポリオレフィン系フォームで0.5〜10m
m厚のシートで良好な印影が得られる。
【0010】スタンプに吸蔵するインキは、常温での揮
発性がなく粘度が100〜1,500mPa.sのもの
が好ましい捺印性能を示す。特に、500〜1,000
mPa.s程度の粘度をもつインキは印材での保持性
能、インキの非混合性で良好な結果を示す。500mP
a.sより低い粘度の場合にはインキ充填時間は速い
が、時間の経過と共にインキが拡散し印影が薄くなりや
すい。また、1,000mPa.sより高い粘度の場合
には、充填がしにくくなるが一層滲みにくく、印材中に
拡散しにくいインキとなる。インキおよびインキ充填に
ついてはさらに実施例で詳述する。本発明のインキ充填
法に用いるペン体などとしては、サインペンに代表され
る繊維束でできたペン体(通称スライバー芯を有するも
の)、毛状のものの一端を束ねた一般に筆と称せられる
もの、連続気泡体でできた塗布体(通常紡錘形に成型さ
れている)、筆ペンなどが示される。
【0011】本発明に係るスタンプ印面は、たとえば
(1)連続気泡を有してスタンプインキ含浸可能な素材
の表面に赤外線の照射により発熱する加熱板または熱転
写シートを重ね、その上に所望の印影原稿を鏡像となる
ように重ね、該原稿の上方より赤外線を含む閃光を照射
することにより閃光が前記加熱板を加熱し、該素材の表
面を溶融し連続気泡を閉塞して形成するインキ非滲出部
と、印影原稿で赤外線を吸収し該素材表面が溶融しない
インキ滲出部とからなる。その他の印面として、(2)
スポンジ印材の表面を直接サーマルヘッドで選択的に溶
融し気泡を閉塞したインキ非滲出部としたもの、(3)
スポンジの表面の印影を形成する部分を除いた全面箇所
を加熱型押し加工により凹状に陥没させ押し固め、凸部
をインキ吸蔵部としてインキ滲出部としたものなどがあ
る。これらの印面のインキ滲出部と非滲出部の段差は
0.01〜0.2mm程度でよく、0.1〜0.2mm
の線幅の再現が可能であり網点で中間階調を表現できる
ものであり写真のスタンプ化やスタンプのカラー化にも
適している。
【0012】上記(1)の印面の製版について説明す
る。赤外線照射は、クセノン閃光器、フォトスロボフラ
ッシュやフラッシュバルブなどを用いることができ、こ
の照射エネルギーは印版サイズによるが印影原稿の用紙
厚さに大きく影響をうけ、薄く透明度の高いもの程小さ
くすることができるので、原稿用紙は透明フィルムが好
ましい。さらに素材表面の連続気泡を完全に閉塞するた
めに大きなエネルギーで照射した場合、装置が高価にな
るばかりでなく素材の非溶融部まで影響を与え鮮明なス
タンプを得ることができない。そこで素材を圧縮状態と
して照射することで素材表面ばかりでなく隣接する気泡
が密着して表層の一定深さまで溶融することができ、少
ないエネルギーで必要箇所の気泡の閉塞が可能になる。
【0013】加熱板は、PETフィルムなどに少なくと
もカーボンまたは高分子物質を含むインキ、トナーを塗
布したものであり、熱転写シートは、熱転写性インキを
ホットメルトあるいは有機溶剤に溶融した状態でフィル
ムに塗工されたシートである。具体的には、ワードプロ
ッセサーのサーマルプリンタに使用される熱転写リボン
を用いることができ、その溶融温度は70〜100℃で
ある。
【0014】印影原稿は、赤外線が透過可能な紙、フィ
ルムなどに赤外線を吸収または遮蔽するインキ、トナー
などで文字、記号、図形などを表したものであるが、
紙、フィルムは赤外線の透過率が高く、また、文字、記
号、図形などの描線は赤外線を吸収または遮蔽の効率が
高い程製版効率が良いので好ましい。しかしながら、一
般の使用者が製版セットに適応した印影原稿を制作する
ことはかなり困難であり、製版の前提条件にした場合に
は利便性が相当低下することになりこれらの問題を解決
するには、印影原稿の制作を含めた装置とする必要があ
り安価な装置の提供が困難となる欠点があるので、でき
るだけ失敗の少ない装置とするために印影原稿はPPC
複写機で制作したものを標準に設定することが好まし
い。現在のコンビニエンスストアーではほとんど利用可
能な状態であり、さらに企業、学校などではほとんどに
普及しているためである。しかしながら、トナーの赤外
線の吸収率には問題になるような性能差は見られないが
用紙の厚みについては各社で大きなばらつきがあり安定
した製版が不可能であった。これを解決するためには、
最適な用紙を供給してこれを用いて印影原稿を制作する
方法があるが特にコンビニエンスストアーなどでは用紙
詰まりトラブル回避のためほとんど不可能であるので上
記の問題を解決するために本発明では、PPC複写機で
PPC複写用紙に複写し制作した印影原稿に液体を塗布
しPPC複写用紙の赤外線の透過率を高めると共に用紙
の厚さのばらつきを吸収してほぼ均一な赤外線の透過率
とすることができることを見出した。このことは、複写
原稿に限るものでなく、同様な用紙に鉛筆、サインペン
などの筆記具で書かれた原稿やプリンタで出力した原稿
でも同様に扱うことができるものである。
【0015】上記(1)の印面形成は、スポンジ素材の
表面にインキ面が接触するように加熱板または熱転写シ
ートを重ね合わせ、その上にシリコンなどの液体を塗布
し赤外線の透過効率を改善した印影原稿を鏡像となるよ
うに重ね、この上から赤外線を含む閃光を照射すると、
該印影原稿の印影原稿像以外の部分は赤外線が印影原稿
を透過して加熱板または熱転写シートまで到達し加熱板
または熱転写シートのインキやトナーに含まれるカーボ
ンや高分子物質を加熱し、該スポンジ素材の表面を溶融
しまたは溶融と転写で気泡が閉塞されて、スポンジ素材
に吸蔵しているスタンプインキが流通しない部分とな
る。一方、該印影原稿の印影原稿像部分は赤外線が加熱
板または熱転写シートまで到達しないために加熱板トナ
ーの発熱または熱転写シートのインキ溶融に至らず、ス
ポンジ素材表面は変化がなくスポンジ素材に吸蔵された
インキが滲出する部分となる。これらのスポンジ素材表
面の溶融または転写部と非溶融部または非転写部とで印
面が形成され、捺印時にこの部分から所望の印影が得ら
れる。この赤外線照射の際にスポンジ素材を5〜50%
程度圧縮し、スポンジ素材の気泡を弾性変形させ隣接す
る構造を密着させ、加熱時の熱で一定深さまでスポンジ
素材表面が溶融し凹状となし、溶融部と非溶融部の段差
が0.01mm以上となるのが好ましい。また、印影原
稿の印影原稿像部分は赤外線が加熱板または熱転写シー
トまで到達しないとあるがこれは全く透過してはいけな
いということではなく、スポンジ素材表面に影響がなけ
れば良いものである。
【0016】上記のようにPPC複写機の複写原稿があ
ればスタンプ用印を得ることができるので、写真やイラ
ストなどの特定の書体でない対象をスタンプ化すること
が容易であり、この様なスタンプで写真の場合には網点
スクリーンを重ねて複写することで網点分解ができる
が、網分解した原稿で製版することでスタンプも網点ス
タンプとなり中間階調も表現できるものであり、該印面
に印面より直接インキを吸蔵させることで所望スタンプ
が迅速容易に得られる。
【0017】印版のインキの充填は、上記の工程で得ら
れた印面のインキ滲出部に直接ペン体などでインキを塗
布することでインキが印材の連続気泡に浸透する。この
ときインキ粘度が500〜1000mPa.sである
と、インキの浸透は印材の連続気泡の構造と釣り合いイ
ンキ量に比例した深さまでしか浸透せず保持されてい
る。このため少量のインキ量を塗布して直ぐに印面の確
認ができ、多少の連続捺印もできる。印面に問題がなけ
れば、印面よりさらにインキを補充すればよく、この時
インキ量を多く塗布または注げば浸透に多少の時間は必
要となるが長期間連続捺印ができる。また、印版の印面
のインキ滲出部に直接インキを塗布し、該印版を両面粘
着テープで台木に装着することにより、連続捺印可能な
スタンプとなる。多数回インキを補充することなく、繰
り返しカラフルな印影を捺印することができる。また、
本発明のスタンプに用いる印版は、ロール表面に装着し
てロールを回転することにより連続印刷も可能である。
【0018】本発明のスタンプに係る印版は、連続気泡
を有してスタンプインキ含浸可能な素材の表面を溶融し
連続気泡を閉塞し、印影部に対応する箇所は素材表面の
ままでインキ滲出部とし製版されるので製版が失敗した
場合には印材の裏面もインキが浸透していなければ新た
な印面を製版することができ経済的である。インキが浸
透している素材表面の連続気泡を閉塞しようとすると前
記の方法では非常に大きな赤外線が必要となるばかり
か、製版時の素材圧縮でインキが漏れだすなどの問題も
あり実用的でない。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。 印影原稿の作製:写真に網点スクリーンを重ねPPC複
写機で複写して印影原稿像8を有する印影原稿3を作成
し、片面または両面に液状シリコンを塗布し赤外線の透
過効率を改善した。 印版の作製:50ジュールの発光エネルギーをもつクセ
ノン閃光発光器1の透明ガラス板2上に印影原稿3の印
影原稿像8が正像となるよう重ね、さらにインキまたは
トナー面5を上向きとして熱転写シートまたは加熱板
4′を重ね、この上に立体網目構造の微細連続気泡をも
つ気孔率50%(見掛け密度0.3g/cm3)の発泡
ポリエチレンシート7を重ねて置く{図1(a)参
照}。これらのシートに厚さ方向の弾性変形を5〜50
%程度与えるように圧力をかけた状態で閃光を照射し
た。図1(b)に示すように、熱転写シート4を用いた
場合には、該ポリエチレンシート7の表面は印影原稿3
の印影原稿像8が非転写部となり鏡像として残り、その
他の表面は転写部9として熱転写インキが転写されると
共にポリエチレンシート7の表面が溶融し連続気泡が閉
塞される。また加熱板を用いた場合には図1(b)に示
すように、該ポリエチレンシート7の表面は印影原稿3
の印影原稿像8が非溶融部となり鏡像として残り、その
他の表面は溶融部9としてポリエチレンシート7の表面
が溶融し連続気泡が閉塞される。
【0020】上記の製版法は写真やイラストなどの定形
書体にない図柄等の製版には優れているが、もちろんサ
ーマルヘッドで直接製版した印面や凹版金版で製版した
印面でも同様に扱うことができるものである。
【0021】インキの充填:トリプロピレングリコール
ブチルエチレン(BTG)に色材として各色染料または
顔料を配合し粘度調整のために樹脂を添加し粘度を1,
000mPa.sとしたインキを充填したペン体の穂先
でインキを印面のインキ滲出部に塗布することでインキ
を印材に吸蔵させる。インキ充填用容器として、マニキ
ュアボトルに代表されるようなキャップと筆状の塗布体
が一体となった構造のものが使用できる。トリプロピレ
ングリコールブチルエチレンは常温でほとんど揮発しな
いので常温の保存においては印面が乾燥して捺印不能と
なることもなく、印材の素材が立体網目構造の微細連続
気孔を有し気孔率40〜70%のポリオレフィン系フォ
ームに対し劣化させることもない。また、印材のポリオ
レフィン系フォームが立体網目構造の微細連続気孔を有
し気孔率40〜70%である場合、該インキの粘度を5
00〜1,000mPa.sとすると、印面の表層に塗
布のみでも経時によりインキが色材に浸透拡散してしま
い捺印不能となりにくい。このため、インキ塗布した箇
所に同色のインキを追加充填可能なことはもちろん、別
な色のインキを重ねて塗布した場合には、後に塗布され
たインキが印影となって捺印される。もちろん、インキ
が捺印により消費された場合には重ねて同色を充填すれ
ばよく、別な色を充填して別なスタンプとして使用する
ことができ経済的である。
【0022】もちろん、インキの配合、粘度などについ
ては、揮発性であったり印材の連続気泡を閉塞してしま
うものでなければ、捺印回数や保存性が劣るのみであ
り、特別に規定されるものではないが、インキ粘度が1
00mPa.s程度であれば塗布するためのペン体の構
造も通常のサインペンと同様に最低限インキ吸蔵体とペ
ン先があれば印材にインキを塗布することができる。し
かしながら、1,000mPa.sのように粘度が高ま
ると、サインペンと同様なインキ吸蔵体とペン先の組合
せでの毛細管力だけではインキを引き出すことができ
ず、バルブ機構や加圧機構が必要となるが、筆ペンや修
正液などの容器と同様な構造で良く、充填時間も多少必
要となるが長期間安定した捺印が可能となり、印材内で
のインキの拡散もより少なくなり良好な印影を得られ
る。もちろん、インキを充填するためにはどんな形態で
もかまわないが、ペン体であるほうが取扱いが便利とな
る。特に、ペン先は筆状であると細い部分から広い部分
まで一本のペン体でインキ滲出部に集中してインキ充填
ができ、インキの無駄がないことはもちろんであるが、
印面のインキ非滲出部のよごれを取る捨て印回数が減る
という利点がある。
【0023】
【発明の効果】本発明はインキ充填が迅速容易で、印
版、台木の構造が簡単で安価にインキの補充なしに多数
回連続して捺印できるスタンプを提供できるものであ
る。特に、本発明で印材に立体網目構造の微細連続気孔
を有し気孔率40〜70%のポリオレフィン系フォーム
を使用することでインキの充填性、吐き出し性に良好な
結果を得られる。またインキ充填を印面より直接行い印
材全体にインキを充填する必要がないため印材の裏面の
利用も可能であり経済的である。さらに、難揮発性イン
キでその粘度が500〜1,000mPa.sであると
インキの印材内でのインキ保持性、保存性が向上し長時
間鮮明な印影が捺印できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】スタンプ印版の作製模式図であり、(a)は熱
転写シートを用いた場合の閃光を照射前、(b)は加熱
板を用いた場合の照射後のスポンジ素材の状況を模式的
に示した図であり、(c)は熱転写シートを用いた場合
の照射後の熱転写シートとスポンジ素材の状況を模式的
に示した図である。
【図2】(a)は、加熱板を用いた場合の溶融部と非溶
融部の拡大図、(b)は、熱転写シートを用いた場合の
転写部と非転写部の拡大図。
【図3】(a)は、製版された印面にインキを充填、
(b)は印影。
【図4】印版の断面図。
【符号の説明】
1 閃光発光部 2 ガラス板 3 印影原稿 4 熱転写シート 4′ 加熱板 5 カーボンまたは熱転写インキ 6 ポリエステルフィルム 7 発泡ポリエチレンシート 8 印影原稿像 9 溶融部または転写溶融部(インキ非滲出部) 10 非溶融部または非転写溶融部(インキ滲出部) 11 熱転写インキ転写部 12 溶融部 13 ペン体 14 インキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉野 寿美 神奈川県横浜市神奈川区入江二丁目5番12 号 三菱鉛筆株式会社研究開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続気泡を有してスタンプインキ含浸可
    能な素材の表面に所望の印影原稿の鏡像を示すインキ滲
    出部と連続気泡閉塞したインキ非滲出部とからなる印面
    を形成した印版のインキ滲出部より直接インキを吸蔵さ
    せることを特徴とするスタンプのインキ充填法。
  2. 【請求項2】 インキ滲出部より直接インキを吸蔵させ
    ることとは、インキを充填したペン体などの先でインキ
    滲出部にインキを塗布することである請求項1記載のイ
    ンキ充填法。
  3. 【請求項3】 立体網目構造の微細連続気孔を有し気孔
    率40〜70%のポリオレフィン系フォームで0.5〜
    10mm厚のシートの表面にスタンプの所望の印影原稿
    の鏡像を示すインキ滲出部と連続気孔を閉塞したインキ
    非滲出部とからなる印面を形成し、該インキ滲出部より
    直接インキを吸蔵させてなるスタンプ。
  4. 【請求項4】 インキが難揮発性で粘度が100mP
    a.s〜1500mPa.sであることからなる請求項
    3記載のスタンプ。
JP8192894A 1994-04-20 1994-04-20 スタンプのインキ充填法 Pending JPH07285259A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002002077A (ja) * 2000-06-21 2002-01-08 Tanikawa Shoji Kk スタンプ装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002002077A (ja) * 2000-06-21 2002-01-08 Tanikawa Shoji Kk スタンプ装置

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