JPH07282453A - 光ディスク駆動装置 - Google Patents

光ディスク駆動装置

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JPH07282453A
JPH07282453A JP7113894A JP7113894A JPH07282453A JP H07282453 A JPH07282453 A JP H07282453A JP 7113894 A JP7113894 A JP 7113894A JP 7113894 A JP7113894 A JP 7113894A JP H07282453 A JPH07282453 A JP H07282453A
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optical
warp
optical disk
relative humidity
change
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JP7113894A
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Masaji Suwabe
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 相対湿度変化によって反りが生じる光ディス
クに対して、光学的に記録再生を行う光ディスク駆動装
置において、前記反りが生じても光学系が大きく傾くこ
となく、正常に記録再生ができるようにすることを目的
とする。 【構成】 合成樹脂基板をディスク基板として用いてな
り、相対湿度3〜85%、温度5〜55℃なる環境下に
おいて相対湿度が20%変化したときのディスク最外周
での反りの最大変化がA[mrad]である光ディスクに対し
て、光学ピックアップによりレーザービームを照射して
記録及び/又は再生を行う光ディスク駆動装置におい
て、上記光学ピックアップの光軸を光ディスクを回転駆
動するスピンドルの回転軸に対して−A/2±0.5[m
rad]相対的に傾ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相対湿度の変化によっ
てディスク基板に反りが生じる光ディスクに対して、光
学的に記録及び/又は再生を行う光ディスク駆動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク駆動装置は、透明な円盤状の
ディスク基板上に記録層を形成してなる光ディスクに対
して、光学的に情報信号の記録及び/又は再生を行うも
のである。
【0003】上記光ディスクを製造する際に、ディスク
を完全な平面とすることは困難であり、ある程度の反り
が生じてしまう。通常、この反りは光ディスクの製造に
おいて一定の範囲内、つまり反りがない状態を基準とし
て0±B[mrad]の範囲内、となるように管理されてい
る。ここで、Bは光ディスクの製造工程における反りの
管理値である。
【0004】ところで、光ディスクのディスク基板に
は、通常、ポリカーボネート等の合成樹脂が用いられ
る。そして、この合成樹脂は吸湿性がある(吸水率が0
でない)ため、相対湿度が変化すると光ディスクに反り
が生じることがある。そして、この反りにより、光学的
記録再生の光学系が傾き、正常に記録再生ができなくな
ってしまうおそれがある。
【0005】しかし、これまで製品化されている光ディ
スクでは、この反りが大きな問題となることはなかっ
た。なぜなら、これまで製品化されている光ディスク
は、ディスク基板が厚いため曲げ剛性率が大きく反りが
生じにくいから、あるいは2枚のディスク基板を貼り合
わせてなるため曲げ剛性率が大きく反りが生じにくいか
ら、あるいは径が小さいため大きな反りが生じにくいか
らである。具体的には、ISO規格の5.25インチ光
磁気ディスクは、2枚のディスク基板を貼り合わせてな
るため曲げ剛性率が大きく反りが生じにくい、あるいは
ISO規格の3.5インチ光磁気ディスクは、径が小さ
いため大きな反りが生じにくい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光学的記録再
生へのニーズは高度化及び多様化しており、短波長レー
ザーによる光学的記録再生に対応するためにディスク基
板を薄くした光ディスク、あるいは磁界変調による光磁
気記録に適した厚さ1.2mm程度の1枚のディスク基
板からなる単板タイプの光ディスク、あるいは径が大き
い光ディスク、あるいはこれらの条件を複数兼ね備えた
光ディスク等の使用も検討されている。そして、このよ
うな光ディスクでは、相対湿度変化によって生じる反り
が問題となる。
【0007】このように相対湿度変化によって反りが生
じる光ディスクにおいては、この反りが生じると光学系
に傾きが生じるため、相対湿度変化による反りを考慮す
る必要がある。そして、この反りの量は、従来の光ディ
スク駆動装置では、そのまま光学系の傾きの量となる。
そのため、この反りが生じても、光学系の傾きが正常に
記録再生が行われる範囲内の傾きとするためには、光デ
ィスクに初めから存在する反りを少なくしておかなけれ
ばならない。すなわち、光ディスクの製造工程における
反りの管理値を小さくして、反りに関する管理をさらに
厳しくしなければならない。このため、光ディスクの製
造において、不良製品が増加し、歩止まりが悪くなると
予想される。しかし、これまでは、おそらく相対湿度変
化によって生じる反りを考慮する必要がなかったため、
この反りについて論じられたことは無かった。
【0008】そこで、本発明は、相対湿度変化によって
反りが生じる光ディスクに対して、光学的に記録再生を
行う光ディスク駆動装置において、前記反りが生じても
光学系が大きく傾くことなく、正常に記録再生ができる
ようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、相対湿度変
化によって生じる光ディスクの反り、及びこの光ディス
クに対して光学的に記録再生を行う光ディスク駆動装置
の光学系の傾きについて、鋭意研究を重ねた結果、光デ
ィスク駆動装置の光学ピックアップの光軸を、前記反り
の最大変化の半分の量だけ、前記反りによる光学系の傾
きを打ち消す方向に、予め傾けることにより、前記反り
による光学系の傾きを、最大でも前記反りの最大変化の
半分の量に抑えることができるという知見を得て、これ
に基づいて本発明を成すに至った。
【0010】すなわち、本発明の光ディスク駆動装置
は、合成樹脂基板をディスク基板として用いてなり、相
対湿度3〜85%、温度5〜55℃なる環境下において
相対湿度が20%変化したときのディスク最外周での反
りの最大変化がA[mrad]である光ディスクに対し、光学
ピックアップによりレーザービームを照射して記録及び
/又は再生を行う光ディスク駆動装置であって、上記光
学ピックアップの光軸が光ディスクを回転駆動するスピ
ンドルの回転軸に対して−A/2±0.5[mrad]相対的
に傾けられているものである。
【0011】なお、相対湿度変化の変化量を20%とし
たのは、急激な相対湿度変化が生じるのは、光ディスク
を光ディスク駆動装置にセットしたときに生じるもので
あり、その相対湿度変化の変化量は常に約20%だから
である。
【0012】
【作用】光ディスク駆動装置の光学ピックアップの光軸
を、相対湿度変化によって生じる光ディスクの反りの最
大変化の半分の量だけ、前記反りによる光学系の傾きを
打ち消す方向に、予め傾けることにより、前記反りによ
る光学系の傾きは、最大でも前記反りの最大変化の半分
の量に抑えられる。
【0013】
【実施例】以下に、相対湿度変化によって生じる光ディ
スクの反り、及びこの光ディスクに対して光学的に記録
再生をする光ディスク駆動装置の光学系の傾きについて
検討した結果について説明する。
【0014】対象とした光ディスクは、厚さ1.2m
m、直径130mmの1枚の合成樹脂製ディスク基板よ
りなる単板タイプの光ディスクであり、反り量の測定位
置は、特に断らない限り、光ディスクの中心から約60
mm離れた位置、すなわち半径約60mmの位置とし
た。なお、反り量は、図1に示すように、反りがないと
きを基準として、光ディスク1が、記録再生を行うため
の光学ピックアップ2がない側に反った場合をプラス、
その逆側に反った場合をマイナスした。また、光学ピッ
クアップの光軸の傾きは、図2に示すように、光学ピッ
クアップの光軸が光ディスクの中心3に向かって傾いた
場合をプラス、その逆側に傾いた場合をマイナスとし
た。
【0015】まず、上記光ディスクについて、相対湿度
変化によって生じる反り量を調べた。
【0016】図3に、相対湿度を50%から30%へ変
化させたとき、反り量が時間とともにどのように変化す
るかを測定した結果を示す。この結果から、相対湿度変
化後、徐々に反り量が増し、約3時間後に反りの最大変
化である約−3.0[mrad]となり、その後は徐々に反り
量が減少して初期の状態に戻っていくのが分かる。特
に、約2000分以上経過した後は、反り量はほぼ無く
なっている。
【0017】図4に、光ディスクの径方向の位置と、相
対湿度を約20%変化させたときの反りの最大変化の関
係について測定した結果を示す。なお、径方向の位置
は、各位置における半径で表している。この結果から、
反り量は光ディスクの外側に向かって直線的に増加して
いくのが分かる。すなわち、最も反り量が大きいのは、
光ディスクの最外周部である。
【0018】図5に、相対湿度変化の変化量と反りの最
大変化との関係について測定した結果を示す。この結果
から、相対湿度変化の変化量が大きいほど、反りの最大
変化は大きくなるのが分かる。
【0019】次に、実際の使用環境における相対湿度変
化について検討した。
【0020】実際の使用環境において相対湿度変化は、
主に、(1)気候の変化によるもの、(2)光ディスク
駆動装置内の相対湿度と前記装置外の相対湿度との差に
よるものが考えられる。
【0021】(1)の気候の変化による相対湿度変化
は、50%以上の変化が生じることもあるが、通常、そ
の変化は緩やかであるため、問題となるような反りは生
じないと思われる。
【0022】一方、(2)の光ディスク駆動装置内の相
対湿度と前記装置外の相対湿度との差は、前記装置を構
成する部品であるICやパワートランジスタ等の発熱に
より、前記装置内の温度が前記装置外の温度よりも10
℃程度高くなるために生じるものである。そして、これ
による相対湿度変化は、光ディスクを光ディスク駆動装
置にセットしたときに生じるものであり、その変化は急
激であるため、問題となるような反りが生じるおそれが
ある。
【0023】そこで、前記装置内と前記装置外の相対湿
度を、前記装置外の環境が、温度5〜60℃、相対湿度
40〜95%のときについて測定したところ、前記装置
内の相対湿度は、前記装置外の相対湿度に比べて、常に
約20%低かった。
【0024】したがって、相対湿度変化によって生じる
光ディスクの反りとしては、光ディスクを光ディスク駆
動装置にセットしたときに生じる、約20%の相対湿度
の減少による光ディスクの反りを考慮すればよい。例え
ば、相対湿度変化の変化量と反りの最大変化とが図4に
示したような関係にあるときは、相対湿度変化による反
りとしては−3[mrad]程度を考慮すればよい。
【0025】次に、光学的記録再生の光学系の傾きの原
因及び前記傾きの記録再生への影響について検討した。
【0026】光学的記録再生の光学系が傾くと、コマ収
差が発生し、正常に記録再生ができなくなってしまう。
図6に、光学系の傾きとエラーレートの関係を示す。こ
のように、光学系の傾きが増加するとエラーレートが増
加する。そして、光学系の傾きが増加して、エラーレー
トが一定の値、すなわちエラーのしきい値を越えると、
正常に記録再生ができなくなる。(以下、正常に記録再
生できる光学系の傾きの範囲を「許容範囲」といい、そ
の範囲を−K〜K[mrad]とする。)
【0027】光学系の傾きの第1の原因は、光ディスク
製造時に生じる光ディスクの反りである。光ディスクを
製造する際に、特に1枚のディスク基板からなる単板の
光ディスクを製造する場合は、ディスクを完全な平面と
することは困難であり、ある程度の反りが生じてしま
う。そこで、通常、この反りは光ディスクの製造におい
て一定の範囲内、つまり反りがない状態を基準として0
±B[mrad]の範囲内、となるように管理される。ここ
で、Bは光ディスクの製造工程における反りの管理値で
ある。このため、光ディスク製造時に生じる光ディスク
の反りに起因して、−B〜B[mrad]の光学系の傾きが生
じる。(以下、この傾きを「第1の傾き」という。)
【0028】光学系の傾きの第2の原因は、光学系のセ
ッティング不良、光ディスクを回転させるターンテーブ
ルの軸の傾き等の光ディスク駆動装置による傾きであ
る。(以下、この傾きを「第2の傾き」といい、その範
囲を−C〜C[mrad]とする。) そして、第1の傾きとこの第2の傾きとを加えたもの、
すなわち−B−C〜B+C[mrad]が、システムに初めか
ら存在する傾きである初期傾きの範囲である。図7に、
初期傾きの範囲を、光学系の傾きとエラーレートの関係
のグラフ上に示した例を示す。
【0029】光学系の傾きの第3の原因は、相対湿度変
化によって生じる光ディスクの反りである。上述したよ
うに、光ディスクを光ディスク駆動装置にセットしたと
きに相対湿度が約20%減少し、光ディスクに反りが生
じて光学系が傾く。(以下、この傾きを「第3の傾き」
という。)例えば、この反りの最大変化であるA[mrad]
の反りが光ディスクに生じると、光学系にA[mrad]の傾
きが生じ、初期傾きにこの第3の傾きが加わった全体の
傾きの範囲は−B−C+A〜B+C+A[mrad]となる。
図8に、全体の傾きの範囲を、光学系の傾きとエラーレ
ートの関係のグラフ上に示した例を示す。
【0030】通常、上述した光学系の傾きが、許容範囲
内となるようにするためには、第1の傾きを減らすこと
によって対処している。すなわち、光ディスクの製造工
程における反りの管理値Bを小さくして、光ディスク製
造時に生じる光ディスクの反りに関する管理を厳しくし
て対処している。
【0031】ところで、相対湿度変化による光ディスク
の反りとしては、上述したように、相対湿度変化が20
%減少したときの最大反り量を考慮すればよい。そのた
め、相対湿度変化による光ディスクの最大反り量Aは予
め知ることができる。そこで、予め、光学ピックアップ
の光軸を光ディスクを回転駆動するスピンドルの回転軸
に対して−A/2[mrad]相対的に傾けておけば、前記反
りによる光学系の傾きは相殺され、光学系が大きく傾く
ことがなくなる。
【0032】すなわち、第1の傾きの範囲は(−A/2
−B)〜(−A/2+B)[mrad]となり、これに第2の
傾きを加えた初期傾きの範囲は(−A/2−B−C)〜
(−A/2+B+C)[mrad]となる。そして、さらに第
3の傾きとしてA[mrad]の傾きが初期傾きに加わった全
体の傾きの範囲は(A/2−B−C)〜(A/2+B+
C)[mrad]となる。図9に、この傾きの範囲を、光学系
の傾きとエラーレートの関係のグラフ上に示した例を示
す。
【0033】つまり、従来の光ディスク駆動装置では、
光ディスクの反りを、−K<A−B−CかつA+B+C
<Kとする必要があった。これに対して、本実施例の光
ディスク駆動装置では、光ディスクの反りを、−K<A
/2−B−CかつA/2+B+C<Kとなるようすれば
よい。すなわち、光ディスクの製造工程における反りの
管理値Bを、A/2だけ大きく設定することができ、光
ディスク製造時に生じる光ディスクの反りに関する管理
を緩めることができる。
【0034】実施例1 以下に、さらに具体的な実施例について説明する。本実
施例に用いる光ディスクは、厚さ1.2mm、直径13
0mmのポリカーボネート製ディスク基板を用いてなる
光磁気ディスクであり、上述した通り、相対湿度変化に
よって生じる反りの最大変化Aとしては−3[mrad]を考
慮すればよい。
【0035】そして、本実施例の光ディスク駆動装置
は、上記光ディスクに対し、光学ピックアップによりレ
ーザービームを照射して記録及び/又は再生を行う光デ
ィスク駆動装置であって、上記光学ピックアップの光軸
が光ディスクを回転駆動するスピンドルの回転軸に対し
て−A/2[mrad]、すなわち1.5[mrad]だけ相対的
に傾けられているものである。
【0036】まず、上記光ディスクに、2−7変調に
て、マーク長記録を行った。なお、マーク長記録の条件
は、4.8m/s、最短キャリア周波数2.88MH
z、レーザー波長780nm、NA0.55である。そ
の後、光ディスクを回転させるターンテーブルを傾けて
前記記録の再生を行い、バイトエラーレートを測定し、
光学系の傾きとエラーレートの関係を調べた。結果を図
10に示す。このシステムのエラーのしきい値は5×1
-4であるので、光学系の傾きの許容範囲はおよそ−1
1.5〜11.5[mrad]となる。
【0037】次に、第2の傾きである、光学系のセッテ
ィング不良、ターンテーブルの軸の傾き等の光ディスク
駆動装置に存在する傾きを測定したところ、±4.9[m
rad]であった。なお、この値は、8箇所で傾きを測定し
て、これらのデータのχ2 分布の標準偏差を2倍して求
めた。
【0038】以上のような光ディスクにおいて、光学系
の傾きを許容範囲内とするには、光ディスクの製造工程
での反りの管理値であるBの値を、−K<A/2−B−
Cとなるように、すなわち−11.5<−3/2−B−
4.9となるようにすればよい。よって、B<5.1と
なるように管理すればよい。
【0039】したがって、本実施例の光ディスク駆動装
置に用いられる光ディスクの製造工程での反りの管理
は、±5.1[mrad]とすればよく、製造工程での反りの
管理は緩やかなものとなる。そのため、光ディスクの製
造において、不良製品があまり発生せず、歩止まりが良
くなる。
【0040】比較例1 本実施例の光ディスク駆動装置は、光学ピックアップの
光軸を傾けることなく製造した光ディスク駆動装置であ
り、これ以外は実施例1の光ディスク駆動装置と同様で
ある。また、使用する光ディスクも実施例1の光ディス
クと同様である。
【0041】上記光ディスクにおいて、光学系の傾きを
許容範囲内とするには、光ディスクの製造工程での反り
の管理値であるBの値を、−K<A−B−Cとなるよう
に、すなわち−11.5<−3−B−4.9となるよう
にする必要がある。よって、B<3.6となるように管
理する必要がある。
【0042】したがって、本比較例の光ディスク駆動装
置に用いられる光ディスクの製造工程での反りの管理
は、±3.6[mrad]とする必要があり、製造工程での反
りの管理は厳しいものとなる。そのため、光ディスクの
製造において、不良製品の発生量が増加し、歩止まりが
悪くなる。
【0043】実施例2 以下に、光ディスク駆動装置の具体的な構成例について
説明する。なお、本実施例の光ディスク駆動装置に用い
られる光ディスクは、吸湿性のある合成樹脂基板をディ
スク基板として用いてなり、相対湿度3〜85%、温度
5〜55℃なる環境下において相対湿度が20%変化し
たときのディスク最外周での反りの最大変化がA[mrad]
である光ディスクである。
【0044】本実施例の光ディスク駆動装置は、図11
及び図12に示すように、主に、略箱状の光ディスク駆
動装置のベース部材12に、光ディスク11を回転駆動
するスピンドル13と、光ディスク11に対してレーザ
ービームを照射して記録再生を行う光学ピックアップ1
4を取り付けてなる。
【0045】前記ベース部材12の上部は、平面となっ
ており、スピンドル13及び光学ピックアップ14を配
設するための開口15が中央に設けられている。そし
て、スピンドル13が、前記開口15の端部に配設され
る。このスピンドル13は光ディスク11を、前記ベー
ス部材12の上に、前記ベース部材12の上面と平行に
支持し、回転駆動するものである。
【0046】そして、前記ベース部材12の内部には光
学ピックアップ14を平行移動させるための2つのガイ
ド16a,16bが配設されている。前記ガイド16
a,16bは、円柱状で、前記ベース部材12上面と平
行に、かつ2つのガイド16a,16bがそれぞれ前記
開口15の両脇に平行に位置するように配設される。
【0047】そして、前記2つのガイド16a,16b
上に、光学ピックアップ14が配設されたアルミ製の光
学ピックアップ用ベース17が、光学ピックアップ14
が前記開口15からベース部材12の上部からスピンド
ル13によって支持された光ディスク11に対向するよ
うに、配置される。この光学ピックアップ用ベース17
は、ガイド16a,16b上を、ガイド16a,16b
と平行に滑るように、リニアモーター等により可動す
る。そして、これにより、光学ピックアップ14が、前
記開口15内を平行に、すなわち光ディスク11と平行
に、光ディスク11に対向するように移動する。
【0048】そして、前記光学ピックアップ14は、光
軸18がスピンドル13の回転軸19に対して−A/2
[mrad]だけ相対的に傾くように、斜めに配設される。す
なわち、光学ピックアップの光軸18と光ディスクのデ
ィスク面の垂線20との傾きθが−A/2[mrad]となる
ようにする。
【0049】上記光ディスク駆動装置では、光学ピック
アップ14を相対湿度変化によって生じる光ディスク1
1の反りの最大変化の半分の量だけ、前記反りによる光
学系の傾きを打ち消す方向に、予め傾けているため、前
記反りによる光学系の傾きは、最大でも前記反りの最大
変化の半分の量に抑えられる。
【0050】実施例3 以下に、光ディスク駆動装置の具体的な構成の他の例に
ついて説明する。なお、本実施例の光ディスク駆動装置
に用いられる光ディスクは、実施例2と同様である。
【0051】本実施例の光ディスク駆動装置は、実施例
2の光ディスク駆動装置と同様に構成される。ただし、
図13に示すように、光学ピックアップ14を傾けるこ
となく、ベース部材12上面と垂直となるように配設
し、代わりに、スピンドル13を、回転軸19が光学ピ
ックアップ14の光軸18に対して−A/2[mrad]だけ
相対的に傾くように、斜めに配設する。すなわち、光学
ピックアップの光軸18と光ディスクのディスク面の垂
線20との傾きθが−A/2[mrad]となるようにする。
これ以外は実施例2と同様である。
【0052】上記光ディスク駆動装置では、スピンドル
13を相対湿度変化によって生じる光ディスク11の反
りの最大変化の半分の量だけ、前記反りによる光学系の
傾きを打ち消す方向に、予め傾けているため、前記反り
による光学系の傾きは、最大でも前記反りの最大変化の
半分の量に抑えられる。
【0053】比較例3 以下に、光ディスク駆動装置の具体的な構成の比較例に
ついて説明する。なお、本比較例の光ディスク駆動装置
に用いられる光ディスクは、実施例2と同様である。
【0054】本比較例の光ディスク駆動装置は、実施例
2の光ディスク駆動装置と同様に構成される。ただし、
図14に示すように、光学ピックアップ14を傾けるこ
となく、ベース部材12上面と垂直となるように配設す
る。これ以外は実施例2と同様である。
【0055】上記光ディスク駆動装置では、光学ピック
アップ14の光軸18とスピンドル13の回転軸19と
が平行であるため、相対湿度変化によって光ディスク1
1に反りが生じると、この反り量がそのまま、光学系の
傾きとなってしまう。そのため、前記反りによる光学系
の傾きは、最大で前記反りの最大変化の量となってしま
う。
【0056】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
の光ディスク駆動装置では、光学ピックアップの光軸
を、相対湿度変化によって生じる光ディスクの反りの最
大変化の半分の量だけ、前記反りによる光学系の傾きを
打ち消す方向に、予め傾けることにより、前記反りによ
る光学系の傾きは、最大でも前記反りの最大変化の半分
の量に抑えられる。このため、光ディスクに相対湿度変
化によって反りが生じても、光学系が大きく傾くことな
く、正常に記録再生することができる。
【0057】そして、上記反りと光学ピックアップの光
軸の傾きとを考慮することにより、光ディスクの製造工
程での反りの管理を緩めることができ、光ディスクの製
造において、不良製品の発生が少なくなり歩止まりが向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスクの反りの方向を示す模式図である。
【図2】光学ピックアップの傾きの方向を示す模式図で
ある。
【図3】相対湿度を50%から30%へ変化させたとき
の、反りの変化量の経時変化の測定結果の一例を示す図
である。
【図4】光ディスクの径方向の位置と、相対湿度を20
%変化させたときの反りの最大変化との関係の測定結果
の一例を示す図である。
【図5】相対湿度変化の変化量と反りの最大変化の関係
の測定結果の一例を示す図である。
【図6】光学系の傾きとエラーレートの関係の一例を示
すグラフである。
【図7】光学系の傾きとエラーレートの関係と、初期傾
きの範囲の一例を示すグラフである。
【図8】光学系の傾きとエラーレートの関係と、全体の
傾きの範囲の一例を示すグラフである。
【図9】光学系の傾きとエラーレートの関係と、本発明
を適用したときの全体の傾きの範囲の一例を示すグラフ
である。
【図10】光学系の傾きとエラーレートの関係の測定結
果の一例を示す図である。
【図11】本発明を適用した光ディスク駆動装置の一構
成例を示す概略側面図である。
【図12】図11に示す光ディスク駆動装置の概略上面
図である。
【図13】本発明を適用した光ディスク駆動装置の他の
構成例を示す概略側面図である。
【図14】従来の光ディスク駆動装置の一構成例を示す
概略側面図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 光学ピックアップ 3 光ディスクの中心 11 光ディスク 12 ベース部材 13 スピンドル 14 光学ピックアップ 15 開口 16a,16b ガイド 17 光学ピックアップ用ベース 18 光学ピックアップの光軸 19 スピンドルの回転軸 20 ディスク面の垂線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂基板をディスク基板として用い
    てなり、相対湿度3〜85%、温度5〜55℃なる環境
    下において相対湿度が20%変化したときのディスク最
    外周での反りの最大変化がA[mrad]である光ディスクに
    対し、光学ピックアップによりレーザービームを照射し
    て記録及び/又は再生を行う光ディスク駆動装置におい
    て、 上記光学ピックアップの光軸が光ディスクを回転駆動す
    るスピンドルの回転軸に対して−A/2±0.5[mrad]
    相対的に傾けられていることを特徴とする光ディスク駆
    動装置。
JP7113894A 1994-04-08 1994-04-08 光ディスク駆動装置 Withdrawn JPH07282453A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2175448A1 (en) 2008-10-08 2010-04-14 Funai Electric Co., Ltd. Optical pickup device
US8300514B2 (en) 2008-10-08 2012-10-30 Funai Electric Co., Ltd. Optical pickup device

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